JP4231733B2 - 硫黄検出センサ及び硫黄検出装置 - Google Patents

硫黄検出センサ及び硫黄検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は硫黄検出センサ及び硫黄検出装置に関し、更に詳細には無酸素のガス流中に含有されている硫黄成分を検出する硫黄検出センサ及び硫黄検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボイラーの煙道から排出される排煙ガス流等の硫黄含有ガス流中の硫黄成分濃度を測定するセンサについては、例えば特開平9−80017号公報や特開平9−80018号公報において提案されている。
かかる公報に提案されたセンサを図13に示す。図13に示すセンサは、固体電解質材料であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)から成る固体電解質基板100(以下、単に基板100と称することがある)の一面側に形成された枠体118内に、硫酸銀を含む硫酸塩から成る検知電極102が形成されている。更に、基板100の他面側にも、参照電極としての白金極104が形成され、検知電極102の表面には、銀含有極106が形成されている。これら白金極104と銀含有極106との各々は、白金ワイヤ108、110を介して電圧計112に連結されている。かかる検知電極102と基板100との接合境界面には、白金化合物を熱分解して生成した白金116が存在している。
図13に示すセンサは、その検知電極102を含む部分が、煙道ガス流が導入される筒体114内に挿入され、白金極104を含む部分が筒体114の外側に位置する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図13に示すセンサによれば、筒体114内に亜硫酸ガス流を含む煙道ガス流が導入されると、空気に晒される白金極104、基板100、検知電極102及び銀含有極106内で進行する電気化学反応に起因する起電力が発生し、この起電力を測定することによって煙道ガス流中の硫黄分を測定できる。
しかし、図13に示すセンサは、ボイラの煙道から排出される排煙ガス流等の酸素含有ガス流中の硫黄分を測定できるが、無酸素のガス流中の硫黄分、例えば家庭用又は車載用の燃料電池に、商用燃料ガスやガソリンを改質して水素ガスを供給する改質工程で扱われるガス流中の硫黄分を測定できない。
かかる改質工程を図14に示す。図14に示す改質工程では、原油由来の硫黄化合物を含有するガソリンや臭い付け等の目的で硫黄化合物が添加された商用ガス等の燃料に含有されている硫黄化合物を除去すべく、ガス化した燃料ガス流を脱硫器に供給し、硫黄化合物を除去する。次いで、硫黄化合物を除去した燃料ガス流を、リフォーマで水素化した後、含有されているCOをCO2化するシフターを通過した水素を、燃料電池に供給する。
【0004】
しかしながら、脱硫器に充填されている脱硫触媒等の吸着機能が低下すると、充分に脱硫されない燃料ガス流がリフォーマ及びシフターに供給され、リフォーマ及びシフターの機能を低下し、更には燃料電池の発電能力を低下する。
このため、脱硫器で脱硫された燃料ガス流中の硫黄成分を測定し得る測定手段を脱硫器とリフォーマとの間に設置することが要請される。
かかる測定手段としては、無酸素のガス流中での硫黄成分を連続して測定し得る測定手段であることを要する。
また、脱硫器で脱硫された燃料ガス流中の硫黄化合物の含有量が、リフォーマ及びシフターの機能を維持できる程度の少量であっても、硫黄化合物を含有する燃料ガス流が連続的に供給されると、供給された硫黄化合物の累積量に応じてリフォーマ及びシフターの機能が次第に低下する。このため、リフォーマ及びシフターに供給された硫黄化合物の累積量も測定することが必要である。
そこで、本発明の課題は、無酸素のガス流中の硫黄成分を測定できる硫黄検出センサ及び硫黄検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は前記課題を解決すべく、硫化水素(H2S)を含有する水素ガス流について検討した。
この際に、イットリア安定化ジルコニア燒結体から成る固体電解質基板の一面側に水素ガス流と接触する検知電極と、この固体電解質基板の他面側に空気と接触する参照電極とを設け、この検知電極を硫化水素と反応性に富む金属で形成することによって、固体電解質基板を移動してきた酸素イオンと水素ガス流の水素との電気化学的反応に因って検知電極と参照電極との間に惹起される電位差は、水素ガス流中に硫化水素が混入していると、硫化水素と検知電極を形成する金属とが反応して変化することを知り、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、無酸素のガス流中に含有されている硫黄成分を検出する硫黄検出センサであって、前記硫黄検出センサは、酸素イオンが移動可能な固体電解質基板と、前記固体電解質基板を移動してきた酸素イオンと前記ガス流を構成する成分との電気化学的反応に因って惹起される電位差を検出する電極とから成り、前記電極として、前記固体電解質基板の一面側に形成され、前記ガス流と接触する検知電極と、前記固体電解質基板の他面側に形成され、酸素含有流体と接触する参照電極とが設けられ、前記検知電極が、白金と硫黄成分との発熱反応によって生成される硫化物の25℃における生成エンタルピーが−250kJ/mol以上の遷移金属又はその酸化物とが混合されて形成されており、前記遷移金属又はその酸化物が、Rh、 Ni 、Cu、Ag及びZnから成る群から選ばれた金属又はその酸化物であることを特徴とする硫黄検出センサにある。
【0006】
かかる本発明において、遷移金属又はその酸化物として、酸素との発熱反応によって生成される酸化物の25℃における生成エンタルピーが−650kJ/mol以上となる遷移金属又はその酸化物を用いることにより、後述する閉回路で検知電極と参照電極との間の電位差を測定する場合には、ガス流中に含有されている硫黄成分と検知電極を形成する金属との反応に因る、検知電極と参照電極との間の電位差変化を明確に捉えることができる。
一方、参照電極としては、白金含有金属によって形成することにより、空気中の酸素を容易に酸素イオンとすることができる。
更に、固体電解質基板としては、イットリア安定化ジルコニア燒結体、スカンジア安定化ジルコニア燒結体、サマリアを添加したセリア燒結体又はセリアを添加したスカンジア安定化ジルコニア燒結体を好適に用いることができる。
【0007】
また、本発明は、無酸素のガス流中に含有されている硫黄成分を検出する硫黄検出装置であって、該硫黄検出装置を形成する硫黄検出センサとして、前述した硫黄検出センサを用い、前記硫黄検出センサの検知電極と参照電極との間の電位差を測定する電圧計が設けられていることを特徴とする硫黄検出装置にある。
かかる本発明において、固体電解質基板、検知電極、参照電極及び電圧計から成る回路として、前記検知電極の電流密度が一定値となるように、定電流発生装置から電流が供給される閉回路を用いることにより、検知電極と参照電極との間の通電流量を一定とすることができ、ガス流中に含有されている硫黄成分と検知電極を形成する金属との反応に因る、検知電極と参照電極との間の電位差変化を明確に捉えることができる。
また、固体電解質基板、検知電極、参照電極及び電圧計から成る回路として、外部から電流が供給されることのない開回路を用いることにより、安価な硫黄検出装置を提供できる。
【0008】
本発明に係る硫黄検出センサによれば、無酸素のガス流中に含有されている硫黄成分を検出できるが、その詳細な理由は未だ明確になっていないが次のように考えられる。
本発明に係る硫黄検出センサは、酸素イオンが移動可能な固体電解質基板固体電解質基板と、この固体電解質基板の一面側に形成され、ガス流と接触する検知電極と、固体電解質基板の他面側に形成され、酸素含有流体と接触する参照電極とが設けられている。このため、検知電極内では、固体電解質基板を移動してきた酸素イオンとガス流を構成する成分との電気化学的反応に因って起電力が発生し、検知電極と参照電極との間に電位差が生じる。
かかる検知電極は、硫黄成分と反応し易い金属によって形成されている。このため、ガス流中に硫黄成分が含有されていると、検知電極内に硫化物等が容易に生成され、検知電極内での電気化学的反応を阻害し、検知電極と参照電極との間に生じる電位差が変化する。
したがって、かかる電位差の変化量を測定することによって、ガス流中の硫黄成分量を測定できる。
また、検知電極を形成する金属とガス流中の硫黄成分と反応して生成された硫化物等が、ガス流中に飛散或いは還元等され難いものである場合、硫化物が検知電極内に蓄積されるため、所定時間経過後の検知電極と参照電極との間に生じる電位差の経時変化を測定することによって、所定時間内に通過したガス流中の硫黄成分の積算量を測定できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に係る硫黄検出装置の一例を図1に示す。図1に示す硫黄検出装置を構成する硫黄検出センサSでは、固体電解質材料であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)燒結体を、固体電解質基板10(以下、単に基板10と称することがある)として用いる。この基板10の一面側には、検知電極12が形成されており、基板10の他面側にも、白金から成る参照電極14が形成されている。
かかる硫黄検出センサSの検知電極12及び参照電極14は、白金製のワイヤ16,18の一端に接続され、ワイヤ16,18の他端は、検知電極12と参照電極14との間の電位差を測定する電圧計22に接続されている。
かかるワイヤ16,18の途中には、検知電極12の電流密度が一定値となるように、定電流発生装置31から電流が供給されている。このため、基板10、検知電極12、参照電極14及び電圧計22から成る回路は、閉回路を形成している。
【0010】
図1に示す硫黄検出センサSの検出電極12は、ガス流中の硫黄成分と反応し易い金属によって形成されている。具体的には、検出電極12を、硫黄成分との発熱反応によって生成される硫化物の25℃における生成エンタルピーが−250kJ/mol以上(好ましくは−210kJ/mol以上、特に好ましくは−206kJ/mol以上)となる、遷移金属又はその酸化物によって形成している。
ここで、硫黄成分との発熱反応によって生成される硫化物の25℃における生成エンタルピーが−250kJ/mol未満となる、遷移金属又はその酸化物によって検出電極12を形成すると、硫黄検出センサSのガス流中に含有される硫黄成分濃度に対する感度が低下し易くなる。
この硫化物の25℃における生成エンタルピーの上限は、特に定めることは必要ないが、−0.5kJ/molとすることが好ましい。
更に、検出電極12を形成する金属としては、酸素との発熱反応によって生成される酸化物の25℃における生成エンタルピーが−650kJ/mol以上(特に、−600kJ/mol以上、就中−581kJ/mol以上)となる、遷移金属又はその酸化物であることが好ましい。この酸化物の25℃における生成エンタルピーの上限も、特に定めることは必要ないが、−0.50kJ/molとすることが好ましい。
かかる検出電極12を形成する金属としては、ロジウム(Rh)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、銀(Ag)及び亜鉛(Zn)から成る群から選ばれた金属又はその酸化物を用いる
この様な金属で形成された検知電極12には、図1に示す硫黄検出センサSの作動温度、作動雰囲気において化学的に安定な金属を含有させてもよい。特に、白金は、検知電極12内での反応速度を速めることができ
【0011】
図1に示す硫黄検出センサSを作る際には、先ず、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等の固体電解質材料から成る基板10を所定温度で焼成して形成した後、基板10の一面側に銀等の検知電極12を形成する材料が配合されたペーストを塗布し、焼成して検知電極12を形成する。
次いで、基板10の他面側に、白金ペーストを塗布した後、焼成することによって参照電極14を形成できる。
この様にして形成した硫黄検出センサSの検知電極12と参照電極14とを、白金製のワイヤ16,18の一端に接続すると共に、ワイヤ16,18の他端に電圧計22を接続する。
更に、ワイヤ16,18の途中に、検知電極12の電流密度が一定値となるように電流を供給する定電流発生装置31を接続する。
その後、図1に示す様に、矢印A方向に硫黄成分を含有するガス流が流れる管体30に硫黄検出センサSを装着する。その際に、硫黄成分を含有するガス流に検知電極12が接触し、参照電極14が空気と接触するように、硫黄検出センサSを管体30に装着する。
【0012】
管体30内に矢印A方向に、無酸素のガス流を流しつつ、基板10を形成する固体電解質材料が、そのイオン伝導性を発揮し得る温度まで昇温すると、管体30外の空気中の酸素が参照電極14の白金触媒の存在下でイオン化された酸素イオン(O2-)が基板10内を移動し、検知電極12に到る。
かかる検知電極12内では、検知電極12を拡散してきたガス流を構成する成分と基板10内を移動してきた酸素イオン(O2-)との電気化学的反応に因る起電力が発生し、検知電極12と参照電極14との間に電位差が生じる。かかる電位差は電圧計22で測定できる。
ここで、ガス流中に硫黄成分が含有されていると、硫黄成分と反応し易い金属によって形成されている検知電極12内に拡散した硫黄成分は、検知電極12を形成する金属と反応して硫化物等を生成する。生成した硫化物等は、検知電極12内でのガス流を構成する成分と基板10内を移動してきた酸素イオン(O2-)との電気化学的反応を阻害することにより、硫黄検出センサSの内部抵抗が増加し、検知電極12と参照電極14との間に生じる電位差が変化する。このため、検知電極12と参照電極14との間に生じる電位差の変化を測定することにより、ガス流中の硫黄成分濃度を求めることができる。
【0013】
かかる検知電極12と参照電極14との間に電位差が変化するメカニズムについては、詳細に解明されていないが次のように推察される。
このメカニズムを、無酸素のガス流として水素ガス流を用い、この水素ガス流中に硫黄成分として硫化水素(H2S)を混入した場合について説明する。
検知電極12内に拡散した硫化水素(H2S)は、その水素が基板10を移動してきた酸素イオン(O2-)と反応し、生成した硫黄が検知電極12を形成する金属に吸着され、或いは検知電極12を形成する金属と反応して硫化物を生成する。
この様に、金属に吸着した硫黄や生成した硫化物(以下、硫化物等と称することがある)は、検知電極12内での水素と酸素イオン(O2-)との電気化学的反応を阻害し、起電力を低下するため、検知電極12と参照電極14との間の電位差を低下させる。
【0014】
ところで、この様な硫黄成分の影響を、検知電極12と参照電極14との間に生じる電位差として明確に表すためには、検知電極12内での電気化学的反応速度を安定化する必要がある。
このため、図1に示す硫黄検出装置では、ワイヤ16,18の途中に配設された定電流発生装置31によって、検知電極12の電流密度が一定値となるように電流を供給することにより、検知電極12内での電気化学的反応速度を安定化できた。
その結果、検知電極12内に硫化物等が生成されることによって、検知電極12内での電気化学的反応に寄与する部分(面積)が減少しても、定電流発生装置31によって、検知電極12の電流密度が一定値となるように供給電流量が調整される。このため、検知電極12内での電気化学的反応に寄与し得る部分では、電気化学的反応がスムーズに進行する。
従って、検知電極12と参照電極14との間には、検知電極12内での電気化学的反応に寄与し得る部分の大きさ(面積)に応じた電位差を安定して生じさせることができる。
【0015】
図1に示す硫黄検出装置では、定電流発生装置31を設けて検知電極12内の電気化学的反応速度を安定させているが、定電流発生装置31を設けなくても検知電極12内での電気化学的反応が進行する場合には、図2に示す硫黄検出装置を用いることができる。
図2に示す硫黄検出装置は、基板10、検知電極12、参照電極14及び電圧計22から成る回路が、外部から電流が供給されることのない開回路に形成されている。このため、図2に示す硫黄検出装置は、定電流発生装置31が設けられている図1に示す硫黄検出装置に比較して簡易な構造となっている。
尚、図2においては、図1に示す硫黄検出装置と同一部材については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0016】
図1及び図2に示す硫黄検出装置において、その硫黄検出センサSの検知電極12に用いる金属のうち、硫化物の生成或いは硫黄成分の吸着が短時間で平衡に達するものの、経時時間と共に生成した硫化物や吸着した硫黄成分が消滅する金属は、ガス流中の硫黄成分の瞬間的な濃度変化を測定する場合に適している。かかる金属としては、具体的には、ロジウム(Rh)、ニッケル(Ni)及びその酸化物を挙げることができる。
また、硫化物の生成或いは硫黄成分の吸着が平衡に達するまでに時間がかかるものの、生成した硫化物や吸着した硫黄成分が消滅し難い金属は、ガス流中の硫黄成分が通過した累積量を測定する場合に適している。かかる金属としては、銅(Cu)、亜鉛(Zn)及びその酸化物を挙げることができる。
【0017】
図1及び図2に示す硫黄検出装置に用いられている硫黄検出センサSでは、検知電極12が硫黄成分と反応し易い金属によって形成されている。このため、ガス流中に硫黄成分が含有されていると、検知電極12内に硫化物等が容易に生成され、検知電極12内での電気化学的反応を阻害し、検知電極12と参照電極14との間に生じる電位差が変化する。
したがって、かかる電位差の変化量を測定することによって、ガス流中の硫黄成分量を測定できる結果、従来の硫黄測定センサでは測定できなかった実質的に無酸素状態のガス流中の硫黄成分量を測定可能にできる。
尚、図1及び図2に示す硫黄検出センサSでは、基板10として、イットリア安定化ジルコニア燒結体を用いているが、スカンジア安定化ジルコニア燒結体、サマリアを添加したセリア燒結体又はセリアを添加したスカンジア安定化ジルコニア燒結体に代えてもよい。
【0018】
【実施例】
本発明を実施例によって更に詳細に説明する。
実施例1
固体電解質材料であるイットリア安定化ジルコニア(YSZ)から成る基板10の一面側に、酸化ロジウムと白金ペーストとを体積比で1:2〜1:3の比率で混合したペーストを塗布し、基板10の他面側にも白金ペーストを塗布した後、焼成して図1に示す硫黄検出センサSを得た。
得られた硫黄検出センサSを構成する基板10の一面側には、酸化ロジウムと白金とが混合された多孔質の検知電極12が形成され、基板10の他面側には、白金から成る多孔質の参照電極14が形成されている。
次いで、得られた硫黄検出センサSを用い、図1に示す硫黄検出装置を作成した。図1に示す硫黄検出装置では、硫黄検出センサSの検知電極12及び参照電極14と電圧計22とを、白金から成るワイヤ16,18によって接続し、且つワイヤ16,18の途中に定電流発生装置31を設ける。この定電流発生装置31からは、検知電極12の電流密度が一定値となるように、基板10、検知電極12、参照電極14及び電圧計31から成る回路に電流が供給される。
【0019】
形成した硫黄検出センサSを、図1に示す様に、管体30の中心軸に対して直角となるように装着し、定電流発生装置31を除く部分を電気炉内に挿入した。電気炉内を基板10のイオン伝導性が発現する600℃に加熱しつつ、検知電極12側に水素ガス流(水素ガス濃度4vol%、窒素ガス濃度96vol%)を矢印A方向から管体30内に導入すると共に、参照電極14側に空気を管体30外に流した。この際に、定電流発生装置31からは、検知電極12の電流密度が1600μA/cm2となるように、基板10、検知電極12、参照電極14及び電圧計22から成る回路に電流を供給した。
かかる条件下において、電圧計22で測定した検知電極12と参照電極14との電位差は、図3の閉回路電圧として示す様に、−0.6V程度であった。
その後、検知電極12側に、水素ガス流に対してH2Sを5ppmとなるように導入したところ、電圧計22で測定した閉回路電圧は、図3に示す様に、−0.38V程度に急激に上昇した。このことは、検知電極12内で酸化ロジウムの硫化物等が生成し、水素と酸素イオン(O2-)との電気化学的反応を阻害し、起電力が低下したことに因るものと推察される。
このことから、図3に示す硫黄検出センサSは、水素ガス流中のH2Sの濃度変化を測定するセンサに適している。
【0020】
実施例2
実施例1において、酸化ロジウムに代えて酸化ニッケル、銅、酸化亜鉛、酸化スズ又は銀を採用した他は、実施例1と同様にして硫黄検出センサSを作成した。これらの金属の各々の25℃における硫化物生成エンタルピー及び25℃における酸化物生成エンタルピーについては、下記の表1に示す。
更に、作成した硫黄検出センサSを実施例1と同様にして閉回路電圧を求め、その結果を図4〜図8に示す。
この閉回路電圧を求める際に、定電流発生装置31からは、検知電極12の電流密度が下記表1に併記する値となるように、基板10、検知電極12、参照電極14及び電圧計22から成る回路に電流を供給した。
【表1】
Figure 0004231733
また、水素ガス流(水素ガス濃度4vol%、窒素ガス濃度96vol%)に含有されるHS濃度は、5ppm又は1ppmであり、図4〜図8の各々に併記した。
【0021】
図4〜図8に示す様に、いずれの硫黄検出装置においても、H2Sの管体30への導入に伴なって閉回路電圧は低下した。
しかし、図4に示す酸化ニッケルを用いた硫黄検出センサSでは、図3に示す酸化ロジウムを用いた硫黄検出センサSと同様に、H2Sの導入に伴なって、閉回路電圧は急激に上昇した。
このことから、図4に示す硫黄検出センサSは、図3に示す硫黄検出センサSと同様に、水素ガス流中のH2Sの濃度変化を測定するセンサに適している。
これに対し、図5〜図8に示す銅、酸化亜鉛、酸化スズ(参考例)又は銀を用いた硫黄検出センサSでは、その程度は異なるものの、水素ガス流中へのH2Sの導入に伴なって、閉回路電圧は徐々に低下する。このことは、検知電極12内での硫化物等の生成が平衡に達するまでに時間がかかること、及び生成した硫化物等は消滅し難いことに起因しているものと推察される。
従って、図5〜図8に示す硫黄検出センサSは、水素ガス流中のH2Sが通過した累積量を測定する場合に適している。
但し、参考例としての酸化スズを用いた硫黄検出センサSでは、図7に示す如く、閉回路電圧が不安的であった。
【0022】
実施例3
図5〜図8に示す硫黄検出センサSのうち、図5〜図7に示す銅、酸化亜鉛又は酸化スズ(参考例)を用いた硫黄検出センサSを用い、H2S含有水素ガス流中のH2S濃度を変更した他は、実施例1と同一条件下で検知電極12と参照電極14との電位差を測定し、その結果を図9に示す。
但し、図9に示す検知電極12と参照電極14との電位差(閉回路電圧)は、水素ガス流中へのH2Sの導入開始から10分後の値である。
図9から明らかな様に、水素ガス流中のH2S濃度が高くなる程、検知電極12と参照電極14との電位差が低下することが判る。
但し、参考例としての酸化スズを用いた硫黄検出センサSでは、図9に示す如く、他の金属又は金属酸化物を用いた硫黄検出センサSに比較して、検知電極12と参照電極14との電位差の低下割合は小さい。
【0023】
実施例4
実施例1と同様の硫黄検出センサSを用い、図2に示す硫黄検出装置を作成した。図2に示す硫黄検出装置では、硫黄検出センサSの検知電極12及び参照電極14と電圧計22とを、白金から成るワイヤ16,18によって接続したものであり、定電流発生装置31を設置しなかった。
形成した硫黄検出センサSを、図2に示す様に、管体30の中心軸に対して直角となるように装着し、電気炉内に挿入した。電気炉内を基板10のイオン伝導性が発現する600℃に加熱しつつ、検知電極12側に水素ガス流(水素ガス濃度4vol%、窒素ガス濃度96vol%)を矢印A方向から管体30内に導入すると共に、参照電極14側に空気を管体30外に流した。
かかる条件下において、電圧計22で測定した検知電極12と参照電極14との電位差を図10〜図12に開回路電圧として示す。
図10〜図12は、検知電極12を形成する金属の種類を変更した硫黄検出センサSを用いた開回路電圧であり、検知電極12は白金の他に、酸化ロジウム(図10)、酸化亜鉛(図11)、参考例としての酸化スズ(図12)で形成されている。
【0024】
検知電極12が白金と酸化ロジウムとから形成された硫黄検出センサSでは、開回路電圧は、図10に示す様に、水素ガス流(水素ガス濃度4vol%、窒素ガス濃度96vol%)中へのH2Sの導入に伴なって、急激に上昇したが、水素ガス流中へのH2Sの導入を続けると、所定時間経過後に急激に回復してきた。このことは、図10に示す硫黄検出センサSでは、水素ガス流中へのH2Sの導入に伴なって、検知電極12内で急激に硫化物等が生成するが、所定時間経過後には、生成した硫化物等が急激に消滅し、水素と酸素イオン(O2-)との電気化学的反応が徐々に回復してきたものと推察される。
従って、図10に示す硫黄検出センサSは、水素ガス流中のH2Sの濃度変化を測定するセンサに適している。
【0025】
一方、検知電極12が白金と酸化亜鉛又は参考例としての酸化スズとから形成された硫黄検出センサSでは、開回路電圧は、図11又は図12に示す様に、水素ガス流中へのH2Sの導入に伴なって、開回路電圧は徐々に低下する。このことは、検知電極12内での硫化物等の生成が平衡に達するまでに時間がかかること、及び生成した硫化物等は消滅し難いことに起因しているものと推察される。
従って、図11及び図12に示す硫黄検出センサSは、水素ガス流中のH2Sが通過した累積量を測定する場合に適している。
【0026】
【発明の効果】
本発明に係る硫黄検出センサ及び硫黄検出装置によれば、従来の硫黄測定センサでは測定できなかった無酸素状態のガス流中の硫黄成分量を測定可能にできる。このため、燃料電池に供給する水素ガス流をガソリン等から改質する改質工程における燃料ガス流中の硫黄成分の積算量を測定できる。
また、本発明に係る硫黄検出センサ及び硫黄検出装置は、小型であり、家庭用又は車載用の燃料電池に用いられる改質工程で採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る硫黄検出センサ及び硫黄検出装置の説明する概略図である。
【図2】 本発明に係る硫黄検出センサ及び硫黄検出装置の他の例を説明する概略図である。
【図3】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の一例を示すグラフである。
【図4】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の他の例を示すグラフである。
【図5】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の他の例を示すグラフである。
【図6】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の他の例を示すグラフである。
【図7】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の参考例を示すグラフである。
【図8】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の他の例を示すグラフである。
【図9】 図1に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガス中の硫化水素濃度に対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化を示すグラフである。
【図10】 図2に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の一例を示すグラフである。
【図11】 図2に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の他の例を示すグラフである。
【図12】 図2に示す硫黄検出装置を使用し、硫化水素含有ガスに対する硫黄検出センサの検知電極と参照電極との電位差変化の参考例を示すグラフである。
【図13】 従来の硫黄検出センサ及び硫黄検出装置を説明する概略図である。
【図14】 燃料電池に燃料ガス流を供給する改質工程を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 基板
12 検知電極
14 参照電極
16,18 ワイヤ
22 電圧計
31 定電流発生装置

Claims (7)

  1. 無酸素のガス流中に含有されている硫黄成分を検出する硫黄検出センサであって、
    前記硫黄検出センサは、酸素イオンが移動可能な固体電解質基板と、前記固体電解質基板を移動してきた酸素イオンと前記ガス流を構成する成分との電気化学的反応に因って惹起される電位差を検出する電極とから成り、
    前記電極として、前記固体電解質基板の一面側に形成され、前記ガス流と接触する検知電極と、前記固体電解質基板の他面側に形成され、酸素含有流体と接触する参照電極とが設けられ、
    前記検知電極が、白金と硫黄成分との発熱反応によって生成される硫化物の25℃における生成エンタルピーが−250kJ/mol以上の遷移金属又はその酸化物とが混合されて形成されており、
    前記遷移金属又はその酸化物が、Rh、Ni、Cu、Ag及びZnから成る群から選ばれた金属又はその酸化物であることを特徴とする硫黄検出センサ。
  2. 遷移金属又はその酸化物が、酸素との発熱反応によって生成される酸化物の25℃における生成エンタルピーが−650kJ/mol以上となる遷移金属又はその酸化物である請求項1記載の硫黄検出センサ。
  3. 参照電極が、白金含有金属によって形成されている請求項1又は請求項2記載の硫黄検出センサ。
  4. 固体電解質基板が、イットリア安定化ジルコニア燒結体、スカンジア安定化ジルコニア燒結体、サマリアを添加したセリア燒結体又はセリアを添加したスカンジア安定化ジルコニア燒結体である請求項1〜3のいずれか一項記載の硫黄検出センサ。
  5. 無酸素のガス流中に含有されている硫黄成分を検出する硫黄検出装置であって、
    該硫黄検出装置を形成する硫黄検出センサとして、請求項1記載の硫黄検出センサを用い、
    前記硫黄検出センサの検知電極と参照電極との間の電位差を測定する電圧計が設けられていることを特徴とする硫黄検出装置。
  6. 固体電解質基板、検知電極、参照電極及び電圧計から成る回路が、前記検知電極の電流密度が一定値となるように、定電流発生装置から電流が供給される閉回路である請求項5記載の硫黄検出装置。
  7. 固体電解質基板、検知電極、参照電極及び電圧計から成る回路が、外部から電流が供給されることのない開回路である請求項5記載の硫黄検出装置。
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