JP4233239B2 - 電気車制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気車の速度センサレストルク制御装置に関するものであり、特に一次角周波数の零通過を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は一従来例を示すブロック図であり、1は誘導機、2は電流検出器、3は速度演算器、4はトルク制御手段、5は電力変換器である。
図6において、電流検出器2は誘導機1に流れる電流iを検出する。速度演算器3においては、誘導機1の電流iと電圧vを入力し、次式
【0003】
【数1】
【0004】
を用いて、一次角周波数ω1とすべり角周波数ωsと回転子角速度ωmを演算する。
ここで、R1、R2、L1、L2は誘導機1の定数であり、各々、一次抵抗、二次抵抗、一次自己インダクタンス、二次自己インダクタンスである。また、i2は誘導機1の二次電流である。
【0005】
トルク制御手段4は、電流iと回転子角速度ωmを基に、誘導機1のトルクを制御するためのトルク制御電圧指令vT*を作成する。電力変換器5は、トルク制御電圧指令vT*を増幅して、誘導機1に電力を供給する。
以上の構成により、速度センサレスにおいても、速度演算器で回転子速度ωmを演算することにより、誘導機1のトルクが制御可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
[数式1]を見ると、一次角周波数ω1が零の場合、誘導機1は一次抵抗R1によってのみ電圧vと電流iの関係が成立し、二次電流i2の影響を全く受けない。このことは、ω1=0においては、二次電流i2を求めることが不可能であり、すべり角周波数ωsと回転子角速度ωmを電圧vと電流iだけでは演算できないことを示す。
よって、一次角周波数ω1が零近傍では速度演算器3の出力である回転子角速度ωmには誤差が生じ、誘導機1のトルク制御が正確に行えなくなる。回転子角速度ωmの誤差が大きくなれば、誘導機1は脱調し、トルク制御は全く不能となり、一次角周波数ω1は零近傍に留まってしまう。
【0007】
しかし、電気車を上り勾配上で発進させる場合、機械ブレーキ緩めと運転台指令とのタイミングがずれると、電気車が後退している状態から誘導機1のトルク制御を開始することになり、一次角周波数ω1が零になることがある。
さらに、電気車を電気ブレーキで停止させる場合も、一次角周波数ω1が零を通過する。
【0008】
このような状態で上記理由によりトルク制御不能となった場合、誘導機1のトルクは無くなり、上り勾配では電気車は後退し続け、電気ブレーキでは電気車は停止しない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために以下の手段を施す。
請求項1においては、一次角周波数指令ω1*を入力しパターン電圧指令vp*を出力するパターン作成器7と、一次角周波数指令ω1*及び一次角周波数ω1によりトルク制御電圧指令vT*とパターン電圧指令vp*を選択し誘導機電圧指令v*とする選択器8を新たに追加し、誘導機電圧指令v*をトルク制御電圧指令vT*の代わりに電力変換器5に入力する。
【0010】
パターン作成器7に磁束分電流指令iΦ*とトルク分電流指令iτ*を新たに入力する。パターン作成器7を以下の構成とする。(1)一次角周波数指令ω1*を積分して磁束位相角θ1を演算する積分器701(2)磁束分電流指令iΦ*を入力し磁束分電圧指令vΦ*を、次式
【0011】
【数2】
【0012】
から出力する磁束電圧指令演算器702
(3)トルク分電流指令iτ*と一次角周波数指令ω1*を入力しトルク分電圧指令vτ*を次式
【0013】
【数3】
【0014】
から出力するトルク電圧指令演算器703
(4)磁束分電圧指令vΦ*とトルク分電圧指令vτ*と磁束位相角θ1を入力しパターン電圧指令vp*を出力する逆回転座標変換器704
【0015】
電流iと磁束位相角θ1を入力しd軸電流idとq軸電流iqを出力する回転座標変換器705と、d軸電流指令id*とd軸電流idを入力しd軸電圧指令vd*を出力するd軸電流制御器706と、q軸電流指令iq*とq軸電流iqを入力しq軸電圧指令vq*を出力するq軸電流制御器707と、磁束分電圧指令vΦ*とd軸電圧指令vd*とd軸電流指令id*を入力し磁束分電流iΦを出力する磁束分電流推定器708と、トルク分電圧指令vτ*とq軸電圧指令vq*とq軸電流指令iq*を入力しトルク分電流iτを出力するトルク分電流推定器709と、磁束分電流iΦに最大値を付けd軸電流指令id*とする磁束分制限器710と、トルク分電流iτに最大値を付けq軸電流指令iq*とするトルク分制限器711とを新たに設ける。磁束分電圧指令vΦ*の代わりにd軸電圧指令vd*、トルク分電圧指令vτ*の代わりにq軸電圧指令vq*を逆回転座標変換器704に入力する。
【0016】
以上の手段を施すことにより、回転子角速度ωmを用いない電圧パターンを誘導機1に印加可能となる。また、 [数2]及び[数3]で与えられるパターン電圧指令vp*は、誘導機1の定常状態式であるため、誘導機1のトルクを容易に出すことができる。
【0017】
しかし、負荷と一次角周波数指令ω1*の変化がマッチしていない状態、特に、負荷が重いときに一次角周波数指令ω1*の変化率を大きくすると、誘導機1のすべりが大きくなり、電流iが過大になる。請求項3では、磁束分制限器710とトルク分制限器711で制限されたd軸電流指令id*、q軸電流指令iq*を用いて、d軸電流制御器706とq軸電流制御器707で電流制御することにより、過大な電流が誘導機1に流れることは無い。
【0018】
運転指令Gと一次角周波数ω1を入力し起動時角周波数ωstを出力する起動速度保持器801を新たに設ける。選択器8に前後進フラグFRとトルク制御切替角周波数ωTと起動時角周波数ωstを新たに入力する。
【0019】
選択器8では、前後進フラグFRが前進になっているにもかかわらず起動時角周波数ωstが負の場合、あるいは前後進フラグFRが後進になっているにもかかわらず起動時角周波数ωstが正の場合にパターン電圧指令vp*を選択して誘導機電圧指令v*として出力する。一次角周波数指令ω1*がトルク制御切替角周波数ωTに達したらトルク制御電圧指令vT*を選択して誘導機電圧指令v*として出力する。
【0020】
請求項3においては、選択器8では、前後進フラグFRが前進で起動時角周波数ωstが正の場合、あるいは前後進フラグFRが後進で起動時角周波数ωstが負の場合にトルク制御電圧指令vT*を選択して誘導機電圧指令v*として出力する。
【0022】
以上の手段を施すことにより、電気車が後退している場合や電気ブレーキで一次角周波数ω1が0に近づいた場合、一次角周波数ω1=0近傍では、回転子角速度ωmを用いないパターン作成器7の出力であるパターン電圧指令vp*が電力変換器5に入力され、誘導機1に印加される。結果、回転子角速度ωmの誤差の影響を受けない一次角周波数ω=0近傍の通過を実現できる。
【0023】
さらに、電気車が後退していない状態で加速するとき、トルク制御手段4の出力であるトルク制御電圧指令vT*が電力変換器5に入力され、誘導機1に印加される。結果、高精度、高応答のトルク制御に即入ることができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳述する。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例を示すブロック図であり、1は誘導機、2は電流検出器、3は速度演算器、4はトルク制御手段、5は電力変換器、6は周波数演算器、7はパターン作成器、8は選択器である。ここでは、従来技術に対して変更した点のみを説明する。
【0025】
周波数演算器6は、一次角周波数指令ω1*を作成する。周波数演算機6の一例として、一次角周波数指令ω1*を一定割合で変化させることができる。パターン作成器7は、一次角周波数指令ω1*を基にパターン化したパターン電圧指令vp*を出力する。選択器8は、トルク制御手段4の出力であるトルク制御電圧指令vT*とパターン電圧指令vp*と速度演算器3の出力である一次角周波数ω1と一次角周波数指令ω1*を入力して、一次角周波数ω1と一次角周波数指令ω1*を基に、トルク制御電圧指令vT*とパターン電圧指令vp*の内一方を選択して、誘導機電圧指令v*として電力変換器5に送る。電力変換器5は、誘導機電圧指令v*を増幅して、誘導機1に電力を供給する。
【0026】
以上の構成とすることにより、誘導機1のトルクを一次角周波数ω1=0近傍を除いて高精度に制御できるトルク制御電圧指令vT*と、回転子角速度ωmを使用せず一次角周波数指令ω1*で電圧をパターン化したパターン電圧指令vp*とを選択可能となる。
【0027】
選択器8に一次角周波数ω1と一次角周波数指令ω1*を入力することにより、回転子角速度ωm誤差がありトルク制御手段4での誘導機1のトルク制御が困難な一次角周波数ω1=0近傍で、回転子角速度ωmを用いないパターン電圧指令vp*を誘導機電圧指令v*とできる。さらに、一次角周波数ω1が0から離れている場合、すなわち、速度演算機3で回転子角速度ωmが精度良く演算できるようになった場合、トルク制御手段4で誘導機1のトルク制御が高精度にできるようになるので、トルク制御電圧指令vT*を誘導機電圧指令v*とできる。
以下、選択器8ではv*=vp*を選択しているものとする。
【0028】
図2はパターン作成器7の一実施例であり、701は積分器、702は磁束電圧指令演算器、703はトルク電圧指令演算器、704は逆回転座標変換器である。積分器701は、一次角周波数指令ω1*を積分して磁束位相角θ1を演算する。磁束電圧指令演算器702は、磁束分電流指令iΦ*を入力し、[数式1]により磁束分電圧指令vΦ*を演算する。トルク電圧指令演算器703は、トルク分電流指令iτ*と一次角周波数指令ω1*を入力し、[数式2]によりトルク分電圧指令vτ*を演算する。逆回転座標変換器704は、磁束位相角θ1で回転する座標(vΦ*、vτ*)を静止座標(v1、v2)へ次式
【0029】
【数4】
【0030】
で逆回転座標変換をする。パターン電圧指令vp*として、vp*=v1+j・v2を出力する。
図2の構成とすることにより、パターン電圧指令vp*は誘導機1の定常状態式と一致するので、誘導機1が脱調していなければ、誘導機1の一次磁束はΦ1、トルクはすべりに比例した量に収束する。その結果、電気車に後退トルクが発生しても、誘導機1のすべりが大きくなることにより、後退トルクに対抗しうるトルクを誘導機1で発生可能となる。よって、電気車を後退起動したとき、電気車の加速が容易となる。
【0031】
しかし、誘導機1のすべりが大きくなると電流iが増加し、電力変換器5を破壊してしまう恐れがある。そこで、図2に図3の構成を追加、改良することにより、電流iの増加を防止できる。
【0032】
図3は、パターン作成器7の一実施例の一部を示すブロック図であり、705は回転座標変換器、706はd軸電流制御器、707はq軸電流制御器、708は磁束分電流推定器、709はトルク分電流推定器、710は磁束分制限器、711はトルク分制限器である。
【0033】
回転座標変換器705は、電流iを磁束位相角θ1の軸へ回転座標変換し、d軸電流idとq軸電流iqを作成する。i=i1+j・i2とid、iqの関係式は次式となる。
【0034】
【数式5】
【0035】
以下、一次角周波数指令ω1*、トルク分電圧指令vτ*が増加する場合を例にとって、図2に無い部分を説明する。
【0036】
磁束分電流推定器708は、磁束分電圧指令vΦ*と後に説明するd軸電圧指令vd*を入力し磁束分電流iΦを出力する。磁束分電流推定器708の一演算例として、vΦ*−vd*>0でiΦを増加、vΦ*−vd*<0でiΦを減少させる方法がある。
磁束分制限器710は、磁束分電流iΦの大きさを制限してd軸電流指令id*を出力する。d軸電流制御器706は、d軸電流指令id*とd軸電流idを入力し、id*=idとなるようなd軸電圧指令vd*を出力する。
【0037】
トルク分電流推定器709は、トルク分電圧指令vτ*と後に説明するq軸電圧指令vq*を入力しトルク分電流iτを出力する。トルク分電流推定器709の一演算例として、vτ*−vq*>0でiτを増加、vτ*−vq*<0でiτを減少させる方法がある。
トルク分制限器711は、トルク分電流iτの大きさを制限してq軸電流指令iq*を出力する。q軸電流制御器707は、q軸電流指令iq*とq軸電流iqを入力し、iq*=iqとなるようなq軸電圧指令vq*を出力する。
【0038】
図3の構成とすることにより、以下の動作が実現できる。磁束分電流推定器708とトルク分電流推定器709でvΦ*、vτ*を誘導機1に印加したときのiΦ、iτを推定する。iΦ及びiτが大きくなれば、磁束分制限器710とトルク分制限器711で電流指令を制限してid*、iq*とする。磁束分制限器710またはトルク分制限器711で制限にかかれば、電流指令id*、iq*の増加が抑えられ、d軸電流制御器706とq軸電流制御器707で誘導機の電流を制御することにより、誘導機1の電流iを抑えることが可能となる。なお、磁束分制限器710またはトルク分制限器711で制限にかからなければ、vd*=vΦ*、vq*=vτ*となるように、d軸電流制御器706とq軸電流制御器707で誘導機電流iが制御される。
【0039】
図4と図5は、選択器8の一実施例を示すブロック図である。まず、図4を説明する。図4において、801は起動速度保持器、802は前後進判別器、803は起動速度符号判別器、804は乗算器、805は加算器、806はトルク制御判別器、807は電圧指令演算器である。起動速度保持器801は、運転指令Gと一次角周波数ω1を入力し、運転指令Gが入ったときの一次角周波数ω1を起動時角周波数ωstとする。周波数演算器6において、ωstをω1*の初期値にしておけば、誘導機1に与える周波数は連続となる。前後進判別器802は、前後進フラグFRを入力し、FRが前進ならばSB=1、FRが後進ならばSB=−1としたSBを出力する。起動速度符号判別器803は、起動時角周波数ωst<0ならばSA=−1、ωst=0ならばSA=0、ωst>0ならばSA=1とする。乗算器804は、SD=SA*SBを演算する。トルク制御判別器806は、トルク制御切替角周波数ωTと一次角周波数指令ω1*を入力し、ω1*が負から上昇してωTに達するまではSC=0、ωTを超えたらSC=1とする。また、ω1*が正から下降して−ωTに達するまではSC=0、−ωTを下回ったらSC=1とする。加算器805は、SE=SC+SDを演算する。電圧指令演算器807は、SEとトルク制御電圧指令vT*とパターン電圧指令vp*を入力し、SEが0以上ならばv*=vT*、SEが負ならばv*=vp*として、誘導機電圧指令v*を出力する。以下、図4の動作をFR=前進とし、周波数演算機6でω1*初期値をωstとした場合を例にとって説明する。
【0040】
まずωstが0以上の場合を考える。この場合、SAは0または1、SB=1である。すると、SDは0または1となり、SEはトルク制御判別機806の結果に関わらず0以上となる。よって、v*=vT*となる。すなわち、FR=前進で運転指令G入ったときの一次角周波数が0以上ならば、誘導機電圧指令v*はトルク制御電圧指令vT*が選択される。
【0041】
次にωstが負で−ωTより大きい場合を考える。この場合、SA=−1、SB=1である。また、SC=0となるので、SE=SA*SB+SC=−1となる。よって、v*=vp*となる。この後、ω1*を増加させていき、ω1*がωTを超えるとSC=1となり、SE=0となるので、v*=vT*となる。すなわち、FR=前進で運転指令G入ったときの一次角周波数が−ωTより大きく0未満ならば、誘導機電圧指令v*はパターン電圧指令vp*が選択され、ω1*がωTを越えた時点で誘導機電圧指令v*はトルク制御電圧指令vT*を選択する。
【0042】
次にωstが−ωTより小さい場合を考える。このとき、トルク制御判別器806の出力値SCに関して規定していない。例えば、SC=0とすれば、v*=vp*となる。SC=1とすれば、v*=vT*となる。(中途説明省略)
【0043】
以上をまとめると、図4のブロックにより、運転指令Gが入ったときの一次角周波数ω1が0以上ならば、すなわち電気車が後退していなければ、誘導機電圧指令v*はトルク制御電圧指令vT*を選択する。運転指令Gが入ったときの一次角周波数ω1が−ωTより大きい負ならば、すなわち電気車がゆっくりと後退していれば、誘導機電圧指令v*はパターン電圧指令vp*を選択する。
【0044】
図5において、808は絶対値演算器、809はパターン制御判別器、810は電圧指令選択器である。絶対値演算器808は、一次角周波数ω1を入力し、一次角周波数ω1の絶対値を周波数絶対値ωABSとして出力する。パターン制御判別器809は、パターン制御切替角周波数ωpと周波数絶対値ωABSを入力し、ωABSがωpより大きければSF=0を出力する。ωABSが減少してωpより小さくなればSF=1とする。電圧指令選択器810は、SFとトルク制御電圧指令vT*とパターン電圧指令vp*を入力し、SF=0でv*=vT*、SF=1でv*=vp*となる誘導機電圧指令v*を出力する。
【0045】
図5の構成により、一次角周波数ω1が0に近づくとき、ω1の絶対値がωpより大きい状態では誘導機電圧指令v*はトルク制御電圧指令vT*となり、ω1が±ωpの間に入ると誘導機電圧指令v*はパターン電圧指令vp*となる。
電気車が電機ブレーキをかけて停止しようとした場合、ω1が0から離れているときは誘導機電圧指令v*はトルク制御電圧指令vT*となり、電気車が減速してω1が0に近づけば誘導機電圧指令v*はパターン電圧指令vp*となる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、一次角周波数零近傍において、回転子角速度を用いない電圧パターンを誘導機に印加することにより、回転子角速度の誤差の影響を受けずに一次角周波数零通過を実現できる。
また、電気車の後退時からの起動、全電気ブレーキでの一次角周波数零通過の実現が可能となる。電気車を後退起動したとき、電気車の加速が容易となる。
更にパターン電圧指令を誘導機に与えたときの一次角周波数零通過時の過大な誘導機電流を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の請求項1記載の一実施例を示すブロック図である。
【図2】 図2は本発明の請求項1記載のパターン作成器の一実施例を示すブロック図である。
【図3】 図3は本発明の請求項1記載のパターン作成器の一実施例の一部を示すブロック図である。
【図4】図4は本発明の請求項1及び2記載の選択器の一実施例を示すブロック図である。
【図5】 図5は本発明の 選択器の一実施例を示すブロック図である。
【図6】図6は一従来例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 誘導機
2 電流検出器
3 速度演算器
4 トルク制御手段
5 電力変換器
6 周波数演算器
7 パターン作成器
701 積分器
702 磁束電圧指令演算器
703 トルク電圧指令演算器
704 逆回転座標変換器
705 回転座標変換器
706 d軸電流制御器
707 q軸電流制御器
708 磁束分電流推定器
709 トルク分電流推定器
710 磁束分制限器
711 トルク分制限器
8 選択器
801 起動速度保持器
802 前後進判別器
803 起動速度符号判別器
804 乗算器
805 加算器
806 トルク制御判別器
807 電圧指令演算器
808 絶対値演算器
809 パターン制御判別器
810 電圧指令選択器
ω1 一次角周波数
ωm 回転子角速度
v 電圧
i 電流
ω1* 一次角周波数指令
vT* トルク制御電圧指令
vp* パターン電圧指令
v* 誘導機電圧指令
G 運転指令
FR 前後進フラグ
ωT トルク制御切替角周波数
ωp パターン制御切替角周波数
ωst 起動時角周波数
ωABS 周波数絶対値
iΦ* 磁束分電流指令
iτ* トルク分電流指令
θ1 磁束位相角
vΦ* 磁束分電圧指令
vτ* トルク分電圧指令
id* d軸電流指令
iq* q軸電流指令
id d軸電流
iq q軸電流
vd* d軸電圧指令
vq* q軸電圧指令
iΦ 磁束分電流
iτ トルク分電流
Claims (2)
- 誘導機の電流を検出する電流検出器と、前記電流を入力し前記誘導機の一次角周波数と回転子角速度を演算する速度演算器と、前記電流と前記回転子角速度を入力しトルク制御電圧指令を出力するトルク制御手段と、一次角周波数指令を入力しパターン電圧指令を出力するパターン作成器と、前後進フラグと前記一次角周波数指令及び前記一次角周波数により前記トルク制御電圧指令と前記パターン電圧指令を選択する選択器と、該選択器で選択された前記トルク制御電圧指令または前記パターン電圧指令のいずれかを前記誘導機電圧指令として入力する 電力変換器とを備えた 電気車制御装置において、
運転指令と前記一次角周波数を入力し起動時角周波数を出力する起動速度保持器を設け、前記選択器において、前記前後進フラグとトルク制御切替角周波数と前記起動時角周波数を新たに入力し、前記前後進フラグが前進になっているにもかかわらず前記起動時角周波数が負の場合、あるいは前記前後進フラグが後進になっているにもかかわらず前記起動時角周波数が正の場合に前記パターン電圧指令を選択して前記誘導機電圧指令とし、前記一次角周波数指令が前記トルク制御切替角周波数に達したら前記トルク制御電圧指令を選択して前記誘導機電圧指令とする電気車制御装置。 - 前記選択器において、前記前後進フラグが前進で前記起動時角周波数が正の場合、あるいは前記前後進フラグが後進で前記起動時角周波数が負の場合に前記トルク制御電圧指令を選択して前記誘導機電圧指令とする請求項1記載の電気車制御装置。
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