JP4236469B2 - 多平面ファセットを有するプリズム逆反射体 - Google Patents

多平面ファセットを有するプリズム逆反射体 Download PDF

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Description

発明の背景
逆反射シートは、シートの主面に入射した光をその発光源の方へ向ける能力を有する。他に類のないこの能力のために、逆反射シートは、交通安全標識および個人用安全標識を目立たせることに関する様々な用途で広く使用されている。逆反射シートの典型的な使用例には、道路標識、交通円錐標識、およびバリケード上にそのようなシートを置いて、特に夜間の運転条件のような照明の不十分な条件や悪天候条件でこれらの標識を目立たせることが挙げられる。これらの使用法では通常、シートを比較的平坦で剛性の表面に付着させることができ、それによってシートの可とう性を比較的低くすることができる。さらに、標識用途は、比較的予測可能な標準化された視認形状を特徴とする。
主として2種類の逆反射シート、すなわちビード付きシートおよび立方体コーナー・シートがある。ビード付きシートは、多数の独立したガラスまたはセラミック微小球体を用いて入射光を逆反射させる。光学的な観点からは、ビード付きシートは、好ましい回転対称性を示し、ビードの対称性によって円摩度性能が高い。さらに、ビード付きシートは、各ビードが互いに独立しているため、通常、比較的良好な可とう性を示す。しかし、ビード付きシートは立方体コーナー・シートと比べて明るさが比較的弱くなる傾向がある。
立方体コーナー逆反射シートは通常、剛性の相互に連結された立方体コーナー要素のアレイを用いて、シートの主面に入射した光を逆反射させる。基本的な立方体コーナー要素は、単一の基準点、すなわち頂点で交差する互いにほぼ垂直な側面と、頂点と向かい合う底面三角形とを有する概ね四面体の構造である。立方体コーナー要素の対称軸、すなわち光軸は、立方体頂点を通って延び、立方体コーナー要素の内部空間を三等分する軸である。底面正三角形を有する従来の立方体コーナー要素では、立方体コーナー要素の軸は、底面三角形を含む平面に垂直である。
動作時には、立方体コーナー要素の底面に入射した光は、要素の3つの側面のそれぞれから反射され、光源の方へ向きを変えられる。逆反射シートは一般に、物体の可視性を高めるように立方体コーナー反射要素から成る少なくとも1つのアレイを含む構造化表面を組み込んでいる。ビード付きシートと比べると、立方体コーナー逆反射シートは、比較的小さな入射角で入射した光、例えば、近垂直光に対する明るさが比較的弱い。しかし、立方体コーナー逆反射シートはまた、入射角が大きいときにかなり不十分な回転対称性を示す。さらに、立方体コーナー逆反射シートは、立方体コーナー要素同士がすべて相互に連結されることが多いのでビード付きシートよりも剛性が高い。
立方体コーナー逆反射シートの光学的特性は、特定の配向で最適な性能を示すように構成することができる。これは、逆反射シートの立方体コーナー要素を、その光軸がシートの底面に垂直な軸に対して傾くように形成することによって実現することができる。1986年5月13日にHoopmanに発行された米国特許第4588258号(第4588258号特許)は、互いに向かい合う整合する対を形成する傾いた立方体コーナー要素を有する光学機器を用いた逆反射シートを開示している。第4588258号特許で開示されたシートは、第4588258号ではx平面として識別された、大きな入射角で改善された逆反射性能を示す一次平面と、第4588258号ではy平面として識別された、大きな入射角で改善された逆反射性能を示す二次平面とを有している。
他の特許、すなわち、1945年7月31日にJungersenに発行された米国特許第2380447号(第2380447号特許)では、共通の辺から傾いたプリズム対の光軸がこの特許の図15に開示されている。
他の特許、すなわち、1992年12月15日にWalterに発行された米国特許第5171624号では、プリズム対同士が互いに対して約3度から10度の範囲の角度に傾き、プリズム・サイズが0.15〜0.64mm(0.006〜0.025インチ)(頂点同士の間の空間)であり、少なくとも1つのプリズム側面が弧状であるマイクロプリズム反射シートを開示している。弧状のプリズム表面は製造するのが極めて困難であることが判明している。
しかし、光をより一様に分散させる、比較的製造が容易な逆反射構造が依然として必要である。
発明の概要
本発明は、立方体コーナー逆反射要素を有する逆反射構造に関する。この構造は、いくつかのプリズム対として形成される透明なプリズムのアレイを有する逆反射シートを含んでいる。各プリズムは、底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含んでいる。各側面は、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を含んでいる。各側面の底辺は、それに隣接する側面の底辺と交差して底点を形成し、アレイ内の少なくとも1つのプリズムの第1の面は、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含んでいる。第1の面の第1の平面と第1の面の第2の平面は、第1の端点および第2の端点を有する線に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点は、同一平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成している。
好ましい態様では、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を含んでいる。他の好ましい態様では、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を含んでいる。平面は、プリズムの外側から見たときに凹状または凸状を形成することができる。
一態様では、逆反射構造は、少なくとも1つの底縁に沿って約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の長さを有している。好ましくは、プリズム対同士の間に負の傾きがある。プリズムのアレイは約-1度から約-15度の間に傾けることができる。他の態様では、各プリズムは、約1度から約15度の間の正の傾きを有している。好ましい態様では、逆反射構造は、正反射用の逆反射要素のファセット側に金属溶射層を含んでいる。
他の態様によれば、鋳型材料の本体に複数の溝を含む、逆反射プリズムを鋳造する鋳型が設けられる。各溝は、いくつかのプリズム対として形成されるプリズムのアレイを形成する角度で交差している。各プリズムは、底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含んでいる。各側面は、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を有している。各側面の底縁は、それに隣接する側面の底辺と交差して底点を形成している。アレイ内の少なくとも1つのプリズムの第1の面は、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含んでいる。第1の面の第1の平面と第1の面の第2の平面は、第1の端点および第2の端点を有する辺に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点は、同一平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成している。
第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を含んでよい。第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を含んでよい。
他の態様によれば、いくつかのプリズム対として形成されるプリズムのアレイを形成する角度で互いに交差する複数の溝を鋳型材料の本体に形成することによって第1の鋳型を形成する段階を含む、逆反射シートを形成する方法が提供される。各プリズムは、底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含んでいる。各側面は、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を含んでいる。各側面の底辺は、それに隣接する側面の底辺と交差して底点を形成し、アレイ内の少なくとも1つのプリズムの第1の面は、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含んでいる。第1の面の第1の平面と第1の面の第2の平面は、第1の端点および第2の端点を有する線に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点は、同一平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成している。第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を含んでよい。第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を含んでよい。
この方法は、負プリズム・アレイ・パターンを含む第2の鋳型を第1の鋳型内に形成する段階を含んでいる。次いで、逆反射シートが、第2の鋳型内に形成され、この鋳型から取り外される。
本発明は、単一または二重配向立方体コーナー・プリズム・シートよりも広範囲でより一様な逆反射プロファイルを与えることを含む多数の利点を有している。本発明は、トラック用の標識を目立たせるうえで有用である。
発明の詳細な説明
本発明の前記およびその他の目的、特徴、および利点は、添付の図面に示されている本発明の好ましい態様の以下の詳しい説明から明らかになろう。図面では、同じ参照符号は様々な図の全体にわたって同じ部分を表す。各図面は必ずしも一定の比例に縮小して描かれてはおらず、本発明の原則を示すために強調されている。本発明の特定の態様が本発明の一例として示されており、本発明の制限としては示されていないことが理解されよう。本発明の主要な特徴は、本発明の範囲から逸脱せずに様々な態様で使用することができる。すべての割合および部分は、特に断らない限り重量に対するものである。
逆反射製品において有用な立方体コーナー逆反射要素が図1の斜視図および図2の側面図に示されている。図示のように、要素10は、頂点18で接する3つの互いに垂直な側面12、14、16を有している。側面12、14、16の底辺20は直線であり、単一の平面、すなわち、要素10の底面22内に位置している。要素10は、側面12、14、16によって形成される内角を三等分し、底面22に垂直な線26に対して傾いた中心軸すなわち光軸24も有している。逆反射は、要素の底面22に入射した光が内部で、3つの側面のうちの1つによって第2の面に反射され、次いで第3の面に反射され、次いで底面を通って光源に戻るときに起こる。
逆反射製品では、図1および2に示されている立方体コーナー要素は一般に、整合する対の一部として少なくとも1つの他の立方体コーナー要素と共に使用され、かつ一般にそのような要素のアレイと共に使用される。要素のアレイに存在するような他の立方体コーナー要素が、代表的な逆反射製品28aの後部を示す図3の平面図に示されている。各要素は、例えば、単一の一体的なシート材料の一部として形成するか、または底面22で被膜36に貼り付けることによって連結される。
図4は、図3に示されている逆反射製品の一部を断面図で示しており、要素39a、39bを連結する重合被膜のような材料の被膜36を示している。逆反射要素10の底辺20が直線であり共通の平面内に位置しているため、このような要素のアレイは、数群の溝を交差させることによって形成される。図3を参照すると、要素10は、互いに整合するプリズム要素対を形成する交差パターンでアレイと交差する3つの溝群にそれぞれが属する3つのV字形溝30、32、34によって形成されている。互いに整合する一対のプリズム37a、37bは、高さ(h)寸法および長さ(l)寸法を有している。-3度の傾きを有する好ましい態様では、高さ寸法は約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の範囲を有している。長さ寸法は約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の範囲を有している。溝同士の間のピッチp、すなわち距離は、約0.0457mmから約1.143mm(0.0018インチから0.045インチ)の間の範囲を有してよい。
図4に示されているように、光源(L)からの光線(R)が被膜36に入射しそれを透過して逆反射要素10に至り、そこで内部反射され、被膜36を通って戻る。互いに整合する一対の逆反射要素10は、線26に平行な中心線38を有している。図示の整合対は、光軸24と線26の間の角度αによって示されているように中心線38に対して負の傾きを有している。光軸24は、光源Lの方向で中心線38から拡散する。逆に、正の傾きを有する整合対の場合、光軸は光源の方向で中心線に収束する。一態様では、この傾きは約-1度から約-15度の範囲であってよい。他の態様では、傾きは零であってよい。好ましい態様では、傾きは約-3度である。他の態様では、プリズムは約1度から約15度の間の正の傾きを有する。
互いに整合するプリズムは、それらの間に空間(s)を有している。一態様では、この空間は、約0.0005mmから約0.102mm(0.00002インチから0.004インチ)の間の長さを有している。立方体同士の間の、1つまたは複数の辺上の間隔(s)は、シートの正反射を向上させるための間隔である。この空間は平坦であっても、固有の光学形状を有していてもよい。この場合、規約反射率がかなり向上する可能性がある。この表面からの正反射をさらに向上させるには、表面にエッチング、ラップ仕上げ、研磨、ビード・ブラスティング、レーザ書込み、圧縮成型、あるいは非一様表面を形成する任意の他の種類の材料除去または変形プロセスを施すことができる。バフ研磨された平坦な表面は、アルミニウムで金属溶射された部分の輝度値を2倍にすることができ、この場合の逆反射明るさ値の損失は10%に過ぎない。バフ研磨によって平坦な表面にテクスチャが与えられる。空間は、マスタリング・プロセスまたはマスタのリフトの後に続くプロセスで形成することができる。
一般に、プリズムは、金属板または他の適切な材料の平坦な表面上にマスタを形成することによって製造される。正立方体コーナーを形成する場合、互いに平行で等距離に位置し、互いに交差し、かつ互いに60度離れた3つの一連のV字形溝が平坦なプレートに刻まれる。溝角が70度31分43.6秒であるとき、2つの立方体面が交差することによって形成される角度(二面角)は90度であり、入射光は光源に逆反射される。次いで、雌レプリカント金型を用いて所望の立方体コーナー・アレイを剛性の平坦なプラスチック表面に加工する。自動車のヘッドライト・リフレクタの場合、二面角は、入射光が非直交方向に、光源ではなく運転者の方へ反射するように変えられる。
立方体コーナー・マイクロプリズムの構造および動作に関する詳細は、1972年8月15日にRowlandに発行された米国特許第3684348号に記載されている。逆反射シートを製造する方法も、1972年9月5日にRowlandに発行された米国特許第3689346号に記載されている。開示された方法では、協働するように構成された鋳型で立方体コーナー・マイクロプリズムが形成される。各プリズムは、立方体コーナー構造がシートの一面から突き出る複合構造を形成するようにプリズム上に掛けられたシートに接着される。各シートを形成するのに好ましい材料は、任意の透明なポリマー被膜であってよい。ポリカーボネート、ポリエステル、塩化ポリビニル、ポリウレタンが最も一般的に使用されている。
本発明の逆反射シートは、1997年7月15日にMartinに発行された米国特許第5648145号または1973年1月23日にStammに発行された米国特許第3712706号に開示されたシートによって概ね構成することができる。特に、Martinは、逆反射すべき光が各面によって形成された内部空間に入射し、入射光の逆反射が、要素の面から面への光の全内部反射によって起こる「空気裏当て(air-backed)」逆反射シートを開示している。(要素の各面で形成された内部空間を三等分する)要素の逆反射軸からかなり傾いた入射光は、その臨界角よりも小さい角度で面に入射し、それによって反射するのではなく面を透過する。
プリズム・シートの性能を評価する場合、一対の立方体コーナー39aおよび39bが逆反射製品28a上に示されている図5に示されている立方体コーナー対の辺20による回折効果を考慮すべきである。矢印15xは、逆反射平面28a内の座標方向Xを表し、矢印15yは逆反射平面28a内の他の座標方向Yを表している。点線26は、プリズム・シート28aに垂直な基準線であり、点線26iはプリズム・シートの中心と光源を連結し、入射軸を形成している。プリズム・シートの中心から検出器または人間の目まで実線26oが描かれており、これを観測軸と呼ぶ。円27は、入射軸26iに垂直な断面(平面)を表している。矢印23xは、断面平面27内の座標方向Xを表し、矢印23yは断面平面27内の他の座標方向Y'を示している。入射角25iは、入射軸26iと基準軸26との間の角度である。観測角25oは、観測軸26oと入射軸26iとの間の角度である。入射軸26iおよび観測軸26oを含む平面は、様々な方向に向けることができ、X軸から線23eまでの配向角度25eを形成する交差線23eを有している。
入射軸26iに沿った平行な光線が、ある入射角、例えば5度で、図5に示されているように逆反射シート28aを照明すると、反射光は逆反射シート28aから出て、主として入射光線の逆方向に戻る。大部分の光線は、入射光線とまったく逆の方向に沿って進み、いくつかの光線はこの方向から逸脱し、数度の偶角を有する幅の狭い円錐状に拡散する(通常、偶角は-2度から2度の間である)。したがって、通常、観測角、配向角、および入射角の関数として記述される光分散が断面27上で起こる。この光分散は、逆反射シート28aから断面27までの距離が遠くなるにつれて変化する。光分散は、この距離が無限に近づくと安定する。ピッチが0.051mmから0.127mm(0.002インチから0.05インチ)の範囲のプリズム・シートの安定な光分散を得るのに合理的な距離は、約15.24mm(50フィート)である。光分散と各角度の関係を遠視野における回折パターンとも呼ぶ。回折は、図5の各立方体コーナーの辺20によって起こる。光分散が理論的な計算によって生成された後、それから測光データを得て、実験室で、指定された観測角、配向角、および入射角で測定された測光データに、相関付けることができる。
コーナー立方体(またはプリズム・シート)の2つの因子または仕様は、主としてコーナー立方体の性能に影響を与える可能性がある。1つの因子は、コーナー立方体のピッチに関して表される、プリズム・シート上の単一のコーナー立方体・サイズである。プリズム・シートの場合、3つの方向に3つの異なるピッチが存在してよい。これらのピッチはそれぞれ、対応する方向における切断幅を表す。通常のプリズム材料の場合、この3つの方向は、このうちの任意の2つの方向の間に60度の角度を形成する。したがって、1つのピッチが、たいていの場合コーナー立方体・サイズを表す主ピッチとして選択される。このピッチは、互いに整合する一対のプリズム37a、37bの寸法(h)として図3に示されている。コーナー立方体・ピッチは小さく、約0.025mmから約0.25mm(0.001インチから0.01インチ)の範囲である。一態様では、このピッチは、約0.05mmから約0.15mm(0.002インチから0.006インチ)の範囲である。好ましい態様では、このピッチは、約0.088mmから約0.114mm(0.0035インチから0.0045インチ)の範囲である。
図6は、白色光を用いて0.089mmおよび0.152mm(0.0035インチおよび0.006インチ)の2枚のプリズム・シートを照明することによって生成された光分散のXプロファイルを表す2本の曲線を示している。xプロファイルは、立方体コーナー要素構成を評価するために理論的に生成されたものである。0.089mm(0.0035インチ)ピッチのプリズム・シート(実曲線)は、-0.2度から+0.2度の間の観測角で0.152mm(0.006インチ)のシートよりも弱い明るさを有し、-0.5度から-0.2度までおよび+0.2度から+0.5度までの観測角でこのシートよりも強い明るさを有する。
性能に影響を与える可能性のある第2の因子は、傾斜角によって表されるコーナー立方体光軸の方向である。光軸を形成するには2つの角度が必要である。一方の角度は、光軸と、X方向と呼ばれる主ピッチ方向(またはプリズム・シート鋳造プロセスの加工方向)との間に形成される角度として定義される。この角度を傾斜角と呼ぶ。第2の角度は、光軸および実際のピッチ方向を含む平面がX方向に対して回転する角度として定義される。コーナー立方体またはプリズム材料の多くの構造では、第2の角度は、傾斜角を利用してその光学方向を十分に表せるように零が選択される。傾斜角は通常、正および負の傾きとして分類される。
図7は、白色光照明の下で、それぞれ-3度の傾きおよび+3度の傾きを有する0.089mmピッチ(0.0035インチ)の2枚のシートによって理論的に生成された光分散の2つのxプロファイルを示している。-3度の傾きを有するシート(実曲線)は、+3度の傾きを有するシート(曲線でない)よりも中央明るさが弱く、かつ観測角が0.33度および0.5度のときの明るさがこのシートよりも強い。
図8は、本発明の原則によって構成された互いに整合するプリズム要素41a、41bを示しており、一方、図9は図8のプリズム要素の平面図である。一般に、プリズム・アレイでは、少なくとも1つのプリズム要素41a、41bは、2つ以上の平面を有する少なくとも1つの側面を含む。このようにプリズムまたはプリズムのアレイを構成した場合の利点は、修正された側面の逆反射によって光出力パターンが顕著に修正され、例えば、必要に応じてより広範囲にかつより一様に分散されることである。光出力は、有効開口形状44a、44bの変更と各側面の傾斜平面の変更によって修正される。基本的に、好ましくは光をより一様に逆反射させる各要素41a、41bを形成するように互いに異なる性能を有する2つのプリズムが連結される。
各プリズム要素41a、41bは、底面開口44a、44bの周囲を形成する底辺20aおよび20bを含んでいる。好ましい態様では、少なくとも1つのプリズムの少なくとも1つの側面、例えばプリズム要素41aは、中央辺48aを形成する、第1の面の第1の平面40aと第1の面の第2の平面42aとを含んでいる。
他の態様では、プリズム要素41aの2つ以上の側面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を含んでいる。これらの面を第2の面の第1の平面40b、第2の面の第2の平面42b、第3の面の第1の平面40c、および第3の面の第2の平面42cと呼ぶことができる。図8および9に示されているように、プリズム要素41aの各側面は、第1の平面40a、40b、40cと第2の平面42a、42b、42cとを含んでよい。整合する対では、プリズム要素41bは、3つの第1の平面と、3つの第2の平面と、中央辺48bとを含んでいる。プリズム要素41aおよび41bの第1の平面と第2の平面は、それぞれの辺48aおよび48bに沿って隣接しており、図示のように中央開口とみなすことができる。
図8および9に示されている第1の平面と第2の平面は、プリズムの外側から見たときに凹状を形成する。好ましい態様では、第1の表面角α2は、約34度から約74度の範囲であり、好ましくは約57.591度の角度測定値を有してよい。第2の表面角β2は、約34度から約74度の範囲であり、好ましくは約57.858度の角度測定値を有してよい。
図8に示されているように、hbは中央平面48と底面44との間の高さであり、htは中央平面48から頂点18aまでの高さである。htとhbの比は、本発明のプリズムの構造との関係を有している。例えば、比1は、htとhbが等しいことを意味し、同様に折り畳まれた面を形成し、比10は、主要部が第2の平面であり、第1の平面が幅の狭いストリップに過ぎない構造を形成する。一般に、htとhbの比の範囲は、2つの極端な例である零から無限までであってよい。htとhbの好ましい比は、約0.1から約100の間の範囲である。
図10および11は、プリズム41a、41bと同様に構成された互いに整合するプリズム要素43a、43bを示している。しかし、この態様では、第1の平面と第2の平面は、外側から見たときに凸状を形成する。この態様では、第1の表面角α2は約34度から約74度の範囲、好ましくは約57.858度の角度測定値を有してよい。第2の表面角β2は約34度から約74度の範囲、好ましくは約57.591度の角度測定値を有してよい。
図8および10のプリズムは、正または負の方向に傾けることができる。この傾きは、理論上のピーク49a、49bまで延びている第1の平面40aおよび40bに基づいて測定され、このピーク49a、49bから図4に示されているように傾きを算出することができる。
図10および11に示されているようなプリズム・シートの性能を予測するために評価プログラムを実行した。設計仕様は以下のとおりである。プリズム・シートのピッチは0.135mm(0.0053インチ)であり、傾きはない。角面は、凸状を形成する2つの平面を有している。3つの同一の面角α2および3つの同一の面角β2がある。角度αは、正プリズム角、すなわち54度44分8.2秒である角度β2よりも6分大きい。
図12は、各面上に2つの表面を有する0.135mm(0.0053インチ)ピッチの上記のプリズム・シートによってもたらされる光分散のXプロファイルを表す実曲線を示している。図12には、やはり光分散のXプロファイルであるが、傾きを有さない0.089mm(0.0035インチ)ピッチの正立方体コーナーを有するシートによってもたらされる点曲線が、基準として示されている。各面上の2つの表面を有する立方体コーナーは、観測角が0.33度、0.50度、および1.0度のとき0.089mm(0.0035インチ)ピッチの正シートよりも強い明るさを有する。
本発明の多平面プリズムは、1996年4月30日にRowlandらに発行された米国特許第5512219号に開示されているプロセスを修正することによって形成することができる。Rowlandらは、プリズム要素のアレイを有する放射硬化可能なプラスチック材料の微小構造マトリックスを硬化するための再使用可能な鋳型を形成する方法を開示している。プリズム要素の正のアレイを含むファセット側とベース側とを有するエンボス加工鋳型を形成する。逆反射プリズム要素の負のアレイを含む重合鋳型を形成するようにエンボス加工鋳型のファセット側に重合化合物を成型する。逆反射プリズム要素の負のアレイに逆反射シートを形成し、その後逆反射シートを鋳型から取り外す。
好ましくは、本発明では、図3に示されているように鋳型材料の本体に複数の溝30、32、34を形成することによってエンボス加工鋳型すなわち第1の鋳型を形成する。溝30、32、34は、例えば、図8および9に示されているように第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含む少なくとも1つのプリズムをアレイ内に有するいくつかのプリズム対としてプリズムのアレイを形成する角度で交差している。面をその一部にわたって第2の角度でもう1度切断することによって、この3プラナ面を形成することができる。第1の鋳型のプリズムは、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面ならびに第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面さらに含んでよい。
第1の鋳型の負のプリズム・アレイである第2の鋳型すなわち鋳造鋳型(図示せず)を第1の鋳型内に形成する。したがって、第1の鋳型の頂点は第2の鋳型の頂点に対応する。逆反射プリズム要素の負のアレイに逆反射シートを形成し、その後逆反射シートを鋳型から取り外す。
実施例
図13、14、15、および16は、マルチプラナ面を有するマイクロプリズムで形成された様々なパターンを含む逆反射シート28b、28c、28d、28eの様々な例を示している。これらのマイクロプリズムは、面同士の間の角度が約179.73度(180゜-16'/60゜)である後述のマルチプラナ面を含んでいる。もちろん、所望の逆反射光パターンを実現するように本発明の原則によって他のパターンを構成することができる。
典型的な立方体コーナー・プリズムは、1992年12月15日にWalterに発行された米国特許第5171624号の図4に開示され示されているように、中央に第1の最大量を有し、周方向に間隔を置いて半径方向に延びる6つの二次最大量を有する出射エネルギー・パターンで光を逆反射させる。
図17、18、19、および20は、それぞれ図13、14、15、および16によって構成されたマルチプラナ面を含む空気裏当てポリエステル逆反射シートから遠視野で得た逆反射光出力パターンを示している。
各シートは好ましくは、逆反射性能を向上させ薄い製品の製造を助けるために少なくともいくつかのプリズム・ファセットに正反射コーティングが施される。この結果得られるシートを金属溶射逆反射シートと呼ぶことができる。このコーティングはアルミニウム、銀、金、または同様の所望の特性を助ける同様の金属であってよい。図21、22、23、および24は、それぞれ図13、14、15、および16によって構成されたマルチプラナ面を含む金属溶射ポリエステル逆反射シートから遠視野で得た逆反射光出力パターンを示している。
実施例1
図13の逆反射シート28bは、V字形溝34に隣接するプリズム面のマルチプラナ面を示している。空気裏当てシートについての図17および金属溶射シートについての図21が、単一の軸に概ね集中した光を示していることに留意されたい。
実施例2
図14の逆反射シート28cは、互いに60度離れた、V字形溝30および32に隣接するプリズム面のマルチプラナ面を示している。空気裏当てシートについての図18および金属溶射シートについての図22が、2つの軸に概ね集中した光を示し、Xパターン形状に似ていることに留意されたい。
実施例3
図15は、各V字形溝30、32、および34に隣接するプリズム面、すなわちプリズム要素41a、41bおよび43a、43bと同様のプリズム面のマルチプラナ面を有する逆反射シート28dを示している。それぞれ空気裏当てシートおよび金属溶射シートについての図19および23に示されている光出力パターンは、3本の軸に概ね集中している。
実施例4
図16の逆反射シート28eは、あるV字形溝30、32、および34に隣接するプリズム面のマルチプラナ面を示している。この態様では、V字形溝5つおきに隣接するマルチプラナ面は複数の平面を有している。それぞれ空気裏当てシートおよび金属溶射シートについての図20および24に示されている光出力パターンは、かなり集中している。これらのパターンは、図19および23に示されているパターンよりも、シート28eにおける光を拡散させるマルチプラナ面が少ないため、図19および23に示されているパターンよりも圧縮されたパターンを示している。圧縮の量は、ファセット上に第2の面を有するプリズムの量に応じて変えることができる。マルチプラナ面を有するプリズムの数が多いほど、戻り光の円錐状の拡散の規模が大きくなる。
逆反射構造の立方体コーナー逆反射要素の斜視図である。 図1の線2-2に沿った立方体コーナー逆反射要素の側面の側面図である。 図1および2に示されている立方体コーナー要素のアレイを有する逆反射シートの平面図である。 図3の線4-4に沿った断面図である。 プリズム・シートの性能を評価するのに用いられる専門用語の定義を示すプリズム・シートの斜視図である。 0.089mm(0.0035インチ)ピッチの正立方体コーナーによってもたらされる光分散のXプロファイルである実曲線と、0.152mm(0.006インチ)ピッチ・立方体コーナーによってもたらされるXプロファイルを表す点曲線を示す図である。 それぞれ-3度の傾きおよび+3度の傾きを有する、0.089mm(0.0035インチ)ピッチの立方体コーナーによって生成された2つのxプロファイルを比較した図である。 本発明の原則によって構成されたマイクロプリズム要素の好ましい態様の断面図である。 図8のマイクロプリズム要素の平面図である。 本発明の原則によって構成されたマイクロプリズム要素の他の好ましい態様の断面図である。 図10のマイクロプリズム要素の平面図である。 実曲線が、0.135mm(0.0053インチ)ピッチの立方体コーナーによってもたらされるX方向に沿った明るさを示し、点曲線が、0.089mm(0.0035インチ)ピッチの正立方体コーナーのxプロファイルである2つのxプロファイルを示す図である。 1つの溝群内にマルチプラナ面を有する逆反射シートの平面図である。 2つの溝群内にマルチプラナ面を有する逆反射シートの平面図である。 3つの溝群内にマルチプラナ面を有する逆反射シートの平面図である。 3つの溝群内に、V字形溝5つごとに間隔を置いて配置されたマルチプラナ面を有する逆反射シートの平面図である。 図13に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する空気裏当て逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図14に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する空気裏当て逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図15に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する空気裏当て逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図16に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する空気裏当て逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図13に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する金属溶射逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図14に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する金属溶射逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図15に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する金属溶射逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。 図16に示されているアレイによって構成されたマルチプラナ面を有する金属溶射逆反射シートから遠視野で得られた逆反射光出力パターンを示す図である。

Claims (32)

  1. 各プリズムが、底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含み、各側面が、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を有し、各側面の該底辺が、隣接する側面の底辺と交差して底点を形成する、いくつかのプリズム対として形成される透明なプリズムのアレイを含む逆反射シートであって、アレイ内の少なくとも1つのプリズムの第1の面は、少なくとも第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含み、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面は、第1の端点および第2の端点を有する、第1の面の底辺に実質的に平行な辺に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点は、同一の平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成するシート。
  2. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を有する、請求項1記載のシート。
  3. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を有する、請求項2記載のシート。
  4. 第1の面の第1の平面と第1の面の第2の平面は、プリズムの外側から見たときに凸状を形成する、請求項1記載のシート。
  5. 第1の面の第1の平面と第1の面の第2の平面は、プリズムの外側から見たときに凹状を形成する、請求項1記載のシート。
  6. 少なくともいくつかの側面上に金属溶射層をさらに含む、請求項1記載のシート。
  7. 側面は空気裏当てされている、請求項1記載のシート。
  8. プリズムの少なくとも1つの底辺は、約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の長さを含む、請求項1記載のシート。
  9. プリズムのアレイは負の傾きを有する、請求項1記載のシート。
  10. プリズムのアレイは、-1度から-15度の間の角度に傾いている、請求項9記載のシート。
  11. プリズムのアレイは正の傾きを有する、請求項1記載のシート。
  12. プリズムのアレイは、1度から15度の間の角度に傾いている、請求項11記載のシート。
  13. 底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含む、逆反射シートに用いるためのプリズムであって、各側面が、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を有し、各側面の該底辺が、隣接する側面の底辺と交差して底点を形成するプリズムにおいて、第1の面は、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含み、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面は、第1の端点および第2の端点を有する、第1の面の底辺に実質的に平行な辺に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点は、同一の平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成するプリズム。
  14. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を有する、請求項13記載のプリズム。
  15. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を有する、請求項14記載のプリズム。
  16. 第1の平面と第2の平面は、プリズムの外側から見たときに凸状を形成する、請求項13記載のプリズム。
  17. 第1の平面と第2の平面は、プリズムの外側から見たときに凹状を形成する、請求項13記載のプリズム。
  18. 少なくともいくつかの側面上に金属溶射層をさらに含む、請求項13記載のプリズム。
  19. 側面は空気裏当てされている、請求項13記載のプリズム。
  20. プリズムの少なくとも1つの底辺は、約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の長さを含む、請求項13記載のプリズム。
  21. 負の傾きを有する、請求項13記載のプリズム。
  22. -1度から-15度の間の角度に傾いている、請求項21記載のプリズム。
  23. 正の傾きを有する、請求項13記載のプリズム。
  24. 1度から15度の間の角度に傾いている、請求項23記載のプリズム。
  25. いくつかのプリズム対として形成されるプリズムのアレイを形成する角度で互いに交差する複数の溝を鋳型材料の本体に含む逆反射プリズムを成形するための鋳型であって、各プリズムが、底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含み、各側面が、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を有し、各側面の該底辺が、隣接する側面の底辺と交差して底点を形成する鋳型において、アレイ内の少なくとも1つのプリズムの第1の面は、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含み、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面は、第1の端点および第2の端点を有する、第1の面の底辺に実質的に平行な辺に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点は、同一の平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成する鋳型。
  26. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を有する、請求項25記載の鋳型。
  27. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を有する、請求項26記載の鋳型。
  28. プリズムの少なくとも1つの底辺は、約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の長さを含む、請求項25記載の鋳型。
  29. 逆反射シートを形成する方法であって、
    a)いくつかのプリズム対として形成されるプリズムのアレイを形成する角度で互いに交差する複数の溝を鋳型材料の本体に形成することによって第1の鋳型を形成し、各プリズムが、底面開口と、頂点で接する3つの互いに交差する側面とを含み、各側面が、底面開口の周囲の一部を形成する底辺を有し、各側面の該底辺が、隣接する側面の底辺と交差して底点を形成し、アレイ内の少なくとも1つのプリズムの第1の面が、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を含み、第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面が、第1の端点および第2の端点を有する、第1の面の底辺に実質的に平行な辺に沿って隣接しており、頂点、第1の端点、および第1の底点が、同一の平面に存在し、第1の底点から頂点まで連続する辺を形成する段階と、
    b)負のプリズム・アレイ・パターンを含む第2の鋳型を第1の鋳型内に形成する段階と、
    c)該第2の鋳型内に該シートを形成する段階と、
    d)第2の鋳型からシートを取り外す段階とを含む方法。
  30. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第2の面は、第2の面の第1の平面および第2の面の第2の平面を有する、請求項29記載の方法。
  31. 第1の面の第1の平面および第1の面の第2の平面を有するプリズムの第3の面は、第3の面の第1の平面および第3の面の第2の平面を有する、請求項30記載の方法。
  32. プリズムの少なくとも1つの底辺は、約0.0508mmから約1.27mm(0.002インチから0.05インチ)の間の長さを含む、請求項29記載の方法。
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