JP4231601B2 - 油圧式無段変速装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧ポンプと油圧モータとにより構成される油圧式無段変速装置に関し、特に斜板角を制御する油圧サーボ機構の操作レバー部の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、油圧ポンプと油圧モータとにより構成される油圧式無段変速装置においては、例えば油圧ポンプを可変容量型に構成し、該油圧ポンプの容量の調整は、油圧式無段変速装置に設けたサーボ機構を介して該油圧ポンプの可動斜板の傾角を制御して行うように構成したものがある。そして、該サーボ機構は油圧式無段変速装置外部に装着した操作レバーにより操作され、該操作レバーとともに、可動斜板の中立位置を保持する中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバーに構成されるオーバーストローク機構が油圧式無段変速装置外部に装着されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記中立位置保持機構、回転制限機構、及びオーバーストローク機構は油圧式無段変速装置の外部に装着されていたので、これらの各機構の各構成部材に泥やごみ等の異物が付着して動作不良が発生したり、外部からの衝撃により各調節が狂ったりする場合があった。また、各機構が大型化して、装着スペースを確保することが困難になったり、コスト高になっていたりした。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
請求項1においては、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、前記駆動ピンは操作レバー部と係合され、該駆動ピンと操作レバー部との係合部にローラ部材を介装したものである。
【0006】
請求項2においては、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガ イドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、該油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンの途中部に該操作レバー部を係合して、該操作レバー部の回動操作により一体的に操作するように構成し、係合部の一側に延出する駆動ピンの一端部にてスプールを駆動し、該係合部の他側に延出する駆動ピンの他端部に中立位置保持機構を構成したものである。
【0007】
請求項3においては、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、前記駆動ピンを捩じりバネを用いて操作レバーと一体的操作可能とし、該捩じりバネにロックピンを挿脱自在に挿入して、前記操作レバーの回動操作力のスプールへの伝達を切断可能に構成したものである。
【0008】
請求項4においては、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記捩じりバネを、前記支持アームと連動アームとの間に配置したものである。
【0009】
請求項5においては、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記オーバーストローク範囲の制限を、前記支持アームに係合爪を形成し、該支持アームと操作レバーの回動軸との回動量のずれが一定量に達すると、該係合爪と回動軸とが係合するように構成して行うものである。
【0010】
請求項6においては、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記オーバーストローク機構のオーバーストローク範囲を制限するオーバーストローク範囲制限機構を構成し、前記オーバーストローク範囲の制限を、前記支持アームに係合爪を形成し、該支持アームと操作レバーの回動軸との回動量のずれが一定量に達すると、該係合爪と回動軸とが係合するように構成して行うものである。
【0011】
請求項7においては、請求項6記載の油圧式無段変速装置において、前記回動軸にピン部材を打設し、該ピン部材と前記係合爪とが係合するように構成したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の油圧式無段変速装置を示す側面断面図、図2は同じく正面図、図3は中立位置保持機構を示す正面断面図、図4は同じく平面図、図5は同じく一側面図、図6は同じく他側面図、図7は支持アームを示す正面図、図8は同じく側面断面図、図9は連動アームを示す側面断面図、図10は同じく後面図、図11は支持アーム係合爪と連動アームの係合凹部とが嵌合した状態を示す後面図、図12はオーバーストローク範囲を制限する機構の別実施例を示す正面図、図13は同じく側面断面図、図14は中立位置保持機構の別実施例を示す正面断面図、図15は同じく平面図、図16は同じく一側面図、図17は同じく他側面図である。
【0013】
図18はスプールと平行移動するピンがスプールを駆動する様子を示す図、図19はピンにローラを嵌装した状態を示す側面断面図、図20は同じく後面図、図21は係合溝を形成したローラをピンに嵌装した状態を示す側面断面図、図22は同じく後面図、図23は外周を矩形に形成した当金をピンに嵌装した状態を示す後面図である。
【0014】
図24はピンと操作レバー部との係合部をフォーク形状に構成した例を示す側面断面図、図25は同じく後面図、図26はピンと操作レバー部との係合部を長孔形状に構成した例を示す後面図、図27はロックピンを設けて操作レバーの回動操作力のスプールへの伝達を切断した状態を示す側面断面図、図28は同じく後面図、図29はロックピンの外径とピンの外径との違いを示す後面図である。
【0015】
まず、本発明の油圧式無段変速装置について説明する。図1、図2に示すように、油圧式無段変速装置(以降HSTと記載する)10においては、可変容量式油圧ポンプ21および油圧モータ22がハウジング31に内包されると共に、油路板32の同一面に配設されている。可変容量式油圧ポンプ21は、駆動軸21a、該駆動軸21aが挿嵌され駆動軸21aと共に回動するシリンダブロック21b、該シリンダブロック21bに摺動自在に挿嵌されたプランジャ21e、及び該プランジャ21eに当接した可動斜板21cにより構成されている。可動斜板21cはプランジャ21eの摺動量を規制し、該可変容量式油圧ポンプ21の作動油の吐出量を調節可能に構成されている。油路板32には図示せぬ油路が設けられており、可変容量式油圧ポンプ21より作動油が該油路を介して油圧モータ22に供給される。
【0016】
油圧モータ22は可変容量式油圧ポンプ21と同様に、油路板32に挿嵌し、一端をハウジング31により回動自在に支持された出力軸22a、該出力軸22aが挿嵌され駆動軸22aと共に回動するシリンダブロック22b、該シリンダブロック22bに摺動自在に挿嵌されたプランジャ22eおよび該プランジャ22eに当接した固定斜板22cにより構成されている。該シリンダブッロク22bは出力軸22aとともに回動する構成になっており、該シリンダブッロク22bにはプランジャ22eが摺動自在に挿嵌されている。該プランジャ22eはハウジング31に固設された固定斜板22cに当接している。
【0017】
上記の構成により、エンジン3の駆動力が駆動軸21aに入力され、油圧ポンプ21が駆動される。そして、該油圧ポンプ21の駆動により吐出された作動油が油路板32を介して油圧モータ22に供給されて、該作動油の流出入により油圧モータ22が駆動され、油圧モータ22の駆動力が出力軸22aに伝達される構成となっている。
【0018】
以上の如く構成されたHST式変速装置10は、油圧ポンプ21と油圧モータ22が上下に並設され、油圧ポンプ21の入力軸21aの前端部にはチャージポンプCPが付設されている。また、油圧ポンプ21の一側方には油圧サーボ機構61が配設されている。油圧サーボ機構61は、油圧ポンプ21の上面に付設された自動斜板角度制御バルブ62と、ピストン71と、該ピストン71の内部に配置されスプール72を有する手動斜板角度制御バルブ63とから構成されるもので、HST式変速装置10のハウジング31内部に埋め込まれて一体的に構成されている。
【0019】
次に、油圧サーボ機構61の構成について説明する。油圧サーボ機構61は上述の如く自動斜板角度制御バルブ62及び手動斜板角度制御バルブ63より構成されるもので、図2に示すように、ハウジング31内における、前記油圧ポンプ21の可動斜板21cの側部にシリンダ室70を形成し、該シリンダ室70内にピストン71を収納し、該ピストン71側面に可動斜板21cの側部より突設したピン軸23が嵌合され、該ピストン71の軸心位置には貫通孔を開口して、この貫通孔内にスプール72が摺動自在に嵌装されている。
【0020】
そして、前記ピストン71にはシリンダ室70の上部と下部を連通する油路が形成され、該油路はスプール72の摺動により連通又は遮断されてピストン71の上下の油室に圧油を送油し、該ピストン71を上下方向に摺動できるようにしている。また、前記スプール72の下部外周には嵌合溝75が設けられ、該嵌合溝75に、スプール72の駆動ピンとしてのピン41の一端部41aが嵌合されている。該ピン41の他端部41bは、後述する中立保持機構及びオーバーストローク機構を構成する捩じりバネ40により挟持されており、該ピン41の一端部41aは前記ピストン71側面に開口した開口71aからハウジング31内部に挿入されて嵌合溝75に嵌合している。さらに、油圧サーボ機構61の操作レバー20を回動操作することにより、捩じりバネ40を介してピン41が上下回動し、これに伴ってスプール72が上下移動するように構成されており、このスプール72により手動斜板角度制御バルブ63が構成されているのである。
【0021】
また、自動斜板角制御バルブ62は電磁弁により構成されており、HST10の駆動軸21aに接続されるエンジンの負荷や足回りの負荷等をセンサ等の検出手段により検出し、検出値に応じて自動斜板角度制御バルブ62を切換えて、スプール72の位置を上下する方向に、該スプール72の上下の位置から圧油を供給するのである。このようにして前記油圧ポンプ21の可動斜板21cの側部に設けたピン軸23を上下に移動させて、該可動斜板21cが最終的に変速のために回動するように構成している。
【0022】
このように、自動斜板角度制御バルブ62と手動斜板角度制御バルブ63とにより、ピストン71とスプール72とを操作することで可動斜板21cを回動し、走行用のHST式無段変速装置10を変速するようにしている。また、油圧サーボ機構61の操作レバー20の部分には前記可動斜板21cの中立位置を保持する中立位置保持機構11が構成されている。
【0023】
次に、油圧サーボ機構61の操作レバー20の部分に構成される中立位置保持機構11等について説明する。図3乃至図6に示すように、中立位置保持機構11はケーシング33に内装されている。該ケーシング33内に形成されるの空間33aにはデテントロッド34が長手方向(図3における左右方向)へ摺動自在に設けられ、該デテントロッド34は、その両端をケーシング33の支持凹部33b及びケーシング33に螺装されるキャップ39により支持されている。
【0024】
該デテントロッド34のキャップ39側端部にはアジャストボルト38が一体的に形成され、該アジャストボルト38はキャップ39に螺装されている。そして、デテントロッド34は、アジャストボルト38を回転させることで、長手方向へ移動可能に構成されており、通常はロックナット42により位置固定されている。
【0025】
また、デテントロッド34の略中央部には固定部34aが形成されており、前記ピン41の他端部41bが該ケーシング33の空間33a内に、固定部34aと位置を合わせて挿入されている。そして、ピン41の他端部41bの径と、固定部34aの幅(デテントロッド34の軸心方向の長さ)とを略同一としている。また、ケーシング33の空間33a内においては、デテントロッド34の固定部34aの両側に、バネ受け35・35がデテントロッド34の軸心方向へ摺動自在に設けられている。
【0026】
該バネ受け35・35は、ケーシング33と該バネ受け35との間に介装されるバネ36、及びキャップ39とバネ受け35との間に介装されるバネ36により固定部34a方向へ付勢されている。そして、該バネ受け35・35により、デテントロッド34の固定部34a及び前記ピン41の他端部41bが、共に両側から挟みこまれる構成となっている。
【0027】
前記操作レバー20は、ケーシング33により回動軸25を中心に回動自在に支持されており、ピン41を支持する支持アーム26が該回動軸25により回動自在に軸支されている。回動軸25の外周部には前記捩じりバネ40が回動自在に外嵌され、該捩じりバネ40によりピン41の他端部41bが挟持されている。また、回動軸25には該回動軸25と一体的に回動する連動アーム27が固設されており、該連動アーム27は捩じりバネ40により挟持されている。
【0028】
そして、操作レバー20を回動操作すると、回動軸25に固設される連動アーム27、及び該連動アーム27を挟持する捩じりバネ40が一体的に回動される。さらに、捩じりバネ40に挟持されるピン41が、該捩じりバネ40と一体的に回動される。即ち、操作レバー20を回動操作すると、ピン41が連動アーム27及び捩じりバネ40を介して一体的に回動されて、前記スプール72を移動操作するように構成されている。そして、操作レバー20、回動軸25、連動アーム27、捩じりバネ40により操作レバー部が構成されている。
【0029】
また、操作レバー20が回動操作されていない状態においては、ピン41が、他端部41bが位置固定されているデテントロッド34の固定部34aと共にバネ受け35・35により挟み込まれているので、該固定部34aの位置で、その回動位置を保持される。そして、本HST10においては、上述の如く、操作レバー20に操作力がかかっていなくて、ピン41が固定部34aの位置でバネ受け35・35により保持されている状態で、油圧ポンプ21の可動斜板21cが中立位置に位置するように調節されている。即ち、デテントロッド34、バネ36・36、及びバネ受け35・35によりHST10の油圧ポンプ21の中立位置を保持する中立位置保持機構11を構成しており、該中立位置保持機構11により、ピン41及び油圧サーボ機構61を通じて、油圧ポンプ21の可動斜板21cを中立位置に保持するようにしている。
【0030】
このように、中立位置保持機構11を、油圧サーボ機構61のスプール72を駆動するスプール駆動部としてのピン41と同一幅を有した固定部34aをデテントロッド34に形成し、該固定部34aとピン41との両方を、バネ36により付勢されるバネ受け35・35にて両側から挟み込んで中立位置を保持する構成としたので、該中立位置保持機構11を簡単な構成とするとともに小型化することができ、中立位置の調整も容易に行うことが可能となる。また、固定部34a及びピン41を、バネ36・36により付勢されるバネ受け35・35にて挟みこんで中立位置を保持するように構成しているため、バネ36・36の付勢力を止め輪等の付加部材により受けることが必要でなくなり、止め輪が外れる等の心配がなくなって耐久性を向上させることができる。さらに、中立位置保持の精度を向上させることが可能となる。
【0031】
次に、中立位置保持機構11における、中立位置調整機構について説明する。デテントロッド34はキャップ39に螺装されるアジャストボルト38を回転させることにより軸心方向へ移動することができるため、固定部34aの位置でピン41が保持された状態において、可動斜板21cが中立位置からずれている場合には、該アジャストボルト38を回転してデテントロッド34の固定部34aの位置を調節し、固定部34aの位置でピン41が保持された状態で、可動斜板21cが中立位置に位置するように調整することが可能である。
【0032】
このように、中立位置保持機構11は、中立位置の微調整を行うアジャスト機構を具備している。そして、このアジャスト機構は、外部に突出するアジャストボルト38を回転操作することにより中立位置調整を行うように構成しているので、中立位置保持機構11を分解したりする必要もなく、外部から操作可能であるので、調整作業を容易にすることができる。
【0033】
また、本例においては、スプール72を駆動するのピン41の途中部に、連動アーム27及び捩じりバネ40を介して操作レバー20の回動軸25を係合し、該操作レバー20の回動操作により該ピン41が一体的に操作するように構成し、該係合部の一側に延出するピン41の一端部41aにてスプール72を駆動し、該係合部の他側に延出するピン41の他端部41bに中立位置保持機構11を構成しているので、該スプール72と中立位置保持機構11との間を直線状に最短距離で結ぶピン41の途中部を支持することとなって、中立保持の位置精度やスプール72の制御の精度を向上することができるとともに、中立位置保持機構11やスプール72の制御機構の小型化を図ることができる。
【0034】
また、ケーシング33内には、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構が構成されている。即ち、デテントロッド34における固定部34aの両端部側には、段差部34b・34bが形成されており、デテントロッド34の軸心方向に摺動するバネ受け35・35が、該段差部34b・34bに係止するように構成している。そして、操作レバー20の回動操作によりピン41が回動されると、ピン41が回動される方向のバネ受け35が、バネ36の付勢力に抗してピン41と共にデテントロッド34の端部側方向へ摺動する。バネ受け35が一定量摺動すると、前記段差部34bに係止して、該バネ受け35及びピン41はそれ以上端部側方向へ移動できなくなる。
【0035】
このように、デテントロッド34に形成した段差部34bによりピン41の回動量を制限し、これにより可動斜板21cの最大回動角を規制するように構成している。即ち、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構を、中立位置機構を構成するデテントロッド34に段差部34b・34bを形成することで構成しているのである。該回転制限機構を、中立位置機構を構成するデテントロッド34へ一体的に段差部34b・34bを形成して構成することで、可動斜板21cの中立位置からの最大回動角を精度良く正確に設定することができるとともに、耐久性を向上して長期間高精度を保つことが可能となる。
【0036】
このように構成された回転制限機構により制限されるピン41の回動量以上に操作レバー20が回動操作された場合は、該操作レバー20の部分に構成されるオーバーストローク機構により操作レバー20の回動操作を吸収するようにしている。前述の如く、ピン41は、操作レバー20の回動操作により連動アーム27及び捩じりバネ40を介して一体的に回動されるが、ピン41が一定量回動し、前記回転制限機構により回動を制限されてそれ以上回動できなくなると、捩じりバネ40に挟持され操作レバー20と一体的に回動する連動アーム27が、付勢力に抗して該捩じりバネ40を広げながら回動する。
【0037】
即ち、オーバーストローク機構を、操作レバー20の回動軸25における、ハウジング31側端部に捩じりバネ40を外嵌し、該回動軸25に支持アーム26を介して前記ピン41を回動自在に支持し、該ピン41と回動軸25に固設した連動アーム27とを該捩じりバネ40にて挟持して構成して、ピン41が回転制限機構により回動を制限された後は、連動アーム27のみが捩じりバネ40を広げながら回動し、操作レバー20の回動操作力がピン41に直接かからないように構成している。
【0038】
これにより、操作レバー20が過剰に回動操作された場合でも、ピン41や、バネ受け35及びデテントロッド34に無理な力がかかって、これらの部材やサーボ機構61が破損したり、中立位置保持機構11の調整が狂ったりすることを防止し、作業機への搭載性を向上している。また、オーバーストローク機構は、回動軸25のハウジング31側に構成して、HST10に内装しているので、外部からの衝撃や影響を受けることがなく、安定した性能を発揮することができるとともに、耐久性を向上することができる。
【0039】
このように構成されたオーバーストローク機構においては、前述の如く、ピン41が回転制限機構により回動を制限された後は、操作レバー20の回動操作により連動アーム27のみが捩じりバネ40を広げながら回動する。しかし、操作レバー20の回動操作範囲は特に規制されていないので、ピン41が回動を制限された後に該操作レバー20が大きく回動操作されて捩じりバネ40に過大な応力がかかる恐れがある。そこで、次のように、ピン41が回動を制限された後の該操作レバー20の操作範囲、即ちオーバーストローク範囲を制限して、捩じりバネ40に過大な応力がかかることを防止することができる。
【0040】
即ち、図7乃至図11に示すように、回動軸25に軸支されている前記支持アーム26のボス部26aに、連動アーム27側へ突出する係合爪26b・26bを形成するとともに、回動軸25に固設されている連動アーム27のボス部27aにおける支持アーム26側に、係合爪26b・26bに位置を合わせて係合凹部27b・27bを形成して、該係合爪26b・26bと係合凹部27b・27bとを嵌合させる。
【0041】
係合凹部27bの円周方向の長さL2は、係合爪26bの円周方向の長さL1よりも大きく形成されているので、該係合凹部27bに嵌合する係合爪26bと、該係合凹部27bとの間には、間隙Dが生じる。従って、連動アーム27は、係合爪26bと係合凹部27bとの間に形成される間隙Dの範囲分だけ、支持アーム26に対して回動することができる。そして、この範囲以上、連動アーム27が支持アーム26に対して回動すると、即ち連動アーム27と一体的に回動する回動軸25と支持アーム26との回動量のずれがこの範囲以上になると、係合爪26bと係合凹部27bとが係合して、連動アーム27の支持アーム26bに対する回動範囲が制限されることとなる。
【0042】
連動アーム27の支持アーム26bに対する回動範囲を前記間隙Dの範囲に制限することで、ピン41が回動を制限されて支持アーム26が回動できない状態にあるときには、連動アーム27と一体的に回動する操作レバー20の回動範囲は、前記間隙Dの範囲に制限されるのである。このように、操作レバー20のオーバーストローク範囲を制限することにより、捩じりバネ40に過大な応力がかかることを防いで、オーバーストローク機構等が故障することを防止できる。
【0043】
また、捩じりバネ40や連動アーム27が破損して、操作レバー20とピン41とが一体的に回動操作できなくなった場合には、操作レバー20を前記間隔D以上回動操作して係合爪26bと係合凹部27bとを係合させることによって、操作レバー20の回動操作によりピン41を操作することが可能となる。即ち、捩じりバネ40や連動アーム27が破損した等の非常時に、操作レバー20の手動操作等により、係合爪26bと係合凹部27bとを係合させて、強制的にスプール72を操作することが可能となるのである。
【0044】
また、このオーバーストローク範囲制限機構は、支持アーム26に形成した係合爪26bと連動アーム27に形成した係合凹部27bとを係合させるといった機械的な機構により構成しているので、簡易な構造にて構成することができるとともに、該機構の強度及び信頼性を向上することができる。
【0045】
また、本構成においては、前記捩じりバネ40は、支持アーム26のボス部26a及び連動アーム27のボス部27aの外周部に外嵌されるとともに、該支持アーム26と連動アーム27との間に配置している。ピン41を挟持する捩じりバネ40には、スラスト方向、即ち回動軸25方向に力がかかるため、例えば、捩じりバネ40をケーシング33に隣接して配置した場合には、該捩じりバネ40がケーシング33の壁面に押し付けられて、該捩じりバネ40が操作レバー20と一体的に回動する際に該捩じりバネ40とケーシング33との間に摩擦力が働き、必要な操作レバー20の操作力が大きくなってしまう。
【0046】
しかし、本例においては、操作レバー20と一体的に回動動作する支持アーム26と連動アーム27との間に捩じりバネ40を配置しているので、捩じりバネ40にスラスト方向の力がかかったとしても、該捩じりバネ40とケーシング33の壁面との間に摩擦力が生じることがなく、操作力を低減して、小さな操作力でスムーズに操作レバー20を回動操作することができる。また、捩じりバネ40がケーシング33の壁面に当接しながら回動することもないので、操作レバー20部分の耐久性を向上することが可能となる。
【0047】
また、オーバーストローク範囲制限機構は、次のように構成することもできる。即ち、図12、図13に示すように、支持アーム26のボス部26aには前述の場合と同様に、係合爪26b・26bが形成され、該係合爪26bと係合爪26bとの間には凹部26c・26cが形成されている。また、回動軸25には該回動軸25の外周面から半径方向外側へ突出するように係合ピン28が打設されており、該係合ピン28は凹部26c・26cの位置に合わせて配置されている。
【0048】
該係合ピン28は凹部26c・26cの範囲よりも小径に形成されており、支持アーム26は、係合ピン28と凹部26c・26cとの間に形成される間隙の範囲分だけ回動可能であり、それ以上回動しようとすると、係合ピン28と係合爪26b・26bとが係合して回動が阻止される。従って、操作レバー20は、この範囲分だけ支持アーム26に対して回動可能となって、この範囲にオーバーストローク範囲を制限されているのである。
【0049】
このように、支持レバー26の係合爪26b・26bに係合する係合ピン28を、回動軸25に打設してオーバーストローク範囲制限機構を構成することにより、より簡易な構造にてオーバーストローク範囲制限機構を構成することが可能となる。
【0050】
以上の如く構成した中立位置保持機構11等を内装するケーシング33は、HST10のハウジング31に装着されており、ケーシング33の連通口33cを通じて該ケーシング33内に形成される空間33aとハウジング31内とが連通して、該空間33aにはHST10内の圧油が充填されている。即ち、ケーシング33に内装される中立位置保持機構11と回転制限機構、及びケーシング33のハウジング31への装着面側に配置されるオーバーストローク機構は、ケーシング33をハウジング31に装着することで、該ハウジング31に内装されることとなる。
【0051】
このように、中立位置保持機構11、回転制限機構、及びオーバーストローク機構をHST10に一体的に内装することにより、これらの各機構の各構成部材に泥やごみ等の異物が付着することがなく、動作不良が発生したり、外部からの衝撃により各調節が狂ったりすることを防止することができる。また、各機構を小型に構成することができるとともに、コスト低減を図ることが可能となる。
【0052】
また、中立位置保持機構11は、次に示す中立位置保持機構11’の如く構成することもできる。即ち、図14乃至図17においては、カートリッジ99内に形成される空間97にデテントロッド94が摺動自在に挿入されており、該デテントロッド94はカートリッジ99の支持凹部99aに支持されている。
【0053】
デテントロッド94は前記バネ受け95a・95b及び止め輪104を貫通しており、該デテントロッド94の一端部94aはカートリッジ99内から延出し、他端94bが前記支持99aに支持されている。カートリッジ99の空間97における、デテントロッド94の一端部94a側端部には止め輪104が嵌装されるとともに、該空間97内の他端部94b側端部にはバネ受け95bが、一端部94a側端部にはバネ受け95aが、デテントロッド94の軸心方向へ摺動自在に内装されている。
【0054】
前記バネ受け95a・95b間にはバネ96が圧縮状態で介装されており、デテントロッド94に軸心方向の力がかかっていない状態においては、バネ受け95bは、バネ96の付勢力により空間97の支持凹部99a側端部及びデテントロッド94の他端部側段差部94eに圧接され、バネ受け95aはバネ96の付勢力により止め輪104及び一端部側段差部94dに圧接されている。
【0055】
そして、デテントロッド94が一端部94a側方向に摺動すると、他端部側段差部94eがバネ受け95bに係止して、該バネ受け95bがバネ96の付勢力に抗して、デテントロッド94と共に一端部94a側方向へ摺動する。逆に、デテントロッド94が他端部94b側方向に摺動すると、一端部側段差部94dがバネ受け95aに係止して、該バネ受け95aがバネ96の付勢力に抗して、デテントロッド94と共に他端部94b側方向へ摺動する。
【0056】
このように、デテントロッド94、止め輪104、バネ受け95a・95b、及びバネ96を一体的に内装したカートリッジ99は、ケーシング93へ着脱可能に装着されている。ケーシング93へカートリッジ99を装着した状態においては、デテントロッド94の一端部94aを、ケーシング93の内周面でガイドするようにして、該デテントロッド94の支持強度を向上させ、中立位置保持等の精度を向上している。また、ケーシング93には操作レバー20の回動軸25が回動自在に嵌装され、該回動軸25には連動アーム87が操作レバー20と一体的に回動するように固設されている。
【0057】
さらに、回動軸25には捩じりバネ100が回動自在に外嵌され、前記連動アーム87が該捩じりバネ100により挟持されている。また、捩じりバネ100にはピン101が挟持されており、該ピン101の他端部101bは、前記サーボ機構61のスプール72に嵌合されて、該ピン101をデテントロッド94の軸心方向へ移動させることにより該スプール72を移動操作することができるように構成している。
【0058】
また、ケーシング93内には捩じりバネ100により挟持されたピン101の一端部101aが挿入されるとともに、該一端部101aは、ケーシング33内に装着されるカートリッジ99のデテントロッド94の一端部94aに挿入されている。そして、デテントロッド94に力がかかっていない状態では、該デテントロッド94の一端部94aはバネ96の付勢力により一定位置に保持されており、この状態において、該一端部94aに挿入されたピン101により操作される可動斜板21cが中立位置に位置し、この中立位置で保持されるように構成している。即ち、ケーシング93へ装着されるカートリッジ99に内装されるデテントロッド94、止め輪104、バネ受け95a・95b、及びバネ96により中立位置保持機構11’が構成されている。
【0059】
このように構成される中立位置保持機構11’において、操作レバー20を回動操作すると、回動軸25に固設される連動アーム87、及び該連動アーム27を挟持する捩じりバネ100が一体的に回動される。さらに、捩じりバネ100に挟持されるピン101が、該捩じりバネ100の回動動作に伴って、デテントロッド94の軸心方向へ移動される。即ち、操作レバー20を回動操作すると、ピン101が一体的にデテントロッド94の軸心方向へ移動するように構成されており、該ピン101が移動することで、該ピン101が挿入されているデテントロッド94が一体的に移動することとなる。
【0060】
前記ケーシング93には、デテントロッド94の軸心方向と平行に長孔形状のガイド孔93aが形成されており、ピン101は該ガイド孔93aにガイドされている。従って、該ピン101が捩じりバネ100の回動動作に伴って移動する際には、図17に示すように、ピン101はガイド孔93aに沿って、デテントロッド94と平行に移動する。即ち、操作レバー20の回動動作が、該操作レバー20と一体的に回動する捩じりバネ100、及び該捩じりバネ100に挟持されるピン101により、該ピン101の直線動作に変換されている。そして、該デテントロッド94は油圧サーボ機構61のスプール72と平行に配置されているので、図18に示すように、ピン101はスプール72の移動方向と平行に移動することとなる。
【0061】
このように、操作レバー20の回動操作により一体的に移動操作されるピン101のガイド孔93aを、該操作レバー20が支持されるケーシング93に形成して、スプール72の駆動ピンである該ピン101がガイド孔93aに沿ってスプール72と平行に移動するように構成することで、該ピン101が移動操作された際の、スプール72の嵌合溝75に嵌合するピン101の他端部101bの嵌合状態が、ピン101を回動軸25を中心として回動させた場合のように変化することがなく、該他端部101bが嵌合溝75から脱落して外れることを防止するとともに、スプール72の耐久性を向上することが可能となる。また、該ピン101をスプール72と平行に移動させることで、ピン101の移動量とスプール72の移動量との関係を一定にすることができ、サーボ制御の精度を向上させることができる。
【0062】
次に、本例における、可動斜板21cの最大回動角を規制する回転制限機構の構成について説明する。デテントロッド94における一端部側段差94dと他端部側段差94eとの間には中央段差部94cが形成されており、例えば、デテントロッド94が他端部94b側へ移動した場合には、該デテントロッド94が一定量移動すると、該中央段差部94cがバネ受け95bに係止して、デテントロッド94がそれ以上移動できないように構成している。逆に、デテントロッド94が一端部94a側へ移動した場合には、該デテントロッド94が一定量移動すると、該中央段差部94cがバネ受け95aに係止して、デテントロッド94がそれ以上移動できないように構成している。このように、デテントロッド94に形成した中央段差部94cにより、該デテントロッド94の移動量、即ちピン101の移動量を制限し、これにより可動斜板21cの最大回動角を規制するように構成している。
【0063】
また、回転制限機構により規制されるピン101の移動量以上に操作レバー20が回動操作された場合には、該操作レバー20の部分に構成されるオーバーストローク機構により操作レバー20の回動操作を吸収するようにしている。前述の如く、ピン101は、操作レバー20の回動操作により連動アーム87及び捩じりバネ100を介して一体的に移動されるが、ピン101が一定量回動し、前記回転制限機構により回動を制限されてそれ以上回動できなくなると、捩じりバネ100に挟持され操作レバー20と一体的に回動する連動アーム87が、付勢力に抗して該捩じりバネ100を広げながら回動する。
【0064】
即ち、捩じりバネ100等でオーバーストローク機構を構成して、ピン101が回転制限機構により回動を制限された後は、連動アーム87のみが捩じりバネ100を広げながら回動し、操作レバー20の回動操作力がピン101に直接かからないように構成している。
【0065】
以上の如く構成された中立位置保持機構11’、回転制限機構、及びオーバーストローク機構は、カートリッジ99が装着されるケーシング93を、HST10のハウジング31に装着することで、前述の中立位置保持機構11等の場合と同様に、ハウジング31に内装されることとなる。このように、中立位置保持機構11’、回転制限機構、及びオーバーストローク機構をHST10に一体的に内装することにより、これらの各機構の各構成部材に泥やごみ等の異物が付着することがなく、動作不良が発生したり、外部からの衝撃により各調節が狂ったりすることを防止することができる。
【0066】
また、前記ピン101が捩じりバネ100により挟持されている部分、即ちピン101と捩じりバネ100との係合部には、図19、図20に示すように、ピン101と捩じりバネ100との間にローラ109を介装することもできる。ローラ109はピン101に回転回転自在に嵌装され、該ピン101と捩じりバネ100との係合部に配置されている。該ローラ109の外周に、捩じりバネ100の一端部100a及び他端部100bがそれぞれ係合して、該捩じりバネ100により、ローラ110を介してピン101を挟持している。
【0067】
このように、捩じりバネ100とピン101との間にローラ110を介装することにより、捩じりバネ100の回動動作によりピン101が移動される際には、ローラ110が回転しながら捩じりバネ100内を摺動することとなるため、該捩じりバネ100とピン101との間の抵抗を減少することができて、捩じりバネ100とピン101との係合部の耐久性を向上することができる。
【0068】
また、図21、図22に示すように、外周に溝を形成したローラを捩じりバネ100とピン101との係合部に介装してもよい。即ち、ローラを捩じりバネ100とピン101との係合部に介装されたローラ110は、ピン101に回転自在に嵌装されており、該ローラ110の外周には係合溝110a・110aが形成されている。そして、該係合溝110a・110aに捩じりバネ100の一端部100a及び他端部100bがそれぞれ係合して、該捩じりバネ100により、ローラ110を介して該ピン101を挟持しているのである。
【0069】
このように、ローラ110を捩じりバネ100とピン101との係合部に介装されるローラ110の外周に係合溝110a・110aを形成することにより、捩じりバネ100を該ローラ110に対して安定して係合させることが可能となり、スプール72の駆動をスムーズにするとともに、精度良く駆動することができる。尚、ローラ110の外周に形成する係合溝110a・110aをピン101に直接形成することにより、ローラを介装しない仕様においても、捩じりばね100をローラ110に対して安定して係合させることが可能となる。
【0070】
また、図23に示すように、前記ローラ109・110の代えて、外周形状を矩形に形成した当金111に構成することで、該当金111と捩じりバネ100との接触面積を増加させ、両者の接触圧を低下させて耐久性を向上させることもできる。
【0071】
また、捩じりバネ100とピン101との係合部においては、該捩じりバネ100は、ピン101を挟み込む一端部100aと他端部100bとでフォーク形状を形成しているが、ピン101と、捩じりバネ100等の該ピン101を操作する部材との係合部は次のように形成することもできる。即ち、図24、図25に示すように、先端部が二股に分かれてフォーク形状に形成される駆動アーム113を、操作レバー20の回動軸へ一体的に回動可能に固設し、該駆動アーム113の先端部とピン101とを係合するのである。尚、ピン101と、該ピン101を操作する部材との係合部は、図26に示すように、ピン101と係合する駆動アーム113’の如く、先端部に長孔113a’を形成した長孔形状に形成することも可能である。
【0072】
このように、ピン101と、該ピン101を操作する部材との係合部をフォーク形状又は長孔形状にすることにより、捩じりバネ100や駆動アーム113等のピン101の操作部材により、該ピン101を確実に支持しつつ移動させることができて、スプール72をスムーズ且つ精度良く制御することができる。
【0073】
また、図14乃至図17に示す中立位置保持機構11’等においては、中立位置に保持されて停止状態にあるHST10が誤って動き出さないようにするロック機構を構成することができる。図27、図28に示すように、前記ケーシング33にソレノイド114を付設して、該ソレノイド114から伸縮可能にロックピン115を突出する。ロックピン115は前記ピン101の上方に配置され、ソレノイド114がオフ状態のときは伸長して、捩じりバネ100の一端部100aと他端部100bとの間に嵌入するように構成されている。また、この状態からソレノイド114が作動するとロックピン115は縮小して、捩じりバネ100の一端部100aと他端部100bとの間から抜け出すこととなる。
【0074】
このようにロックピン115を伸縮可能に構成して、中立位置に保持された可動斜板21cが誤って傾動し、HST10が動き出すことを防止することができる。即ち、ロックピン115を伸長させて捩じりバネ100に嵌入させた状態で、操作レバー20を回動操作すると、まず、連動アーム87が該操作レバー20と一体的に回動する。例えば、図28において連動アーム87が右方へ回動する方向に操作レバー20を回動操作すると、該連動アーム87は捩じりバネ100の他端部100bを外側へ押し広げながら回動する。しかし、捩じりバネ100の一端部100aは、嵌入されたロックピン115により回動を阻止されるため、捩じりバネ100の一端部100aと他端部100bとに挟持されていたピン101は、デテントロッド94の軸心方向に移動することなく、中立位置に保持されたままとなる。従って、スプール72は駆動されないので、可動斜板21cが傾動することもなく中立位置に保持されることとなる。
【0075】
このように、ロックピン115により、操作レバー20の回動操作を油圧サーボ機構61のスプール72に伝達しないように構成して、中立位置保持状態にあるHST10が誤って動き出すことを防止している。これにより、中立位置保持機構11’及びHST10における誤操作を防止して中立保持状態の信頼性を向上することができる。また、本ロック機構は、伸縮可能に構成したロックピン115により構成しているので、簡単な構造且つ小型に構成することができる。
【0076】
尚、図29に示すように、ロックピン115の外径寸法D2は、ピン101の捩じりバネ100との係合部における外径寸法D1よりも大径に形成して、該ピン101と,捩じりバネ100の一端部100a及び他端部100bとの間に間隙を設けている。このように構成して、中立位置調整機構により中立位置を調整して、中立時におけるピン101の位置が変化しても、それに合わせてロックピン115の位置を調節する必要が内容にしている。また、中立位置調整機構によるピン101の位置調整範囲が、ピン101と捩じりバネ100との間隙以上に大きくなる場合は、ロックピン115及びソレノイド114を偏心部材を介してケーシング33に付設して、該偏心部材を外部から回動操作することにより、ロックピン115の位置を容易に調節可能とすることもできる。
【0077】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を奏するのである。
請求項1記載の如く、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、前記駆動ピンは操作レバー部と係合され、該駆動ピンと操作レバー部との係合部にローラ部材を介装したので、これらの各機構の各構成部材に泥やごみ等の異物が付着することがなく、動作不良が発生したり、外部からの衝撃により各調節が狂ったりすることを防止することができる。
また、各機構を小型に構成することができるとともに、コスト低減を図ることが可能となる。
【0078】
また、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを該操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成したので、駆動ピンが移動操作された際の、油圧サーボ機構のスプールの嵌合溝に嵌合する駆動ピンの他端部の嵌合状態が、駆動ピンを操作レバーの回動軸を中心として回動させた場合のように変化することがなく、該他端部が嵌合溝から脱落して外れることを防止するとともに、スプールの耐久性を向上することが可能となる。 また、該駆動ピンをスプールと平行に移動させることで、駆動ピンの移動量とスプールの移動量との関係を一定にすることができ、サーボ制御の精度を向上させることができる。
さらに、前記駆動ピンは操作レバー部と係合され、該駆動ピンと操作レバー部との係合部にローラ部材を介装したので、操作レバー部の回動動作により駆動ピンが移動される際には、ローラが回転しながら操作レバー部内を摺動することとなるため、該操作レバー部と駆動ピンとの間の抵抗を減少することができて、操作レバー部と駆動ピンとの係合部の耐久性を向上することができる。
【0079】
請求項2に記載の如く、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、該油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンの途中部に該操作レバー部を係合して、該操作レバー部の回動操作により一体的に操作するように構成し、係合部の一側に延出する駆動ピンの一端部にてスプールを駆動し、該係合部の他側に延出する駆動ピンの他端部に中立位置保持機構を構成したので、スプールと中立位置保持機構との間を直線状に最短距離で結ぶ駆動ピンの途中部を支持することとなって、中立保持の位置精度やスプールの制御の精度を向上することができると共に、中立位置保持機構やスプールの制御機構の小型化を図ることが出来るのである。
【0080】
請求項3記載の如く、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、前記駆動ピンを捩じりバネを用いて操作レバーと一体的操作可能とし、該捩じりバネにロックピンを挿脱自在に挿入して、前記操作レバーの回動操作力のスプールへの伝達を切断可能に構成したので、中立位置保持機構及び油圧式無段変速装置における誤操作を防止して中立保持状態の信頼性を向上することができる。
また、本ロック機構は、伸縮可能に構成したロックピンにより構成しているので、簡単な構造且つ小型に構成することができる。
【0081】
請求項4記載の如く、油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成したので、操作レバーが過剰に回動操作された場合でも、駆動ピンや、中立位置保持機構を構成するバネ受け及びデテントロッドに無理な力がかかって、これらの部材やサーボ機構が破損したり、中立位置保持機構の調整が狂ったりすることを防止し、作業機への搭載性を向上している。
また、オーバーストローク機構は、操作レバーの回動軸の、油圧式無段変速装置のハウジング側に構成して、油圧式無段変速装置に内装しているので、外部からの衝撃や影響を受けることがなく、安定した性能を発揮することができるとともに、耐久性を向上することができる。
【0082】
さらに、前記捩じりバネを、前記支持アームと連動アームとの間に配置したので、捩じりバネにスラスト方向の力がかかったとしても、該捩じりバネと操作レバーを支持するケーシングの壁面との間に摩擦力が生じることがなく、操作力を低減して、小さな操作力でスムーズに操作レバーを回動操作することができる。
また、捩じりバネがケーシングの壁面に当接しながら回動することもないので、操作レバー部分の耐久性を向上することが可能となる。
【0083】
請求項5に記載の如く、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記オーバーストローク範囲の制限を、前記支持アームに係合爪を形成し、該支持アームと操作レバーの回動軸との回動量のずれが一定量に達すると、該係合爪と回動軸とが係合するように構成して行うので、簡易な構造にて構成することができるとともに、該機構の強度及び信頼性を向上することができる。
また、捩じりバネや連動アームが破損して、操作レバーと駆動ピンとが一体的に回動操作できなくなった場合には、操作レバーを回動操作して係合爪と回動軸とを係合させることによって、該操作レバーの回動操作により駆動ピンを操作することが可能となる。
即ち、捩じりバネや連動アームが破損した等の非常時に、操作レバーの手動操作等により、係合爪と操作レバーの回動軸とを係合させて、強制的に油圧サーボ機構のスプールを操作することが可能となるのである。
【0084】
請求項6に記載の如く、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記オーバーストローク機構のオーバーストローク範囲を制限するオーバーストローク範囲制限機構を構成し、前記オーバーストローク範囲の制限を、前記支持アームに係合爪を形成し、該支持アームと操作レバーの回動軸との回動量のずれが一定量に達すると、該係合爪と回動軸とが係合するように構成して行うので、捩じりバネに過大な応力がかかることを防いで、オーバーストローク機構等が故障することを防止できる。
【0085】
請求項7に記載の如く、請求項6記載の油圧式無段変速装置において、前記回動軸にピン部材を打設し、該ピン部材と前記係合爪とが係合するように構成したので、より簡易な構造にてオーバーストローク範囲制限機構を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の油圧式無段変速装置を示す側面断面図である。
【図2】 同じく正面図である。
【図3】 中立位置保持機構を示す正面断面図である。
【図4】 同じく平面図である。
【図5】 同じく一側面図である。
【図6】 同じく他側面図である。
【図7】 支持アームを示す正面図である。
【図8】 同じく側面断面図である。
【図9】 連動アームを示す側面断面図である。
【図10】 同じく後面図である。
【図11】 支持アーム係合爪と連動アームの係合凹部とが嵌合した状態を示す後面図である。
【図12】 オーバーストローク範囲を制限する機構の別実施例を示す正面図である。
【図13】 同じく側面断面図である。
【図14】 中立位置保持機構の別実施例を示す正面断面図である。
【図15】 同じく平面図である。
【図16】 同じく一側面図である。
【図17】 同じく他側面図である。
【図18】 スプールと平行移動するピンがスプールを駆動する様子を示す図である。
【図19】 ピンにローラを嵌装した状態を示す側面断面図である。
【図20】 同じく後面図である。
【図21】 係合溝を形成したローラをピンに嵌装した状態を示す側面断面図である。
【図22】 同じく後面図である。
【図23】 外周を矩形に形成した当金をピンに嵌装した状態を示す後面図である。
【図24】 ピンと操作レバー部との係合部をフォーク形状に構成した例を示す側面断面図である。
【図25】 同じく後面図である。
【図26】 ピンと操作レバー部との係合部を長孔形状に構成した例を示す後面図である。
【図27】 ロックピンを設けて操作レバーの回動操作力のスプールへの伝達を切断した状態を示す側面断面図である。
【図28】 同じく後面図である。
【図29】 ロックピンの外径とピンの外径との違いを示す後面図である。
【符号の説明】
10 油圧式無段変速装置(HST)
11 中立位置保持機構
20 操作レバー
21 油圧ポンプ
21c 可動斜板
22 油圧モータ
22c 固定斜板
26 支持アーム
27 連動アーム
31 (HSTの)ハウジング
33 (中立位置保持機構の)ケーシング
40 捩じりバネ
41 ピン
61 油圧サーボ機構
72 スプール
93 ケーシング
93a ガイド孔
Claims (7)
- 油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、前記駆動ピンは操作レバー部と係合され、該駆動ピンと操作レバー部との係合部にローラ部材を介装したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
- 油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、該油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンの途中部に該操作レバー部を係合して、該操作レバー部の回動操作により一体的に操作するように構成し、係合部の一側に延出する駆動ピンの一端部にてスプールを駆動し、該係合部の他側に延出する駆動ピンの他端部に中立位置保持機構を構成したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
- 油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、油圧サーボ機構のスプールの駆動ピンを操作レバーの回動操作により一体的に操作するように構成し、該操作レバーが支持されるケーシングに、該駆動ピンをガイドするガイド孔を形成し、該駆動ピンをガイド孔に沿って移動させ、該駆動ピンがスプールと平行に移動するように構成し、前記駆動ピンを捩じりバネを用いて操作レバーと一体的操作可能とし、該捩じりバネにロックピンを挿脱自在に挿入して、前記操作レバーの回動操作力のスプールへの伝達を切断可能に構成したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
- 油圧式無段変速装置の斜板角を制御する油圧サーボ機構に設けられる中立位置保持機構、可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記捩じりバネを、前記支持アームと連動アームとの間に配置したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
- 可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記オーバーストローク範囲の制限を、前記支持アームに係合爪を形成し、該支持アームと操作レバーの回動軸との回動量のずれが一定量に達すると、該係合爪と回動軸とが係合するように構成して行うことを特徴とする油圧式無段変速装置。
- 可動斜板の最大回動角を規制する回転制限機構、及び、油圧サーボ機構の操作レバー部に構成されるオーバーストローク機構を、該油圧式無段変速装置に一体的に内装し、前記オーバーストローク機構を、操作レバーの回動軸における、油圧式無段 変速装置のハウジング側端部に捩じりバネを外嵌し、該回動軸に支持アームを介して前記駆動ピンを回動自在に支持し、該駆動ピンと回動軸に固設した連動アームとを捩じりバネにて挟持して構成し、前記オーバーストローク機構のオーバーストローク範囲を制限するオーバーストローク範囲制限機構を構成し、前記オーバーストローク範囲の制限を、前記支持アームに係合爪を形成し、該支持アームと操作レバーの回動軸との回動量のずれが一定量に達すると、該係合爪と回動軸とが係合するように構成して行うことを特徴とする油圧式無段変速装置。
- 請求項6記載の油圧式無段変速装置において、前記回動軸にピン部材を打設し、該ピン部材と前記係合爪とが係合するように構成したことを特徴とする油圧式無段変速装置。
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