JP4231468B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶水の含有率が高くかつ微粉の多い多孔質の劣質鉱石であるマラマンバ鉱石を使用する焼結鉱の製造方法に関する。
焼結鉱は、その塩基度(CaO/SiO2)、SiO2含有量を目標値とするように鉄鉱石に石灰石、珪石、蛇紋岩等の副原料を配合し、さらに粉コークス等の固体燃料を加えた焼結原料をドラムミキサーやディスクペレタイザーで混合造粒した後、DL型焼結機で焼成して得られる。
従来から結晶水を高濃度に含有する鉄鉱石を多量に配合したり、微粉の多い鉄鉱石を多量に配合して焼結した場合には、生産性や成品歩留等を悪化させることがよく知られている。しかも、原料事情により今後さらに鉄鉱石原料は劣質化する傾向にあり、結晶水含有量は高いが微粉は比較的少ないピソライト鉱石に加え、結晶水含有率が高くかつ微粉の多いマラマンバ鉱石の配合比率を増加させた焼結鉱の製造技術の開発が急務となっている。
焼結原料中の結晶水含有量が増加すると、その結晶水を分解し蒸発させるための熱量が余分に必要となり、固体燃料の添加量を増加させる必要がある。もし固体燃料の添加量を増加させないと、焼結ベッドが熱不足状態になり、成品焼結鉱の品質が低下したり、返鉱が増加して成品歩留が低下する。一方、逆に固体燃料の添加量が過多になると、焼結ベッドの赤熱帯が大幅に拡がるとともに、融液が過剰に生成して、焼結ベッドの通気抵抗が増大して生産性が低下したり、焼結ベッド内に偏流が生じて成品歩留が低下するなどの悪影響が見られる。
また、微粉の多い原料を多量に使用すると、焼結原料の造粒性が悪くなり焼結ベッドの通気性が悪化して生産性が低下する。また、通気性悪化部位ならびにその下部の焼成が不十分となるために成品歩留も悪化する。
さらに、マラマンバ鉱石は他の原料鉱石に比してSiO2含有量が少ないため、マラマンバ鉱石を使用すると、焼結鉱の塩基度(CaO/SiO2)一定の場合は焼結鉱中のSiO2低下に伴いCaO量も低下するので、焼結鉱形成に必要な造滓量が不足して、焼結鉱の成品歩留や強度が悪化することは良く知られている。
またマラマンバ鉱石は、ピソライト鉱石と同様に気孔率の高い多孔質鉱石であるため、マラマンバ鉱石を使用する場合、造粒時に添加する水分の一部がその気孔中に侵入し、微粉鉱石を粗粒鉱石に付着させる水分が不足するため、焼結原料の造粒性が悪化し、生産性や成品歩留、冷間強度が低下することになる。
すなわち、粒径が0.25mm以下の微粉が多い多孔質な細粒原料であるマラマンバ鉱石を粗粒原料と高水分で造粒しても、粗粒原料への付着力が弱いために焼結原料の擬似粒子強度が劣るので、焼結機への輸送中に粉化したり、焼結ベッド内での乾燥時に崩壊して焼結ベッドの通気性を悪化させ、生産性や成品歩留を低下させる問題があった。
そこで、本願発明者らは、上記マラマンバ鉱石多配合時の造粒性悪化および造滓量不足の問題を一挙に解決する方法として、「結晶水を3.0質量%以上、SiO2を4.0質量%以下、0.25mm以下の微粉を20質量%以上含有するマラマンバ鉱石に、結晶水を2.0〜4.0質量%、SiO2を3.0質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するピソライト鉱石を添加して、SiO2が3.0〜5.0質量%、0.5mm以下の微粉が25%以上30質量%未満となる配合物とし、この配合物の含水率が5〜10質量%、好ましくは7.5〜9.5質量%となるように水分を添加して高速攪拌混合機で混合造粒した後、さらに、固体燃料およびその他の鉱石を添加し、再度、混合造粒した後に焼結する方法」を提案した(特許文献1参照)。
さらに、本願発明者らは、上記特許文献1に記載の方法において、ピソライト鉱石に代えて、特定のヘマタイト鉱石を用いても同様の効果を奏し得ることを見出し、「結晶水を3.0質量%以上、SiO2を4.0質量%以下、0.25mm以下の微粉を20質量%以上含有するマラマンバ鉱石に、結晶水を2.0〜4.0質量%、SiO2を3.0質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するヘマタイト鉱石を添加して、SiO2が3.0〜5.0質量%、0.5mm以下の微粉が25%以上30質量%未満となる配合物とし、これに水分を5〜10質量%、特に好ましくは7.5〜9.5質量%添加して高速攪拌混合機で混合造粒した後、さらに、固体燃料およびその他の鉱石を添加し、再度、混合造粒した後に焼結する方法」を提案した(特願2003−78215参照)。
いっぽう、高結晶水鉱石多配合時の造粒性悪化の問題を解決する方法として、「高結晶水鉱石に対して前処理として散水等の水分添加処理を施し、この処理を施された高結晶水鉱石を原料配合槽に装入し、次いで上記処理以外の他の焼結原料と配合し、混合し、造粒し、造粒された焼結原料を火格子移動式焼結機(DL型焼結機)に装入して焼結する高炉原料用焼結鉱の製造方法」が開示されている(特許文献2参照)。
特開2004−137575号公報 特開2001−254127号公報
特許文献1(または特願2003−78215)に記載の方法は、事前に微粉の多いマラマンバ鉱石と核粒子となる粗粒の多いピソライト鉱石(またはヘマタイト鉱石)とを配合し、この配合物を高速攪拌混合機で混合造粒することにより、高速攪拌混合機に備えられた高速攪拌羽根の強力な混合力によって添加水分が配合物全体に浸透し、微粉の粒子表面にも水膜が形成され、微粉粒子の可塑性が向上して、ピソライト鉱石(またはヘマタイト鉱石)の開気孔に付着しやすくなり、フリーな微粉が減少し、造粒性が改善されるものである。
しかしながら、特許文献1(または特願2003−78215)に記載の方法を採用した場合、造粒性について一定の改善効果が認められたものの、マラマンバ鉱石とピソライト鉱石(またはヘマタイト鉱石)とからなる配合物の水分含有量を所定の範囲に維持しても、この配合物を高速攪拌混合機で造粒して得られた造粒物の造粒性指数GI(造粒性を定量的に表すための指標)にバラツキが生じて焼結鉱の成品歩留が変動し、所定の成品歩留が得られない場合があり、安定した成品歩留確保のためさらなる改善の余地があった。
上記のように造粒物の造粒性指数GIがばらつく原因を調査した結果、原料となるマラマンバ鉱石およびピソライト鉱石(またはヘマタイト鉱石)がそれぞれ保有する水分量(付着水分量)が鉱石ロットや季節(降水量)等により変動することにより、配合物を所定の水分含有量とするのに必要とされる高速攪拌混合機での添加水分量が変動し、この添加水分量の変動が造粒性に影響を与えているためであることが判明した(後述の実施例参照)。
いっぽう、特許文献2に記載の方法は、造粒前にあらかじめ、高結晶水鉱石に対して前処理として散水等の水分添加処理を施していることから、高結晶水鉱石に元来内在する多孔質内部に事前に水分が充填され、造粒の際に添加した水分が前記多孔質内部に吸収されて造粒性が劣化するのを防止するものである。
しかしながら、特許文献2には、造粒機としてドラムミキサーのみを用い、高結晶水鉱石としてROB−FおよびYND−Fといったピソライト鉱石を配合して造粒した場合における、前処理とミキサーでの添加水分量の配分およびその効果は記載されているものの(特許文献2の表1参照)、ドラムミキサーに比して攪拌力が格段に優れた高速攪拌混合機を用いてはいるが高結晶水鉱石より微粉量の多いマラマンバ鉱石を配合して造粒する場合における添加水分量の適正な配分やその効果についてはなんら記載ないし示唆されていない。
したがって、特許文献1(または特願2003−78215)に記載の方法に単に特許文献2記載の方法を組み合わせるのみでは、上記造粒性指数GIが変動する問題を解決することは困難な状況にあった。
そこで、本発明は、特許文献1(または特願2003−78215)に記載の方法において、高速攪拌混合機で混合造粒されて得られる造粒物の造粒性指数GIのバラツキを抑制し、これにより焼結鉱の成品歩留の変動を抑制して、より確実に成品歩留を確保できる焼結鉱製造方法を確立することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、結晶水を3.0質量%(乾量基準、以下同じ。)以上含有するマラマンバ鉱石に、結晶水を5.0質量%以上含有するピソライト鉱石および結晶水を2.0〜4.0質量%含有するヘマタイト鉱石の少なくとも1種の鉱石を添加してなる配合物を高速攪拌混合機に装入し、混合造粒して造粒物となした後、さらに、この造粒物に固体燃料およびその他の鉱石を添加し、前記高速攪拌混合機とは別の造粒機で、再度、混合造粒して焼結原料となし、その後、この焼結原料を焼結することにより焼結鉱を製造する方法であって、前記造粒物をその目標水分含有量とするのに必要な前記配合物へ添加すべき全水分量のうち、この全水分量から前記目標水分含有量の10〜20%に相当する水分量を減じた水分量を、前記配合物を前記高速攪拌混合機に装入するまでに添加しておくとともに、残りの水分量を、前記高速攪拌混合機による混合造粒の際に添加することを特徴とする焼結鉱の製造方法である。
請求項2に記載の発明は、前記マラマンバ鉱石が、SiO2を4.0質量%以下、0.25mm以下の微粉を20質量%以上含有するものであり、前記ピソライト鉱石が、SiO2を4.8質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するものであり、前記ヘマタイト鉱石が、SiO2を3.0質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するものであって、前記配合物が、SiO2を3.0〜5.0質量%、0.5mm以下の微粉を25%以上30質量%未満含むものとなる請求項1に記載の焼結鉱の製造方法である。
本発明によれば、高速攪拌混合機で添加する水分量を所定の範囲に制限したことにより、高速攪拌混合機で混合造粒されて得られる造粒物の造粒性指数GIのバラツキが従来より大幅に低減され、この結果、焼結鉱の成品歩留の変動が抑制され、より確実な成品歩留の確保が実現できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施形態〕
図1は、本発明の一実施形態に係る焼結鉱製造工程全体の概略を示すフロー図である。まず、焼結用の原料として、結晶水を3.0質量%(乾量基準、以下同じ。)以上含有するマラマンバ鉱石1、結晶水を5.0質量%以上含有するピソライト鉱石2、結晶水を2.0〜4.0質量%含有するヘマタイト鉱石3、コークス粉や無煙炭等の固体燃料4、その他の鉱石5(ヘマタイト鉱石3以外のヘマタイト鉱石、返鉱、石灰石、生石灰、珪石、蛇紋岩などを総称したもの)をヤード等からそれぞれの原料槽6〜10へ装入する。
つぎに、原料槽6〜8からマラマンバ鉱石1とピソライト鉱石2とヘマタイト鉱石3とをコンベア11上に所定の割合で切り出し、散水等により所定量の水分12を添加して配合物13とする。この配合物13を高速攪拌混合機14に装入し、さらに所定量の水分15を添加して混合造粒を行い、造粒物16とする。ここで、マラマンバ鉱石1に事前に添加する対象物として結晶水を5.0質量%以上含有するピソライト鉱石2および結晶水を2.0〜4.0質量%含有するヘマタイト鉱石3を選択したのは、結晶水を5.0質量%以上含有するピソライト鉱石2はその表面に開気孔が多く、また、結晶水を2.0〜4.0質量%含有するヘマタイト鉱石3はその表面に比較的開気孔が多いため、微粉が開気孔内に付着し、または閉じ込められやすいからである。
上記水分12および水分15の添加量を定めるにあたって、造粒物16が必要な強度を保持するよう、あらかじめ造粒物16の目標水分含有量wQを設定しておく。使用するマラマンバ鉱石1、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の各粒度、配合割合等によって造粒物16が必要な強度を保持する適正な水分含有量は異なるが、たとえば目標水分含有量wQを9〜11質量%に設定する。
ここで、マラマンバ鉱石1、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3は、通常、海外の山元から輸送され、ヤードで長期間保管されることから、輸送中および保管中における、ダスト飛散防止のための散水や、降雨・降雪等によって、一定の水分(付着水分)を保有しているが、この付着水分の量は鉱石ロットや季節(降水量)によって変動する。したがって、造粒物16を目標水分含有量wQとするために添加すべき全水分量WTも、マラマンバ鉱石1、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の付着水分量に応じて変化させる必要がある。
そして、この全添加水分量WTを、高速攪拌混合機14に装入される前のコンベア11上で添加する水分12と高速攪拌混合機14で添加する水分15とに分け、その分配比率を以下のように設定する。
すなわち、コンベア11上で添加する水分12の量W12(単位:t/h、以下、WT,W15も同じ)は、造粒物16をその目標水分含有量wQ(単位:質量%、以下、wMも同じ)とするのに必要な配合物13へ添加すべき全水分量WT(水分12と水分15との合計量[=W12+W15])のうち、目標水分含有量wQの10〜20%に相当する水分量W15を減じた水分量WT−W15とし、高速攪拌混合機12で添加する水分15の量は、残りの水分量である、目標水分含有量wQの10〜20%に相当する水分量W15とする。換言すれば、マラマンバ鉱石1、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の元々の付着水分量にかかわらず、高速攪拌混合機14に装入する前の配合物13の水分含有量wMが造粒物16の目標水分含有量wQの80〜90%となるように、マラマンバ鉱石1、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の付着水分量とそれらの配合割合に応じてコンベア11での散水量W12を調整するとともに、高速攪拌混合機14で添加する水分15の量W15が、目標水分含有量wQの残りの10〜20%に相当する水分量の範囲となるように調整する。
上記のように、高速攪拌混合機14で添加する水分15の量W15を、目標水分含有量wQの10〜20%に相当する水分量に限定した理由を以下に述べる。
すなわち、高速攪拌混合機14で微粉の多い鉱石が効率良く造粒されるのは、以下の機構による。高速攪拌混合機14に備えられた高速攪拌羽根の強力な混合力により、添加水分15が配合物13全体に浸透し、微粉の粒子表面にも水膜が形成される。このため、微粉粒子の可塑性が向上し、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の開気孔に付着しやすくなり、フリーな微粉が確実に減少する。この結果、擬似粒子平均径および擬似粒子強度が増加することとなる。
ところが、高速攪拌混合機14で添加する水分量W15が目標水分含有量wQの10%未満になると、添加水分15が過少となって高速攪拌羽根の強力な混合力によっても配合物13全体に行き渡らず、微粉の粒子表面に十分に水膜が形成されなくなる。このため、微粉粒子の可塑性が低下し、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の開気孔に付着しにくくなり、フリーな微粉が増加してしまうこととなる。
いっぽう、高速攪拌混合機14で添加する水分量W13が目標水分含有量wmの20%を超えると、微粉の粒子表面の水分が過剰になって可塑性が過度に大きくなり、高速攪拌羽根の強力な混合力によって流動化してしまい、かえってピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の開気孔に付着しにくくなり、微粉鉱石のみで構成されたフレーク状の低強度造粒物が形成されるようになって、造粒が不安定になってしまうこととなる。
よって、微粉の粒子表面に適量の水分が存在して良好な造粒性が維持できるように、高速攪拌混合機14で添加する水分15の量W15は目標水分含有量wmの10〜20%に相当する水分量の範囲とした。なお、W15の好ましい範囲はwmの12〜19%に相当する水分量の範囲、より好ましい範囲はwmの14〜18%に相当する水分量の範囲である(後述の実施例参照)。
以上の結果、多孔質なピソライト鉱石2および比較的多孔質なヘマタイト鉱石3の表面ないし開気孔内にマラマンバ鉱石1の微粉の相当量が吸着して、フリーな微粉の量が減少し微粉の少ない造粒物16が得られる。この造粒物16に、原料槽9および10から固体燃料4およびその他の鉱石5(ヘマタイト3以外のヘマタイト鉱石、返鉱、石灰石、生石灰、珪石、蛇紋岩など)を所定量切り出して添加し、これらを高速攪拌混合機14とは別の造粒機としてのドラムミキサー(ディスクペレタイザ−を用いることもできる)17に装入し、再度、混合造粒して焼結原料16とする。その結果、焼結原料18の擬似粒子平均径および擬似粒子強度が増加する。この焼結原料18を通常のDL焼結機19で焼成することにより、マラマンバ鉱石1を多量配合しても、焼結ベッドすなわち焼結過程の通気性が悪化することなく、安定して高い生産率や成品歩留が得られる焼結操業が可能となる。
結晶水を3.0質量%以上含有するマラマンバ鉱石1としては、SiO2を4.0質量%以下、0.25mm以下の微粉を20質量%以上含有するものを用い、結晶水を5.0質量%以上含有するピソライト鉱石2としては、SiO2を4.8質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するものを用い、結晶水を2.0〜4.0質量%含有するヘマタイト鉱石3としては、SiO2を3.0質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するものを用い、これらを所定の配合割合で配合し、得られた配合物13が、SiO2を3.0〜5.0質量%、0.5mm以下の微粉を25%以上30質量%未満含むものとなるようにするのが好ましい。
ピソライト鉱石2の結晶水含有量を5.0質量%以上としたのは、その表面に十分な開気孔を有するものが好ましいからである。また、ピソライト鉱石2のSiO2含有量を4.8質量%以上としたのは、マラマンバ鉱石2のSiO2含有量が他の原料鉱石に比して低いため、焼結鉱の造滓量を確保する目的からである。さらに、ピソライト鉱石2の0.25mm以下の微粉量を20質量%未満としたのは、粒径の大きい核粒子の割合を確保しつつピソライト鉱石2の開気孔に付着し切らないフリーな微粉量を過剰にしないためである。
また、ヘマタイト鉱石3の結晶水含有量を2.0〜4.0質量%としたのは、その表面に十分な開気孔を有しつつ、結晶水濃度の高いマラマンバ鉱石1を含む配合物13中の結晶水濃度が過度にならないものが好ましいからである。また、ヘマタイト鉱石3のSiO2含有量を3.0質量%以上としたのは、マラマンバ鉱石1のSiO2含有量が他の原料鉱石に比して低いため、ヘマタイト鉱石3のSiO2含有量が低すぎると焼結鉱の造滓量を確保できなくなるからである。さらに、ヘマタイト鉱石3の0.25mm以下の微粉量を20質量%未満としたのは、粒径の大きい核粒子の割合を確保しつつピソライト鉱石の開気孔に付着し切らないフリーな微粉量を過剰にしないためである。
また、マラマンバ鉱石1にピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3を添加した配合物13のSiO2含有量を3.0〜5.0質量%としたのは、3.0質量%未満では焼結鉱の造滓量が不足して強度が低下するためであり、5.0質量%を超えると焼結鉱を高炉に使用した際に高炉内でのスラグ発生量が過剰となるためである。また、配合物13の0.5mm以下の微粉量を25%以上30質量%未満としたのは、25質量%未満では粗粒鉱石の量が増加し過ぎることによって粗粒鉱石同士の衝突頻度が増大する結果、粗粒鉱石に微粉鉱石が付着する速度より、粗粒鉱石同士の衝突によって一旦付着した微粉鉱石が剥離する速度が大きくなって擬似粒子化が阻害されるためであり、一方、30質量%以上になるとフリーな微粉量が増加して擬似粒子化が阻害され、焼結過程の通気性が低下し始め、生産率や成品歩留に悪影響を及ぼすためである。
〔変形例〕
上記実施形態では、マラマンバ鉱石1に、ピソライト鉱石2およびヘマタイト鉱石3の両方を添加して高速攪拌混合機14内で混合造粒する例を示したが、いずれか一方のみを添加してもよい。
また、上記実施形態では、高速攪拌混合機14に装入するまでの事前の水分添加を、原料1〜3を原料槽6〜8から高速攪拌混合機14へ搬送するコンベア11上で行う例を示したが、ヤード等、もしくはヤード等から原料槽6〜8へ搬送するコンベア上、もしくは原料槽6〜8内で行ってもよく、さらには、これらの箇所のうち任意の複数箇所を組み合わせて行ってもよい。
マラマンバ鉱石として豪州産のウェストアンジェラス鉱(WAと略称)、ピソライト鉱石として同じく豪州産のローブリバー鉱とヤンディ鉱とを質量比で1:3の割合で混合したもの(POと略称)、ヘマタイト鉱石として同じく豪州産のハマスレー鉱(HOと略称)を用いた。そして、WA、POおよびHOを各原料槽から質量比で2.5:1:1の割合でコンベア上に切り出して配合し配合物とした。
表1にWA、POおよびHOの結晶水含有量、SiO2含有量、および粒度分布を、表2に上記配合物のSiO2含有量および−0.5mmの微粉の割合を示す。


Figure 0004231468
Figure 0004231468
上記コンベア上で上記配合物に散水量を種々変化させて散水したのち、この配合物を高速攪拌混合機に装入し、再度水分添加量を種々変化させて水分を添加して混合造粒を行い、水分含有率が8.0〜11.3質量%の範囲の造粒物を作成した。ここに、高速攪拌混合機としては、高速攪拌羽根(アジテータ)を内蔵したアイリッヒミキサー(処理量:最大200t/h、パン回転数:12rpm、アジテータ回転数:150rpm、滞留時間:60s)を用いた。
そして、コンベア上での散水量および/または高速攪拌混合機での水分添加量を変化させるごとに、ベルトコンベア上から散水後の配合物を、高速攪拌混合機の出口から造粒物をそれぞれ採取し、両者の水分含有量wM,wQと、造粒物の造粒性指数GIを測定した。
なお、造粒性指数GIは以下の方法により求めた。すなわち、採取した造粒物を雰囲気温度105℃に調整された乾燥器内に24h保持して十分に乾燥する。乾燥した造粒物を篩目0.25mmで篩い(乾式篩い)、篩上の質量割合(−0.25mmの質量%)Fdを求める。ついで、前記乾式篩い後のサンプル全量(篩上+篩下)を流水下で前記と同じ篩目0.25mmで篩い(湿式篩い)、篩上の質量割合(−0.25mmの質量%)Fwを求める。そして、GI(%)=(Fw−Fd)/Fw×100の式より、造粒性指数GIを算出した。
得られた結果を図2および図3に示す。図2は、高速攪拌混合機での水分添加割合XM(%)=(wQ−wM)/wQ×100と造粒性指数GIとの関係を示す図であり、図3は、高速攪拌混合機での水分添加割合XMの範囲で層別した、造粒物の水分含有量wQと造粒性指数GIの関係を示す図である。
図2より、高速攪拌混合機での水分添加割合XMが10%未満および20%超の範囲では、造粒性指数GIが大きく変動してGIが60%を下回る場合が生じるのに対し、XMが10〜20%、好ましくは12〜19%、より好ましくは14〜18%の範囲において、安定して60%以上の高いGIが得られることがわかる。
さらに、図3より、XM=10〜20%のものが分布するwQ=9.0〜10.7質量%の範囲内に限っても、XM<10%およびXM>20%のものは、wQの値よってGIが大きく変動してGIが60%を下回る場合が生じるのに対し、XM=10〜20%のものは、wQの値にかかわらず、安定して60%以上の高いGIが得られることがわかる。
本発明の一実施形態に係る焼結鉱製造工程全体の概略を示すフロー図である。 高速攪拌混合機での水分添加割合XMと造粒性指数GIとの関係を示す図である。 高速攪拌混合機での水分添加割合XMの範囲で層別した、造粒物の水分含有量wQと造粒性指数GIの関係を示す図である。
符号の説明
1:マラマンバ鉱石
2:ピソライト鉱石
3:ヘマタイト鉱石
4:固体燃料
5:その他の鉱石
6〜10:原料槽
11:コンベア
12:水分
13:配合物
14:高速攪拌混合機
15:水分
16:造粒物
17:造粒機(ドラムミキサー(またはディスクペレタイザ−))
18:焼結原料
19:DL焼結機

Claims (2)

  1. 結晶水を3.0質量%(乾量基準、以下同じ。)以上含有するマラマンバ鉱石に、結晶水を5.0質量%以上含有するピソライト鉱石および結晶水を2.0〜4.0質量%含有するヘマタイト鉱石の少なくとも1種の鉱石を添加してなる配合物を高速攪拌混合機に装入し、混合造粒して造粒物となした後、さらに、この造粒物に固体燃料およびその他の鉱石を添加し、前記高速攪拌混合機とは別の造粒機で、再度、混合造粒して焼結原料となし、その後、この焼結原料を焼結することにより焼結鉱を製造する方法であって、
    前記造粒物をその目標水分含有量とするのに必要な前記配合物へ添加すべき全水分量のうち、この全水分量から前記目標水分含有量の10〜20%に相当する水分量を減じた水分量を、前記配合物を前記高速攪拌混合機に装入するまでに添加しておくとともに、残りの水分量を、前記高速攪拌混合機による混合造粒の際に添加することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 前記マラマンバ鉱石が、SiO2を4.0質量%以下、0.25mm以下の微粉を20質量%以上含有するものであり、
    前記ピソライト鉱石が、SiO2を4.8質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するものであり、
    前記ヘマタイト鉱石が、SiO2を3.0質量%以上、0.25mm以下の微粉を20質量%未満含有するものであって、
    前記配合物が、SiO2を3.0〜5.0質量%、0.5mm以下の微粉を25%以上30質量%未満含むものとなる請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。

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