JP6958094B2 - 溶接計測システム - Google Patents

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Description

本開示は、溶接計測システムに関する。
溶接のスタート時において、溶接トーチに装着された電極と母材との間にスタート用高周波電圧を印加してアークを発生させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。このスタート用高周波電圧を発生させる回路(以下「高周波電圧回路」という)には、例えばフライバックトランス、コンデンサ、放電ギャップ等が含まれている。特許文献1に記載の方法では、例えば、フライバックトランスの2次側電圧、コンデンサの容量、放電ギャップの間隔等を調整することで、スタート用高周波電圧の強度を制御することができる。
特開2014−155945号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、高周波電圧を印加した際に、強い電磁波ノイズが発生するため、溶接電源に接続されている計測器が誤動作したり、損傷したりするおそれがある。また、溶接のスタート時において、アークを発生させる際に、高周波電圧の代わりに、高電圧を印加する技術がある。この技術においても、高電圧を印加した際に、強い電磁波ノイズが発生するため、溶接電源に接続されている計測器が誤動作したり、損傷したりするおそれがある。
本開示は、アークスタート時の電圧による計測器への影響を抑制することが可能な溶接計測システムを提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る溶接計測システムは、アークスタート時に溶接トーチの電極と母材との間に電圧を印加する溶接電源と、溶接電源と電極とを電気的に接続する第1導電部材と、溶接電源と母材とを電気的に接続する第2導電部材と、第1導電部材又は第2導電部材における電流値を非接触で計測する第1計測器と、溶接電源に電気的に接続され、電流値が判定閾値以下である場合に遮断状態となり、電流値が判定閾値以上である場合に通電状態となる遮断器と、遮断器を介して溶接電源と接続された第2計測器とを備え、第1計測器と第2計測器とが遮断器を介して接続されており、第1計測器は電流値に関する信号を第2計測器に出力し、第2計測器は、第1計測器で計測された電流値または電極と母材との間の電圧値を記録する
この溶接計測システムでは、アークスタート時であり電圧を印加している状態において、第1計測器が第1導電部材又は第2導電部材に非接触であり、当該第1導電部材又は第2導電部材に接続されていないので、電圧によるノイズは、第1導電部材又は第2導電部材を介して直接的に第1計測器に伝導されることがない。そのため、第1計測器に対するノイズの影響が抑制される。また、アークスタート時に電圧を印加している状態は、第1導電部材及び第2導電部材に電流は殆ど流れていない状態である。このとき、電流値が判定閾値以下であり、遮断器は遮断状態であるので、溶接電源と第2計測器とが電気的に遮断され、電圧によるノイズは溶接電源から第2計測器に伝導されない。そのため、第2計測器に対するノイズの影響が抑制される。また、アークが発生した後において、電流値が判定閾値以上となると、遮断器は通電状態となり、溶接電源と第2計測器とが電気的に接続され、第2計測器は計測可能な状態となる。
いくつかの態様において、判定閾値は、第1判定閾値及び第2判定閾値を含み、遮断器は、電流値が第1判定閾値以上となった場合に通電状態となり、第2判定閾値以下となった場合に通電状態から遮断状態となる。
いくつかの態様において、遮断器は、電流値が判定閾値以上となってからの経過時間が判定基準時間以上である場合に、通電状態となる構成でもよい。これにより、遮断器において、遮断状態から通電状態への変更を安定して行うことができる。例えば、誤検出により電流値が判定閾値以上となった場合であっても、判定基準時間未満であれば、遮断状態から通電状態に変更されない。そのため、誤検出により通電状態に変更されることが抑制される。
いくつかの態様において、第1計測器は、第1導電部材又は第2導電部材を取り囲む環状部を備え、環状部内を通過する第1導電部材又は第2導電部材における電流値を計測してもよい。これにより、第1導電部材又は第2導電部材の周囲に形成された磁束の変化を確実に検出することができる。
2計測器は、電極と母材との間の電圧値を記録する構成によれば、アークが発生した後、第1導電部材及び第2導電部材に本電流が供給されて、溶接が施工されている状態において、電圧値を検出して記録することができる。この電圧値は、溶接トーチと母材との距離によって変化するので、この変化に基づいて、溶接施工者の技量を把握することもできる。
2計測器は、第1計測器で計測された電流値を記録する構成によれば、電流値、電圧値及び施工時間に基づいて、溶接施工による母材への入熱量を算出することができる。その結果、入熱量を管理して、溶接施工の品質を向上させることができる。
本開示によれば、アークスタート時の電圧による計測器への影響を抑制することが可能な溶接計測システムを提供することができる。
本開示の一実施形態の溶接計測システムを示す概略構成図である。 図1に示す溶接計測システムで計測された電圧値及び電流値を示すグラフである。 図2中の部分を拡大して示すグラフである。 図1に示す溶接計測システムで実行される動作手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示される溶接計測システム1は、例えばTIG(Tungsten Inert Gas)溶接を施工する際に、電流値(溶接電流)及び電圧値(溶接電圧)等を計測することができる。溶接計測システム1が適用される溶接は、TIG溶接に限定されず、例えばプラズマアーク溶接等その他の溶接でもよい。溶接計測システム1は、例えば工場内に配置されて使用される。溶接計測システム1が適用される溶接では、アークスタート時に溶接トーチ2の電極2aと母材3との間に高周波電圧(又は高電圧)を印加して、アークを発生させる。
溶接計測システム1は、溶接機(溶接電源)4、第1ケーブル(第1導電部材)5及び第2ケーブル(第2導電部材)6を含む。溶接機4は、高周波電圧回路7及び本電流回路8を含む。溶接機4の入力側の電極は、例えば200[V]の電力を供給する分電盤(不図示)に接続されている。高周波電圧回路7は、例えばフライバックトランス、コンデンサ、放電ギャップ等を備える。これらのフライバックトランス、コンデンサ、放電ギャップ等は、電気的に接続されている。高周波電圧回路7は、アークスタート時に高周波電圧を発生させる回路である。高周波電圧は、例えば10000[V]以上20000[V]以下でもよい。本電流回路8は、例えばコイル及び鉄心等を備え、アークが発生した後に本電流を供給する回路である。本電流が流れているときの電圧値は、例えば15[V]程度でもよい。
溶接機4の出力側の電極(負極4a、正極4b)には、第1ケーブル5及び第2ケーブル6がそれぞれ接続されている。これらの溶接機4、第1ケーブル5及び第2ケーブル6は、溶接施工時において、本電流が流れる電気回路を構成する。第1ケーブル5は、溶接機4の出力側の負極4aと溶接トーチ2の電極2aとを電気的に接続している。第2ケーブル6は、溶接機4の正極4bと母材3とを電気的に接続している。例えば、第2ケーブル6は、溶接施工時に母材3が載置される作業台9の脚部9aを介して母材3と電気的に接続されている。作業台9は、導電性の部材によって構成されている。溶接機4の出力側の正極4bは、第2ケーブル6及び作業台9の脚部9aと電気的に接続されて接地されている。
溶接トーチ2は、電極2aを保持するハウジング2bを備える。電極2aは、非消耗のタングステン電極である。溶接トーチ2は、溶接施工時に不活性ガスを供給するガス供給部を含む。また、溶接トーチ2には、溶接施工者が操作可能なスイッチ2cが設けられている。スイッチ2cがONとなると、溶接機4によって高周波電圧が印加される。
溶接計測システム1は、クランプメータ(第1計測器)10と、高周波遮断ユニット11と、データロガー(第2計測器)12とを備える。
クランプメータ10は、第1ケーブル5に対して非接触であり、第1ケーブル5を流れる電流の値(電流値)を計測する。「第1ケーブル5に対して非接触」とは、第1ケーブル5に対して接触していない状態であり、第1ケーブル5に電気的に接続されていない状態である。クランプメータ10の導電部分と、第1ケーブル5の導電部分とが、電気的に接続されていない場合には、クランプメータ10は第1ケーブル5に対して非接触である。
クランプメータ10は、環状部10aと本体部10bとを備える。環状部10aは、第1ケーブル5の周囲に配置されている。第1ケーブル5は、環状部10aによって囲まれた空間内を通過するように配置されている。環状部10aは、第1ケーブル5が通電された状態において、第1ケーブル5回りに生じた磁束の変化を検出する。
本体部10bには電流計が内蔵されている。この電流計は、環状部10aによって検出された磁束の変化に基づいて、第1ケーブル5を流れる電流の電流値を計測する。クランプメータ10は、第1ケーブル5が通電されたことによる電磁誘導に起因する電流値を計測し、第1ケーブル5における電流値を計測する。
クランプメータ10には、第3ケーブル13が電気的に接続されている。クランプメータ10で計測された電流値に関する信号は、第3ケーブル13を通じて高周波遮断ユニット11に出力される。また、クランプメータ10は、電流値に関する信号を、高周波遮断ユニット11に出力する共に、データロガー12に出力してもよい。なお、溶接計測システム1は、第1ケーブル5に対して非接触であるクランプメータ10に代えて、第2ケーブル6に対して非接触であるクランプメータ10を備える構成でもよい。このように、溶接計測システム1は、第2ケーブル6に対して非接触であるクランプメータ10を用いて、第2ケーブル6を流れる電流の電流値を計測してもよい。
また、溶接計測システム1は、上記のクランプメータ10に代えて、その他の非接触電磁誘導コイルを含む第1計測器を備えるものでもよい。非接触電磁誘導コイルは、第1ケーブル5または第2ケーブル近傍に配置され、第1ケーブル5または第2ケーブル6が通電されたことによる電磁誘導に起因する電流を検出可能なコイルを含む。
高周波遮断ユニット11は、演算部14及び電磁接触器15を備える。演算部14は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等のハードウェアと、ROMに記憶されたプログラム等のソフトウェアとから構成されたコンピュータである。
演算部14は、クランプメータ10と電気的に接続され、クランプメータ10で計測された電流値に関する信号を入力する。演算部14は、電流値が第1判定閾値以上であるか否かを判定する第1判定部を含む。また、演算部14は、電流値が第2判定閾値以下であるか否かを判定する第2判定部を含む。第1判定閾値と第2判定閾値とは、異なる値でもよく、同じ値でもよい。第2判定閾値は、例えば第1判定閾値より大きな値であってもよい。また、演算部14は、電流値が第1判定閾値以上となってからの経過時間が判定基準時間以上であるか否かを判定する。判定基準時間は、例えば100[msec]とすることができる。演算部14による判定結果を示す信号は、電磁接触器15に出力される。
電磁接触器15は、例えば電磁石及び接点を含む。電磁接触器15は、溶接機4と電気的に接続されている。電磁接触器15は、第4ケーブル16に接続され、この第4ケーブル16は、第1ケーブル5に接続されている。電磁接触器15は、第5ケーブル17に接続され、この第5ケーブル17は、例えば作業台9の脚部9aに電気的に接続されている。これにより、電磁接触器15が接地されている。また、電磁接触器15は、第6ケーブル18を介してデータロガー12と電気的に接続されている。
電磁接触器15は、電流値が第1判定閾値以上であり、判定基準時間以上経過した場合に接点が閉じて電気的に接続される。これにより、溶接機4とデータロガー12とは、遮断状態から通電状態となる。電磁接触器15は、電流値が第2判定閾値以下である場合に接点が開いて通電状態から遮断状態となる。これにより、溶接機4とデータロガー12とは、遮断され、電気的に接続されていない状態となる。電磁接触器15は、電流値が第1判定閾値以上であり、判定基準時間以上経過した場合に接点が閉じて電気的に接続される。これにより、溶接機4とデータロガー12とは、遮断状態から通電状態となる。
データロガー12は、例えばCPU、ROM及びRAM等を含む。データロガー12は、電磁接触器15を介して、溶接機4の出力側の電極と接続され、溶接機4から出力された電圧の値(電圧値)を計測し記録する。また、データロガー12は、クランプメータ10と接続された第7ケーブル19と電気的に接続されている。これにより、データロガー12は、クランプメータ10から出力された電流値に関する信号を入力し電流値を記録することができる。
データロガー12は、時間を計測するタイマーを含み、電圧値及び電流値と共に、時間に関するデータを記録することもできる。データロガー12は、これらの電流値、電圧値、時間以外の情報を計測し、記録してもよい。データロガー12は、例えば、演算部14による演算結果に関する情報を記録してもよい。データロガー12は、その他の計測器と接続されていてもよい。
図2は、データロガー12で記録された電圧値及び電流値を示すグラフである。図3は、図2中の部分を拡大して示すグラフである。図2及び図3において、横軸は、時間の経過を示している。上段のグラフG1は、電圧値[V]の変化を示し、下段のグラフG2は、電流値[A]の変化を示している。図3に示されるように、例えば、時間T0[sec]において、電流値は0[A]となっている。時間T1[sec]において、例えば高周波電圧が印加され、このときのノイズにより瞬間的に電流値が変動している。
時間T2[sec]から電流値が上昇している。例えば、時間T3[sec]において、電流値は、第1判定閾値(A1[A])以上となり、時間T4[sec]において、判定基準時間(T4−T3[sec])以上経過している。この状態において、電磁接触器15が接続され、データロガー12において電圧値の計測及び記録が開始される。例えば、時間T4[sec]では、電圧値は、V1[V](8[V])を超えて、V2[V]以上となっている。このときの電圧値は、本電流が供給される本溶接領域の値となっている。
時間T4[sec]を経過後、電流値は例えばA3[A](20[A])を超え、A4[A]に達して、一定の値となっている。このときの電流値は、本電流が供給される本溶接領域の値となっている。その後、時間T6[sec]において電流値の降下が始まり、時間T7[sec]において、電流値は第2判定閾値(A2[A])以下となり、0[A]となる。電流値が第2判定閾値以下となると、電磁接触器15は絶縁状態となり、データロガー12で記録される電圧値は0[V]となる。
次に溶接計測システム1における動作について説明する。図4は、溶接計測システム1で実行される動作手順を示すフローチャートである。
まず、溶接計測システム1では、溶接開始前に、クランプメータ10による電流値の計測を開始する(ステップS1)。また、データロガー12は、クランプメータ10で計測された電流値を記録する。この状態では、電流値は第2判定閾値以下であり、電磁接触器15は遮断状態となっている(ステップS2)。
次に、溶接施工者が溶接トーチ2のスイッチ2cをONにすると(ステップS3)、溶接機4の高周波電圧回路7によって、溶接トーチ2の電極2aと母材3との間に、スタート用高周波電圧が印加される(ステップS4)。スタート用高周波電圧が印加されている状態において、クランプメータ10は、第1ケーブル5の電流値を計測し、データロガー12は、電流値を記録する。
演算部14は、クランプメータ10で計測された電流値が第1判定閾値以上であるか否かを判定する(ステップS5)。電流値が第1判定閾値以上である場合には(ステップS5;YES)、ステップS6に進む。電流値が第1判定閾値以上ではない場合には(ステップS5;NO)、ステップS5における処理を繰り返す。
溶接計測システム1では、スタート用高周波電圧が印加されて、溶接トーチ2の電極2aと母材3との間にアークが発生すると、スタート用高周波電圧の印加を終了し、本電流を供給する。溶接機4から本電流が供給されると、第1ケーブル5の電流値及び第2ケーブル6の電流値が増加する。
ステップS6では、演算部14は、電流値が第1判定閾値以上となってからの経過時間が判定基準時間を経過したか否かを判定する。経過時間が判定基準時間を超えた場合には(ステップS6;YES)、ステップS7に進む。経過時間が判定基準時間を超えない場合には、ステップS5に戻る。
ステップS7では、電磁接触器15による遮断を中止して、溶接機4とデータロガー12とが電気的に接続される。ステップS8では、データロガー12において電圧値が計測されて記録される。溶接機4とデータロガー12とが電気的に接続されると、溶接機4における電圧値が計測されて記録される。換言すると、スタート用高周波電圧の印加が終了し、本電流回路8によって本電流の供給が開始されると、電圧値が記録される。
この状態において、クランプメータ10による電流値の計測は継続されており、演算部14は、電流値が第2判定閾値以下であるか否かを判定する(ステップS9)。電流値が第2判定閾値以下である場合には(ステップS9;YES)、ステップS10に進む。電流値が第1判定閾値以下ではない場合には(ステップS9;NO)、ステップS9による処理を繰り返す。溶接計測システム1では、本電流が供給されている場合には、電流値は第2判定閾値より高い値となっている。本電流の供給が終了し、溶接施工が中止されると、電流値は第2判定閾値以下となる。
ステップS10では、電磁接触器15を遮断状態とする。これにより、本電流の供給が終了すると、溶接機4とデータロガー12とが電気的に接続されていない状態となる。すなわち、次回のスタート用高周波電圧が印加される前に、遮断状態とすることができる。スタート用高周波電圧が印加された場合に、溶接機4とデータロガー12とが電気的に接続されていない状態となる。
このような溶接計測システム1では、クランプメータ10が第1ケーブル5に対して非接触であり、第1ケーブル5に接続されていない状態で、第1ケーブル5の電流値を計測することができる。アークスタート時であり高周波電圧を印加している状態において、クランプメータ10が第1ケーブル5に接続されていないので、高周波電圧によるノイズのクランプメータ10への伝導が抑制される。そのため、クランプメータ10に対するノイズの影響が抑制される。
また、アークスタート時であり、高周波電圧を印加している状態は、第1ケーブル5及び第2ケーブル6に電流が流れていない状態である。このとき、電流値が第2判定閾値以下であり、電磁接触器15は遮断状態であるので、溶接機4とデータロガー12とが電気的に遮断され、高周波電圧によるノイズは溶接機4からデータロガー12に伝導されない。そのため、データロガー12に対するノイズの影響が抑制される。
また、アークが発生した後において、電流値が第1判定閾値以上となると、電磁接触器15は通電状態となり、溶接機4とデータロガー12とが電気的に接続され、データロガー12は、電磁接触器15を介して入力した信号に基づいて、電圧値を計測して記録することができる。
また、溶接計測システム1において、電磁接触器15は、電流値が第1判定閾値以上となってからの経過時間が判定基準時間以上である場合に、通電状態となる。これにより、電磁接触器15において、遮断状態から通電状態への変更を安定して行うことができる。例えば、工場内において複数の箇所で溶接施工が行われる場合には、近くの他の溶接機における高周波電圧によるノイズの影響を受けるおそれがある。溶接計測システム1では、仮に誤検出によって電流値が瞬間的に第1判定閾値以上となった場合であっても、判定基準時間未満であれば、遮断状態から通電状態に変更されない。そのため、誤検出に起因して電磁接触器15が通電状態に変更されることを防止できる。
また、データロガー12は本電流が供給されている状態において、溶接トーチ2の電極2aと母材3との間の電圧値を記録する。この電圧値は、溶接トーチ2の電極2aと母材3との距離によって変化するので、この電圧値の変化に基づいて、溶接施工者の技量を把握することができる。
また、データロガー12は本電流が供給されている状態において、第1ケーブル5の電流値を記録することができる。データロガー12では、電圧値、電流値、及び施工時間を記録することができる。記録されたこれらの電流値、電圧値及び施工時間に基づいて、溶接施工による母材3への入熱量を算出することができる。その結果、入熱量を管理して、溶接施工の品質を向上させることができる。このような溶接計測システム1によれば、例えば溶接施工された部品の信頼性の向上を図ることができる。例えば演算部14が、データロガー12から各種データを読み取り、入熱量を算出してもよい。
例えば、従来の技術において、高電圧プローブを介して、溶接機4とデータロガー12とを接続して、電圧値を検出することが考えられる。この場合には、高電圧プローブによって信号が減衰されてしまい、精度良く電圧値を検出することができなかった。例えば、本電流が流れているときの電圧値は、高周波電圧を印加している場合と比較して小さいため、本電流が流れているときの電圧値を精度良く計測することは困難であった。しかしながら、溶接計測システム1では、高電圧プローブを使用する必要がなく、高電圧プローブによる信号の減衰が回避される。これにより、計測分解能の低下を抑制できるので、本電流が流れているときの電圧値を精度良く計測することができる。
本開示は、前述した実施形態に限定されず、本開示の要旨を逸脱しない範囲で下記のような種々の変形が可能である。
上記の実施形態では、アークスタート時に高周波電圧を印加する場合について説明しているが、アークスタート時に高電圧を印加する場合について溶接計測システム1を適用することができる。溶接電源によって印加される高電圧は、例えば2000[V]以上3000[V]以下としてもよい。
また、上記の実施形態では、第1計測器としてクランプメータ10を用いた場合について説明しているが、その他の計測器を用いて、第1ケーブル5に対して非接触とし第1ケーブル5の電流値を計測してもよい。
また、上記の実施形態では、第1計測器によって第1ケーブル5の電流値を計測しているが、第2ケーブル6の電流値を計測してもよく、第1ケーブル5又は第2ケーブル6に接続された他の導電部材の電流値を計測してもよい。例えば、作業台9の脚部9aの電流値を第1計測器によって計測してもよい。なお、上記の実施形態では、第2ケーブル6と作業台9とを接続しているが、第2ケーブル6を母材3に接続してもよい。
また、上記の実施形態では、遮断器として電磁接触器15を用いた場合について説明しているが、遮断器は電磁接触器15に限定されず、その他のものでもよい。例えば、機械式の機構を用いて接点の開閉を行うものでもよい。
また、上記の実施形態では、演算部14(第1判定部、第2判定部)が、高周波遮断ユニット11に設けられている構成について説明しているが、演算部14は高周波遮断ユニット11に設けられているものに限定されない。例えば、演算部14は第1計測器に設けられていてもよい。
また、上記の実施形態では、クランプメータ10とデータロガー12とを、電磁接触器15を介さずに接続しているが、クランプメータ10とデータロガー12とを電磁接触器15を介して接続してもよい。これにより、電磁接触器15の開閉に同期させて電流値を記録することができる。
また、上記の実施形態では、電流値が第1判定閾値以上となってからの経過時間が判定基準時間を経過した後に、遮断器が通電状態となるようにしているが、判定基準時間の経過を待たずに、遮断器が通電状態となる構成でもよい。
1 溶接計測システム
2 溶接トーチ
2a 溶接トーチの電極
3 母材
4 溶接機(溶接電源)
5 第1ケーブル(第1導電部材)
6 第2ケーブル(第2導電部材)
10 クランプメータ(第1計測器)
11 高周波遮断ユニット
12 データロガー(第2計測器)
15 電磁接触器(遮断器)

Claims (4)

  1. アークスタート時に溶接トーチの電極と母材との間に電圧を印加する溶接電源と、
    前記溶接電源と前記電極とを電気的に接続する第1導電部材と、
    前記溶接電源と前記母材とを電気的に接続する第2導電部材と、
    前記第1導電部材又は前記第2導電部材における電流値を非接触で計測する第1計測器と、
    前記溶接電源に電気的に接続され、前記電流値が判定閾値以下である場合に遮断状態となり、前記電流値が判定閾値以上である場合に通電状態となる遮断器と、
    前記遮断器を介して前記溶接電源と接続された第2計測器とを備え
    前記第1計測器と前記第2計測器とが前記遮断器を介して接続されており、前記第1計測器は電流値に関する信号を前記第2計測器に出力し、前記第2計測器は、前記第1計測器で計測された前記電流値または前記電極と前記母材との間の電圧値を記録する溶接計測システム。
  2. 前記判定閾値は、第1判定閾値及び第2判定閾値を含み、
    前記遮断器は、前記電流値が第1判定閾値以上となった場合に通電状態となり、第2判定閾値以下となった場合に前記通電状態から前記遮断状態となる請求項1に記載の溶接計測システム。
  3. 前記遮断器は、前記電流値が前記判定閾値以上となってからの経過時間が判定基準時間以上である場合に、前記通電状態となる請求項1又は2に記載の溶接計測システム。
  4. 前記第1計測器は、前記第1導電部材又は前記第2導電部材を取り囲む環状部を備え、前記環状部内を通過する前記第1導電部材又は前記第2導電部材における前記電流値を計測する請求項1〜3の何れか一項に記載の溶接計測システム。
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