JP4230595B2 - リニア搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リニアモータを駆動源として、物品を搬送させるリニア搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
物品が載置されるトラフを往復動させることにより、物品を搬送させる搬送装置として、板ばね式の搬送装置が知られている。この搬送装置は、傾斜姿勢とした板ばねを介してベース上にトラフを支持し、トラフをその下側から電磁石で間欠的に引き付けて、電磁石による引付けと、板ばねの復元力による引付け解除とを繰り返すことにより、トラフを搬送方向に対して前方上向きとなる方向に跳ね上げて、トラフ上の物品を搬送させるようにしたものである。
【0003】
しかし、前記構成の板ばね式搬送装置では、トラフの跳ね上げを繰り返すのにともない、搬送装置を支持するベースに振動が加わる。このような構成の搬送装置を、たとえば組合せ計量計数装置において、物品を計量部に供給するフィーダに使用しても、正確な計量を行えない。
【0004】
そこで、このような板ばね式搬送装置に変わるものとして、本願出願人は、先に、トラフを往復動させる駆動機として、ハウジングに固定支持されたコイルと、前記ハウジングに直線移動可能に支持されたシャフトに固定された磁石とを有するリニアステッピングモータを使用し、前記シャフトにブラケットを介してトラフを支持した構成のリニア搬送装置を提案している。
【0005】
このリニア搬送装置の場合、駆動機としてリニアステッピングモータを使用するので、搬送する物品の種類や搬送量に応じて、トラフの移動速度や往復動ストロークなどの切換え選択が可能で、物品の種類や搬送量などに応じた所望量の物品を適正に搬送できる。
【0006】
ところが、前記構成のリニア搬送装置の場合、以下に列挙するような問題がある。
(1) トラフとブラケットの重量が、リニアステッピングモータのシャフトに全て掛かるので、シャフトを摺動させるベアリングの寿命が短くなる。
(2) シャフトの変位量とトラフの変位量が同じとなるので、トラフの往復動ストロークを、シャフトの上限変位量を越えた値に設定できない。
(3) 従来の板ばね式搬送装置に比べると、トラフの往復動にともない搬送装置を支持するベースに加わる振動はある程度小さくはなるが、十分には低減できない。
【0007】
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたもので、駆動機であるリニアモータの長寿命化が可能で、リニアモータの移動体の上限変位量を越えてトラフの往復動ストロークを設定でき、かつ、装置の重量を増大させることなく駆動にともなう振動の発生を十分に低減できるリニア搬送装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するために、本発明の請求項1に係るリニア搬送装置は、物品が載置されたトラフと、リニアモータと、前記トラフを搬送方向の前後に案内する案内体と、前記リニアモータの移動体と前記トラフとを連結して、前記移動体の移動により、その移動方向と逆方向に前記トラフを前記案内体に沿って搬送方向に往復動させる動力伝達機構と、前記リニアモータを制御して前記トラフの往復動により物品を搬送させるコントローラとを備え、
前記の物品が載置されたトラフの重量は、前記移動体の重量と等しいかそれよりも大きく、
前記動力伝達機構は、一端部が前記移動体に連結された第 1 リンク部材と、一端部が前記トラフに連結された第 2 リンク部材と、一端部が前記第 1 リンク部材の他端部に、他端部が前記第 2 リンク部材の他端部にそれぞれ連結され、中間部で支軸回りに回動自在に支持された第 3 リンク部材とを有しており、
3 リンク部材の支軸回りに支持される中間部から第 1 リンク部材との連結部までの距離よりも、前記中間部から第 2 リンク部材との連結部までの距離の方が大きくなるように設定されている。
また、本発明の請求項2に係るリニア搬送装置は、物品が載置されたトラフと、リニアモータと、前記トラフを搬送方向の前後に案内する案内体と、前記リニアモータの移動体と前記トラフとを連結して、前記移動体の移動により、その移動方向と逆方向に前記トラフを前記案内体に沿って搬送方向に往復動させる動力伝達機構と、前記リニアモータを制御して前記トラフの往復動により物品を搬送させるコントローラとを備え、
前記の物品が載置されたトラフの重量は、前記移動体の重量と等しいかそれよりも大きく、
前記動力伝達機構は、一端部が前記リニアモータのシャフトに連結され、他端部が前記トラフに連結されて、中間部で支軸回りに回動自在に支持されたリンク部材を有しており、
前記支軸回りに支持される中間部から前記リニアモータのシャフトに連結される一端部までの距離よりも、前記中間部から前記トラフに連結される他端部までの距離の方が長く設定されている。
【0009】
前記リニア搬送装置によれば、リニアモータの移動体の直線移動により動力伝達機構が作動して、トラフが案内体により搬送方向の前後に往復動し、これによりトラフ上の物品が搬送される。リニアモータの移動体にはトラフの荷重が掛からないので、リニアモータを長寿命化できる。しかもリニアモータの移動体の移動方向と逆方向にトラフが往復動するので、トラフの慣性力を打ち消すことができ、トラフの往復動にともない搬送装置を支持するベースに加わる振動を十分に低減できる。また、リニアモータの移動体の直線移動が動力伝達機構を介してトラフに伝達されるので、トラフの往復動ストロークをリニアモータの移動体の上限変位量を越えて設定できる。
さらに、第 3 のリンク部材の支軸回りに支持される中間部の位置(請求項1)またはリンク部材の支軸回りに支持される中間部の位置 ( 請求項2 ) を第1のリンク部材またはリニアモータのシャフトに近接した位置に設定することにより、簡単かつ確実に、トラフの往復動ストロークをリニアモータの移動体の上限変位量を越えて設定できる。
【0010】
また、本発明の請求項に係るリニア搬送装置は、請求項1の構成において、さらに、物品の種類に応じた制御条件を前記コントローラに設定する制御条件設定手段を備えたものである。
【0011】
前記リニア搬送装置によれば、搬送する物品の種類が変わったとき、これに対応する制御条件を制御条件設定手段によりオペレータがコントローラに設定すると、その制御条件に対応する動作モードとなるように、コントローラがリニアモータを制御するので、搬送する物品の種類や搬送量に応じてリニアモータの動作モードを自在に切換え制御できる。
【0014】
また、本発明の請求項4に係るリニア搬送装置は、請求項1から3のいずれかの構成において、前記移動体に、前記トラフの慣性力を打ち消す重錘が固定されている。
【0015】
前記リニア搬送装置によれば、リニアモータの移動体の重量に、重錘の重量が加わって、トラフの慣性力を打ち消すように働くので、トラフの往復動にともない搬送装置を支持するベースに加わる振動を、より確実に低減できる。
【0016】
また、本発明の請求項5に係るリニア搬送装置は、請求項1から4のいずれかの構成において、前記リニアモータを、ハウジングに固定されたコイルと、前記ハウジングに直線移動可能に支持されて前記移動体を形成するシャフトと、このシャフトに固定された磁石とを有するリニアステッピングモータとしている。
【0017】
前記リニア搬送装置によれば、リニアモータがコンパクトに構成されるので、計量部に向けて複数のフィーダを放射状に配置する組合せ計量装置などにおけるフィーダとして使用する場合に、さほど設置スペースを要することなく、コンパクトに配置できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るリニア搬送装置を備えた組合せ計量装置を示す一部切断した概略正面図である。図1において、搬送コンベア1によって搬送されてきた被計量物であるスナック菓子のような物品Mは、投入シュート2を介して偏平な円錐状の単一の分散フィーダ3上に供給される。この分散フィーダ3は加振器4の駆動により上下に加振されて振動し、物品Mを全方位に分散させる。分散フィーダ3の下方周囲にはリニア搬送装置からなる複数の移送フィーダ7が放射状に配置され、各移送フィーダ7の先端部下方には、複数のプールホッパ9が各移送フィーダ7に個々に対応させて円形に配置されている。さらに、プールホッパ9の下方には、複数の計量ホッパ10が各プールホッパ9に個々に対応させて円形に配置されている。
【0019】
前記各移送フィーダ7は、分散フィーダ3から受けた物品Mを水平方向の往復動によって対応するプールホッパ9に供給し、プールホッパ9は、投入された物品Mを一時的にプールしたのちに、この物品Mをゲート13の開動により排出して計量ホッパ10に供給する。
【0020】
前記計量ホッパ10は、この計量ホッパ10内の物品Mの重量を計量するロードセルのような計量手段11を介して後述するケース23に支持されている。こうして、プールホッパ9、計量ホッパ10および計量手段11により、計量部が形成されている。計量ホッパ10の下方には、計量ホッパ10から排出された物品Mを中央下部に集める集合排出シュート17が配置されており、計量ホッパ10から排出された物品Mは、集合排出シュート部17により集合された上で、振分シュート18を通って包装機19に供給されて包装される。
【0021】
図示しない床に支持された支持架台20上に本体フレーム21が載置されており、この本体フレーム21に、複数の支持脚22を介して前記ケース23が支持されている。このケース23の上部に、投入シュート2、分散シュート3、移送フィーダ7およびプールホッパ9が配置されているとともに、ケース23の外周部に計量ホッパ10が、内側に計量手段11が、それぞれ配置されている。ケース23内には、プールホッパ9および計量ホッパ10の制御部24や駆動モータなどが収納されている。
【0022】
前記ケース23内の制御部24は、複数の計量ホッパ10の物品Mの計量値を組合せ演算し、許容範囲内の組合せ重量となる計量ホッパ10内の物品Mを選択して、それらの計量ホッパ10のゲート14を開動し、物品Mを包装機19に供給する。
【0023】
図2(A),(B)は、前記移送フィーダ7の制御系の構成を示すブロック図、および移送フィーダ7の後部断面図である。リニア搬送装置からなる前記移送フィーダ7は、搬送する物品Mが載置されるトラフ25と、駆動源であるリニアモータ26と、前記トラフ25を水平な搬送方向Xに沿って前後に案内する案内体27と、前記リニアモータ26の駆動により前記トラフ25を前記案内体27に沿って搬送方向Xに往復動させる動力伝達機構28と、前記リニアモータ26を制御して前記トラフ25の往復動により物品Mを搬送させるコントローラ29とを備える。前記コントローラ29には、物品Mの種類などに応じた制御条件が、制御条件設定手段30を使用してオペレータにより設定される。
【0024】
前記リニアモータ26は、シリンダ状のハウジング35と、このハウジング35の内壁に固定支持されたコイル36と、前記ハウジング35内をその軸方向に直線移動可能な磁石37を有する移動体38とからなるリニアステッピングモータで構成されている。前記移動体38は、前記ハウジング35内をその軸方向に直線移動可能に貫通して、前後のリニア軸受39に支持されたシャフト40と、このシャフト40に固定された前記磁石37とからなる。このリニアモータ26は、前記シャフト40の軸心を搬送方向Xに向けてベース41上に設置される。前記シャフト40には、トラフ25の慣性力を打ち消すための重錘44が固定されている。
【0025】
このように、リニア搬送装置である移送フィーダ7の駆動機として、コンパクトな構成のリニアステッピングモータが使用されるので、図1に示す組合せ計量装置のように多数の移送フィーダ7を放射状に配置する場合にも、さほど設置スペースを要することなく、コンパクトに配置できる。
【0026】
前記案内体27は、前記リニアモータ26を前後に跨いで、前記ベース41上に搬送方向Xに沿って延びるように設置された架台からなり、その上面は、複数のフリーローラ42を配置した搬送面Sとされている。前記トラフ25の下面の前後の両側部には、回転軸を垂直姿勢としたガイドローラ43が、前記案内体27の両側面に回転自在に接触するように設置されている。これにより、トラフ25は、案内体27の幅方向にがたつくことなく、搬送方向Xの前後に円滑に移動できる。
【0027】
前記動力伝達機構28は、ベース41に立設された支持脚51と、3つのリンク部材61〜63とで構成されている。すなわち、第1リンク部材61の一端部は、リニアモータ26のシャフト40に固定された連結体54の側面に、支軸55を介して回動自在に連結される。第2リンク部材62の一端部は、トラフ25の一側部に下方へ向けて突設された支持部材56の側面に、支軸57を介して回動自在に連結されている。第3リンク部材63の一端部は、支軸64を介して前記第1リンク部材61の他端部に回動自在に連結され、また第3リンク部材63の他端部が、支軸65を介して前記第2リンク部材62の他端部に回動自在に連結されている。さらに、前記第3リンク部材63は、その中間部で、ベース41に立設された支持脚51に支軸52回りに回動自在に支持されている。また、第3リンク部材63の支軸52回りに支持される中間部から第1リンク部材61との連結部までの距離aよりも、前記中間部から第2リンク部材62との連結部までの距離bが大きくなるように設定されている。
【0028】
前記移送フィーダ7による物品Mの搬送動作は、図3に示すように行われる。すなわち、図3(A)のようにトラフ25の上に物品Mが載せられた状態で、リニアモータ26のコイル36への通電によりリニアモータ26が作動して、移動体38が搬送方向Xと逆方向Y(後方)へ移動すると、図3(B)に示すように、第1リンク部材61が支軸55を中心として左回りに回動し、これに応じて第3リンク部材63が支軸52回りに左回りに回動する。すると、第2リンク部材62が支軸65を中心として左回りに回動し、これに応じてトラフ25が案内体27に沿って搬送方向Xに移動する。このときのトラフ25の前進移動速度VF は、そのピーク値が、トラフ25に対する物品Mの静摩擦抵抗に打ち勝たない程度とされ、これにより、物品Mとトラフ25との間の滑りをなくして、効率よく物品Mを搬送する。
【0029】
次に、リニアモータ26の逆作動によりシャフト40が図の左側に移動すると、図3(C)に示すように、第1リンク部材61が支軸55を中心として右回りに回動し、これに応じて第3リンク部材63が支軸52を中心として右回りに回動する。すると、第2リンク部材62が支軸65を中心として右回りに回動し、これに応じてトラフ25が案内体27に沿って搬送方向Xと逆の後方Yに移動する。このときのトラフ25の後退速度VR は、そのピーク値が、トラフ25に対する物品Mの静摩擦抵抗に打ち勝つ程度とされ、これにより、物品Mの後方への戻り移動を極力抑制している。以下、トラフ25の前記往復動を繰り返すことにより、物品Mが搬送方向Xに順次移動して搬送が行われ、トラフ25の先端側の計量部のプールホッパ(図1)に物品Mが投入される。
【0030】
このように、前記構成の移送フィーダ7では、リニアモータ26の移動体38にトラフ25の荷重が掛からず、リニアモータ26の長寿命化が可能となる。また、前記搬送動作において、図3(B)に示すようにトラフ25が前方Xに移動するとき重錘44は後方Yに移動し、トラフ25が後方Yに移動するとき重錘44は前方Xに移動するので、トラフ25の慣性力が重錘44により打ち消され、トラフ25の往復動に起因する振動がベース41に生じるのを防止でき、その振動により組合せ計量装置の計量精度が低下するのを防止できる。
【0031】
なお、リニアモータ26における移動体38の総重量が、物品Mを載せたトラフ25とほぼ等しくなる場合には、前記重錘44を省略しても、トラフ25と逆方向に移動する移動体38が、トラフ25の慣性力を打ち消す制振手段として機能するので、トラフ25の往復動に起因してベース41に振動が生じるのを十分に防止できる。
【0032】
さらに、前記搬送動作において、動力伝達機構28の一部を構成する第3リンク部材63は、支持脚51に対して支軸52回りに揺動自在に支持されている中間部から、第1リンク部材61に連結される一端部までの距離aよりも、前記中間部から、第2リンク部材62に連結される他端部までの距離bが長く設定されている。これにより、トラフ25の往復動ストロークが、リニアモータ26の移動体38の往復動ストロークよりも大きくなる。すなわち、リニアモータ26の移動体38の往復動ストロークの上限値を越えて、トラフ25の往復動ストロークを大きく設定できる。この点からも、移動体38の往復動距離の累積値により寿命が決まるリニアモータ26の長寿命化が可能となる。
【0033】
さらに、動力伝達機構28が、支持脚51と、3つのリンク部材61〜63とからなる簡単な構成であるため、支軸52を介して支持脚51に回動自在に支持される第3リンク部材63の中間部の支持位置を調節することにより、トラフ25の往復動ストロークを、リニアモータ26の移動体38の上限変位量を越えた大きな値に容易に設定できる。
【0034】
なお、図1の組合せ計量装置において、放射状に配置される複数の移送フィーダ7の往復動は1〜数秒継続するが、各移送フィーダ7の往復動の動作タイミングは、隣接する移送フィーダ7の相互間で前記サイクル時間より短い時間(例えば0.1秒)だけずれるように設定されている。これにより、複数の移送フィーダ7間で往復動のタイミングが一致して大きな振動が起きるのを防止できる。
【0035】
図4(A)は、前記移送フィーダ7の動作モードの一例を示す。この動作モードは、例えばスナック類などの粘性の低い物品Mを搬送する場合のものであって、縦軸はトラフ25の移動速度および移動加速度を表し、横軸は時間を表す。また、縦軸の上側は前進時の速度VF および加速度αF を、下側は後退時の速度VR および加速度αR を表す。上述したように、後退速度VR のピーク値は、前進速度VF のピーク値より大きい値とされる。なお、同図において、前進速度VF および後退速度VR の波形と時間軸(横軸)とで囲まれる部分の面積(波形の時間積分値)は、トラフの往復動ストロークを表す。前進速度VF の部分の面積と後退速度VR の部分の面積とは等しく、ピーク値の小さい前進速度VF の波形の時間幅TF は、ピーク値の大きい後退速度VR の波形の時間幅TR よりも長くなる。
【0036】
図4(B)は、前記移送フィーダ7の動作モードの他の一例を示す。この動作モードは、漬物や餅のような粘性の高い物品Mを搬送する場合のものであって、前進速度VF のピーク値は、図4(A)の場合とほぼ同じであるが、後退速度VR のピーク値は、図4(A)の場合よりも大きい値とされる。これにより、物品Mが粘性の高い場合でも、トラフ25の後退動作において、物品Mはその大きな静摩擦抵抗に打ち勝ってトラフ25上を相対的に前進側に滑るので、前方の計量部へ向けて物品Mを適正に搬送できる。
【0037】
なお、図4では、物品Mの粘性に対応させて、トラフ25の後退速度VR や往復動ストロークなどに差異を与えた場合を示したが、このほか、例えば搬送量に対応させて、後退速度VR のピーク値や往復動ストロークなどに差異を与えてもよい。
【0038】
この移送フィーダ7では、オペレータが、搬送する物品Mの種類や所望の搬送量に対応した制御条件を、図2の制御条件設定手段30によりコントローラ29に設定すると、設定された制御条件に対応する動作モードでリニアモータ26が制御される。このため、物品の種類や搬送量が変わっても、計量部へ搬送量に見合った所望量の物品を適正に搬送できる。なお、ここでは、前記制御条件設定手段30によりコントローラ29に設定される制御条件に応じた移送フィーダ7の往復動速度、往復動加速度、往復動ストロークなどが、コントローラ29の一部を構成する表示装置31に、図4に示すような波形図として表示される。
【0039】
図5(A),(B)は、リニア搬送装置である前記移送フィーダ7の他の実施形態を示す側面図、および後部断面図である。この移送フィーダ7は、図2に示す実施形態の移送フィーダ7において、前記動力伝達機構28は、前記ベース41に立設された支持脚51と、一端部が前記リニアモータ26のシャフト40に、他端部が前記トラフ25に、それぞれ回動自在に連結され、中間部が前記支持脚51に支軸52回りに回動自在に支持されたリンク部材53とからなる。このリンク部材53の前記シャフト40に連結される一端部には長孔53aが形成されるとともに、前記シャフト40に固定された連結体54の側面には支軸55が突設され、この支軸55に前記長孔53aが係合する。これにより、前記シャフト40の直線移動に伴い、前記支軸55が前記長孔53aに摺動して、リンク部材53が支軸52を中心にして揺動する。
【0040】
また、前記リンク部材53の前記トラフ25に連結される他端部にも長孔53bが形成されるとともに、前記トラフ25の一側部に下方へ向けて突設された支持部材56の側面には支軸57が突設され、この支軸57に前記長孔53bが係合する。これにより、前記リンク部材52の揺動に伴い、前記支軸57が前記長孔53bに摺動して、トラフ25が搬送方向の前後X−Yに往復動する。
【0041】
この場合も、前記リンク部材53は、支持脚51に支軸52回りに揺動自在に支持されている中間部から、リニアモータ26のシャフト40に連結される一端部までの距離Aよりも、前記中間部から、トラフ25に連結される他端部までの距離Bの方が長くなるように設定されている。
【0042】
図6は、前記移送フィーダ7による搬送動作を示す。この場合、トラフ25に物品Mを載せた図6(A)の状態から、リニアモータ26の作動によりシャフト40が図の左側に移動すると、図6(B)のように動力伝達機構28を構成するリンク部材53が、支持脚51の支軸52を中心として左回りに揺動する。これにともない、トラフ25は、トラフ25に対する物品Mの静摩擦抵抗に打ち勝たない程度のピーク値を持つ速度VF で、案内体27に沿って搬送方向Xに移動する。なお、物品Mは、わかり易くするために一部分のみを表示している。
【0043】
次に、リニアモータ26の逆作動により、図6(C)のようにトラフ25が、トラフ25に対する物品Mの静摩擦抵抗に打ち勝つように、前記前進速度VF より大きいピーク値を持つ速度VR で後方Yに移動する。これにより、物品Mは、トラフ25上を、静摩擦抵抗より小さい動摩擦抵抗を受けながら相対的に前方Xに滑って移動する。以下、トラフ25の前記往復動を繰り返すことにより、物品Mが搬送方向Xに順次移動して搬送が行われ、トラフ25の先端側の計量部のプールホッパ9(図1)に物品Mが投入される。この構成によっても、先の実施形態の場合と同様の効果が得られる。
【0044】
また、やはり、前記リンク部材53における距離Aよりも距離Bの方が長く設定されているので、トラフ25の往復動ストロークがリエアモータ26の移動体38の往復動ストロークよりも大きくなる。ここで、動力伝達機構28が、リンク部材53を、その中間部で支軸52回りに揺動自在に支持した簡単な構成であるため、トラフ25の往復動ストロークを、リニアモータ26の移動体38の往復動ストロークの上限値を越えた大きな値に容易に設定できる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明のリニア搬送装置によれば、物品が載置されたトラフと、リニアモータと、前記トラフを搬送方向の前後に案内する案内体と、前記リニアモータの移動体と前記トラフとを連結して、前記移動体の移動により、その移動方向と逆方向に前記トラフを前記案内体に沿って搬送方向に往復動させる動力伝達機構と、前記リニアモータを制御して前記トラフの往復動により物品を搬送させるコントローラとを備えたため、リニアモータの移動体にトラフの重量が掛からないので、リニアモータを長寿命化できるとともに、リニアモータの移動体の移動方向と逆方向にトラフが往復動するので、トラフの慣性力を打ち消すことができ、トラフの往復動にともない搬送装置を支持するベースに加わる振動を十分に低減できる。また、リニアモータの移動体の直線移動が動力伝達機構を介してトラフに伝達されるので、トラフの往復動ストロークをリニアモータの移動体の上限変位量を越えて大きく設定できる。
さらに、本発明のリニア搬送装置によれば、第 3 のリンク部材の支軸回りに支持される中間部の位置(請求項1)またはリンク部材の支軸回りに支持される中間部の位置 ( 請求項2 ) を第1のリンク部材またはリニアモータのシャフトに近接した位置に設定することにより、簡単かつ確実に、トラフの往復動ストロークをリニアモータの移動体の上限変位量を越えて設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るリニア搬送装置を使用した組合せ計量装置を示す一部切断した概略正面図である。
【図2】(A)は同搬送装置を示す側面図、(B)は同搬送装置の後部断面図である。
【図3】同搬送装置の搬送動作を示す側面図である。
【図4】(A)および(B)は、同搬送装置に動作モードの例を示す特性図である。
【図5】(A)は本発明の他の実施形態に係るリニア搬送装置の側面図、(B)は同搬送装置の後部断面図である。
【図6】同搬送装置の搬送動作を示す側面図である。
【符号の説明】
7…移送フィーダ(リニア搬送装置)、25…トラフ、26…リニアモータ、27…案内体、28…動力伝達機構、29…コントローラ、30…制御条件設定手段、35…ハウジング、36…コイル、37…磁石、38…移動体、40…シャフト、44…重錘、61…第1リンク部材、62…第2リンク部材、63…第3リンク部材、M…物品

Claims (5)

  1. 物品が載置されたトラフと、
    リニアモータと、
    前記トラフを搬送方向の前後に案内する案内体と、
    前記リニアモータの移動体と前記トラフとを連結して、前記移動体の移動により、その移動方向と逆方向に前記トラフを前記案内体に沿って搬送方向に往復動させる動力伝達機構と、
    前記リニアモータを制御して前記トラフの往復動により物品を搬送させるコントローラとを備え、
    前記の物品が載置されたトラフの重量は、前記移動体の重量と等しいかそれよりも大きく、
    前記動力伝達機構は、一端部が前記移動体に連結された第 1 リンク部材と、一端部が前記トラフに連結された第 2 リンク部材と、一端部が前記第 1 リンク部材の他端部に、他端部が前記第 2 リンク部材の他端部にそれぞれ連結され、中間部で支軸回りに回動自在に支持された第 3 リンク部材とを有しており、
    3 リンク部材の支軸回りに支持される中間部から第 1 リンク部材との連結部までの距離よりも、前記中間点から第 2 リンク部材との連結部までの距離の方が大きくなるように設定されている、リニア搬送装置。
  2. 物品が載置されたトラフと、
    リニアモータと、
    前記トラフを搬送方向の前後に案内する案内体と、
    前記リニアモータの移動体と前記トラフとを連結して、前記移動体の移動により、その移動方向と逆方向に前記トラフを前記案内体に沿って搬送方向に往復動させる動力伝達機構と、
    前記リニアモータを制御して前記トラフの往復動により物品を搬送させるコントローラとを備え、
    前記の物品が載置されたトラフの重量は、前記移動体の重量と等しいかそれよりも大きく、
    前記動力伝達機構は、一端部が前記リニアモータのシャフトに連結され、他端部が前記トラフに連結されて、中間部で支軸回りに回動自在に支持されたリンク部材を有しており、
    前記支軸回りに支持される中間部から前記リニアモータのシャフトに連結される一端部までの距離よりも、前記中間部から前記トラフに連結される他端部までの距離の方が長く設定されている、リニア搬送装置。
  3. 請求項1または2において、さらに、物品の種類に応じた制御条件を前記コントローラに設定する制御条件設定手段を備えたリニア搬送装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記移動体に、前記トラフの慣性力を打ち消す重錘が固定されているリニア搬送装置。
  5. 請求項1から4のいずれかにおいて、
    前記リニアモータは、ハウジングに固定されたコイルと、前記ハウジングに直線移動可能に支持されて前記移動体を形成するシャフトと、このシャフトに固定された磁石とを有するリニアステッピングモータであるリニア搬送装置。
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