JP5955569B2 - 溶接システム及び制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は溶接システム及び制御装置に関するものである。
アーク溶接用電源装置は、商用電源からの交流入力電力を整流した直流電力をインバータ回路にて高周波交流電力に変換し、溶接トランスにて電圧調整された高周波交流電力を整流回路と直流リアクトルとでアーク溶接に適した直流出力電力に変換する。電源装置にて生成された出力電力はトーチにて支持される電極に供給され、これにより電極先端と溶接対象との間にアークが生じて、溶接対象の溶接が行われる。
また、このような溶接用電源装置は、出力電流及び出力電圧の検出を行っており、制御装置は、その時々で検出された出力電流及び出力電圧をインバータ回路のPWM制御にフィードバックし、その時々の出力電力を適正値とする制御を実施することで、溶接性能の向上が図られている。
好適なアークの生成には、電源装置内で検出する出力電圧をインバータ回路の制御値に反映させるのみならず、正にそのアークが生じている電極の先端電圧を算出し、算出した電極先端電圧を制御値に反映させることが好ましい。このため、ワイヤ電極を保持するトーチの先端と溶接対象との間を短絡状態とし、電圧検出器による検出電圧に基づいて抵抗値R及びリアクタンス値Lを算出する(例えば、特許文献1,2参照)。このように算出した抵抗値R及びリアクタンス値Lと、電源装置内に設けた電圧検出器による検出電圧に基づいて、先端電圧を算出し、この先端電圧に基づいてインバータ回路を制御する。
特開平6−238445号公報 特許第3696907号公報
ところで、溶接ロボットを用いて溶接を行うシステムにおいても、上記のように、トーチの先端と溶接対象との間を短絡状態としてときの検出電圧に基づいて抵抗値R及びリアクタンス値Lを算出することが求められる。
この場合、作業者は、溶接ロボットの制御装置に接続されたティーチペンダントを操作して溶接ロボットのアーム先端に取着されたトーチの先端を溶接対象に接触させることになる。このような操作によって短絡状態とするためには、作業時間を要する。また、トーチの先端を正しく溶接対象に接触させなければ、検出電圧が正しく測定できない。しかし、ティーチペンダントによりアームを制御してトーチの先端を溶接対象に正しい状態で接触させることは難しく、多くの時間を要する。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、電極先端電圧の測定に要する時間の短縮が可能な溶接システム及び制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータと、前記電極と溶接対象に接続され、検出手段にて検出
した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置と、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置とを備えた溶接システムであって、前記制御装置は、前記電極の接触又は非接触計測による前記溶接対象の1つの平面上の任意点の座標値を算出し、該任意点の座標値を記憶部に記憶し、前記任意点の座標値に基づいて、前記任意点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、前記溶接用電源装置に前記先端電圧の算出にかかる実測定を指示する測定指示手段と、を有し、前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにした
この発明によれば、電極の接触又は非接触計測により得られた溶接対象の1つの平面上の1以上の任意点の座標値に従って溶接対象の1つの平面が検出され、その平面の法線に沿ってトーチの姿勢が制御される。そして、姿勢が制御されたトーチの先端の電極が溶接対象の1つの平面上の測定点に接触される。これにより、溶接対象の1つの平面に対してトーチ先端の電極が、姿勢よく短時間で接触される。
また、この発明及び請求項2に記載の発明によれば、トーチを平面の法線と平行な方向に、溶接対象に対して押し込むことで、測定点に対して電極を確実に接触させる。
請求項2に記載の発明は、電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータと、前記電極と溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置と、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置とを備えた溶接システムであって、前記制御装置は、操作部の操作に従って前記マニピュレータを駆動制御し、前記溶接対象の1つの平面上の少なくとも3つの接触点の座標値を算出し、各接触点の座標値を記憶部に記憶し、前記接触点の各座標値に基づいて、前記接触点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、前記溶接用電源装置に前記先端電圧の算出にかかる実測定を指示する測定指示手段と、を有し、前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにした
この発明によれば、溶接対象の1つの平面上の少なくとも3つの接触点の座標値に従って溶接対象の1つの平面が検出され、その平面の法線に沿ってトーチの姿勢が制御される。そして、姿勢が制御されたトーチの先端の電極が溶接対象の1つの平面上の測定点に接触される。これにより、溶接対象の1つの平面に対してトーチ先端の電極が、姿勢よく短時間で接触される。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の溶接システムにおいて、前記平面検出手段は、前記操作部の操作に従って前記マニピュレータを制御し、前記電極と前記溶接対象の1つの平面との接触を検出するための検出電力を出力するよう前記溶接用電源装置に対して指示し、前記溶接用電源装置は、前記平面検出手段の指示に応答して、電流量を制限し所定の検出電圧とした前記検出電力を出力し、前記検出手段にて検出した出力電圧に応じて前記電極と前記溶接対象の1つの平面との接触状態を判定し、その判定結果を出力し、前記平面検出手段は、前記判定結果に基づいて、前記溶接対象の1つの平面に接触した前記電極の接触点における座標値を算出する。
この発明によれば、所定の検出電圧と、出力電圧とに基づいて、溶接対象の1つの平面上の各接触点と電極との接触が容易に判定される。そして、各接触点と電極との接触の状態が、各接触点において同じようになるため、溶接対象の1つの平面を精度良く検出することが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の溶接システムにおいて、前記接触制御手段は、前記測定点に対応する位置まで第1の速度にて前記トーチを移動させ、前記第1の速度より遅い第2の速度にて前記トーチを移動させて前記電極を前記測定点に接触させる第1のモードと、操作部の操作に従って移動された前記トーチを、前記第2の速度にて移動させて前記電極を前記測定点に接触させる第2のモードと、を有し、操作部の操作に応じて前記第1のモードと前記第2のモードの何れかを選択可能とした。
この発明によれば、第1のモードを選択することにより、作業者における作業工程を低減し、トーチ先端の電極を溶接対象の1つの平面上の測定点に対して容易に接触させることができる。また、第2のモードを選択することにより、障害物等との接触を回避してトーチを移動させた後、トーチ先端の電極を溶接対象の1つの平面上の測定点に対して容易に接触させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のうちの何れか一項に記載の溶接システムにおいて、前記接触制御手段は、前記電極と前記測定点との接触を検出するための検出電力を出力するよう前記溶接用電源装置に対して指示し、前記溶接用電源装置は、前記接触制御手段の指示に応答して、電流量を制限し所定の検出電圧とした前記検出電力を出力し、前記検出手段にて検出した出力電圧に応じて前記電極と前記溶接対象の1つの平面との接触状態を判定し、その判定結果を出力し、前記接触制御手段は、前記判定結果に基づいて、前記測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにした。
この発明によれば、所定の検出電圧と、出力電圧とに基づいて、溶接対象の1つの平面上の測定点と電極との接触が容易に判定される。そして、トーチを平面の法線と平行な方向に、溶接対象に対して押し込むことで、測定点に対して電極を確実に接触させる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のうちの何れか一項に記載の溶接システムにおいて、前記溶接用電源装置は、直流電力を高周波交流電力に変換するインバータ回路と、
変換した交流電力の電圧調整を行う溶接トランスと、前記溶接トランスの二次側交流電力から電極と溶接対象との間に溶接のためのアークを生じさせる出力電力を生成する直流変換手段と、検出手段にて検出した出力電流又は出力電圧に基づいて前記インバータ回路を制御する制御手段と、前記電極を短絡状態として行われ、前記出力電流を所定電流値とした時の前記出力電圧の電圧値に基づいて前記出力電力を伝達する経路の合計抵抗値を算出する抵抗値算出手段と、前記電極を短絡状態として行われ、前記出力電流を所定電流値とした時からの電流減衰量に基づいて前記出力電力を伝達する経路の合計インダクタンス値を算出するインダクタンス値算出手段と、前記検出手段にて検出した前記出力電圧の電圧値に対して前記電極先端までの経路上の前記合計抵抗値及び前記合計インダクタンス値にかかる電圧変化分を補正して前記先端電圧を算出する先端電圧算出手段と、を有する。
この発明によれば、溶接対象の1つの平面に対してトーチ先端の電極が正しく接触され、設置した状態において、インバータ回路の出力電力を伝達する経路における合計抵抗値と合計インダクタンス値を高い精度にて算出することが可能となる。
請求項7に記載の発明は、溶接対象を溶接するための電極と前記溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置を含む溶接システムに設けられ、前記電極を支持するトーチがアームの先
端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置であって、前記電極の接触又は非接触計測による前記溶接対象の1つの平面上の任意点の座標値を算出し、該任意点の座標値を記憶部に記憶し、前記任意点の座標値に基づいて、前記任意点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、前記溶接用電源装置に前記先端電圧の算出にかかる実測定を指示する測定指示手段と、を備え、前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにした。
この発明によれば、電極の接触又は非接触計測により得られた溶接対象の1つの平面上の1以上の任意点の座標値に従って溶接対象の1つの平面が検出され、その平面の法線に沿ってトーチの姿勢が制御される。そして、姿勢が制御されたトーチの先端の電極が溶接対象の1つの平面上の測定点に接触される。これにより、溶接対象の1つの平面に対してトーチ先端の電極が、姿勢よく短時間で接触される。
また、この発明及び請求項8に記載の発明によれば、トーチを平面の法線と平行な方向に、溶接対象に対して押し込むことで、測定点に対して電極を確実に接触させる。
請求項8に記載の発明は、溶接対象を溶接するための電極と前記溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置を含む溶接システムに設けられ、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置であって、操作部の操作に従って前記マニピュレータを駆動制御し、前記溶接対象の1つの平面上の少なくとも3つの接触点の座標値を算出し、各接触点の座標値を記憶部に記憶し、前記接触点の各座標値に基づいて、前記接触点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、前記溶接用電源装置に対して前記先端電圧を算出するための実測定を指示する測定指示手段と、を備え、前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにした。
この発明によれば、溶接対象の1つの平面上の少なくとも3つの接触点の座標値に従って溶接対象の1つの平面が検出され、その平面の法線に沿ってトーチの姿勢が制御される。そして、姿勢が制御されたトーチの先端の電極が溶接対象の1つの平面上の測定点に接触される。これにより、溶接対象の1つの平面に対してトーチ先端の電極が、姿勢よく短時間で接触される。
本発明によれば、設置状況に応じて、電極先端電圧の測定に要する時間の短縮が可能な溶接システム及び制御装置を提供することができる。
溶接システムの概略構成図である。 溶接用電源装置及び制御装置の概略構成図である。 抵抗値及びインダクタンス値の算出処理における波形図である。 トーチの姿勢制御の概略説明図である。 非接触計測による平面検出の概略説明図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、溶接システムの制御装置11は、マニピュレータ12と接続されている。マニピュレータ12は、例えば6軸の間接を有する多関節マニピュレータであり、複数のアームを備えている。各アームは、図示しない駆動モータによって相対回転可能に連結されている。駆動モータに備えられた図示しないエンコーダは、アームの関節角度に応じた信号を出力する。制御装置11は、各エンコーダの出力信号に基づいて、教示点等の空間座標値を算出する。マニピュレータ12のアーム先端にはトーチTHが取着されている。トーチTHは、溶接対象Mを溶接するためのワイヤ電極13を支持する。
また、制御装置11は、溶接対象Mをアーク溶接するための例えば直流電力を生成する溶接用電源装置(単に溶接電源と表記)14に接続されている。溶接電源14は、パワーケーブル15を介してトーチTHに接続されている。トーチTHは、ワイヤ電極13への給電を行うコンタクトチップTHa(図2参照)を有している。また、溶接電源14は、パワーケーブル16を介して溶接対象Mと接続される。
溶接電源14は、制御装置11により設定される溶接条件(溶接電流、溶接電圧、等)に応じた直流電力を生成する。この直流電力は、溶接電源14に接続されたパワーケーブル15,16を介してトーチTHに支持されたワイヤ電極13と溶接対象Mに供給される。ワイヤ電極13と溶接対象Mに給電された直流電力は、ワイヤ電極13と溶接対象Mとの間にアークを発生させる。
また、制御装置11は、可搬式操作部としてのティーチペンダント17と接続されている。ティーチペンダント17は、例えば液晶表示パネル等からなる表示部17aと、各種キーや操作ダイヤル等の入力部17bを備えている。表示部17aは、制御装置11の動作モードや各種の動作における値(例えば座標値)を表示するために用いられる。入力部17bは、動作モードの設定や、マニピュレータ12に対する教示点の設定、マニピュレータ12の直接的な操作のために用いられる。
このようなティーチペンダント17は、溶接対象Mの溶接箇所や溶接線を教示するために用いられる。溶接作業者は、ティーチペンダント17を操作して溶接箇所や溶接線を指定するための点(教示点)、トーチTHの姿勢、等を設定する。制御装置11は、設定された教示点等を含む教示プログラムを記憶装置に記憶する。そして、溶接開始が指示されると、制御装置11は、記憶装置から読み出した教示プログラムに従ってマニピュレータ12を制御してトーチTHの位置及び姿勢を設定するとともに、溶接電源14から溶接条件に応じた直流電力を出力させる。その直流電力によりトーチTHに支持されたワイヤ電極13と溶接対象Mとの間にアークが発生し、このアークにより溶接対象Mに対するアークアーク溶接が行われる。
図2に示すように、制御装置11の中央処理装置(CPU)21は、メモリ(ROM)22、メモリ(RAM)23、記憶部24、及びドライバ25とバス26を介して相互に接続されている。ROM22は記憶内容を書換え可能な不揮発性メモリ(例えばEEPROM)であり、図1に示すマニピュレータ12を制御するための制御ソフトウェアを記憶する。RAM23は揮発性メモリ(例えば、SRAM)であり、作業メモリとして使用される。記憶部24は、書換え可能な不揮発性メモリであり、教示プログラムや手動操作座標系等の各種座標系の定義パラメータ等を記憶する。
ドライバ25は、図1に示すマニピュレータ12の駆動モータに接続される。CPU21は、教示プログラムに従って、マニピュレータ12を制御する。例えば、CPU21は、図示しないエンコーダからの現在位置情報(すなわち、関節角度)等に基づいて、マニピュレータ12の図示しない駆動モータを駆動制御して、トーチTHを教示点に移動させるとともに教示プログラムに記述されたトーチ姿勢に基づいてトーチTHの姿勢を変更する。そして、CPU21は、教示プログラムに従って、トーチTHに支持されたワイヤ電極13と溶接対象Mに対してアークの発生に必要な直流電力を供給するように、溶接電源14に対して溶接条件を設定する。
溶接電源14は、制御装置11により設定された溶接条件に応じて、商用電源から供給される三相の交流入力電力をアーク溶接に適した直流出力電力に変換する。交流入力電力は、ダイオードブリッジ及び平滑コンデンサよりなる整流平滑回路41にて直流電力に変換され、変換された直流電力はIGBT等のスイッチング素子TRを例えば4個用いたブリッジ回路にて構成されるインバータ回路42にて高周波交流電力に変換される。
インバータ回路42にて生成された高周波交流電力は、溶接トランス43にて所定電圧値に調整された二次側交流電力に変換される。溶接トランス43の二次側交流電力は、ダイオードを用いた整流回路44と直流リアクトル45とで、アーク溶接に適した直流出力電力に変換される。
直流リアクトル45が接続された溶接電源14のプラス側出力端子は、パワーケーブル15aを介してワイヤ供給装置18に接続される。溶接電源14のマイナス側出力端子は、パワーケーブル16を介して溶接対象Mに接続される。なお、図1において、ワイヤ供給装置18は省略されている。
ワイヤ供給装置18は、一線式パワーケーブル15bを介してトーチTHに接続される。一線式パワーケーブル15bは、例えば、中心にワイヤ電極13をガイドするためのコイルライナが設けられ、その外周にガスを流すためのホースが設けられている。そして、このホースの外周には、電力を供給するための導電線が被覆され、最外周が絶縁被覆されている。トーチTHは、ワイヤ電極13への給電を行うコンタクトチップTHaを有し、このコンタクトチップTHaは一線式パワーケーブル15bの銅電線と電気的に接続される。これにより、溶接電源14の出力電力は、ワイヤ電極13に供給される。
このように、溶接電源14にて生成された直流出力電力は、ワイヤ電極13と溶接対象Mに給電され、ワイヤ電極13と溶接対象Mとの間に発生するアークにより、溶接対象Mに対するアーク溶接が行われる。このとき、ワイヤ電極13は溶接時に消耗するため、ワイヤ供給装置18は、溶接による消耗に応じてワイヤ電極13を送給する。
溶接電源14は、制御装置11のCPU21と接続された制御装置31を備える。制御装置31は、処理部(CPU)32と記憶部33を備えている。処理部32は、制御装置11より設定された溶接条件に応じて、インバータ回路42のスイッチング素子TRに対しPWM制御を実施し、直流出力電力をその時々で適正値とする制御を行う。このとき、制御装置31は、その時々の出力電流I及び出力電圧Vの検出を行い、検出した出力電流I及び出力電圧Vに基づくPWM制御へのフィードバックを行う。
即ち、溶接電源14内の例えばマイナス側出力端子の電源線上に電流センサ46が備えられており、制御装置31は、処理部(CPU)32においてその電流センサ46を介して溶接電源14の出力電流Iを検出する。なお、電流センサ46は、プラス側出力端子の電源線状に備えられても良い。また、整流回路44の直後の電源線間に電圧センサ47が備えられており、制御装置31は、処理部32においてその電圧センサ47を介して溶接電源14の出力電圧Vを検出する。そして、制御装置31は、処理部32にてその時々に検出した出力電流I及び出力電圧Vに基づいてPWM制御のデューティの算出を行い、インバータ回路42に出力するPWM制御信号を生成する。
PWM制御において、制御に用いる出力電圧Vに、ワイヤ電極13の先端電圧Vaを用いることが好ましいが、先端電圧Vaの直接的な検出は困難である。そこで、制御装置31は、電圧センサ47からワイヤ電極13までの間の電圧変化分を記憶装置(図示略)に予め保持しておき、その時々に検出した出力電圧Vにその電圧変化分の補正を行って先端電圧Vaを算出し、その先端電圧Vaを用いてPWM制御を実施する。
ところで、電圧センサ47からワイヤ電極13までの間の電圧変化分は、溶接電源14内部の電圧変化分(整流回路44から出力端子までの抵抗値R1とインダクタンス値L1による電圧変化分)と、外部の電圧変化分(接続端子からワイヤ電極13先端まで(パワーケーブル15a,16及び一線式パワーケーブル15b)の抵抗値R2とインダクタンス値L2による電圧変化分)を含む。内部電圧変化分は、使用状態の影響を受けないために予め補正項として先端電圧Vaの算出に組み込むことが可能である。しかし、外部電圧変化分は、パワーケーブル15a,16のケーブル長や敷設状態(直線敷設や周回敷設、その周回数)等、使用者毎に条件が相違するため、抵抗値R2とインダクタンス値L2の変化の影響を大きく受ける。
そのため、使用者が溶接システムを現場に設置し、パワーケーブル15a,16の敷設も含めて正に使用状態としたところで、内部の抵抗値R1及びインダクタンス値L1と、外部の抵抗値R2及びインダクタンス値L2とを合計した抵抗値R及びインダクタンス値Lが測定される。測定した合計抵抗値R及び合計インダクタンス値Lは、制御装置31内に保持される。
また、制御装置31は、短絡が発生したときの出力電流を制御することによってスパッタを低減するように、インバータ回路42を制御する。例えば、制御装置31は、出力電圧Vの変化等により、短絡が発生する期間と、アークが発生する期間を検出し、短絡が発生するとき、出力電流Iの減少を急峻として短絡発生時やアーク発生時の電流値を抑制し、スパッタの発生量の低減を図る。
上記の制御装置11には、マニピュレータ12を制御してトーチTHの先端を溶接対象Mに当接させ、合計抵抗値R及び合計インダクタンス値Lの測定を行うための処理を実行する測定モードが備えられている。制御装置11は、例えばティーチペンダント17に備えられる操作スイッチ(図示略)の操作に基づいて測定モードに移行する。なお、測定モードへの移行は、溶接電源14に備えられる操作スイッチや、ワイヤ供給装置18に備えられる操作リモコン(共に図示略)が使用されてもよい。
測定モードにおいて、トーチTHの先端部に備えられワイヤ電極13への給電を行うコンタクトチップTHaを溶接対象Mに接触させ、抵抗値R及びインダクタンス値Lを測定する。なお、コンタクトチップTHaを溶接対象Mに接触させる際、トーチTHに備えられたチップノズル(図示略)が取り外される。なお、ワイヤ電極13を溶接対象Mに接触させる、トーチTH先端に接触用の特殊治具を取着してこの治具を溶接対象Mに接触させ、抵抗値R及びインダクタンス値Lを測定してもよい。
測定モードについて詳述する。
制御装置11(CPU21)は、図2に示すROM22に記憶された作業プログラムに従って、溶接対象Mの1つの平面を測定する工程[平面測定]と、測定した平面にトーチTHの先端を当接させる工程[タッチ検出]と、抵抗値T及びインダクタンス値Lを測定する工程[実測定]とを実施する。各工程について説明する。
[平面測定]
制御装置11は、図4に示すように、溶接対象M上の1つの平面Maにおいて互いに座標値が異なる3つの接触点P1,P2,P3の空間座標値を測定する。このとき、作業者は、図1に示すティーチペンダント17を操作してマニピュレータ12を駆動し、コンタクトチップTHaの先端を溶接対象Mの1つの平面Maに当接させる。
制御装置11は、溶接対象Mの1つの平面Maに対してコンタクトチップTHaを当接させる際に、溶接電源14に対して、当接検出に必要な直流電力(検出用電力)を出力するように、指令する。溶接電源14は、指令に応答して、所定の出力電圧Vs(検出用電圧:例えば15[V])であり、電流量を制限した直流電力を出力する。そして、溶接電源14は、電圧センサ47により検出した出力電圧Vmに基づいて、コンタクトチップTHaが溶接対象Mの平面に接触したか否かを判定し、その判定結果に応じた信号を出力する。溶接対象Mの平面に対してコンタクトチップTHaが非接触の場合、溶接電源14の出力端子間電圧は、検出電圧と等しい。溶接対象Mの平面に対してコンタクトチップTHaが接触すると、出力端子間電圧は、整流回路44の出力端子間の抵抗値と出力電流との積となり、0[V]付近の僅かな電圧値となる。従って、溶接電源14は、検出される出力電圧Vmの低下、例えば所定のしきい値より低くなると、溶接対象MとコンタクトチップTHaが接触状態にあると判定する。
制御装置11は、溶接電源14から出力される信号(接触判定結果)に基づいて、コンタクトチップTHaと溶接対象Mとが接触状態か非接触状態かをティーチペンダント17の表示部17aに表示する。作業者は、この表示部17aに示される状態に従って、コンタクトチップTHaが溶接対象Mの平面に接触するまでマニピュレータ12を操作する。このようにコンタクトチップTHaが溶接対象Mの平面に接触させた作業者は、ティーチペンダント17の所定キー(例えば決定キー)を操作する。制御装置11は、その操作に応答して、コンタクトチップTHaの先端が接触した溶接対象Mの平面上の接触点P1の空間座標値を測定する。例えば、制御装置11は、マニピュレータ12の各関節に備えられた図示しないエンコーダの出力信号に基づいて、接触点P1の空間座標値を算出し、この空間座標値を記憶部24(図2参照)に格納する。
同様にして、制御装置11は、他の2つの接触点P2,P3の空間座標値を算出し、各点P2,P3の空間座標値を記憶部24に格納する。そして、制御装置11は、記憶部24から読み出した3つの接触点P1〜P3の空間座標値に基づいて、それら接触点P1〜P3を含む平面を検出する。例えば、制御装置11は、各接触点P1〜P3の空間座標値に基づいて、3つの接触点P1〜P3を含む平面の方程式を表すパラメータ(平面パラメータ)を算出する。そして、制御装置11は、算出した平面パラメータを記憶部24に格納する。更に、制御装置11は、検出した平面に対する法線の方程式を表すパラメータ(法線パラメータ)を算出し、この法線パラメータを記憶部24に格納する。
[タッチ検出]
制御装置11は、マニピュレータ12を制御し、測定した平面に対して垂直にトーチTHの先端を溶接対象Mに当接させる。制御装置11には、この動作において、[全自動モード](第1のモード)と[半自動モード](第2のモード)が設定されている。制御装置11は、例えば、ティーチペンダント17の表示部に、これら2つのモード(例えば文字列)を、ダイヤル操作やキー操作等によって切替表示し、決定キーの操作に応答して表示されたモードの情報を取得する。そして制御装置11は、取得した情報に従って、[全自動モード]又は[半自動モード]に応じてマニピュレータ12及び溶接電源14を制御する。
先ず、[全自動モード]について説明する。
制御装置11は、トーチTH先端のコンタクトチップTHaを接触させる溶接対象M上の点(測定点)PMを算出する。例えば、制御装置11は、測定点PMを上記[平面測定]における3つの接触点P1〜P3の中心とし、その測定点PMの空間座標値を算出する。そして、制御装置11は、算出した測定点PMにコンタクトチップTHaの先端が接触し、かつトーチTHの先端部が平面の法線と平行になるように、マニピュレータ12及びトーチTHの姿勢を制御する。なお、この[タッチ検出]においてコンタクトチップTHaの接触は、上記の[平面測定]と同様に、所定の検出電圧(15[V]程度)の直流電力を用いて行うことができる。
このとき、制御装置11は、コンタクトチップTHaの移動速度を、例えば溶接対象MとコンタクトチップTHaの間の距離に応じて制御する。例えば、制御装置11は、溶接対象Mの近傍(例えば、測定点PMから所定距離(例えば30[mm])離れた位置)までコンタクトチップTHaが第1の速度で移動するようにマニピュレータ12を制御し、溶接対象Mに接触するまで第1の速度より遅い第2の速度でマニピュレータ12を制御する。これにより、短時間でコンタクトチップTHaを溶接対象Mの平面に接触させる。
そして、制御装置11は、トーチTHを上記の法線方向に沿って溶接対象Mに対して所定距離(例えば1[mm])移動させる。このようにトーチTH先端のコンタクトチップTHaを溶接対象Mに対して所定距離押し込む工程を行うことで、コンタクトチップTHaと溶接対象Mの平面との接触を確実にし、実測定の準備を完了する。このように、コンタクトチップTHaを溶接対象Mに対して押し込むことで、アーキング即ちコンタクトチップTHaと溶接対象Mとの間にアークが発生することを防止し、コンタクトチップTHaの破損等を防止する。
次に、[半自動モード]について説明する。
制御装置11は、トーチTH先端のコンタクトチップTHaを接触させる溶接対象M上の点(測定点)PMを算出する。作業者は、ティーチペンダント17を用いてマニピュレータ12を駆動し、トーチTH先端のコンタクトチップTHaを、測定点PMの近傍まで移動させる。例えば、制御装置11は、コンタクトチップTHa先端の空間座標値と測定点PMの空間座標値の差をティーチペンダント17の表示部17aに表示する。このような表示は、作業者の操作によるマニピュレータ12の移動を容易にする。
このように、作業者がマニピュレータ12を駆動することにより、測定点PMまでの間に障害物が存在する場合に、その障害物を迂回してコンタクトチップTHaを測定点PMまで移動させることができる。この移動が完了すると、作業者は、ティーチペンダント17に備えられたキー(例えば、タッチ検出の開始キー)を操作する。すると、制御装置11は、その操作に応答して、第2の速度でマニピュレータ12を制御し、コンタクトチップTHaを溶接対象Mの平面に接触させる。そして、制御装置11は、上記[全自動モード]と同様に、トーチTH先端のコンタクトチップTHaを溶接対象Mに対して所定距離押し込む。そして、実測定の準備を完了する。
[実測定]
制御装置11は、溶接電源14に対して、抵抗値R及びインダクタンス値Lを測定するための制御指令を送信する。溶接電源14の制御装置31(処理部32)は、制御指令に応答して、抵抗値R及びインダクタンス値Lの実測定を実施する。
即ち、制御装置31は、インバータ回路42を動作させて、図3に示すように、出力電流Iを電流値Ipまで増大させる。この電流値Ipは、直流リアクトル45の単体において、所定のインダクタンス値Laとなる電流値である。合計インダクタンスは、パワーケーブル15a,16の敷設状態等でオフセットするため、そのオフセット分も考慮した電流値に設定される。そして、制御装置31は、所定期間、このような電流値Ipを保持し、その期間における電圧センサ47の出力値Vを平均化した平均電圧値Veを算出する。そして、制御装置31は、合計抵抗値Rを、
R=Ve/Ip ・・・ (a)
により算出する。そして、制御装置31は、算出した合計抵抗値Rをレジスタ等に記憶する。
次いで、制御装置31は、インバータ回路42の動作を停止させて、この時の時刻T0から計時を開始する。そして、制御装置31は、刻々と変化する出力電流Iをサンプリングし、時定数に該当する電流減衰量となる電流値ΔIp(=Ip×36.8%)に到達した時刻をT1とし、その時刻T1−T0間の時間(時定数)τを求める。そして、制御装置31は、合計インダクタンス値L(リアクトル45の単体ではインダクタンス値La)を、
L=R・τ(=Ve・τ/Ip) ・・・ (b)
により算出する。そして、制御装置31は、算出した合計インダクタンス値Lをレジスタ等に記憶する。
以上で、制御装置31は、実測定を終了する。そして、制御装置31は、測定終了を示す旨の信号を制御装置11に送信する。制御装置11は、その信号を受け、測定モードを終了する。
なお、実測定の実施中に、コンタクトチップTHaの短絡状態が異常となることも考えられるため、制御装置31の処理部32は、検出した出力電圧Vmの異常電圧の検出を行っている。短絡異常に起因する異常電圧が生じたことを検出すると、処理部32は上記と同様に作業者に異常の旨を報知する。作業者は同様にその異常報知を受け、コンタクトチップTHaの確実な短絡を図り、再度測定前判定からの測定が実施される。
更に、コンタクトチップTHaの短絡異常が生じないで測定が正常に終了しても、取得した合計抵抗値Rと合計インダクタンス値Lとが異常値となり得ることも考えられる。例えば、溶接電源14とトーチTHとの間に敷設されるパワーケーブル15a,16が断面積、ケーブル長等で適合しないものを用いていたり、適合品としても異常な巻回状態となっていたりする場合等では測定値が異常値となり得る。これを踏まえ、本実施形態の制御装置31に備えられる記憶部33には、本溶接電源14に好適なケーブル15a,16の断面積やケーブル長等と共に、その抵抗値○[Ω]とインダクタンス値△[μH]との適正範囲が関連付けられデータベース(DB)化されて保持されている。
そして、処理部32は、現在用いているケーブル15a,16の抵抗値及びインダクタンス値の適正範囲から、実際に測定した合計抵抗値Rや合計インダクタンス値Lがその適正範囲内か否かの判定を行う。適正範囲内である場合は、合計抵抗値Rや合計インダクタンス値Lの更新、即ち制御装置31として現在保持している合計抵抗値Rや合計インダクタンス値Lのデータ更新を行い、以降の制御に用いる。一方、測定した合計抵抗値Rや合計インダクタンス値Lが適正範囲外(異常値)であると判定した場合には、制御装置31として現在保持している合計抵抗値Rや合計インダクタンス値Lのデータ更新を行わず、異常報知を実施する。作業者はその異常報知を受け、測定状態の確認、現在用いているパワーケーブル15a,16自体の確認やその敷設状態の確認等を行うことができる。
[溶接時]
制御装置11は、例えばティーチペンダント17の操作により溶接開始が指示されると、記憶装置から読み出した教示プログラムに従ってマニピュレータ12を制御してトーチTHの位置及び姿勢を設定するとともに、溶接電源14に対して溶接に必要な出力電力を出力するように溶接条件を出力する。
制御装置31は、溶接条件に応じて生成した出力電力を出力する。このとき、制御装置31は、記憶した合計抵抗値R及び合計インダクタンス値Lと、検出したその時々の出力電流I及び出力電圧Vに基づいて、先端電圧Vaを、
Va=V−L・dI/dt−R・I ・・・ (d)
により算出する。そして、制御装置31は、算出した先端電圧Vaを用いてPWM制御を実施する。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)制御装置11は、ティーチペンダント17の操作に従ってマニピュレータ12を駆動制御し、作業者はトーチTH先端のコンタクトチップTHaを、溶接対象Mの1つの平面Ma上の接触点P1〜P3に接触させる。制御装置11は、各接触点P1〜P3の空間座標値を算出し、各接触点P1〜P3の空間座標値を記憶部24に記憶する。そして、制御装置11は、接触点P1〜P3の各空間座標値に基づいて、接触点P1〜P3を含む平面Maを検出し、その平面Maに対する法線を検出し、その平面Ma及び法線を記憶部24に格納する。制御装置11は、トーチTHを法線と平行に制御し、溶接対象Mの1つの平面Ma上の測定点PMにコンタクトチップTHaを接触させる。そして、制御装置11は、溶接電源14に先端電圧Vaの算出にかかる実測定を指示するようにした。
溶接対象Mの1つの平面Ma上の少なくとも3つの接触点P1〜P3の空間座標値に従って溶接対象Mの1つの平面Maが検出され、その平面Maの法線に沿ってトーチTHの姿勢が制御される。そして、姿勢が制御されたトーチTHの先端のコンタクトチップTHaが溶接対象Mの1つの平面Ma上の測定点PMに接触される。これにより、溶接対象Mの1つの平面Maに対してトーチTH先端のコンタクトチップTHaを、姿勢よく短時間で接触させることができ、作業に要する時間を短縮することができる。
(2)制御装置11は、ティーチペンダント17の操作に従ってマニピュレータ12を制御し、コンタクトチップTHaと溶接対象Mの1つの平面Maとの接触を検出するための検出電力を出力するよう溶接電源14に対して指示する。溶接電源14は、平面Ma検出手段の指示に応答して、電流量を制限し所定の検出電圧とした検出電力を出力し、検出手段にて検出した出力電圧Vに応じてコンタクトチップTHaと溶接対象Mの1つの平面Maとの接触状態を判定し、その判定結果を出力し、平面Ma検出手段は、判定結果に基づいて、溶接対象Mの1つの平面Maに接触したコンタクトチップTHaの接触点P1〜P3における空間座標値を算出する。
これにより、所定の検出電圧と、出力電圧Vとに基づいて、溶接対象Mの1つの平面Ma上の各接触点P1〜P3とコンタクトチップTHaとの接触が容易に判定される。そして、各接触点P1〜P3とコンタクトチップTHaとの接触の状態が、各接触点P1〜P3において同じようになるため、溶接対象Mの1つの平面Maを精度良く検出することが可能となる。
(3)制御装置11は、[全自動モード]と[半自動モード]とを有し、ティーチペンダント17の操作に応じて[全自動モード]と[半自動モード]の何れかを選択する。[全自動モード]において、制御装置11は、測定点PMに対応する位置まで第1の速度にてトーチTHを移動させ、第1の速度より遅い第2の速度にてトーチTHを移動させてコンタクトチップTHaを測定点PMに接触させる。[半自動モード]において、制御装置11は、ティーチペンダント17の操作に従って移動されたトーチTHを、第2の速度にて移動させてコンタクトチップTHaを測定点PMに接触させる。
[全自動モード]を選択することにより、作業者における作業工程を低減し、トーチTH先端のコンタクトチップTHaを溶接対象Mの1つの平面Ma上の測定点PMに対して容易に接触させることができる。また、[半自動モード]を選択することにより、障害物等との接触を回避してトーチTHを移動させた後、トーチTH先端のコンタクトチップTHaを溶接対象Mの1つの平面Ma上の測定点PMに対して容易に接触させることができる。
(4)制御装置11は、コンタクトチップTHaと測定点PMとの接触を検出するための検出電力を出力するよう溶接電源14に対して指示する。溶接電源14は、平面Ma検出手段の指示に応答して、電流量を制限し所定の検出電圧とした検出電力を出力し、検出手段にて検出した出力電圧Vに応じてコンタクトチップTHaと溶接対象Mの1つの平面Maとの接触状態を判定し、その判定結果を出力する。制御装置11は、判定結果に基づいて、測定点PMにコンタクトチップTHaを接触させた後、トーチTHを法線と平行な方向に、溶接対象Mに対して所定距離押し込むようにした。
これにより、所定の検出電圧と、出力電圧Vとに基づいて、溶接対象Mの1つの平面Ma上の測定点PMとコンタクトチップTHaとの接触を容易に判定することができる。そして、トーチTHを平面Maの法線と平行な方向に、溶接対象Mに対して押し込むことで、測定点PMに対してコンタクトチップTHaを確実に接触させることができ、アーキング等の発生を抑制し、コンタクトチップTHaの破損等を防止することができる。
(5)溶接電源14は、コンタクトチップTHaを短絡状態として、出力電力を伝達する経路の合計抵抗値Rと合計インダクタンス値Lを算出する。そして、溶接電源14は、検出した出力電圧Vの電圧値に対してコンタクトチップTHa先端までの経路上の合計抵抗値R及び合計インダクタンス値Lにかかる電圧変化分を補正して先端電圧Vaを算出する。
これにより、溶接対象Mの1つの平面Maに対してトーチTH先端のコンタクトチップTHaが正しく接触されるため、設置した状態において、インバータ回路の出力電力を伝達する経路における合計抵抗値Rと合計インダクタンス値Lを高い精度にて算出することができる。そして、その合計抵抗値Rと合計インダクタンス値Lに従ってインバータ回路42をPWM制御することにより、スパッタの低減と、アークの安定性向上を図ることが可能となる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記形態では、コンタクトチップTHaの接触判定に、溶接電源14から出力される直流電力を用いたが、その他の方法により接触判定を行うようにしてもよい。例えば、マニピュレータ12の各アームを駆動する駆動モータに流れる電流(モータ駆動電流)の変化(過電流)により、接触判定を行うようにしてもよい。
・上記形態の測定モードにおいて、コンタクトチップTHaと溶接対象Mが十分な短絡状態となっているかの判定(測定前判定)を行うようにしてもよい。コンタクトチップTHaの短絡状態が正常である場合、整流回路44の出力電圧Vs(例えば15[V])に対して検出電圧Vmは0[V]付近の僅かな電圧値である。従って、検出される検出電圧Vmが短絡異常判定のための閾値より低いため、処理部32は実測定が可能な短絡状態にあると判定する。一方、短絡異常が生じている場合には、検出電圧Vmの電圧値は短絡異常判定のための閾値より高くなる。この場合、処理部32は、次の実測定が好適に行えない短絡異常状態であると判定し、作業者に異常の旨を報知する。
異常報知には、例えば、ティーチペンダント17の表示部17aが用いられる。なお、溶接電源14やワイヤ供給装置18等に備えられる表示器、ブザーやリレーの作動音等、音声を出力する装置、等を用いて異常報知を行うようにしてもよい。また、トーチTHの先端部から不活性ガスを放出しながら溶接を行う溶接システムとした場合、ガスの放出音にて先の異常報知を行うこともできる。
・上記形態では、溶接対象Mの平面Maに対するコンタクトチップTHaの接触・非接触を溶接電源14が判定するようにしたが、これを制御装置11が行うようにしてもよい。例えば、溶接電源14は、測定モードにおいて電圧センサ47により検出した出力電圧Vmを所定の時間間隔で順次出力し、制御装置11は、溶接電源14の出力値(出力電圧Vm)の変化に基づいて、溶接対象MとコンタクトチップTHaの状態を判定する。このようにしても、溶接対象MとコンタクトチップTHaの接触状態を安定して確実に検出することができる。
・上記形態では、コンタクトチップTHaを接触させる溶接対象M上の測定点(PM)を、3つの接触点(P1,P2,P3)の中心としたが、測定点を適宜設定するようにしてもよい。例えば、3つの接触点を頂点とする三角形の重心を測定点としてもよい。また、3つの接触点のうちの1つ(例えば、最初に空間座標値を算出した接触点)を測定点としてもよい。
また、コンタクトチップTHa(測定時の電極13の代用)を溶接対象Mの平面Maに接触させたその接触点P1〜P3から平面検出を行う態様であったが、例えば図5に示すように、トーチTHにレーザセンサ19を備え、レーザセンサ19を用いた非接触計測による平面検出を行う態様であってもよい。レーザセンサ19は、溶接対象Mの平面Maに対するレーザ光の照射及びその反射光から得た出力信号を制御装置11に出力し、制御装置11は、その出力信号に基づいて、溶接対象Mの平面Ma上の計測点Pxの空間座標値を算出し、算出した座標値から平面Maの検出を行う。尚、レーザセンサ19以外の非接触式センサを用いることもできる。このような非接触式センサを用いることで平面検出を短時間で行うことができ、またトーチTHと溶接対象Mとの無用な衝突や干渉を低減でき、互いの保護が可能である。
また、上記では計測点Pxの数を特に言及しなかったが、接触点P1〜P3のように3点計測による平面検出としてもよく、また2以下、4以上で平面検出するものであってもよい。上記した接触点P1〜P3の数についても同様に、3以外であってもよい。
・上記形態では、直流リアクトル45に、線形特性を有するリアクトルを用いたが、過飽和特性を有するリアクトルを用いてもよい。過飽和リアクトルを用いることで、高電流領域ではインダクタンス値が小さいことから電流平滑のための波形制御への影響が小さく、低電流領域ではインダクタンス値が増大することでアーク切れが防止されると言うように、全電流領域に亘って好適な直流出力電力を生成することが可能となる。
・上記実施形態では、実測定中に電極13の短絡異常の判定を行うようにしたが、これを省略してもよい。
11 制御装置(平面検出手段、接触制御手段、測定指示手段)
12 マニピュレータ
13 ワイヤ電極
14 溶接用電源装置(溶接電源)
15,16 パワーケーブル
17 ティーチペンダント(操作部)
17a 表示部
17b 入力部
24 記憶部
25 ドライバ
31 制御装置(制御手段、先端電圧算出手段、抵抗値算出手段、インダクタンス値算出手段、情報生成手段)
41 整流回路
42 インバータ回路
43 溶接トランス
44 整流回路(直流変換手段)
45 直流リアクトル(直流変換手段)
46 電流センサ(検出手段)
47 電圧センサ(検出手段)
M 溶接対象
Ma 平面
TH トーチ
THa コンタクトチップ(電極)
I 出力電流
Ip 電流値
V 出力電圧
Va 先端電圧(先端電圧値)
R 合計抵抗値
L 合計インダクタンス値
P1〜P3 接触点(任意点)
Px 計測点(任意点)
PM 測定点

Claims (8)

  1. 電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータと、前記電極と溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置と、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置とを備えた溶接システムであって、
    前記制御装置は、
    前記電極の接触又は非接触計測による前記溶接対象の1つの平面上の任意点の座標値を算出し、該任意点の座標値を記憶部に記憶し、前記任意点の座標値に基づいて、前記任意点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、
    前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、
    前記溶接用電源装置に前記先端電圧の算出にかかる実測定を指示する測定指示手段と、を有し、
    前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにしたことを特徴とする溶接システム。
  2. 電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータと、前記電極と溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置と、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置とを備えた溶接システムであって、
    前記制御装置は、
    操作部の操作に従って前記マニピュレータを駆動制御し、前記溶接対象の1つの平面上の少なくとも3つの接触点の座標値を算出し、各接触点の座標値を記憶部に記憶し、前記接触点の各座標値に基づいて、前記接触点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、
    前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、
    前記溶接用電源装置に前記先端電圧の算出にかかる実測定を指示する測定指示手段と、を有し、
    前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにしたことを特徴とする溶接システム。
  3. 請求項2に記載の溶接システムにおいて、
    前記平面検出手段は、前記操作部の操作に従って前記マニピュレータを制御し、前記電極と前記溶接対象の1つの平面との接触を検出するための検出電力を出力するよう前記溶接用電源装置に対して指示し、
    前記溶接用電源装置は、前記平面検出手段の指示に応答して、電流量を制限し所定の検出電圧とした前記検出電力を出力し、前記検出手段にて検出した出力電圧に応じて前記電極と前記溶接対象の1つの平面との接触状態を判定し、その判定結果を出力し、
    前記平面検出手段は、前記判定結果に基づいて、前記溶接対象の1つの平面に接触した前記電極の接触点における座標値を算出する、
    ことを特徴とする溶接システム。
  4. 請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の溶接システムにおいて、
    前記接触制御手段は、
    前記測定点に対応する位置まで第1の速度にて前記トーチを移動させ、前記第1の速度より遅い第2の速度にて前記トーチを移動させて前記電極を前記測定点に接触させる第1のモードと、
    作部の操作に従って移動された前記トーチを、前記第2の速度にて移動させて前記電極を前記測定点に接触させる第2のモードと、
    を有し、
    操作部の操作に応じて前記第1のモードと前記第2のモードの何れかを選択可能とした、ことを特徴とする溶接システム。
  5. 請求項1〜4のうちの何れか一項に記載の溶接システムにおいて、
    前記接触制御手段は、前記電極と前記測定点との接触を検出するための検出電力を出力するよう前記溶接用電源装置に対して指示し、
    前記溶接用電源装置は、前記接触制御手段の指示に応答して、電流量を制限し所定の検出電圧とした前記検出電力を出力し、前記検出手段にて検出した出力電圧に応じて前記電極と前記溶接対象の1つの平面との接触状態を判定し、その判定結果を出力し、
    前記接触制御手段は、前記判定結果に基づいて、前記測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにした、ことを特徴とする溶接システム。
  6. 請求項1〜5のうちの何れか一項に記載の溶接システムにおいて、
    前記溶接用電源装置は、
    直流電力を高周波交流電力に変換するインバータ回路と、
    変換した交流電力の電圧調整を行う溶接トランスと、
    前記溶接トランスの二次側交流電力から電極と溶接対象との間に溶接のためのアークを生じさせる出力電力を生成する直流変換手段と、
    検出手段にて検出した出力電流又は出力電圧に基づいて前記インバータ回路を制御する制御手段と、
    前記電極を短絡状態として行われ、前記出力電流を所定電流値とした時の前記出力電圧の電圧値に基づいて前記出力電力を伝達する経路の合計抵抗値を算出する抵抗値算出手段と、
    前記電極を短絡状態として行われ、前記出力電流を所定電流値とした時からの電流減衰量に基づいて前記出力電力を伝達する経路の合計インダクタンス値を算出するインダクタンス値算出手段と、
    前記検出手段にて検出した前記出力電圧の電圧値に対して前記電極先端までの経路上の前記合計抵抗値及び前記合計インダクタンス値にかかる電圧変化分を補正して前記先端電圧を算出する先端電圧算出手段と、
    を有する、ことを特徴とする溶接システム。
  7. 溶接対象を溶接するための電極と前記溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置を含む溶接システムに設けられ、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置であって、
    前記電極の接触又は非接触計測による前記溶接対象の1つの平面上の任意点の座標値を算出し、該任意点の座標値を記憶部に記憶し、前記任意点の座標値に基づいて、前記任意点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、
    前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、
    前記溶接用電源装置に前記先端電圧の算出にかかる実測定を指示する測定指示手段と、を備え
    前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにしたことを特徴とする制御装置。
  8. 溶接対象を溶接するための電極と前記溶接対象に接続され、検出手段にて検出した出力電流と出力電圧とに基づいて算出した前記電極の先端電圧に基づいて前記電極と前記溶接対象との間に溶接のためのアークを生じる出力電力を制御する溶接用電源装置を含む溶接システムに設けられ、前記電極を支持するトーチがアームの先端に取着されたマニピュレータにより前記トーチを移動させて溶接対象をアーク溶接するように前記マニピュレータを制御する制御装置であって、
    操作部の操作に従って前記マニピュレータを駆動制御し、前記溶接対象の1つの平面上の少なくとも3つの接触点の座標値を算出し、各接触点の座標値を記憶部に記憶し、前記接触点の各座標値に基づいて、前記接触点を含む平面と、その平面に対する法線を検出し、その平面及び法線を前記記憶部に格納する平面検出手段と、
    前記トーチを前記法線と平行に制御し、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させる接触制御手段と、
    前記溶接用電源装置に対して前記先端電圧を算出するための実測定を指示する測定指示手段と、を備え
    前記接触制御手段は、前記溶接対象の1つの平面上の測定点に前記電極を接触させた後、前記トーチを前記法線と平行な方向に、前記溶接対象に対して所定距離押し込むようにしたことを特徴とする制御装置。
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