JP4232062B2 - 赤外線吸収フィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学フィルタに関するもので、特に可視光線領域に透過率が高く、赤外線を遮断する光学フィルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、熱線吸収フィルタや、ビデオカメラ視感度補正用フィルター、等には次に示されるような物が広く使われてきた。
▲1▼燐酸系ガラスに、銅や鉄などの金属イオンを含有したフィルター(特開昭60−235740、特開昭62−153144など)
▲2▼基板上に屈折率の異なる層を積層し、透過光を干渉させることで特定の波長を透過させる干渉フィルター(特開昭55−21091、特開昭59−184745など)
▲3▼共重合体に銅イオンを含有するアクリル系樹脂フィルター(特開平6−324213)
▲4▼バインダー樹脂に色素を分散した構成のフィルター(特開昭57−21458、特開昭57−198413、特開昭60−43605など)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来使用されてきた赤外線吸収フィルタには、それぞれ以下に示すような問題点がある。
前述▲1▼の方式では近赤外領域に急峻に吸収が有り、赤外線遮断率は非常に良好であるが、可視領域の赤色の一部も大きく吸収してしまい、透過色は青色に見える。ディスプレー用途では色バランスを重視され、このような場合、使用するのに困難である。また、ガラスであるために加工性にも問題がある。
前述▲2▼の方式の場合、光学特性は自由に設計でき、ほぼ設計と同等のフィルタを製造することが可能であるが、その為には、屈折率差のある層の積層枚数が非常に多くなり、製造コストが高くなる欠点がある。また、大面積を必要とする場合、全面積にわたって高い精度の膜厚均一性が要求され、製造が困難である。
前記▲3▼の方式の場合、▲1▼の方式の加工性は改善される。しかし▲1▼方式と同様に、急峻な吸収特性が有るが、やはり、赤色部分にも吸収が有りフィルタが青く見えてしまう問題点は変らない。
前記▲4▼の方式は、赤外線吸収色素として、フタロシアニン系、ニッケル錯体系、アゾ化合物、ポリメチン系、ジフェニルメタン系、トリフェニルメタン系、キノン系、など多くの色素が持ちいられている。しかし、それぞれ単独では、吸収が不十分であったり、可視領域で特定の波長の吸収が有るなどの問題点を有している。さらに、同フィルターを高温下、や加湿下に長時間放置すると、色素の分解や、酸化が起こり可視領域での吸収が発生したり、赤外領域での吸収が無くなってしまうなどの問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、近赤外領域に急峻な吸収があり、可視領域の光透過性が高く、且つ、可視領域に特定波長の大きな吸収を持つことがなく、更に、加工性及び生産性が良好で、しかも、熱的に安定な近赤外線吸収フィルタを提供する物である。
即ち本発明は、赤外線吸収色素として、少なくともジイモニウム化合物、含フッ素フタロシアニン系化合物及び、ニッケル錯体系化合物のいずれか2種類以上を含有し、さらに、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系1次酸化防止剤及び、燐系2次酸化防止剤を含有するポリマー組成物を基材上に積層してなることを特徴とする赤外線吸収フィルタである。
好ましい実施態様は、ポリマー組成物に含有される赤外線吸収色素の配合比が、ジイモニウム化合物1重量部当たり、含フッ素フタロシアニン系化合物の場合0.5〜0.01重量部、ニッケル錯体系化合物の場合1〜0重量部である。また、基材は透明で、ポリエステルフィルムである。さらに、基材に積層するポリマーはポリエステル樹脂であり、比重が1.05〜1.35の範囲にあり、ガラス転移温度が45℃以上であり、かつ赤外線吸収色素の溶解度が1wt%以上である。
【0005】
本発明では、少なくとも2種類以上の赤外線吸収色素が混合されていることにより、近赤外線領域に、広く吸収があり、また、可視光線領域でも、高い透過率でかつフラットであるために、フィルターがある特定の色に着色しているようなことはない。
本発明に用いられる、ジイモニウム化合物としては、次のような物が挙げられる。日本化薬社製Kayasorb IRG −022、IRG −023があげられ、好ましくはIRG −022がよい。
また、本発明に用いられる、含フッ素フタロシアニン系化合物としては、日本触媒社製 Excolor IR1、IR2 、IR3 、IR4 などが挙げられるが、好ましくは、IR1 がよい。
さらに、本発明に用いられる、ニッケル錯体系化合物としては、三井東圧染料社製SIR-128 、SIR-130 、SIR-132 、SIR-159 などが挙げられるが、好ましくはSIR-159 がよい。
上記赤外線吸収色素は一例であり、特に限定される物ではない。
【0006】
また、本発明において、赤外線吸収色素を分散したバインダーを基材にコーティングする場合に用いる、透明基材としても、特に限定される物ではないが、ポリエステル系、アクリル系、セルロース系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリカーボネート、フェノール系、ウレタン系のフィルムなどが挙げられるが、特に好ましくは、分散安定性、環境負荷などの観点から、ポリエステルフィルムが好ましい。
【0007】
本発明の赤外線吸収フィルタでは、環境安定性を向上させる為に、酸化防止剤の含有が必須である。酸化防止剤としては、1次酸化防止剤と2次酸化防止剤を組合わせるのが好ましい。更に好ましくは1 次酸化防止剤として、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が良く、2 次酸化防止剤としては燐系酸化防止剤が好ましい。また、本発明赤外線吸収フィルターでは耐光性を向上、させる目的で、UV吸収剤を添加したものが好ましい。さらに、本発明赤外線吸収フィルタでは、必要に応じて更に色素を混合しても良い。
【0008】
本発明に用いられる1次酸化防止剤としては、例えば、2, 6- ジターシャルブチル4 メチルフェノール、スチレン化フェノール、n-オクタデシル3-(3,5- ジターシャルブチル4-ヒドロフェニル) プロピネート、2,2'- メチレンビス(4- メチル-6- ターシャルブチルフェノール) 、2-ターシャルブチル-6-(3-ターシャルブチル-2- ヒドロキシ-5- メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、2-[1-(2-ヒドロキシ-3,5- ジターシャルブチルペンチルフェニル) エチル]-4,6-ジターシャルペンチルフェニルアクリレート、4,4'- ブチリデンビス(3- メチル-6- ターシャルブチルフェノール) 、4,4'- チオビス(3-メチル-6- ターシャルブチルフェノール)、テトラキス(メチレン3-(3,5- ジターシャルブチル-4- ヒドロキシフェニル) プロピオネート)メタン、3,9-ビス(2-(3-(3-ターシャルブチル-4- ヒドロキシ-5- メチルフェニル)-プロピオニルオキシ)-1,1-ジメチルエチル)-2,4,8,10-テトラオキサスピロ(5・5) アンデカンなどが挙げられる。前記最後の化合物としては、例えば、住友化学社製GA-80 が入手可能である。
【0009】
また本発明に用いられる2次酸化防止剤は、例えばトリノニルフェニルフォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリ(2,4- ジターシャルブチルフェニル) フォスフェートなどが挙げられる。前記最後の化合物としては、例えば、住友化学社製P-16が入手可能である。
【0010】
実施例1
ベースポリマーとして東洋紡績製バイロンRV200 (比重1.26、ガラス転移温度67℃)を用いて表1 に示すような組成で、赤外線吸収色素と酸化防止剤( 住友化学社製 Sumilizer)、バインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1 時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図1にその分光特性を示す。図1 に示すように、波長400nmから650nmまでの可視領域においては吸収が平らで、波長700nm以上では急峻に吸収があるフィルムが得られた。
得られたフィルムを80℃乾燥雰囲気中に500hr放置し、再度分光特性を測定したところ図2のようになり、若干の色変化は見られるが、近赤外吸収特性を維持していた。
【0011】
【表1】
Figure 0004232062
【0012】
実施例2
ベースポリマーとして東洋紡績製バイロンRV296 (比重1.26、ガラス転移温度71℃)を用いて表2に示すような組成で、実施例1と同様に、赤外線吸収色素と酸化防止剤( 住友化学社製 Sumilizer)、バインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、その分光特性は、実施例1とほぼ同じとなり、波長400nmから650nmまでの可視領域においては吸収が平らで、波長700nm以上では急峻に吸収があるフィルムが得られた。得られたフィルムを80℃乾燥雰囲気中に500hr放置し、再度分光特性を測定したところほとんど図2と同じようになり、若干の色変化は見られるが、近赤外吸収特性を維持していた。
【0013】
【表2】
Figure 0004232062
【0014】
実施例3
ベースポリマーとして東洋紡績製バイロンRV200 (比重1.26、ガラス転移温度67℃)を用いて表3に示すような組成で、赤外線吸収色素と酸化防止剤( 住友化学社製 Sumilizer)、バインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図3にその分光特性を示す。図3に示すように、波長400nmから650nmまでの可視領域においては若干の吸収は有るものの平らで、波長700nm以上では急峻に吸収があるフィルムが得られた。
得られたフィルムを80℃乾燥雰囲気中に500hr放置し、再度分光特性を測定したところ図4のようになり、若干の色変化は見られるが、近赤外吸収特性を維持していた。
【0015】
【表3】
Figure 0004232062
【0016】
比較例1
ベースポリマーとして東洋紡績製バイロンRV200 (比重1.26、ガラス転移温度67℃)を用いて表4に示すような組成で、赤外線吸収色素とバインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。本比較例1は、酸化防止剤を使用していない例である。
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図5にその分光特性を示す。図5に示すように、波長400nmから650nmまでの可視領域においては吸収が平らで、波長700nm以上では急峻に吸収があるフィルムが得られた。
得られたフィルムを80℃乾燥雰囲気中に500hr放置し、再度分光特性を測定したところ図6のようになり、色変化が発生し、近赤外吸収特性は極めて悪くなってしまっていた。
【0017】
【表4】
Figure 0004232062
【0018】
比較例2
ベースポリマーとして東洋紡績製バイロンRV200 (比重1.26、ガラス転移温度67℃)を用いて表5に示すような組成で、赤外線吸収色素と一次酸化防止剤(住友化学社製 Sumilizer)、バインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1 時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。本比較例2は、酸化防止剤として燐系2次酸化防止剤を使用していない例である。
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図7にその分光特性を示す。図7に示すように、波長400nmから650nmまでの可視領域においては吸収が平らで、波長700nm以上では急峻に吸収があるフィルムが得られた。
得られたフィルムを80℃乾燥雰囲気中に500hr放置し、再度分光特性を測定したところ図8のようになり、色変化が発生し、近赤外吸収特性は極めて悪くなってしまっていた。
【0019】
【表5】
Figure 0004232062
【0020】
比較例3
ベースポリマーとして東洋紡績製バイロンRV200 (比重1.26、ガラス転移温度67℃)を用いて表6に示すような組成で、赤外線吸収色素と酸化防止剤、バインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1 時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。本比較例は、1次酸化防止剤としてアミン系酸化防止剤を使用した例である。
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、図9にその分光特性を示す。図9に示すように、波長450nmから650nmまでの可視領域においては吸収が平らであるが、450nm以下で吸収が有り、波長700nm以上では急峻に吸収があるフィルムが得られた。
得られたフィルムを80℃乾燥雰囲気中に500hr放置し、再度分光特性を測定したところ図10のようになり、色変化が発生し、近赤外吸収特性は極めて悪くなってしまっていた
【0021】
【表6】
Figure 0004232062
【0022】
比較例4
分散媒となるベースポリエステルを以下の要領で製作した。
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、
Figure 0004232062
を仕込み150〜220℃で180分間加熱してエステル化反応を行った。次いで、系の温度を220℃に保ち、圧力を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、120分間反応を続け、共重合ポリエステル樹脂(A1)を得た。
【0023】
得られた共重合ポリエステル樹脂(A1)は分析の結果以下のようであった。
組成比(NMR分析)
酸成分
ダイマー酸 60 mol%、
フマル酸 40 mol%、
アルコール成分
エチレングリコール 50 mol%、
ジメチロールヘプタン 50 mol%、
平均分子量 3300、
比重 1.02
【0024】
次にこの樹脂を用いて、表7に示すような組成で、赤外線吸収色素とバインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、約80℃で加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。次に溶解した樹脂を厚さ100μmの高透明性ポリエステルフィルム基材(東洋紡績製 コスモシャインA4100)に、ギャップが100μmのアプリケーターを用いてコーティングし、乾燥温度約90℃で1時間乾燥させた。コーティング厚さは約25μmであった。本比較例4は、酸化防止剤を使用しておらず、かつ共重合ポリエステル樹脂の比重が請求項6の範囲より小さい例である。
得られた赤外線吸収フィルムは、目視での色目はダークグレーであった。また、実施例1とほぼ同様の分光特性を示すが、色素の析出が発生し、耐候性に問題があった。
【0025】
【表7】
Figure 0004232062
【0026】
比較例5
分散媒となるベースポリエステルを以下の要領で製作した。
温度計、撹拌機を備えたオ−トクレ−ブ中に、
ジメチルテレフタレート 155 重量部、
ジメチルイソフタレート 39 重量部、
エチレングリコール 136 重量部、
テトラブトキシチタネート 0.1 重量部
を仕込み150〜220℃で180分間加熱してエステル化反応を行った。次いで、系の温度を220℃に保ち、圧力を徐々に減じて30分後に10mmHgとし、120分間反応を続け、共重合ポリエステル樹脂(A2)を得た。
【0027】
得られた共重合ポリエステル樹脂(A2)は分析の結果以下のようであった。
組成比(NMR分析)
酸成分として、
テレフタル酸 80mol %、
イソフタル酸 20mol %、
アルコール成分として、
エチレングリコール 100mol %、
であった。
また、比重は1.355
次にこの樹脂をメチルエチルケトンとトルエンの混合溶媒に溶解しようとしたが溶解しなかった。そこで、溶剤としてN −メチルピロリドンを用いて、表8に示すような組成で、赤外線吸収色素とバインダー樹脂、溶剤を、フラスコにいれ、加熱しながら攪拌し、色素及びバインダー樹脂を溶解した。しかし、赤外線吸収色素の一部が溶解せず沈殿し、コーティングすることが出来なかった。
【0028】
【表8】
Figure 0004232062
【0029】
【発明の効果】
近赤外線領域に広く吸収を持ち、かつ可視領域の透過率が高く、特定の可視領域波長を大きく吸収することのない赤外線吸収フィルタが得られ、ビデオカメラ、ディスプレーなどに使用しても色ずれが少ない。また、環境安定性に優れ、長い期間での試用に耐えることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1で得られた赤外線吸収フィルタの分光特性である。
【図2】図2は実施例1で得られた赤外線吸収フィルタの耐熱テスト後の分光特性である。
【図3】図3は実施例3で得られた赤外線吸収フィルタの分光特性である。
【図4】図4は実施例3で得られた赤外線吸収フィルタの耐熱テスト後の分光特性である。
【図5】図5は比較例1で得られた赤外線吸収フィルタの分光特性である。
【図6】図6は比較例1において耐熱テスト後の分光特性である。
【図7】図7は比較例2で得られた赤外線吸収フィルタの分光特性である。
【図8】図8は比較例2において耐熱テスト後の分光特性である。
【図9】図9は比較例3で得られた赤外線吸収フィルタの分光特性である。
【図10】図10は比較例3において耐熱テスト後の分光特性である。

Claims (6)

  1. 赤外線吸収色素として、少なくともジイモニウム化合物、含フッ素フタロシアニン系化合物及び、ニッケル錯体系化合物のいずれか2種類以上の色素を含有し、さらに、酸化防止剤としてヒンダードフェノール系1次酸化防止剤及び、燐系2次酸化防止剤を含有するポリマー組成物を基材上に積層してなることを特徴とする赤外線吸収フィルタ。
  2. 請求項1に記載のポリマー組成物に含有される赤外線吸収色素の配合比が、ジイモニウム化合物1重量部当たり、含フッ素フタロシアニン系化合物の場合0.5〜0.01重量部、ニッケル錯体系化合物の場合1〜0重量部であることを特徴とする赤外線吸収フィルタ。
  3. 請求項1に記載の基材が透明な基材であることを特徴とする請求項1、2記載の赤外線吸収フィルタ。
  4. 請求項1に記載のポリマーがポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1〜3に記載の赤外線吸収フィルタ。
  5. 請求項3に記載の透明基材がポリエステルフィルムであることを特徴とする請求項3、4に記載の赤外線吸収フィルタ。
  6. 請求項4に記載のポリエステル樹脂の比重が1.05〜1.35の範囲にあり、該ポリエステル樹脂のガラス転移温度が45℃以上であり、かつ請求項1に記載の赤外線吸収色素の溶解度が1wt%以上であることを特徴とする請求項4、5に記載の赤外線吸収フィルタ。
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