JP4235020B2 - 潤滑剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料の切削加工、研削加工、塑性加工などの金属加工に広く適用できる潤滑剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
切削、研削加工分野に広く使用される切削油剤には鉱油をベースにした、不水溶性切削油剤と、鉱油、界面活性剤、有機アミン等を含有し、水に希釈して使用する水溶性切削油剤とがある。水溶性切削油剤、水溶性研削油剤は加工内容に応じて個別の油剤が使用されていた。
【0003】
近年の地球資源の節約、地球環境悪化防止を考慮し、切削油剤においても、従来と比較し、一層の地球環境に優しい油剤、更にはできるだけ長期間使用に耐えうる油剤の開発が求められてきている。また、さらなる省資源化のため、水溶性切削油剤が再生再利用されることが多くなってきた。再生使用を念頭に置き、切削加工、研削加工どちらにも使用可能な油剤が求められてきた。
【0004】
その一例として、鉱油を含まず、耐腐敗性に優れ、長期使用可能なシンセティック型の金属加工油剤が使用されている。シンセティック型金属加工油剤は水に希釈した場合にも透明感があり、洗浄性にも優れることから、機械工場内環境の改善にも効果を示している。しかしながら、シンセティック型金属加工油剤は、これまで使用されていたエマルション型切削油剤と比較し、切削性が劣る点、研削加工においては泡立ちが酷く、機械工場を汚すことから、切削加工、研削加工の両者に使用されるにはいたっていなかった。
【0005】
従来、水溶性金属加工油として、ヒドロキシカルボン酸オキシアルキレン付加物を用いる潤滑剤組成物(例えば、特許文献1参照)、(A)ヒドロキシカルボン酸オキシアルキレン付加物と(B)特定合成油を含有する潤滑剤組成物(例えば、特許文献2参照)、などが知られている。
【0006】
しかしながら、従来のシンセティック型金属加工油剤は、切削性が満足行くレベルに足りず、研削加工では泡立ちが酷いことから切削加工及び研削加工に兼用することはできなかった。
【0007】
【特許文献1】
特許第3148395号
【特許文献2】
特開2002‐285182
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記課題に着目し、切削加工用及び研削加工用の油剤として兼用でき、金属加工油剤として用いた場合に、優れた加工性能を示し、かつ、水に希釈して使用でき省資源化に貢献する水溶性潤滑剤組成物を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は以下の潤滑剤組成物を提供するものである。
1.下記の成分(A)、(B)及び(C)を含有する潤滑剤組成物。
(A)少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のカルボキシル基を有するヒドロキシカルボン酸のヒドロキシル基にオキシアルキレン基を付加したカルボン酸化合物、そのアルカリ金属塩およびそのアミン塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
(B)下記一般式(1)で表わされる1級アミノ基含有化合物、
【0010】
【化2】
Figure 0004235020
(式中、R1はアルキレン基を表わし、AOはオキシアルキレン基を表わし、Xは‐(AO)nHで表わされる基、‐R2‐NH2(R2はアルキレン基を表わす)で表わされる基、又は炭化水素基を表わし、mは、Xが‐(AO)Hで表わされる基である場合は0または1以上の数、Xが‐R2‐NH2で表わされる基又は炭化水素基である場合は1以上の数を表わし、nは1以上の数を表わす。)、
(C)アルキルベンゼン、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、α‐オレフィン及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基油。
2.成分(A)の化合物のオキシアルキレン基が、オキシエチレン基または、オキシエチレン基とオキシプロピレン基との混合基であって、それらの付加モル数が1〜200である上記1記載の潤滑剤組成物。
3.成分(A)のヒドロキシカルボン酸が、炭素原子数7〜26のヒドロキシカルボン酸である、上記1又は2記載の潤滑剤組成物。
4.成分(A)のヒドロキシカルボン酸が、ヒマシ脂肪酸または硬化ヒマシ脂肪酸である、上記1〜3のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
5.一般式(1)中のnが1〜150である、上記1〜4のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
6.一般式(1)中のXが‐R2‐NH2(R2はアルキル基を表す)である、上記1〜5のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
7.成分(C)がアルキルベンゼン又はアルキルベンゼン誘導体である上記1〜6のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
8.成分(C)がアルキルベンゼンである上記1〜7のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
9.成分(A)の比率が1〜30%、成分(B)の比率が1〜30%、成分(C)の比率が5〜50%である上記1〜8のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
10.切削加工用及び/又は研削加工用である上記1〜9のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の潤滑剤組成物の成分(A)は、少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のカルボキシル基を有するヒドロキシカルボン酸のヒドロキシル基にオキシアルキレン基を付加したカルボン酸化合物、そのアルカリ金属塩およびそのアミン塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
上記カルボン酸としては、脂肪族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシカルボン酸が挙げられる。上記カルボン酸は、炭素原子数7〜26のものが好ましく、直鎖状、分岐状、環状いずれでも良く、また、飽和でも、不飽和でも良い。
【0012】
脂肪族ヒドロキシカルボン酸としては、例えば、モノオキシカルボン酸として、ヒドロキシペラルゴン酸、ヒドロキシカプリン酸、ヒドロキシラウリル酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシアラキン酸、ヒドロキシベヘン酸、リシノレイン酸、ヒドロキシオクタデセン酸;モノオキシジカルボン酸として、ヒドロキシセバシン酸、ヒドロキシオクチルデカン二酸;モノオキシトリカルボン酸として、ノルカペラート酸、アガリチン酸;ジオキシモノカルボン酸として、イプロール酸、ジヒドロキシヘキサデカン酸、ジヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシオクタデセン酸、ジヒドロキシオクタデカンジエン酸;ジヒドロキシジカルボン酸として、ジヒドロキシドデカン二酸、ジヒドロキシヘキサデカン酸、フロイオン酸、ジヒドロキシヘキサコ二酸;トリヒドロキシモノカルボン酸として、トリヒドロキシヘキサデカン酸(ウスチル酸−B)、トリヒドロキシオクタデカン酸;テトラヒドロキシモノカルボン酸として、テトラヒドロキシオクタデカン酸などがあげられる。また、天然油脂より採取したひまし油脂肪酸や、硬化ひまし油脂肪酸も挙げられる。
【0013】
また、芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシメチル安息香酸、ヒドロキシジメチル安息香酸、ヒドロキシイソプロピル安息香酸、ヒドロキシイソプロピルメチル安息香酸、ジヒドロキシメチル安息香酸、ヒドロキシフタル酸、ジヒドロキシフタル酸、トリヒドロキシフタル酸、ヒドロキシイソフタル酸、ジヒドロキシイソフタル酸、トリヒドロキシイソフタル酸、ヒドロキシメチルイソフタル酸、ヒドロキシテレフタル酸、ジヒドロキシテレフタル酸、ジバール酸、オリベトールカルボン酸、スフェロホルロカルボン酸などが挙げられる。
【0014】
成分(A)の化合物中のオキシアルキレン基として好ましいものは、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、またはオキシエチレン基とオキシプロピレン基との混合基であり、それらの付加モル数は好ましくは1〜200、さらに好ましくは1〜50が適当である。
【0015】
また、アルカリ金属塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等が挙げられる。アミン塩としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、ジエチルモノイソプロパノールアミン、N,N−ジブチルアミノエタノール、N,N−ジ−n−ブチルアミノイソプロパノール、N,N‐ジ‐n‐プロピルアミノイソプロパノ‐ル、N,N−ジターシャリーブチルジエタノールアミン、N,N−エチレンジアミン(ジイソプロパノール)、N,N−エチレンジアミン(ジエタノール)、モノ−n−ブチルジエタノールアミン、モノエチルジイソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチルエタノール、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、メタキシレンジアミン、モルホリンなどのアミン、ラウリルアミン、オレイルアミンなどに代表されるアルキルアミンおよびそれらのオキシエチレン付加物等との塩などが挙げられる。例えば、ひまし油のオキシアルキレン付加物のけん化反応によって得られるカルボン酸化合物の塩であっても良い。
【0016】
成分(B)の一般式(1)において、R1はアルキレン基、好ましくは炭素原子数1〜12のアルキレン基、さらに好ましくはエチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、最も好ましくはエチレン基またはプロピレン基である。AOはオキシアルキレン基、好ましくはオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシエチレン基とオキシプロピレン基の混合基、さらに好ましくはオキシエチレン基又はオキシエチレン基とオキシプロピレン基の混合基である。
Xは‐(AO)nHで表わされる基、‐R2‐NH2(R2はアルキレン基、好ましくは炭素原子数1〜12のアルキレン基を表わす)で表わされる基、又は炭化水素基(好ましくは炭素原子数1〜12の炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デカニル、ウンデシル、ドデシル等のアルキル基)を表わす。mは、Xが‐(AO)nHで表わされる基である場合は0又は1以上の数、好ましくは0〜15の数、Xが‐R2‐NH2で表わされる基又は炭化水素基である場合は1以上の数、好ましくは1〜12の数を表わし、nは1以上の数、好ましくは1〜150、さらに好ましくは1〜70の数を表わす。
【0017】
成分(B)の一般式(1)で表わされる1級アミノ基含有化合物の重量平均分子量は、好ましくは1000〜15000、さらに好ましくは2000〜6000である。具体例としては、Xが-C2H4-NH2、AOがプロピレンオキサイド、R1がエチレン、n≒10、m≒4(平均分子量2550)のもの、Xが-CH2-NH2、AOがプロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドの混合物(混合モル比75/25)、R1がプロピレン、平均分子量6000のもの、Xが-CH2-CH2-NH2、AOがプロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドの混合物(混合モル比50/50)、R1がエチレン、平均分子量8000のもの、Xが-CH2-CH2-CH2-NH2、AOがプロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドの混合物(混合モル比75/25)、R1がプロピレン、平均分子量6000のもの等が挙げられる。
【0018】
本発明の潤滑剤組成物の成分(C)は、アルキルベンゼン、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、α‐オレフィン及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種である。誘導体としては、アルキルベンゼンスルホン酸、ポリαオレフィン等が挙げられる。
【0019】
本発明の潤滑剤組成物において、成分(A)、(B)及び(C)の割合は、成分(A)、(B)及び(C)の合計量に対して、質量比率で、(A)が好ましくは1〜30%、さらに好ましくは5〜15%、(B)が好ましくは1〜30%、さらに好ましくは5〜10%、(C)が好ましくは5〜50%、さらに好ましくは10〜30%である。
【0020】
また、本発明の潤滑剤組成物は、必要に応じて、カプロン酸、エナント酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、カプリル酸、ウンデカン酸、ウンデシレン酸、ドデカン酸、トリデカン酸、ペンタデカン酸、ヘプタデカン酸、ノナデカン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エルカ酸、アゼライン酸、ヒドロキシラウリル酸、ヒドロキシミリスチン酸、ヒドロキシパルミチン酸、ヒドロキシステアリン酸、ヒドロキシアラキン酸、ヒドロキシベヘン酸、リシノレイン酸、ヒドロキシオクタデセン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ドデシルコハク酸、ラウリルコハク酸、ステアリルコハク酸、イソステアリルコハク酸、ダイマー酸、リノール酸メタアクリル酸縮合物(商品名:ハリマ化成製 DA−1550)などの脂肪酸、石油スルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、カルボン酸アミド、アルケニルコハク酸、カルボン酸ザルコシドといった防錆剤を含んでも良い。
【0021】
その他の任意の添加剤としては、シリコーン系消泡剤、アルコール系消泡剤、トリアジン系防腐剤、アルキルベンゾイミダゾール系防腐剤、アルキルベンゾイミダゾール系金属防食剤、ベンゾチアゾール系金属防食剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、カルボン酸アルカノールアミドなどのノニオン系界面活性剤、多価アルコール類、グリコール類、水などのカップリング剤、燐酸塩、炭酸塩、ほう酸塩、珪酸塩などの無機塩、EDTAなどのイオン封鎖剤、酸化ワックス、天然油脂、合成油脂、合成エステル、高分子ポリマーなどの油性剤などを含んでいても良い。
これら添加剤の合計量は一般に上記有効成分に対して水を除いた質量比で1:20〜20:1である。
【0022】
本発明の潤滑剤組成物は、上記成分の他に、脂肪酸、アミン、水、鉱油、乳化剤などを必要により加え、切削油剤、研削油剤などの金属加工油剤として使用する。ここで構成した金属加工油剤は、そのまま使用してもよく、また、水で希釈して使用しても良い。希釈して使用する場合には、上記有効成分成分(A)、(B)及び(C)の含有量は希釈した状態で0.5〜10%が適当である。
【0023】
以下、本発明を実施例、比較例によってさらに詳細に説明する。
実施例1〜9及び比較例1〜3
ひまし油オキシエチレン付加物のけん化(けん化物Iの調製)
ひまし油オキシエチレン付加物(オキシエチレン1モル付加)750gに水酸化カリウム250gおよび水250gを添加し、80℃で3時間撹拌し、けん化物Iを調製した。
【0024】
ひまし油オキシエチレン付加物のけん化(けん化物IIの調製)
ひまし油オキシエチレン付加物(オキシエチレン10モル付加)750gに水酸化カリウム125gおよび水250gを添加し、80℃で3時間撹拌し、けん化物IIを調製した。
【0025】
成分(B)−I:
一般式(1)において、Xが-C2H4-NH2、AOがプロピレンオキサイド、R1がエチレン、n≒10、m≒4(平均分子量2550)のもの(旭電化工業株式会社製)を使用した。
成分(B)−II:
一般式(1)において、Xが-CH2- CH2- CH2-NH2、AOがプロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドの混合物(混合モル比75/25)、R1がプロピレン、平均分子量6000、n≒17、m≒6のもの(旭電化工業株式会社製)を使用した。
【0026】
表1に記載された配合組成で各潤滑剤組成物を調製した。表中の配合量は質量%で示される。
【0027】
【表1】
Figure 0004235020
【0028】
試料の調製
表1に示した組成の水溶性金属加工油剤をそれぞれ水道水で希釈して10質量%水溶液として試料とした。
【0029】
試験方法
・硬水希釈安定性試験
調製した硬水(塩化カルシウム2水塩0.757gを蒸留水で希釈し1Lとした水:ドイツ硬度30°,Ca硬度540ppm、JIS K 2221切削油剤 乳化安定性試験参照)を用い、当該組成物を含有する水溶性金属加工油剤の2質量%希釈液を作り、希釈直後及び、24時間後の状態を目視にて観察する。
判定
透明あるいは半透明:○ 合 格
乳白色 :Em 不合格
【0030】
・切削性試験
当該組成物を含有する水溶性金属加工油剤の10質量%希釈液200Lをマシニングセンターのクーラントタンクに張り込み、下記切削条件で実際と同様、切削実験を行いリーマ加工後の加工面で評価判定する。
【0031】
切削諸元
実験材として、アルミ合金(AC8B‐T6、300×200×30mm,HRB60)を用い、下穴5.45φ止まり穴をあけ、M6のタップ(OSG製:ニューロールタップ B-NRT)による切削性試験を行なった。
タップ加工条件
切削速度 :10mmin
送り :1mm/Rev
切削長 :t=17mm(止まり穴)
N数 :5
希釈潤滑剤組成物を6L/minで給油
評価は目視による観察。判定基準は下記の通りである。
A:切削抵抗 200N・cm 以下 合格
B:切削抵抗 500N・cm 以下 合格
C:溶着発生(加工不可) 不合格
【0032】
・研削性試験
当該組成物を含有する水溶性金属加工油剤の3質量%希釈液50Lを円筒研削盤のクーラントタンクに張り込み、下記研削条件で実際と同様、研削実験を行い、砥石を1回ドレッシング(目立て)をした時、何個の材料が研削可能かを調べる。研削盤のモーターの消費電力値より30%上昇したときの電力値をもって砥石寿命とし、そのときまでの被研削材料の加工個数により油剤の良否を判定する。
【0033】
研削諸元
工作機械:豊田工機製円筒研削盤Gup-32
研削砥石:WAlOOK(405mmφ)
被削材:べアリング鋼(50mmφ×10mm)
研削条件:
砥石周速:2700m/min
切込み:2mm/min
取代:1mm
測定項目:研削盤モーター力(kw)
クーラントタンク60リットル
判定
A:50本以上 合格
B:40本〜49本 合格
C:39本以下 不合格
【0034】
・消泡性試験
当該組成物を含有する水溶性金属加工油剤の3質量%希釈液400mlを720ml家電用ミキサー(東芝製)に採取し、9000rpmで3分間作動させ、その後この希釈液を500mlメスシリンダーに移し、泡の消えるまでの時間を測定する。
判定
A: 5分以内に泡が消える 合格
B:10分以内に泡が消える 合格
C:10分以上泡が消えない 不合格
【0035】
・皮膚刺激性
当該組成物を含有する金属加工油剤を水で2倍に希釈した液を、パッチテストユニット(epitest社製 フィンチャンバー)に1滴滴下し、上腕部の皮膚にテープで貼り付け、24時間後除去し、除去4時間後の皮膚の状態で判断する。評価は、被験者(男子10名)の結果を合計し、4.0以下を合格とする。
判定基準
3:水疱、丘疹を伴う赤変
2:赤変し、腫れ上がる
1:少し赤変
0.5:疑わしい
0:反応なし
【0036】
・耐腐敗性試験
当該組成物を含有する金属加工油剤を3質量%に希釈した液100mlに下記腐敗液を3質量%添加し、30℃,150rpmで7日間振盪培養後、生菌数を測定した。
Figure 0004235020
上記成分を24時間エアーレーションし、活性化したものを腐敗液とした。
【0037】
判定基準
一般細菌の数あるいは汚染度をサンアイバイオチェッカー(三愛石油株式会社製)により評価した。
1ml中の菌数を、NO、103個>、103個,104個,105個,106個,107個,107個<の8段階で評価。
合否の判定は黴、酵母、嫌気性菌がNO、一般細菌104個/mlをボーダーラインとした。
【0038】
【表2】
試験結果
Figure 0004235020
【0039】
【発明の効果】
本発明の潤滑剤組成物は、金属加工油剤として使用したとき、腐敗に対して強く、かつ転造タップ、深穴加工などの加工に対し、良好な切削性を示し、また、皮膚刺激性が低く、水での希釈液が透明もしくは半透明であるため作業がしやすい。

Claims (9)

  1. 下記の成分(A)、(B)及び(C)を含有する切削加工用及び/又は研削加工用潤滑剤組成物。
    (A)少なくとも1個のヒドロキシル基と少なくとも1個のカルボキシル基を有するヒドロキシカルボン酸のヒドロキシル基にオキシアルキレン基を付加したカルボン酸化合物、そのアルカリ金属塩およびそのアミン塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物、
    (B)下記一般式(1)で表わされる1級アミノ基含有化合物、
    Figure 0004235020
    (式中、R1はアルキレン基を表わし、AOはオキシアルキレン基を表わし、Xは‐(AO)nHで表わされる基、‐R2‐NH2(R2はアルキレン基を表わす)で表わされる基、又は炭化水素基を表わし、mは、Xが‐(AO)Hで表わされる基である場合は0または1以上の数、Xが‐R2‐NH2で表わされる基又は炭化水素基である場合は1以上の数を表わし、nは1以上の数を表わす。)、
    (C)アルキルベンゼン、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、α‐オレフィン及びこれらの誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の基油。
  2. 成分(A)の化合物のオキシアルキレン基が、オキシエチレン基または、オキシエチレン基とオキシプロピレン基との混合基であって、それらの付加モル数が1〜200である請求項1記載の潤滑剤組成物。
  3. 成分(A)のヒドロキシカルボン酸が、炭素原子数7〜26のヒドロキシカルボン酸である、請求項1又は2記載の潤滑剤組成物。
  4. 成分(A)のヒドロキシカルボン酸が、ヒマシ脂肪酸または硬化ヒマシ脂肪酸である、請求項1〜3のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
  5. 一般式(1)中のnが1〜150である、請求項1〜4のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
  6. 一般式(1)中のXが‐R2‐NH2(R2はアルキル基を表す)である、請求項1〜5のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
  7. 成分(C)がアルキルベンゼン又はアルキルベンゼン誘導体である請求項1〜6のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
  8. 成分(C)がアルキルベンゼンである請求項1〜7のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
  9. 成分(A)の比率が1〜30%、成分(B)の比率が1〜30%、成分(C)の比率が5〜50%である請求項1〜8のいずれか1項記載の潤滑剤組成物。
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