JP2001323273A - コークス炉消火電車の走行制御方法 - Google Patents

コークス炉消火電車の走行制御方法

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JP2001323273A JP2000145020A JP2000145020A JP2001323273A JP 2001323273 A JP2001323273 A JP 2001323273A JP 2000145020 A JP2000145020 A JP 2000145020A JP 2000145020 A JP2000145020 A JP 2000145020A JP 2001323273 A JP2001323273 A JP 2001323273A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉消火電車のサイクルタイムの短縮
化が可能なコークス炉消火電車の走行制御方法を提供す
る。 【解決手段】 両コークス炉消火電車12、12aが乾
式消火設備に赤熱コークスを装入するために使用する共
通使用区間、共通使用区間に一方のコークス炉消火電車
12(又は12a)が存在するときに他方のコークス炉
消火電車12a(又は12)と干渉が生じる干渉域、他
方のコークス炉消火電車12a(又は12)を一旦停止
させる待機位置14a(又は14)、一方のコークス炉
消火電車12(又は12a)が共通使用区間又は干渉域
内に存在する場合に他方のコークス炉消火電車12a
(又は12)の走行速度の制限を行なう速度制限域を設
け、一方のコークス炉消火電車12(又は12a)の走
行位置と走行方向に応じて、他方のコークス炉消火電車
12a(又は12)の待機及び走行速度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉消火電
車のサイクルタイムを短縮するための、コークス炉消火
電車の走行制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コークス炉においては、乾式消火
設備の両側にそれぞれコークス炉消火電車を設けている
場合がある。この場合、両コークス炉消火電車が乾式消
火設備に走行して接近すると干渉(衝突)が生ずる区
間、すなわち、干渉域が、軌条上の共通使用区間の両側
に所定幅で存在する。そこで、両コークス炉消火電車の
衝突を防止する方法として、干渉域の乾式消火設備から
離れる方向の外側にコークス炉消火電車の走行速度を制
限する速度制限域(減速域)を設け、干渉域に一方のコ
ークス炉消火電車が進入していなければ他方のコークス
炉消火電車は減速域及び干渉域に減速しながら進入する
と共に、一方のコークス炉消火電車に対して干渉域への
進入を禁止し、他方のコークス炉消火電車が干渉域から
離脱した後は、一方のコークス炉消火電車に対して干渉
域への進入を許可するという運用方法が採用されてい
た。
【0003】しかしながら、何らかのトラブルで前記運
用方法が守られない異常事態においては、コークス炉消
火電車の衝突事故を防止するために、マイクロ波、レー
ザー光、超音波、赤外線等のセンサーを用いて互いの近
接を知らせ合い、コークス炉消火電車を非常停止させる
必要がある。しかし、コークス炉消火電車は重量が重い
ためにすぐには停止することができず、特に走行速度が
速い場合は停止するまでにかなりの慣性走行距離が必要
となる。そこで、緊急時においても確実に停止して衝突
を回避できるように、干渉域への進入を許可されたコー
クス炉消火電車は、減速域において必ず減速状態となっ
て干渉域に進入し、コークス炉消火電車の速度が減速域
において減速状態とならない場合は電力供給を停止して
非常停止させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このため、干渉域内の
走行は常に減速状態で行なわれ、サイクルタイムの延長
が発生していた。本発明はかかる事情に鑑みてなされた
もので、コークス炉消火電車のサイクルタイムの短縮化
が可能なコークス炉消火電車の走行制御方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係るコークス炉消火電車の走行制御方法は、コークス炉
から押し出した赤熱コークスを、乾式消火する乾式消火
設備に搬送するコークス炉消火電車が、該乾式消火設備
の両側にそれぞれ設けられている場合におけるコークス
炉消火電車の走行制御方法において、両前記コークス炉
消火電車が前記乾式消火設備に赤熱コークスを装入する
ために使用する共通使用区間を設けると共に、該共通使
用区間に一方のコークス炉消火電車が存在するときに他
方のコークス炉消火電車との間に干渉が生じる干渉域を
該共通使用区間の両側に設け、更に、前記一方のコーク
ス炉消火電車が前記共通使用区間内に存在する場合に、
前記他方のコークス炉消火電車を一旦停止させて待機さ
せる待機位置を前記干渉域の前記乾式消火設備から離れ
る方向の外側に設け、前記一方のコークス炉消火電車が
前記共通使用区間又は前記干渉域内に存在する場合に前
記他方のコークス炉消火電車の走行速度の制限を行なう
速度制限域を各前記待機位置の前記乾式消火設備から離
れる方向の外側に設け、前記一方のコークス炉消火電車
の走行位置と走行方向に応じて、前記他方のコークス炉
消火電車の待機及び走行速度を制御する。
【0006】一方のコークス炉消火電車の存在位置と操
業形態を考慮することにより、他方のコークス炉消火電
車が押出窯側から干渉域内に進入するときの衝突可能性
をランク分けし、衝突可能性の高さに応じて、他方のコ
ークス炉消火電車の待機形態及び干渉域に進入する際の
走行速度を制限する。このように一方のコークス炉消火
電車の操業形態を考慮することにより、他方のコークス
炉消火電車の干渉域に進入する際の走行速度を一律に制
限する必要がなくなり、他方のコークス炉装入車の走行
速度制限に伴う走行時間の延長が防止できる。
【0007】本発明に係るコークス炉消火電車の走行制
御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が前記
共通使用区間から前記干渉域に移動する場合、前記他方
のコークス炉消火電車は前記速度制限域内で速度制限し
前記待機位置まで走行して一旦停止し、前記一方のコー
クス炉消火電車が前記共通使用区間を出て前記干渉域へ
進入すると、前記待機位置から前記干渉域に前記速度制
限域内の制限速度より遅い速度の状態で進入することが
できる。また、本発明に係るコークス炉消火電車の走行
制御方法において、前記速度制限域内の制限速度より遅
い速度は、前記他方のコークス炉消火電車が前記一方の
コークス炉消火電車の検知可能な最大距離内で停止でき
る速度とするのがよい。
【0008】一方のコークス炉消火電車が共通使用区間
内にいる場合、他方のコークス炉消火電車と一方のコー
クス炉消火電車との接近に伴う衝突を防止するため、他
方のコークス炉消火電車を待機位置で停止させる。この
場合、待機位置で確実に停止させるために、他方のコー
クス炉消火電車の走行速度を制限する。また、一方のコ
ークス炉消火電車が共通使用区間から干渉域に移動を開
始するのと同期して、他方のコークス炉消火電車を速度
制限域内の制限速度より遅い速度の状態で干渉域に進入
させるため、一方のコークス炉消火電車と他方のコーク
ス炉消火電車とが異常接近することはない。このため、
一方のコークス炉消火電車と他方のコークス炉消火電車
との間で衝突のない運転が可能となり、各コークス炉消
火電車をそれぞれの干渉域内に存在させることができ、
他方のコークス炉消火電車の乾式消火設備までの走行時
間の短縮化が可能となる。
【0009】本発明に係るコークス炉消火電車の走行制
御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が前記
共通使用区間及び干渉域の外に存在する場合、前記他方
のコークス炉消火電車は前記待機位置で一旦停止するこ
となく、前記干渉域に速度制限した状態で進入すること
ができる。一方のコークス炉消火電車が干渉域に存在し
ないので、他方のコークス炉消火電車を待機位置で一旦
停止させずに干渉域に進入させることができる。なお、
他方のコークス炉消火電車は赤熱コークスを積載してい
るので重量が重く、緊急停止の際に完全に停止するまで
に要する慣性走行距離は長くなる。そのため、干渉域か
ら速度制限して進入する。
【0010】本発明に係るコークス炉消火電車の走行制
御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が休止
している場合、前記他方のコークス炉消火電車は前記待
機位置で一旦停止することなく、しかも、前記干渉域に
速度制限することなく進入することが可能である。一方
のコークス炉消火電車は休止しているので、軌条上には
他方のコークス炉消火電車しか存在せず、一方のコーク
ス炉消火電車とは衝突することはない。このため、他方
のコークス炉消火電車は待機位置で一旦停止せず干渉域
に速度制限しないで進入することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係るコークス炉消火電車の走行制御方法を適用した
コークス炉消火電車の走行制御設備の概念図、図2は本
発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電車の走行制
御方法を示したフロー図である。
【0012】図1に示すように、本発明の一実施の形態
に係るコークス炉消火電車の走行制御方法を適用した走
行制御設備10は、コークス炉に設けられた軌条11上
を走行する各コークス炉消火電車12、12aの先端に
設けられコークス炉消火電車12、12aの相互の異常
接近を検知する衝突防止センサー13、13aと、コー
クス炉消火電車12、12aが乾式消火設備に赤熱コー
クスを装入するために使用する軌条11上に設けられた
共通使用区間と、共通使用区間の両側に設けられ、その
共通使用区間に一方のコークス炉消火電車12(又は1
2a)が存在するときに、他方のコークス炉消火電車1
2a(又は12)と干渉が生じる干渉域と、干渉域の乾
式消火設備から離れる方向の外側に設けられ、一方のコ
ークス炉消火電車12(又は12a)が共通使用区間に
存在する場合に他方のコークス炉消火電車12a(又は
12)を一旦停止させて待機させる待機位置14a(又
は14)と、待機位置14(又は14a)の乾式消火設
備から離れる方向の外側に設けられ一方のコークス炉消
火電車12(又は12a)が共通使用区間又は干渉域内
に存在する場合に他方のコークス炉消火電車12a(又
は12)の走行速度の制限を行なう速度制限域とを有し
ている。更に、干渉域と速度制限域の間に設けられ干渉
域への進入の優先権を放棄するコークス炉消火電車1
2、12aを検知する優先権放棄検知センサー15、1
5aと、速度制限域の乾式消火設備から離れる方向の外
側に設けられ速度制限域への進入を検知する進入検知セ
ンサー16、16aと、進入検知センサー16、16a
よりも外側に設けられ干渉域内への進入の優先権を要求
するコークス炉消火電車12、12aを検知する優先権
要求検知センサー17、17aと、コークス炉消火電車
12、12aの走行を遠隔操縦する操縦装置18と、優
先権放棄検知センサー15、15a、進入検知センサー
16、16a、及び優先権要求検知センサー17、17
aの各検知センサーからの信号を受けてコークス炉消火
電車12、12aの操縦内容を決定し操縦装置18に操
縦指令信号を出力する制御装置19とを有している。以
下、これらについて詳細に説明する。
【0013】コークス炉消火電車12、12aの先端に
設けられている衝突防止センサー13、13aは、コー
クス炉消火電車12、12a間の接近距離を測定し、近
接距離が所定の値となった時点で近接警報を制御装置1
9に伝送する装置である。衝突防止センサー13、13
aとしては、例えば、検出部にレーザー光線を用いた距
離計、伝送部に無線送信機を有した構成とすることがで
きる。
【0014】干渉域の幅としては、例えば、共通使用区
間の両端をそれぞれ干渉域の一端とし、衝突防止センサ
ー13、13aの検知可能な最大距離(最大検知距離)
だけ離れた位置を干渉域の他端とする。この干渉域の他
端の位置には、優先権放棄検知センサー15、15aが
設けられ、この位置は待機位置14、14aともなって
いる。また、優先権放棄検知センサー15、15aが配
置された位置よりも更に乾式消火設備から離れた位置に
進入検知センサー16、16a、更に離れた位置に優先
権要求検知センサー17、17aが設けられている。ま
た、優先権放棄検知センサー15、15aの設置位置と
進入検知センサー16、16aの設置位置との間の区域
が速度制限域となっている。優先権放棄検知センサー1
5、15a、進入検知センサー16、16a、優先権要
求検知センサー17、17aはコークス炉消火電車1
2、12aの存在を検知する機能を有するもので、例え
ば、リミットスイッチが使用できる。
【0015】操縦装置18は、コークス炉消火電車1
2、12aを無人運転する場合に制御装置19からの運
転指令信号に基づいてコークス炉消火電車12、12a
を操縦するもので、例えば、無線操縦機が使用できる。
制御装置19は、一方のコークス炉消火電車12(又は
12a)の走行位置と走行方向に応じて、他方のコーク
ス炉消火電車12a(又は12)の速度制限域及び干渉
域における走行速度を決定し、待機位置14(又は14
a)での待機の制御を行い操縦装置18に運転指令信号
を出力する装置である。制御装置19として、例えば、
マイクロコンピューターを使用することができる。
【0016】次に、走行制御設備10の走行制御内容と
コークス炉消火電車12、12aの走行形態、走行速度
の関係について説明する。なお、ここでは一方のコーク
ス炉消火電車をコークス炉消火電車12とし、他方のコ
ークス炉消火電車をコークス炉消火電車12aとして説
明するが、逆の設定にしても当然同じ制御方法となる。
乾式消火設備の両側にそれぞれ配置されたコークス炉の
押出窯から排出された赤熱コークスを積載したコークス
炉消火電車12、12aは、赤熱コークスを冷却するた
め乾式消火設備に向かって軌条11上を走行するが、乾
式消火設備に赤熱コークスを装入する作業が相互に干渉
しないように軌条11上に設けられた共通使用区間に進
入可能なコークス炉消火電車12、12aは1台に限ら
れている。この共通使用区間に進入可能な権利の取得を
要求するコークス炉消火電車12、12aを検知するセ
ンサーが優先権要求検知センサー17、17aである。
例えば、乾式消火設備に向かう2台のコークス炉消火電
車12、12aの内で、一方のコークス炉消火電車12
が先に優先権要求検知センサー17により検知される
と、一方のコークス炉消火電車12だけが共通使用区間
に所定の速度で進入可能となる。
【0017】優先権要求検知センサー17からの信号を
受けて、制御装置19は優先権要求が認められなかった
他方のコークス炉消火電車12aを特定し、このコーク
ス炉消火電車12aが進入検知センサー16aにより検
知された時点で制御装置19は操縦装置18に指令を出
し、他方のコークス炉消火電車12aを速度制限域内で
速度制限させ待機位置14aで一旦停止させる。優先権
を取得した一方のコークス炉消火電車12は、共通使用
区間に進入し赤熱コークスを乾式消火設備に装入する作
業を開始する。赤熱コークスの装入作業が完了した一方
のコークス炉消火電車12は、共通使用区間から干渉域
に向かって走行を開始する。一方のコークス炉消火電車
12が干渉域に進入したことが制御装置19により判断
されると、制御装置19は待機中の他方のコークス炉消
火電車12aに干渉域への進入可能な優先権を与えると
共に操縦装置18に進入指令を出力し、操縦装置18は
停止している他方のコークス炉消火電車12aを待機位
置14aから干渉域へ速度制限域内の制限速度より遅い
速度の状態で進入させる。
【0018】一方のコークス炉消火電車12が共通使用
区間に存在する場合は、一方のコークス炉消火電車12
によって干渉域内への進入の優先権は占有されている。
従って、他方のコークス炉消火電車12aは乾式消火設
備に向かって進行し、優先権要求検知センサー17aに
検知されても制御装置19より優先権は付与されず、優
先権要求検知センサー17aに検知された時点で、制御
装置19からの停止指令に基づき待機位置14aで停止
する。また、一方のコークス炉消火電車12が共通使用
区間及び干渉域の外に存在する場合は、制御装置19は
他方のコークス炉消火電車12aを待機位置14aで一
旦停止させないで速度制限して干渉域に進入させる。
【0019】次に、本発明の一実施の形態に係るコーク
ス炉消火電車の走行制御方法をフロー図で示すと、図2
のようになる。以下、このフロー図に基づいて、本発明
のコークス炉消火電車の走行制御方法について詳しく説
明する。コークス炉消火電車12、12aに対して走行
制御設備10がスタートすると、図示してないコークス
炉消火電車稼働センサーによる一方のコークス炉消火電
車12の稼働状況を検知する状態となり、軌条11上に
一方のコークス炉消火電車12が存在するかを判断する
(ステップS1)。
【0020】軌条11上に一方のコークス炉消火電車1
2が存在していないと判断した場合、すなわち、一方の
コークス炉消火電車12が休止している場合は、他方の
コークス炉消火電車12aは速度制限せずに走行し(ス
テップS6)、干渉域内に進入して、目的位置である乾
式消火設備の赤熱コークス装入位置で停止する(ステッ
プS8)。軌条11上には他方のコークス炉消火電車1
2aしか存在していないので、コークス炉消火電車1
2、12a同士の衝突は考えられず、他方のコークス炉
消火電車12aの走行速度を制限する必要はなく、最大
速度、例えば、150m/分の速度で走行させることが
できる。
【0021】軌条11上に一方のコークス炉消火電車1
2が存在すると判断した場合、一方のコークス炉消火電
車12が共通使用区間又は干渉域内に存在するかを判断
する(ステップS2)。一方のコークス炉消火電車12
が共通使用区間又は干渉域内に存在していないと判断し
た場合は、すなわち、一方のコークス炉消火電車12が
共通使用区間及び干渉域の外に存在する場合は、他方の
コークス炉消火電車12aは速度制限域で速度制限して
干渉域に進入し、更に共通使用区間に速度制限した状態
で進入する(ステップS7)。なお、この場合には待機
位置14aで一旦停止させない。そして、他方のコーク
ス炉消火電車12aは、目的位置である乾式消火設備の
赤熱コークス装入位置で停止する(ステップS8)。一
方のコークス炉消火電車12が共通使用区間及び干渉域
の外に存在するということは、一方のコークス炉消火電
車12がこの干渉域内への進入の優先権を放棄し、速度
制限域から押出窯に向かって走行している場合であり、
このとき他方のコークス炉消火電車12aは干渉域への
進入の優先権を取得できているので、この干渉域に進入
することができる。
【0022】一方のコークス炉消火電車12が共通使用
区間又は干渉域の内に存在していると判断した場合、更
に、一方のコークス炉消火電車12が共通使用区間から
干渉域内へ進入したかどうかを判断し(ステップS
3)、まだ進入していなければ他方のコークス炉消火電
車12aは干渉域に進入できる優先権を取得していない
ため干渉域に進入できず、待機位置14aで一旦停止す
る(ステップS4)。
【0023】共通使用区間において、一方のコークス炉
消火電車12から赤熱コークスを乾式消火設備に装入す
る作業が完了すると、一方のコークス炉消火電車12は
共通使用区間から干渉域に向かって移動を開始する。そ
して、一方のコークス炉消火電車12がこの干渉域に進
入したのが確認されると、制御装置19は他方のコーク
ス炉消火電車12aが待機位置14aから干渉域へ進入
することを許可する。このため、他方のコークス炉消火
電車12aは干渉域進入速度に速度制限して干渉域に進
入し(ステップS5)、目的位置である乾式消火設備の
赤熱コークス装入位置で停止する(ステップS8)。こ
こで干渉域進入速度とは、速度制限域を進行する速度よ
り遅い速度であり、衝突防止センサー13aで一方のコ
ークス炉消火電車12を確実に検知可能な最大距離内で
停止できる速度、すなわち、衝突防止センサー13aで
一方のコークス炉消火電車12を検知するとブレーキが
動作して停止するのであるが、このブレーキを動作して
他方のコークス炉消火電車12aが停止するまでの慣性
走行距離が、衝突防止センサー13aの一方のコークス
炉消火電車12の検知可能距離(最大検知距離)を超え
ない場合の速度であることが好ましい。従って、一方の
コークス炉消火電車12と他方のコークス炉消火電車1
2aとの間で衝突のない運転が可能となる。
【0024】なお、走行時間を短縮してサイクルタイム
の短縮を図るには、コークス炉消火電車12、12aが
干渉域に進入する際の制限速度を、可能な限り速くする
必要がある。このため、制限速度は干渉域進入速度の上
限速度に設定されることになる。例えば、衝突防止セン
サーの最大検知距離を8mとした場合、コークス炉消火
電車の減速特性を考慮すると、干渉域進入速度の最大値
は60m/分となる。
【0025】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、
例えば、優先権放棄検知センサー、進入検知センサー、
優先権要求検知センサーにはリミットスイッチを使用し
たが、近接スイッチ、光電スイッチ、超音波スイッチ等
を使用することもできる。また、衝突防止センサーの検
出部にレーザー光線を用いた距離計を使用したが、マイ
クロ波、超音波、赤外線等を用いた距離計を使用するこ
ともできる。更に、制御装置としてマイクロコンピュー
ターを使用したが、演算部と出力部の両機能を有するシ
ーケンサーを使用した構成、あるいはシーケンサーとマ
イクロコンピューターを組み合わせた構成とすることも
できる。
【0026】
【発明の効果】本発明により、干渉域手前での待機と干
渉域内でのコークス炉消火電車の走行速度制限に伴う一
律な時間の延長が防止でき、コークス炉消火電車のサイ
クルタイムの短縮化が可能となる。
【0027】特に、請求項2及び3記載のコークス炉消
火電車の走行制御方法においては、乾式消火設備までの
走行時間の短縮化ができて、コークス炉消火電車のサイ
クルタイムの短縮化が可能となる。更に請求項3記載の
コークス炉消火電車の走行制御方法においては、各干渉
域内にコークス炉消火電車をそれぞれ存在させることが
できる。例えば、待機位置から乾式消火設備までの走行
時間が、従来のコークス炉消火電車の走行制御方法と比
較して37%の短縮となる。
【0028】請求項4記載のコークス炉消火電車の走行
制御方法においては、乾式消火設備までより速く到達す
ることができ、コークス炉消火電車のサイクルタイムの
短縮化が可能となる。例えば、待機位置から乾式消火設
備までの走行時間が、従来のコークス炉消火電車の走行
制御方法と比較して48%の短縮となる。
【0029】請求項5記載のコークス炉消火電車の走行
制御方法においては、乾式消火設備まで最短時間で到達
することができ、コークス炉消火電車のサイクルタイム
の短縮化が可能となる。例えば、待機位置から乾式消火
設備までの走行時間が、従来のコークス炉消火電車の走
行制御方法と比較して66%の短縮となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るコークス炉消火電
車の走行制御方法にを適用したコークス炉消火電車の走
行制御設備の概念図である。
【図2】同コークス炉消火電車の走行制御方法を示した
フロー図である。
【符号の説明】
10:走行制御設備、11:軌条、12、12a:コー
クス炉消火電車、13、13a:衝突防止センサー、1
4、14a:待機位置、15、15a:優先権放棄検知
センサー、16、16a:進入検知センサー、17、1
7a:優先権要求検知センサー、18:操縦装置、1
9:制御装置
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 生司 大分県大分市大字西ノ洲1番地 新日本製 鐵株式会社大分製鐵所内 Fターム(参考) 4H012 DA06 EA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉から押し出した赤熱コークス
    を、乾式消火する乾式消火設備に搬送するコークス炉消
    火電車が、該乾式消火設備の両側にそれぞれ設けられて
    いる場合におけるコークス炉消火電車の走行制御方法に
    おいて、両前記コークス炉消火電車が前記乾式消火設備
    に赤熱コークスを装入するために使用する共通使用区間
    を設けると共に、該共通使用区間に一方のコークス炉消
    火電車が存在するときに他方のコークス炉消火電車との
    間に干渉が生じる干渉域を該共通使用区間の両側に設
    け、更に、前記一方のコークス炉消火電車が前記共通使
    用区間内に存在する場合に、前記他方のコークス炉消火
    電車を一旦停止させて待機させる待機位置を前記干渉域
    の前記乾式消火設備から離れる方向の外側に設け、前記
    一方のコークス炉消火電車が前記共通使用区間又は前記
    干渉域内に存在する場合に前記他方のコークス炉消火電
    車の走行速度の制限を行なう速度制限域を各前記待機位
    置の前記乾式消火設備から離れる方向の外側に設け、前
    記一方のコークス炉消火電車の走行位置と走行方向に応
    じて、前記他方のコークス炉消火電車の待機及び走行速
    度を制御することを特徴とするコークス炉消火電車の走
    行制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコークス炉消火電車の走
    行制御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が
    前記共通使用区間から前記干渉域に移動する場合、前記
    他方のコークス炉消火電車は前記速度制限域内で速度制
    限し前記待機位置まで走行して一旦停止し、前記一方の
    コークス炉消火電車が前記共通使用区間を出て前記干渉
    域へ進入すると、前記待機位置から前記干渉域に前記速
    度制限域内の制限速度より遅い速度の状態で進入するこ
    とを特徴とするコークス炉消火電車の走行制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のコークス炉消火電車の走
    行制御方法において、前記速度制限域内の制限速度より
    遅い速度は、前記他方のコークス炉消火電車が前記一方
    のコークス炉消火電車の検知可能な最大距離内で停止で
    きる速度であることを特徴とするコークス炉消火電車の
    走行制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のコークス炉消火電車の走
    行制御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が
    前記共通使用区間及び干渉域の外に存在する場合、前記
    他方のコークス炉消火電車は前記待機位置で一旦停止す
    ることなく、前記干渉域に速度制限した状態で進入する
    ことを特徴とするコークス炉消火電車の走行制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のコークス炉消火電車の走
    行制御方法において、前記一方のコークス炉消火電車が
    休止している場合、前記他方のコークス炉消火電車は前
    記待機位置で一旦停止することなく、しかも、前記干渉
    域に速度制限することなく進入することを特徴とするコ
    ークス炉消火電車の走行制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007264735A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Jfe Steel Kk コークス炉における移動機の自動運転方法
JP2012224656A (ja) * 2011-04-15 2012-11-15 Jfe Steel Corp コークス炉における消火電車の走行制御方法
CN107739622A (zh) * 2017-10-21 2018-02-27 临涣焦化股份有限公司 一种防焦罐碰撞的炼焦车间

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