JP4234882B2 - コークス炉消火電車の走行制御方法 - Google Patents

コークス炉消火電車の走行制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コークス炉消火電車のサイクルタイムを短縮するための、コークス炉消火電車の走行制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コークス炉においては、乾式消火設備の両側にそれぞれコークス炉消火電車を設けている場合がある。この場合、両コークス炉消火電車が乾式消火設備に走行して接近すると干渉(衝突)が生ずる区間、すなわち、干渉域が、軌条上の共通使用区間の両側に所定幅で存在する。そこで、両コークス炉消火電車の衝突を防止する方法として、干渉域の乾式消火設備から離れる方向の外側にコークス炉消火電車の走行速度を制限する速度制限域(減速域)を設け、干渉域に一方のコークス炉消火電車が進入していなければ他方のコークス炉消火電車は減速域及び干渉域に減速しながら進入すると共に、一方のコークス炉消火電車に対して干渉域への進入を禁止し、他方のコークス炉消火電車が干渉域から離脱した後は、一方のコークス炉消火電車に対して干渉域への進入を許可するという運用方法が採用されていた。
【0003】
しかしながら、何らかのトラブルで前記運用方法が守られない異常事態においては、コークス炉消火電車の衝突事故を防止するために、マイクロ波、レーザー光、超音波、赤外線等のセンサーを用いて互いの近接を知らせ合い、コークス炉消火電車を非常停止させる必要がある。しかし、コークス炉消火電車は重量が重いためにすぐには停止することができず、特に走行速度が速い場合は停止するまでにかなりの慣性走行距離が必要となる。そこで、緊急時においても確実に停止して衝突を回避できるように、干渉域への進入を許可されたコークス炉消火電車は、減速域において必ず減速状態となって干渉域に進入し、コークス炉消火電車の速度が減速域において減速状態とならない場合は電力供給を停止して非常停止させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、干渉域内の走行は常に減速状態で行なわれ、サイクルタイムの延長が発生していた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、コークス炉消火電車のサイクルタイムの短縮化が可能なコークス炉消火電車の走行制御方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う本発明に係るコークス炉消火電車の走行制御方法は、コークス炉から押し出した赤熱コークスを、乾式消火する乾式消火設備に搬送するコークス炉消火電車が、該乾式消火設備の両側にそれぞれ設けられている場合におけるコークス炉消火電車の走行制御方法において、両前記コークス炉消火電車が前記乾式消火設備に赤熱コークスを装入するために使用する共通使用区間を設けると共に、該共通使用区間に一方のコークス炉消火電車が存在するときに他方のコークス炉消火電車との間に干渉が生じる干渉域を該共通使用区間の両側に設け、更に、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間内に存在する場合に、前記他方のコークス炉消火電車を一旦停止させて待機させる待機位置を前記干渉域の前記乾式消火設備から離れる方向の外側に設け、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間又は前記干渉域内に存在する場合に前記他方のコークス炉消火電車の走行速度の制限を行なう速度制限域を各前記待機位置の前記乾式消火設備から離れる方向の外側に設け、前記一方のコークス炉消火電車の走行位置と走行方向に応じて、前記他方のコークス炉消火電車の待機及び走行速度を制御する。
【0006】
一方のコークス炉消火電車の存在位置と操業形態を考慮することにより、他方のコークス炉消火電車が押出窯側から干渉域内に進入するときの衝突可能性をランク分けし、衝突可能性の高さに応じて、他方のコークス炉消火電車の待機形態及び干渉域に進入する際の走行速度を制限する。このように一方のコークス炉消火電車の操業形態を考慮することにより、他方のコークス炉消火電車の干渉域に進入する際の走行速度を一律に制限する必要がなくなり、他方のコークス炉装入車の走行速度制限に伴う走行時間の延長が防止できる。
【0007】
本発明に係るコークス炉消火電車の走行制御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間から前記干渉域に移動する場合、前記他方のコークス炉消火電車は前記速度制限域内で速度制限し前記待機位置まで走行して一旦停止し、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間を出て前記干渉域へ進入すると、前記待機位置から前記干渉域に前記速度制限域内の制限速度より遅い速度の状態で進入する。
また、本発明に係るコークス炉消火電車の走行制御方法において、前記速度制限域内の制限速度より遅い速度は、前記他方のコークス炉消火電車が前記一方のコークス炉消火電車の検知可能な最大距離内で停止できる速度とするのがよい。
【0008】
一方のコークス炉消火電車が共通使用区間内にいる場合、他方のコークス炉消火電車と一方のコークス炉消火電車との接近に伴う衝突を防止するため、他方のコークス炉消火電車を待機位置で停止させる。この場合、待機位置で確実に停止させるために、他方のコークス炉消火電車の走行速度を制限する。
また、一方のコークス炉消火電車が共通使用区間から干渉域に移動を開始するのと同期して、他方のコークス炉消火電車を速度制限域内の制限速度より遅い速度の状態で干渉域に進入させるため、一方のコークス炉消火電車と他方のコークス炉消火電車とが異常接近することはない。このため、一方のコークス炉消火電車と他方のコークス炉消火電車との間で衝突のない運転が可能となり、各コークス炉消火電車をそれぞれの干渉域内に存在させることができ、他方のコークス炉消火電車の乾式消火設備までの走行時間の短縮化が可能となる。
【0009】
本発明に係るコークス炉消火電車の走行制御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間及び干渉域の外に存在する場合、前記他方のコークス炉消火電車は前記待機位置で一旦停止することなく、前記干渉域に速度制限した状態で進入することができる。
一方のコークス炉消火電車が干渉域に存在しないので、他方のコークス炉消火電車を待機位置で一旦停止させずに干渉域に進入させることができる。なお、他方のコークス炉消火電車は赤熱コークスを積載しているので重量が重く、緊急停止の際に完全に停止するまでに要する慣性走行距離は長くなる。そのため、干渉域から速度制限して進入する。
【0010】
本発明に係るコークス炉消火電車の走行制御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が休止している場合、前記他方のコークス炉消火電車は前記待機位置で一旦停止することなく、しかも、前記干渉域に速度制限することなく進入することが可能である。
一方のコークス炉消火電車は休止しているので、軌条上には他方のコークス炉消火電車しか存在せず、一方のコークス炉消火電車とは衝突することはない。このため、他方のコークス炉消火電車は待機位置で一旦停止せず干渉域に速度制限しないで進入することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電車の走行制御方法を適用したコークス炉消火電車の走行制御設備の概念図、図2は本発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電車の走行制御方法を示したフロー図である。
【0012】
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電車の走行制御方法を適用した走行制御設備10は、コークス炉に設けられた軌条11上を走行する各コークス炉消火電車12、12aの先端に設けられコークス炉消火電車12、12aの相互の異常接近を検知する衝突防止センサー13、13aと、コークス炉消火電車12、12aが乾式消火設備に赤熱コークスを装入するために使用する軌条11上に設けられた共通使用区間と、共通使用区間の両側に設けられ、その共通使用区間に一方のコークス炉消火電車12(又は12a)が存在するときに、他方のコークス炉消火電車12a(又は12)と干渉が生じる干渉域と、干渉域の乾式消火設備から離れる方向の外側に設けられ、一方のコークス炉消火電車12(又は12a)が共通使用区間に存在する場合に他方のコークス炉消火電車12a(又は12)を一旦停止させて待機させる待機位置14a(又は14)と、待機位置14(又は14a)の乾式消火設備から離れる方向の外側に設けられ一方のコークス炉消火電車12(又は12a)が共通使用区間又は干渉域内に存在する場合に他方のコークス炉消火電車12a(又は12)の走行速度の制限を行なう速度制限域とを有している。更に、干渉域と速度制限域の間に設けられ干渉域への進入の優先権を放棄するコークス炉消火電車12、12aを検知する優先権放棄検知センサー15、15aと、速度制限域の乾式消火設備から離れる方向の外側に設けられ速度制限域への進入を検知する進入検知センサー16、16aと、進入検知センサー16、16aよりも外側に設けられ干渉域内への進入の優先権を要求するコークス炉消火電車12、12aを検知する優先権要求検知センサー17、17aと、コークス炉消火電車12、12aの走行を遠隔操縦する操縦装置18と、優先権放棄検知センサー15、15a、進入検知センサー16、16a、及び優先権要求検知センサー17、17aの各検知センサーからの信号を受けてコークス炉消火電車12、12aの操縦内容を決定し操縦装置18に操縦指令信号を出力する制御装置19とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0013】
コークス炉消火電車12、12aの先端に設けられている衝突防止センサー13、13aは、コークス炉消火電車12、12a間の接近距離を測定し、近接距離が所定の値となった時点で近接警報を制御装置19に伝送する装置である。衝突防止センサー13、13aとしては、例えば、検出部にレーザー光線を用いた距離計、伝送部に無線送信機を有した構成とすることができる。
【0014】
干渉域の幅としては、例えば、共通使用区間の両端をそれぞれ干渉域の一端とし、衝突防止センサー13、13aの検知可能な最大距離(最大検知距離)だけ離れた位置を干渉域の他端とする。この干渉域の他端の位置には、優先権放棄検知センサー15、15aが設けられ、この位置は待機位置14、14aともなっている。また、優先権放棄検知センサー15、15aが配置された位置よりも更に乾式消火設備から離れた位置に進入検知センサー16、16a、更に離れた位置に優先権要求検知センサー17、17aが設けられている。また、優先権放棄検知センサー15、15aの設置位置と進入検知センサー16、16aの設置位置との間の区域が速度制限域となっている。優先権放棄検知センサー15、15a、進入検知センサー16、16a、優先権要求検知センサー17、17aはコークス炉消火電車12、12aの存在を検知する機能を有するもので、例えば、リミットスイッチが使用できる。
【0015】
操縦装置18は、コークス炉消火電車12、12aを無人運転する場合に制御装置19からの運転指令信号に基づいてコークス炉消火電車12、12aを操縦するもので、例えば、無線操縦機が使用できる。制御装置19は、一方のコークス炉消火電車12(又は12a)の走行位置と走行方向に応じて、他方のコークス炉消火電車12a(又は12)の速度制限域及び干渉域における走行速度を決定し、待機位置14(又は14a)での待機の制御を行い操縦装置18に運転指令信号を出力する装置である。制御装置19として、例えば、マイクロコンピューターを使用することができる。
【0016】
次に、走行制御設備10の走行制御内容とコークス炉消火電車12、12aの走行形態、走行速度の関係について説明する。なお、ここでは一方のコークス炉消火電車をコークス炉消火電車12とし、他方のコークス炉消火電車をコークス炉消火電車12aとして説明するが、逆の設定にしても当然同じ制御方法となる。乾式消火設備の両側にそれぞれ配置されたコークス炉の押出窯から排出された赤熱コークスを積載したコークス炉消火電車12、12aは、赤熱コークスを冷却するため乾式消火設備に向かって軌条11上を走行するが、乾式消火設備に赤熱コークスを装入する作業が相互に干渉しないように軌条11上に設けられた共通使用区間に進入可能なコークス炉消火電車12、12aは1台に限られている。この共通使用区間に進入可能な権利の取得を要求するコークス炉消火電車12、12aを検知するセンサーが優先権要求検知センサー17、17aである。例えば、乾式消火設備に向かう2台のコークス炉消火電車12、12aの内で、一方のコークス炉消火電車12が先に優先権要求検知センサー17により検知されると、一方のコークス炉消火電車12だけが共通使用区間に所定の速度で進入可能となる。
【0017】
優先権要求検知センサー17からの信号を受けて、制御装置19は優先権要求が認められなかった他方のコークス炉消火電車12aを特定し、このコークス炉消火電車12aが進入検知センサー16aにより検知された時点で制御装置19は操縦装置18に指令を出し、他方のコークス炉消火電車12aを速度制限域内で速度制限させ待機位置14aで一旦停止させる。
優先権を取得した一方のコークス炉消火電車12は、共通使用区間に進入し赤熱コークスを乾式消火設備に装入する作業を開始する。赤熱コークスの装入作業が完了した一方のコークス炉消火電車12は、共通使用区間から干渉域に向かって走行を開始する。一方のコークス炉消火電車12が干渉域に進入したことが制御装置19により判断されると、制御装置19は待機中の他方のコークス炉消火電車12aに干渉域への進入可能な優先権を与えると共に操縦装置18に進入指令を出力し、操縦装置18は停止している他方のコークス炉消火電車12aを待機位置14aから干渉域へ速度制限域内の制限速度より遅い速度の状態で進入させる。
【0018】
一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間に存在する場合は、一方のコークス炉消火電車12によって干渉域内への進入の優先権は占有されている。従って、他方のコークス炉消火電車12aは乾式消火設備に向かって進行し、優先権要求検知センサー17aに検知されても制御装置19より優先権は付与されず、優先権要求検知センサー17aに検知された時点で、制御装置19からの停止指令に基づき待機位置14aで停止する。
また、一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間及び干渉域の外に存在する場合は、制御装置19は他方のコークス炉消火電車12aを待機位置14aで一旦停止させないで速度制限して干渉域に進入させる。
【0019】
次に、本発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電車の走行制御方法をフロー図で示すと、図2のようになる。以下、このフロー図に基づいて、本発明のコークス炉消火電車の走行制御方法について詳しく説明する。
コークス炉消火電車12、12aに対して走行制御設備10がスタートすると、図示してないコークス炉消火電車稼働センサーによる一方のコークス炉消火電車12の稼働状況を検知する状態となり、軌条11上に一方のコークス炉消火電車12が存在するかを判断する(ステップS1)。
【0020】
軌条11上に一方のコークス炉消火電車12が存在していないと判断した場合、すなわち、一方のコークス炉消火電車12が休止している場合は、他方のコークス炉消火電車12aは速度制限せずに走行し(ステップS6)、干渉域内に進入して、目的位置である乾式消火設備の赤熱コークス装入位置で停止する(ステップS8)。軌条11上には他方のコークス炉消火電車12aしか存在していないので、コークス炉消火電車12、12a同士の衝突は考えられず、他方のコークス炉消火電車12aの走行速度を制限する必要はなく、最大速度、例えば、150m/分の速度で走行させることができる。
【0021】
軌条11上に一方のコークス炉消火電車12が存在すると判断した場合、一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間又は干渉域内に存在するかを判断する(ステップS2)。一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間又は干渉域内に存在していないと判断した場合は、すなわち、一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間及び干渉域の外に存在する場合は、他方のコークス炉消火電車12aは速度制限域で速度制限して干渉域に進入し、更に共通使用区間に速度制限した状態で進入する(ステップS7)。なお、この場合には待機位置14aで一旦停止させない。そして、他方のコークス炉消火電車12aは、目的位置である乾式消火設備の赤熱コークス装入位置で停止する(ステップS8)。一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間及び干渉域の外に存在するということは、一方のコークス炉消火電車12がこの干渉域内への進入の優先権を放棄し、速度制限域から押出窯に向かって走行している場合であり、このとき他方のコークス炉消火電車12aは干渉域への進入の優先権を取得できているので、この干渉域に進入することができる。
【0022】
一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間又は干渉域の内に存在していると判断した場合、更に、一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間から干渉域内へ進入したかどうかを判断し(ステップS3)、まだ進入していなければ他方のコークス炉消火電車12aは干渉域に進入できる優先権を取得していないため干渉域に進入できず、待機位置14aで一旦停止する(ステップS4)。
【0023】
共通使用区間において、一方のコークス炉消火電車12から赤熱コークスを乾式消火設備に装入する作業が完了すると、一方のコークス炉消火電車12は共通使用区間から干渉域に向かって移動を開始する。そして、一方のコークス炉消火電車12がこの干渉域に進入したのが確認されると、制御装置19は他方のコークス炉消火電車12aが待機位置14aから干渉域へ進入することを許可する。このため、他方のコークス炉消火電車12aは干渉域進入速度に速度制限して干渉域に進入し(ステップS5)、目的位置である乾式消火設備の赤熱コークス装入位置で停止する(ステップS8)。ここで干渉域進入速度とは、速度制限域を進行する速度より遅い速度であり、衝突防止センサー13aで一方のコークス炉消火電車12を確実に検知可能な最大距離内で停止できる速度、すなわち、衝突防止センサー13aで一方のコークス炉消火電車12を検知するとブレーキが動作して停止するのであるが、このブレーキを動作して他方のコークス炉消火電車12aが停止するまでの慣性走行距離が、衝突防止センサー13aの一方のコークス炉消火電車12の検知可能距離(最大検知距離)を超えない場合の速度であることが好ましい。従って、一方のコークス炉消火電車12と他方のコークス炉消火電車12aとの間で衝突のない運転が可能となる。
【0024】
なお、走行時間を短縮してサイクルタイムの短縮を図るには、コークス炉消火電車12、12aが干渉域に進入する際の制限速度を、可能な限り速くする必要がある。このため、制限速度は干渉域進入速度の上限速度に設定されることになる。例えば、衝突防止センサーの最大検知距離を8mとした場合、コークス炉消火電車の減速特性を考慮すると、干渉域進入速度の最大値は60m/分となる。
【0025】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、例えば、優先権放棄検知センサー、進入検知センサー、優先権要求検知センサーにはリミットスイッチを使用したが、近接スイッチ、光電スイッチ、超音波スイッチ等を使用することもできる。また、衝突防止センサーの検出部にレーザー光線を用いた距離計を使用したが、マイクロ波、超音波、赤外線等を用いた距離計を使用することもできる。更に、制御装置としてマイクロコンピューターを使用したが、演算部と出力部の両機能を有するシーケンサーを使用した構成、あるいはシーケンサーとマイクロコンピューターを組み合わせた構成とすることもできる。
【0026】
【発明の効果】
請求項1、2記載のコークス炉消火電車の走行制御方法においては、干渉域手前での待機と干渉域内でのコークス炉消火電車の走行速度制限に伴う一律な時間の延長が防止でき、コークス炉消火電車のサイクルタイムの短縮化が可能となる。
【0027】
請求項1、2記載のコークス炉消火電車の走行制御方法においては、乾式消火設備までの走行時間の短縮化ができて、コークス炉消火電車のサイクルタイムの短縮化が可能となる。更に請求項記載のコークス炉消火電車の走行制御方法においては、各干渉域内にコークス炉消火電車をそれぞれ存在させることができる。例えば、待機位置から乾式消火設備までの走行時間が、従来のコークス炉消火電車の走行制御方法と比較して37%の短縮となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電車の走行制御方法にを適用したコークス炉消火電車の走行制御設備の概念図である。
【図2】同コークス炉消火電車の走行制御方法を示したフロー図である。
【符号の説明】
10:走行制御設備、11:軌条、12、12a:コークス炉消火電車、13、13a:衝突防止センサー、14、14a:待機位置、15、15a:優先権放棄検知センサー、16、16a:進入検知センサー、17、17a:優先権要求検知センサー、18:操縦装置、19:制御装置

Claims (2)

  1. コークス炉から押し出した赤熱コークスを、乾式消火する乾式消火設備に搬送するコークス炉消火電車が、該乾式消火設備の両側にそれぞれ設けられている場合におけるコークス炉消火電車の走行制御方法において、両前記コークス炉消火電車が前記乾式消火設備に赤熱コークスを装入するために使用する共通使用区間を設けると共に、該共通使用区間に一方のコークス炉消火電車が存在するときに他方のコークス炉消火電車との間に干渉が生じる干渉域を該共通使用区間の両側に設け、更に、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間内に存在する場合に、前記他方のコークス炉消火電車を一旦停止させて待機させる待機位置を前記干渉域の前記乾式消火設備から離れる方向の外側に設け、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間又は前記干渉域内に存在する場合に前記他方のコークス炉消火電車の走行速度の制限を行なう速度制限域を各前記待機位置の前記乾式消火設備から離れる方向の外側に設け、前記一方のコークス炉消火電車の走行位置と走行方向に応じて、前記他方のコークス炉消火電車の待機及び走行速度を制御し、しかも前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間から前記干渉域に移動する場合、前記他方のコークス炉消火電車は前記速度制限域内で速度制限し前記待機位置まで走行して一旦停止し、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間を出て前記干渉域へ進入すると、前記待機位置から前記干渉域に前記速度制限域内の制限速度より遅い速度の状態で進入することを特徴とするコークス炉消火電車の走行制御方法。
  2. 請求項記載のコークス炉消火電車の走行制御方法において、前記速度制限域内の制限速度より遅い速度は、前記他方のコークス炉消火電車が前記一方のコークス炉消火電車の検知可能な最大距離内で停止できる速度であることを特徴とするコークス炉消火電車の走行制御方法。
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