JPH0861990A - エンコーダ - Google Patents

エンコーダ

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Publication number
JPH0861990A
JPH0861990A JP19424094A JP19424094A JPH0861990A JP H0861990 A JPH0861990 A JP H0861990A JP 19424094 A JP19424094 A JP 19424094A JP 19424094 A JP19424094 A JP 19424094A JP H0861990 A JPH0861990 A JP H0861990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
scale
output
pattern
light
Prior art date
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Pending
Application number
JP19424094A
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English (en)
Inventor
Yukio Aoki
幸男 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】メインスケールおよびインデックススケールの
コードパターンを容易に製作でき、かつ、高精度のエン
コーダを得ることを目的とする。 【構成】メインスケールおよびインデックススケールの
コードパターンとして光出力透過あるいは遮断を断続的
に繰り返す透過部および遮断部を設け、そのパターンを
所望の出力波形と、その波形と比較して充分周期の短い
波形を比較して決定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サーボシステム用の
位置検出器に用いるエンコーダに係わり、特に、工作機
等の絶対位置を高精度、かつ高信頼性で検出するエンコ
ーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、この種エンコーダの基本構成図
であり、例えば特開昭62−242818号公報に示さ
れた従来のエンコーダの構成と同一である。図におい
て、1は、回転を検出しようとするモータ軸や、ロボッ
ト等の駆動軸に固着されるシャフト2に固定されたガラ
ス等でできたメインスケール円板で、このメインスケー
ル円板1上には、後述するコードパターンCPが設けら
れている。3はLED等の発光素子、4は発光素子3か
ら放射された前記メインスケール円板1の上のコードパ
ターンCPを透過した平行光線を透過させる一定の受光
窓aを有する固定のインデックススケール、5はフォト
ダイオード等の受光素子である。これら発光素子3、イ
ンデックススケール4、受光素子5は固定部6に固定さ
れており、発光素子3から出された光はメインスケール
円板1上のコードパターンCPを透過しインデックスス
ケール4の受光窓4aを透過し、受光素子5で受光され
るようになっている。
【0003】図14は前記メインスケール円板1上に設
けられたコードパターンCPの展開図で、前記メインス
ケール円板1の中心から半径rの円の内側方向と外側方
向が対称となり、かつ、この円周にそって直線的にパタ
ーンの幅が増加するようなコードパターンであり、複数
設けられている。
【0004】次に、動作について説明する。発光素子3
からの光はこのコードパターンCPおよびインデックス
スケール4aを透過し、受光素子5で受光される面積
は、ある原点oから直線的に増加し、メインスケール1
が1回転すると、再びこの面積が殆どゼロとなるような
コードパターンCPである。受光素子5で受光される面
積が直線的に増加することにより、受光素子5から出力
される信号も直線的に増加し、この信号をA/D変換器
でデジタル信号に変換すれば、メインスケール1の回転
位置即ちシャフト2に固着された被検出体の回転位置を
検出することができる。この場合、A/D変換器の分解
能を上げれば、高い精度で回転位置を検出することがで
きる。
【0005】従来のエンコーダの構成としては、図1に
次の構成を付加したものがある。図1における符号1〜
3の部分は同様である。インデックススケール4は、後
述するコードパターンCP1およびCP2に対応する受
光窓4a、4b(図示せず)を有し、受光素子5は受光
窓4aおよび4bに対応する5a、b(図示せず)を有
する。これら発光素子3、インデックススケール4、受
光素子5は固定部に固定されており、発光素子3から出
されて光はメインスケール円板1上のコードパターンC
P1、コードパターンCP2を透過し、更にインデック
ススケール4の受光窓4a,4bを透過し、受光素子5
a、5bで受光されるようになっている。
【0006】図15は、従来のエンコーダにおけるコー
ドパターンCPの展開図で、メインスケール1の中心か
ら半径r1の円の内側方向と外側方向に対称に、かつ、
同位相で正弦波状曲線からなる複数のコードパターンC
P1、およびメインスケール1の中心から半径r2の円
の内側方向と外側方向に対称に、かつ、同位相で余弦波
状曲線からなる複数のコードパターンCPからなる。
【0007】この場合、メインスケール1が回転し、こ
のコードパターンCPおよびインデックススケール4a
を介して受光素子5aで受光される面積はこのコードパ
ターンCP1に比例した正弦波状曲線となり、受光素子
5aから出力される信号の大きさも正弦波状曲線とな
る。同様に、受光素子5bから出力される信号は余弦波
状曲線となる。得られた二つの信号をそれぞれA/D変
換器でデジタル信号に変換し合成処理(sinθ,co
sθからθを求める)することにより、メインスケール
1の回転位置を検出するものである。
【0008】メインスケール1に複数のサブコードパタ
ーンSCPを設けた理由は、一つのサブコードパターン
の最大幅を小さくし、発光素子3からの光強度分布の不
均一性を補正し、かつ、S/N比を良くし、かつコード
パターンCPのゴミや汚れの影響を少なくしたものであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来例においては、ア
ナログ的なコードパターンを用いていたので、メインス
ケールの製作が複雑であり、従来の矩形パターン用の装
置が使用できない。従来の矩形パターン用のパターン製
作装置は、先ず、トラック径を決め、続いて、ある角度
の位置を光透過部にするか光遮断部にするかを指定する
ものである。従って、この装置で径方向に変化するアナ
ログパターンを適用しようとすると、データ数が膨大に
なり、製作が困難である。
【0010】また、インデックススケール受光窓の回転
方向の幅を大きくすると、誤差を生じるため、幅を大き
くできず、S/N比を良くすることができない。特に、
メインスケールのコードパターンを1回転あたり複数の
周期とした場合、更にS/N比が悪くなり、1回転当た
りの周期が大きくなると実用化は困難である。
【0011】この発明は、前記のような問題点を解決す
るためになされたもので、透過部および遮断部の製作を
単純化し、かつ、S/N比を改善して高精度化を図った
エンコーダを得ることを目的とする。
【0012】第1の発明は、出力透過または遮断の断続
的繰り返しパターンを、所望の信号波形と、その波形に
比較して充分周期の短い比較波形とを比較することによ
り決定した透過部および遮断部を設けることにより、そ
の製作を単純化し、かつS/N比を改善して高精度化を
図ったエンコーダを得ることを目的とする。
【0013】第2の発明は、出力透過または遮断の断続
的繰り返しパターンを、直線状に変化する波形と、この
波形に比較して充分周期の短い三角波とを決定した透過
部および遮断部を設けることにより、その製作を単純化
し、かつS/N比を改善して高精度化を図ったエンコー
ダを得ることを目的とする。
【0014】第3の発明は、正弦波状に変化する波形
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較
することにより決定した第1のパターンを有する第1の
透過部および遮断部と、余弦波状に変化する波形と、そ
の波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較するこ
とにより決定した第2のパターンを有する第2の透過部
および遮断部とを設けることにより、その製作を単純化
し、かつS/N比を改善して高精度化を図ったエンコー
ダを得ることを目的とする。
【0015】第4の発明は、正弦波状に変化する波形
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波とを、比
較することにより決定したパターンを有する透過部およ
び遮断部を設けるとともに、第1の素子からの出力を受
け、その量に応じて信号を生ずる第3の素子を第2の素
子と正弦波の周期の4分の1だけずらして配置したこと
ことにより、その製作を単純化し、かつS/N比を改善
して高精度化を図ったエンコーダを得ることを目的とす
る。
【0016】第5の発明は、透過部の寸法をその移動方
向と垂直な方向において一定としたことにより、その製
作を単純化し、かつS/N比を改善して高精度化を図っ
たエンコーダを得ることを目的とする。
【0017】第6の発明は、透過部および遮断部をそれ
ぞれ設けた第1のスケールおよび第2のスケールを設け
ることにより、その製作を単純化し、かつS/N比を改
善して高精度化を図ったエンコーダを得ることを目的と
する。
【0018】第7の発明は、第2のスケールの透過部お
よび遮断部は、第1スケールの移動方向において繰り返
し断続的に設けられ、その寸法は直線的に変化する波形
と、その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比較
することにより決定され、かつ、第1のスケールの移動
方向に垂直な方向の寸法は一定とされた第2のに巣レー
ルの透過部および遮断部を設けることにより、その製作
を単純化し、かつS/N比を改善して高精度化を図った
エンコーダを得ることを目的とする。
【0019】第8の発明は、第1スケールの移動方向に
おいて繰り返し断続的に設けられ、その寸法は、正弦波
正弦波状に変化する波形と、その波形と比較して充分周
期の短い三角波とを比較することにより決定した第1の
パターンを有する第1の透過部および遮断部と、余弦波
状に変化する波形と、その波形と比較して充分周期の短
い三角波とを比較することにより決定した第2のパター
ンを有する第2の透過部および遮断部とを設け状に変化
する波形と、その波形に比較して充分周期の短い三角波
とを比較することにより決定され、かつ、第1のスケー
ルの移動方向に垂直な方向の寸法は一定とされた第1の
パターンと、第1スケールの移動方向において繰り返し
断続的に設けられ、その寸法は、余弦波状に変化する波
形と、その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比
較することにより決定され、かつ、第1のスケールの移
動方向に垂直な方向の寸法は一定とされた第2のパター
ンとを有する第2のスケールの透過部および遮断部を設
けることにより、その製作を単純化し、かつS/N比を
改善して高精度化を図ったエンコーダを得ることを目的
とする。
【0020】第9の発明は、第2のスケールの透過部お
よび遮断部は、第1スケールの移動方向において繰り返
し断続的に設けられ、その寸法は、正弦波状に変化する
波形と、その波形に比較して充分周期の短い三角波とを
比較することにより決定され、かつ、第1のスケールの
移動方向に垂直な方向の寸法は一定とされた第1のパタ
ーンと、前記第1のパターンを正弦波の周期の4分の1
ずらした第2のパターンとを有することを特徴とするこ
とにより、その製作を単純化し、かつS/N比を改善し
て高精度化を図ったエンコーダを得ることを目的とす
る。
【0021】第10の発明は、出力透過または遮断の断
続的繰り返しパターンを、所望の信号波形と、その波形
に比較して充分周期の短い比較波形とを比較することに
より決定され、第2の素子への出力径路との相対的移動
方向にそれに応じた寸法を有する透過部および遮断部を
設けるとともに、この透過部および遮断部の移動方向と
垂直な方向の寸法を所望の信号波形に対応したパターン
で形成したことを特徴とすることにより、その製作を単
純化し、かつS/N比を改善して高精度化を図ったエン
コーダを得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、出力透過
または遮断の断続的繰り返しパターンを、所望の信号波
形と、その波形に比較して充分周期の短い比較波形とを
比較することにより決定した透過部および遮断部を設け
たものである。
【0023】第2の発明は、出力透過または遮断の断続
的繰り返しパターンを、直線状に変化する波形と、この
波形に比較して充分周期の短い三角波とを決定した透過
部および遮断部を設けたものである。
【0024】第3の発明は、正弦波状に変化する波形
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較
することにより決定した第1のパターンを有する第1の
透過部および遮断部と、余弦波状に変化する波形と、そ
の波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較するこ
とにより決定した第2のパターンを有する第2の透過部
および遮断部とを設けたものである。
【0025】第4の発明は、正弦波状に変化する波形
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波とを、比
較することにより決定したパターンを有する透過部およ
び遮断部を設けるとともに、第1の素子からの出力を受
け、その量に応じて信号を生ずる第3の素子を第2の素
子と正弦波の周期の4分の1だけずらして配置したもの
である。
【0026】第5の発明は、透過部の寸法をその移動方
向と垂直な方向において一定としたものである。
【0027】第6の発明は、透過部および遮断部をそれ
ぞれ設けた第1のスケールおよび第2のスケールを設け
たものである。
【0028】第7の発明は、第2のスケールの透過部お
よび遮断部は、第1スケールの移動方向において繰り返
し断続的に設けられ、その寸法は直線的に変化する波形
と、その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比較
することにより決定され、かつ、第1のスケールの移動
方向に垂直な方向の寸法は一定とされた第2のに巣レー
ルの透過部および遮断部を設け透過部および遮断部をそ
れぞれ設けた第1のスケールおよび第2のスケールを設
けたものである。
【0029】第8の発明は、第1スケールの移動方向に
おいて繰り返し断続的に設けられ、その寸法は、正弦波
正弦波状に変化する波形と、その波形と比較して充分周
期の短い三角波とを比較することにより決定され、か
つ、第1のスケールの移動方向に垂直な方向の寸法はい
っていとされた第1のパターンと、第1のスケールの移
動方向において繰り返し断続的に設けられ、その寸法
は、余弦波状に変化する波形と、その波形と比較して充
分周期の短い三角波とを比較することにより決定され、
かつ、第1のスケールの移動方向に垂直な方向の寸法は
一定とされた第2のパターンを有する第2の透過部およ
び遮断部とを設けたものである。
【0030】第9の発明は、第1のスケールの移動方向
において繰り返し断続的に設けられ、その寸法は、正弦
波状に変化する波形と、その波形に比較して充分周期の
短い三角波とを比較することにより決定され、かつ、第
1のスケールの移動方向に垂直な方向の寸法は一定とさ
れた第1のパターンと、第1のスケールの移動方向に垂
直な方向の寸法は一定とされた第2のパターンを有する
第2の透過部および遮断部とを設けたものである。
【0031】第10の発明は、出力透過または遮断の断
続的繰り返しパターンを、所望の信号波形と、その波形
に比較して充分周期の短い比較波形とを比較することに
より決定され、第2の素子への出力径路との相対的移動
方向にそれに応じた寸法を有する透過部および遮断部を
設けるとともに、この透過部および遮断部の移動方向と
垂直な方向の寸法を所望の信号波形に対応したパターン
で形成したものである。
【0032】
【作用】第1の発明では、この透過部および遮断部にお
ける出力透過または遮断の断続的繰り返しパターンは、
所望の信号波形と、その波形に比較して充分周期の短い
比較波形とを比較することにより決定される。エンコー
ダの出力信号は所望の信号波形となる。
【0033】第2の発明では、この透過部および遮断部
における出力透過または遮断の断続的繰り返しパターン
は、直線状に変化する波形と、その波形に比較して充分
周期の短い比較波形とを比較することにより決定され
る。エンコーダの出力信号は直線状の信号波形となる。
【0034】第3の発明では、第1の透過部および遮断
部の第1のパターンは、正弦波状に変化する波形と、そ
の波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較するこ
とにより決定され、第2の透過部および遮断部の第2の
パターンは、余弦波状に変化する波形と、その波形と比
較して充分周期の短い三角波とを比較することにより決
定される。
【0035】第4の発明では、透過部および遮断部のパ
ターンは、正弦波状に変化する波形と、その波形と比較
して充分周期の短い三角波とを比較することにより決定
され、第3の素子からの出力は第2の素子に比較して正
弦波の周期の4分の1だけずれた信号となる。
【0036】第5の発明では、透過部の寸法はその移動
方向と垂直な方向において一定とされる。
【0037】第6の発明では、第1のスケールの透過部
および遮断部は、一定の周期で光透過または遮断の断続
的繰り返しを行う。また、第2のスケールの透過部およ
び遮断部は、第1のスケールの移動方向において繰り返
し断続的に設けられ、その寸法は、所望の出力波形と、
その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比較する
ことにより決定され、かつ、第1のスケールの移動方向
に垂直な方向の寸法は一定とされている。
【0038】第7の発明では、第2のスケールの透過部
および遮断部は、第1のスケールの移動方向において繰
り返し断続的に設けられ、その寸法は、直線的に変化す
る波形と、その波形に比較してして充分周期の短い三角
波とを比較することにより決定され、かつ、第1のスケ
ールの移動方向に垂直な方向の寸法は一定とされる。
【0039】第8の発明では、第2のスケールの透過部
および遮断部の第1のパターンは、第1のスケールの移
動方向において繰り返し断続的に設けられ、その寸法
は、正弦波状に変化する波形と、その波形に比較して充
分周期の短い三角波とを比較することにより決定され
る。また、第2のスケールの透過部および遮断部の第2
のパターンは、第1のスケールの移動方向に垂直な方向
の寸法は一定とされた第1のパターンと、第1のスケー
ルの移動方向において繰り返し断続的に設けられ、その
寸法は、余弦波状に変化する波形と、その波形と比較し
て充分周期の短い三角波とを比較することにより決定さ
れ、かつ、第1のスケールの移動方向に垂直な方向の寸
法は一定とされる。
【0040】第9の発明では、第2の透過部および遮断
部の第1のパターンは、第1のスケールの移動方向にお
いて繰り返し断続的に設けられ、その寸法は、正弦波状
に変化する波形と、その波形に比較して充分周期の短い
三角波とを比較することにより決定され、かつ、第1の
スケールの移動方向に垂直な方向の寸法は一定とされ
る。第2の透過部および遮断部の第2のパターンは、第
1のスケールの移動方向に垂直な方向の寸法は一定とさ
れる。
【0041】第10の発明では、透過部および遮断部に
おける出力透過または遮断の断続的繰り返しパターン
は、所望の信号波形と、その波形に比較して充分周期の
短い比較波形とを比較することにより決定され、第2の
素子への出力径路との相対的移動方向にそれに応じた寸
法を有する。この透過部および遮断部の移動方向と垂直
な方向の寸法は、所望の信号波形に対応したパターンで
形成される。
【0042】
【実施例】
実施例1 以下、この発明の一実施例について説明する。図1は、
この発明の構成図であり、1は回転を検出しようとする
モータ軸や、ロボット等の駆動軸に固着されるシャフト
に固定されたガラス等でできたメインスケール円板で、
このメインスケール円板1上には後述するコードパター
ン1aが設けられている。3はLED等の発光素子から
なる第1の素子で、4は発光素子3から放射された不平
行光を遮断し、平行光線を透過させる窓4aを有する固
定のインデックススケールで、5はフォトダイオード等
の受光素子からなる第2の素子で、インデックススケー
ル4の窓4aに対応する受光部5aを有する。これら発
光素子3、インデックススケール4、受光素子5は固定
部に固定されている。
【0043】図2は、固定部に固定されたエンコーダの
電子回路(P板)の機能を示すブロック図である。6は
I−V変換器、7は増幅器、8はA/D変換器である。
【0044】図3は、前記メインスケール円板1上に設
けられたコードパターン1aの決定方法を示す図で、図
3aは、所望の出力波形9とその波形と比較して充分周
期の短い波形10(図では周期を充分短くすると見にく
くなるので長くした。また、図では三角波で示したが、
鋸波、正弦波等でも良い)を比較する図である。図3b
は、図3aで比較した結果(所望の出力波形9がその波
形と比較して充分周期の短い波形よりも大きいとき光透
過部とし、逆のとき光遮断部とする)で示したもので、
コードパターン1aの展開図に相当する。図3cは、メ
インスケール円板1上に設けられたコードパターン1a
および受光素子5の受光部5a(インデックススケール
4の透過窓4a)を示す。
【0045】次に、動作について説明する。図1はメイ
ンスケール円板がある位置に停止しているときの光の透
過の様子を示したものである。発光素子3から出された
光はインデックススケール4の光透過窓4aを透過し、
更に、メインスケール円板1状のコードパターン1aの
光透過部を透過し、受光素子5の受光部5aで受光、光
電変換される。前記受光素子5で光電変換された原信号
(微小電流)は受光部5aで受光された光量(インデッ
クススケール4の光透過窓4aメインスケール円板1上
のコードパターン1aの光透過窓4aおよび受光素子5
の受光部5a の重なった部分の面積に比例する)に比
例する。この原信号は、図2のI−V変換器6で電圧に
変換され、増幅器7で増幅され、更に、A/D変換器8
でデジタル信号として出力される。
【0046】ここで、前記メインスケール円板1上に設
けられたコードパターン1aの決定方法により、所望の
出力波形が得られることを説明する。図3bにおいて、
受光素子(インデックススケール)を右方向に少しずつ
移動させ(メインスケール円板を左に移動させても同
じ)、その時、インデックススケール4の光透過窓4a
とメインスケール円板1上のコードパターン1aの光透
過部4aおよび受光素子5の受光部5aの重なった部分
の面積をプロットしたグラフを図4に示す。受光素子の
出力は受光された光量に比例し、発光素子からの光はほ
ぼ均一であるから前記面積値と受光素子の出力は比例す
る。従って、所望の出力波形が得られる。また、比較す
る波形の周期が短いほど精度が良くなり、一定以下にし
た場合(最小スリット幅5μm以下)、光の回折現象に
より、リニヤな出力が得られる。
【0047】この実施例における絶対値エンコーダのメ
インスケールは、前記のようにコードパターンが扇形状
であるので、径方向の幅を大きくでき、発光素子からの
光強度分布の不均一性やコードパターンのゴミや汚れの
影響を受けにくくすることができる。従来のアナログパ
ターンの場合、径方向の変化を信号とするため、前記影
響を受けやすい。
【0048】実施例2 実施例2は、実施例1と同様の構成であるが、図5に示
すようにメインスケール円板1上のコードパターン1a
が異なる。図5aに示すように、コードパターン1aを
直線状に変化する波形9aと、その波形と比較して充分
周期の短い三角波10を比較することにより決定した。
従って、インデックススケール4の光透過窓4aとメイ
ンスケール円板1上のコードパターン1aの光透過窓4
aおよび受光素子5の受光部5aの重なった部分の面積
はある原点oから直線的に増加し、メインスケール1が
1回転すると、再び、この面積が殆どゼロとなる。受光
素子5で受光される面積が直線的に増加することによ
り、受光素子5から出力される原信号も直線的に増加
し、この信号をI−V変換器6、増幅器7を通して、A
/D変換器8でデジタル信号に変換すれば、メインスケ
ール1の回転位置即ちシャフト2に固着された被検出体
の回転位置を検出することができる。この場合、A/D
変換器の分解能を上げ、比較する波形の周期を短くすれ
ば、高精度の回転位置を検出することができる。
【0049】この実施例における絶対値エンコーダのメ
インスケールのコードパターンは、前記のように決定し
たので、受光素子の出力も直線状に変化する波形とな
り、一つの信号を用いて容易に絶対値を求められる。
【0050】実施例3 実施例3は、実施例1と同様の構成であるが、メインス
ケール円板1上のコードパターン、インデックススケー
ル4上の光透過窓および受光素子5上の受光部がそれぞ
れ二つになる点、更に電子回路(P板)の機能が異な
る。
【0051】図7に示すように、メインスケール円板1
は二つのコードパターンから構成され、第1のコードパ
ターンは正弦波状に変化する波形9aと、その波形と比
較して充分周期の短い三角波10を比較することにより
決定し、第2コードパターンは余弦状に変化する波形9
bと、その波形と比較して充分周期の短い三角波10を
比較することにより決定したものである。メインスケー
ル円板1が二つのコードパターンから構成されるため、
図1におけるインデックススケール4は前記メインスケ
ール円板1上のコードパターン1a、1b(図示せず)
に対応する窓4a、4b(図示せず)を有する。受光素
子5は、インデックススケール4の窓4a、4bに対応
する受光部5a、5b(図示せず)を有する。図6に示
すように、電子回路(P板)はI−V変換器6a、6
b、増幅器7a、7b、A/D変換器8a、8b、更に
ROM11で構成されている。
【0052】インデックススケール4の光透過窓4aと
メインスケール円板1上のコードパターン1aの光透過
窓4aおよび受光素子5の受光部5aの重なった部分の
面積はメインスケール円板1の回転に伴い、正弦波状に
変化し、受光素子5aから出力される原信号も正弦波状
に変化する。同様に、受光素子5bから出力される原信
号は余弦波状に変化する。この二つの信号をそれぞれI
−V変換器6a、6b、増幅器7a、7bを通して、A
/D変換器8a、8bでデジタル信号に変換し、予めア
ークタンジェントデータが書き込まれたROM11のア
ドレスに入力することにより、ROM11の出力によ
り、メインスケール1の回転位置即ちシャフト2に固着
された被検出体の回転位置を検出することができる。こ
の場合、A/D変換器の分解能を上げ、比較する波形の
周期を短くすれば、高精度の回転位置を検出することが
できる。
【0053】この実施例における絶対値エンコーダのメ
インスケールの第1パターンおよび第2パターンを前記
のように決定したので、受光素子の出力も正弦波および
余弦波に変化する波形となり、高分解能で絶対値を求め
られる。
【0054】実施例4 実施例4は、実施例1と同様の構成であるが、インデッ
クススケール4上の光透過窓および受光素子状の受光部
がそれぞれ二つになる点、さらに、電子回路(P板)の
機能が異なる。
【0055】図8bおよび図8cに示すように、一方の
インデックススケール4上の光透過窓4a(受光素子5
上の受光部5a)とπ/2だけずらして他方のインデッ
クススケール4上の光透過窓4b(受光素子5上の受光
部5b)を配置したものである。なお、インデックスス
ケール4(受光素子5)を複数にしてそれぞれに光透過
窓(受光部)を一つずつ設けてもよい。このように元来
の受光素子5に付加された、光透過窓4b、受光部5
b、受光素子5は、発光素子3からなる第1の素子、受
光素子5からなる第2の素子に加えて、第3の素子を構
成する。電子回路(P板)は実施例3と同様であり、図
6に示すように、I−V変換器6a,6b,増幅器7
a、7b、A/D変換器8a、8b、更にROM11で
構成されている。
【0056】前記のように、インデックススケールの光
透過窓(受光素子の受光部)を二つ配置したので、一方
の受光部5aからは実施例1と同様に正弦波が得られ、
他方の受光部5bからはπ/2だけ進んだ波形即ち余弦
波が得られる。従って、実施例3と同様にROM11の
出力により、メインスケール1の回転位置即ちシャフト
2に固着された被検出体の回転位置を検出することがで
きる。
【0057】この実施例における絶対値エンコーダのメ
インスケールのパターンを前記のように決定し、受光素
子(およびインデックススケール)をメインスケールの
正弦波の周期の4分の1だけずらして2個配置したの
で、受光素子の出力も正弦波および余弦波に変化する波
形となり、高分解能で絶対値を求められる。また、メイ
ンスケールを1トラックにできるので、径方向寸法を大
きくでき、S/N比の向上により精度の良い絶対値が求
められる。
【0058】実施例5 実施例5は、実施例1と同様の構成であるが、メインス
ケール円板状のコードパターンおよびインデックススケ
ール上の光透過窓が異なる。図9は、前記インデックス
スケール4上に設けられた光透過窓のコードパターン1
aの決定方法を示す図で、図9aは、所望の出力波形9
と、その波形と比較して充分周期の短い波形10(図で
は周期を充分短くすると見にくくなるので長くした。ま
た、図では三角波を示したが、鋸波、正弦波等でも良
い)を比較する図である。図9bは、図9aで比較した
結果(所望の出力波形9がその波形と比較して充分周期
のみ次回波形10よりも大きい時、光透過部とし、逆の
時光遮断部とする)を示したもので、光透過窓のコード
パターン4aの展開図に相当する。図9cは、メインス
ケール円板1上に設けられたコードパターン1aを示す
もので、インデックススケール4の光透過窓のコードパ
ターン4aの幅Tの周期で繰り返される光透過部と光遮
断部が1:1のコードパターンである。図9dは図9b
と図9cを円形状に表したものである。また、受光素子
5の受光部5aは図示していないが、インデックススケ
ール4の光透過窓のコードパターン4a(幅T)と同一
寸法である。但し、多少大きくなっても、小さくなって
もよい。
【0059】ここで、前記インデックススケール4上に
設けられた光透過窓のコードパターン4aの決定方法に
より、所望の出力波形が得られることを説明する。図9
b,図9cにおいて、インデックススケールを右方向に
少しずつ移動させ(メインスケール円板を左に移動させ
ても同じ)、その時、インデックススケール4の光透過
部とメインスケール円板1上のコードパターン1aの光
透過部の重なった部分の面積をプロットしたグラフの1
周期分は実施例1の図6と同様になる。従って、実施例
1と同様な動作原理により所望の出力波形が得られる。
なお、実施例では、メインスケール円板上に設けられた
コードパターンは、光透過部と光遮断部が1:1のコー
ドパターンとしたが、1:1でなくても良い。
【0060】この実施例における絶対値エンコーダのイ
ンデックススケールは、前記のようにコードパターンが
扇形状であるので幅を大きく、発光素子からの光強度分
布の不均一性やコードパターンのゴミや汚れの影響を補
正する。
【0061】実施例6 実施例6は、実施例5と同様の構成であるが、図10に
示すようにインデックススケール4上の光透過窓のコー
ドパターン4aが異なる。図10aに示すように、光透
過窓のコードパターン4aを直線状に変化する波形9a
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波10を比
較することにより決定した。従って、インデックススケ
ール4の光透過窓とメインスケール円板1上のコードパ
ターン1aの光透過部の重なった部分の面積はある原点
oから直線的に増加し、メインスケール1の回転によ
り、再びこの面積が殆どゼロとなる。受光素子5で受光
される面積が直線的に増加することにより、受光素子5
から出力される原信号も直線的に増加し、この信号をI
−V変換器6、増幅器7を通して、A/D変換器8でデ
ジタル信号に変換すれば、メインスケール1の回転位置
即ちシャフト2に固着された被検出体の回転位置を検出
することができる。
【0062】この実施例における絶対値エンコーダのイ
ンデックススケールのコードパターンは、前記のように
決定したので、受光素子の出力も直線状に変化する波形
となり、容易に絶対値を求められる。
【0063】実施例7 実施例7は、実施例5と同様の構成であるが、インデッ
クススケール4上の光透過窓のコードパターンおよび受
光素子5上の受光部がそれぞれ二つになる点、更に電子
回路(P板)の機能が異なる。
【0064】図11に示すように、インデックススケー
ル4は二つの光透過窓のコードパターン4a、4bから
構成され、第1の光透過窓のコードパターン4aは正弦
波状に変化する波形9aと、その波形と比較して充分周
期の短い三角波10を比較することにより決定し、第2
光透過窓のコードパターン4bは余弦波状に変化する波
形9bと、その波形と比較して充分周期の短い三角波1
0を比較することにより決定したものである。インデッ
クススケール4が二つのコードパターンから構成される
ため、図1における受光素子5は、インデックススケー
ル4の光透過窓のコードパターン4a、4bに対応する
受光部5a、5b(図示せず)を有する。図6に示すよ
うに、電子回路(P板)は、I−V変換器6a、6b、
増幅器7a、7b、A/D変換器8a、8b、更にRO
M11で構成されている。
【0065】インデックススケール4の光透過窓4aと
メインスケール円板1上のコードパターン1aの光透過
部4aおよび受光素子5の受光部5aの重なった部分の
面積は、メインスケール円板1の回転に伴い、正弦波状
に変化し、受光素子5から出力される原信号も正弦波状
に変化する。同様に、受光素子5bから出力される原信
号は余弦波状に変化する。この二つの信号を、それぞれ
I−V変換器6a,6b、増幅器7a、7bを通じて、
A/D変換器8a、8bでデジタル信号に変換し、予め
アークタンジェントデータが書き込まれたROM11の
アドレスに入力することにより、ROM11の出力によ
り、メインスケール1の回転位置即ちシャフト2に固着
された被検出体の回転位置を検出することができる。1
回転で何回か繰り返される場合は、他の信号と組み合わ
せて1回転の位置を検出する。
【0066】この実施例における絶対値エンコーダのイ
ンデックススケールの第1パターンおよび第2パターン
を前記のように決定したので、受光素子の出力も正弦波
および余弦波状に変化する波形となり、高分解能で絶対
値を求められる。
【0067】実施例8 実施例8は、実施例5と同様の構成であるが、インデッ
クススケール4上の光透過窓4aのコードパターンおよ
び受光素子5上の受光部がそれぞれ二つになる点、更
に、電子回路(P板)の機能が異なる。
【0068】図12b、図12cおよび図12dに示す
ように、一方のインデックススケール4上の光透過窓の
コードパターン4a(受光素子5上の受光部5a)とπ
/2だけずらして他方のインデックススケール4上の光
透過窓のコードパターン4a(受光素子5上の受光部5
b)を配置したものである。なお、インデックススケー
ル4(受光素子5)を複数にしてそれぞれに光透過窓の
コードパターン(受光部)を一つずつ設けてもよい。電
子回路(P板)は、実施例7と同様であり、図6に示す
ように、I−V変換器6a、6b、増幅器7a、7b、
A/D変換器8a、8b、更に、ROM11で構成され
ている。
【0069】前記のように、インデックススケールの光
透過窓のコードパターン(受光素子の受光部)を二つ配
置したので、一方の受光部5aからは実施例5と同様に
正弦波が得られ、他方の受光部5bからはπ/2だけ進
んだ波形即ち余弦波が得られる。従って、実施例7と同
様に、ROM11の出力により、メインスケール1の回
転位置即ちシャフト2に固着された被検出体の回転位置
を検出することができる。
【0070】この実施例における絶対値エンコーダのイ
ンデックススケールの第1パターンおよび第2パターン
を前記のように決定したので、受光素子の出力も正弦波
および余弦波状に変化する波形となり、高分解能で絶対
値を求められる。また、メインスケールを1トラックに
できるので、径方向寸法を大きくでき、S/Nの向上に
より精度の良い絶対値が求められる。
【0071】実施例5〜8では、インデックススケール
のコードパターンで対応して出力信号を得るようにした
もので、メインスケール円板の1回転中に複数の周期を
有する信号を得ることができる。この各周期の出力波形
はインデックススケールのコードパターンに対応して正
確な同一波形が単純に繰り返される。従って、エンベロ
ープやジッターは発生せず、エンコーダとしての精度は
保たれる。これをメインスケール円板のコードパターン
で対応すれば、各周期の出力波形はそれぞれにおける製
作誤差により異なる結果となる。
【0072】実施例9 実施例9は、実施例1と同様の構成であるが、図13に
示すように、メインスケール円板1上のコードパターン
1aが異なる。図12bに示すように、コードパターン
1aの縦方向の幅を所望の出力波形(正弦波)と同様に
変化させたものである。なお、実施例では、メインスケ
ール円板上のコードパターンについて適用したが、イン
デックススケール上のコードパターンについても同様に
適用できる。
【0073】この実施例における絶対値エンコーダのメ
インスケールは、前記のようなコードパターンがメイン
スケール円板の移動方向、すなわちと横方向と、移動方
向と垂直な方向、すなわち縦方向とに変化するので、変
化率の高い出力が得られる。
【0074】
【発明の効果】第1の発明は、第1の素子から第2の素
子への出力の径路を相対的に移動して、第2の素子への
出力透過あるいは遮断を断続的に繰り返す透過部および
遮断部を設けたので、前記透過部における移動方向と直
角な方向の寸法を大きくできるため、第1の素子からの
出力強度分布の不均一性や透過部でのゴミや汚れの影響
を受けにくくすることができ、しかも、出力透過または
遮断の断続的繰り返しパターンを、所望の信号波形と、
その波形に比較して充分周期の短い比較波形とを比較す
ることにより決定した透過部および遮断部を設けたの
で、S/N比および精度が改善された高性能のエンコー
ダを単純化された製作工程で得ることができる。
【0075】第2の発明は、出力透過または遮断の断続
的繰り返しパターンを、直線状に変化する波形と、この
波形に比較して充分周期の短い三角波とを決定した透過
部および遮断部を設けたので、S/N比および精度が改
善された高性能のエンコーダを単純化された製作工程で
得ることができるとともに、その出力信号は直線状に変
化するものであって、一つの信号処理を行う簡単な電子
回路を用いてエンコーダによる所定の検出ができる。
【0076】第3の発明は、正弦波状に変化する波形
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較
することにより決定した第1のパターンを有する第1の
透過部および遮断部と、余弦波状に変化する波形と、そ
の波形と比較して充分周期の短い三角波とを比較するこ
とにより決定した第2のパターンを有する第2の透過部
および遮断部とを設けたもので、S/N比および精度が
改善された高性能のエンコーダを単純化された製作工程
で得ることができ、特に、高分解能を得ることができ
る。
【0077】第4の発明は、正弦波状に変化する波形
と、その波形と比較して充分周期の短い三角波とを、比
較することにより決定したパターンを有する透過部およ
び遮断部を設けるとともに、第1の素子からの出力を受
け、その量に応じて信号を生ずる第3の素子を第2の素
子と正弦波の周期の4分の1だけずらして配置したの
で、S/N比および精度が改善された高性能のエンコー
ダを単純化された製作工程で得ることができる。特に、
透過部と遮断部のパターンを単純にすることができるた
め、その移動方向に垂直な方向の寸法を大きくでき、S
/N比を向上し、精度を良くすることができる。
【0078】第5の発明は、透過部の寸法をその移動方
向と垂直な方向において一定としたので、S/N比およ
び精度が改善された高性能のエンコーダを単純化された
製作工程で得ることができる。特に、その製作における
設計・製造作業が簡単となり、コスト低減に寄与する。
【0079】第6の発明は、受光素子への光透過あるい
は遮断を断続的に繰り返す透過部および遮断部をそれぞ
れ設けた第1のスケールおよび第2のスケールを設ける
ことにより、その製作を単純化し、かつS/N比を改善
して高精度化を図ったエンコーダを得ることができる。
特に、それぞれのスケールにおける透過部の寸法を大き
くできるので、発光素子からの光強度分布の不均一性や
透過部におけるゴミや汚れの影響をなくする効果が著し
い。
【0080】第7の発明は、第2のスケールの透過部お
よび遮断部は、第1のスケールの移動方向において繰り
返し断続的に設けられ、その寸法は直線的に変化する波
形と、その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比
較することにより決定され、かつ、第1のスケールの移
動方向に垂直な方向の寸法は一定とされた第2のスケー
ルの透過部および遮断部を設けたので、S/N比および
精度が改善された高性能のエンコーダを単純化された製
作工程で得ることができる。特に、その出力信号は直線
状に変化するものであって、一つの信号処理を行う簡単
な電子回路を用いてエンコーダによる所定の検出ができ
る。
【0081】第8の発明は、第1スケールの移動方向に
おいて繰り返し断続的に設けられ、その寸法は、正弦波
状に変化する波形と、その波形と比較して充分周期の短
い三角波とを比較することにより決定した第1のパター
ンと、第1スケールの移動方向において繰り返し断続的
に設けられ、その寸法は、余弦波状に変化する波形と、
その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比較する
ことにより決定され、かつ、第1のスケールの移動方向
に垂直な方向の寸法は一定とされた第2のパターンとを
有する第2のスケールの透過部および遮断部を設けたも
ので、S/N比および精度が改善された高性能のエンコ
ーダを単純化された製作工程で得ることがで、特に、高
分解能を得ることができる。
【0082】第9の発明は、第1のスケールの移動方向
において繰り返し断続的に設けられ、その寸法は、正弦
波状に変化する波形と、その波形に比較して充分周期の
短い三角波とを比較することにより決定され、かつ、第
1のスケールの移動方向に垂直な方向の寸法は一定とさ
れた第1のパターンと、前記第1のパターンを正弦波の
周期の4分の1ずらした第2のパターンとを有する第2
のスケールの透過部および遮断部を設けたもので、S/
N比および精度が改善された高性能のエンコーダを単純
化された製作工程で得ることができる。特に、高分解能
を得ることができるとともに、第1のスケールの透過部
における移動方向と直角方向の寸法を大きくでき、S/
N比の向上による精度の改善が著しい効果がある。
【0083】第10の発明は、出力透過または遮断の断
続的繰り返しパターンを、所望の信号波形と、その波形
に比較して充分周期の短い比較波形とを比較することに
より決定され、第2の素子への出力径路との相対的移動
方向にそれに応じた寸法を有する透過部および遮断部を
設けるとともに、この透過部および遮断部の移動方向と
垂直な方向の寸法を所望の信号波形に対応したパターン
で形成したので、S/N比および精度が改善された高性
能のエンコーダを単純化された製作工程で得ることがで
きる。特に、エンコーダの出力信号は変化率が大きいも
のが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の絶対値エンコーダを示す
原理図である。
【図2】この発明の一実施例の電子回路を示すブロック
図である。
【図3】この発明の一実施例におけるメインスケール円
板上のコードパターンの決定方法およびコードパターン
を示す図である。
【図4】この発明の一実施例における受光素子(インデ
ックススケール)の移動量と、インデックススケールの
光透過窓とメインスケール円板上のコードパターンの光
透過部および受光素子の受光部の重なった部分の面積を
示す図である。
【図5】この発明の一実施例におけるメインスケール円
板上のコードパターンの決定方法およびコードパターン
を示す図である。
【図6】この発明の一実施例の電子回路を示すブロック
図である。
【図7】この発明の一実施例におけるメインスケール円
板上のコードパターンの決定方法およびコードパターン
を示す図である。
【図8】この発明の一実施例におけるメインスケール円
板上のコードパターンの決定方法およびコードパター
ン、さらに、インデックススケールの配置を示す図であ
る。
【図9】この発明の一実施例におけるインデックススケ
ール上の光透過窓のコードパターンの決定方法およびコ
ードパターンを示す図である。
【図10】この発明の一実施例におけるインデックスス
ケール上の光透過窓のコードパターンの決定方法および
コードパターンを示す図である。
【図11】この発明の一実施例におけるインデックスス
ケール上の光透過窓のコードパターンの決定方法および
コードパターンを示す図である。
【図12】この発明の一実施例におけるメインスケール
円板上のコードパターンの決定方法およびコードパター
ン、さらに、インデックススケールの配置を示す図であ
る。
【図13】この発明の一実施例におけるメインスケール
円板上のコードパターンの決定方法およびコードパター
ンを示す図である。
【図14】従来のメインスケール円板上のコードパター
ンを示す図である。
【図15】従来のメインスケール円板上のコードパター
ンを示す図である。
【符号の説明】
1 メインスケール 2 軸 3 発光素子 4 インデックススケール 5 受光素子 6 I−V変換器 7 増幅器 8 A/D変換器 9 所望の出力波形 10 比較用の波形

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の素子と、この第1の素子から所定
    の空間を隔てて設けられこの空間を介して所定の範囲で
    第1の素子からの出力を受け、その量に応じた信号を生
    じる第2の素子と、前記第1の素子から第2の素子への
    出力の径路に設けられこの出力を透過しあるいは遮断す
    る透過部および遮断部とを備え、前記透過部および遮断
    部は、前記第1の素子から第2の素子への出力の径路と
    相対的に移動して、第2の素子への出力透過あるいは遮
    断を断続的に繰り返すエンコーダにおいて、出力透過ま
    たは遮断の断続的繰り返しパターンを、所望の信号波形
    と、その波形に比較して充分周期の短い比較波形とを比
    較することにより決定した透過部および遮断部を設けた
    ことを特徴とするエンコーダ。
  2. 【請求項2】 出力透過または遮断の断続的繰り返しパ
    ターンを、直線状に変化する波形と、この波形に比較し
    て充分周期の短い三角波とを比較して決定した透過部お
    よび遮断部を設けたことを特徴とする請求項1のエンコ
    ーダ。
  3. 【請求項3】 正弦波状に変化する波形と、その波形と
    比較して充分周期の短い三角波とを比較することにより
    決定した第1のパターンを有する第1の透過部および遮
    断部と、余弦波状に変化する波形と、その波形と比較し
    て充分周期の短い三角波とを比較することにより決定し
    た第2のパターンを有する第2の透過部および遮断部と
    を設けたことを特徴とする請求項1のエンコーダ。
  4. 【請求項4】 正弦波状に変化する波形と、その波形と
    比較して充分周期の短い三角波とを、比較することによ
    り決定したパターンを有する透過部および遮断部を設け
    るとともに、第1の素子からの出力を受け、その量に応
    じて信号を生ずる第3の素子を第2の素子と正弦波の周
    期の4分の1だけずらして配置したことを特徴とする請
    求項1のエンコーダ。
  5. 【請求項5】 透過部の寸法をその移動方向と垂直な方
    向において一定としたことを特徴とする請求項1ないし
    請求項4のいずれかのエンコーダ。
  6. 【請求項6】 発光素子と、この発光素子から所定の空
    間を隔てて設けられこの空間を介して発光素子からの出
    力を受け、その量に応じた信号を生じる受光素子と、前
    記発光素子から受光素子への光出力の径路に設けられこ
    の光出力径路と相対的に移動して前記光出力を断続的に
    透過しあるいは遮断する光透過部および光遮断部を有す
    る第1のスケールと、前記発光素子から受光素子への光
    出力の径路に設けられこの光出力を透過しあるいは遮断
    する光透過部および光遮断部を有する第2のスケールと
    を備え、前記第1のスケールの透過部および遮断部は、
    一定の周期で前記透過または遮断の断続的繰り返しを行
    うとともに、前記第2のスケールの透過部および遮断部
    は、前記第1のスケールの移動方向において繰り返し断
    続的に設けられ、その寸法は所望の出力波形と、その波
    形に比較して充分周期の短い三角波とを比較することに
    より決定され、かつ、前記第1のスケールの移動方向に
    垂直な方向の寸法は一定とされたことを特徴とするエン
    コーダ。
  7. 【請求項7】 第2のスケールの透過部および遮断部
    は、第1スケールの移動方向において繰り返し断続的に
    設けられ、その寸法は直線的に変化する波形と、その波
    形に比較して充分周期の短い三角波とを比較することに
    より決定され、かつ、第1のスケールの移動方向に垂直
    な方向の寸法は一定とされたことを特徴とする請求項6
    のエンコーダ。
  8. 【請求項8】 第2のスケールの透過部および遮断部
    は、第1のスケールの移動方向において繰り返し断続的
    に設けられ、その寸法は、正弦波状に変化する波形と、
    その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比較する
    ことにより決定され、かつ、第1のスケールの移動方向
    に垂直な方向の寸法は一定とされた第1のパターンと、
    第1スケールの移動方向において繰り返し断続的に設け
    られ、その寸法は、余弦波状に変化する波形と、その波
    形に比較して充分周期の短い三角波とを比較することに
    より決定され、かつ、第1のスケールの移動方向に垂直
    な方向の寸法は一定とされた第2のパターンとを有する
    ことを特徴とする請求項6のエンコーダ。
  9. 【請求項9】 第2のスケールの透過部および遮断部
    は、第1のスケールの移動方向において繰り返し断続的
    に設けられ、その寸法は、正弦波状に変化する波形と、
    その波形に比較して充分周期の短い三角波とを比較する
    ことにより決定され、かつ、第1のスケールの移動方向
    に垂直な方向の寸法は一定とされた第1のパターンと、
    前記第1のパターンを正弦波の周期の4分の1ずらした
    第2のパターンとを有することを特徴とする請求項6の
    エンコーダ。
  10. 【請求項10】 出力透過または遮断の断続的繰り返し
    パターンを、所望の信号波形と、その波形に比較して充
    分周期の短い比較波形とを比較することにより決定さ
    れ、第2の素子への出力径路との相対的移動方向にそれ
    に応じた寸法を有する透過部および遮断部を設けるとと
    もに、この透過部および遮断部の移動方向と垂直な方向
    の寸法を所望の信号波形に対応したパターンで形成した
    ことを特徴とする請求項1のエンコーダ。
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