JP4228587B2 - アミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法 - Google Patents

アミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法に関するものである。アミノメチル基含有ベンズアミド化合物は医薬、農薬、液晶、機能性高分子モノマーなどの中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】
アミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製法としてはいくつか知られている。例として4-アミノメチルベンズアミドの製法を挙げると、4−シアノベンズアミドをアンモニア含有メタノール中に懸濁させ、室温下Rh/Al23を触媒として反応させる方法(特開昭60−139670号公報)や、同じく4−シアノベンズアミドをアンモニア存在下、スポンジニッケル触媒を用いて接触水素添加させる方法(特表平8−505862号公報)、また、4−アミノメチル安息香酸エステルの塩酸塩をアンモニアで処理する方法(米国特許第3817981号)を挙げる事ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
4−シアノベンズアミドを出発原料とする方法では低濃度での反応をさせるため、生産性が悪く、しかも低収率である。また、4−アミノメチル安息香酸エステルを出発原料として用いる方法はこの原料を得るまでに多段階にわたる反応や煩雑な操作を伴い、生産性がよいとは言えない。
【0004】
本発明は、医農薬中間体として有用な一般式(II)
【化5】
Figure 0004228587
(式中、−CONH2と−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CONH2−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンズアミド化合物を工業的に有利な方法により、高収率、高純度で製造することを課題の一つとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、一般式(I)
【化6】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を出発原料として、ベンゼン環上のシアノ基(−CN)をアミド基(−CONH2)に変換することにより、上記目的を達成することを発見し、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明は、以下の項目に関するものである。
【0007】
[1]一般式(I)
【化7】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を水和させる事を特徴とする一般式(II)
【化8】
Figure 0004228587
(式中、−CONH2と−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CONH2は−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、X、nは上記と同じ意味を表す。)で表されるアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0008】
[2]水和を濃硫酸存在下で行うことを特徴とする[1]に記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0009】
[3]水和をアルコール溶媒中、塩基性化合物の存在下で行うことを特徴とする[1]に記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0010】
[4]水和を過酸化水素存在下で行うことを特徴とする[1]に記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0011】
[5]水和を塩基性化合物の存在下で行うことを特徴とする[4]に記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0012】
[6]水和をスポンジ銅を触媒として行うことを特徴とする[1]に記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0013】
[7]一般式(I)のアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物が、m−またはp−アミノメチルベンゾニトリルであり、一般式(II)のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物が、m−またはp−アミノメチルベンズアミドである[1]〜[6]のいずれかに記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0014】
[8]一般式(III)
【化9】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、2つの−CNはメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子あるいはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるフタロニトリル化合物の一方のニトリル基を選択的に還元して得られる一般式(I)
【化10】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、X、nは上記と同じ意味を表す。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を用いることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明で用いられる一般式(I)
【化11】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物は、対応する一般式(III)
【化12】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、2つの−CNはメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子あるいはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるジニトリル化合物の片側ニトリル基の水素添加反応により容易にかつ大量に製造できる。例えばp−アミノメチルベンゾニトリル、m−アミノメチルベンゾニトリルは各々テレフタロニトリル、イソフタロニトリルを水素前処理したスポンジニッケル/コバルト触媒を使用し片側ニトリル部位を選択的に水素化することで反応収率80%で得られる(特開平10−204048号公報)。4−アミノメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリル、3−アミノメチル−2,4,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルは各々テレフタロニトリル、イソフタロニトリルの塩素化で得られたテトラクロロテレフタロニトリル、テトラクロロイソフタロニトリルをフッ素化して得られるテトラフルオロテレフタロニトリル、テトラフルオロイソフタロニトリルの片側ニトリル部位を選択的に水素化することで製造できる。テトラフルオロテレフタロニトリルの場合、p−アミノメチルベンゾニトリルと同様の条件で反応を行うと、ガスクロマトグラフィー面積百分率38%(分析条件はp−アミノメチルベンゾニトリルと同じ。)で4−アミノメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゾニトリルが得られる。
【0017】
本発明で用いられる一般式(I)
【化13】
Figure 0004228587
(式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CH2NH2のメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物の水和の方法は、例えば以下の方法がある。
【0018】
(1)硫酸の存在下でニトリル基を水和する方法。
(2)有機溶媒の存在下、塩基性化合物を存在させニトリル基を水和する方法。
(3)過酸化水素存在下でニトリル基を水和する方法。
(4)スポンジCu存在下ニトリル基を水和する方法。
【0019】
次に上記(1)〜(4)の方法を説明する。
【0020】
(1)硫酸の存在下でニトリル基を水和する方法
この方法で使用する硫酸は濃硫酸が好もしいが、後述のような共存させる水を含んでいてもかまはない。使用する硫酸量としては、原料のベンゾニトリル化合物が溶解する量で十分である。少なすぎると反応生成物が析出し取り扱いが困難になる。一方過剰に用いた場合、廃棄物処理量が増加し環境上好ましくない。具体的な使用量は原料のアミノメチル基含有ベンゾニトリルの溶解度により最適量は異なるが、原料のアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物の1質量倍〜20質量倍が好ましく、更に好ましくは2質量倍〜10質量倍である。
【0021】
反応温度については、反応温度が低い場合には反応の進行が遅く、逆に反応温度が高い場合には生成物のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物が加水分解を受けて収率が低下するため、0〜80℃が好ましい。更に好ましくは、5〜60℃である。
【0022】
反応の際、水和反応に必要な量の水を共存させる。共存させる水の量としては原料のアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物の1モル当量倍〜50モル当量倍が好ましく、更に好ましくは1.1モル当量倍〜20モル等量倍である。また、アミノメチル基含有ベンソニトリル化合物の含水物も使用できる。
【0023】
生成したアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の単離精製については、酸性塩として存在しているため、中和した後水を濃縮し、析出した結晶をろ過する。ろ過した結晶中に無機塩等が含まれている場合には、水から再結晶操作を繰り返し、ろ過した結晶を乾燥し単離精製できる。
【0024】
(2)有機溶媒の存在下、塩基性化合物を存在させニトリル基を水和する方法
(2)の場合、使用する塩基性化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。使用量としては使用するアミノメチル基含有ベンゾニトリルに対して、0.01質量倍〜5質量倍が好ましく、更に好ましくは0.02質量倍〜2質量倍である。
【0025】
使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものであれば使用可能だが、原料および塩基性化合物の溶解性などから、アルコール系溶媒が適している。アルコール溶媒の具体例としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノールのようなアルキルアルコールやシクロへキシルアルコールなどの脂環式アルコール、ベンジルアルコールのような芳香族アルコールがあげられる。
【0026】
反応の際、水和反応に必要な量の水を共存させる。共存させる水の量としては原料のアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物の1モル当量倍〜20モル当量倍が好ましく、更に好ましくは1.1モル当量倍〜10モル等量倍である。また、アミノメチル基含有ベンソニトリル化合物の含水物も使用できる。
【0027】
反応温度は、使用する溶媒の種類にもよるが、20℃〜溶媒沸点温度までが
好ましく、更に好ましくは40℃〜溶媒沸点温度である。
【0028】
生成したアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の単離精製については、使用した塩基化合物を中和し、低温減圧下で溶媒を留去した後水から再結晶し、濾過した結晶を乾燥することで単離精製できる。
【0029】
(3)過酸化水素存在下でニトリル基を水和する方法
この反応は、Radziszewskiによって報告され[Rer.,18,355(1885)]、古くから知られた反応であるが、本発明の化合物のようなアミノ基を有する化合物に酸化剤である過酸化水素を利用することは、予想外のことである。
【0030】
理論上過酸化水素は原料のベンゾニトリル化合物に対し2モル当量使用するが、反応条件によって必要量が変化する。本発明で使用する過酸化水素量としては、1.5〜3.5モル当量倍が好ましく、反応が完結し、かつ過酸化水素残存量を低減するために更に好ましい使用量としては1.6〜2.5モル当量倍である。
【0031】
反応温度については、反応温度が低い場合には反応の進行が遅く、逆に反応温度が高い場合には生成物のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物が加水分解を受け易くなる事や、アミノメチル基と過酸化水素の反応を促進し収率が低下するため、0〜60℃が好ましく、更に好ましくは、1℃〜40℃である。
【0032】
また、(3)では、塩基性化合物を触媒として用いることが好ましい。塩基性化合物としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物が好ましい。使用量としては反応速度が十分得られる量でよいが、使用するアミノメチル基含有ベンゾニトリルに対して、0.01モル倍量〜1.5モル倍量が好ましく、更に好ましくは0.05〜1.0モル倍量である。
【0033】
反応溶媒としては水を使用するが、水を過酸化水素水の形で供給してもかまわない。また、反応や単離精製に影響のない他の溶媒を含有してもかまわない。アミノメチル基含有ベンソニトリル化合物の含水物も使用できる。
【0034】
水の使用量としては、使用するアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物に対し1質量倍〜20質量倍が好ましく、殊更好ましくは2質量倍〜10質量倍である。
【0035】
生成したアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の単離精製については、濃度によって結晶が析出している場合と溶解している場合がある。析出している場合にはろ過し、必要なら水から再結晶操作を行う。溶解している場合には、水を濃縮し、析出した結晶をろ過し、必要なら水から再結晶操作を繰り返し、ろ過した結晶を乾燥し単離精製できる。
【0036】
(4)スポンジCu存在下ニトリル基を水和する方法
ここで使用するスポンジ銅触媒の使用量は、十分な反応速度が得られる量でよいが、原料のアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物に対し、0.01質量倍〜5質量倍が好ましく、更に好ましくは0.05質量倍〜3質量倍である。使用する溶媒としては水や水和反応に必要な水を共存させたアルコール系溶媒が適している。この際特に酸、塩基性化合物等を添加しなくても反応が進行する。
【0037】
使用する溶媒量としては、原料であるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物の2倍重量〜100倍重量が好ましく、更に好ましくは3質量倍〜20質量倍である。反応温度としては、5℃〜160℃が好ましく、さらに好ましくは30〜120℃である。反応圧力については、常圧でも加圧しても反応可能である。
【0038】
生成したアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の単離精製については濃度によって結晶が析出している場合と溶解している場合がある。析出している場合にはろ過し、必要なら水から再結晶操作を行う。溶解している場合には、水を濃縮し、析出した結晶をろ過し、必要なら水から再結晶操作を繰り返し、ろ過した結晶を乾燥し単離精製できる。
【0039】
上記(1)〜(4)の各方法で水から結晶化、あるいは再結晶を行うのは、反応中、あるいは単離操作時にアミノメチル基含有ベンズアミド化合物のアミド基が加水分解し生成してくるアミノメチル基含有安息香酸等の不純物を除去するのに有効なことがその理由である。
【0040】
また、本発明では原料のアミノメチル基含有ベンゾニトリル、溶媒、触媒、反応基剤(アルカリ、過酸化水素等)は、どの様に添加、混合しても構わない。
【0041】
【実施例】
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0042】
なお、生成物等の分析には高速液体クロマトグラム法を用いた。条件を以下に示した。
<高速液体クロマトグラム条件>
カラム : Shodex(登録商標、昭和電工(株)製) C18M−4E+ プレカラム
カラム温度 : カラムオーブン 40℃
溶離液 : 水/アセトニトリル/酢酸=2500/500/15(ml)
1−オクタンスルホン酸ナトリウム 6.45g
溶離液流量: 1ml/min
検出器: UV(230nm)
【0043】
実施例1
モーター駆動の攪拌機を備えた反応器に濃硫酸3450g(試薬、純度98%)を加えた後、p−アミノメチルベンゾニトリルの含水物1148g(p−アミノメチルベンゾニトリルとして958.6g/7.253モル、純度83.5%、水分量:189.4g/10.522モル)を反応温度が40〜50℃になるよう徐々に添加し50℃で3時間混合攪拌した。反応終了後、水1440gを加え、40℃で1時間、室温下で1晩攪拌した。析出した結晶を濾別した後、水4000gに縣濁させ、温度を40〜50℃に維持しながら水酸化カリウム2117g(試薬、純度85%)を少量ずつ加え中和した。
析出したp−アミノメチルベンズアミド含有硫酸カリウム結晶を濾過し、濾液を5℃まで冷却した。析出してきた結晶を濾別し乾燥させたところ、p−アミノメチルベンズアミド521.6gを得た。
また、濾過したp−アミノメチルベンズアミド含有硫酸カリウム結晶より、水からの再結晶を5回繰り返し、p−アミノメチルベンズアミドを421.7g得た。(合計の収率はp−アミノメチルベンゾニトリル基準で84%であった。)高速液体クロマトグラフによる分析により得られたp−アミノメチルベンズアミドの純度はいずれの場合も97%以上であった。
【0044】
実施例2
モーター駆動の攪拌機を備えた反応器に、tert−ブタノール416g、水酸化カリウム(試薬、85%純度)31.9g、p−アミノメチルベンゾニトリルの含水物59.5g(p−アミノメチルベンゾニトリルとして50.0g/0.378モル、純度84%、水分量:9.5g/0.528モル)を順次混合し、80℃で2時間加熱攪拌した。反応終了後室温まで冷却し15質量%硫酸水溶液193.7gで中和し、70℃で硫酸カリウム結晶を熱時濾過した。得られた濾液中のtert−ブタノールを減圧下濃縮し、5℃まで冷却し、2時間攪拌した。析出した結晶を濾別し乾燥させ、p−アミノメチルベンズアミドを46.6g得た。(p−アミノメチルベンゾニトリル基準収率で82%であった。)
高速液体クロマトグラフによる分析により得られたp−アミノメチルベンズアミドの純度は99%以上であった。
【0045】
実施例3
モーター駆動の攪拌機を備えた反応器に、水45g、水酸化ナトリウム(試薬、96%純度)1.38g、次いでp−アミノメチルベンゾニトリル43.56gを加え、室温下で攪拌した。30質量%過酸化水素水74.8gを反応温度が30℃以下となるように徐々に滴下し混合攪拌した。発泡がおさまり温度上昇がなくなったところで反応液を5℃まで冷却した。析出した結晶を濾別し乾燥させ、p−アミノメチルベンズアミドを41.92g得た。(p−アミノメチルベンゾニトリル基準収率81%)高速液体クロマトグラフによる分析により得られたp−アミノメチルベンズアミドの純度は97%であった。
【0046】
実施例4
100mlオートクレーブ(日東高圧(株)製、材質SUS−316)に水43g、p−アミノメチルベンゾニトリルの含水物11.5g(p−アミノメチルベンゾニトリルとして 10g、純度86.7%)、スポンジ銅2.0g(日興リカ(株)製、R−300C)を加え、密閉後窒素置換を行い、100℃で6時間反応した。反応終了後、触媒を濾過し、濾液を5℃まで冷却し濾別した。濾別した結晶10.0g(湿体、p−アミノメチルベンズアミド8.05g含有)を水43gに縣濁させ、70℃に加熱し溶解させ、再度5℃まで冷却し濾別し乾燥させ、p−アミノメチルベンズアミドを7.99g得た。(p−アミノメチルベンゾニトリル基準収率71%)高速液体クロマトグラフによる分析により得られたp−アミノメチルベンズアミドの純度は99%以上であった。
【0047】
実施例5
p−アミノメチルベンゾニトリルの代わりにm−アミノメチルベンゾニトリルを使用した以外は、実施例3と同じ操作を行った。m−アミノメチルベンズアミドを38.11g得た。(m−アミノメチルベンゾニトリル基準収率77%)高速液体クロマトグラフによる分析により得られたm−アミノメチルベンズアミドの純度は97%であった。
【0048】
【発明の効果】
本発明により、フタロニトリル化合物より容易に得られるアミノメチル基含有べンゾニトリル化合物の水和反応を行う事で、アミノメチル基含有ベンズアミド化合物を高収率、高純度で製造することができる。

Claims (6)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004228587
    (式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を水和させる工程を濃硫酸存在下で行う事を特徴とする一般式(II)
    Figure 0004228587
    (式中、−CONHと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CONHは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、X、nは上記と同じ意味を表す。)で表されるアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
  2. 一般式(I)
    Figure 0004228587
    (式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を水和させる工程を過酸化水素存在下で行う事を特徴とする一般式(II)
    Figure 0004228587
    (式中、−CONHと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CONHは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、X、nは上記と同じ意味を表す。)で表されるアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
  3. 水和を塩基性化合物の存在下で行うことを特徴とする請求項2に記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
  4. 一般式(I)
    Figure 0004228587
    (式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子またはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を水和させる工程をスポンジ銅を触媒として行う事を特徴とする一般式(II)
    Figure 0004228587
    (式中、−CONHと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CONHは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、X、nは上記と同じ意味を表す。)で表されるアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
  5. 一般式(I)のアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物が、m−またはp−アミノメチルベンゾニトリルであり、一般式(II)のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物が、m−またはp−アミノメチルベンズアミドである請求項1〜4のいずれかに記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
  6. 一般式(III)
    Figure 0004228587
    (式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、2つの−CNはメタ位またはパラ位であり、Xは塩素原子あるいはフッ素原子を表し、nは0〜4の整数を表す。但し、nが2以上の場合、Xは同一であっても異なっていてもよい。)で表されるフタロニトリル化合物の一方のニトリル基を選択的に還元して得られる一般式(I)
    Figure 0004228587
    (式中、−CNと−Xはベンゼン環上の置換基を表し、−CNは−CHNHのメタ位またはパラ位であり、X、nは上記と同じ意味を表す。)で表されるアミノメチル基含有ベンゾニトリル化合物を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアミノメチル基含有ベンズアミド化合物の製造方法。
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