JPH08304112A - バーニア形アブソリュートエンコーダ - Google Patents

バーニア形アブソリュートエンコーダ

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JPH08304112A
JPH08304112A JP7110398A JP11039895A JPH08304112A JP H08304112 A JPH08304112 A JP H08304112A JP 7110398 A JP7110398 A JP 7110398A JP 11039895 A JP11039895 A JP 11039895A JP H08304112 A JPH08304112 A JP H08304112A
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JP
Japan
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phase angle
phase
difference
circuit
calculation circuit
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JP7110398A
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Inventor
Hiroshi Nakayama
博史 中山
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】受光アレイチップのコード板の格子パターンに
対する面内でのねじれの制約を緩和できるバーニア形ア
ブソリュートエンコーダを実現する。 【構成】1,0の情報が互いに異なるピッチ数で周期的
にかつ等間隔で配列された4個の格子パターン11〜1
4を有するコード板1と、このコード板と相対的に移動
可能に配置され4個の格子パターンをそれぞれ検出する
センサアレイ21〜24と、各センサアレイからそれぞ
れ交番信号を得る信号変換回路と、各センサアレイから
得られた交番信号の位相角を測定する位相角測定回路
と、互いに隣接する格子パターンの3つの位相角の差を
演算する位相角差演算回路と、この位相角差演算回路で
演算された互いに隣接する3つの位相角差の2つの差を
演算する位相角差の差演算回路と、この位相角差の差演
算回路の出力信号に基づいて所望の格子パターンの繰り
返し数を同定する同定手段とで構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバーニア形アブソリュー
トエンコーダに関し、詳しくは、組立て調整の簡素化に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】アブソリュートエンコーダの一種に、コ
ード板にスリットピッチの異なる格子パターンよりなる
メイントラックと少なくとも1個のサブトラックを設
け、これら各トラック間のスリットピッチの差に起因す
る検出信号の微妙なずれが1回循環する区間をアブソリ
ュート化するように構成されたバーニア形アブソリュー
トエンコーダがある。
【0003】図3は従来のこのようなエンコーダの外観
の模式図であり、(A)は正面図、(B)はその側面図
である。図において、コード板1には、光を通過させる
スリット部と光を遮断する遮光部とが交互に形成された
ピッチ数の異なる3つの帯状の格子パターン11,1
2,13が、コード板1の中心位置を中心とする3つの
同心円のそれぞれの円周に沿って配置されている。外側
の同心円の円周上の格子パターン11のスリット数はN
(ただし、Nは自然数)に設定され、中間の同心円の円
周上の格子パターン12のスリット数はN−M(ただ
し、Mは自然数)に設定され、内側の同心円の円周上の
格子パターン13のスリット数はN−M−L(ただし、
Lは自然数)に設定されていて、これら自然数N,M,
Lの間には、 N=kM,M=L+1 の関係が成立している。ここで、格子パターン11はメ
イントラックとして機能し、格子パターン12,13は
バーニアトラックとして機能する。
【0004】格子パターン11の近傍には受光アレイ2
1が配置され、格子パターン12の近傍には受光アレイ
22が配置され、格子パターン13の近傍には受光アレ
イ23が配置されている。各受光アレイ21〜23には
いずれも複数個のフォトダイオードが配列されていて、
これらは通常1チップ化されている。受光アレイ21は
光源4から照射されて格子パターン11のスリット部を
通過する光線を受光し、受光アレイ22は光源4から照
射されて格子パターン12のスリット部を通過する光線
を受光し、受光アレイ23は光源4から照射されて格子
パターン13のスリット部を通過する光線を受光する。
ここで、コード板1は矢印aの方向に回転移動するもの
であって、この回転に伴って各受光アレイ21〜23上
に照射される光パターンが変化する。
【0005】図4は図3で用いる電気回路のブロック図
である。31〜33は各受光アレイ21〜23に対応し
て設けられたスイッチ回路であり、それぞれには各受光
アレイ21〜23を形成する複数個のフォトダイオード
に対応するように複数個のスイッチよりなるスイッチ列
が設けられている。受光アレイ21の出力はスイッチ回
路31の一方の入力端子に接続され、スイッチ回路31
の他方の入力端子にはスイッチ駆動回路41の出力端子
が接続され、スイッチ回路31の出力端子は信号処理回
路51の入力端子に接続されている。受光アレイ22の
出力はスイッチ回路32の一方の入力端子に接続され、
スイッチ回路32の他方の入力端子にはスイッチ駆動回
路42の出力端子が接続され、スイッチ回路32の出力
端子は信号処理回路52の入力端子に接続されている。
受光アレイ23の出力はスイッチ回路33の一方の入力
端子に接続され、スイッチ回路33の他方の入力端子に
はスイッチ駆動回路43の出力端子が接続され、スイッ
チ回路33の出力端子は信号処理回路53の入力端子に
接続されている。
【0006】信号処理回路51の出力端子は位相測定回
路6の第1の入力端子に接続され、信号処理回路52の
出力端子は位相測定回路6の第2の入力端子に接続さ
れ、信号処理回路53の出力端子は位相測定回路6の第
3の入力端子に接続されている。タイミング回路40の
第1の出力端子はスイッチ駆動回路41の入力端子に接
続され、タイミング回路40の第2の出力端子はスイッ
チ駆動回路42の入力端子に接続され、タイミング回路
40の第3の出力端子はスイッチ駆動回路43の入力端
子に接続され、タイミング回路40の第4の出力端子は
位相測定回路6の第4の入力端子に接続されている。位
相測定回路6の出力端子は演算回路7の入力端子に接続
され、演算回路7の出力端子は表示器8の入力端子に接
続されている。
【0007】このように構成された装置の動作を図5の
波形図で説明する。各受光アレイ21〜23を形成する
フォトダイオード列は、移動するコード板1のスリット
で生成される光パターンに対応した電気信号を出力す
る。各スイッチ駆動回路41〜43は、タイミング回路
40から加えられる一定周期のタイミング信号に従って
スイッチ回路31〜33のスイッチ列を形成するスイッ
チを順次開閉する。各受光アレイ21〜23から出力さ
れる電気信号は、スイッチ回路31〜33のスイッチ列
を介して信号処理回路51〜53に順次入力される。
【0008】各信号処理回路51〜53はスイッチ回路
31〜33を介して入力される電気信号を増幅しフィル
タ処理することにより方形波に整形する。これにより、
スイッチ回路31〜33の走査周期に対応した繰り返し
を有する交番信号が生成される。タイミング回路40か
ら出力される基準交番信号に対するこれら信号処理回路
51〜53から出力される交番信号の位相差は位相測定
回路6で測定される。この位相測定回路6からの信号入
力に基づいて演算回路7で絶対変位位置に関連した信号
が生成されて表示器8に出力され、演算結果が表示され
る。
【0009】次に、演算回路7の演算内容を説明する。
受光アレイ21の出力に対応する信号処理回路51から
出力される交番信号の基準交番信号に対する位相差をφ
1とし、受光アレイ22の出力に対応する信号処理回路
52から出力される交番信号の基準交番信号に対する位
相差をφ2とし、受光アレイ23の出力に対応する信号
処理回路53から出力される交番信号の基準交番信号に
対する位相差をφ3とすると、演算回路7は次の演算を
行う。
【0010】φ12=φ1−φ2 φ23=φ2−φ3 φ123=φ12−φ23 図5に示すように、コード板1の1回転に対して位相角
0から2πまでの変化すなわち周期が位相φ1ではN回
にわたって繰り返され、位相φ12ではM回にわたって繰
り返され、位相φ123では1回行われる。すなわち、コ
ード板1の回転角は位相φ123の位相角に相当する。
【0011】まず、位相φ12のM回の繰り返しのうちか
ら、コード板1の回転角と等価な位相φ123にかかわる
位相角を含む繰り返しの1個が選択される。すなわち、
位相φ123の位相角がφcであったとき、位相φ12のM個
の繰り返しのうちから位相角φcで与えられる図3の位
相φ12のh番目の波形が同定される。さらにこの位相φ
12のh番目の波形内にはk個の位相φ1があるため、k
個の位相φ1の波形のうちj番目の位相φ1が同定され
る。この結果、最もスリット数の多いメイントラックの
格子パターン11についてN個のうちのi番目がi=k
×h+jにより求めることができ、格子パターンの移動
量dに当たるコード板1の回転角φを求めることができ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、格子パター
ンの番号の同定を誤る原因となるのは、各トラックの位
相精度(直線性)と各トラック間での位相オフセットの
ずれ(初期位相ずれ)である。初期位相ずれは主に検出
器の面内での配置誤差で生じる。図3に示すような光学
式のエンコーダの場合、受光アレイは前述のように全ト
ラック分をまとめて1チップ上にモノリシックに作るの
で各トラック毎の調整は不要になるが、図6に示すよう
に受光アレイチップ4のコード板1のスリットに対する
面内でのねじれαがトラック間の初期位相ずれにつなが
る。通常の構成では、アブソリュート角度演算において
この初期位相ずれが位相差で残り、格子パターン番号同
定ミスの要因になる。具体的には、トラック間隔を1mm
として格子パターンピッチを0.2mmとすると、arctan(0.
2/1)=11.3°のねじれが初期位相360°に相当する。従っ
て、初期位相ずれを2°にするにはねじれを0.06°にす
る必要があるが、現実には極めて困難である。
【0013】本発明はこのような従来の問題点を解決す
るものであって、その目的は、受光アレイチップのコー
ド板の格子パターンに対する面内でのねじれの制約を緩
和できるバーニア形アブソリュートエンコーダを実現す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明のバーニア形アブ
ソリュートエンコーダは、1,0の情報が互いに異なる
ピッチ数N,N−M−S−1,N−2M−2S−1,N
−2M−3S−1(N,M,Sは自然数でNはMの自然
数倍)で周期的にかつ等間隔で配列された4個の格子パ
ターンを有するコード板と、このコード板と相対的に移
動可能に配置され、4個の格子パターンをそれぞれ検出
するセンサアレイと、各センサアレイからそれぞれ交番
信号を得る信号変換回路と、各センサアレイから得られ
た交番信号の位相角を測定する位相角測定回路と、互い
に隣接する格子パターンの3つの位相角の差を演算する
位相角差演算回路と、この位相角差演算回路で演算され
た互いに隣接する3つの位相角差の2つの差を演算する
位相角差の差演算回路と、この位相角差の差演算回路の
出力信号に基づいて所望の格子パターンの繰り返し数を
同定する同定手段、とで構成されたことを特徴とする。
【0015】
【作用】各サブトラックの初期位相は、トラック間隔が
等しくて各トラックのピッチもほぼ等しいので、メイン
トラックに対して離れるのに比例して増加する。ところ
が、隣接するトラック間で位相差をとると初期位相は等
しくなり、さらに位相差の差をとると初期位相は打ち消
されてメイントラックと等しくなる。
【0016】そこで、これら位相差の差に基づいて、1
回転1循環の位相差の差から1回転M循環の位相差の差
を同定し、さらにその同定結果に基づいて1回転でN循
環するメイントラックの位相(格子パターンの繰り返し
数)を同定する。これにより、ねじれに対する条件を緩
和でき、組立て調整を簡略化できる。
【0017】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図1は本発明で用いるエンコーダの外観の模式図で
あり、(A)は正面図、(B)はその側面図である。図
において、コード板1には、光を通過させるスリット部
と光を遮断する遮光部とが交互に周期的に形成されたピ
ッチ数の異なる4つの帯状の格子パターン11,12,
13,14が、コード板1の中心位置を中心とする半径
方向に等間隔な4つの同心円のそれぞれの円周に沿って
配置されている。外側の同心円の円周上の格子パターン
11のスリット数はN(ただし、Nは自然数)に設定さ
れ、外側寄りの中間の同心円の円周上の格子パターン1
2のスリット数はN−M−S−1に設定され、内側寄り
の同心円の円周上の格子パターン13のスリット数はN
−2M−2S−1に設定され、内側の同心円の円周上の
格子パターン14のスリット数はN−2M−3S−1
(N,M,Sは自然数でNはMの自然数倍)に設定され
ている。ここで、格子パターン11はメイントラックと
して機能し、格子パターン12,13,14はバーニア
トラックとして機能する。
【0018】格子パターン11の近傍には受光アレイ2
1が配置され、格子パターン12の近傍には受光アレイ
22が配置され、格子パターン13の近傍には受光アレ
イ23が配置され、格子パターン14の近傍には受光ア
レイ24が配置されている。各受光アレイ21〜24に
はいずれも複数個のフォトダイオードが配列されてい
て、これらは1チップ化されている。受光アレイ21は
光源4から照射されて格子パターン11のスリット部を
通過する光線を受光し、受光アレイ22は光源4から照
射されて格子パターン12のスリット部を通過する光線
を受光し、受光アレイ23は光源4から照射されて格子
パターン13のスリット部を通過する光線を受光し、受
光アレイ24は光源4から照射されて格子パターン14
のスリット部を通過する光線を受光する。ここで、コー
ド板1は矢印aの方向に回転移動するものであって、こ
の回転に伴って各受光アレイ21〜24上に照射される
光パターンが変化する。
【0019】図2は図1で用いる電気回路のブロック図
である。図2では、各受光アレイ21〜24として、光
電変換素子とアンプをペアとするそれぞれ4個の光電変
換器A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4で構成さ
れたものを示している。これら光電変換器の各光電変換
素子は、それぞれコード板1の裏側に生じる正弦波状の
照度分布の1周期を4等分する位置に配列される。従っ
て、光電変換器の各光電変換素子の光電変換出力は90
°ずつ位相が異なるものになる。
【0020】これら光電変換器の光電変換出力は互いに
180°位相が異なるもの同士がそれぞれ減算器34
a,34b,…,37a,37bに加えられて差演算さ
れる。すなわち、減算器34aは光電変換器A1とA3
差演算を行い、減算器34bは光電変換器A2とA4の差
演算を行い、減算器35aは光電変換器B1とB3の差演
算を行い、減算器35bは光電変換器B2とB4の差演算
を行い、減算器36aは光電変換器C1とC3の差演算を
行い、減算器36bは光電変換器C2とC4の差演算を行
い、減算器37aは光電変換器D1とD3の差演算を行
い、減算器37bは光電変換器D2とD4の差演算を行
う。
【0021】各減算器34a,34b,…,37a,3
7bの出力はそれぞれに対応するように設けられたA/
D変換器44a,44b,…,47a,47bに入力さ
れてデジタル信号に変換される。そして、これらデジタ
ル値はそれぞれ対応する位相角演算回路61〜64に送
られ、そこで演算が施されて位相φA〜φDが求められ
る。
【0022】ここで、一例として受光アレイ21の系統
について説明する。光電変換器A1〜A4の各出力は次式
となる。 A1=a(sinφA)+b+ε1 (1) A2=a(cosφA)+b+ε2 (2) A3=a(-sinφA)+b+ε3 (3) A4=a(-cosφA)+b+ε4 (4) φA:正弦波状照度分布波形の位相(コード板1の位置
に応じた変数) a:受光アレイ21上での光パワーの振幅 b:光バイアス分 ε1〜ε4 :オフセット なお、光バイアス分bは、光源4から受光アレイ21に
照射する光パワーの平均値である。オフセットε1 〜ε
4 は、光電変換素子のオフセット(暗電流)とアンプの
オフセットなどを含むものである。
【0023】減算器34aは前述のように180 °位相が
異なる光電変換器A1とA3の差分を演算するので、 A1−A3=2a sinφA+(ε1−ε3 ) (5) を出力する。減算器34bは前述のように180 °位相が
異なる光電変換器A2とA4の差分を演算するので、 A2−A4=2a cosφA+(ε2−ε4 ) (6) を出力する。
【0024】しかし、(5),(6) 式にはオフセットε1 〜
ε4 が含まれているので、何等の対策を施さずに(5),
(6) 式の出力に基づいて位相φAを算出すると高精度な
位相測定を行うことができない。そこで、次のような処
理によりオフセットの影響を除去する。まず位相角演算
回路61には、上述した点灯時の測定データ、つまり
(5),(6)式に基づくデジタルデータ(A1−A3)と(A2
4)を内蔵するメモリへ格納しておく。
【0025】次に、光源4を消灯すると、各光電変換器
1〜A4から出力される信号A1´〜A4´ は、オフセ
ットのみとなる。 A1´=ε1 (7) A2´=ε2 (8) A3´=ε3 (9) A4´=ε4 (10) 従って、消灯時における減算器34aの出力は、 A1´−A3´=ε1 −ε3 (11) となる。また、減算器34bの出力は、 A2´−A4´=ε2 −ε4 (12) となる。この(11),(12)式の測定データもA/D変換器
44a,44bでデジタル値に変換されて位相角演算回
路61に加えられる。
【0026】位相角演算回路61は、点灯時と消灯時に
おける減算器44aの出力の差分を演算するとともに、
点灯時と消灯時における減算器44bの出力の差分を演
算する。そして、内蔵するメモリに格納していた(5),
(6) 式で表される測定データを読出して次の演算をす
る。 (A1−A3)−(A1´−A3´) =2asinφA (13) (A2−A4)−(A2´−A4´) =2acosφA (14) つまり、位相角演算回路61で(13),(14)式の演算を行
うことにより、オフセットε1 〜ε4 が除去された位相
φのみのデータを得ることができる。
【0027】また、振幅aは、光源4(発光ダイオー
ド)の温度特性や経時変化、光電変換素子の温度特性等
で変動するため(13),(14)式から“a”を除去するのが
望ましい。そこで位相角演算回路61で比演算を行うこ
とによりaを除去した(sinφA/cosφA)を用いて位相
φAを算出する。すなわち、位相角演算回路61は、(1
5)式により、オフセットの影響がなく、かつ光源1と光
電変換素子の温度特性の影響がない正弦波状照度分布波
形の位相φAを演算することができる。
【0028】 φA=tan-1(sinφA/cosφA) (15) 以上受光アレイ21の系統について説明したが、その他
の受光アレイ22〜24についても各位相角演算回路6
2〜64で同様の演算処理を行えばよい。65〜67は
互いに隣接する格子パターン11と12,12と13,
13と14の3つの位相角の差をそれぞれ演算する位相
角差演算回路である。位相角差演算回路65は位相角φ
AとφBの差φABを演算し、位相角差演算回路66は位相
角φBとφCの差φBCを演算し、位相角差演算回路67は
位相角φCとφDの差φCDを演算する。
【0029】68,69は位相角差演算回路65〜67
で演算された互いに隣接する3つの位相角差の2つの差
を演算する位相角差の差演算回路である。差演算回路6
8は差φABと差φBCの差φABBCを演算し、差演算回路6
9は差φBCと差φCDの差φBC CDを演算する。70は位相
角差の差演算回路68,69の演算結果に基づいて所望
の格子パターン(例えばメイントラック11)の繰り返
し数を同定する同定回路である。
【0030】なお、図2の各部には動作タイミングを制
御するためのタイミング信号が加えられるが図示しな
い。このような構成の動作をまとめると以下のようにな
る。各サブトラックの初期位相は、トラック間隔が等し
くて各トラックのピッチもほぼ等しいので、メイントラ
ックに対して離れるのに比例して増加する。ところが、
隣接するトラック間で位相差をとると初期位相は等しく
なり、さらに位相差の差をとると初期位相は打ち消され
てメイントラックと等しくなる。そこで、これら位相差
の差に基づいて、上記のようなアブソリュート演算を行
う。すなわち、1回転1循環の位相差の差から1回転M
循環の位相差の差を同定し、さらにその同定結果に基づ
いて1回転でN循環するメイントラックの位相(格子パ
ターンの繰り返し数)を同定する。なお、同定対象はメ
イントラックに限るものではなく、サブトラックであっ
てもよい。
【0031】 トラック ピッチ数 位相 初期位相 A NA=N φA 0(基準) B NB=N-M-S-1 φB g C NC=N-2M-2S-1 φC 2g D ND=N-2M-3S-1 φD 3g 位相差演算 A−B NAB=M+S+1 φAB -g B−C NBC=M+S φBC -g C−D NCD=S φCD -g (A-B)-(B-C) NABBC=1 φABBC 0 (B-C)-(C-D) NBCCD=M φBCCD 0 このように構成することにより、コード板に対する検出
器の位置ずれに伴う初期位相ずれが格子パターンの繰り
返し数(ピッチ)の同定にあたって誤差になるのを大幅
に緩和でき、結果として組立て調整を簡略化できる。
【0032】なお、上記実施例では光学式のロータリー
エンコーダについて説明したが、リニアエンコーダにも
適用できる。また、本発明は光学式に限るものではな
く、磁気式や静電式にも有効である。また、上記実施例
では、位相角演算回路,位相角差演算回路,位相角差の
差演算回路および同定回路が個別に設けられているもの
として説明したが、これらの一部または全部をマイクロ
プロセッサで実現してもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受光アレイチップのコード板の格子パターンに対する面
内でのねじれの制約を緩和できて組立て調整が容易に行
え、高分解能で高精度の測定が行えるバーニア形アブソ
リュートエンコーダを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の外観を示す模式図である。
【図2】本発明で用いる電気回路の一例を示すブロック
図である。
【図3】従来の装置の外観を示す模式図である。
【図4】従来の装置で用いる電気回路の一例を示すブロ
ック図である。
【図5】従来の装置の動作を説明する波形図である。
【図6】受光アレイとコード板の位置のずれの説明図で
ある。
【符号の説明】
1 コード板 11〜14 格子パターン 21〜24 受光アレイ(チップ) 34a〜37b 減算器 44a〜47b A/D変換器 61〜64 位相角演算回路 65〜67 位相角差演算回路 68,69 位相角差の差演算回路 70 同定回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1,0の情報が互いに異なるピッチ数N,
    N−M−S−1,N−2M−2S−1,N−2M−3S
    −1(N,M,Sは自然数でNはMの自然数倍)で周期
    的にかつ等間隔で配列された4個の格子パターンを有す
    るコード板と、 このコード板と相対的に移動可能に配置され、4個の格
    子パターンをそれぞれ検出するセンサアレイと、 各センサアレイからそれぞれ交番信号を得る信号変換回
    路と、 各センサアレイから得られた交番信号の位相角を測定す
    る位相角測定回路と、 互いに隣接する格子パターンの3つの位相角の差を演算
    する位相角差演算回路と、 この位相角差演算回路で演算された互いに隣接する3つ
    の位相角差の2つの差を演算する位相角差の差演算回路
    と、 この位相角差の差演算回路の出力信号に基づいて所望の
    格子パターンの繰り返し数を同定する同定手段、とで構
    成されたことを特徴とするバーニア形アブソリュートエ
    ンコーダ。
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