JP4231200B2 - 組み合わせ遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、供給皿に遊技球を投入する球投入式のアレンジボール機、雀球遊技機等の組み合わせ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
組み合わせ遊技機、例えばアレンジボール機には、球投入式、メダル投入式とがある。その何れの形式のアレンジボール機でも、ゲームに際しては各ゲーム毎に16個の遊技球を発射手段により遊技盤の遊技領域へと打ち込んで、その遊技球を下部に横一列状に配置された入賞口手段の何れかの入賞口に入賞させ、その入賞口手段の隣合う4個の入賞口に入賞して所定の入賞役が成立したときに、その成立の難易度に応じて得点を付与して所定数のメダル又は遊技球を景品として遊技者に払い出すようにしている。
【0003】
球投入式のアレンジボール機は、遊技機本体の前側の上皿に遊技球を投入しておき、発射手段の発射動作に連動してその遊技球を1個づつ送り手段により発射レールへと供給し、またメダル投入式のアレンジボール機は、遊技盤側と発射手段側とを含む循環経路中に遊技球を封入しておき、遊技機本体の前側のメダル投入口に所定のメダルを投入したときに、発射手段の発射動作に連動してその遊技球を1個づつ送り手段により発射レール上に供給するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、アレンジボール機では1ゲームにつき16個の遊技球を遊技領域に打ち込む必要があるため、遊技球1個の貸出額を例えば4円と仮定した場合、専用のメダル1枚の貸出額は64円に設定して、球投入式、メダル投入式の如何を問わず、遊技者は同じ負担額でゲームをできるようにしている。
【0005】
しかし、アレンジボール機は、スロットマシン等の他のメダル投入式のゲーム機に比較して絶対数が少なく、それ専用のメダルを使用すれば、メダルの製造コストがアップする問題があり、また遊技ホールにアレンジボール機とスロットマシンとがある場合にも、アレンジボール機用のメダルを使用してスロットマシンでゲームをしたり、逆にスロットマシン用のメダルを使用してアレンジボール機でゲームをしたりすることができない問題がある。
【0006】
そこで、スロットマシン用のメダルをアレンジボール機に使用可能にして、4枚のメダルを投入することにより、16個の遊技球が遊技領域に入るまで遊技球を発射できるようにすると共に、メダル投入式と球投入式との何れの場合にも1ゲームに対する遊技者の負担額を同じにするために、球投入式のアレンジボール機での1ゲームに必要な遊技球を20個に設定することが考えられている。
【0007】
即ち、スロットマシン用のメダルをアレンジボール機に使用可能にすれば、メダルの製造コストを大幅に低減できると共に、遊技者は、そのメダルを使用してスロットマシンとアレンジボール機との何れでも自在にゲームをできる利点がある。
【0008】
この場合、スロットマシン用のメダル1枚の貸出額を20円と仮定すると、メダル投入式のアレンジボール機において、4枚のメダルを投入することにより1ゲームを行えるようにすれば、遊技者の1ゲーム当たりの負担額が80円となる。従って、球投入式のアレンジボール機での1ゲームに必要な遊技球を20個に設定することにより、メダル投入式と球投入式との何れの場合にも、遊技者の1ゲーム当たりの負担額を一致させることができる。
【0009】
しかし、従来の球投入式のアレンジボール機では、上皿に遊技球を投入しておき、発射手段の発射動作に連動して送り手段がその遊技球を1個づつ発射レール上に供給するようになっている。このため1ゲーム当たり20個の遊技球を必要とし、その内の16個を発射手段で発射させて遊技領域へと打ち込むようにした場合、各ゲーム毎に4個の遊技球を回収する必要があり、その遊技球の回収処理をどの時点でどのように行うかが問題となる。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑み、ゲーム毎に供給皿から1ゲームにつき規定数の遊技球を容易に回収できる組み合わせ遊技機を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、供給皿8から1ゲーム当たりに費やすことが必要な遊技球の個数である必要個数が、各ゲーム毎に前記供給皿8から発射手段10により遊技盤7の遊技領域16へと打ち込む遊技球の個数である打ち込み個数よりも規定数だけ多く設定され、各ゲームの終了毎に前記供給皿8から前記規定数の遊技球を回収する回収手段27を備え、各ゲーム毎に休止時間をおいて前記回収手段27が前記規定数の遊技球を回収することを条件に前記発射手段10による前記供給皿8からの前記打ち込み個数の遊技球の発射を可能にする発射制御手段57を備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図10は本発明を球投入式のアレンジボール機に採用した第1の実施形態を例示する。このアレンジボール機は、図1に示すように、外枠1と前枠2とを備えた遊技機本体3を有し、その前枠2は外枠1の前側にヒンジ4を介して開閉自在に枢着されている。遊技機本体3の前面には、その前枠2にガラス扉5及び前面板6がヒンジ4と同一側のヒンジにより開閉自在に装着され、これらの裏側に遊技盤7が着脱自在に配置されている。
【0013】
また遊技機本体3には、遊技球を貯留する上皿(供給皿)8、余剰球を受ける下皿(余剰球受け皿)9及び発射手段10の発射ハンドル11が前面側に設けられ、また発射手段10の主要部分、及び上皿8からの遊技球を発射手段10側へと送る送り手段12が裏面側に設けられている。上皿8は前面板6の前面に、送り手段12は前面板6の裏面に夫々装着され、下皿9と発射ハンドル11は前面板6の下側で前枠2の前面に配置されている。また発射ハンドル11側には、遊技者の把持を検出する接触検出スイッチ(図示省略)が設けられている。
【0014】
発射手段10の主要部分は、図3に示すように、発射レール13、発射レール13上の遊技球を遊技盤7側へと打撃する打撃槌14、この打撃槌14をカム機構(図示省略)を介して間欠的に駆動する発射モータ(図示省略)等を備え、遊技者の発射ハンドル11の操作により発射モータが作動して、その発射動作に連動して送り手段12により発射レール13上に1個づつ供給される遊技球を打撃槌14で打撃し、遊技盤7の遊技領域16に所定数、例えば16個の遊技球を打ち込むようになっている。なお、発射レール13は、遊技盤7を下側から支持するために前枠2の裏側に固定された遊技盤支持板の前面等に装着され、また打撃槌14、発射モータは前枠2の裏側に装着されている。
【0015】
遊技盤7の前面には、図1に示すように、ガイドレール15が環状に装着されると共に、このガイドレール15の内側の遊技領域16の下部に入賞口手段17が配置され、またその入賞口手段17の上側に誘導図柄表示手段18、特定入賞手段19、得点増加手段20、作動手段21、ゲーム回数表示手段22等の各遊技部品が配置されている。入賞口手段17と各遊技部品との間には、遊技釘群(図示省略)が設けられている。
【0016】
入賞口手段17は、横一列状等に適宜配置された複数個、例えば16個の入賞口23を備え、遊技盤7に沿って落下する遊技球が何れかの入賞口23に入賞するようになっている。入賞口手段17は、遊技盤7に装着された入賞口カバー24により前側から覆われており、その入賞口カバー24に、各入賞口23に対応する複数個、例えば16個の入賞表示部25を備えた入賞表示手段26が設けられている。
【0017】
各入賞表示部25は、各入賞口23に対応してその近傍に横一列等に適宜配置され、遊技球が何れかの入賞口23に入賞したときに、それに対応する入賞表示部25が発光、その他によって入賞を表示するようになっている。各入賞表示部25には、各入賞口23に対応して一端側から順番に番号が表示されている。なお、入賞表示手段26は、入賞口手段17よりも上側の遊技領域16の中央部等に、入賞表示部25を縦横に所定数(例えば4個づつ)組み合わせて配置しても良い。
【0018】
上皿8は、図2〜図6に示すように構成されると共に、その下流側に送り手段12及び回収手段27が接続され、また回収手段27の近傍に視認部47と待機表示手段48とが設けられている。即ち、上皿8は、図2及び図3に示すように、多数の遊技球を貯留可能な容積の貯留部29と、この貯留部29からの遊技球を一列状に整列させる整列部30とを備え、前面板6の前面側に、この上皿8を覆う上皿カバー28と共に着脱自在に装着され、その底壁31は前面板6に沿って貯留部29から整列部30へと遊技球が移動するように傾斜状になっている。上皿8の整列部30は、図2に示すように、その下流側端部から上流側の所要範囲に亘ってゴミ等が入らないように上側から覆われている。
【0019】
送り手段12は、発射手段10の発射動作に連動して上皿8内の遊技球を1個づつ発射手段10の発射レール13上に供給するためのもので、図3及び図4に示すように、上皿8の整列部30の下流側端部に対応して前面板6の裏面に着脱自在に装着されている。この送り手段12は、その球受入れ口が前面板6に形成された発射用の案内孔32を介して整列部30の下流側端部に連通する送りケース33と、この送りケース33内に設けられ且つ発射手段10の発射動作に連動して作動する送り用の作動子34とを有し、その作動子34の作動により、打撃槌14が発射レール13上の遊技球を打撃した後に、送りケース33内の遊技球を発射レール13上に供給するようになっている。
【0020】
回収手段27は、各ゲーム毎に1ゲームにつき上皿8内の遊技球を規定数、例えば4個づつ回収するためのもので、整列部30の下流側端部に対応して上皿カバー28の内部で前面板6の前面に着脱自在に装着されている。この回収手段27は、図2〜図6に示すように、規定数(4個)の遊技球を収容可能な容積の待機通路35と、待機通路35内の遊技球を下流側で受ける受け体36と、待機通路35の上流側で整列部30の後続の遊技球を規制する規制体37と、受け体36及び規制体37を待機通路35に対して出退自在に駆動する駆動手段38と、待機通路35内に規定数の遊技球が待機状態であることを検出する待機検出スイッチ39とを備えている。
【0021】
待機通路35は、前面板6の前面に上下方向又は斜め方向に配置され、整列部30の遊技球が自然に流下するように、その上流側が発射用の案内孔32の下側近傍で整列部30の底壁31の下流側端部に形成された回収用の案内孔40を介して整列部30に連通され、受け体36と案内孔40との間に4個の遊技球を収容するようになっている。
【0022】
また待機通路35は、中継通路41を介して遊技機本体3の裏側の回収通路42に連通され、待機通路35内の遊技球を中継通路41から回収通路42を経て下方の島設備側へと機外に排出するようになっている。回収通路42は前枠2の裏側に上下方向に装着されている。中継通路41は待機通路35の下端側から前面板6を貫通して裏側に突出しており、この中継通路41の後端は前面板6を閉状態に閉じたときに、回収通路42の上端側に接続するようになっている。
【0023】
受け体36と規制体37は、中間部分が回収通路42の形成体45等に枢軸43によって揺動自在に枢着された連動腕44の上下に設けられ、受け体36が待機通路35内に突出したときに規制体37が待機通路35から後退し、受け体36が待機通路35から後退したときに規制体37が待機通路35内に突出するように、連動腕44の揺動により、待機通路35に対してその上下両側で出退自在である。駆動手段38はソレノイド等の電気的手段により構成され、連動腕44と前面板6側の支軸49との間に介装されている。
【0024】
規制体37は板状等であって、図4及び図5に示すように、待機通路35内に突出したときに、整列部30の底壁31の案内孔40を閉鎖して後続の遊技球を案内孔32側へと誘導するように、上面に案内孔32側が低くなる傾斜面等の誘導部46が形成されている。
【0025】
なお、回収手段27は、通常、図4及び図5に示すように、受け体36が後退して規制体37が突出し、整列部30上の遊技球を案内孔32側へと誘導可能な状態(以下、発射側誘導状態と称する)にある。この状態から、図7及び図8に示すように、駆動手段38の駆動により受け体36が突出し規制体37が後退した状態(以下、回収側誘導状態と称する)に移行すると、案内孔40が開放され、整列部30上の遊技球は待機通路35側に誘導される。また、受け体36と規制体37は、連動腕44を介して一体に構成する必要はなく、別々に分離して設けても良い。その場合、駆動手段38も受け体36と規制体37とに対応して別々に設け、その各駆動手段38により受け体36と規制体37が待機通路35に対して逆に出退するように構成すれば良い。
【0026】
待機検出スイッチ39は、待機通路35内に待機中の最上流側の遊技球を検出するように、待機通路35の上流側で規制体37の下側近傍に設けられている。待機表示手段48は回収手段27を含む上皿8側、取り分け回収手段27の待機通路35内に規定数の遊技球が待機中か否かを表示するためのもので、表示ランプ等により構成され、遊技者が容易に確認できるように視認部47の近傍で上皿カバー28の前面側に設けられている。
【0027】
視認部47は、回収手段27を含む上皿8側、取り分け回収手段27の待機通路35内に規定数の遊技球が待機中か否かを目視により視認可能にするためのもので、図4及び図6に示すように、遊技者が回収手段27の待機通路35内の遊技球を容易に透視できるように上皿カバー28に設けられている。この視認部47は、待機通路35に対応して上皿カバー28に形成された透視窓50と、この透視窓50を閉鎖するように上皿カバー28に装着された凸レンズ等の透視体51とを備えている。待機通路35の形成体45は、その内部に待機中の遊技球を透視できるように透明な合成樹脂材により構成されている。なお、視認部47は、待機通路35内で待機中の全ての遊技球を視認可能にする必要はなく、最上流側の少なくとも1個の遊技球が視認可能であれば十分である。
【0028】
図9はアレンジボール機の制御系のブロック図である。この制御系は、図9に示すように主制御手段52、入賞表示制御手段53、精算処理手段54、払い出し制御手段55、回収制御手段56、発射制御手段57、待機表示制御手段58を備えている。
【0029】
主制御手段52は遊技盤7側の各遊技動作を制御するようになっており、また入賞表示制御手段53は入賞口手段17の各入賞口23に遊技球が入賞したとき等に、入賞表示手段26のその入賞口23等に対応する入賞表示部25に入賞表示をさせるようになっている。精算処理手段54は、主制御手段52からの信号により、ゲーム中又はゲームの終了毎に入賞役の成否等に応じて得点を算出する精算処理を行うようになっている。払い出し制御手段55は、精算処理手段54の精算処理により得点が付与された場合に、各ゲームの終了後に回収手段27が遊技球を回収することを条件に、払い出し手段59を制御して、その得点に応じた景品球を払い出し手段59により上皿8へと払い出させるようになっている。なお、払い出し手段59は、遊技機本体3の裏側に設けられている。
【0030】
回収制御手段56は、各ゲームの終了後に回収手段27を作動させて規定数の遊技球の回収処理を行うためのものである。例えば、1ゲームの終了毎に、まず回収手段27を、発射側誘導状態(図4及び図5参照)から回収側誘導状態(図7及び図8参照)へと移行させ、整列部30上の遊技球を待機通路35側に誘導する。そして、待機検出スイッチ39が待機中の遊技球を検出することを条件に、回収手段27を再び発射側誘導状態に戻して、待機通路35内に待機していた規定数(4個)の遊技球を回収するようになっている。
【0031】
発射制御手段57は、各ゲーム毎に適当な休止時間をおいて発射手段10の発射動作を制御するためのもので、前のゲームの終了後に回収手段27が遊技球を回収すること、及び遊技者が発射手段10の発射ハンドル11を操作することを条件に発射手段10を作動させ、発射手段10が所定数(16個)の遊技球を遊技領域16に打ち込むまでその作動を継続させるようになっている。なお、遊技領域16に打ち込まれた遊技球の数は、発射球数確認手段を設け、これにより発射手段10側の発射数からファール球数を減算するか、又は入賞口手段17、特定入賞手段19等に入賞した遊技球の数から求めれば良い。
【0032】
待機表示制御手段58は待機表示手段48の表示を制御するためのもので、ゲームの終了後に、回収制御手段56の制御によって回収手段27が回収側誘導状態にあるときに、待機通路35内の遊技球の待機状態を遊技者に報知するようになっている。例えば、回収手段27の待機通路35に規定数の遊技球が待機状態にないときに、待機検出スイッチ39からの信号に従って待機表示手段48に非待機状態を、また規定数の遊技球が待機状態のときに待機表示手段48にその待機状態を夫々表示させて、規定数の遊技球の有無を遊技者に報知するようになっている。なお、待機表示手段48は、非待機と待機との何れか一方を表示するようにしても良い。
【0033】
次に、上記構成のアレンジボール機における動作を説明する。ゲームの開始に際しては、上皿8に遊技領域16への打ち込み個数(16個)以上、好ましくは1ゲームの必要個数である20個以上の遊技球を投入する。上皿8に投入された遊技球は、貯留部29から整列部30を経て一列状に整列しながら前面板6に沿って下流側へと移動して行く。
【0034】
そして、遊技球が整列部30の下流側端部まで移動すると、図4及び図5に示すように回収手段27の規制体37が突出して回収用の案内孔40を閉鎖している(発射側誘導状態にある)ので、その遊技球は発射用の案内孔32を経て送り手段12側に案内される。
【0035】
遊技者が発射ハンドル11を把持して操作すると(S1→Yes)、発射制御手段57の制御により発射手段10が作動し(S2)、送り手段12から発射レール13上に供給される遊技球を打撃槌14で打撃して、その遊技球を順次ガイドレール15を経て遊技領域16へと打ち込んで行き、これによって通常のゲームが進行する。
【0036】
発射手段10によって所定数(16個)の遊技球が遊技領域16に打ち込まれて1ゲームが終了すると(S3→Yes)、回収制御手段56の制御により、回収手段27の駆動手段38が連動腕44を介して受け体36及び規制体37を駆動し、回収手段27を発射側誘導状態から回収側誘導状態へと移行させる(S4)。即ち、図7及び図8に示すように、規制体37が後退して回収用の案内孔40が開放し、整列部30上の遊技球が待機通路35内に流入すると同時に、受け体36が突出して、待機通路35内に流入してきた遊技球が回収通路42方向へ流れないように規制する。
【0037】
整列部30から待機通路35に4個の遊技球が流入すると、待機検出スイッチ39がその最上位の遊技球を検出し、待機表示制御手段58の制御により待機表示手段48がその待機状態を遊技者に報知する。従って、遊技者は、その待機表示手段48の表示を見れば、回収手段27内に遊技球が待機中か否かを容易に確認できる。また遊技者は、視認部47からも遊技球が待機通路35内に待機中か否かを容易に確認できる。
【0038】
待機検出スイッチ39により待機通路35内に待機中の最上位の遊技球が検出されると(S5→Yes)、回収制御手段56の制御により回収手段27の駆動手段38が連動腕44を介して受け体36及び規制体37を駆動し、回収手段27を回収側誘導状態から発射側誘導状態へと移行させる(S6)。これにより、図4及び図5に示すように受け体36が後退し、待機通路35内に待機中の遊技球が中継通路41、回収通路42を経て島設備側へと機外に排出されて行く。一方、受け体36の後退と同期して規制体37が待機通路35内へと突出して回収用の案内孔40を閉鎖し、後続の遊技球が待機通路35内へと流入しないように規制する。
【0039】
回収制御手段56の制御により4個の遊技球が回収されると、払い出し制御手段55は、精算処理手段54によって算出された得点に基づいて払い出し手段59を制御する。これにより、そのゲームの得点に応じた景品球が上皿8へと払い出される(S7)。その後、次ゲームについてステップS1以降の処理を繰り返す。
【0040】
以上のように、ゲーム終了後、回収手段27が回収側誘導状態になった後、待機通路35内に4個の遊技球が流入し、その4個の遊技球が回収されるまでは、払い出し制御手段55は動作せず、また発射ハンドル11を操作しても発射手段10は動作しない。従って、この場合には待機通路35内に4個の遊技球が待機するように、上皿8内に遊技球を投入すれば良い。また待機通路35内に4個の遊技球があるか否かは、遊技者が視認部47から待機通路35側を視認するか、又は待機表示手段48の表示を視認することによって容易に確認できる。
【0041】
以上のように構成すれば、遊技領域16への遊技球の打ち込み個数(例えば16個)に規定数(例えば4個)を加えた個数(例えば20個)の遊技球を1ゲームの必要個数とし、これを1単位として、その内の打ち込み個数分の遊技球を発射用として使用するにも拘わらず、各ゲーム毎に上皿8の遊技球の中から規定数の遊技球を自動的に容易且つ確実に回収しながら、順次ゲームを行うことができる。更に、各ゲームの終了後、そのゲームに関する景品球の払い出し動作の前に規定数の遊技球を回収するため、結果的に1ゲームの必要個数(例えば20個)の遊技球の投入がなければそのゲームで得られた利益を享受することができず、遊技者相互での不公平を防止できる。
【0042】
構造的には上皿8の整列部30の下流側に回収手段27を設けているため、上皿8の貯留部29側から規定数の遊技球を回収する場合に比較して遊技球の回収が容易であり、回収手段27の構成を簡単にできる。また整列部30の下流側に、送り手段12へと遊技球を案内する発射用の案内孔32と、回収手段27へと遊技球を案内する回収用の案内孔40とを設けているため、送り手段12及び回収手段27を集中的に配置でき、しかも上皿8内の遊技球を整列部30を経て一方向に移動させれば良いので、全体の構成を簡単にできる。
【0043】
更に遊技機本体3に開閉自在に枢着された前面板6に回収手段27を装着し、この回収手段27からの遊技球を機外へと排出する回収通路42を遊技機本体3の裏側に設けることにより、遊技機本体3側の他の機構部分の点検等が容易であると共に、規定数の遊技球の機外への排出も容易にできる。
【0044】
前面板6の前面で上皿8を覆うカバーの内部に回収手段27を、前面板6の裏面に送り手段12を夫々設けているので、回収手段27、送り手段12の干渉等を防止でき、また回収手段27をカバーにより保護できる。また前面板6に発射用の案内孔32を、整列部30の底壁31に回収用の案内孔40を夫々設けることにより、前面板6の前後に送り手段12、回収手段27があるにも拘わらず、その送り手段12、回収手段27に整列部30側から円滑に遊技球を案内できる。
【0045】
図11〜図13は本発明の第2の実施形態を例示するものである。この実施形態では、前面板6の裏面に回収手段27、送り手段12、発射用案内通路60、回収用案内通路61が夫々装着されている。回収手段27は、前面板6の裏面に装着された回収ケース62と、この回収ケース62内に前後方向の回転軸63廻りに正逆回転可能に配置され且つ外周側に周方向に複数個の球送り凹部64が形成された回転体65と、この回転体65を正逆方向に回転駆動する駆動モータ等の駆動手段66とを備えている。
【0046】
回収ケース62には、その両側下部に発射用案内通路60と回収用案内通路61とが連通状に接続されている。発射用案内通路60は送り手段12に、回収用案内通路61はその下方の回収通路42に夫々接続されている。回転体65は、整列部30の下流側端部から前面板6の供給孔67を経て送られてくる遊技球を球送り凹部64に1個づつ受け入れて、その正転又は逆転により遊技球を発射用案内通路60から送り手段12又は回収用案内通路61から回収通路42へと案内するようになっている。回収用案内通路61には、遊技球の通過を検出する回収検出スイッチ68が設けられ、この回収検出スイッチ68の信号を計数手段69で計数するようになっている。
【0047】
上皿カバー28には、整列部30の下流側に対応して視認部47が設けられている。視認部47は、整列部30に沿って長く形成された透視窓50に、その透視窓50を塞ぐ凸レンズ等の透視体51が設けられている。なお、整列部30には、視認部47に対応して透明部70が設けられている。
【0048】
この実施形態では、上皿8に遊技球を投入すれば、その最下流側の1個の遊技球が供給孔67を経て回転体65の球送り凹部64に入り、後続の遊技球が整列部30に一列状に並んだ状態になる。そこで、ゲームの開始に際して遊技者が発射ハンドル11を把持すると、回収手段27の回転体65が駆動手段66により正転し、遊技球を発射用案内通路60から送り手段12方向へと案内すると共に、送り手段12から発射レール13上に供給される遊技球を打撃槌14で打撃して、その遊技球を順次ガイドレール15を経て遊技領域16へと打ち込んで行き、これによって通常のゲームが進行する。
【0049】
発射手段10によって所定数(16個)の遊技球が遊技領域16に打ち込まれて1ゲームが終了すると、回収制御手段56の制御により、回収手段27の回転体65が駆動手段38により逆方向に回転して遊技球を回収用案内通路61側へと案内し、回収通路42を経て回収し機外へと排出する。そして、遊技球が回収用案内通路61を通過する際に、回収検出スイッチ68が遊技球を検出し、計数手段69がその個数を計数する。
【0050】
計数手段69によって4個の遊技球が計数されると、払い出し制御手段55は、精算処理手段54によって算出された得点に基づいて払い出し手段59を制御する。これにより、そのゲームの得点に応じた景品球が上皿8へと払い出される。
【0051】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、回収手段27として規定数の遊技球を一括して回収する一括回収型(第1の実施形態)と、規定数の遊技球を1個ずつ個別に回収する個別回収型(第2の実施形態)とを例示しているが、回収手段27には、一括回収型、個別回収型を問わず、他の構造のものを採用することも可能である。
【0052】
また実施形態では、上皿8に遊技球を投入して、その上皿8内の遊技球を発射用に使用しながらゲームを行う球投入式のものを例示しているが、遊技盤7側と発射手段10とを含む循環経路中に遊技球を封入して、ゲームに際しては発射手段10により遊技盤7側に封入球を発射するように構成し、上皿8の遊技球を1個回収して費やす毎に、発射手段10が封入球を1個づつ発射してゲームを行い、ゲーム終了後に、上皿8の遊技球を回収手段27により更に規定数回収するようにしても良い。従って、球投入式と球封入式とを併用したアレンジボール機でも、そのゲームの終了後に規定数の遊技球を回収するように構成することができる。
【0053】
なお、得点が付与されている場合には、そのゲームの終了を待たずにその得点に応じたメダルを払い出すようにしてもよい。
【0054】
視認部47は、待機通路35に対応して上皿カバー28に形成したスリット等の開口部によって構成することも可能である。また視認部47は上皿8の整列部30の上側に設けても良い。待機表示手段48は、遊技機本体3の前面側でしかも遊技者が容易に確認可能な箇所であれば、上皿カバー28以外の部分に設けても良い。また視認部47、待機表示手段48は何れか一方のみでも良く、両者を省いても良い。待機表示手段48は待機報知手段の一例であり、非待機状態及び/又は待機状態を遊技者に対して音声で報知する手段を採用しても良い。
【0055】
更に待機表示手段48に代えて、又は待機表示手段48と共に、規定数の遊技球を回収したことを遊技者に報知する回収報知手段を設けても良い。その回収報知手段には、表示式の報知方式、音声式の報知方式の何れを採用しても良い。
【0056】
また各実施形態では、アレンジボール機について例示しているが、アレンジボール機の他、雀球遊技機等の各種の組み合わせ遊技機でも同様に実施できることはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】
本発明では、ゲーム毎に供給皿から1ゲームにつき規定数の遊技球を容易に回収できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す上皿側の正面断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す上皿側の平面断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示す回収部分の側面断面図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示す回収部分の正面断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示す回収部分の平面断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態を示す回収部分の側面断面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態を示す回収部分の正面断面図である。
【図9】本発明の第1の実施形態を示す制御系のブロック図である。
【図10】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の動作のフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態を示す回収部分の平面断面図である。
【図12】本発明の第2の実施形態を示す回収部分の正面断面図である。
【図13】本発明の第2の実施形態を示す回収部分の側面断面図である。
【符号の説明】
3 遊技機本体
6 前面板
7 遊技盤
8 上皿(供給皿)
10 発射手段
12 送り手段
16 遊技領域
27 回収手段
28 カバー
30 整列部
31 底壁
32 案内孔
40 案内孔
42 回収通路
60 案内通路
61 案内通路
Claims (1)
- 供給皿(8) から1ゲーム当たりに費やすことが必要な遊技球の個数である必要個数が、各ゲーム毎に前記供給皿 (8) から発射手段(10)により遊技盤(7) の遊技領域(16)へと打ち込む遊技球の個数である打ち込み個数よりも規定数だけ多く設定され、各ゲームの終了毎に前記供給皿(8) から前記規定数の遊技球を回収する回収手段(27)を備え、各ゲーム毎に休止時間をおいて前記回収手段(27)が前記規定数の遊技球を回収することを条件に前記発射手段(10)による前記供給皿 (8) からの前記打ち込み個数の遊技球の発射を可能にする発射制御手段(57)を備えたことを特徴とする組み合わせ遊技機。
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