JP4243441B2 - アークセンサ制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、TIGアーク溶接におけるAVC(Arc Voltage Control)を使ったアーク溶接ロボットシステムにおける、アークセンサ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、TIGアーク溶接においては、定電流特性のTIG溶接電源が使用されている。図4にTIGアーク特性図を示す。定電流特性であると、初め、アーク長がLlでその時の溶接電流・電圧の動作点が図4の定電流特性上でSlの点にあるとする。溶接入熱によりワ一ク7自身が熱歪みを発生してアーク長がL2に伸びた場合、アーク電圧は上昇し動作点S2に移動し溶接電流はほとんど変化せず溶接を続けることができる。このため、TIG溶接電源として、定電流特性の溶接電源が使用される。
【0003】
ここで、定電流特性のTIG溶接電源ではアーク長(溶接用トーチ3の電極4〜母材間距離)が変化して溶接電圧が変化しても、溶接電流は自動的に一定に保たれるが、同一電流で溶接電圧が変化するということは母材に対する入熱形態が変化するということとなり、溶接結果(溶接幅、溶融深さ)に違いが生じ、均一な溶接が実現できない。すなわち、均一な溶接を実現するためには、溶接電圧に注意を払う必要がある。
【0004】
そこで、TIG溶接を自動化する場合、対象部材の位置誤差、熱歪みによりアーク長が変化し、良好な溶接品質を確保するのが困難なため、自動溶接を実施する場合は、溶接電圧を監視し、溶接電圧を一定に保つよう、電極〜母材間距離を自動調整するAVC(Arc Voltage Control)装置を採用している。これらのアーク溶接電圧を計測することでアーク長を検出し、常に所定のアーク長になるように電極と母材間距離を制御する技術が特開平3−23067に開示されている。また、さらにパルスTIG溶接法におけるパルス的に溶接電圧が変化する溶接施工に対する処理技術が特開平9−76069に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、TIG溶接における溶接法は非消耗性電極による溶接であり、アークスタート時は電極とワーク面とが非接触の状態でアークを発生させる必要があり、空中絶縁を破壊する必要があるため、TIG溶接電源には、図9に示すように昇圧した電源100、火花ギャップとコンデンサ、カップリングコイルによる火花発振回路101等で構成され、高電圧の高周波を溶接ケーブルに重畳して溶接用トーチ3先端の電極4から溶接起動用の火花を出す仕組みになっている。このように、TIG溶接電源はアークスタート時に図5に示す高電圧の高周波を非消耗性電極4と母材5のワーク面とに印加することで、空中絶縁を破壊しアークを発生させている。この火花の周囲におよぼす電磁波強度は、10メートル離れた地点で、50デシべル程度であり、しかもその周波数は広い帯域にわたっていることに特徴がある。
【0006】
そのため、図5に示す高電圧の高周波発生中にアークセンサ制御装置部のアーク溶接電圧検出用部位を接続していると、上記高周波ノイズがアークセンサ制御装置部に侵入し、アークセンサ制御装置部の部品寿命劣化やアークセンサ制御装置部の誤動作を発生させるという事があった。
【0007】
また、パルスTIG溶接法によるアーク溶接施工時の溶接電流をTIGアークでの一溶接工程時の電流グラフとして図6に示す。一アーク溶接工程における溶接電流は、図6に示すように溶接モード「初期電流」、「アップスロープ」、「本溶接」、「ダウンスロープ」、「クレータ電流」の各区間により異なり、加えて、「アップスロープ」、「ダウンスロープ」区間中は溶接電流が変化する。さらに、パルス溶接法になると上記「アップスロープ」、「本溶接」、「ダウンスロープ」の各区間でも、ベース電流IBにピーク電流IPを重畳させるので電流値は時々刻々と変化する。このように、パルス溶接法はべ−ス電流IBとピーク電流IPとが交互に繰り返される溶接であり、この時アーク溶接電圧も上記IBとIPとに従属して変化する。この溶接法の場合、アークセンサ制御装置がサンプリング周期毎に検出したアーク溶接電圧値が上記IBとに対するものなのかあるいは上記IPに対するものなのかの従属関係等の整合性がとれなくなると適切な溶接施工制御ができなくなることがあった。
【0008】
本発明の目的は、このような上記高周波ノイズの悪影響をアークセンサ制御装置部から完全に遮断し、そのことにより、アークセンサ制御装置部の正常動作を図るとともに、かつ寿命劣化を防止することができるアークセンサ制御装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のアークセンサ制御装置は、非消耗性電極を有する溶接用卜一チを用いてアーク溶接施工を実施する溶接用ロボットと、予め施工実施により記憶している溶接電圧値を基準値とし、所定の時間毎に検出する電極と母材間の実溶接電圧値を基準値と比較して電極と母材間距離を一定に制御するロボット制御装置とを具備したアーク溶接ロボットシステムのアークセンサ制御装置であって、実溶接電圧の検出部を有し、実溶接電圧の検出部をアーク起動時の高電圧印加後のアーク発生状態時に接続する手段を備え、実溶接電圧の検出部をアーク起動時の高電圧印加後のアーク発生時に接続する手段として、確実にアーク起動用の高電圧が消失した状態時に接続させる時限処理部を有するものである。
【0010】
請求項1記載のアークセンサ制御装置によれば、高電圧の高周波発生中にアークセンサ制御装置のアーク溶接電圧用の検出部を接続することがないので、高周波ノイズがアークセンサ制御装置に侵入することがなく、アークセンサ制御装置の部品寿命の劣化やアークセンサ制御装置の誤動作を生じない。
【0011】
請求項2記載のアークセンサ制御装置は、請求項1において、時限処理部がアークアンサに応答して動作を開始し所定時間経過後に実溶接電圧の検出部を接続するタイマリレーである。
請求項2記載のアークセンサ制御装置よれば、請求項1と同様な効果がある。
請求項記載のアークセンサ制御装置は請求項1または請求項2において、実溶接電圧の検出部を接続する接続子を溶接用トーチのラインと、母材のラインとの両方とするものである。
【0012】
請求項記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1または請求項2と同様な効果のほか、片切りの場合と比較して高周波ノイズがアークセンサ制御装置内に回り込むのをより確実に防止することができる。
【0017】
請求項記載のアークセンサ制御装置は、請求項1、請求項2または請求項3において、実溶接電圧の検出部が、非消耗性電極による両極性を有する溶接モードに対応する手段として整流部を具備したものである。
【0018】
請求項記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、正電圧としてのみA/D変換した場合には、量子化分解能を高めることができ、またTIG溶接における極性を気にすることなくアーク溶接電圧検出部をトーチ側および母材側に接続できる。
【0019】
請求項記載のアークセンサ制御装置は、請求項1、請求項2または請求項3において、所定の時間毎に検出する実溶接電圧値情報と実溶接電圧値情報の検出時のアーク溶接モード情報とを関連させたひとまとまりの情報としてロボット制御装置へ伝えるものである。
【0020】
請求項記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、AVC制御をあらゆるTIG溶接法において実施可能とすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態のアークセンサ制御装置について図面に基づいて説明する。図3は本発明の構成を示すものであり、6はロボット本体1を駆動するロボット制御装置、3は溶接用トーチ、4は非消耗性電極、5は母材(被溶接物であるワークを固定する部位)、2は溶接電源、10はアークセンサ制御装置である。
【0022】
まず、図3において、ロボット制御装置6は教示用のティーチペンダント(図示せず、以下TPと略す)を備え通信線制御線(図示せず)で接続され、溶接電源2とは溶接電源制御ラインL6でつながっている。オペレータはTPを操作しながら、ロボット本体1の制御基準点に配置されている溶接用トーチ3を直接見ながら、ロボット本体1を微細に動かし、ロボットにさせたい仕事の順に順序よく教示していく。オペレータは被溶接物であるワークを母材5へ固定しておき、TPを操作し溶接用トーチ3を溶接開始点(図示せず)へ移動させ、教示位置データとその点が溶接開始点であること、また溶接条件指令(溶接電流値・溶接電圧値)、溶接開始指令(シールドガス放流、トーチスイッチON等の処理シーケンス)をTP上の溶接登録キーにて登録する。
【0023】
次に、溶接終了点〈図示せず〉へ溶接用トーチ3をロボット本体1により移動させて、教示位置データとその点が溶接終了点であることまた、クレータ溶接条件指令(溶接電流値・溶接電圧値)、溶接終了指令(トーチスイッチOFF、シールドガス放流停止等のシーケンス)をTP上の溶接終了キーにて登録する。
【0024】
これらの教示されたプログラムは教示データとしてロボット制御装置6内の図示しない構成によるCPUがROMに格納されているアルゴリズムに従ってRAMへ格納する。また、RAMはスタティックRAMで電池によって主電源が遮断されても上記教示データを記憶保持できる。この既ティーチングされた教示データであるプログラムにより、図3の溶接システムが自動運転される。
【0025】
溶接運転中の動作内容としては、ロボット本体1が溶接用トーチ3(電極4)を母材5に固定されているワークの所定溶接開始位置へ到達すると、ロボット制御装置6は溶接電源2へ溶接電源制御ラインL6を介して、予め記憶してある本溶接条件(溶接電流値・溶接電圧値)を送信した後に溶接開始指令を実行しアークアンサ(溶接電流検出信号(リレー接点))が溶接電源2から返信されると、溶接用トーチ3をワ一クの所定溶接経路に従って、予め記憶してある溶接速度でアーク溶接を実施していく。
【0026】
溶接電源2とアークセンサ制御装置10間の通信/制御ラインL3を介してアークアンサ(溶接電流検出信号)が溶接電源2から伝達されると、図1に示すアークセンサ制御装置10内の時限処理部である例えばタイマリレーTが動作を開始し、所定の計時後Tのリレー接点Tlが閉じ、リレーKlが商用電源20に接続されて励磁され、リレー接点K11、K12が閉じ、アークセンサ制御装置10内のアーク溶接電圧検出部がトーチ側ラインLlと母材側ラインL2とに接続される。ここで、アークスタート時はLl、L2のラインには図5に示すような通常ピーク値が8kV(キロボルト)にもおよぶ高電圧の高周波が印加されており、本発明のアークセンサ制御装置10はこの高周波ノイズを意図的にさけるため、溶接電源2からのアークアンサ(溶接電流検出信号)検出後に確実に高周波ノイズが消失した後の安定したアーク溶接区間状態時にアークセンサ制御装置10内のアーク溶接電圧検出部をトーチ側ラインLlと母材側ラインL2とに接続するものである。
【0027】
上記2つのラインLlとL2との両方へ同時に接続/開放とするのは実験の結果、片切ではどうしても上記高周波ノイズがアークセンサ制御装置10内へ回り込んでくるためである。
【0028】
タイマリレーTの所定の計時後にタイマリレーTのリレー接点K11、K12にてLl、L2のラインへアークセンサ制御装置10内のアーク溶接電圧検出部を接続する理由は、溶接電源2はアーク発生時にアークアンサ(溶接電流検出信号(リレー接点))を生成し、この信号を外部の装置に伝達するとともに自身も上記信号により図5に示す高周波電圧発生を停止するため、アークアンサ(溶接電流検出信号)の伝達時点において、上記高周波電圧生成は停止していないためである。
【0029】
次に、アーク発生後は溶接電源2は溶接用電力を供給する。まず、溶接開始直後に、電極4と母材5との間の溶接電圧はアーク電圧検出部を構成するダイオードブリッジ11にて全波整流され正電圧としてのみ検出され、抵抗器12を通過させて、電流変換器(CT)13を介して電圧に変換され、さらに出力調整器16の制御信号convstに同期してA/D変換器(AD)14を介して12ビットのデジタル量に量子化される。ここで、TIG溶接では図7に示すような交流TIG(A・C・TIG)や直流TIG(D.C.TIG)を含む溶接法があるが、ダイオードプリッジ11にて全波整流され正電圧としてのみA/D変換することで、量子化分解能を高めるとともに、TIG溶接における極性を気にすることなくアークセンサ制御装置10内のアーク溶接電圧検出部をトーチ側ラインLlと母材側ラインL2とに接続できるものである。
【0030】
一アーク溶接工程においては図6に示すように溶接モード「初期電流」、「アップスロープ」、「本溶接」、「ダウンスロープ」、「クレータ電流」の各区間が存在し、「アップスロープ」、「ダウンスロープ」区間中は溶接電流が変化する。加えて、パルス溶接法になると上記「アップスロープ」、「本溶接」、「ダウンスロープ」の各区間でも、べ−ス電流IBにピーク電流IPを重畳させるので電流値は時々刻々と変化する。これらの図6に示すような一アーク溶接工程の時々刻々の溶接状態時を溶接電源2がアークセンサ制御装置間の通信/制御ラインL3を介してシリアル通信にてアークセンサ制御装置10に伝送してくる。このシリアルデータをアークセンサ制御装置10内の出力調整器16がシリアル/パラレル変換器17にて8ビットの並列情報として入手する。(タイマ機能内蔵)CPU18はサンプリング周期を生成しその周期に同期させて出力調整器16への変換信号CT1と出力制御モジュール15への変換信号CT2とをそれぞれ発する。このことにより、出力調整器16は(タイマ機能内蔵)CPU18が生成するサンプリング周期に合わせてA/D変換器(AD)14を介して12ビットのデジタル量に量子化されデータを出力制御モジュール15の下位12ビットデータとして、かつ溶接電源2からの情報である一アーク溶接工程の時々刻々の溶接状態時情報を出力制御モジュール15の上位4ビットデータとして、最終、図8に示すアークセンサのサンプリングデータである16ビット情報としてアークセンサ制御装置10とロボット制御装置6間の通信ラインL4を介してロボット制御装置6へシリアルデータとして送信する。なお、16ビットデータ中のD12の1ビットでパルス溶接の電流の種類をすなわち、べ−ス電流かパルス電流かの区別を情報として伝えるが、パルス溶接でない場合は常に0(べ−ス電流)に固定される。D13〜D15の3ビットにて一溶接工程中のどの工程かを情報として伝える。図示のように、000は初期電流区間、001はアップスロープ区間、010は本電流区間、011はダウンスロープ区間、100はクレータ電流区間、101、110、111は該当無し(don’t care)である。
【0031】
一方、最初に良好なTIG溶接施工時の一溶接工程の各溶接状態時に対応した溶接情報をアークセンサ制御装置10を介して基準値としてデジタル量に変換された溶接電圧値として、前述の処理により、ロボット制御装置6内の図示しないメモリに一旦記憶する。この記憶された溶接電圧値を基準値として、以後所定の時間毎に以後の溶接電圧値を同様な処理にて入手し前記基準値と比較処理し、この比較処理結果に応じてロボット本体1のアーム先端に具備された溶接用卜一チ3(電極4)と母材5間の距離が変わり、その距離にほぼ比例して溶接電圧が変わる。この溶接電圧を再び、A/D変換器(AD)14を経由で入手する。この一連の制御動作の結果、電極4と母材5の間の溶接電圧は最初に記憶した基準値と同一に保たれる。
【0032】
その後、溶接用トーチ3が溶接終了点に到達すると、予め記憶してあるクレータ溶接条件(溶接電流値・溶接電圧値)を送信しロボットを停止させて、クレータ処理の実行にともない溶接終了指令を実行させた後、溶接電源2からの溶接電流検出信号が消失する。その後、公知の電極スティックチェックを実施し、非消耗性電極4のワーク7への融着がなければ次教示点へ移動するものである。
【0033】
ロボット制御装置6は図8に示すアークセンサのサンプリングデータである16ビット情報をアークセンサ制御装置10からアークセンサ制御装置10とロボット制御装置6間の通信ラインL4を介して得ることができるので、入手した溶接電圧値が図6に示す−アーク溶接工程におけるどの溶接状態時すなわち、溶接モード「初期電流」、「アップスロープ」、「本溶接」、「ダウンスロープ」、「クレタ電流」のどの区間のものなのかまた、溶接法がパルス溶接法の場合はベース電流IB、ピーク電流IP時のものなのかを認識して制御処理できるので、きめ細やかなA・V・C・制御を実現できるものである。
(実施の形態2)
次に、以下本発明の第2の実施の形態について説明する。図2は本発明の第2の実施の形態におけるアークセンサ制御装置構成を示す図である。図1と同じ機能を有する部位には同じ番号を付与している。図1と異なる部分についてのみ、説明を加える。
【0034】
アークアンサ(溶接電流検出信号)をリレー接点信号ではなくて、溶接電源2がアークセンサ制御装置10との間の通信/制御ラインL3を介してシリアル通信にてアークセンサ制御装置10に伝送してくるものである。
【0035】
このシリアルデータによるアークアンサ(溶接電流検出信号)検出を(タイマ機能内蔵)CPU18が入手すると所定の計時を実行し、計時完了時点でCPU18は出力信号01をパルス的に発生しラッチ回路19にてリレーK2を励磁させる。励磁されたリレーK2のリレー接点K21が閉じることで、リレーKlが励磁されKlのリレー接点KllとK12によりアークセンサ制御装置10内のアーク溶接電圧検出部がトーチ側ラインLlと母材側ラインL2とに接続される。
【0036】
また、逆にこのシリアルデータによるアークアンサ(溶接電流検出信号)の消失を(タイマ機能内蔵)CPU18が入手すると直ちに、CPU18は出力信号01をパルス的に発生しラッチ回路19にてリレーK2を非励磁にさせる。非励磁にされたリレーK2のリレー接点K21が開くことで、リレーKlが非励磁にされリレーKlのリレー接点KllとK12によりアークセンサ制御装置10内のアーク溶接電圧検出部がトーチ側ラインLlと母材側ラインL2との接続が開放される。
【0037】
ここで、リレーK2により直接、上記ラインLl、L2とに接続できるのが簡素でよいのだが、実施の形態においてはアークセンサ制御装置10内のアナログ回路部とデジタル回路部との絶縁のため、また、接点Kll、K12は高電流容量でかつ接点間の絶縁距離の大きいものが要求されるので分けた配置にした。
【0038】
以上の説明から明らかなように、本発明のアークセンサ制御装置10は、実溶接電圧の検出部をアーク起動時の高電圧印加後のアーク発生時に接続する手段を備え、加えて、実溶接電庄検出用の検出器部を接続する接続子を溶接用トーチのラインと、母材のラインとの両方に備え、溶接電源側の電流検出信号を利用して、実溶接電圧検出用の検出器部をアーク起動時の高電圧消失後の非高電圧印加状態でかつアーク発生状態時に接続する手段として時限処理部を有するので、高周波ノイズがアークセンサ制御装置10に侵入することがなく、アークセンサ制御装置10の部品寿命劣化防止やアークセンサ制御装置10の誤動作を生じない構成である。
【0039】
また、本発明のアークセンサ制御装置10は、非消耗性電極4による両極性を有する溶接モードに対応する手段として実溶接電圧の検出部に整流部を具備し、所定の時間毎に検出する実溶接電圧値情報と電圧値収集時の溶接モード情報とを関連させたひとまとまりの群情報としてアーク溶接ロボット制御部へ伝える手段を有するので種々のTIG溶接に対応したきめ細かなA.V.C.制御を実現することができる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1記載のアークセンサ制御装置によれば、高電圧の高周波発生中にアークセンサ制御装置のアーク溶接電圧用の検出部を接続することがないので、高周波ノイズがアークセンサ制御装置に侵入することがなく、アークセンサ制御装置の部品寿命の劣化やアークセンサ制御装置の誤動作を生じない。
【0041】
請求項2記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1と同様な効果がある。
請求項記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1または請求項2と同様な効果のほか、片切りの場合と比較して高周波ノイズがアークセンサ制御装置内に回り込むのをより確実に防止することができる。
【0044】
請求項記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、正電圧としてのみA/D変換した場合には、量子化分解能を高めることができ、またTIG溶接における極性を気にすることなくアーク溶接電圧検出部をトーチ側および母材側に接続できる。
【0045】
請求項記載のアークセンサ制御装置によれば、請求項1、請求項2または請求項3と同様な効果のほか、AVC制御をあらゆるTIG溶接法において実施可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるアークセンサ制御装置構成を示す回路ブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態におけるアークセンサ制御装置構成を示す回路ブロック図である。
【図3】本発明おける溶接ロボットシステム構成を示す説明図である。
【図4】横軸を溶接電流、縦軸を溶接電圧とするTIGアーク特性図である。
【図5】TIGアークスタート時の高周波電圧グラフである。
【図6】TIGアークでの一溶接工程時の電流グラフである。
【図7】交直流TIGアーク溶接を示す電流グラフである。
【図8】アークセンサのサンプリングデータ仕様を示す説明図である。
【図9】TIG溶接電源の火花ギャップとその周辺の回路図である。
【符号の説明】
1 ロボット本体
2 溶接電源
3 溶接用トーチ
4 電極
5 母材
6 ロボット制御装置
7 ワーク
10 アークセンサ制御装置
11 ダイオードブリッジ
12 抵抗器
13 電流変換器(CT)
14 A/D変換器(AD)
15 出力制御モジュール
16 出力調整器
17 シリアル/パラレル変挽器
18 (タイマ機能内蔵)CPU
19 ラッチ回路
20 商用電源
Ll トーチ側ライン
L2 母材側ライン
L3 溶接電源とアークセンサ制御装置間の通信/制御ライン
L4 アークセンサ制御装置とロボット制御装置間の通信ライン
L5 ロボット制御ライン
L6 溶接電源制御ライン
Kl リレー
Kll Klの第一のリレー接点
K12 Klの第二のリレー接点
K2 リレー
K21 K2のリレー接点
T タイマーリレー
TI Tのリレー接点
IB ベース電流
IP ピーク電流

Claims (5)

  1. 非消耗性電極を有する溶接用トーチを用いてアーク溶接施工を実施する溶接用ロボットと、予め施工実施により記憶している溶接電圧値を基準値とし、所定の時間毎に検出する前記電極と母材間の実溶接電圧値を前記基準値と比較して前記電極と母材間距離を一定に制御するロボット制御装置とを具備したアーク溶接ロボットシステムのアークセンサ制御装置であって、実溶接電圧の検出部を有し、前記実溶接電圧の検出部をアーク起動時の高電圧印加後のアーク発生状態時に接続する手段を備え
    前記実溶接電圧の検出部を前記アーク起動時の高電圧印加後のアーク発生時に接続する手段として、確実にアーク起動用の高電圧が消失した状態時に接続させる時限処理部を有するアークセンサ制御装置。
  2. 前記時限処理部がアークアンサに応答して動作を開始し所定時間経過後に前記実溶接電圧の検出部を接続するタイマリレーである請求項1記載のアークセンサ制御装置。
  3. 実溶接電圧の検出部を接続する接続子を溶接用トーチのラインと、母材のラインとの両方とする請求項1または請求項2記載のアークセンサ制御装置。
  4. 実溶接電圧の検出部は、非消耗性電極による両極性を有する溶接モードに対応する手段として整流部を具備した請求項1、請求項2または請求項3記載のアークセンサ制御装置。
  5. 所定の時間毎に検出する実溶接電圧値情報と前記実溶接電圧値情報の検出時のアーク溶接モード情報とを関連させたひとまとまりの情報としてロボット制御装置へ伝える請求項1、請求項2または請求項3記載のアークセンサ制御装置。
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