JP4233469B2 - 蒸着装置 - Google Patents

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本発明は、蒸着装置に関するものである。
一般に有機EL素子は、ガラス若しくは樹脂製の基板上に透明電極膜を形成し、その上に発光層を含む有機層を形成し、更に有機層の上には金属電極層を形成することで製作される。この透明電極(陽極)と金属電極(陰極)に直流電流を印加すると、陽極側からは正孔が、陰極側からは電子が前記有機層に注入され、この有機層の発光層内部でこれらの電子と正孔とが結合・励起し発光に至る。
ところで、有機層に分子量の小さい低分子材料(分子量1000以下の材料を指す)を用いる場合、それぞれの機能を分離して積層するのが一般的である。即ち、陽極上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を順次積層することで有機層を形成する。この場合、前記正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層としても低分子材料から成るものが採用される。
一方、分子量の大きい高分子材料を用いる場合は、陽極上に正孔輸送層、発光層を順次積層するのが一般的である。
更に低分子材料、高分子材料を形成した後、これら有機層の上に陰極である金属電極層を積層させるが、この時有機層に金属電極からの電子を入りやすくするため、有機層の上にアルカリ金属などの低仕事関数材料を挿入する。したがって金属電極層はリチウム、バリウム、カルシウムなどのアルカリ金属材料とアルミニウムなどの金属材料の二層となるのが一般的である。
有機層の形成方法は、低分子材料を用いる際には真空蒸着法が用いられ、また高分子材料は溶液化できるためスピンコート法や印刷法、インクジェット法等が用いられる。金属電極層の形成は、低分子材料、高分子材料とも真空蒸着法、スパッタリング法などの真空プロセスが用いられる。但し、有機材料がプラズマ等の高エネルギ粒子に対して弱く劣化を起こすため、一般的には蒸着法が採用される。現在、生産で用いられる金属電極層の形成方法は抵抗加熱蒸着法や電子ビーム蒸着法である。
ところが、前記抵抗加熱蒸着法は、一度に大面積基板に対して蒸着することができず、成膜効率が悪いために量産段階で用いられることはほとんどなく、有機EL素子の金属電極層の形成方法としては、量産製造においては、蒸着レートが高く、材料の供給が容易な電子ビーム蒸着法が有利である。しかし、電子ビーム蒸着法は電子ビームを、図1に図示したような収容体23に収容された容器22の蒸着材料21(蒸発源)に照射し瞬時に溶融・蒸発させるが、その際、蒸着材料21からX線や2次電子等の高エネルギ粒子が発生し、既に基板に形成された有機層にダメージを与える問題がある。
例えば、陰極材料にアルミニウムを使用する場合、生産タクトタイムを考慮した蒸着レート、およそ10Å/sを得るためには、電子ビーム蒸発源の加速電圧は10kV、エミッション電流は500〜600mA程度の電力が必要であるが、この条件で金属電極層を形成すると、有機層は劣化し全く発光しない。
そこで、例えば特開平10−158638号公報(特許文献1)に記載されている方法では、電子ビームの加速電圧を低く制御することで、蒸着材料から発生する特性X線を抑制する。しかし、有機EL素子の量産装置では、基板のサイズが200mm×200mm以上であり、その基板に点蒸発源である電子ビーム蒸着法で成膜する際には、膜厚分布均一性を得るために蒸発源と基板との距離を少なくとも300mm以上確保する必要がある。この場合、基板上で蒸着レートを10Å/s以上得るには、加速電圧を下げても前記電力が必要であり、より大きなエミッション電流が必要となり、結局本方式は量産装置に適用することは困難である。
特に特性X線の発生量はおよそ加速電圧の二乗に比例し、電流に比例する。このことから加速電圧を半分に低減しても同一電力を得るために電流を2倍にする必要があり、結果としてX線の量は半分までしか低減できない。また、加速電圧を更に低くすることは電子銃の性能及び安定性の点から難しい。
また、例えば、特開平11−74221号公報(特許文献2)、特開2000−306665号公報(特許文献3)には蒸着チャンバ(真空槽)内に磁石を設け、電子ビーム照射により蒸着材料から発生する2次電子を偏向することで、基板への2次電子の入射を阻止する方法が開示されている。しかし、X線は磁界や電界を加えても進行方向を変えることはできず、蒸発材料と同時に基板に到達し、基板への特性X線の入射を阻止できないため、有機層を形成する有機材料の種類、または薄膜トランジスタの種類によっては劣化が生じることがある。
特開平10−158638号公報 特開平11−74221号公報 特開2000−306665号公報
本発明は、上述のような現状に鑑み、容器と収容体とを坩堝状介在部材によって断熱して、成膜を行う際に加熱される容器と冷却される収容体間で直接熱の授受が行われないようにすることで、蒸着材料を効率良く加熱することができ、より小さいエミッション電流で高い蒸着レートを実現できることになり、エミッション電流に比例して発生する2次電子及び加速電圧及びエミッション電流に比例して発生する特性X線等の高エネルギ粒子の発生を低減して例えば基板上に形成された有機層や薄膜トランジスタを劣化させることなく効率良く成膜を行うことが可能となる実用性に秀れた蒸着装置を提供することを課題としている。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
有機EL素子の陰極を形成する陰極材料から成る蒸着材料1を充填する坩堝状の容器2が収容される収容体3を真空槽4内に設け、この収容体3に収容された容器2と対向状態に有機EL層が形成される基板5を設け、前記収容体3を冷却しながら前記容器2の蒸着材料1に電子ビームを照射して加熱・蒸発させ、この蒸着材料1を前記基板5の前記有機EL層上に付着させることで陰極薄膜を成膜する蒸着装置であって、前記容器2を収容する坩堝状介在部材6を介して容器2を収容体3に収容し、前記陰極薄膜を成膜する際に加熱される容器2と冷却される収容体3とを前記坩堝状介在部材6若しくはこの坩堝状介在部材6を複数重合せしめて成る重合坩堝状介在部材7にて断熱し得るように構成し、前記収容体3と坩堝状介在部材6との間,前記坩堝状介在部材6と前記容器2との間若しくは前記坩堝状介在部材6同志の間に、この容器2若しくは坩堝状介在部材6を点接触若しくは線接触で支承する支承体8を配設し、この収容体3と坩堝状介在部材6との間,坩堝状介在部材6と容器2との間若しくは坩堝状介在部材6同志の間に所定幅の空間部9を形成し、前記坩堝状介在部材6は表面にセラミックス材料がコーティングされた金属製の坩堝状介在部材6としたことを特徴とする蒸着装置に係るものである。
また、前記坩堝状介在部材6として、窒化物セラミックス,炭化物セラミックス,酸化物セラミックス等の前記陰極材料より熱伝導率が低く融点が高いセラミックス材料を表面にコーティングした金属から成るものを採用したことを特徴とする請求項記載の蒸着装置に係るものである。
また、前記容器2として、窒化物セラミックス,炭化物セラミックス,酸化物セラミックス等の前記陰極材料より熱伝導率が低く融点が高いセラミックス材料を表面にコーティングした金属から成るものを採用したことを特徴とする請求項2記載の蒸着装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、蒸着材料を効率良く加熱することができ、より小さいエミッション電流で高い蒸着レートを実現できることになり、2次電子や特性X線等の高エネルギ粒子の発生を低減して例えば基板上に形成された有機層や薄膜トランジスタを劣化させることなく効率良く成膜を行うことが可能となる実用性に秀れた蒸着装置となる。
また、請求項2,3記載の発明においては、一層本発明を容易に実現できるより一層実用性に秀れたものとなる。
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
容器2の蒸着材料1に電子ビームを照射することでこの蒸着材料1(陰極材料)を加熱・蒸発させて基板5上に薄膜を成膜する際、加熱される容器2と冷却される収容体3とを坩堝状介在部材6によって断熱することができる。
即ち、前記電子ビームにより極めて高温に加熱される蒸着材料1が充填される容器2と、水等の冷媒により常に冷却される収容体3とが直接接触せず、前記坩堝状介在部材6を介して間接的に熱の授受が行われることになり、収容体3に熱が逃げやすい容器2の温度低下が低減されるため、それだけ蒸着材料1の温度低下も低減されて容器2の保温性が向上し、無駄な放熱をなくして蒸着材料1の加熱をより効率良く行えることになり、小さい出力の電子ビームでも従来と同等の蒸着レートを実現できる。
従って、2次電子や特性X線等の高エネルギ粒子が極度に抑えられる程度に加速電圧及びエミッション電流を低く設定しても、十分量産に対応できる蒸着レートを実現でき、例えば基板5上に形成された有機層上に成膜を行う場合であっても、この有機層を劣化させることなく効率良く蒸着を行うことができることになる。
具体的には、2次電子は電子ビームが蒸着材料1に衝突することにより発生するもので、エミッション電流に比例すると考えることが妥当であり、2次電子の発生量を低減するためにはエミッション電流を小さくすることが重要である。
また、特性X線を低減するためには加速電圧とエミッション電流を低減することが有効であるが、電子ビームを発生させる電子銃の原理から加速電圧を著しく低下させることは難しいが、エミッション電流は著しく低下させることができる。
従って、本発明は、エミッション電流を著しく低下させて少ない電力でも、蒸着材料1からの放熱を抑制し、蒸着材料1を高温に維持して、蒸着レートを維持できるから、2次電子や特性X線等の高エネルギ粒子の発生を阻止しつつ有機層を劣化させることなく効率良く蒸着を行うことができるものとなる。
また特に、この容器2と収容体3との間に容器2と同様の形状の坩堝状介在部材6を介在せしめることで容器2と収容体3との断熱を行うことから、単に粒状や板状の断熱材料をこの容器2と収容体3との間に介在せしめることで断熱を行う場合に比し、容器2を位置決め状態で安定的に且つ容易に収容体3に収容することができるため、この容器2の配設が良好に行えメンテナンス性にも秀れるだけでなく、容器2の周囲を確実に囲繞してこの容器2と収容体3との間で均一に断熱を行うことができ極めて保温性に秀れたものとなる。
従って、複雑な構成の装置を別途追加する必要なく、単に、容器2と同様の形状の坩堝状介在部材6を介してこの容器2を収容体3に収容するだけで、高エネルギ粒子の発生を抑制しつつ高い蒸着レートで蒸着できる構成を、極めて簡単且つコスト安に実現できることになる。
また、例えば、前記坩堝状介在部材6を複数重合せしめた重合坩堝状介在部材7を介して前記容器2を前記収容体3に収容した場合には、より容器2の保温性が良好となる構成を極めて容易に実現できることになる。
また、例えば、前記収容体3と坩堝状介在部材6との間,坩堝状介在部材6と容器2との間若しくは坩堝状介在部材6同志の間に、この容器2若しくは坩堝状介在部材6を支承する支承体8を配設し、この収容体3と坩堝状介在部材6との間,坩堝状介在部材6と容器2との間若しくは坩堝状介在部材6同志の間に所定幅の空間部9を形成したから、この空間部9により容器2と収容体3との断熱を極めて良好に行えるものとなる。更に、前記支承体8を前記坩堝状介在部材6若しくは容器2を点接触若しくは線接触で支承する形状に設定したから、容器2と収容体3との断熱をより一層良好に行えるものとなる。
従って、本発明は、蒸着材料を効率良く加熱することができ、より小さいエミッション電流で高い蒸着レートを実現できることになり、2次電子や特性X線等の高エネルギ粒子の発生を低減して例えば基板上に形成された有機層や薄膜トランジスタを劣化させることなく効率良く成膜を行うことが可能となる実用性に秀れた蒸着装置となる。
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
本実施例は、蒸着材料1を充填する坩堝状の容器2が収容される収容体3を真空槽4内に設け、この収容体3に収容された容器2と対向状態に基板5を設け、前記収容体3を冷却しながら前記容器2の蒸着材料1に電子ビームを照射して加熱・蒸発させ、この蒸着材料1を基板5上に付着させることで薄膜を成膜する蒸着装置であって、前記容器2を収容する坩堝状介在部材6を介して容器2を収容体3に収容し、前記薄膜を成膜する際に加熱される容器2と冷却される収容体3とを前記坩堝状介在部材6にて断熱し得るように構成したものである。
本実施例は、容器2を一の坩堝状介在部材6を介して収容体3に収容し、温度差の大きい容器2と収容体3とを直接接触させず、熱の授受が坩堝状介在部材6を介して間接的に行われるように構成したものである。従って、容器2は高温の蒸着材料1に耐えられる材質を用いて坩堝状介在部材6は断熱性の秀れた材質で構成することが望ましい。
即ち、電子ビームにより11aにより加熱・蒸発せしめられる蒸着材料1が充填される容器2(蒸発源)の温度低下を可及的に阻止することができ、この容器2の蒸着材料1を蒸発させるための必要電力がそれだけ低下し、電子ビーム加速電圧若しくはエミッション電流を低く設定しても、量産に適する程度の蒸着レートを保つことができ、高い加速電圧及びエミッション電流が原因で生じる特性X線や2次電子等の高エネルギ粒子の発生を抑制することができる。
従って、有機層、例えば有機EL層を形成した基板5に成膜を行う際、前記高エネルギ粒子によりこの有機層が劣化することがない。
尚、本実施例は、一の坩堝状介在部材6を容器2と収容体3との間に介した構成であるが、前記坩堝状介在部材6を複数重合せしめた重合坩堝状介在部材7を介して前記収容体3に収容する構成、例えば、図5に図示したように二つの坩堝状介在部材6を重合せしめた重合坩堝状介在部材7を介して容器2を収容体3に収容した構成としても良い。
また、この容器2及び坩堝状介在部材6間並びに坩堝状介在部材6及び収容体3間に夫々支承体8を配設し、所定間隔の空間部9を形成している。具体的には、図3に図示したように、容器2及び坩堝状介在部材6の底部間並びに坩堝状介在部材6及び収容体3の底部間に夫々設けている。従って、前記蒸着材料1からの放熱は前記坩堝状介在部材6に加え、前記容器2と坩堝状介在部材6間の空間部9及び坩堝状介在部材6と収容体3間の空間部9によっても阻止されることになり、容器2と収容体3との断熱を良好に行うことができる。特に、電子ビーム蒸着は、真空槽4内を高真空若しくは超高真空状態にして行われるから、前記空間部9は真空断熱層となり、その断熱効果は極めて高い。
尚、本実施例においては、この空間部9を容器2と坩堝状介在部材6との間及び坩堝状介在部材6と収容体3との間に夫々形成しているが、他の構成、例えば図6に図示したように容器2と坩堝状介在部材6との間にのみ前記支承体8を設けた構成としても良い。
また、支承体8として、前記容器2若しくは坩堝状介在部材6を線接触で支承する形状(容器2若しくは坩堝状介在部材6の平坦面と面接触しない形状)、具体的には円筒形状のものを採用している(即ち、前記空間部9の幅はこの支承体8の直径と略等しくなる。)。従って、この支承体8を介しての伝熱も可及的に抑制されることになり、この点からも容器2及び収容体3の断熱を良好に行える構成である。
尚、本実施例においては、容器2及び坩堝状介在部材6若しくは坩堝状介在部材6及び収容体3と夫々線接触し得る形状のものを支承体8として採用しているが、他の形状、例えば、断面視三角形状等、容器2若しくは坩堝状介在部材6または坩堝状介在部材6若しくは収容体3のいずれか一方と線接触する形状のものを採用しても良いし、点接触用の凸部を複数有する筒状部材を支承体8として採用しても良い。
また、容器2及び坩堝状介在部材6の底部を支承する支承体8以外に、この容器2の外周面及び坩堝状介在部材6の内周面間並びに坩堝状介在部材6の外周面及び収容体3の内周面間に夫々前記空間部9を保持する例えばリング状等の保持体(図示省略)を設けた構成としても良い。
各部を具体的に説明する。
容器2を収容する収容体3は、排気用の真空ポンプ等の真空系(図示省略)が設けられた真空槽4の下部に設けている。この収容体3は、容器2の蒸着材料1加熱用の電子ビーム11aを発生するための電子銃11及びこの電子ビーム11aを偏向する磁界形成用の磁石12を設けた構成である。
また、収容体3に収容された容器2と対向する真空槽4の上部位置、具体的にはこの容器2の直上位置に、基板5が固定される基板ホルダ14を設け、この基板ホルダ14上に前記有機EL層が形成された基板5を設けている。この基板5と容器2との間には開閉自在にシャッタ13を設けている。
容器2は、上述したように坩堝状介在部材6を介して収容体3に収容している。この容器2は、坩堝状介在部材6にその開口面が露出状態となるように収容している。即ち、容器2は、その外周面及び底面が坩堝状介在部材6の内面により囲繞された状態で収容され、開口面が前記坩堝状介在部材6及び収容体3の開口面と略面一状態となるように設定している。
従って、坩堝状介在部材6の開口径及び深さは容器2より大きく、具体的には、この容器2の肉厚及び前記空間部9の分だけ大きく設定している。同様に、収容体3の開口径及び深さは坩堝状介在部材6の肉厚及び前記空間部9の分だけ大きく設定している。尚、本実施例においては、容器2,坩堝状介在部材6及び収容体3の開口面が夫々略面一となるように設定しているが、例えば容器2の開口面のみが没入する等、面一でなくても良いのは勿論である。
また、本実施例においては、容器2と坩堝状介在部材6及び坩堝状介在部材6と収容体3との間に所定間隔の空間部9を設けた構成であるが、容器2と坩堝状介在部材6及び坩堝状介在部材6と収容体3とを夫々密着状態に重合させても良い。具体的には、坩堝状介在部材6に容器2を嵌入し、この容器2が嵌入された坩堝状介在部材6を収容体3に嵌入した構成としても良い。
蒸着材料1としては、酸化インジウム等の透明電極材料から成る陽極,アルミニウム等の金属電極材料から成る陰極を順次積層して成る有機EL素子を形成する有機EL材料を採用している。具体的には、本実施例においては、有機EL層上に積層する陰極を蒸着材料1としている。従って、本実施例における基板5は、陽極及び有機EL層が予め形成されたものである。また、前記有機EL素子として、薄膜トランジスタで駆動される構成のものを採用している。
尚、真空槽4内に、陽極材料,陰極材料が夫々充填された容器2を設け、これらに順次電子ビーム11aを照射することにより有機EL素子を形成するように構成しても良い。
前記有機EL素子の陰極を形成する陰極材料としては、アルミニウム,クロム,銅,金,銀,白金等の金属,カルシウム,リチウム,バリウム,セシウム,マグネシウム等のアルカリ金属若しくはそれらの酸化物やフッ化物を採用すると良く、本実施例においてはアルミニウムを採用している。
前記基板5に形成される有機EL層としては、分子数の少ない低分子材料若しくは分子数の多い高分子材料から成るものを採用すると良く、本実施例においては高分子材料から成る有機EL層を採用している。
前記坩堝状介在部材6及び容器2としては、前記陰極材料より熱伝導率が低く融点が高い、窒化物セラミックス,炭化物セラミックス,酸化物セラミックスや、カーボン,タングステン,モリブデン等の高融点金属若しくは図7に図示したような金属材料10を表面にコーティングしたセラミックスから成るものを採用すると良く、本実施例においてはカーボン製のものを採用している。また、セラミックス材料を表面にコーティングした金属から成るものを採用しても良い。尚、本実施例においては、容器2と坩堝状介在部材6とを夫々同じ材料から成るものを採用しているが、夫々異なる材料から成るものを採用しても良い。
従って、本実施例は、有機EL素子を形成する場合、具体的には、有機EL層が形成された基板5に陰極を形成する陰極材料を成膜する場合であっても、上述したように量産に必要な蒸着レートを保ちつつ、有機層を劣化させる特性X線や2次電子等の高エネルギ粒子の発生を阻止できるから、基板5に形成された有機EL層を劣化させることなく効率良く前記陰極材料を成膜することができ、極めて有機EL素子の製造に適したものとなる。
以下、本実施例について更に具体的に説明する。
前記基板5としては、ガラス基板5を採用し、前記収容体3とこのガラス基板5とを400mm離して設置した。この距離は、基板5のサイズ、膜厚分布、および基板5を回転させるか、固定するかによって決定する。ガラス基板5上には、陽極であるITO(酸化インジウム膜)透明導電膜の上に発光層を含む有機EL層が形成してある。
有機EL層としては、低分子材料で形成する場合には、例えば、真空蒸着法により正孔注入層としてCuPc(銅フタロシアニン)、正孔輸送層としてα−NPD(4,4‘ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル)、発光層としてAlq3(トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム)にC221622(N,N’−ジメチルキナクリドン)を2%ドーピングしたもの、そして電子輸送層としてAlq3を順次積層することで形成する。
また、高分子材料で形成する場合には、例えば、スピンコート法により正孔輸送性材料としてPEDOT、発光層としてPLEDを塗布して形成する。
本実施例においては高分子材料で前記有機EL層を形成している。この有機EL層を形成した基板5上に陰極を形成する場合、配線のパターニングを実現する蒸着マスクを用いる。蒸着マスクとは、陰極を形成したい部分のみ穴が開いた板で、蒸発粒子はその穴の部分を通過して基板5に付着し、穴のない部分は板部分に遮られ、蒸発粒子は基板5に到達しない。蒸着マスクの厚さは、基板5に入射する蒸発粒子を遮らない様にできるだけ薄い方が良い。また、基板5と蒸着マスクの間の距離は近い方が蒸着マスクに明けた穴の形状に忠実に蒸発粒子が付着するため好ましい。
電子ビーム蒸着源(収容体3)は、電子ビーム11aを発生する熱電子フィラメント(電子銃11)と、発生した電子ビーム11aの進路を変更する磁石12と、蒸着材料1を入れる容器2などで構成される。熱電子フィラメントから発生した電子ビーム11aは蒸着材料1に照射され、この蒸着材料1は局部的に高温に達し蒸発する。蒸発粒子はCOS則に従い蒸発し、対向する位置にある基板5あるいは周辺の壁面等に付着する。電子ビーム11aが照射された蒸着材料1からは、2次電子や特性X線が発生する。これらは基板5上に形成された有機EL層にダメージを与え、素子を劣化させる。
本実施例は、電子ビーム蒸発源のエミッション電流を制御することで、電子ビーム11aを蒸着材料1に照射したときに発生する2次電子やX線を低減する。特に低エミッション電流化を図ることで、素子の劣化を抑えることができる。低エミッション電流化は、蒸着材料1を入れる容器2を坩堝状介在部材6を介して収容体3に収容することで行う。これは熱絶縁が主な目的である。特にAlを電子ビーム蒸着法で蒸着する場合、容器2に充填されたAlを加熱しながら、一方で水冷された収容体3に熱を奪われており、極めて大きい電子ビーム電力が必要となる。坩堝状介在部材6は保温効果が得られ、蒸着材料1を蒸発させるのに必要な電力を小さくすることができる。
また、2次電子を抑制する手段として、真空チャンバ内に磁石を設置し、2次電子を磁場偏向することで、基板に入射する2次電子を防止することができる。この方式に上記電子ビームのエミッション電流を制御する方法を用いることで、劣化の無い有機EL素子を得ることができる。更に加速電圧を下げることによりこの効果を高めることもできる。
使用する坩堝状介在部材6は、上述したように熱伝導性が小さく融点が高い窒化物セラミックス、炭化物セラミックス、酸化物セラミックス、あるいはカーボン、タングステン、モリブデンなどの高融点金属などを用いる。
また、陰極に使用される蒸着材料1は、上述したようにアルミニウムの他、クロム、銅、金、銀、白金などの金属が用いられる。また、陰極の前に電子注入層としてカルシウム、リチウム、バリウム、セシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属、あるいはその酸化物やフッ化物などが用いられる。これは陰極層側から有機EL層へ電子を入りやすくするためである。これらの金属材料あるいは電子注入層としてのアルカリ酸化物、もしくはフッ化物は、量産製造では電子ビーム蒸着法で蒸着する。
以下に実際に作成した素子について述べる。ガラス基板上に透明電極(陽極)であるITO膜を形成し、その後高分子EL材料をスピンコート法により成膜する。成膜する有機層は2層で、正孔輸送性材料であるPEDOTを水溶性溶媒で溶液化したものを塗布し、その後、発光層を成すPLEDを有機溶媒で溶液化したものを塗布し形成する。その後乾燥させ、塗布した有機層のうち、引き出し電極部分のみをレーザ・アブレーションで剥離させる。そして、真空チャンバ内に基板を導入し、電子注入層であるBa材料を成膜し、次いで電極層(陰極)としてAlを成膜した。このBaもAlも電子ビーム蒸着法により成膜した。また、蒸着材料1を充填した容器2を、カーボン製の坩堝状介在部材6に入れて収容体3に収容した場合と前記容器2をそのまま収容体3に収容した場合の2通りで素子を作成した。蒸発源と基板の間は600mm離れており、基板上での蒸着レートはBaが0.5Å/s、Alが10Å/sである。成膜は10-4Pa台の真空中で行った。蒸着チャンバ内には、2次電子が基板に入射するのを防止するため磁石を設置した。
図4に、電子ビーム蒸発源の加速電圧を10kV一定とし、10Å/sの蒸着レートを得られるようにエミッション電流(EB電流)を変化させて夫々有機EL素子を形成した場合の各素子の発光効率を示す。発効効率は、抵抗加熱蒸発源を用いたときの素子の発効効率を1とし、その比率で示している。
坩堝状介在部材6を使用しない場合、基板上で10Å/sの蒸着レートを得るのに必要なエミッション電流は500mAであり、この条件で形成した素子の発光効率は約64%まで低下する(図4のA)。
一方、坩堝状介在部材6を使用した場合は、10Å/sの蒸着レートをエミッション電流を100mA以下、具体的には約50mAとしても得ることができ、その結果得られた素子の発光効率は約95%まで回復する(図4のB)。
以上、容器2を坩堝状介在部材6を介して収容体3に収容することで、蒸着材料1の蒸発に必要な電力を10分の1以下に小さくでき、高エネルギ粒子の発生を著しく阻止して発光効率を飛躍的に改善できることが確認できた。更に、加速電圧を阻止させることにより、より効果を高めることは容易に推察される。
本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
従来例の蒸発源の概略説明断面図である。 本実施例の概略説明断面図である。 本実施例の蒸発源の概略説明断面図である。 発光効率とエミッション電流との関係を示すグラフである。 別例の蒸発源の概略説明断面図である。 別例の蒸発源の概略説明断面図である。 別例の蒸発源の概略説明断面図である。
符号の説明
1 蒸着材料
2 容器
3 収容体
4 真空槽
5 基板
6 坩堝状介在部材
7 重合坩堝状介在部材
8 支承体
9 空間部

Claims (3)

  1. 有機EL素子の陰極を形成する陰極材料から成る蒸着材料を充填する坩堝状の容器が収容される収容体を真空槽内に設け、この収容体に収容された容器と対向状態に有機EL層が形成される基板を設け、前記収容体を冷却しながら前記容器の蒸着材料に電子ビームを照射して加熱・蒸発させ、この蒸着材料を前記基板の前記有機EL層上に付着させることで陰極薄膜を成膜する蒸着装置であって、前記容器を収容する坩堝状介在部材を介して容器を収容体に収容し、前記陰極薄膜を成膜する際に加熱される容器と冷却される収容体とを前記坩堝状介在部材若しくはこの坩堝状介在部材を複数重合せしめて成る重合坩堝状介在部材にて断熱し得るように構成し、前記収容体と坩堝状介在部材との間,前記坩堝状介在部材と前記容器との間若しくは前記坩堝状介在部材同志の間に、この容器若しくは坩堝状介在部材を点接触若しくは線接触で支承する支承体を配設し、この収容体と坩堝状介在部材との間,坩堝状介在部材と容器との間若しくは坩堝状介在部材同志の間に所定幅の空間部を形成し、前記坩堝状介在部材は表面にセラミックス材料がコーティングされた金属製の坩堝状介在部材としたことを特徴とする蒸着装置。
  2. 前記坩堝状介在部材として、窒化物セラミックス,炭化物セラミックス,酸化物セラミックス等の前記陰極材料より熱伝導率が低く融点が高いセラミックス材料を表面にコーティングした金属から成るものを採用したことを特徴とする請求項記載の蒸着装置。
  3. 前記容器として、窒化物セラミックス,炭化物セラミックス,酸化物セラミックス等の前記陰極材料より熱伝導率が低く融点が高いセラミックス材料を表面にコーティングした金属から成るものを採用したことを特徴とする請求項2記載の蒸着装置。
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