JP4245457B2 - ステンレス鋼線、ばね、及びばねの製造方法 - Google Patents

ステンレス鋼線、ばね、及びばねの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、主としてオーステナイト相(γ相)金属組織を有するステンレス鋼線、このステンレス鋼線を用いて製造されたばね、及びばねの製造方法に関するものである。特に、自動車や家庭用電気製品などで疲労強度と耐食性との双方が要求される部品やばね素材に最適なステンレス鋼線に関するものである。
自動車や家庭用電気製品などに用いられる部品のうち、疲労強度及び耐食性が要求される曲げばねや圧縮コイルばねなどのばね、トーションバー、ワイヤーハーネスの補強線や、光ファイバケーブルの抗張力線などには、金属素材として、加工度(減面率)が大きい引き抜き加工を施して引張強さを向上させた高強度のステンレス鋼線がよく用いられている。
上記高強度(高疲労強度)と耐食性とを両立するために、特許文献1や2では、フェライト相とγ相との2相ステンレス鋼において、成分調整、結晶粒径や形状の制御、そして介在物制御を行っている。
また、特許文献3では、オーステナイト系ステンレス鋼線の疲労強度を向上させる方法として、引き抜き加工時の温度制御を行い加工誘起マルテンサイトの発生を抑制して、使用時のマルテンサイト生成による疲労亀裂の発生と亀裂の伝播の抑制とを図ることを提案している。
一方、ステンレス鋼線に高い減面率を伴う引き抜き加工を行う場合、高加工によって起こる靱性の低下により、加工時に断線する恐れがある。そのため、特許文献4、5では、鋼中の介在物サイズ制御と介在物生成元素の含有量制御を行っている。
特公平7-91621号公報 特開平9-202942号公報 特公昭56-033163号公報 特許第3396910号公報 特開平11-315350号公報
しかし、上記従来の技術では、耐食性の向上に限界があったり、耐食性に優れていても生産効率の向上に限界があり、耐食性及び疲労強度の双方に優れるステンレス鋼線をより生産性よく製造できることが望まれている。
特許文献1、2に記載されるステンレス鋼線では、他の炭素鋼線と比較すると高い耐食性が得られるが2相共存という不安定な鋼のため、オーステナイト相1相からなる安定型のオーステナイト系ステンレス鋼線と同程度の高い耐食性が期待できない。
特許文献3に記載される技術では、線引き加工の際に特定温度に加熱を行うため、加工コストが増加する。
特許文献4、5に記載される技術では、精錬による高度な成分調整が必要であるためコスト高になる恐れがある。また、高減面率を達成するために鋼線(製品)の線径が0.5mm以下の極細線しか提供できず、使用個所が限定されてしまう。
そこで、本発明の主目的は、耐食性と疲労強度との双方に優れると共に、生産性よく製造することができるステンレス鋼線を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記耐食性及び疲労特性に優れるステンレス鋼線を用いて作製されたばねを提供することにある。更に、本発明の別の目的は、上記ステンレス鋼線を用いると共に、引張強さをより向上して疲労強度に優れるばねを作製することができるばねの製造方法を提供することにある。
本発明は、金属成分を特定すると共に特定の金属組織とすることで上記の目的を達成する。特に、金属組織として、集合組織を有することを規定する。
即ち、本発明ステンレス鋼線は、化学成分を質量%でC:0.01〜0.25、N:0.01〜0.25、Mn:0.4〜4.0、Cr:16〜25、Ni:8.0〜14.0を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなるものとする。特に、C及びNが0.15質量%≦C+N≦0.35質量%を満たすものとする。また、金属組織として、線引き加工によって誘起されるマルテンサイト相が15体積%以下、残部がオーステナイト相からなることを規定すると共に、鋼線長手方向のX線回折法によるオーステナイト相の回折強度がI(200)/I(111)≧2.0、及びI(220)/I(111)≧3.0の双方を満たす集合組織を有することを規定する。
上記化学成分に加えて、質量%でMo:0.4〜4.0、Nb:0.1〜2.0、Ti:0.1〜2.0、Si:0.8〜2.0のうち、少なくとも1種を含有することが好ましい。より好ましくは、質量%でCo:0.2〜2.0を含有することである。そして、このような本発明ステンレス鋼線は、ばね素材に用いることが好適である。
以下、本発明をより詳細に説明する。まず、本発明ステンレス鋼線、及びこのステンレス鋼線から製造されたばねが優れた機械的特性(特に耐疲労特性)、及び耐食性を有する理由を以下に説明する。
C、Nなどの侵入型固溶元素は、基地であるオーステナイト相に含有することで、オーステナイト相(γ相)の相安定化を行うと共に、結晶格子にひずみを生成して強化する固溶強化や、金属組織中の転位を固着させる効果(コットレル雰囲気)がある。そのため、特定量のC及びNを含む本発明ステンレス鋼線、及びこのステンレス鋼線を用いて製造されるばねは、γ相の安定化、固溶強化、転位の固着効果といった相乗効果によって、優れた耐食性及び機械的特性(疲労強度や引張強さ)を具える。特に、Mo、Ti、Nb、Siなどのフェライト生成元素の添加による固溶強化を行うことによって、SUS316などと同等程度の高い耐食性や耐水素脆性を具えると共に、引張強さや疲労強度をより向上させることが可能である。
上記転位の固着効果を得るには、特に、ステンレス鋼中のC及びNの含有量が0.15質量%≦C+N≦0.35質量%であることが有効である。より好ましくは、0.25質量%≦C+N≦0.35質量%である。従来の耐食性に優れるSUS304やSUS316などのオーステナイト系ステンレス鋼では、C+N含有量が0.15質量%未満であり、本発明者らが検討した結果、C+N含有量が0.15質量%以上であると、転位の固着がより有効に行われるとの知見を得た。しかし、C+N含有量が0.35質量%を超えると、靭性が不足するため、上限を0.35質量%に規定する。
本発明ステンレス鋼線の最も特徴的なところは、鋼線長手方向のX線回折法によるオーステナイト相の回折強度がI(200)/I(111)≧2.0、及びI(220)/I(111)≧3.0の双方を満たす集合組織を有することである。本発明ステンレス鋼線は、オーステナイト相が安定しており、金属組織のほぼ100%がオーステナイト相である。このような安定型のオーステナイト系ステンレス鋼に線引き加工を施す際、減面率がある程度の大きさを超えると、鋼線長手方向(線引き方向)に一定の結晶方位が揃った集合組織を有するようになる。この集合組織は、結晶方位が一定の方位に揃っていることで、組織が強化される。そして、本発明者らが検討した結果、この集合組織による組織強化と上記C、Nなどの侵入型固溶元素の存在による機械的特性の向上とが共存するとき、疲労強度の更なる向上が得られるとの知見を得た。そこで、本発明では、上記組成と共に、集合組織を有することを規定する。特に、オーステナイト相の結晶構造は、面心立方格子となるため、[111]、[100]の方向に結晶方位が揃う。従って、具体的な集合組織の形成の確認方法としてX線回折を行ったとき、鋼線長手方向のオーステナイト相の回折強度がI(200)/I(111)≧2.0、及びI(220)/I(111)≧3.0の双方を満たすことであることが有効である。I(200)/I(111)が2.0未満、又はI(220)/I(111)が3.0未満では、疲労強度の著しい向上が得られにくい。なお、I(200)とは、X線回折において(200)面の最強ピーク強度を示す。同様に、I(220)とは、X線回折において(220)面の最強ピーク強度、I(111)とは、X線回折において(111)面の最強ピーク強度を示す。
オーステナイト相のX線回折強度がI(200)/I(111)≧2.0、及びI(220)/I(111)≧3.0の双方を満たすような集合組織とするには、例えば、線引き加工条件を制御することが挙げられる。具体的には、例えば、トータル減面率60%超、特に、70%以上といった強加工を行うことが挙げられる。線引き加工方法としては、例えば、穴形状が調整された引抜きダイスなどを用いて線引き加工することが挙げられる。引抜きダイスとしては、例えば、アプローチ角2θ:11〜14°、ベアリング長:0.5D(D:引き抜き穴径)、バックリリーフ角:約90°といったダイスがあげられる。一般的に線引き加工に用いられている引抜きダイスを利用してもよい。このような引抜きダイスを用いて線引き加工を行う場合、トータルの減面率を70%以上、より好ましくは85%以上とすることが好ましい。また、ローラーダイスを用いた線引き加工でもよい。このとき、トータル減面率を80%以上、より好ましくは90%以上とすることが好ましい。上記減面率は、線引き加工方法や線材のサイズなどにより適宜変更するとよい。なお、本発明では、組成の制御を同時に行っていることで、特許文献4、5のように減面率を極端に大きくしなくても、上記所望の集合組織を得ることができる。但し、トータル減面率が0%以上60%以下の線引き加工では、上記所望の集合組織を得ることができない。
上記のように線引き加工方法や減面率を制御することにより、所望の集合組織を得ることができるが、ローラーダイスによる線引き加工の場合、引っ張り及び圧縮の双方に塑性加工が起こるのに対し、引抜きダイスを用いた線引き加工の場合、引っ張りの塑性加工のみが起こる。そのため、引抜きダイスを用いた線引き加工の方がすべり方向に結晶方位が揃えられ易く、集合組織の効果が得易い。また、本発明では、減面率を上記のような範囲にとることができるため、線径がφ0.5mm以上のステンレス鋼線、及びばねを得ることが可能である。
また、本発明ステンレス鋼線では、疲労強度の向上を行うべく、線引き加工によって誘起されるマルテンサイト相を鋼全体に対して15体積%以下となるように成分調整や線引き加工条件の調整を行う。線引き加工に伴う加工誘起マルテンサイト相が15体積%超と多くなると、疲労によって発生したステンレス鋼線表面のすべり帯の集中部に応力の繰り返し負荷にて誘起されるマルテンサイト相が生成され易くなる。この疲労により生成されたマルテンサイト相は、靱性の低下、及び破壊起点への発展を起こす要因となる。従って、疲労によるマルテンサイト相の生成を効果的に抑制するべく、本発明では、線引き加工により誘起されるマルテンサイト相の量を15体積%以下に規定する。この線引き加工に伴う加工誘起マルテンサイト相は、少ないほど好ましい。
上記線引き加工により誘起されるマルテンサイト相の量は、オーステナイト相安定性と加工時の温度とが相互に影響する。そこで、例えば、通常の室温での加工において線引き加工による加工誘起マルテンサイト相を15体積%以下に制御するには、C+Nを上記規定の範囲に含有させることが有効である。
なお、本発明ステンレス鋼線の金属組織においてマルテンサイト相を除く残部は、実質的にオーステナイト相からなるものとし、マルテンサイト相及びオーステナイト相以外の不可避的な相も含む。
疲れ強さの更なる向上を得るには、ステンレス鋼線の線引き方向(鋼線長手方向)の表面粗さがRzで20μm以下であることが好ましい。より好ましくは、Rzで4.0μm以下である。ステンレス鋼線に負荷される応力には増減があり、特に、この応力の増減が比較的短時間に繰り返されるばねは、鋼線の表面疵などに応力集中が発生し、結果として発生する局所的なすべり集中によって脆化を起こす起因となる。そこで、本発明は、鋼線の表面粗さを低減することで応力集中をより低減し、疲労強度の改善を図る。表面粗さは、例えば、引抜きダイスの構成や線速などのほか、熱処理の際における鋼線の取り扱いなどの従来行われている工程管理によりRzで20μm以下に制御してもよい。また、電解研磨などを施してより平滑にすることで、更なる疲労強度の向上を図ってもよい。
上述した疲労強度の向上は、鋼線長手方向(線引き方向)に垂直な横断面の形状が円形の鋼線はもちろんのこと、楕円、台形、正方形、長方形といった異形断面をもつ鋼線においても成り立つ。
このような本発明ステンレス鋼線は、ばねに最適である。本発明ステンレス鋼線を用いてばねを作製する場合、ステンレス鋼線の表面に付着量0.03〜5.0g/m2のNiめっきを施すことが好ましい。本発明のような高強度のステンレス鋼線は、ばね加工の際に用いられる超硬合金製のチップと反応し易く、焼き付き易いため、ばね加工後において自由長のばらつきが大きくなる傾向がある。このような自由長のばらつきを抑制するためには、引張強さの低減が有効であるが、引張強さの低減は、ばね全体の特性を低下させる。即ち、疲労強度の低下を招く。そこで、本発明では、ばね加工の際の焼き付きを効果的に抑制するべく、ステンレス鋼線の表面にNiめっき層を形成し、鋼線表面の潤滑性を向上させる。焼き付きを起こさない最低限のNiめっき量として0.03g/m2、線引き加工性への悪影響や高コスト化を考慮して5.0g/m2を上限とする。より好ましい付着量は、0.1g/m2以上4.0g/m2以下である。
本発明ばねは、上記ステンレス鋼線にコイリングなどのばね加工を施すことにて得ることができる。特に、上記ばね加工した後、熱処理を施すことで、機械的特性、特に引張強さの更なる向上を図ることができる。そこで、本発明ばねの製造方法では、上記ステンレス鋼線にばね加工を施した後、焼なましを行うことを規定する。
この焼きなましにより、ほとんどの転位を固着させて組織強化により引張強さを向上することができる。具体的には、熱処理前と比較して、100〜500MPaの向上を図ることができる。特に、400℃以上600℃以下で低温焼なましを行うことで、引張強さの向上だけでなく、疲労強度の向上をも図ることができる。熱処理温度が400℃未満では、引張強さの向上が得られず、疲労強度も低い。一方、600℃超では、ある程度引張強さは向上するが、靭性が低下することで疲労強度が低くなる。特に好ましくは、500℃前後である。また、この焼きなましにより、ばね加工により導入されたひずみを取り除くこともできる。
以下、本発明における構成元素の選定及び成分範囲を限定する理由を述べる。
Cは強力なオーステナイト形成元素である。また、結晶格子中に侵入型固溶し、ひずみを導入し強化する効果をもつ。更に、コットレル雰囲気を形成し、金属組織中の転位を固着させる効果がある。しかし、Cを過剰に添加するとCrの炭化物が生成され易く、Cr炭化物が結晶粒界に存在する場合、オーステナイト中のCrの拡散速度が低いため、粒界周辺にCr欠乏層が生じ、靭性及び耐食性の低下が起こる。この現象は、NbやTiの添加によって抑制することが可能であるが、Nb、Tiといった添加元素が過剰に存在すると、オーステナイト相の不安定を引き起こす。そこで、本発明では、有効な含有量としてC:0.01質量%以上0.25質量%以下とした。
NもC同様に強力なオーステナイト形成元素であり、侵入型固溶強化元素でもある。また、コットレル雰囲気形成元素でもある。ただし、オーステナイト相中への固溶には限度があり、多量の添加(0.20質量%以上、特に0.25質量%超)は溶解、鋳造の際にブローホール発生の要因となる。この現象は、CrやMnなどのNとの親和力が高い元素を添加することで固溶限を上げ、ある程度の抑制が可能である。しかし、過度に添加する場合、溶解の際に温度や雰囲気制御が必要となって、コストの増加を招く恐れがあるため、本発明では、N:0.01質量%以上0.25質量%以下とした。
Mnは、溶解精錬時の脱酸剤として使用される。また、オーステナイト系ステンレス鋼のγ相の相安定にも有効であり、高価なNiの代替元素となり得る。そして、上記のようにオーステナイト相中へのNの固溶限を上げる効果も有する。ただし、高温での耐酸化性に悪影響を及ぼすため、Mn:0.4質量%以上4.0質量%以下とした。なお、Mnの含有量は、特に耐食性を重視した場合、Mn:0.4質量%以上2.0質量%以下が好ましい。一方、Nの固溶限を上げる、即ち、Nのミクロブローホールを極めて少なくするためには、Mn:2.0質量%超4.0質量%以下の添加が大きな効果を有するが、若干耐食性の低下がみられることがある。従って、用途に応じて、含有量を調整してもよい。
Crは、オーステナイト系ステンレス鋼の主要な構成元素であり、耐熱特性、耐酸化性を得るために有効な元素である。本発明では、他の構成元素成分からNi当量、Cr当量を算出し、γ相の相安定性を考慮した上で必要な耐熱特性を得るために16質量%以上、靭性劣化を考慮して25質量%以下とした。
Niは、γ相の安定化に有効である。本発明において、Nの含有量を0.2質量%以上とする場合、多量のNi含有は、ブローホール発生の原因となり得る。この場合、Nと親和力の高いMn添加が有効であり、オーステナイト系ステンレス鋼を得るためにMn添加量を考慮してNiを添加する必要がある。そこで、γ相の安定化のために8.0質量%以上、ブローホール抑制とコスト上昇の抑制のために14.0質量%以下とする。上記のようにNiは、8.0〜14.0質量%が好ましいが、10.0質量%未満の範囲では、特に溶解鋳造工程において、Nを容易に固溶させることが可能になるため、コストをより低減できるという大きなメリットがある。
Moは、γ相中に置換型固溶し、耐食性の向上に大きく寄与する。また、鋼中でNと共存することで疲れ強さ向上に寄与する。そこで、耐食性の更なる向上に最低限必要な0.4質量%以上、加工性の劣化を考慮して4.0質量%以下とした。
NbもMoと同様にγ相中に固溶し、機械的特性を向上させることで疲れ強さの向上に大きく寄与する。また、上記のようにN、Cとの親和力が高く、γ相中に微細析出することで高温での耐へたり性の向上に寄与する。更に、結晶粒径の粗大化の抑制、Cr炭化物の粒界析出抑制の効果もある。ただし、過剰に添加するとFe2Nb(ラーバス)相を析出する。このとき、強度劣化が見込まれるため、Nb:0.1質量%以上2.0質量%以下とした。
Tiは、Mo、Nb、後述するSiと同様フェライト生成元素であり、γ相中に固溶することで機械的特性を向上させることができる。ただし、γ相の安定性を低下させるため、Ti:0.1質量%以上2.0質量%以下とした。
Siは、固溶することで機械的特性の向上に効果がある。また、溶解精錬時の脱酸剤としても有効であり、通常のオーステナイト系ステンレス鋼には、0.6〜0.7質量%程度含有される。更に、固溶強化による機械的特性を得るために0.8質量%以上必要である。ただし、靭性劣化を考慮して上限は、2.0質量%とする。
Coは、オーステナイト生成元素であり、固溶強化の効果は、前述のMo、Nb、Ti、Siといったフェライト生成元素ほど得られないが、材料の積層欠陥エネルギーを低減する効果を有する。即ち、Coの含有により、コットレル雰囲気を形成する刃状転位を材料中に多く導入することが可能となる。この転位の導入効果とC、Nなどのコットレル雰囲気形成元素の存在とによって高い機械的特性の向上が得られる。また、Coは、塩素イオンによる腐食に対して抑制効果がある。ただし、多量の添加は硫酸、硝酸に対する耐酸性や大気腐食性を低下させるため、Co:0.2質量%以上2.0質量%以下とした。
上記に規定する構成元素を除く残部は、Fe及び不純物とからなる。ここで、不純物とは、有意的に含有させる元素以外の元素(可避的不純物)を含むものとする。従って、残部は、実質的にFe及び不可避的不純物からなるものとする。
以上説明したように本発明ステンレス鋼線は、Fe基であるオーステナイト系ステンレス鋼の基地強化、C、Nなどの侵入型固溶元素の添加による固溶強化、そして集合組織によって、機械的特性の向上を図り、かつ耐疲労性に優れるという特有の効果を奏する。特に、Mo、Ti、Nb、Siなどのフェライト生成元素の添加による固溶強化、更にCo添加によって、疲労特性をより向上することができる。
また、上記耐食性及び疲労特性に優れたステンレス鋼線により、耐食性と疲労特性の双方に優れるばねを得ることができる。特に、線引き加工やばね加工といった塑性加工によって金属組織中に導入された転位を適切な温度で低温焼なましすることで、C、Nによるコットレル雰囲気を形成して組織強化による機械的特性の向上を促進して、優れた疲労強度を有するばねを提供することができる。
更に、本発明は、従来のように引き抜き加工の際の温度制御や精錬の際の高度な成分調整を行うことなく、上記優れた特性を有するステンレス鋼線やばねを提供することができる。即ち、本発明は、特別な製法を用いないことでコスト上昇を小さくすることが可能であり、生産性がよく、工業的価値の高いものである。
このような本発明は、自動車や家庭用電気製品などの疲労強度が要求される部位に使用される部品やばねをより安価に提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(試験例1)
表1に示す化学成分(残部Fe及び不可避的不純物)の鋼材を溶解鋳造、鍛造、熱間圧延により、鋼線長手方向と垂直な横断面が円形(線径φ7.0mm)の圧延線材を作製した。そして、これら圧延線材に線引き加工を繰り返し行うと共に固溶化熱処理を施し、最終的に線径φ2.0mmのステンレス鋼線を作製した(トータル減面率約92%)。なお、固溶化熱処理を施すタイミングを変化させることで、最終の減面率を変化させ、集合組織の結晶方位の揃う程度を異ならせた。また、本例では、一般的に線引き加工に用いられている引抜きダイスを用いて線引き加工を行った。
Figure 0004245457
表1において鋼種hは一般的な準安定型オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304、鋼種jは安定型オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316、鋼種kは析出強化型ステンレスであるSUS631J1である。
得られた線径φ2.0mmのステンレス鋼線にばね加工後の歪取り焼鈍を想定して低温焼なまし(時効処理)を行った。鋼種k(SUS631J1)を用いたサンプルNo.11は、一般的な焼なまし条件である475℃×60分を採用した。他のステンレス鋼線の焼なまし条件は、SUS304、SUS316に行われる一般的な焼なまし条件である400℃×30分を採用した。なお、低温焼なましにおいて保持時間(30分又は60分)は、線径を考慮して採用した。
低温焼きなましを施した各ステンレス鋼線について、X線回折による回折強度、線引き加工により誘起されたマルテンサイト相の含有量(α’量)、表面粗さ、時効処理前後の引張強度、疲労限を測定した。疲労限は、回折強度の測定後、中村式回転曲げ疲労試験により求めた。また、ステンレス鋼線の表面粗さRzは、鋼線長手方向に触針式粗さ測定機で測定した。本例では、工程管理を行うことにより、表面粗さがRzで20μm以下となるように制御した。各ステンレス鋼線においてX線回折より得られた各面の最強ピーク強度比、具体的にはI(200)/I(111)比、I(220)/I(111)比、α’量(体積%)、表面粗さRz(μm)、引張強度(MPa)、疲労試験結果を表2に示す。本例において、X線回折強度比は、XRD(RINT:広角ゴニオメーター)による広角測定にて行った。以下に、測定条件を示す。
使用X線 :Cu-Kα
励起条件 :50kV 200mA
スリット :DS1° RS0.15mm SS1°
測定範囲 :2θ=30°〜100°
走査速度 :6°/min.
ステップ幅:0.02°
積算回数 :3回
Figure 0004245457
上記試験の結果から、特定の化学成分を有すると共に、I(200)/I(111)≧2.0及びI(220)/I(111)≧3.0の双方を満たす集合組織を有するサンプルNo.1〜7は、サンプルNo.8〜11と比較して高い疲労強度を有することが確認できる。特に、特定量のMo、Ti、Nb、Siが添加されたサンプルNo.2〜6やCoが添加されたサンプルNo.7は、より高い疲労強度を得ていることが確認できる。また、適切な温度の低温焼きなましを行うことで、引張強度が向上していることが確認できる。
これに対し、Nが過剰気味に含有されているサンプルNo.9は、溶解鋳造時にできたと思われるブローホールが残存しており、亀裂を起点とした疲労破壊が起こっていた。このようなブローホールは、高度な溶解技術や伸線技術により抑制が可能であると思われるが、コスト的に不適と考えられる。C+Nが0.15質量%未満であるサンプルNo.8、11では、転位の固着効果が少なく、また線引き加工により誘起されるマルテンサイト相が多くなったことから、疲労限が低かった。C+Nが0.35質量%超であるサンプルNo.9では、靭性の低下がみられ、疲労限が低くなった。なお、I(200)/I(111)≧2.0及びI(220)/I(111)≧3.0のいずれか一方を満たすサンプルは、作製が困難であった。
(試験例2)
上記試験例1で作製した鋼種aを用い、減面率や線引き加工方法を変化させることで集合組織の形成具合を変化させたサンプルを作製し、試験例1と同様に疲労強度の評価を行った。その結果を表3に示す。線引き加工方法として、引抜きダイスを用いる場合と、ローラーダイスを用いる場合との2種類を実施した。
Figure 0004245457
表3から、線引き加工方法によらず、線引き加工の際の減面率の増加に伴って集合組織の形成が行われ、疲労強度が向上される傾向にあることがわかる。また、引抜きダイスを用いた線引き加工の方が疲労限を向上させ易いことがわかる。
(試験例3)
上記試験例1で作製した鋼種aを用い、鋼線表面の平滑度(表面粗さRz)を変化させたサンプルを作製し、試験例1と同様に疲労強度の評価を行った。その結果を表4に示す。平滑度(表面粗さRz)は、電解研磨を施すことや、サンドペーパーを用いて荒らすことで変化させた。
Figure 0004245457
表4から、表面粗さRzが小さいほど、疲労強度がより向上できることがわかる。また、表面粗さをRzで20μm以下にすると、疲労強度の向上に効果的であることも確認できる。
(試験例4)
試験例1〜3と同様の試験を鋼線長手方向と垂直な横断面が長径3mm、短径1.5mmの楕円型鋼線に対しても実施した。その結果、試験例1〜3とほぼ同じ結果となった。
(試験例5)
上記試験例1で作製した鋼種aを用い、低温焼なまし条件を変化させたサンプルを作製し、試験例1と同様に疲労強度の評価を行った。その結果を表5に示す。
Figure 0004245457
表5から、400℃〜600℃の低温焼きなまし(時効処理)を行うことで、疲労強度、及び引張強さの向上が図れることがわかる。特に500℃の低温焼なましを行ったサンプルNo.20では、429MPaもの向上が得られていると共に、疲労強度も最も高い結果となった。
(試験例6)
上記試験例1で作製した鋼種aを用い、鋼線表面にNiめっきを施した被覆鋼線を作製した(付着量1.2g/m2)。そして、このNiめっき層を具える被覆鋼線のばね加工性を評価するために、コイル径17.5mm、自由長30mm、総巻き数10.5、有効巻き数6巻きのばねを試作して、ばねの自由長ばらつきを評価した。本例では、評価の尺度として標準偏差を求めた。その結果を表6に示す。
Figure 0004245457
表6から、鋼線表面にNiめっきを施すことで、自由長のばらつきが小さくなることが確認された。即ち、ばねの特性(引張強度や疲労特性)を低下させることなく、良好なばねが得られることがわかる。また、付着量を変化させて同様に自由長のばらつきを調べたところ、付着量が0.03g/m2未満では、潤滑性の改善が得られにくく、焼き付きが生じて自由長のばらつきが大きくなる傾向にあった。付着量が多いほど潤滑性が得られるが、5.0g/m2を超えると線引き加工性に悪影響を及ぼす恐れがある。
本発明ステンレス鋼線、及びこのステンレス鋼線を用いて製造したばねは、耐疲労性及び耐食性が優れることから、自動車や家庭用電気製品などに用いられる部品、例えば、トーションバーやワイヤーハーネスの補強線、曲げばねや圧縮コイルばねなどのばね、その他、光ファイバケーブルの抗張力線などに適する。

Claims (8)

  1. 質量%でC:0.01〜0.25、N:0.01〜0.25、Mn:0.4〜4.0、Cr:16〜25、Ni:8.0〜14.0を含有し、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
    C及びNが0.15質量%≦C+N≦0.35質量%を満たし、
    線引き加工によって誘起されるマルテンサイト相が15体積%以下、残部がオーステナイト相であり、
    鋼線長手方向のX線回折法によるオーステナイト相の回折強度がI(200)/I(111)≧2.0及びI(220)/I(111)≧3.0の双方を満たす集合組織を有することを特徴とするステンレス鋼線。
  2. 更に、質量%でMo:0.4〜4.0、Nb:0.1〜2.0、Ti:0.1〜2.0、Si:0.8〜2.0のうち、少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1に記載のステンレス鋼線。
  3. 更に、質量%でCo:0.2〜2.0を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のステンレス鋼線。
  4. 表面粗さがRzで20μm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のステンレス鋼線。
  5. 鋼線長手方向と垂直な横断面が楕円、台形、正方形、長方形のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステンレス鋼線。
  6. 鋼線表面に付着量0.03〜5.0g/m2のNiめっき層を具えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のステンレス鋼線。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のステンレス鋼線を用いて製造されたことを特徴とするばね。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載のステンレス鋼線をばね加工した後、400℃以上600℃以下で低温焼なましを行うことを特徴とするばねの製造方法。
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