JP4238852B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドットマトリクスを出力する装置において濃度むらを補正する技術に関する。
インクジェットプリンタ等、液滴吐出機構を有する画像形成装置は、印刷の高速化のためにインクを吐出するノズルを複数有している。ここで、理想的にはすべてのノズルが均一な間隔で一列に配列されていることが望ましい。しかし、現実には製造技術上の問題からノズルの間隔には一定のばらつきが存在する。また、ノズルから吐出されるインクの量にばらつきが生じる場合もある。このような印刷ヘッドを用いて印刷を行うと、ヘッドから吐出されたインクは、ノズル間隔のばらつきに起因して着弾位置や大きさにばらつきが発生する。すなわち、用紙上に形成される画像(ドット)は、ノズルのばらつきを反映したものとなってしまう。特にラインヘッド型インクジェットプリンタのような用紙送り方向のみの1パス型の画像形成装置においては、このようなノズルのばらつきはいわゆるバンディング現象を引き起こす原因となる。
ノズルのばらつきに起因するバンディング現象を抑制する技術として、画像処理によりノズルのばらつきを補償する技術がある(例えば特許文献1〜3参照)。特許文献1には、ノズルのばらつきに起因する印刷濃度のむらを、補正テーブルにより補償する技術が開示されている。すなわち、いわゆるベタパターンを印刷したときの印刷濃度に基づいて得られた補正係数をあらかじめ画像形成装置に記憶しておき、印刷時には画素の階調値に補正係数を乗じることにより濃度むらを補正するものである。特許文献2には、特許文献1に記載の技術に加え、階調特性を直線状に補正する技術が開示されている。特許文献3には、複数の補正テーブルを用いて濃度むらを補正する技術が開示されている。
特開平1−129667号公報 特開平3−162977号公報 特開平5−57965号公報
しかし、特許文献1〜3に記載された補正テーブルはいずれも、補正対象となるノズルの特性のみに着目したものであって、隣接するノズルの影響を考慮したものではなかった。そのため、隣接ノズルの影響により正確な濃度補正を行うことができず、印刷画像の画質が悪化してしまうという問題があった。ここで、隣接するノズルの影響とは、以下で説明するような問題をいう。
図28は、補正テーブル作成の際の隣接ノズルの影響を説明する図である。図28は、隣接する2つのノズル(ノズル2403および2404)により用紙(記録材)上に形成される2つのドット(ドット2401および2402)を示している。例えば、ドット2401および2402が階調値120の出力データにより形成されたドットであり、補正前には、ドット2401の濃度が110、ドット2402の濃度が130と測定されたとする。この場合、ドット2401は濃度が120になるように(濃くなるように)、ドット2402は濃度が120になるように(薄くなるように)補正される。ところが、ドット2401の濃度が110と測定されるのは、「ドット2402の濃度が130である」という事実に影響されている。図28では、ドット2402が一部ドット2401と重なりを生じており、この重なりによりドット2401の濃度が110と測定される。しかし、実際にノズル2403から吐出されるインクの量は、濃度110に相当する量よりは少ない。そのため、濃度110を120にする補正を行っても、ドット2401の濃度は意図したものにはならない。これは、隣接ノズルの影響を考慮せず、補正対象のノズル単体の特性にしか着目していないことが原因である。さらに、これ以外にもノズルの取り付け位置の誤差なども隣接ノズルに影響を与える原因となる。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、隣接ノズルにより形成された画素等、補正対象となる画素以外の画素の影響を考慮した補正を行うことができる画像処理装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は、画素毎の入力画素値を含む画像データを構成する複数の画素のうち補正対象となる自画素の入力画素値と、前記自画素以外の画素である参照画素の入力画素値とから、前記自画素の出力画素値を決定する濃度補正テーブルを記憶したテーブル記憶手段と、前記画像データに対し、前記テーブル記憶手段に記憶された濃度補正テーブルを用いて補正処理を行う画像補正手段と、前記画像補正手段により補正された画像データを、補正後の画素値に従ってインクを吐出する複数のノズルを有する画像形成手段に出力する出力手段とを有し、前記参照画素が、前記自画素との位置関係が所定の条件を満たす画素であり、前記濃度補正テーブルが、前記自画素の入力画素値をM個、前記参照画素の入力画素値をN個(M、NはM>Nを満たす整数)記憶していることを特徴とする画像処理装置を提供する。この画像処理装置によれば、自画素以外の画素の影響を考慮した補正処理を行うことができる。
好ましい態様において、この画像処理装置は、前記濃度補正テーブルに記憶された前記参照画素の入力画素値の数Mが、前記複数のノズルのうち当該参照画素を形成するノズルが出力可能な階調数と等しくてもよい。
別の好ましい態様において、この画像処理装置は、前記参照画素が、第1の参照画素および第2の参照画素の少なくとも2つの画素を有し、前記第2の参照画素と前記自画素との距離が、前記第1の参照画素と前記自画素との距離より短く、前記濃度補正テーブルが、前記自画素の入力画素値をM個、前記第1の参照画素の入力画素値をN1個、前記第2の参照画素の入力画素値をN2個(M、N1、N2は、M>N2>N1を満たす整数)記憶していてもよい。
この態様において、前記第2の参照画素が、前記自画素に隣接する画素であり、前記第1の参照画素が、前記第1の参照画素に隣接する画素であってもよい。この態様の画像処理装置によれば、自ノズルに隣接する第1の参照ノズルおよび第1の参照ノズルに隣接する第2の参照ノズルの影響を考慮した補正処理を行うことができる。
さらに別の好ましい態様において、この画像処理装置は、前記参照画素が、前記複数のノズルのうち、前記自画素を形成する自ノズルと所定の位置関係にある参照ノズルにより形成される画素であってもよい。
この態様において、前記参照ノズルが、前記自ノズルに隣接するノズルであってもよい。この態様の画像処理装置によれば、自ノズルに隣接する参照ノズルの影響を考慮した補正処理を行うことができる。
また、本発明は、テストパターンの画像データを記憶するテストパターン記憶手段と、前記テストパターンの画像データを、画像データに従ってインクを吐出する複数のノズルを有する画像形成手段に出力する出力手段と、記録材上に形成されたテストパターン画像を読み取る画像読取手段と、前記画像読取手段が読み取ったテストパターン画像から、前記複数のノズルのうち補正対象となる自ノズルにより形成された自画素の濃度と、前記自ノズルと所定の位置関係にある参照ノズルにより形成された参照画素の濃度とを算出する濃度算出手段と、前記濃度算出手段により算出された自画素の濃度および参照画素の濃度から、前記自ノズルに対する濃度補正テーブルを生成する濃度補正テーブル生成手段とを有する補正テーブル生成装置を提供する。この画像処理装置によれば、自画素以外の画素の影響を考慮した補正処理を行うための補正テーブルを得ることができる。
好ましい態様において、この補正テーブル生成装置は、前記テストパターンが、前記自ノズルにより形成される画素を含む自単位パターンと、前記参照ノズルにより形成される画素を含む参照単位パターンとを有し、前記自単位パターンの階調数Mと、前記参照単位パターンの階調数Nが、M>Nを満たものであってもよい。
この態様において、前記参照ノズルが、第1の参照ノズルおよび第2の参照ノズルの少なくとも2つのノズルを有し、前記第2の参照ノズルと前記自ノズルとの距離が、前記第1の参照ノズルと前記自ノズルとの距離より短く、前記参照単位パターンが、前記第1の参照ノズルにより形成される第1の参照単位パターンと、前記第2の参照ノズルにより形成される第2の参照単位パターンとを有し、前記自単位パターンの階調数Mと、前記第1の参照単位パターンの階調数N1と、前記第2の参照単位パターンの階調数N2とが、M>N2>N1を満たものであってもよい。
また、本発明は、テストパターンの画像データを記憶したテストパターン記憶手段を有するコンピュータ装置における補正テーブル生成方法であって、前記テストパターン記憶手段に記憶されたテストパターンの画像データを、画像データに従ってインクを吐出する複数のノズルを有する画像形成手段に出力する出力ステップと、記録材上に形成されたテストパターン画像を読み取る画像読取ステップと、画像読取ステップにおいて読み取られたテストパターン画像から、前記複数のノズルのうち補正対象となる自ノズルにより形成された自画素の濃度と、前記自ノズルと所定の位置関係にある参照ノズルにより形成された参照画素の濃度とを算出する濃度算出ステップと、前記濃度算出ステップにおいて算出された自画素の濃度および参照画素の濃度から、前記自ノズルに対する濃度補正テーブルを生成する濃度補正テーブル生成ステップとを有する補正テーブル生成方法を提供する。
さらに、本発明は、テストパターンの画像データを記憶したテストパターン記憶手段を有するコンピュータ装置に、上述の補正テーブル生成方法を実行させるプログラムを提供する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<1.第1実施形態>
<1−1.画像形成システム>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成システム1の機能構成を示すブロック図である。画像形成システム1は、画像形成装置200およびPC(Personal Computer)100から構成される。画像形成装置200は、制御データに従ってインクの吐出を行い用紙(記録材)上に画像を形成する装置である。PC100は、画像形成装置200を制御するコンピュータ装置である。PC100は、ワードプロセッサ、画像加工ソフト等のアプリケーション108と、画像形成装置200を制御するためのデバイスドライバ109とを有する。アプリケーション108は、ユーザの指示入力などに応じて画像データをデバイスドライバ109に引き渡す。デバイスドライバ109は、処理対象の画像データ(RGB(赤、緑、青)カラー多値)を、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、黒)の色毎にノズルからのインクの吐出を指示する制御データに変換し、制御データを画像形成装置200に出力する機能を有する。
デバイスドライバ109は、詳細には以下の機能を有する。解像度変換部101は、入力されたカラー多値の画像データを、画像形成装置200で処理可能な解像度に解像度変換する。色空間変換部102は、RGB形式の画像データをCMYK形式の画像データに変換する。濃度補正部103は、濃度補正テーブルTB1を用いて画像データに濃度補正処理を行う。ここで、濃度補正テーブルTB1は画像形成装置200に記憶されている濃度補正テーブルTB1を読み出してPC100に記憶したものである。濃度補正テーブルTB1の詳細は後述する。量子化部104は、多値CMYKデータを2値CMYKデータに変換する2値化処理を行う。ラスタライズ部105は、2値CMYKデータから制御データを生成する。画像形成装置200の画像形成部250は、制御データに従ってCMYK各色のインクを吐出する。こうして、画像形成システム1は用紙(記録材)上に画像を形成する。
図2は、画像形成装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態において、画像形成装置200はラインヘッド型インクジェットプリンタである。CPU(Central Processing Unit)210は、ROM(Read Only Memory)220に記憶されている印刷処理プログラムを読み出して実行する。ROM220は、画像形成装置200に固有の濃度補正テーブルTB1を記憶している(濃度補正テーブルTB1の詳細は後述する)。また、ROM220は、書き換え可能なEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)であることが望ましい。RAM(Random Access Memory)230は、CPU210がプログラムを実行する際の作業エリアとして機能する。I/F240は、PC100等の他の機器との間でデータや制御信号の送受信を行うためのインターフェースである。RAM230はまた、I/F240を介して受信したデータを記憶する。画像形成部250は、CPU210の制御下で、ノズル制御データに従って用紙上に画像形成を行う。以上の各構成要素は、バス260で相互に接続されている。CPU210がアプリケーション108およびデバイスドライバ109を実行することにより、画像形成装置200は、図1に示される各機能構成要素に相当する機能を具備する。
画像形成部250は、図2に示されるように、さらに以下で説明する構成を有している。ラインヘッド251は、インクを吐出するノズル(図示略)を複数(z個)有する印刷ヘッドである。ノズルは、圧電体により液滴を吐出するピエゾ式のもの、加熱により吐出する加熱式のもの等、いかなる構造のノズルでもよい。ラインヘッド251は、画像形成装置200が印刷可能な用紙の最大幅以上の大きさを有している。インクタンク252はノズルにインクを供給するものであって、CMYKの色毎に設けられている。本実施形態において、画像形成装置200は4色のインクを用いて画像形成を行うが、6色、7色、あるいはそれ以上の色数のインクを用いる構成としてもよい。ページバッファ257は、画像1ページ分のノズル制御データを記憶するメモリである。ヘッド駆動回路253は、制御部254の制御下で、ラインヘッド251に搭載された複数のノズルのうち、指定されたノズルからインクの液滴を吐出させるための制御信号をラインヘッド251に出力する。このように、指定されたノズルから、用紙に対しインクの液滴が吐出される。ノズルから吐出されたインクの液滴は、用紙上にドットを形成する。以下、説明の便宜上、ノズルからインクの液滴を吐出することを「ドットのオン」、ノズルからインクの液滴を吐出しないことを「ドットのオフ」と表現する。例えば「ドットのオン/オフを指定するデータ」とは、指定されたノズルについてインクの液滴を吐出するか吐出しないかを指定するデータを意味する。また、「ドット」とはノズルから吐出されるインク滴により用紙上に形成される画像を意味する。
ラインヘッド251は用紙幅以上のサイズを有しているので、1ライン分のドットを形成することができる。モータ255は用紙を所定方向に移動(紙送り)させるモータである。モータ駆動回路256は、制御部254の制御下でモータ255に駆動信号を出力する。モータ255が用紙を1ライン分移動させると、次のラインの描画が行われる。画像形成装置200は、このようにして1方向の走査(用紙の紙送り)のみで1枚の用紙に画像形成を行うことができる。
図3は、PC100のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU110は、PC100の各構成要素を制御する制御部である。CPU110は、HDD(Hard Disk Drive)150に記憶されている制御データ生成プログラム(デバイスドライバ)を読み出して実行する。RAM130は、CPU110がプログラムを実行する際の作業エリアとして機能する。ROM120は、PC100の起動に必要なプログラム等を記憶している。I/F140は、画像形成装置200等の他の機器との間でデータや制御信号の送受信を行うためのインターフェースである。HDD150は、各種データやプログラムを記憶する記憶装置である。また、HDD150は、画像形成装置200から読み出した濃度補正テーブルTB1を記憶する。キーボード160およびディスプレイ170は、ユーザがPC100に対し操作入力を行うためのユーザインターフェースである。以上の各構成要素は、バス190で相互に接続されている。CPU210が印刷処理プログラムを実行することにより、PC100は、図1に示される各機能構成要素に相当する機能を具備する。なお、図示は省略したが、PC100と画像形成装置200とは、I/F140およびI/F240を介して、有線あるいは無線で接続されている。
図4は、画像形成システム1の動作を示すフローチャートである。画像形成装置200の図示せぬ電源が投入されると、CPU210は、ROM220から印刷処理プログラムを読み出して実行する。印刷処理プログラムを実行すると、CPU210は、制御データの入力待ち状態となる。PC100において、アプリケーション108から印刷指示が入力されると、CPU110は、HDD150から画像形成装置200のデバイスドライバ109を読み出して実行する。まず、CPU110は処理対象の画像データをHDD150から読み出し、RAM130に記憶する(ステップS100)。本実施形態において、入力画像データはRGBカラー多値の画像データである。また、画像形成装置200はCMYK4色のインクにより画像形成を行うインクジェットプリンタである。したがって、画像形成装置200は、RGBからCMYKへと画像データの色空間を変換する必要がある。また、入力される画像データは画素ごとに階調値を有しているが、画像形成装置200のノズルから吐出されるインクは、あるサイズのドットについてドットのオン/オフ(ドットを打つ/打たない)の2階調のみで中間階調を表現することができない。また、画像形成装置200が形成することのできるドットのサイズはS、M、Lの3種類である。このため画像形成装置200においては、画像データの1画素に、aドット×aドットのドットマトリクスを対応させ、ドットマトリクスに描画されるドットの数で階調表現を行っている。したがって、入力画像データをドットのオン/オフを指定するデータに変換する必要がある。このために、以下で説明するように、画像データの解像度を、ノズルの数に相当する解像度に変換する処理、および、多階調の画像データをドットのオン/オフを指定する2階調のデータに変換する処理を行う必要がある。なお、画像形成装置200が形成することのできるドットサイズは3種類に限られず、それ以上でも以下でもよい。
続いてCPU110は、入力画像データの解像度を判断する。CPU110は入力画像データの解像度が画像形成装置200で処理可能な解像度と異なる場合には、入力画像データを、画像形成装置200が処理可能な解像度とする解像度変換処理を行う(ステップS110)。CPU110は、解像度変換後の画像データをRAM130に記憶する。続いてCPU110は、解像度変換後の画像データを画像形成装置200の色空間に適合させるため、RGB形式の画像データをCMYK形式の画像データに変換する(ステップS120)。CPU110は色変換後の画像データをRAM130に記憶する。続いてCPU110は、色変換後の画像データに対して濃度補正処理を行う(ステップS130)。濃度補正処理の詳細については後述する。
続いてCPU110は、濃度補正後の画像データに対してディザマトリクス法、誤差拡散法等による2値化(量子化)処理を行う(ステップS140)。CPU110は、濃度補正後の画像データをRAM130に記憶する。CPU110は、濃度補正後の画像データから、制御データを生成するラスタライズ処理を行う(ステップS150)。CPU110は、生成された制御データを画像形成装置200に出力する。画像形成装置200の画像形成部250は、制御データに従って用紙上に画像形成を行う。画像形成装置200は、このようにして濃度が補正された画像を用紙に形成する。
<1−2.濃度補正テーブルの生成>
続いて、濃度補正テーブルTB1の生成方法について説明する。ここでは、黒インク(K)を例に取り説明するが、濃度補正テーブルは各色について作成される。
図5は、本実施形態に係る濃度補正テーブル生成システム2の機能構成を示すブロック図である。濃度補正テーブル生成システム2は、画像形成装置200、PC300、およびスキャナ400から構成される。図示は省略したが、PC300と画像形成装置200、PC300とスキャナ400はそれぞれ、有線あるいは無線で接続されている。PC300は、濃度補正テーブル生成のためのテストパターン301を記憶している。画像形成装置200の画像形成部250は、テストパターン301に従って画像Dを出力する。スキャナ400は画像Dを読み取り、スキャン画像を生成する。スキャナ400は、生成したスキャン画像をPC300に出力する。PC300は、受信したスキャン画像をスキャン画像304として記憶する。PC300の濃度測定部303は、スキャナ400から出力されたスキャン画像304の濃度を計算する。濃度補正テーブル生成部302は、濃度測定部303による濃度測定結果に基づいて濃度補正テーブルを生成する。画像形成装置200は、PC300が生成した濃度補正テーブルを濃度補正テーブルTB1として記憶する。
図6は、PC300のハードウェア構成を示す図である。PC300のハードウェア構成は基本的にPC100と同一であるので詳細な説明を省略し、PC100との相違点のみ説明する。HDD350は、濃度補正テーブル生成のためのテストパターン301を記憶している。また、HDD350は、濃度補正テーブル生成のための濃度補正テーブル生成プログラムを記憶している。
図7は、濃度補正テーブル生成処理の概要を示すフローチャートである。ユーザがキーボード360を操作する等の方法によりテストパターンの生成を指示すると、PC300のCPU310は、HDD350から濃度補正テーブル生成プログラムを読み出して実行する。CPU310はまず、テストパターンを生成する(ステップS200)。すなわち、CPU310は、HDD350からテストパターン301を読み出す。CPU310は、読み出したテストパターン301のデータをI/F340を介して画像形成装置200に出力する。
図8および図9は、テストパターン301(の一部)を例示する図である。図8は、8つのノズル(順番にノズル#00〜#07と記す)から出力するテストパターンの基本パターンを示す。図中の上下方向にノズルが並んでおり、図中の左右方向が紙送り方向である。本発明は、補正対象となる自画素の画素値(輝度)と、自画素以外の画素である参照画素の画素値とから自画素の出力画素値(補正値)を決定する方法に関するものである。ここで、本実施形態においては、参照画素が、自画素を形成するノズルに隣接するノズルにより形成される画素である態様について説明する。テストパターン301は、このような補正処理を行うための濃度補正テーブルを生成するためのテストパターンである。
図8に示される基本パターンにおいて、ノズル#00、#02、#04、#06の4つのノズルについては、単一の輝度(図8の例では、輝度0)のパターンとなっている。なお、輝度とは、画素の明るさを意味する。画素の出力値を示す点では階調と同義であるが、輝度が最大値であるときは階調は最小値となり、輝度が最小値であるときは階調は最大値となる関係にある。ノズル#01、#03、#05、#07の4つのノズルについては、図中左から順に輝度0、51、102、153、204、255というように複数の異なる輝度のパターンを組み合わせたものになっている。図8において、ノズル#01を補正対象のノズル(以下、「自ノズル」という)とすると、自ノズルに隣接するノズル(以下、「隣接ノズル」という)は、ノズル#00である。すなわち、図8に示されるように、基本パターンは、ある輝度に固定された隣接ノズルにより形成されたパターンと、複数の輝度に変化させた自ノズルにより形成されたパターンから構成される。
図9(a)〜(f)は、本実施形態において使用される6つの基本パターンを示す図である。図9(d)〜(f)は、図9(a)〜(c)パターンに対し奇数番目のノズル列のパターンと偶数番目のノズル列のパターンとを入れ替えたものである。図9(a)の基本パターンは、図8に示される基本パターンと同一のものである。図9(a)〜(c)はそれぞれ、隣接ノズルの輝度が異なっている。すなわち、図9(a)〜(c)の基本パターンにおいて、隣接ノズルの輝度はそれぞれ、0、127、255となっている。すなわち、図9(a)〜(f)の6つの基本パターンを使用することにより、自ノズル6階調×隣接ノズル3階調の18通りの組み合わせについて補正データを作成することができる。すなわち、自ノズルM階調×隣接ノズルN階調のMN通りの組み合わせについて補正データを作成するには、2MN個の基本パターンが必要である。
図8および図9において、ある輝度で出力される領域の最小単位を「単位パターン」という。例えば、図8の基本パターンにおいて、ノズル#01のパターンは、6つの単位パターンから構成される。
図10は、単位パターンにおける階調表現を説明する図である。図10(a)は、画像形成装置200の1つのノズルが形成可能なドットのサイズを示している。画像形成装置200は、Sサイズ(濃度40%)、Mサイズ(濃度70%)、Lサイズ(濃度100%)の3種類のサイズのドットを打ち分けることができる。図10(b)は、単位パターンにおいて、濃度0%、20%、40%、60%、80%、100%(256階調の場合、輝度255、204、153、102、51、0に相当する)の階調表現を行う方法を示している。図10(b)に示されるように、単位パターンは6つのドットから構成される。濃度0%の階調表現をする場合、いずれのドットにもドット形成は行われない。濃度20%の階調表現をする場合、1ドットおきにSサイズ(濃度40%)のドットが形成される。6ドット分平均すると濃度は20%となる。濃度40%の階調表現をする場合、すべてのドットにMサイズのドットが形成される。以下同様に、各階調について、単位パターンについて平均すると所望の濃度となるようにドットが配置される。
なお、以上の説明では単位パターンの大きさを6ドット分として説明したが、単位パターンのサイズはこれに限定されるものではない。例えば、単位パターンの大きさを50ドットとして測定精度の向上を図ってもよい。また、単位パターン内のどの位置にドットを打つかは、2値化処理により決定してもよい。
再び図5および図7を参照して説明する。テストパターン301のデータを受信すると、画像形成装置200は、受信したデータに従って用紙上にテストパターンを印刷する(ステップS210)。このテストパターンは濃度補正テーブルを生成するためのものであるので、テストパターンの印刷の際には濃度補正処理は行われない。したがって、テストパターンは、ノズルの物理的特性に起因する印刷むらを含んだ状態で印刷される。
続いてスキャナ400は、印刷されたテストパターンの画像Dを読み取る(ステップS220)。以降の処理でノズル毎の輝度を測定するため、画像読み取りの際には印刷解像度より高い解像度で読み取りを行う。例えば、720dpi(dot per inch)の解像度で印刷した場合、2880dpiの解像度で読み取りを行う。この場合、印刷ドット1つに対し4点の濃度データを取得することができる。スキャナ400は、読み取った画像DのデータをPC300に出力する。PC300のCPU310は、入力された画像データをスキャン画像304としてHDD350に記憶する。
続いてCPU310は、スキャン画像304における濃度データと、各ノズルとの対応付けを行う。対応付けは例えば、濃度があらかじめ決められたしきい値を下回ったデータに相当する位置をテストパターンの端部と特定することにより行われる。CPU310は、このようにしてテストパターンの例えば左隅に相当するデータを特定する。CPU310は、特定した左隅から縦4点×横4点=16点分の濃度データを、テストパターンの左隅の画素(ノズル)に対応する濃度データとして特定する。
続いてCPU310は、スキャン画像304に基づいて濃度補正テーブルの生成を行う(ステップS230)。ここではまず、図8のノズル#01およびノズル#02を例にとって濃度補正テーブル生成処理の詳細を説明する。図8において、点線で示した領域はノズル#01の印刷範囲である。CPU310は、スキャン画像304から、単位パターンの平均輝度を算出する。以下の説明においてスキャン画像304における座標(x,y)の輝度をC(x,y)と表記する。xの正方向は図8において右方向であり、yの正方向は図8において下方向である。
単位パターンの左上隅の座標を(x1,y1)とする。上述のとおり単位パターンは縦1ドット×横6ドットのドットから構成される。また、本実施形態では印刷解像度の4倍(1ドットにつき縦4点×横4点)の解像度で読み取りを行っている。したがって、単位パターンは縦4点×横24点のピッチで読み取られている。すなわち、単位パターン左下隅の座標は(x1,y1+3)、右上隅の座標は(x1+23,y1)、右下隅の座標は(x1+23,y1+3)となる。平均濃度Pは、次式(1)で算出される。
P=ΣC(x,y)/mD …(1)
ここで、mDは単位パターンに含まれる濃度データの数(本実施形態においては4×24=96)を示す。また、本実施形態ではx=x1〜x1+23、y=y1〜y1+3であるので、この範囲でC(x,y)が足し合わされる。
図11は、ノズル#01の濃度補正テーブルの生成方法を説明する図である。図11(a)および(b)に示される基本パターンは、図9(a)および(b)に示される基本パターンと同一のものである。すなわち、図11(a)は隣接ノズル輝度が0の基本パターンを示し、図11(b)は隣接ノズル輝度が127の基本パターンを示している。CPU310はまず、隣接ノズル輝度が0の場合(図11(a))について、各単位パターンの平均輝度Pを算出する。本実施形態においては、入力輝度0、51、102、153、204、255の単位パターンに対して、平均輝度が20、28、37、52、80、89であると算出される。次にCPU310は、隣接ノズル輝度が51の場合(図11(b))について、各単位パターンの平均輝度Pを算出する。本実施形態においては、各単位パターンに対して、平均輝度が37、53、74、100、111、147であると算出される。以下同様にして、隣接ノズル輝度が255の基本パターンについて各単位パターンの平均輝度を算出する。CPU310は、算出した平均輝度をRAM330に記憶する。
次に、CPU310は、ノズル#02に対しても上述のように各単位パターンについて平均濃度を算出する。偶数番目のノズルに対しては、図9(d)〜(f)の基本パターンが使用される。CPU310は、算出した平均輝度をRAM330に記憶する。
CPU310は、以上で説明したのと同様にしてノズル#00〜#07のすべてのノズルについて各単位パターンの平均輝度Pを算出し、RAM330に記憶する。CPU310は、RAM330に記憶された平均輝度を組み合わせ、濃度補正テーブルを生成する。CPU310は、生成した濃度補正テーブルを濃度補正テーブルTB1としてをRAM330に記憶する。CPU310は、濃度補正テーブルの更新を要求するテーブル更新要求および濃度補正テーブルTB1を画像形成装置200に送信する。画像形成装置200のCPU210は、テーブル更新要求を受信すると、受信した濃度補正テーブルTB1をROM220に記憶する。こうして、画像形成装置200は、自身のノズルに特有の濃度むらを補正するための濃度補正テーブルTB1を記憶する。
図12は、ノズル#00〜#02の3つのノズルについて、上述の方法により作成した濃度補正テーブルTB1を例示する図である。濃度補正テーブルTB1は、ノズル毎の濃度補正テーブルを含む。すなわち、ノズル#00〜#07の8つのノズルが存在する場合、濃度補正テーブルTB1は8つの濃度補正テーブルから構成される。ここで、テーブルの横方向は自ノズルの入力輝度を、縦方向は隣接ノズルの入力輝度を示す。自ノズルと隣接ノズルの交点の値が出力輝度(平均輝度)を示している。例えば、ノズル#00に対して、自ノズルの入力輝度が51で、隣接ノズルの入力輝度が127の場合、出力輝度は53となる。
ここで、各ノズルにおける最高輝度(図12の例では自ノズル輝度255かつ隣接ノズル輝度255)のうち、輝度が最も低いものをMaxMinと表す。図12の例では、ノズル#01の輝度241が最も低いのでMaxMin=241である。同様に、各ノズルにおける最低輝度(図12の例では自ノズル輝度0かつ隣接ノズル輝度0)のうち、輝度が最も高いものをMinMaxと表す。図12の例では、ノズル#01の輝度23が最も高いのでMinMax=23である。全てのノズルが出力できる輝度はこの範囲に制限されることになる。すなわち、この場合、全てのノズルが出力できる出力輝度範囲は23〜241である。
以下同様にして、シアン、イエロー、マゼンタ各色の濃度補正テーブルが作成される。
<1−3.濃度補正処理>
次に、上述のようにして生成された濃度補正テーブルTB1を用いた濃度補正処理について説明する。ここで説明する濃度補正処理は、図4のステップS130における濃度補正処理の詳細である。また、黒インク(K)に関する処理についてのみ説明するが、他の色成分(シアン、イエロー、マゼンタ)についても同様に濃度補正処理が行われる。
図13は、本実施形態に係る濃度補正処理の詳細を示すフローチャートである。PC100のCPU110はまず、全てのノズルが出力できる出力輝度範囲を算出する(ステップS301)。すなわち、濃度補正テーブルTB1から、MaxMinおよびMinMaxを算出する。なお、以下では簡単のため、ノズル#00〜#02の3つのノズルについてのみ考慮した説明を行う。ノズル#00〜#02の濃度補正テーブルは、図12に示されるものである。したがって、MaxMin=241、MinMax=23である。
次に、CPU110は、画像内の位置を示すパラメータxおよびyを初期化する(ステップS302)。xは画像幅方向の位置を、yは画像高さ方向の位置(すなわちノズル番号)を示すパラメータである。本実施形態において、CPU110は、xおよびyをそれぞれ0に初期化する。
続いてCPU110は、要求出力輝度の算出をする(ステップS303)。要求出力輝度とは、出力輝度の目標値のようなものである。本実施形態において、入力画像は256階調(0〜255)の輝度で表現されている。しかし、前述のように画像形成装置200が出力可能な輝度はMinMax〜MaxMinの範囲に制限される(本実施形態では、23〜241)。そこで、入力画像の輝度が出力輝度範囲に収まるように、入力画像の輝度を要求出力輝度に変換する必要がある。CPU110は、次式(2)に従って入力画像の輝度Iを要求出力輝度Creqに変換する。
req=(MaxMin−MinMax)/Cmax×I+MinMax …(2)
ここで、Cmaxは最大輝度(本実施形態ではCmax=255)を示す。
いま、入力画像として輝度128のベタ画像を入力したとすると、(2)式にMaxMin=241、MinMax=23、Cmax=255、I=128を代入してCreq=132が得られる(小数点以下四捨五入)。入力画像はベタ画像なので、すべての画素で要求出力輝度は132となる。
図14は、出力輝度範囲および要求出力輝度を視覚的に説明する図である。図14中の破線は、(2)式を示す直線である。
再び図13を参照して説明する。続いてCPU110は、y番目のノズルの濃度補正テーブルを取得する(ステップS304)。この処理は例えば、以下のように行われる。CPU110は、濃度補正テーブルの送信を要求するテーブル送信要求を画像形成装置200に送信する。テーブル送信要求を受信すると、画像形成装置200のCPU210は、RAM230から濃度補正テーブルTB1を読み出す。CPU210は、読み出した濃度補正テーブルTB1を含むテーブル送信応答を、テーブル送信要求の送信元であるPC100に送信する。PC100のCPU110は、テーブル送信応答を受信すると、受信したテーブル送信応答から濃度補正テーブルTB1を抽出する。CPU110は、抽出した濃度補正テーブルTB1をHDD150に記憶する。CPU110は、HDD150に記憶された濃度補正テーブルTB1の中からy番目のノズルの濃度補正テーブルを抽出する。CPU110は、抽出した濃度補正テーブルをRAM130に記憶する。
なお、画像形成装置200からPC100への濃度補正テーブルTB1の読出しは、例えば、PC100にプリンタドライバをインストールしたときなど、図13に示されるフローに先立って行われてもよい。
続いて、CPU110は、自ノズルが端部に位置するノズルであるか、すなわち、y=0であるか判断する(ステップS305)。y=0の場合(ステップS305:YES)、CPU110は隣接ノズルの入力輝度をあらかじめ決められた値(本実施形態においては、128)とする(ステップS307)。これは、自ノズルが端部に位置する場合は隣接ノズルが存在しないため、隣接ノズルの輝度の初期値を仮想的に与えるものである。CPU110は、隣接ノズルの輝度と要求出力輝度を用いて濃度補正テーブルから補正値を算出する(ステップS308)。補正値の算出方法は後述する。CPU110は、算出した補正値をRAM130に記憶する。
一方、y=1の場合(ステップS305:NO)、CPU110は、RAM130からy−1番目のノズルの補正値を隣接ノズルの輝度として読み出す(ステップS306)。CPU110は、隣接ノズルの輝度と要求出力輝度を用いて濃度補正テーブルから補正値を算出する(ステップS308)。補正値の算出方法は後述する。CPU110は、算出した補正値をRAM130に記憶する。
ステップS308における補正値の算出は、以下のように行われる。
図15は、図12に示されるノズル#00の濃度補正テーブルをグラフ化した図である。図15に示されるように、濃度補正テーブルは、隣接ノズルの輝度ごとの「自ノズル入出力特性」を示すものと考えられる。前述のように、自ノズルがノズル#00である場合、隣接ノズルの入力輝度はあらかじめ決められた値(本実施形態では128)が用いられる。
本実施形態において、濃度補正テーブルは、隣接ノズルが0、51、102、153、204、255の6つの値についてのデータを記録したものである。したがって、隣接ノズルの入力輝度がこれらの値以外の値である場合は、補間により値を算出する必要がある。いま、隣接ノズルの入力輝度が128であるので、入力輝度が102と153のときのデータを用いて線形補間を行う。具体的には次のとおりである。
図16は、近似直線を用いた補間方法を示す図である。CPU110はまず、濃度補正テーブルから補間に用いる4点のデータを特定する。隣接ノズルの輝度が128であるので、隣接ノズルの輝度がその前後の127と255であるデータが用いられる。CPU110は、隣接ノズルの輝度が127の直線と255の直線のうち、輝度が128である点を囲む4点を特定する。本実施形態においては、図12に示されるノズル#00の濃度補正テーブルのうち太線で囲まれた4点のデータが用いられる。これらの4つのデータが、図16(a)におけるD(m,n)、D(m+1,n)、D(m,n+1)、D(m+1,n+1)に相当する。この場合、D(m,n)=111、D(m+1,n)=147、D(m,n+1)=187、D(m+1,n+1)=242である。ここで、記号D(m,n)は、自ノズルの階調番号がm、参照ノズルの階調番号がnであるときの濃度データを意味する。階調番号とは、例えば図12のような濃度補正テーブルを用いる場合、0、51、102、153、204、255の輝度に対して順番にm=1、2、…、6というように付す番号を意味する。
続いて、CPU110は、隣接ノズルの輝度FNから、線形補間により補間値D1およびD2の値を算出する(図16(b))。この場合、FN=128、D1=111、D2=147である。続いて、CPU110は、補間値D1およびD2を結ぶ直線の式を求める。CPU110は、この直線の式に要求輝度DOを代入し、補正値FOを算出する(図16(c))。この場合、DO=132であるので、FO=233と算出される。図15において点線は、補間により求めた隣接ノズル輝度が128の近似入出力特性を示している。
なお、近似直線を用いた補間方法に代えて、近似平面を用いた補間を採用してもよい。
図17は、近似平面を用いた補間方法を説明する図である。CPU110は、D(m,n)、D(m+1,n)、D(m,n+1)の3点を含む平面の式と、D(m+1,n)、D(m,n+1)、D(m+1,n+1)の3点を含む平面の式を求める。次に、CPU110は、それぞれの平面の式から、既に決まっている隣接ノズル輝度と要求出力輝度から補正値を算出する。続いてCPU110は、近接ノズル輝度と補正値の範囲からどちらの平面が正しいか判断する。CPU110は、正しいと判断された平面の式を利用して算出された補正値を補正値FOをとして採用する。
以上で説明したように、ノズル#00に対して隣接ノズル輝度としてあらかじめ決められた値(128)と、補間により求めた隣接ノズル輝度が128の近似入出力特性を用いることにより、要求出力輝度132に対して必要な入力輝度、すなわち補正値を求めることができる。
再び図13を参照して説明する。自ノズルの補正値を算出すると、CPU110は、ノズル番号を更新する(ステップS309)。具体的には、y=y+1としてノズル番号yを更新する。CPU110は、すべてのノズルについて処理が完了したか判断する(ステップS310)。すべてのノズルについて処理が完了していない場合(ステップS310:NO)、CPU110は、上述のステップS304〜S309の処理を繰り返し実行する。本実施形態において、ノズル#00についてステップS304〜S309の処理が完了すると、続いてノズル#01についてステップS304〜S309の処理が行われる。
ノズル#01に対するステップS304〜S309の処理も、基本的にはノズル#00に対するステップS304〜S309の処理と同様に行われる。ノズル#00に対する処理と異なる点は次のとおりである。いま、自ノズルはノズル#01なので、ステップS305における判断結果はNOとなる。この場合処理はステップS306に進む。ステップS306において、CPU110は、RAM130からy−1番目のノズル、すなわちノズル#00の補正値を隣接ノズルの輝度として読み出す。以下ステップS308〜S312の処理はノズル#00の場合と同様である。ノズル#02以降のノズルについても、同様の処理が行われる。
一方、すべてのノズルについて処理が完了した場合(ステップS310:YES)、CPU110は、xの値を更新し、ノズル番号を0に戻す(ステップS311)。CPU110は、すべての画素について処理が完了したか判断する(ステップS312)。すべての画素について処理が完了していない場合(ステップS312:NO)、CPU110は、ステップS304〜S311の処理を繰り返し実行する。すべての画素について処理が完了した場合(ステップS312:YES)、CPU110は、濃度補正処理を完了する。
以上で説明したように、本実施形態によれば、隣接ノズルの影響を考慮した補正テーブルを生成することができる。また、本実施形態に係る画像形成システムによれば、隣接ノズルの影響を考慮した補正テーブルを用いることにより、ノズルの物理的特性のばらつきを補償することができる。これにより、より高画質な画像を得ることができる。
なお、本実施形態の説明に用いた補正テーブル(図12)は、あくまで例示であり、補正テーブルの内容はこれに限定されるものではない。図12に示される例では、濃度補正テーブルTB1は、自ノズルについて6つ、隣接ノズルについて3つの輝度(階調値)のデータを含んでいるが、階調の数はこれらに限定されるものではない。自ノズルの階調数Mと隣接ノズルの階調数Nは、M>Nの条件を満たす限りどのような組み合わせでもよい。補間の精度を向上させるためには多数の階調値のデータを用いることが望ましく、メモリ容量を節約するためには少数の階調値のデータを用いることが望ましい。
また、本実施形態においては、画像形成装置200がラインヘッド型のプリンタである態様について説明したが、いわゆる2パス型のプリンタ等、ラインヘッド型以外のプリンタであってもよい。また、本実施形態においては、画像形成装置200が4色のインクを用いて画像形成を行うプリンタである態様について説明したが、画像形成装置200が用いるインクの数は4色に限定されない。画像形成装置200は、6色、7色、あるいはそれ以上のインクを用いて画像形成を行ってもよい。
また、本実施形態においては、図4に示される画像処理をPC100が行う態様について説明したが、図4のステップS100〜S150の処理の一部または全部を画像形成装置200が行う構成としてもよい。図4のステップS100〜S150の処理の全部を画像形成装置200が行う場合、画像形成装置200は、メモリカードからデータを読み取るためのメモリカードインターフェースを有することが望ましい。この場合、ユーザは、デジタルカメラ等の撮像装置により画像が記録されたメモリカードを、画像形成装置200のメモリカードインターフェースに挿入する。画像形成装置200は、挿入されたメモリカードから画像を読み取って図4の処理を行う。
<2.第2実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態における画像形成システムおよび濃度補正テーブル生成システムの構成は、第1実施形態に係る画像形成システム1および濃度補正テーブル生成システム2と同様であるので、共通する部分については共通の参照符号を用いてその説明を省略する。以下、第1実施形態との差異点のみを説明する。
上述の第1実施形態においては、参照画素が、自画素を形成するノズルに隣接するノズルにより形成される画素である態様について説明した。本実施形態においては参照画素が2つ存在する態様、特に、第1実施形態で説明した、自画素を形成するノズルに隣接するノズルにより形成される第1の参照画素に加え、第1の参照画素に隣接する第2の参照画素の影響をも考慮した濃度補正テーブルを用いて濃度補正を行う態様について説明する。具体的には、濃度補正テーブル生成システム2は、第1実施形態で説明したテストパターン301に代わりテストパターン321を用いて濃度補正テーブルの生成を行う。
図18(a)〜(c)は、本実施形態に係るテストパターン321(の一部)を示す図である。図18(a)〜(c)はそれぞれ、自ノズルの輝度を255に固定した基本パターンを示している。図18(a)〜(c)のそれぞれにおいて、真ん中のライン(図18中k番目のライン)が自ノズルのパターンを示している。自ノズルに隣接するノズルのパターン(図18中k−1番目およびk+1番目のライン)の輝度は、図18(a)〜(c)のパターンにおいて順番に、255、127、0と変化している。自ノズルの隣の隣のノズルのパターン(図18中k−2番目およびk+2番目のライン)の輝度は、各基本パターンにおいて、0、255と変化している。すなわち本実施形態においては、自ノズルの階調数M、隣接ノズルの階調数N2、隣の隣のノズルの階調数N1とすると、M>N2>N1となるように構成されている。
自ノズルについて6階調、隣接ノズルについて3階調、隣の隣のノズルについて2階調ずつデータを取得するには、6×3×2×5=180通りの基本パターンが必要である。これは次の理由による。図18に示された基本パターン(3通り)は自ノズルの輝度が固定されていたので、自ノズルの輝度を6通り変化させるには図18に示された基本パターン群がさらに6通り必要である。加えて、図18に示された各基本パターンは、自ノズルとしてデータを取得できるのはk番目のノズルのみであるので、基本パターンを形成する5つのノズルすべてについてデータを取得するためにはその5倍のパターンを形成する必要がある。すなわち、自ノズルについてM階調、隣接ノズルについてN2階調、隣の隣のノズルについて階調数N1ずつデータを取得するには、M×N2×N1×5=5MN21通りの基本パターンが必要である。
図19は、テストパターン321(の一部)を示す図である。図18の基本パターン群では自ノズルの輝度が固定されていたが、図19は自ノズルの輝度を6階調に変化させたものである。実際には、自ノズルとなるノズルを変化させるため、図19の基本パターン群を5つ用意する必要がある。
図20は、本実施形態に係る濃度補正テーブルTB3の構成を説明する図である。図20に示されるように、濃度補正テーブルTB3は、第1実施形態で説明した濃度補正テーブルTB1を隣の隣のノズルの輝度の分だけ重ねた3次元構造を有している。例えば、図20中の斜線部のデータを取得するには、自ノズルの輝度が204の基本パターン群のうち、隣の隣のノズルの輝度が255で、隣接ノズルの輝度が0、127、255と変化している単位パターンについて平均輝度を算出すればよい。
濃度補正テーブルTB3を用いた濃度補正方法は、基本的には第1実施形態で説明したものと同様である。まず、PC100のCPU110は、ノズル#00について補正処理を行う際には、隣の隣のノズルの輝度の初期値および隣接ノズルの輝度の初期値としてあらかじめ決められた値(例えば、ともに128)を与える。CPU110は、この初期値および濃度補正テーブルTB3を用い、第1実施形態において説明したのと同様の方法により補正値を算出する。次に、ノズル#01について補正処理を行う際には、CPU110は、隣の隣のノズルの輝度の初期値としてあらかじめ決められた値(例えば128)を用いる。また、CPU110は、隣接ノズルの輝度としてノズル#00の補正値を用いる。CPU110は、これらの値および濃度補正テーブルTB3を用い、第1実施形態において説明したのと同様の方法により補正値を算出する。次に、ノズル#01について補正処理を行う際には、CPU110は、隣の隣のノズルの輝度としてノズル#00の補正値を、隣接ノズルの輝度としてノズル#01の補正値を用いる。CPU110は、これらの値および濃度補正テーブルTB3を用い、第1実施形態において説明したのと同様の方法により補正値を算出する。CPU110は、以下同様に各ノズルについて補正値を算出する。
以上で説明したように本実施形態によれば、隣接ノズルに加え、隣の隣のノズルの影響も考慮した濃度補正テーブルを生成することができる。また、本実施形態に係る画像形成システムによれば、隣接ノズルおよび隣の隣のノズルの影響を考慮した補正テーブルを用いることにより、ノズルの物理的特性のばらつきを補償することができる。これにより、より高画質な画像を得ることができる。
なお、本実施形態においては隣接ノズルおよび隣の隣のノズルの影響を考慮した濃度補正テーブルを作成するため、図18に示されるテストパターン321を用いたが、第2実施形態で説明したように、ライン方向のばらつきを補償する構成としてもよい。
また、本実施形態においては、隣接ノズル(第1の参照画素)および隣の隣のノズル(第2の参照画素)の影響を考慮した濃度補正テーブルを生成および使用する態様について説明したが、自ノズルに対する影響を考慮に入れるノズルの、自ノズルとの位置関係は本実施形態において説明されたものに限定されない。要は、複数のノズルのうち、自ノズルとの位置関係が所定の条件を満たす1または複数の参照ノズル(自ノズル以外のノズル)の輝度を用いて補正するものであればどのようなものでもよく、「所定の条件」は任意設計事項である。これは、他のすべての実施形態についても同様である。
<3.第3実施形態>
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態における画像形成システムおよび濃度補正テーブル生成システムの構成は、第1実施形態に係る画像形成システム1および濃度補正テーブル生成システム2と同様であるので、共通する部分については共通の参照符号を用い、その説明を省略する。以下、第1実施形態との差異点のみを説明する。
上述の第1実施形態においては、参照画素の階調数Nについては、自画素の階調数Mとの間でM>Nの条件を満たす限り任意に設計することができると説明した。本実施形態では、参照画素の階調数Nが、各ノズルが出力可能な階調数と同一である態様について説明する。本実施形態において、各ノズルが出力することができる階調数、すなわち、各ノズルが出力することができるドットのサイズは、(出力なし)、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズの4種類である。このため、本実施形態において、濃度補正テーブル生成システム2は、第1実施形態で説明したテストパターン301に代わりテストパターン331を用いて濃度補正テーブルの生成を行う。
<3−1.濃度補正テーブルの生成>
図21は、テストパターン331(の一部)を例示する図である。図21では、作図の都合上、ノズル#00〜#03の4つのノズルに対するパターンのみ図示している。本実施形態においても、参照画素は、自画素を形成する自ノズルに隣接するノズルにより形成される。図21(a)〜(d)のテストパターンは、奇数番目のノズルを自ノズルとするパターンである。自ノズル(自画素)の輝度は、テストパターン301と同様に、左から0、51、102、153、204、255となっている。図21(a)〜(d)の基本パターンにおいて、隣接ノズルから出力されるドットサイズはそれぞれ、(出力なし)、Sサイズ、Mサイズ、Lサイズとなっている。本実施形態においても、図9(a)〜(c)と図9(d)〜(f)との関係と同様に、奇数番目のノズルと偶数番目のノズルのパターンを入れ替えたテストパターンも必要である(図示略)。すなわち、第1実施形態と同様に、自ノズルM階調×隣接ノズルN階調のMN通りの組み合わせについて補正データを作成するには、2MN個の基本パターンが必要である。なお、第1実施形態においては、2値化前の画像データを用いても2値化後の画像データを用いても、テストパターンを生成した後で印刷データを生成することが可能であった。しかし、本実施形態においては、テストパターンの画像データは、2値化後の画像データとして扱われる。これは、2値化処理によってはすべてのノズルからLサイズのドットを出力するような印刷用画像データを生成することはできないためである。
図22は、テストパターン331を用いて生成された濃度補正テーブルTB4を例示する図である。濃度補正テーブルTB4の生成方法は第1実施形態で説明したものと同様であるので説明を省略する。
<3−2.濃度補正処理 その1>
第1実施形態においては、隣接ノズル(参照画素)の補正値を隣接ノズルの入力輝度として使用して補正値を算出することができた。しかし、本実施形態においては、隣接ノズルの補正値は輝度として算出されない。そのため、本実施形態においては、PC100は、各サイズのドット比率と輝度とを対応付けるドット比率テーブルを用いてSML各サイズのドットの混合比と輝度の関係を算出する。PC100は、その算出結果を用いて濃度補正処理を行う。
図23は、本実施形態に係る画像形成システム1の機能構成を示す図である。図23の構成が図1の構成と異なる点は、画像形成装置200が、濃度補正テーブルTB1に代わり濃度補正テーブルTB4を記憶している点、および、PC100がドット比率テーブルTB5を記憶している点である。
図24は、ドット比率テーブルTB5を例示する図である。CPU110は、ドット比率テーブルTB5を用いて次式(3)のように補正値Fを算出する。
F=Σ{(各サイズの補正量)×(各サイズのドット比率)} …(3)
いま、例えば、隣接ノズルの入力輝度が「10」であるとする。このとき、S、M、Lサイズのドット比率はそれぞれ、0、0.05、0.95となる。例えば自ノズルの輝度「0」のデータについては、(3)式から、
F=48×0+29×0.05+20+0.95
=20.45
となる。
図25は、このようにして算出された、隣接ノズル輝度が10の場合の補正値Fの一覧を示すテーブルである。なお、図25においては小数点第2位以下を四捨五入した値を示している。CPU110は、図25に示されたテーブルを用いて所望の補正値を算出する。例えば、自ノズルの入力輝度が「20」であれば、自ノズルの入力輝度「0」と「51」のデータを線形補完することにより補正値が算出される。補正値を算出した後の動作は第1実施形態と同様である。
<3−3.濃度補正処理 その2>
ドットサイズと隣接ノズルの輝度を対応付ける方法は、上述の3−2節で説明したものに限定されない。例えば、濃度補正テーブルTB4において、隣接ノズルのドットサイズを輝度に変換したテーブルを用いてもよい。ドットサイズと輝度の変換には、図24に示されるドット比率テーブルTB5を用いる。例えば、ドットサイズ「L」を輝度に変換するには、ドット比率テーブルTB5において、Lの比率が1.00で、他のサイズの比率が0.00となっているデータ(この場合、輝度「0」)が読み取られる。すなわち、濃度補正テーブルTB4において、ドットサイズL、M、S、(出力なし)はそれぞれ、輝度0、85、170、255に変換される(256階調の場合)。
図26は、濃度補正テーブルTB4において、隣接ノズルのドットサイズを輝度に変換したものを示す図である。すなわち、濃度補正テーブルTB4は図26に示されたテーブルと同等であると考えられる。CPU110は、図26に示されるテーブルを用い、第1実施形態と同様に濃度補正処理を行う。補正値を算出した後の動作は第1実施形態と同様である。
<3−4.濃度補正処理 その3>
なお、2値化処理の方法によっては3−3節で説明した方法を用いることができない場合もある。すなわち、図22に示される濃度補正テーブルTB4を図26に示されるものと同等であるとすることができるのは、ドット比率テーブルTB5が所定の条件を満たすときだけである。具体的には、Sサイズドットの輝度を170と変換することができるのは、図24に示されるドット比率テーブルTB5において、Sサイズドットの比率が1.00のときの輝度が170だからである。しかし、2値化処理の方法によっては、どの輝度においても特定のサイズのドットの比率が1.00にならない場合がある。このような場合、3−3節の方法では濃度補正処理を行うことができない。ここでは、このような場合における濃度補正処理の方法について説明する。
図27は、本実施形態において用いられるドット比率テーブルTB6(の一部)を例示する図である。本実施形態においては、特定のサイズのドット(例えばLサイズドット)を基準として輝度を求める。ドット比率テーブルTB6に示される例では、MサイズドットはLサイズドットの70%の濃度、SサイズドットはLサイズドットの30%の濃度であるということがわかる。すなわち、Mサイズドットの、Lサイズドット換算比率Rは0.7である。CPU110は、これと次式(4)からドットサイズを輝度Cに変換する。
C=Cmax−(Cmax×R) …(4)
ここで、Cmaxは階調の最大値である(本実施形態ではCmax=255)。式(4)により、L、M、Sサイズの輝度はそれぞれ0、77、178と算出される。以下、CPU110は、3−3節と同様にして濃度補正処理を行う。
なお、ここでは、Lサイズドットを基準としてドットサイズを輝度に変換する態様について説明したが、MサイズドットあるいはSサイズドットを基準としてドットサイズを輝度に変換する構成としてもよい。
<4.他の実施形態>
上述の各実施形態においては、本発明をラインヘッドプリンタ等の画像形成装置に適用した例について説明した。本発明の適用対象はこれに限定されず、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のドット表示装置に本発明を適用することも可能である。すなわち、上述の実施形態で説明したテストパターンをドット表示装置に表示させ、各ドットにおける輝度を計測する。計測した輝度から、濃度補正テーブルTB1に相当する濃度補正テーブルが得られる。この濃度補正テーブルは、各ドット表示装置に固有のものである。ドット表示装置は、自身に固有の濃度補正テーブルを記憶している。
本実施形態に係るドット表示装置は、表示を行う際、あらかじめ記憶した濃度補正テーブルを用いて濃度補正処理を行う。濃度補正テーブルの生成方法、およびこの濃度補正テーブルを用いた補正方法は基本的には上述の各実施形態で説明したものと同様である。
また、上述の各実施形態においては、参照画素が自画素に隣接する画素である態様について説明したが、自画素と参照画素との位置関係はこれに限定されるものではなく、任意に設計することができる。例えば、自画素の隣の隣の画素を参照画素としてもよい。要は、自画素(自ノズル)と参照画素(参照ノズル)との位置関係が所定の条件を満たすものであればどのようなものでもよく、「所定の条件」は任意設計事項である。
第1実施形態に係る画像形成システム1の機能構成を示す図である。 画像形成装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。 PC100のハードウェア構成を示すブロック図である。 画像形成システム1の動作を示すフローチャートである。 濃度補正テーブル生成システム2の機能構成を示すブロック図である。 PC300のハードウェア構成を示す図である。 濃度補正テーブル生成処理の概要を示すフローチャートである。 テストパターン301(の一部)を例示する図である。 テストパターン301(の一部)を例示する図である。 単位パターンにおける階調表現を説明する図である。 ノズル#01の濃度補正テーブルの生成方法を説明する図である。 濃度補正テーブルTB1を例示する図である。 濃度補正処理の詳細を示すフローチャートである。 出力輝度範囲および要求出力輝度を視覚的に説明する図である。 ノズル#00の濃度補正テーブルをグラフ化した図である。 近似直線を用いた補間方法を示す図である。 近似平面を用いた補間方法を説明する図である。 同実施形態に係るテストパターン321(の一部)を示す図である。 同実施形態に係るテストパターン321(の一部)を示す図である。 第2実施形態に係る濃度補正テーブルTB3の構成を説明する図である。 テストパターン331(の一部)を例示する図である。 濃度補正テーブルTB4を例示する図である。 第3実施形態に係る画像形成システム1の機能構成を示す図である。 ドット比率テーブルTB5を例示する図である。 補正値の一覧を示すテーブルを例示する図である。 ドットサイズを輝度に変換した濃度補正テーブルTB4を示す図である。 ドット比率テーブルTB6(の一部)を例示する図である。 補正テーブル作成の際の隣接ノズルの影響を説明する図である。
符号の説明
TB1…濃度補正テーブル、TB3…濃度補正テーブル、TB4…濃度補正テーブル、TB5…ドット比率テーブル、TB6…ドット比率テーブル、1…画像形成システム、2…濃度補正テーブル生成システム、100…PC、101…解像度変換部、102…色空間変換部、103…濃度補正部、104…量子化部、105…ラスタライズ部、108…アプリケーション、109…デバイスドライバ、110…CPU、120…ROM、130…RAM、140…I/F、150…HDD、160…キーボード、170…ディスプレイ、190…バス、200…画像形成装置、210…CPU、220…ROM、230…RAM、240…I/F、250…画像形成部、251…ラインヘッド、252…インクタンク、253…ヘッド駆動回路、254…制御部、255…モータ、256…モータ駆動回路、257…ページバッファ、260…バス、300…PC、301…テストパターン、302…濃度補正テーブル生成部、303…濃度測定部、304…スキャン画像、310…CPU、321…テストパターン、330…RAM、331…テストパターン、340…I/F、350…HDD、360…キーボード、400…スキャナ、2401…ドット、2402…ドット、2403…ノズル、2404…ノズル

Claims (6)

  1. 画素毎の入力画素値を含む画像データを構成する複数の画素のうち補正対象となる自画素の入力画素値と、前記自画素に隣接する画素である参照画素の入力画素値と、前記自画素の出力画素値との対応関係を示す濃度補正テーブルを記憶したテーブル記憶手段と、
    前記複数のノズルの各々について前記濃度補正テーブルに記憶されている、前記自画素の入力画素値の最大値および前記参照画素の入力画素値の最大値に対応する前記自画素の出力画素値のうち、画素値が最小のものである最大最小値と、前記自画素の入力画素値の最小値および前記参照画素の入力画素値の最小値に対応する前記自画素の出力画素値のうち、画素値が最大のものである最小最大値とを算出する算出手段と、
    前記複数の画素のうち処理対象となる画素の画素値を、前記最小最大値から前記最大最小値の範囲に収まるように変換する変換手段と、
    前記画像データに対し、前記テーブル記憶手段に記憶された濃度補正テーブルを用いて、前記変換手段により変換された画素値を前記自画素の入力画素値として、補正処理を行う画像補正手段と、
    前記画像補正手段により補正された画像データを、補正後の画素値に従ってインクを吐出する複数のノズルを有する画像形成手段に出力する出力手段と
    を有し、
    前記参照画素が、前記自画素との位置関係が所定の条件を満たす画素であり、
    前記濃度補正テーブルが、前記自画素の入力画素値をM個、前記参照画素の入力画素値をN個(M、NはM>Nを満たす整数)記憶しており、
    前記濃度補正テーブルは、前記複数のノズルの各々について、前記自画素の入力画素値と、前記参照画素の入力画素値と、前記出力画素値との対応関係を記憶しており、
    前記画像補正手段は、前記自画素の入力画素値が、前記濃度補正テーブルに記憶されている入力画素値以外の値である場合、前記濃度補正テーブルに含まれる自画素の入力画素値および参照画素の入力画素値を用いた補間処理により前記補正処理を行う
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記濃度補正テーブルに記憶された前記参照画素の入力画素値の数Nが、前記複数のノズルのうち当該参照画素を形成するノズルが出力可能な階調数と等しいことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記参照画素が、第1の参照画素および第2の参照画素の少なくとも2つの画素を有し、
    前記第2の参照画素と前記自画素との距離が、前記第1の参照画素と前記自画素との距離より短く、
    前記濃度補正テーブルが、前記自画素の入力画素値をM個、前記第1の参照画素の入力画素値をN1個、前記第2の参照画素の入力画素値をN2個(M、N1、N2は、M>N2>N1を満たす整数)記憶している
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記第2の参照画素が、前記自画素に隣接する画素であり、
    前記第1の参照画素が、前記第1の参照画素に隣接する画素である
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 前記参照画素が、前記複数のノズルのうち、前記自画素を形成する自ノズルと所定の位置関係にある参照ノズルにより形成される画素であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記参照ノズルが、前記自ノズルに隣接するノズルであることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
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