JP4236300B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は管腔内に挿入される挿入部の内部に例えば処置具等を挿通するためのチャンネル孔が配設された内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内視鏡には管腔内に挿入される挿入部と、この挿入部の基端部に連結された手元側の操作部とが設けられている。さらに、軟性の内視鏡の挿入部には細長い可撓管部と、挿入部の最先端に配置された硬質な先端部と、これらの可撓管部と先端部との間に介設された湾曲変形可能な湾曲部とが設けられている。
【0003】
また、図4は従来の内視鏡における挿入部aの先端部分の内部構成を示すものである。図4中で、bは挿入部aの先端部、cは湾曲部である。ここで、先端部bには金属製の先端部本体dが設けられている。この先端部本体dの外面全体は絶縁カバーeで覆われている。この場合、従来の絶縁カバーeは全体的にほぼ同じ肉厚になっている。
【0004】
また、例えば、特公平3−26964号公報や、特開平10−43130号公報などに示されているように挿入部aの内部には例えば処置具等を挿通するための鉗子チャンネル(チャンネル孔)fが配設されている。この鉗子チャンネルfは細長い樹脂製のチャンネルチューブgの先端部に金属製のチャンネルパイプhが連結されて一体化された状態で構成されている。さらに、この鉗子チャンネルfは先端部本体dと絶縁カバーeとを貫通し、絶縁カバーeの外表面に開口されている。
【0005】
また、先端部本体dおよび絶縁カバーeには複数の貫通孔kが挿入部aの中心軸と平行に穿設されている。ここで、先端部本体dの1つの貫通孔k1 内には観察光学系の対物レンズユニットiおよびイメージガイドjの先端部が嵌合されて接着固定されている。また、他の1つの貫通孔k2 には鉗子チャンネルfが連通され、さらに、他の1つの貫通孔(図示せず)には図示しないライトガイドが嵌合されて接着固定されている。なお、鉗子チャンネルfを構成しているチャンネルパイプhとチャンネルチューブgとは対物レンズユニットiのレンズ枠mと並列に配置されている。
【0006】
そして、図5(C)に示すように挿入部aの内部の鉗子チャンネルf内に例えば高周波処置具x等を挿通させ、この高周波処置具xの先端部の処置具電極yを鉗子チャンネルfの外に突出させて体内の腫瘍等の患部組織Hに引っ掛けた状態で、処置具電極yに高周波電流を流すことにより、腫瘍等の患部組織Hの切除等の高周波処置を行うようになっている。
【0007】
また、特公平3−26964号公報には内視鏡の挿入部aの先端部に配設された先端部本体dを貫通し、絶縁カバーeまで電気絶縁性のチャンネルチューブgの先端部を延出させた構成が開示されている。
【0008】
また、特開平10−43130号公報にはチャンネルチューブgの先端部を絶縁カバーeに近接する位置に配置し、チャンネルチューブgと絶縁カバーeとの間の内面を接着剤で充填させた構成が開示されている。
【0009】
また、図5(A),(B)は従来の内視鏡の湾曲部cの要部構成を示すものである。従来の湾曲部cには挿入部aの中心軸方向に沿って複数の節輪nが並設されている。さらに、すべての節輪nの端縁部には図5(A)に示すように2つの連結用の突起部pが180°離れた位置にそれぞれ形成されている。そして、図5(B)に示すように隣接する前後の節輪n1 ,n2 の各突起部p1 ,p2 間が重ね合わされ、これらの突起部p1 ,p2 間の重なり部分にそれぞれ貫通されるリベットrにより回動自在に連結される構成になっている。これにより、図5(A)に示すように第1の節輪n1 と、第2の節輪n2 との間が対向配置されている2個のリベットrにより回転自在に連結されている。
【0010】
そして、従来の内視鏡の湾曲部cにおいては、節輪nをできるだけ小さくするために、対向配置されている2個のリベットrのうちの一方のリベットr1 と湾曲部cの中心線Oとの間の距離L1 と、他方のリベットr2 と湾曲部cの中心線Oとの間の距離L2 との間がL1 <L2 となるように配置されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記特公平3−26964号公報では電気絶縁性のチャンネルチューブgを先端部本体dを貫通し、絶縁カバーeまで延出させているので、絶縁カバーeにはチャンネルチューブgの外径寸法以上の大きさの孔が必要となる。そのため、絶縁カバーeの外径寸法が大きくなってしまう問題がある。
【0012】
また、特開平10−43130号公報ではチャンネルチューブgと絶縁カバーeとの間に接着剤を充填する作業が必要となる。しかしながら、一般的に内径寸法が数ミリ程度の細い内視鏡のチャンネルチューブg内に接着剤を充填する作業は難しく、先端部本体dの組立作業に手間がかかる問題がある。
【0013】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、チャンネル孔の内面に金属部を露出させながらも、例えば高周波処置時の電気安全性を確保することができるとともに、従来と同じ大きさの内蔵物を搭載しつつ、先端部および湾曲部を細径化することが可能な内視鏡を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、挿入部の先端に金属製の先端部本体が設けられ、この先端部本体が絶縁カバーで覆われるとともに、前記先端部本体と前記絶縁カバーとを貫通し、前記絶縁カバーの外表面に開口するチャンネル孔を有する内視鏡において、前記絶縁カバーにおける前記チャンネル孔の開口端部の周辺部に前記先端部本体側に向けて延出させ、前記チャンネル孔を構成する構成部材の先端部と前記絶縁カバーの開口端部との間に形成される電気的絶縁性領域の長さを大きくする電気的絶縁部拡張手段を設け、前記電気的絶縁部拡張手段は、前記絶縁カバーにおける前記チャンネル孔の開口端部の周辺部に前記先端部本体側に向けて延出させた略リング状の厚肉部によって形成されていることを特徴とする内視鏡である。
そして、絶縁カバーにおけるチャンネル孔の開口端部の周辺部を先端部本体側に延出させた電気的絶縁部拡張手段によってチャンネル孔構成部材の先端部と絶縁カバーの開口端部との間に形成される電気的絶縁性領域の長さを大きくすることにより、チャンネル孔の内部に金属面が露出している構造でも、高周波処置時に処置具電極がチャンネル開口部に触れた際に先端部本体と電気的に導通することがないようにしたものである。
請求項2の発明は、前記チャンネル孔を構成する構成部材は、樹脂製のチャンネルチューブの先端部に金属製のチャンネルパイプが連結されて一体化された状態で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡における挿入部1の先端部分の内部構成を示すものである。本実施の形態の内視鏡の挿入部1には図3に示す細長い可撓管部2と、この挿入部1の最先端に配置された硬質な先端部3と、これらの可撓管部2と先端部3との間に介設された湾曲変形可能な湾曲部4とが設けられている。
【0016】
また、先端部3には金属製の先端部本体5と、この先端部本体5の外面全体を覆う状態で嵌合された絶縁性材料より成る絶縁カバー6とが設けられている。ここで、先端部本体5および絶縁カバー6には複数の貫通孔7が挿入部1の中心軸と平行に穿設されている。さらに、先端部本体5の1つの貫通孔7a内には観察光学系の対物レンズユニット8およびイメージバンドルであるイメージガイド9の先端部が嵌合されて接着固定されている。また、他の1つの貫通孔(チャンネル孔)7bには鉗子チャンネル10が連通され、さらに、他の1つの貫通孔(図示せず)には図示しないライトガイドが嵌合されて接着固定されている。
【0017】
また、鉗子チャンネル10は細長い樹脂製のチャンネルチューブ11の先端部に金属製のチャンネルパイプ12が連結されて一体化された状態で構成されている。ここで、チャンネルチューブ11はチャンネルパイプ12に外挿され、チャンネルパイプ12と共に先端部本体5の貫通孔7bの内部に挿入された状態で接着固定されている。なお、鉗子チャンネル10を構成するチャンネルパイプ12は先端部本体5と一体成形される構成にしても良い。
【0018】
また、絶縁カバー6における貫通孔7bの開口端部の周辺部には先端部本体5側に向けて延出させた略リング状の厚肉部13が形成されている。この厚肉部13の肉厚LAは絶縁カバー6の他の部分の肉厚LBよりも十分に大きく(LA>LB)設定されている。さらに、この厚肉部13の後端は対物レンズユニット8のレンズ枠14の後端よりさらに後方まで延出され、チャンネルパイプ12の先端面に当接されている。そして、この絶縁カバー6の厚肉部13によってチャンネルパイプ12の先端部と絶縁カバー6の貫通孔7bの開口端部との間の電気的絶縁性領域の長さを大きくする電気的絶縁部拡張手段が形成されている。
【0019】
また、対物レンズユニット8には複数のレンズより成る対物レンズ15が設けらている。そして、この対物レンズ15は円筒形状のレンズ枠14によって支持されている。
【0020】
また、円筒形状のレンズ枠14には前端部側に外径寸法がD1 の小径部14a、後端部側に外径寸法がD2 の大径部14bがそれぞれ形成されている。ここで、D2 >D1 に設定されており、小径部14aと大径部14bとの間に段差部14cが形成されている。
【0021】
また、先端部本体5の貫通孔7aの前端部にはレンズ枠14の大径部14bが挿入される大径穴7a1 が形成されている。さらに、絶縁カバ−6には先端部本体5の貫通孔7aの大径穴7a1 と対向する位置にレンズ枠14の小径部14aが挿入される小径穴7a2 が形成されている。そして、このレンズ枠14の先端の小径部14aは絶縁カバ−6の小径穴7a2 に緩挿されるとともに、このレンズ枠14の後端の大径部14bは先端部本体1の大径穴7a1 に嵌合され、それぞれ接着固定されている。ここで、レンズ枠14の大径部14bの外径寸法D2 は、絶縁カバ−6の小径穴7a2 の内径寸法D2 より大きいため、もし、何らかの外的要因によりレンズ枠14の接着が剥離した場合でもレンズ枠14は絶縁カバ−6から脱落することがない。
【0022】
また、一体化したチャンネルパイプ12とチャンネルチューブ11はレンズ枠14の後方に配置され、イメージガイド9にできるだけ近接させて配置されている。
【0023】
また、図3(A),(B)は本実施の形態の内視鏡の湾曲部4の要部構成を示すものである。本実施の形態の湾曲部4には挿入部1の中心軸方向に沿って複数の節輪16が並設されている。さらに、すべての節輪16の端縁部には図2(A)に示すように2つの連結用の突起部17が180°離れた位置にそれぞれ形成されている。そして、図2(B)に示すように隣接する前後の節輪16a,16bの各突起部17a,17b間が重ね合わされている。ここで、本実施の形態の湾曲部4の大部分では前後の節輪16a,16bの各突起部17a,17b間が重ね合わされ、これらの突起部17a,17b間の重なり部分にそれぞれ貫通されるリベット18により回動自在に連結されている。
【0024】
ただし、少なくともその内の一個所、例えば節輪16内の内蔵物の断面積が最も大きくなる部位では図2(A)に示すように1つのリベット18だけで固定されている。ここで、1つのリベット18と対向する部分では、図2(B)に示すように前後の節輪16a,16bの各突起部17a,17bの当接面間が重ね合わされた状態で接合される構成になっている。
【0025】
また、本実施の形態の湾曲部4では複数の節輪16が連結して成る湾曲管19全体が網状管20によって覆われている。なお、複数の節輪16の内周面には例えば2つのワイヤガイド21が突設されている。このワイヤガイド21には湾曲部4の湾曲操作用のアングルワイヤ22が緩挿されている。このアングルワイヤ22の先端部は、例えば湾曲部4内の最先端位置の節輪16に固定されている。
【0026】
また、図3は本実施の形態の内視鏡における挿入部1の基端部に連結された手元側操作部23を示すものである。この手元側操作部23には術者が把持するグリップ24が設けられている。このグリップ24にはグリップカバー25が着脱可能に連結されている。
【0027】
また、手元側操作部23には湾曲部4を遠隔的に湾曲操作するアングルレバー25が装着されている。このアングルレバー25は回転軸26を中心に回転可能に支持されている。ここで、回転軸26の内端部には手元側操作部23の内部に組み込まれている図示しない湾曲操作機構に連結されている。この湾曲操作機構には操作部ワイヤ27の基端部が固定されている。この操作部ワイヤ27の先端部には調整ネジ28を介してアングルワイヤ22の基端部が螺合により接続されている。
【0028】
また、グリップカバー25はグリップ24から横にスライドさせて取り外すことができる。そして、グリップ24からグリップカバー25を取外すことにより、調整ネジ28を外部に露出させることができる。
【0029】
さらに、手元側操作部23にはアングルレバー25の回転角を調整する回転角調整機構が組み込まれている。この回転角調整機構にはアングルレバー25の回転角を規制するストッパー29がねじで固定されている。
【0030】
また、手元側操作部23にはこのストッパー29の周囲部を覆うアングルカバー30が着脱可能に装着されている。そして、アングルカバー30を手元側操作部23からスライドさせて取外すことにより、ストッパー29を外部に露出させることができる。さらに、アングルカバー30を手元側操作部23から取外した状態で、ストッパー29のねじ固定位置を調整することにより、アングルレバー29の回転角を規制し、調整することができる。
【0031】
さらに、手元側操作部23には挿入部1との連結部側に処置具挿通口31が設けられている。この処置具挿通口31は挿入部1内のチャンネルチューブ11に連通されている。そして、この処置具挿通口31から鉗子チャンネル10内に図3(C)に示す高周波処置具32等の処置具を挿入できるようになっている。
【0032】
また、高周波処置具32にはワイヤ状の細長い処置具挿入部33と、この処置具挿入部33の先端部に配設された金属製の処置具電極34とが設けられている。そして、処置具挿通口31から鉗子チャンネル10内に高周波処置具32の処置具挿入部33を挿入させ、図3(C)に示すようにこの高周波処置具32の先端部の処置具電極34を鉗子チャンネル10の外に突出させて体内の腫瘍等の患部組織Hに引っ掛けた状態で、処置具電極34に高周波電流を流すことにより、腫瘍等の患部組織Hの切除等の高周波処置を行うようになっている。
【0033】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態の内視鏡の先端部分の構造では絶縁カバー6における貫通孔7bの開口端部の周辺部に先端部本体5側に向けて延出させた略リング状の厚肉部13を形成し、この厚肉部13の後端をチャンネルパイプ12の先端面に当接させてこの絶縁カバー6の厚肉部13によってチャンネルパイプ12の先端部と絶縁カバー6の貫通孔7bの開口端部との間の電気的絶縁性領域の長さを大きくする電気的絶縁部拡張手段を形成させたものである。そのため、絶縁カバー6の厚肉部13のチャンネル開口部が比較的奥まで延出され、金属のチャンネルパイプ12がチャンネル開口部の奥に配置されているため、高周波処置具32の処置具電極34に高周波電流を通電している時に処置具電極34がチャンネル開口部に触れた場合でも、高周波処置具32の処置具電極34が金属のチャンネルパイプ12に直接接触するおそれがない。したがって、高周波処置時に処置具電極34がチャンネル開口部に触れた際に金属製の先端部本体5と電気的に導通することがないので、高周波処置時の電気安全性を確保することができ、安全に高周波処置を行うことができる。
【0034】
また、イメージガイド9に比べて外径寸法が大きいレンズ枠14と、一体化したチャンネルパイプ12とチャンネルチューブ11とを軸方向にずらして配置することにより、鉗子チャンネル10と対物レンズユニット8とを近づけて配置することができる。
【0035】
さらに、隣接する前後の節輪16a,16bの各突起部17a,17b間が重ね合わされている突起部17a,17b間の重なり部分に図2(A)に示すように1つのリベット18だけで固定される部分を設け、この1つのリベット18と対向する部分では、図2(B)に示すように前後の節輪16a,16bの各突起部17a,17bの当接面間が重ね合わされた状態で接合される構成にしたので、このリベット18が取付けられていない部分に節輪16内の内蔵物の断面積が最も大きくなる部位を配置することができる。この場合には前後の節輪16a,16bの接続部を外側にずらすことなく内蔵物を収納できる。そのため、従来の内視鏡と同じ大きさの内蔵物を搭載しつつ、先端部3および湾曲部4を細径化することができる。
【0036】
さらに、先端部3および湾曲部4の外周面に不要な凸部を生じさせることがないため、内視鏡の挿入部1の挿入性を低下させることなく、挿入部1の外径寸法の細径化が可能となる。さらに、湾曲部4の前後の節輪16a,16bの各突起部17a,17b間はリベット18で接続しているため軸方向の引っ張り荷重を受けても節輪16が外れることがない。
【0037】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 挿入部先端に設けた金属製の先端部本体と、前記挿入部先端を覆う絶縁カバーと、前記先端部本体と前記絶縁カバーとを貫通し前記絶縁カバーの外表面に開口するチャンネル孔を有する内視鏡において、前記絶縁カバーのチャンネル孔周辺部を前記先端部本体側に延出したことを特徴とする内視鏡。
【0038】
(付記項2) 前記絶緑カバーの延出部の大きさはチャンネルチューブの外径より小さいことを特徴とする、付記項1記載の内視鏡。
(付記項1、2の従来技術) 付記項1、2に対する従来技術には特公平3−26964、特開平10−43130がある。
【0039】
(付記項1、2が解決しようとする課題) 特公平3−26964には電気絶縁性のチャンネルチューブを先端部本体を貫通し絶縁カバーまで延出した内視鏡が開示されているが、絶縁カバーにチャンネルチューブの外径以上の大きさの孔が必要となるため、それに伴い絶縁カバーの外径が大きくなってしまう。
また、特開平10−43130にはチャンネルチューブ端を絶縁カバーに近接する位置に配置し、チャンネルチューブと絶縁カバーの間の内面を接着剤で充填した内視鏡が開示されている。この発明によるとチャンネルチューブと絶縁カバーの間に接着剤を充填する作業が必要となるが、一般的に内径数ミリの内視鏡のチャンネル内に接着剤を充填するのは難易度の高い作業であった。
【0040】
(付記項1の課題を解決するための手段) 付記項1の構成によると、絶縁カバーのチャンネル孔周辺部を先端部本体側に延出したことにより、チャンネル孔内部に金属が露出している構造でも、高周波処置時に処置具電極がチャンネル開口部に触れても先端部本体と電気的に導通することがない。
【0041】
(付記項2の課題を解決するための手段) 付記項2の構成によると、鉗子チャンネルと他の内蔵物をより近接させて配置できるため、先端部外径を小さくすることができる。
【0042】
(付記項3) 前記内視鏡の挿入部に設けられ、複数の節輪を直径方向に対向する2箇所で当接し構成した湾曲部において、少なくとも1組の連結部を1つのリベットで接合し、それ以外の連結部を2つのリベットにより接続したことを特徴とする、付記項1、2記載の内視鏡。
【0043】
(付記項3の従来技術) 付記項3に対する従来技術には特公平4−170929、特開平9−201328がある。
(付記項3が解決しようとする課題) 特開平9−201328には節輪の外径を小さくするために対向するリベットの片方を外側にずらした湾曲管が開示されているが、節輪の一部を突出させると外観に凸部が生じてしまい、挿入性や外観が悪くなってしまう。
また、特開平4−170929にはリベットを用いず凹部と凸部を係合させることによって連結する湾曲管が開示されているが、軸方向の引張り荷重がかかった場合に脱落する恐れがあった。
【0044】
(付記項3の課題を解決するための手段) 付記項3の構成によると、節輪の接続部を外側にずらすことなく内蔵物を収納できるため、不要な凸部を生じさせることなく湾曲部を細径化することができる。また、リベットで接続しているため軸方向の引っ張り荷重を受けても節輪が外れることがない。
【0045】
(付記項1〜3の効果) 本願の構成による内視鏡ではチャンネル孔内面に金属部を露出させながらも、高周波処置時の電気安全性を確保することができる。また、従来の内視鏡と同じ大きさの内蔵物を搭載しつつ、先端部および湾曲部を細径化することが可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、チャンネル孔内面に金属部を露出させながらも、高周波処置時の電気安全性を確保することができる。また、従来の内視鏡と同じ大きさの内蔵物を搭載しつつ、先端部および湾曲部を細径化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡における挿入部の先端部分を示す縦断面図。
【図2】 (A)は第1の実施の形態の内視鏡における湾曲部の横断面図、(B)は湾曲部内で隣接する前後の節輪間の当接面を示す要部の縦断面図、(C)は内視鏡で高周波処置を行っている状態を示す要部の縦断面図。
【図3】 第1の実施の形態の内視鏡の手元側操作部を示す分解斜視図。
【図4】 従来の内視鏡における挿入部の先端部分を示す縦断面図。
【図5】 (A)は従来の内視鏡における湾曲部の横断面図、(B)は湾曲部内で隣接する前後の節輪間の当接面を示す要部の縦断面図、(C)は内視鏡で高周波処置を行っている状態を示す要部の縦断面図。
【符号の説明】
1 挿入部
5 先端部本体
6 絶縁カバー
7b 貫通孔(チャンネル孔)
12 チャンネルパイプ(チャンネル孔構成部材)
13 厚肉部(電気的絶縁部拡張手段)
Claims (2)
- 挿入部の先端に金属製の先端部本体が設けられ、この先端部本体が絶縁カバーで覆われるとともに、前記先端部本体と前記絶縁カバーとを貫通し、前記絶縁カバーの外表面に開口するチャンネル孔を有する内視鏡において、
前記絶縁カバーにおける前記チャンネル孔の開口端部の周辺部に前記先端部本体側に向けて延出させ、前記チャンネル孔を構成する構成部材の先端部と前記絶縁カバーの開口端部との間に形成される電気的絶縁性領域の長さを大きくする電気的絶縁部拡張手段を設け、
前記電気的絶縁部拡張手段は、前記絶縁カバーにおける前記チャンネル孔の開口端部の周辺部に前記先端部本体側に向けて延出させた略リング状の厚肉部によって形成されていることを特徴とする内視鏡。 - 前記チャンネル孔を構成する構成部材は、樹脂製のチャンネルチューブの先端部に金属製のチャンネルパイプが連結されて一体化された状態で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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