JP4240266B2 - ロータリーエンコーダ - Google Patents

ロータリーエンコーダ Download PDF

Info

Publication number
JP4240266B2
JP4240266B2 JP2001077331A JP2001077331A JP4240266B2 JP 4240266 B2 JP4240266 B2 JP 4240266B2 JP 2001077331 A JP2001077331 A JP 2001077331A JP 2001077331 A JP2001077331 A JP 2001077331A JP 4240266 B2 JP4240266 B2 JP 4240266B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fzp
rotating
light receiving
light
receiving element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001077331A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002277285A (ja
Inventor
秀幸 田中
滋 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Holdings Ltd filed Critical Fuji Electric Holdings Ltd
Priority to JP2001077331A priority Critical patent/JP4240266B2/ja
Publication of JP2002277285A publication Critical patent/JP2002277285A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4240266B2 publication Critical patent/JP4240266B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Transform (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレネルゾーンプレートを重ね合せたときに発生するモアレ干渉縞を用いて回転角度を検出するようにしたロータリーエンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
モアレ干渉縞は、一方の直線群または曲線群を他方の直線群または曲線群と所定角度以下で重ね合わせたときに、両者の交差点を連ねた一群の直線または曲線によって新たに形成される帯状の紋様として知られている。
すなわち、図5に示すように、明暗縞からなるスリット30とスリット31とを重ね合わせると、モアレ干渉縞32が発生する。ここでスリット30,31相互の交差角度つまり傾きをθ、スリット30,31の縞間隔すなわち格子定数をwとすると、θが十分に小さい場合は、モアレ干渉縞間隔Wは数式1により表される。
【0003】
【数1】
W≒w/θ
【0004】
数式1は、モアレ干渉縞間隔Wが格子定数wを1/θ倍した値にほぼ等しいことを示している。すなわち、二つのスリット30,31を所定角度θで交差させたモアレ干渉縞装置は、格子の構造を拡大する作用を有する。固定されたスリット30に対してスリット31が図の矢印A方向(スリット31に直交する方向)に移動すると、モアレ干渉縞32も移動する。スリット31の矢印A方向の変位が1/θ倍に拡大されたモアレ干渉縞32の変位を測定することで、スリット31の変位を直接測定するよりも検出精度を向上することができる。
なお、スリット間隔wが一つ移動する毎にモアレ干渉縞32も一つ移動する。
【0005】
図6は、上述のモアレ干渉縞技術を利用した従来のロータリーエンコーダの構成を示すものである。図において、回転スリット板20の下方に固定スリット板21を配置しておき、回転スリット板20の上方からLED22によりレンズ23を介して平行光を照射する。回転スリット板20を透過した光は、固定スリット板21を透過してからフォトトランジスタ24,25に入射する。
ここで、回転スリット板20のスリットは図5における一方のスリット31に相当し、固定スリット板21のスリットは図5における他方のスリット30に相当する。回転スリット板20の回転に伴い、両スリット板20,21の透過光によって形成されるモアレ干渉縞が移動するので、その変位をフォトトランジスタ24,25の出力信号から測定すれば、回転スリット板20の回転角度を検出することができる。
【0006】
さて、近年、モアレ干渉縞を利用したロータリーエンコーダの角度分解能を更に向上させることが求められている。
そこで本発明者は、以下に説明するフレネルゾーンプレートを重ね合せた際に発生するモアレ干渉縞を利用して、角度分解能を向上させるロータリーエンコーダについて発明し、特願平11−328485号として特許出願するに至っている。
【0007】
先願の発明によれば、まず、焦点距離の僅かに異なる二つのフレネルゾーンプレート(以下、FZPという)を重ね合せたときに発生するモアレ干渉縞を用いて高分解能に位置変位を検出する。この方法は、次の文献によって知られている。文献:S.Kawai 他著”Highly Precise Alignments Using Moire Diffraction Methods”、Japanese Journa1 of Applied Physics Vol37(1998)頁3691〜頁3694.
【0008】
この方法の概要を次に述べる。FZPは、図4に二つ示されるように、不透明な円輪と透明な円輪とが同心円状かつ交互に配置されており、光を集光するレンズ作用を持つものである。
焦点距離がわずかに異なるように形成された二つのFZP50,51を重ね合わせると、モアレ干渉を起こして重なり部分に新たなFZPが発生する。上記文献には、この現象を用いて高分解能な位置検出を行う方法が示されている。
【0009】
図3を用いて、その位置検出の原理を説明する。図3において、基準FZP51は固定されたFZPである。もう1つのFZPは移動FZP50であり、基準FZP51に対して移動する。これら二つのFZP50,51が重なり合ってモアレ干渉を生じた結果、新たなFZPの一部(図3に示すモアレFZP53)が発生する。これらの重なり合ったFZP50,51に平行光線52を照射した状態で移動FZP50が速度vで移動する時、モアレFZP53の移動速度V(モアレFZP53の焦点移動速度)は数式2で表わされる。
【0010】
【数2】
V=f1・v/(f2−f1)=Mv
【0011】
ここで、f1は基準FZP51の焦点距離、f2は移動FZP50の焦点距離である。また、M=f1/(f2−f1)である。
数式2から明らかなように、モアレFZP53の移動速度Vは移動FZP50の移動速度vに対して増倍され、その増倍率Mは、移動FZP50の焦点距離f2と基準FZP51の焦点距離f1との差(f2−f1)が小さいほど大きくなる。モアレFZP53の焦点位置の移動を二分割フォトダイオード54で検出することで、移動FZP50の移動量及び移動方向、ひいては移動FZP50の位置を高分解能で位置検出することが可能となるというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
先願で開示したロータリエンコーダのさらなる検出精度の向上を図るために、二分割フォトダイオード54に改良を施してその検出精度の向上させる点に着目することができる。
本発明の目的は、回転角度を所定の増倍率で拡大したモアレFZPの移動速度に基づいて回転角度を検出し、さらに受光素子による検出の分解能を向上させて、角度分解能を従来よりも向上させたロータリーエンコーダを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明のロータリーエンコーダは、上述した位置検出原理を応用して角度変位を検出するように構成し、さらに受光素子に改良を加えたものである。
すなわち、請求項1に記載した発明は、
同一焦点距離を持つ複数の回転フレネルゾーンプレート(以下、回転FZPという)を回転円盤の第一円周部内に所定の間隔で配置し、かつ、前記第一円周部の内側の一以上の円周部に、同一の円周部内では同一焦点距離を持つ回転FZPを第一円周部の回転FZP相互の間隔を補間するように順次配置してなる回転FZPアレイと、
前記回転FZPアレイに直交する方向から平行光を照射する光源装置と、
前記回転FZPの透過光が入射する位置において前記円周部の数と同じ数だけ前記回転円盤の半径方向に前記円周部に対応するように一列に配置され、かつ、焦点距離が対応する円周部の前記回転FZPの焦点距離とは僅かに異なる複数の固定フレネルゾーンプレート(以下、固定FZPという)と、
前記回転FZPと固定FZPとのモアレ干渉によって発生するモアレフレネルゾーンプレートが前記光源装置からの照射光を集光する位置に配置された多分割受光素子と、
を備え、
前記多分割受光素子は、第1部分,第2部分,・・・,第n部分からなるn個(nは3以上の自然数)の分割された受光素子が前記回転円盤の回転方向に沿って並んで配置され、この多分割受光素子を二分する位置を第i部分および第i+1部分(i=1,2,・・・,n−1の中の何れか)の境界とした場合に第1部分の受光素子から第i部分までのそれぞれの受光素子からの出力の総和を第1出力とし、かつ、第i+1部分から第nまでのそれぞれの受光素子からの出力の総和を第2出力とし、番号iを1からn−1までの中の複数の整数を割り当てることで第1出力と第2出力との組み合わせを複数用いて角度を検出することを特徴とする。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載のロータリーエンコーダにおいて、
前記多分割受光素子の受光素子の第1部分および第n部分は第2部分、第3部分、・・・・、第n−1部分に比較して分割方向の寸法が大きいことを特徴とする。
【0015】
また、請求項3記載の発明は、
請求項1または請求項2に記載のロータリーエンコーダにおいて、
前記多分割受光素子は、半導体による位置検出素子であることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。
図1(a)は、本発明に係るロータリーエンコーダの実施形態の構成を示す斜視図である。図において、10は回転円盤であり、その外周部分に回転FZPアレイ11が形成されている。回転FZPアレイ11の最外周に位置する第一円周部11aには、焦点距離f2を持つ回転FZP(回転円盤10に従動回転するFZPという意味で、回転FZPという)111aが全周にわたり所定の間隔をおいて複数配置されている。更に、第一円周部11aの内側の第二円周部11b、第三円周部11cにも同様に、焦点距離f2を持つ回転FZP111b,111cが全周にわたり所定の間隔をおいて複数配置されている。
ここでは説明の便宜上、回転FZP111a,111b,111cの焦点距離がすべて同一のf2であるものとして説明しているが、これらはそれぞれ異なっていても良く、要は同一円周部内の複数の回転FZPの焦点距離が同一であれば良い。
なお、第二円周部11b、第三円周部11cの回転FZP111b,111cは、第一円周部11a内の隣り合う回転FZP111aの周方向に沿った間隔を補間するように、周方向に順次ずらして配置されている。
【0017】
また、この回転FZPアレイ11の左方にはLED14とレンズ15が配設されており、レンズ15を経た平行光が回転FZPアレイ11に直交するように回転FZP111a〜111cを照射している。これらのLED14及びレンズ15は本発明における光源装置を構成している。
更に、回転FZPアレイ11の右方で光源装置の反対側には、固定された基準FZPアレイ12が配設されており、この基準FZPアレイ12には、回転FZP111a〜111cの焦点距離f2と僅かに異なる焦点距離f1を持つ固定FZP(回転FZPに対して固定されたFZPという意味で、固定FZPという)122a〜122cが、回転円盤10の半径方向にそれぞれの円周部に対応して縦一列に配置されている。
【0018】
ここでは、固定FZP122a〜122cの焦点距離がすべて同一のf1であるとして説明しているが、これらはそれぞれ異なっていても良く、要は、それぞれ対応する回転FZPアレイ11の円周部の回転FZP111a〜111cの焦点距離に対して僅かに異なっていれば良い。
また、固定FZPの個数は、回転FZPアレイ11の円周部の数(実施形態では3)に等しい。
なお、固定FZP122a〜122cは回転FZP111a〜111cの透過光が照射される位置に配置されている。
【0019】
基準FZPアレイ12の右方であって、回転FZP111a〜111c及び固定FZP122a〜122cによるモアレ干渉の結果、新たに発生するモアレFZPによって光源装置の照射光が集光される位置には、固定FZP122a〜122cに対応するように多分割フォトダイオード(PD)16a〜16cを縦一列に配置した多分割フォトダイオード(PD)アレイ13が配設されている。これらの多分割PD16a〜16cは、それぞれ回転円盤10(回転FZPアレイ11)の回転方向に沿って少なくとも3以上に分割されている。
【0020】
図1(b)は、回転FZP111a〜111cと固定FZP122a〜122cとの位置関係の説明図である。回転FZPアレイ11が図の矢印B方向に回転し、LED14の光路上で回転FZP111aと固定FZP122aとが重なり合ったとすると、図3に示したように固定FZP122a上にモアレFZPが発生する。前述したごとく、このモアレFZPの移動速度Vは回転FZPアレイ11の移動速度(回転FZP111aの移動速度)vをM倍したものとなるから、モアレFZPが光源装置の照射光を集光する位置に配置された多分割PD16aでは、回転FZP111aの移動速度(周速度)vをそのM倍の移動速度(周速度)Vに置き換えて電気信号として検出することができる。
【0021】
ここで、周速度を回転角度に換算することは容易であるから、多分割PD16aの出力信号から回転FZPアレイ11の回転角度を検出することができる。また、角度分解能を決定する増倍率Mは、回転FZP111aの焦点距離f2と固定FZP122aの焦点距離f1との差(f2−f1)に反比例するから、焦点距離f1,f2の差を微小にすることにより、増倍率Mを大きくして角度分解能を高めることが可能になる。
なお、回転FZPアレイ11の回転方向に応じてモアレFZPの移動方向も異なるので、多分割PD16aの出力信号から回転FZPアレイ11つまり回転円盤10の回転方向も検出することができる。
【0022】
回転FZPアレイ11が更に回転し、LED14の光路上で回転FZP111bと固定FZP122bとが重なり合った場合にも同様にモアレFZPが発生し、このモアレFZPの移動速度、言い替えれば回転FZPアレイ11の回転角度が多分割PD16bによって検出される。同様にして、LED14の光路上で回転FZP111cと固定FZP122cとが重なり合った場合には、回転FZPアレイ11の回転角度が多分割PD16cによって検出される。
【0023】
以上の一連の動作により、回転円盤10の同一円周部内で隣り合うFZP111a(111b,111cについても同様)の相互の間隔(配置ピッチ)分の角度検出が可能であり、それ以降は同じ動作が繰り返されることになる。同一円周部内のFZPの配置ピッチ分を超える角度については、それぞれの多分割PD16a〜16cによって検出されるモアレFZPの検出回数に基づいて算出すればよい。
【0024】
さて、続いて、回転円盤10上の回転FZPアレイ11と固定された基準FZPアレイ12とのモアレ干渉の結果発生するモアレFZPの焦点に集光するビームスポット位置を多分割PDアレイ13を用いて検出して回転円盤の角度を高精度に測定する原理について図2を用いて説明する。
なお、図2(a)には、多分割PD16a〜16cとして符号が付されているが、図で示すように1の多分割PDのみ図示し、以下の説明は多分割PD16a〜16cのそれぞれに該当するものとして一括して説明する。この多分割PD16a〜16cは、受光面が分割されたフォトダイオードである8個の受光素子PD1〜PD8を備えている。これら8分割の受光素子上にはビームスポット200が図示されており、図2(a)中ではビームスポット200の中心がPD4とPD5との境界線に位置している。
受光素子PD1〜PD8のうち、受光素子PD1、PD8については幅が大きい受光素子とし、受光素子PD2〜PD7については幅が小さい受光素子としている。このようにして、中央側(受光素子PD2〜PD7付近)では特に高分解能な測定を実現する。
【0025】
受光素子PD1〜PD8からは、入射した光量に応じた受光出力Out1〜Out8が出力される。
図2(b)は、受光出力Out1からOut5までの総和を第1出力PDLoとし、同じく受光出力Out6からOut8までの総和を第2出力PDRoとして処理した場合を示している。
【0026】
すなわち、この場合は、受光素子PD5とPD6との境界を境として左側のPDLと右側のPDRとからなる二分割フォトダイオードでビームスポット200を検出したことに相当する。PDLの出力がPDLoに相当し、PDRの出力がPDRoに相当する。ビームスポットの位置はPDLoとPDRoの比から求めることができる。例えば、比が1:1ならば、ビームスポット200の中心がPD5とPD6との境線に位置していることとなる。ビームスポットの位置の導出について、PDLとPDRとの分割位置は当然考慮される。
【0027】
図2(c)は、受光出力Out1からOut4までの総和を第1出力PDLoとし、同じく受光出力Out5からOut8までの総和を第2出力PDRoとして処理した場合を示している。
すなわち、この場合は、受光素子PD4とPD5との境界を境として左側のPDLと右側のPDRとからなる二分割フォトダイオードでビームスポットを検出したことに相当する。PDLの出力がPDLoに相当し、PDRの出力がPDRoに相当する。ビームスポットの位置はPDLoとPDRoの比から求めることができる。例えば、比が1:1ならば、ビームスポット200の中心がPD4とPD5との境線に位置していることとなる。ビームスポットの位置の導出について、PDLとPDRとの分割位置は当然考慮される。
【0028】
図2(d)は、受光出力Out1からOut3までの総和を第1出力PDLoとし、同じく受光出力Out4からOut8までの総和を第2出力PDRoとして処理した場合を示している。
すなわち、この場合は、受光素子PD3とPD4との境界を境として左側のPDLと右側のPDRとからなる二分割フォトダイオードでビームスポットを検出したことに相当する。PDLの出力がPDLoに相当し、PDRの出力がPDRoに相当する。ビームスポットの位置はPDLoとPDRoの比から求めることができる。例えば、比が1:1ならば、ビームスポット200の中心がPD3とPD4との境線に位置していることとなる。ビームスポットの位置の導出について、PDLとPDRとの分割位置は当然考慮される。
【0029】
図2(b),(c),(d)における位置検出処理は、同時に取得した受光出力Out1からOut8までを用いることが望ましい。また、それぞれの分割フォトダイオードの受光出力Out1からOut8までについての上述のような演算処理は図示していない回路によって行ってもよいし、それぞれの出力をメモリに記憶した後にマイクロコンピュータを用いて行うこともできる。
例えば、図2(b),(c),(d)を用いて説明した位置検出処理により得られた第1出力と第2出力の比が1:1に近い場合の分割位置を選択して、ビームスポットの中心位置を検出するような処理をマイクロコンピュータに行わせることができる。
【0030】
また、図2(b)の場合の第1出力と第2出力との比が2:1であり、かつ、図2(c)の場合の第1出力と第2出力との比が1:2であるような場合、ビームスポットの中心位置を受光素子PD5の中心付近であると推定することができる。このように第1出力と第2出力との組み合わせを複数用いて検出することでビームスポット200の位置検出精度を高めることができる。
【0031】
なお、上記の例では8分割の受光素子PD1〜PD8によって3つの測定値が得られるが、ビームスポット200の位置検出において、位置検出誤差の要因となる受光素子のショットノイズも低減することができる。ショットノイズは、受光素子PD1〜PD8に入射する光量に比例するノイズであって、受光出力Out1〜Out8に含まれる。
【0032】
図2(b),(c),(d)で説明したように、多分割PD16a〜16bを2分割PDとして機能させるため、分割箇所を複数設け、ビームスポット位置の中心が分割箇所を境にして左右に均等に分布することとなる境界を採用することで、実質的に2分割PDとして機能させている。分割位置を境にして2領域の光量はほぼ同一光量となるため、ショットノイズもこの2分割PDの分割位置を境にほぼ同一量が出力される。
これらの測定値から、例えば、平均値を取ることによってショットノイズの影響を実質的に低減した測定値を得ることができる。すなわち、ビームスポット位置の測定精度を向上させることができ、角度測定精度を向上させることが可能となる。
【0033】
さらに、多分割PD16a〜16cで受光素子の中央部分、すなわち、受光素子PD4とPD5との境目で分割する場合、2領域の受光素子を同数とすることができ、受光素子PD1〜PD8のそれぞれの暗電流に起因するショットノイズも同じ量としてショットノイズの影響を実質的に低減した測定値を得ることができ、さらに角度分解能を向上させることができる。
【0034】
このように本実施形態によれば、回転円盤10の全周にわたり高分解能で回転角度を検出することができる。
なお、回転FZPアレイ11側で円周部を同心円状にいくつ設けるかは特に限定されないが、最外周にある第一円周部の回転FZPの間隔を、第二円周部から最内周にある回転FZPが補間するように配置する。
【0035】
更に、前述したごとく、本実施形態では回転FZPはすべて同一の焦点距離を持ち、固定FZPが回転FZPとは僅かに異なる同一の焦点距離を持つ例を説明したが、回転FZPは同一円周部にあるものの焦点距離が等しければ良く、第一円周部の回転FZPの焦点距離と他の円周部の回転FZPの焦点距離とは異なっていても良い。固定FZPの焦点距離は、回転円盤10の対応する円周部にある回転FZPの焦点距離と僅かに異なっていれば良く、必ずしもすべての固定FZPの焦点距離が等しい必要はない。
また、上記実施形態では二分割受光器に多分割フォトダイオードを用いたが、多分割フォトトランジスタを用いることも可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように本発明のロータリエンコーダによれば、回転角度を所定の増倍率で拡大したモアレFZPの移動速度に基づいて回転角度を検出するようにし、さらに受光素子部による検出精度を向上させたのでロータリーエンコーダの角度分解能を従来よりも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す斜視図(図1(a))及び回転FZPと固定FZPとの位置関係の説明図である(図1(b))。
【図2】多分割PDの説明図である。
【図3】本発明の原理を示す説明図である。
【図4】FZPの説明図である。
【図5】モアレ干渉縞を示す説明図である。
【図6】従来技術を示す斜視図である。
【符号の説明】
PD1,PD2,PD3,PD4 受光素子
PD5,PD6,PD7,PD8 受光素子
Out1,Out2,Out3 受光出力
Out4,Out5,Out6 受光出力
Out7,Out8, 受光出力
10 回転円盤
11 回転FZPアレイ
11a 第一円周部
11b 第二円周部
11c 第三円周部
12 基準FZPアレイ
13 多分割フォトダイオード(PD)アレイ
14 LED
15 レンズ
16a〜16c 多分割フォトダイオード(PD))
111a〜111c 回転FZP
122a〜122c 固定FZP
200 ビームスポット

Claims (3)

  1. 同一焦点距離を持つ複数の回転フレネルゾーンプレート(以下、回転FZPという)を回転円盤の第一円周部内に所定の間隔で配置し、かつ、前記第一円周部の内側の一以上の円周部に、同一の円周部内では同一焦点距離を持つ回転FZPを第一円周部の回転FZP相互の間隔を補間するように順次配置してなる回転FZPアレイと、
    前記回転FZPアレイに直交する方向から平行光を照射する光源装置と、
    前記回転FZPの透過光が入射する位置において前記円周部の数と同じ数だけ前記回転円盤の半径方向に前記円周部に対応するように一列に配置され、かつ、焦点距離が対応する円周部の前記回転FZPの焦点距離とは僅かに異なる複数の固定フレネルゾーンプレート(以下、固定FZPという)と、
    前記回転FZPと固定FZPとのモアレ干渉によって発生するモアレフレネルゾーンプレートが前記光源装置からの照射光を集光する位置に配置された多分割受光素子と、
    を備え、
    前記多分割受光素子は、第1部分,第2部分,・・・,第n部分からなるn個(nは3以上の自然数)の分割された受光素子が前記回転円盤の回転方向に沿って並んで配置され、この多分割受光素子を二分する位置を第i部分および第i+1部分(i=1,2,・・・,n−1の中の何れか)の境界とした場合に第1部分の受光素子から第i部分までのそれぞれの受光素子からの出力の総和を第1出力とし、かつ、第i+1部分から第nまでのそれぞれの受光素子からの出力の総和を第2出力とし、番号iを1からn−1までの中の複数の整数を割り当てることで第1出力と第2出力との組み合わせを複数用いて角度を検出することを特徴とするロータリーエンコーダ。
  2. 請求項1記載のロータリーエンコーダにおいて、
    前記多分割受光素子の受光素子の第1部分および第n部分は第2部分、第3部分、・・・、第n−1部分に比較して分割方向の寸法が大きいことを特徴とするロータリーエンコーダ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のロータリーエンコーダにおいて、
    前記多分割受光素子は、半導体による位置検出素子であることを特徴とするロータリエンコーダ。
JP2001077331A 2001-03-19 2001-03-19 ロータリーエンコーダ Expired - Fee Related JP4240266B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001077331A JP4240266B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 ロータリーエンコーダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001077331A JP4240266B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 ロータリーエンコーダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002277285A JP2002277285A (ja) 2002-09-25
JP4240266B2 true JP4240266B2 (ja) 2009-03-18

Family

ID=18934104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001077331A Expired - Fee Related JP4240266B2 (ja) 2001-03-19 2001-03-19 ロータリーエンコーダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4240266B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002277285A (ja) 2002-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0714015B1 (en) Optical encoder
EP1373836B1 (en) A displacement and torque sensor
JP3098358B2 (ja) 位置検出素子、その位置検出素子を用いた位置検出方法、および光学式ロータリーエンコーダ
AU2002249382A1 (en) Optical displacement sensor
JP2007155720A (ja) 改良形補間エンコーダ
JPH04157319A (ja) 影絵パターンを利用するエンコーダ
US7265339B1 (en) Encoder interpolation apparatus
JP3641316B2 (ja) 光学式エンコーダ
JP3312086B2 (ja) エンコーダ装置
JP4240266B2 (ja) ロータリーエンコーダ
JPH02206720A (ja) 測角装置
JP3509830B2 (ja) 光学式ロータリエンコーダ
JP4445498B2 (ja) 透過型光学エンコーダ
US7268883B2 (en) Optoelectronic harmonically filtered detector system for a scanning unit
JP4315323B2 (ja) 投影型ロータリエンコーダ
JPH07280591A (ja) 光学式エンコーダ
JP2002139353A (ja) 光学式ロータリエンコーダ
JP4298526B2 (ja) 光電式エンコーダ
JP3459755B2 (ja) 変位情報測定装置
TWI845566B (zh) 光學式旋轉編碼器,伺服馬達及致動器
JP2001141523A (ja) ロータリーエンコーダ
JP2822225B2 (ja) 光学式変位検出装置
JP5744446B2 (ja) 光検出器アレイおよびこれを用いた光学式エンコーダ
JP4874647B2 (ja) 位置測定装置用走査ユニット
JPH08304112A (ja) バーニア形アブソリュートエンコーダ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060315

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081204

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081217

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees