JP2000063960A - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

焼結鉱の製造方法

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JP2000063960A
JP2000063960A JP10246515A JP24651598A JP2000063960A JP 2000063960 A JP2000063960 A JP 2000063960A JP 10246515 A JP10246515 A JP 10246515A JP 24651598 A JP24651598 A JP 24651598A JP 2000063960 A JP2000063960 A JP 2000063960A
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JP10246515A
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Yozo Hosoya
陽三 細谷
Jun Okazaki
潤 岡崎
Masanori Nakano
正則 中野
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高結晶水・低脈石鉄鉱石を使用して焼結鉱を
製造する際、生産性、焼結鉱品質を維持または向上させ
る。 【解決手段】 結晶水を3.0mass%以上、SiO
2 を4.0mass%以下、0.25mm以下の微粉を
25mass%以上含有する高結晶水・低脈石の鉄鉱石
を5mass%以上50mass%以下含む新原料に、
返鉱、固体燃料を配合し、混合、造粒した配合原料を焼
結機に装入、焼成して焼結鉱を製造する方法において、
前記高結晶水・低脈石鉄鉱石を事前に返鉱、焼結鉱篩下
粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上、あるいは
さらにバインダーと混合または混合・造粒した後、その
他の配合原料と混合、造粒して焼結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶水を3.0m
ass%以上、SiO2 を4.0mass%以下含み、
0.25mm以下の微粉を25mass%以上含有する
高結晶水・低脈石鉄鉱石を5mass%以上50mas
s%以下含む新原料に、返鉱、固体燃料を配合し、混
合、造粒した配合原料を焼結機に装入、焼成して焼結鉱
を製造する場合に、生産性や成品歩留、冷間強度(T
I)、還元粉化性(RDI)が悪化するのを防止する焼
結鉱の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、焼結鉱の塩基度(CaO/SiO
2 )、SiO2 含有量を目標とするレベルになるように
鉄鉱石への石灰石、珪石、蛇紋岩等の副原料の配合割合
を決定し、固体燃料などを加えたこれらの配合原料をド
ラムミキサーやディスクペレタイザーで混合、造粒した
後、焼結機で焼成し、得られた焼結鉱を高炉に装入し使
用している。
【0003】従来から結晶水を数mass%以上含有す
る鉄鉱石を新原料中5mass%以上配合して焼結する
と、生産性や成品歩留、冷間強度、還元粉化性が悪化す
ることはよく指摘されている。しかし、鉱石原料事情か
ら今後鉄鉱石の結晶水含有量は徐々に増加することが予
想されており、配合原料中の結晶水に起因する悪影響を
防止または抑制する技術の開発は喫緊の課題である。ま
た、0.25mm以下の微粉を25mass%以上含有
する平均粒度が2.0mm以下の細粒原料を多く使用す
ると、生産性や成品歩留、冷間強度を悪化させること
も、従来から実操業の経験で良く知られていることであ
る。
【0004】配合原料中の結晶水含有量が増加すると、
その結晶水を分解・蒸発させるのに熱量が余分に必要と
なり、結果的には固体燃料であるコークス量や無煙炭量
を増加させることになる。もしコークス量や無煙炭量を
増加させないと、焼結ベッドが熱不足状態になり、製造
された焼結鉱の品質が低下したり、返鉱が増加して成品
歩留が低下する。ところが逆にコークス量や無煙炭量の
増加量が過多になると、焼結ベッドの赤熱帯が大幅に拡
がり、吸引ガスが通過する焼結ベッド(原料充填層+シ
ンターケーキ)の通気抵抗が増えてむしろ生産率が低下
したり、さらには融液が過剰に生成して形成される過剰
溶融部位の下部に未焼成の部分が発生して成品歩留が低
下するなどの悪影響が見られる。また、低脈石(低Si
2 で代表できる)鉱石配合時の悪影響としては、塩基
度(CaO/SiO2 )一定の場合は焼結鉱中のSiO
2 低下に伴いCaO量も低下するので、焼結鉱形成に必
要な造滓量(CaO+SiO2 +Al2 3 +MgO+
FeO)が不足して、焼結鉱の成品歩留や強度、還元粉
化性が低下することは良く知られている。
【0005】0.25mm以下の微粉を25mass%
以上含有する平均粒度が2.0mm以下の細粒原料を多
く使用すると、配合原料の造粒性が悪くなり焼結ベッド
の通気性が悪化して生産性が低下する。また、通気性悪
化部位ならびにその下部の焼成が悪化するために成品歩
留や冷間強度が悪化することも良く知られている。
【0006】また気孔率の高い多孔質鉱石を使用する場
合、造粒時に添加する水分の一部がその多孔質鉱石の気
孔中に侵入し、微粉鉱石を粗粒鉱石に付着させる水分が
不足するため、配合原料の造粒性が悪化し、生産性や成
品歩留、冷間強度が低下することになる。
【0007】すなわち、粒径が0.25mm以下の微粉
を25mass%以上含有する平均粒度が2.0mm以
下の多孔質な細粒原料を粗粒原料と高水分で造粒して
も、粗粒原料への付着力が弱いために配合原料の擬似粒
子強度が劣るので、焼結機への輸送中に粉化したり、焼
結ベッド内での乾燥時に崩壊して焼結ベッドの通気性を
悪化させ、生産性や成品歩留、冷間強度を低下させる問
題があった。
【0008】上記の高結晶水・低脈石、微粉を多く含有
する多孔質の鉄鉱石を使用する焼結鉱製造方法として
は、特開昭52−49905号公報、特開昭52−49
906号公報、特開昭52−56002号公報、特開平
5−9601号公報に、高結晶水鉱石の使用方法として
は「材料とプロセス」、10(1997),p.189
に記載されている。
【0009】特開昭52−49905号公報には「多孔
質の鉄鉱石または鏡鉄鉱のような表面が平滑で、かつ緻
密な鉱石を焼結原料の一部として使用するに際し、通常
の焼結鉱製造ラインにおけるミキサーによる混合、造粒
を行う前に、該多孔質の鉄鉱石または鏡鉄鉱のような表
面が平滑で緻密な鉱石を別ラインで各々個別にその物理
性状に適した造粒を施し、しかる後他の一般銘柄鉱石と
共にミキサーで混合、造粒することを特徴とする焼結原
料の予備処理方法」が記載されている。
【0010】特開昭52−49906号公報には「多孔
質の鉄鉱石(例えば豪州産マラマンバ鉱石(褐鉄鉱))
を焼結原料の一部として使用するに際し、通常の焼結鉱
製造ラインにおけるミキサーによる混合、造粒を行う前
に、該多孔質の鉄鉱石を別ラインで含水処理を施し、し
かる後他の一般銘柄鉱石と共にミキサーで混合造粒する
ことを特徴とする焼結原料の予備処理方法」が記載され
ている。
【0011】特開昭52−56002号公報には、「結
晶水を含む鉱石の配合された焼結原料を焼結機の前に設
けられた貯鉱槽に一次貯鉱せしめ、該貯鉱槽中へ300
℃以上の温度を有する当該焼結機のクーラー排ガスまた
は別に設けた熱風炉からの熱風を前記焼結原料と向流せ
しめるごとく吹き込み、該排ガスまたは熱風の有する顕
熱により前記焼結原料中の結晶水を含む鉱石中の結晶水
を低減せしめ、しかる後焼結機に該焼結原料を装入する
ことを特徴とする結晶水を含む鉱石による焼結鉱の製造
方法」が記載されている。
【0012】特開平5−9601号公報には、「焼結原
料を混合・造粒して事前処理する造粒ラインを、鉄鉱石
・コークス等の主原料群を処理するCaO成分の低い一
方の造粒ラインと、その他の鉱石等のその他原料群を処
理するCaO成分の高い他方の造粒ラインとの二系列造
粒ラインに分けてなり、前記他方の造粒ラインにおける
その他原料群の鉱石に、マラマンバ鉱等の高結晶水の微
粉鉱石を使用すると共に、前記両造粒ラインに生石灰を
分割添加し、主原料群およびその他原料群を生石灰をバ
インダーとして造粒することを特徴とする焼結原料の事
前処理方法」が記載されている。
【0013】「材料とプロセス」、10(1997),
p.189には、「返鉱により高結晶水鉱石を予備造粒
して焼結すると、歩留が1.8%改善」した鍋試験結果
が報告されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】高結晶水・低脈石の鉄
鉱石は多孔質で造粒性がその他の一般鉄鉱石より劣るの
で、特開昭52−49905号公報記載のように別ライ
ンで個別にその物理性状に適した造粒を施すことは有効
であるが、鉱石単独で物理性状に適した造粒を施して
も、造粒物の強度を大幅に向上できない欠点がある。
【0015】また、高結晶水・低脈石鉄鉱石は一般に多
孔質でもあるので、特開昭52−49906号公報記載
の方法を適用することは有効であるが、含水処理を施し
ているのみであるので、配合原料の造粒物強度を大幅に
向上することは難しく、また0.25mm以下の微粉の
配合原料全体の造粒等への悪影響を抑制できない欠点が
ある。
【0016】また、特開昭52−56002号公報記載
の方法では鉄鉱石中の結晶水をクーラー排ガスまたは熱
風により焼結機装入前に分解させるので、焼結鉱製造に
必要な燃料量は節約できるものの、貯鉱槽中へ300℃
以上の温度を有するガスを吹き込む設備が必要になり、
排ガス処理を含めて大きな設備費がかかる欠点がある。
【0017】またさらに、特開平5−9601号公報記
載の方法では複数の鉱石槽に加えて副原料槽、石灰石
槽、バインダー槽を新たに設置して事前に造粒するの
で、槽の数が最低でも5槽以上必要になり、極めて大き
な設備費がかかる欠点がある。
【0018】さらに、「材料とプロセス」、10(19
97),p.189記載の方法は溶融反応を抑制するこ
とが主目的であり、高結晶水鉱石の周囲に返鉱を多く配
置することを狙っている。したがってこの方法を実用化
するには返鉱を細粒化する粒度調整が必要になり、篩分
け装置や破砕装置などの設備費が余分にかかる欠点があ
る。
【0019】高結晶水・低脈石で微粉を多く含有する鉄
鉱石は通常鉱石に比較して多孔質(気孔率が高い)であ
る。したがって、微粉である上に鉱石内に水を吸収する
ので、造粒性が極めて悪く、焼成時の焼結ベッドの通気
性を低下させて生産率を悪化させる。本発明は、高結晶
水・低脈石の微粉を多く含有する多孔質の鉄鉱石を焼結
原料として使用する場合、結晶水を多く含有する微粉の
鉄鉱石を事前に加熱して結晶水を低減することなく、事
前に返鉱や焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉と混合また
は混合・造粒するのみで、高結晶水・低脈石の微粉を多
く含有する多孔質の鉄鉱石を焼結原料として使用する際
の悪影響を配合原料(鉄鉱石、副原料、ダスト類、固体
燃料等の混合物)の焼成段階で防止し、焼結鉱製造にお
ける生産率、成品歩留、ならびに焼結鉱の冷間強度、還
元粉化性を一定に維持または向上させるものである。
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、以下の
(1)〜(3)の通りである。
【0020】(1)結晶水を3.0mass%以上、S
iO2 を4.0mass%以下、0.25mm以下の微
粉を25mass%以上含有する高結晶水・低脈石の鉄
鉱石を5mass%以上50mass%以下含む新原料
に、返鉱、固体燃料を配合し、混合、造粒した配合原料
を焼結機に装入、焼成して焼結鉱を製造する方法におい
て、前記高結晶水・低脈石鉄鉱石を事前に返鉱、焼結鉱
篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上と混合
または混合・造粒した後、その他の配合原料と混合、造
粒して焼結することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
【0021】(2)結晶水を3.0mass%以上、S
iO2 を4.0mass%以下、0.25mm以下の微
粉を25mass%以上含有する高結晶水・低脈石の鉄
鉱石を5mass%以上50mass%以下含む新原料
に、返鉱、固体燃料を配合し、混合、造粒した配合原料
を焼結機に装入、焼成して焼結鉱を製造する方法におい
て、前記高結晶水・低脈石鉄鉱石を事前に返鉱、焼結鉱
篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上、およ
びバインダーと混合または混合・造粒した後、その他の
配合原料と混合、造粒して焼結することを特徴とする焼
結鉱の製造方法。
【0022】(3)高結晶水・低脈石鉄鉱石用の鉱石槽
を、返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種また
は2種以上の鉱石槽と隣接または近接配置して、輸送コ
ンベヤー上に各原料を切出す際に、前記高結晶水・低脈
石鉄鉱石に、返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の
1種または2種以上を近接して載荷させることを特徴と
する前記(1)または(2)の焼結鉱の製造方法。
【0023】
【発明の実施の形態】高結晶水・低脈石の微粉を多く含
有する多孔質の鉄鉱石を焼結原料として使用する場合、
特に0.25mm以下の微粉を25mass%以上含有
すると造粒性が悪い。そこで、造粒性が悪い高結晶水・
低脈石鉄鉱石の微粉を、予め返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱
石塊鉱篩下粉の1種以上と混合、または水分添加により
混合・造粒して返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉
の開気孔に高結晶水・低脈石鉄鉱石の微粉の一部を付着
させることにより、フリーな微粉量を減少させて造粒性
を改善する。高結晶水・低脈石鉄鉱石の微粉は、予め混
練機または造粒機で返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩
下粉の1種または2種以上と混合、または水分添加によ
り混合・造粒した後、他の配合原料と混合、造粒するこ
とが好ましい。
【0024】本発明によれば、造粒され難い高結晶水・
低脈石鉄鉱石の微粉が返鉱などの表面部や開気孔に付着
し、または閉じ込められて減少するので、配合原料の擬
似粒子平均径ならびに擬似粒子強度が増加し、焼結ベッ
ドすなわち焼結過程の通気性が改善されて焼成が大幅に
改善し、生産率や成品歩留、焼結鉱品質が向上する。
【0025】ここで、事前に混合または混合、造粒する
対象物として返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉を
選んだのは、これらの表面はギザギザの状態であった
り、開気孔が多かったりするために、微粉が付着し、ま
たは閉じ込められ易いからである。
【0026】返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の
1種または2種以上に、バインダーをさらに添加するの
は、上記対象物への微粉の付着をさらに強固にし造粒性
を向上させるためである。バインダーとしては、例えば
生石灰が好ましいが、ベントナイト、リグニン亜硫酸塩
(パルプ廃液)、澱粉、砂糖、糖蜜、水ガラス、セメン
ト、ゼラチン、セルロース系高分子等を用いても良い。
【0027】高結晶水・低脈石鉄鉱石の鉱石槽を返鉱、
焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上
の鉱石槽に隣接または近接配置して、輸送コンベヤー上
に各原料を切出す際に、前記高結晶水・低脈石鉄鉱石
に、返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種また
は2種以上を近接して載荷させることにより、特別に混
練機または造粒機を設けること無く、輸送コンベヤーの
搬送中にコンベヤー上やコンベヤー乗り継ぎ部で、返鉱
や焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の開気孔に高結晶水
・低脈石鉄鉱石の微粉の一部を付着させることができ、
造粒され難い微粉量を減少させてからその他の配合原料
と混合、造粒して焼結することができる。コンベヤー上
に邪魔板などを設置すればより混合が進み、返鉱、焼結
鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉への高結晶水・低脈石鉄鉱
石の微粉の付着量が増えるため好ましい。さらに、バイ
ンダーを加えると造粒性改善効果は大きい。
【0028】本発明において、結晶水を3.0mass
%以上、SiO2 を4.0mass%以下、0.25m
m以下の微粉を25mass%以上含有する高結晶水・
低脈石の鉄鉱石に限定したのは、鉄鉱石中の結晶水が
3.0mass%以上、SiO2 が4.0mass%以
下の成分範囲にある場合に0.25mm以下の微粉が2
5mass%以上になると、本発明法の造粒性改善効果
が顕著に見られ、特に焼結過程前半のみならず焼結過程
後半の通気性も顕著に改善され始めるからである。高結
晶水・低脈石の鉄鉱石を新原料中の割合で5mass%
以上50mass%以下としたのは、当該鉄鉱石が新原
料中5mass%以上になると本発明法の造粒性改善効
果が出始め、50mass%超で効果が頭打ちになるか
らである。
【0029】以上のように、高結晶水・低脈石の微粉を
多く含有する多孔質の鉄鉱石を事前に返鉱、焼結鉱篩下
粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上、またはさ
らにバインダーと混合または混合・造粒した後、その他
の配合原料と混合、造粒して、焼結機のサージホッパー
に装入し、ドラムフィーダー等を介してパレットに充填
装入した後、点火炉で焼結ベッド表面に点火し、吸引ブ
ロアーで焼結ベッド下方に吸引しながら焼結するという
通常の焼結操業を行うだけで、高結晶水・低脈石の微粉
を多く含有する多孔質の鉄鉱石の多量配合が可能にな
る。
【0030】
【実施例】表1は比較例と実施例の配合原料を示し、表
2は50kg鍋試験結果を示す。実施例における高結晶
水・低脈石鉄鉱石の結晶水は5.5mass%、SiO
2は2.9mass%である。
【0031】
【表1】 (単位:mass%) ──────────────────────────────────── 新原料中の銘柄 比較例1 比較例2 実施例1 実施例2 実施例3 ──────────────────────────────────── 高結晶水・低脈石鉱石 − 20.0 20.0 20.0 20.0 ニューマン鉱石 *1 20.0 − − − − ローブリバー鉱石 *2 25.0 25.0 25.0 25.0 25.0 カラジャス鉱石 *3 12.0 12.0 12.0 13.0 12.0 リオドセ鉱石 *3 15.0 15.0 15.0 15.0 15.0 MBR鉱石 *3 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 デンポ鉱石 5.4 6.7 6.7 6.7 6.7 石灰石粉 15.0 13.7 13.7 12.7 13.7 蛇紋岩 2.6 2.6 2.6 2.6 2.6 ──────────────────────────────────── 新原料計 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 ──────────────────────────────────── 粉コークス 4.5 4.5 4.5 4.5 4.5 (外mass%)*4 返鉱 (外mass%) 15.0 15.0 15.0 15.0 15.0 生石灰(外mass%) − − − 0.7 − 配合原料水分 (mass%) 6.5 6.5 6.5 6.5 6.5 ─────────────────────────────────── (注) *1 ニューマン鉱石:通常の豪州ヘマタイト鉄鉱石 *2 ローブリバー鉱石:高結晶水・高脈石鉄鉱石 *3 カラジャス鉱石、リオドセ鉱石、MBR鉱石:低脈石鉄鉱石 *4 外mass%は、新原料100mass%の重量に対して外割合で計算した値。
【0032】
【表2】
【0033】比較例1は高結晶水・低脈石鉄鉱石を配合
しない例であり、成品の焼結鉱SiO2 は5.25ma
ss%である。比較例2は高結晶水・低脈石鉄鉱石を2
0mass%配合(豪州の通常ヘマタイト鉄鉱石と振り
替え)して、コークス配合比は比較例1と同じにして焼
結鉱SiO2 を5.0mass%とした例である。
【0034】実施例1では、高結晶水・低脈石鉄鉱石を
20mass%配合(豪州の通常ヘマタイト鉄鉱石と振
り替え)し、その高結晶水・低脈石鉄鉱石は造粒物の水
分が6.5%添加になるように返鉱全量と事前に造粒し
てから、その後にその他の配合原料と混合、造粒して焼
成した。配合原料の水分は比較例1、2と同じ6.5m
ass%に合わせた。粉コークス配合比は比較例1、2
と同じとした。焼結鉱中のSiO2 は比較例2と変わら
ず5.0mass%である。
【0035】実施例2では、高結晶水・低脈石鉄鉱石を
20mass%配合(豪州の通常ヘマタイト鉄鉱石と振
り替え)し、その高結晶水・低脈石鉄鉱石にバインダー
の生石灰を2.0%配合して、さらに造粒物の水分が
7.0%になるように返鉱全量と事前に混合・造粒して
から、その後にその他の配合原料と混合、造粒して焼成
した。なお、配合原料の水分は比較例1、2と同じ6.
5mass%に合わせた。粉コークス配合比は比較例
1、2と同じとした。焼結鉱SiO2 は比較例2と同じ
である。
【0036】実施例3では、高結晶水・低脈石鉄鉱石を
20mass%配合(豪州の通常ヘマタイト鉄鉱石と振
り替え)し、その高結晶水・低脈石鉄鉱石は水分を添加
しないで返鉱全量と事前に混合してから、その後にその
他の配合原料と混合、造粒して焼成した。粉コークス配
合比は比較例1、2と同じとした。配合原料の水分は比
較例1、2と同じ6.5mass%に合わせた。焼結鉱
SiO2 は比較例2と変わらず5.0mass%であ
る。
【0037】表2の鍋試験結果から判断すると、本発明
法により生産率ならびに成品歩留、冷間落下強度(S
I)、還元粉化指数(RDI)が改善されたのがわか
る。
【0038】次に、焼結面積480m2 で焼結パレット
幅4mの実機焼結機において、24日間(6日間/水
準)の実機試験を行った。本実験に供した配合原料と粉
コークス配合比は表1とほぼ同じとした。返鉱の配合比
はほぼ15mass%前後を推移した。本実機試験中は
生産率などの生産条件はほぼ一定とし、その他の操業変
動も極力ないように務めた。その他の焼成条件は、層厚
500mmで、負圧1500mmAq等であった。
【0039】表3に実機試験結果をまとめて示す。高結
晶水・低脈石鉄鉱石を多量に配合する場合に本発明法を
実施すると、単純に配合すると大幅に悪化した操業指標
の成品歩留、冷間落下強度(SI)、還元粉化指数(R
DI)がすべて改善されたことが分かる。
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】本発明によると、高結晶水・低脈石鉄鉱
石を多量に配合しても生産性や焼結鉱品質を維持または
向上できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 正則 富津市新富20−1 新日本製鐵株式会社技 術開発本部内 Fターム(参考) 4K001 AA10 BA04 CA35 CA36 CA37 CA39 CA43 GA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶水を3.0mass%以上、SiO
    2 を4.0mass%以下、0.25mm以下の微粉を
    25mass%以上含有する高結晶水・低脈石の鉄鉱石
    を5mass%以上50mass%以下含む新原料に、
    返鉱、固体燃料を配合し、混合、造粒した配合原料を焼
    結機に装入、焼成して焼結鉱を製造する方法において、
    前記高結晶水・低脈石鉄鉱石を事前に返鉱、焼結鉱篩下
    粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上と混合また
    は混合・造粒した後、その他の配合原料と混合、造粒し
    て焼結することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  2. 【請求項2】 結晶水を3.0mass%以上、SiO
    2 を4.0mass%以下、0.25mm以下の微粉を
    25mass%以上含有する高結晶水・低脈石の鉄鉱石
    を5mass%以上50mass%以下含む新原料に、
    返鉱、固体燃料を配合し、混合、造粒した配合原料を焼
    結機に装入、焼成して焼結鉱を製造する方法において、
    前記高結晶水・低脈石鉄鉱石を事前に返鉱、焼結鉱篩下
    粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2種以上、およびバ
    インダーと混合または混合・造粒した後、その他の配合
    原料と混合、造粒して焼結することを特徴とする焼結鉱
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 高結晶水・低脈石鉄鉱石用の鉱石槽を、
    返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種または2
    種以上の鉱石槽と隣接または近接配置して、輸送コンベ
    ヤー上に各原料を切出す際に、前記高結晶水・低脈石鉄
    鉱石に、返鉱、焼結鉱篩下粉、鉄鉱石塊鉱篩下粉の1種
    または2種以上を近接して載荷させることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の焼結鉱の製造方法。
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