JP4233973B2 - 光通信ネットワークシステム - Google Patents
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図9は、波長ルーティング機能を有するアレイ導波路回折格子を用いて実現した波長パスルーティングをベースとした光通信ネットワークシステムである(たとえば、非特許文献1参照)。
アレイ導波路回折格子110は、入力ポート140-1〜140-4と出力ポート150-1〜150-4をもつ光部品であり、入力ポート140-1〜140-4に入力された光信号を出力する出力ポート150-1〜150-4は、その光信号の波長によって一意的に決定される。
図2は4個の入力ポート140-1〜140-4と4個の出力ポート150-1〜150-4をもつ4×4アレイ導波路回折格子110の入力ポート140-1〜140-4と4個の出力ポート150-1〜150-4が波長によってどのように結ばれているかを示している。
K.Kato et. al. ,"32×32 full- mesh (1024 path) wavelength -routing WDM network based on uniform-loss cyclic-frequency arrayed waveguide grating " Electronics Letters, vol. 33, 1865-1866, 1977.
即ち、従来技術では2つの通信ノード間に光パスを1つしか確立できない。このように、アレイ導波路回折格子110の波長ルーティングをベースとした従来構成の光通信ネットワークシステムでは、通信ノード間の光パスを増やすことによる通信容量の増加が非常に難しいという問題があった。
トOP[k]より送出される、波長帯域Bkに属する複数の波長の異なる光信号から成る波長多重光信号を受信可能な、少なくとも一つの光受信部とを備え、前記K×1波長帯域光合波器の前記出力ポートが、前記波長帯域ルーティング装置の前記入力ポートに光導波路を介して1対1に接続されており、前記1×K波長帯域光分離器の前記入力ポートが、前記波長ルーティング装置の前記出力ポートに光導波路を介して1対1に接続され、前記1×K波長帯域光分離器とK×1波長帯域光合波器とに誘電体多層膜の光フィルタを用いていることを特徴とする。
また、波長ルーティング装置としてアレイ導波路回折格子を用いた従来の方式では光パスの増設は非常に困難であったため、本発明を用いることにより、波長ルーティングを用いた光通信ネットワークにおいて通信容量の拡張性や柔軟性を飛躍的に向上させることが可能になる。
波長帯域ルーティング装置の出力ポートから出力した光信号は、光伝送路を伝送し、通信ノードに達する。
このようにして、通信ノードから送信する光信号の波長を変えることで、一つの通信ノードから他の通信ノードへのデータの転送が可能である。
また、波長帯域ルーティング装置210は、3個の装置入力ポート210-11〜210-13及び3個の装置出力ポート210-21〜210-23を備えている。
波長帯域ルーティング装置210は、図2に示すように、3つの波長帯域光分離器310(310-1〜310-3)と、3つの波長帯域光合波器320(320-1〜320-3)とによって構成される。
波長帯域光分離器310は、図3に示すように、1つの入力ポート311と3つの出力ポート312-1〜312-3を有し、第n(n=1,2,3)出力ポート312-nからは波長帯域Bn(=中心波長λBn±波長帯域幅Δλnに属する波長の光が出力する。
本実施形態では、誘電体多層膜フィルタを活用した波長帯域光分離器310を用い、波長帯域はCWDM規格に基づいて、λB1=1510nm、λB2=1530nm、λB3=1550nm、Δλ1=Δλ2=Δλ3=9nmである。
本実施形態では、誘電体多層膜フィルタを活用した波長帯域光合波器320を用い、波長帯域はCWDM規格に基づいて、λB1=1510nm、λB2=1530nm、λB3=1550nm、Δλ1=Δλ2=Δλ3=9nmである。
尚、前記波長帯域光合波器としては、光の波長にかかわらず複数の入力ポートより入力した光信号を一つの出力ポートより出力する、光導波路や光ファイバを用いて構成された光カプラを用いてもよい。
以上のような構成を用いると、波長帯域ルーティング装置の3つの入力ポートと3つの出力ポートの波長帯域による入出力関係は図5に示すようになり、波長帯域ルーティング機能が実現される。
なお、波長帯域ルーティング装置の構成は、上記のものに限定されるものではなく、例えば、同様の波長ルーティング機能を備えたアレイ導波路回折格子などを用いてもよい。
通信ノード200-1は、3つの入力ポートと1つの出力ポートを有する波長帯域光合波器240と、1つの入力ポートと3つの出力ポートを有する波長帯域光分離器270と、3つの光送信部261〜263、3つの光受信部291〜293を備えている。
波長帯域光合波器240の出力ポート240-21には光伝送路220が接続され、第n(n=1,2,3)入力ポート240-1nには第n光送信部26nから出力される光信号が入力される。
波長帯域光分離器270の入力ポート270-11には光伝送路230が接続され、第n出力ポート270-1nから出力される光信号は第n光受信部29nに入力される。
第n光受信部は、波長帯域Bnに属する波長の光信号を受信可能な光受信機290-nをそれぞれ1つずつ備えている。
通信ノード200-2の第1光送信部261は波長帯域B1の光送信部で、3つの入力ポート250-11〜250-13と1つの出力ポート250-21を有する光合波器250と、各入力ポート250-11〜250-13に1対1に接続された3つの光送信機260-11〜260-13とを備えている。各光送信機260-11〜260-13のそれぞれは、記述の順に波長λ11、λ12、λ13の光信号を送出する。波長λ11、λ12、λ13の値は全て異なっており、全て波長帯域B1に属している。
通信ノード200-3の第1光受信部291は、1つの入力ポート280-11と3つの出力ポート280-21〜280-23を有する光分波器280と、各出力ポートに1対1に接続された3つの光受信機290-11〜290-13とを備えている。
光送信機270-01〜270-12としては、例えば、分布帰還型半導体レーザ等を使用することができる。
通信ノード200-2において、波長帯域B1の光信号を送出する光送信機を有する光送信部261の光送信機260-1p(p=1,2,3)から送出された波長λ1pの光信号S23-pは、光合波器250と波長帯域光合波器240を介して、光伝送路220に出力される。
さらに、光信号S23-pは、光伝送路220-2を伝送し、波長帯域ルーティング装置210の入力ポート210-12に入力する。
波長帯域ルーティング装置210の出力ポート210-23から出力した光信号S23-pは、光伝送路230-3を伝送し、通信ノード200-3の波長帯域光分離器270の入力ポート270-11に達する。
このようにして、通信ノード200-2から通信ノード200-3へデータを送信する際には、通信ノード200-2の波長帯域B1の光送信部261にある光送信機260-1pから送出される波長λ1pの光信号S23-pを用いることで行うことができる。即ち、本実施形態では通信ノード200-2から通信ノード200-3へデータを送信する際にS23-1、S23-2、S23-3の3本の光パスを用いることができる。
100GHz間隔のDWDM規格に基づき、λ1=1509.53nm、λ2=1510.29nm、λ3=1511.05nmである。
尚、本実施形態では、通信ノード200-2から通信ノード200-3へデータを送信するための光パスを3つに増設したが、これに限定されるものではなく、光送信部および光受信部に同様の構成を用いることによって任意の通信ノード間の光パスを2以上の任意の個数に増設することが可能であるということは言うまでもない。
また、本実施形態では波長帯域ルーティングをCWDMの規格に基づいた波長帯域で行い、一つの波長帯域内にDWDMの規格に基づいた波長間隔を持つ波長多重光信号を伝送するという方式を用いたが、CWDMあるいはDWDMの規格に定められた波長帯域および波長間隔を適用しなくてもよい。
また、波長ルーティング装置としてアレイ導波路回折格子を用いた従来の方式では光パスの増設は非常に困難であったため、本発明を用いることにより、波長ルーティングを用いた光通信ネットワークにおいて通信容量の拡張性や柔軟性を飛躍的に向上させることが可能になる。
310,310-1〜310-3…波長帯域光分離器、311…波長帯域光分離器310の入力ポート、312-1〜312-3…波長帯域光分離器310の出力ポート、320,320-1〜320-3…波長帯域光合波器、321-1〜321-3…波長帯域光合波器320の入力ポート、322…波長帯域光合波器の出力ポート
Claims (6)
- 複数の通信ノードと、該通信ノード間の通信経路を光信号の属する波長帯域に基づいてルーティングする波長帯域ルーティング装置と、前記通信ノードと前記波長帯域ルーティング装置とを接続して通信経路を形成する光伝送路とを備えた光通信ネットワークシステムにおいて、
前記波長帯域ルーティング装置は、
前記光伝送路を介して前記通信ノードに1対1に接続されたN(Nは2以上の整数)個の入力ポートと、
前記光伝送路を介して前記通信ノードに1対1に接続されたN個の出力ポートとを備え、
1つの入力ポートに入力された光信号を、その光信号の波長の属する波長帯域Bm(波長帯域Bm=中心波長λBm±波長帯域幅Δλm、ただしλBm+Δλm≦λBm+1−Δλm+1、1≦m≦N、mは整数)に応じてそれぞれ異なる出力ポートに出力し、かつ異なる入力ポートから入力した同一の波長帯域に属する光信号はそれぞれ異なる出力ポートから出力し、
前記通信ノードは、
K(Kは2以上の整数)個の入力ポートと1つの出力ポートを有し、前記K個の各入力ポートIP[1]、IP[2]、IP[3]、…IP[K]はそれぞれ、波長帯域B1、波長帯域B2、波長帯域B3、…波長帯域BKの各波長帯域内に属する波長の光信号を前記出力ポートに出力するK×1波長帯域光合波器と、
1つの出力ポートを有し、該出力ポートが前記K×1波長帯域光合波器の各入力ポートIP[1]、IP[2]、IP[3]、…IP[K]のk(kは整数、1≦k≦K)番目のポートに接続され、接続されている前記入力ポートIP[k]に対して、波長帯域Bkに属する複数の波長の異なる光信号から成る波長多重光信号もしくは波長帯域Bkに属する単一の波長の光信号を送出する、少なくとも一つの光送信部と、
K(Kは2以上の整数)個の出力ポートと1つの入力ポートを有し、該1つの入力ポートは、波長帯域B1、波長帯域B2、波長帯域B3、…波長帯域BKの各波長帯域内に属する波長の光信号を、前記K個の出力ポートOP[1]、OP[2]、OP[3]、…OP[K]に出力する1×K波長帯域光分離器と、
1つの入力ポートを有し、前記1×K波長帯域光分離器の各出力ポートOP[1]、OP[2]、OP[3]、…OP[K]のk(kは整数、1≦k≦K)番目のポートに1対1に接続され、接続されている当該入力ポートOP[k]より送出される、波長帯域Bkに属する複数の波長の異なる光信号から成る波長多重光信号を受信可能な、少なくとも一つの光受信部とを備え、
前記K×1波長帯域光合波器の前記出力ポートが、前記波長帯域ルーティング装置の前記入力ポートに光導波路を介して1対1に接続されており、
前記1×K波長帯域光分離器の前記入力ポートが、前記波長ルーティング装置の前記出力ポートに光導波路を介して1対1に接続され、前記1×K波長帯域光分離器とK×1波長帯域光合波器とに誘電体多層膜の光フィルタを用いていることを特徴とする光通信ネットワークシステム。 - 前記波長帯域ルーティング装置は、
J(JはN以上の整数)個の出力ポートと1つの入力ポートを有し、該1つの入力ポートが前記波長帯域ルーティング装置のいずれかの入力ポートに1対1に接続され、当該1つの入力ポートから入力される波長帯域B1、波長帯域B2、波長帯域B3、…波長帯域BJの各波長帯域内に属する波長の光信号を、その属する波長帯域に応じてJ個の前記出力ポートのうちのいずれかの出力ポートに出力するN個の1×J波長帯域光分離器と、
1つの出力ポートとJ個の入力ポートを有し、該出力ポートが前記波長帯域ルーティング装置のいずれかの出力ポートに1対1に接続され、前記波長帯域ルーティング装置の前記N個の各入力ポートより入力される波長帯域B1、波長帯域B2、波長帯域B3、…波長帯域BJの各波長帯域内に属する波長の光信号を、前記1つの出力ポートに出力するN個のJ×1波長帯域光合波器とを備え、
前記1×J波長帯域光分離器の各出力ポートはそれぞれ、異なる前記J×1波長帯域光合波器の各入力ポートのいずれかに、一つの前記J×1波長帯域光合波器に異なるポートから入力するそれぞれの光信号の属する波長帯域に重複がないように、1対1に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の光通信ネットワークシステム。 - 前記光送信部は、
1つの光送信機を備え、該光送信機が前記光送信部の出力ポートに接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光通信ネットワークシステム。 - 前記光送信部は、
送出する光信号の波長が異なる複数の光送信機と、
複数の入力ポートと1つの出力ポートを有し、当該入力ポートより入力した光信号を当該出力ポートより出力する光合波器を備えており、
前記光合波器の出力ポートが前記光送信部の出力ポートに接続され、前記光合波器の入力ポートが前記光送信機に1対1に接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光通信ネットワークシステム。 - 前記光受信部は、
1つの光受信機を備え、該光受信機が前記光受信部の入力ポートに接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光通信ネットワークシステム。 - 前記光受信部は、
複数の光受信機と、
複数の出力ポートと1つの入力ポートを有し、該入力ポートより入力した光信号をその波長に応じて前記複数の出力ポートのうちの何れかの出力ポートに出力する光分離器を備えており、
前記光分離器の前記入力ポートが前記光受信部の入力ポートに接続され、前記光分離器の出力ポートが前記光受信機に1対1に接続されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の光通信ネットワークシステム。
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