JP4228135B2 - 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒、およびポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒、およびポリオレフィンの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、5員環と7員環の組み合わせからなる環状π電子共役化合物とシクロペンタジエニル基、インデニル基またはフルオレニル基を配位子に持つことを特徴とする遷移金属化合物、およびその遷移金属化合物を構成成分とするオレフィン重合用触媒、さらにそれを用いてオレフィンの重合を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
均一系オレフィン重合用触媒として、周期表4族メタロセン化合物を触媒の構成成分として用いたメタロセン触媒がよく知られている。この触媒は重合活性が高く、組成分布が均一で、分子量分布が狭いオレフィン重合体が得られるという特徴を有することが知られている(たとえば、特許文献1参照)。さらに、このメタロセン触媒は、メタロセン化合物の構造を変えることで、その重合性能が大きく変化し、得られるポリマーの性質をコントロールすることが可能な為、様々なメタロセン化合物が合成され、オレフィン重合用触媒として検討が行われている。ところが、検討されているメタロセン化合物で用いられている配位子の基本構造は、シクロペンタジエニル基、インデニル基やフルオレニル基に限られており、それらの置換基を変えることでメタロセン触媒の性能コントロールが行われている。
【0003】
ところで、5員環と7員環が縮環した芳香族化合物であるアズレンは、アルキルリチウムやアリールリチウムなどの求核剤と反応させるとアズレンの4位に付加反応が起こり、4位にアルキル基やアリール基などの置換基を有するπ電子共役配位子となりうる。これまでにアリール化したアズレンをケイ素架橋した化合物を配位子として用いた周期表4族遷移金属化合物の合成が行われ、それを用いた重合触媒がα−オレフィン重合用触媒として有用であることが開示されている(たとえば、特許文献2参照)。しかしながら、エチレン系重合用触媒として、特に高い温度領域で重合を行うには、触媒性能が不十分であり、産業的に利用するための新たな触媒系の開発が望まれている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭58−19309号公報
【特許文献2】
特開平6−239914号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、ポリオレフィンを効率よく製造することが可能なオレフィン重合用触媒を提供すること、並びにそれを用いたポリオレフィンの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、鋭意検討の結果、特定の構造を有する遷移金属化合物をオレフィン重合用触媒の構成成分として用い、これに遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物および有機金属化合物を組み合わせることで、ポリオレフィンを効率よく製造できる新たな触媒系を見い出し、本発明を完成するに到った。
【0007】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0008】
【化5】
Figure 0004228135
[式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子であり、Xは各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基または炭素数7〜30のアルキルアリール基である。
1は下記一般式(2)、(3)、(4)または(5)
【0009】
【化6】
Figure 0004228135
[式中、R4は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基または炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。]
で表されるπ共役芳香族配位子である。R2は下記一般式(6)または(7)
【0010】
【化7】
Figure 0004228135
[式中、R5は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基または炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。R6は水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基である。ただし、R5,R6は置換基としてハロゲン原子やヘテロ原子を含んでいてもよい。]
で表される配位子である。Yは下記一般式(8)または(9)
【0011】
【化8】
Figure 0004228135
[式中、Qは炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子である。R7は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基である。]
で表される、R1とR2を架橋する役割をする基である。nは0または1であり、nが0の時、Yは無く、R1とR2は架橋されていない。]
で表される遷移金属化合物を提供するものである。また本発明は、該遷移金属化合物、遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物および有機金属化合物からなるオレフィン重合用触媒を提供するものである。さらに本発明は、該オレフィン重合用触媒を用いてオレフィン重合を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法を提供するものである。
【0012】
以下に本発明を詳細に説明する。本発明は、一般式(1)
【0013】
【化9】
Figure 0004228135
で表される構造の遷移金属化合物とこの遷移金属化合物を用いたオレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法に関する。一般式(1)中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子である。Xは各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基やそれらの異性体置換基などの炭素数1〜30のアルキル基、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニレニル基などの炭素数6〜30のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基などの炭素数7〜30のアリールアルキル基、またはメチルフェニル基、エチルフェニル基、メチルナフチル基などの炭素数7〜30のアルキルアリール基である。R1は下記一般式(2)、(3)、(4)または(5)
【0014】
【化10】
Figure 0004228135
で表されるπ共役芳香族配位子であり、式中、R4は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基やそれらの異性体置換基などの炭素数1〜30のアルキル基、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニレニル基などの炭素数6〜30のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基などの炭素数7〜30のアリールアルキル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、メチルナフチル基などの炭素数7〜30のアルキルアリール基、トリメチルシリル基、トリtert−ブチルシリル基、ジtert−ブチルメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基などの炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、トリベンジルシリル基などの炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基などの炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、またはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基などの炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。R2は下記一般式(6)または(7)
【0015】
【化11】
Figure 0004228135
で表される配位子であり、式中、R5は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基やそれらの異性体置換基などの炭素数1〜30のアルキル基、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニレニル基などの炭素数6〜30のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基などの炭素数7〜30のアリールアルキル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、メチルナフチル基などの炭素数7〜30のアルキルアリール基、トリメチルシリル基、トリtert−ブチルシリル基、ジtert−ブチルメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、トリフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、フェニルジメチルシリル基などの炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、トリベンジルシリル基などの炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基などの炭素数2〜20のジアルキルアミノ基、またはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基などの炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。R6は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基やそれらの異性体置換基などの炭素数1〜30のアルキル基、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニレニル基などの炭素数6〜30のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基などの炭素数7〜30のアリールアルキル基、またはメチルフェニル基、エチルフェニル基、メチルナフチル基などの炭素数7〜30のアルキルアリール基である。ただし、R5,R6は置換基としてハロゲン原子やヘテロ原子を含んでいてもよい。Yは下記一般式(8)または(9)
【0016】
【化12】
Figure 0004228135
で表される、R1とR2を架橋する役割をする基である。式中、Qは炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子を示す。R7は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基やそれらの異性体置換基などの炭素数1〜30のアルキル基、フェニル基、インデニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ビフェニレニル基などの炭素数6〜30のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基などの炭素数7〜30のアリールアルキル基、またはメチルフェニル基、エチルフェニル基、メチルナフチル基などの炭素数7〜30のアルキルアリール基である。nは0または1であり、nが0の時、Yは存在しない。すなわち、nが0の時は、R1とR2の間に架橋基は存在せずに、非架橋であることを示す。
【0017】
本発明の一般式(1)で表される遷移金属化合物の合成例として、例えば4位にフェニル基を持つアズレニル基とフルオレニル基がジフェニルメチレン架橋された配位子を持つ架橋型ジルコニウム錯体に関する合成方法を例示すると、まず、アズレンをアルキルリチウムでリチオ化した後、ジフェニルシリルフルオレニルクロリドと反応させ配位子の合成を行う。この配位子をリチオ化した後、四塩化ジルコニウムを反応させる方法で合成することが可能であるが、この方法に限定されるものではない。
【0018】
本発明に用いる一般式(1)で表される遷移金属化合物の具体的な例として、次に挙げる化合物を例示することができるが、これらに限定されるものではない。例えば、ジフェニルメチレン(4−フェニルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−メチルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−フェニルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−メチルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−フェニルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−メチルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−フェニルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−メチルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−フェニルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−メチルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−フェニルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−メチルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−フェニルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−メチルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−フェニルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルメチレン(4−メチルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−メチルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−メチルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−メチルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(4−メチルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−メチルアズレニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−メチルアズレニル)(2,7−ジtert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−メチルアズレニル)(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−フェニルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(4−メチルアズレニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどのジルコニウム化合物、これらの化合物中のアズレン部位の二重結合位置が異なる異性体、ジルコニウム原子をチタン原子、ハフニウム原子に変えた化合物や上記遷移金属化合物のジクロロ体をジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体に変えた化合物などを例示することができる。
【0019】
本発明におけるオレフィン重合用触媒の構成成分の一つであり、一般式(1)で表される遷移金属化合物および有機金属化合物と共に用いる(B)遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物とは、該遷移金属化合物または該遷移金属化合物と有機金属化合物との反応生成物と作用もしくは反応することにより、カチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物を示している。生成したカチオン性遷移金属化合物は、オレフィンを重合することが可能な重合活性種として作用する。遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物は、重合活性種を形成した後、生成したカチオン性遷移金属化合物に対して弱く配位または相互作用するものの、該活性種と直接反応しない化合物を提供する化合物であることが望ましい。
【0020】
遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物の例として、均一系オレフィン重合用触媒系の助触媒成分としてよく用いられているアルキルアルミノオキサンや非配位性のアニオンを有するイオン化イオン性化合物、さらに変性粘土化合物などが好ましいが、これらに限定されるものではない。
【0021】
本発明のオレフィン重合用触媒の構成成分である遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物が、変性粘土化合物である場合、用いる粘土化合物はカチオン交換能を有するものが好ましい。また、本発明において用いられる粘土化合物は、酸、アルカリによる処理、塩類処理および有機化合物、無機化合物処理による複合体生成などの化学処理を行うことが好ましい。
【0022】
粘土化合物としては、天然に存在するカオリナイト、ディッカイト、ハロイサイト等のカオリン鉱物、モンモリロナイト、ヘクトライト、バイデライト、サポナイト、テニオライト、ソーコナイト等のスメクタイト族、白雲母、パラゴナイト、イライト等の雲母族、バーミキュライト族、マーガライト、クリントナイト等の脆雲母族、ドンバサイト、クッケアイト、クリノクロア等の縁泥石族、セピオライト・パリゴルスカイトなどや、人工合成された粘土化合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0023】
化学処理に用いられる酸としては塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等のブレンステッド酸が例示され、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムが好ましく用いられる。塩類処理において用いられる化合物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化アンモニウム等のイオン性ハロゲン化物;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸アルミニウム、硫酸アンモニウム等の硫酸塩;炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸アルミニウム、リン酸アンモニウム等のリン酸塩などの無機塩および酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、シュウ酸カリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム等の有機酸塩などを挙げることができる。
【0024】
粘土化合物の有機化合物による複合体生成に用いられる有機化合物としては、オニウム塩や、トリチルクロライド、トロピリウムブロマイド等の炭素カチオンを生成するような化合物、フェロセニウム塩等の金属錯体カチオンを生成する錯体化合物が例示される。無機化合物による複合体生成に用いられる無機化合物としては、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウム、水酸化クロム等の水酸化物陽イオンを生成する金属水酸化物等を挙げることができる。
【0025】
本発明において用いられる変性粘土化合物のうち、特に好ましくは、粘土化合物中に存在する交換性カチオンである金属イオンを特定の有機カチオン成分と交換した粘土化合物−有機イオン複合体である変性粘土化合物である。この変性粘土化合物に導入される有機カチオンとして、具体的にはブチルアンモニウム、ヘキシルアンモニウム、デシルアンモニウム、ドデシルアンモニウム、ジアミルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルデシルアンモニウム、N,N−ジメチルトリデシルアンモニウム、N,N−ジメチルテトラデシルアンモニウム、N,N−ジメチルペンタデシルアンモニウム、N,N−ジメチルヘキサデシルアンモニウム、N,N−ジメチルヘプタデシルアンモニウム、N,N−ジメチルオクタデシルアンモニウム、N,N−ジメチルノナデシルアンモニウム、N,N−ジメチルイコサアンモニウム、N,N−ジメチルヘンイコサアンモニウム、N,N−ジメチルドコサアンモニウム等の脂肪族アンモニウムカチオン、アニリニウム、N−メチルアニリニウム、N,N−ジメチルアニリニウム、N−エチルアニリニウム、N,N−ジエチルアニリニウム、ベンジルアンモニウム、トルイジニウム、ジベンジルアンモニウム、トリベンジルアンモニウム、N,N,2,4,6−ペンタメチルアニリニウム等の芳香族アンモニウムカチオン等のアンモニウムイオン、あるいはジメチルオキソニウム、ジエチルオキソニウム等のオキソニウムイオンなどが例示されるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物が、遷移金属に対して対アニオンを提供するプロトン酸、ルイス酸、イオン化イオン性化合物またはルイス酸性化合物である場合、その構造は、下記一般式(10)で表されるプロトン酸、一般式(11)で表されるイオン化イオン性化合物、一般式(12)で表されるルイス酸または一般式(13)で表されるルイス酸性化合物のいずれかの構造を有する化合物であることが望ましい。
【0027】
[HL1][E(Ar)4] (10)
[AL2 m][E(Ar)4] (11)
[D][E(Ar)4] (12)
E(Ar)3 (13)
(ここで、Hはプロトンであり、Eはホウ素原子またはアルミニウム原子である。L1はルイス塩基、L2はルイス塩基またはシクロペンタジエニル基である。Aはリチウム、鉄または銀から選ばれる金属の陽イオンであり、Dはカルボニウムカチオンまたはトロピリウムカチオンである。Arは炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。mは0〜2の整数である。)
一般式(10)で表されるプロトン酸の具体例として、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリn−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジエチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ジメチルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、テトラメチレンオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、ヒドロニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トリn−ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0028】
一般式(11)で表されるイオン化イオン性化合物としては、具体的にはリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のリチウム塩、またはそのエーテル錯体、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等のフェロセニウム塩、シルバーテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、シルバーテトラキス(ペンタフルオレフェニル)アルミネート等の銀塩等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
一般式(12)で表されるルイス酸としては、具体的にはトリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリチルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、トロピリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トロピリウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0030】
一般式(13)で表されるルイス酸性化合物の具体的な例として、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボラン、トリス(2,3,4,5−テトラフェニルフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)ボラン、フェニルビス(パーフルオロフェニル)ボラン、トリス(3,4,5−トリフルオロフェニル)アルミニウム等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物が、アルキルアルミノオキサンである場合、その構造は下記一般式(14)または(15)
【0032】
【化13】
Figure 0004228135
(式中、R8は各々同一でも異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、tert−ブチル基などの炭素数1〜20の炭化水素基である。また、qは2〜60の整数である。)
で表される化合物であることが望ましい。なお、アルキルアルミノオキサンには少量の有機金属化合物が含まれていてもよい。
【0033】
本発明のオレフィン重合用触媒の構成成分であり、遷移金属化合物および遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物と共に用いられる(C)有機金属化合物とは、遷移金属化合物をアルキル化することが可能な化合物が好ましく、具体的にはメチルリチウムなどのアルキルリチウム化合物、メチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムクロライド、イソプロピルマグネシウムクロライド、ベンジルマグネシウムクロライド、メチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムブロマイド、イソプロピルマグネシウムブロマイド、ベンジルマグネシウムブロマイドなどのグリニャール試薬、ジメチルマグネシウムなどのジアルキルマグネシウム、ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などのジアルキル亜鉛、トリメチルボラン、トリエチルボランなどのアルキルボラン、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウムなどを挙げることができる。好ましい有機金属化合物としては、下記一般式(16)で表される有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
【0034】
(R93Al (16)
(式中、R9は互いに同じでも異なっていてもよく、水素原子、アミド基、アルコキシ基、炭化水素基を示し、そのうち少なくとも一つは炭化水素基である。)
特に好ましい化合物として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等を挙げることができる。
【0035】
本発明における(A)成分:遷移金属化合物と(B)成分:遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物および(C)成分:有機金属化合物の比に制限はないが、(B)成分の種類によって、次に示す比であることが望ましい。
【0036】
1)(B)成分がアルキルアルミノオキサンである場合:(A)成分と(C)成分の金属原子当たりのモル比は(A成分):(C成分)=100:1〜1:100000の範囲にあり、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましく、(A)成分と(B)成分の金属原子当たりのモル比が(A成分):(B成分)=100:1〜1:1000000にあり、特に1:1〜1:100000の範囲であることが好ましい。
【0037】
2)(B)成分が遷移金属に対して対アニオンを提供するプロトン酸、ルイス酸、イオン化イオン性化合物またはルイス酸性化合物である場合:(A)成分と(C)成分の金属原子当たりのモル比は(A成分):(C成分)=100:1〜1:100000の範囲にあり、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましく、(A)成分と(B)成分の金属原子当たりのモル比が(A成分):(B成分)=10:1〜1:1000にあり、特に3:1〜1:100の範囲であることが好ましい。
【0038】
3)(B)成分が変性粘土化合物である場合:(A)成分と(C)成分の金属原子当たりのモル比は(A成分):(C成分)=100:1〜1:100000の範囲にあり、特に1:1〜1:10000の範囲であることが好ましく、(A)成分と(B)成分の重量比が(A成分):(B成分)=10:1〜1:10000にあり、特に3:1〜1:1000の範囲であることが好ましい。
【0039】
(A)成分、(B)成分および(C)成分からなるオレフィン重合用触媒を調製する方法に関して制限はなく、調製の方法として、各成分に関して不活性な溶媒中あるいは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方法などを挙げることができる。また、これらの成分を反応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温度、処理時間も制限はない。また、各成分を2種以上用いてオレフィン重合用触媒を調製することも可能である。
【0040】
本発明における触媒は、通常の重合プロセス、すなわちスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重合、塊状重合のいずれのプロセスにも使用できる。
【0041】
本発明において重合とは単独重合のみならず共重合も意味し、これら重合により得られるポリオレフィンは、単独重合体のみならず共重合体も含む意味で用いられる。
【0042】
本発明におけるオレフィンの重合は、気相でも液相でも行うことができ、特に気相で重合を行う場合には、粒子形状の整ったポリオレフィンを効率よく安定的に生産することができる。また、重合を液相で行う場合、用いる溶媒は、一般に用いられている有機溶媒であればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセンなどのオレフィンそれ自身を溶媒として用いることもできる。
【0043】
本発明に用いるオレフィンは、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン、スチレンおよびスチレン誘導体、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン等の共役および非共役ジエン、シクロブテン等の環状オレフィン等が挙げられる。さらに、エチレンとプロピレンとスチレン、エチレンと1−ヘキセンとスチレン、エチレンとプロピレンとエチリデンノルボルネンのように、3種以上の成分を混合して重合することもできる。
【0044】
本発明の方法を用いてポリオレフィンを製造する上で、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温度は−100〜300℃、重合時間は10秒〜20時間、重合圧力は常圧〜3000kg/cm2Gの範囲で行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合終了後に得られるポリオレフィンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
【0045】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。なお、重合操作、反応および溶媒精製は、すべて不活性ガス下で行った。また、反応に用いた溶媒などはすべて予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行ったものを用いた。遷移金属化合物の同定は核磁気共鳴装置(日本電子、GSX−270)および質量分析装置(島津製作所、QP−1000)を用いて行った。変性粘土化合物中の変性反応によって置換したカチオンの量は、変性反応前後における粘土化合物のナトリウム含量の差から概算した。オレフィン重合体の融点Tmは、DSC(示差走査熱量計)SEIKO SC−5000を用いて測定した。MFR(メルトフローレート)は、ASTM D1238条件Eに準ずる方法で測定した。
【0046】
実施例1
[(4−フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジメチルシランの合成]
0℃に冷却したアズレン(0.50g,3.90mmol)のヘキサン溶液(20mL)に、フェニルリチウムのシクロヘキサン−ジエチルエーテル溶液(1.8M,2.4mL,4.29mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。再度、0℃に冷却した後、ジメチル[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]シリルクロリド(1.4g,3.9mmol)のトルエン溶液(20mL)を加え、室温で終夜攪拌した。反応終了後、1N塩酸を加え、酢酸エチルで抽出、飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒を留去することで、緑色の粘性固体を得た。シリカゲルカラム(シリカゲル20g,ヘキサン:塩化メチレン=5:1)で精製することで、薄い青色の固体として(4−フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジメチルシラン(1.56g,2.89mmol,74%)を得た。
【0047】
1H−NMR(CDCl3)δ=−0.02(s,3H,Si−Me),0.06(s,3H,Si−Me),1.29(s,9H,tert−Bu),1.31(s,9H,tert−Bu),3.00(d,1H),3.90(s,1H),5.65(m,1H),6.1〜7.8(m).
MS(70eV,EI) M/z=540
[ジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリドの合成]
上述の方法で合成した(4−フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジメチルシラン(1.49g,2.75mmol)のTHF溶液(60mL)を−78℃に冷却した後、n−BuLiのヘキサン溶液(1.59mol/L,5.2mL,8.25mmol)を加え、室温で終夜攪拌した。反応終了後、この反応混合物の溶媒を減圧下で留去したところ黄土色の泡状固体を得た。ヘキサンで洗浄した後、減圧下で乾燥したところ、黄土色の泡状固体を得た。
【0048】
上述の方法で得た黄土色泡状固体にトルエン(500mL)を加え、0℃に冷却した後、四塩化ジルコニウム(0.64g,2.75mmol)のトルエン懸濁液(30mL)を加え、室温で終夜攪拌を行った。反応終了後、セライトを敷いたG3フィルターを用いて、ろ過を行いトルエンに不溶な固体を取り除いた後、得られたオレンジ色のろ液の溶媒を減圧下で留去したところ、オレンジ色の固体を得た。トルエンとヘキサンの混合溶媒で再結晶を行ったところ、オレンジ色の固体として、(4−フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジメチルシラン(0.20g,0.29mmol,10%)を得た。1H−NMRスペクトルより2つの異性体の混合物として目的とする錯体を得た。
【0049】
1H−NMR(CDCl3)δ=0.95(s,Si−Me),1.03(s,Si−Me),1.06(s,Si−Me),1.08(s,Si−Me),1.15(s,tert−Bu),1.32(s,tert−Bu),1.34(s,tert−Bu),1.35(s,tert−Bu),4.12(d),4.54(d),4.78(d),5.14(d),5.44〜6.50(m),7.17〜8.02(m).
実施例2
[変性粘土化合物の調製]
水1500mLに、37%塩酸30mLおよびN,N−ジメチルオクタデシルアミンを89.1g加え、N,N−ジメチルオクタデシルアンモニウム塩酸塩水溶液を調製した。平均粒径7.8μmのモンモリロナイト300g(クニピアF(クニミネ工業製)をジェット粉砕機で粉砕することによって調製した)を上記塩酸塩水溶液に加え、6時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濾過し、得られたケーキを6時間減圧乾燥し、変性粘土化合物360gを得た。有機カチオン導入量は、1.0mmol/gであった。
【0050】
[触媒の調製]
50mLのシュレンク管に、[変性粘土化合物の調製]に従って合成した変性粘土化合物0.6g、ヘプタン20.2mLを加え、そこへトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(10wt%希釈品)をアルミニウム原子当たり7.05mmol(11.5mL)加えた後、1時間攪拌した(これを懸濁液Aとする)。一方、別に用意した50mLのシュレンク管に、実施例1に記載の方法で合成したジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリドを30.8μmol、ヘプタン7.7mLおよびトリエチルアルミニウムのヘプタン溶液(10wt%希釈品)をアルミニウム原子当たり3.1mmol(5.1mL)加えた後、1時間攪拌した(これを溶液Bとする)。得られた溶液Bを懸濁液Aに加えて、その後室温で2時間攪拌することにより、触媒を調製した(ジルコニウム濃度0.5mmol/L)。
【0051】
[重合]
1Lのオートクレーブを窒素置換した後、C9〜C13飽和炭化水素溶媒(IPソルベント1620(出光石油化学社製))600mLと1−ヘキセン 40mLを加え、エチレンによりオートクレーブの内圧を21kg/cm2Gに調節し、オートクレーブの温度を170℃にした。次に、調製した触媒をジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリド当たり6.0μmol(12mL)を窒素圧により一緒にオートクレーブへ供給して、10分間重合を行った。未反応のエチレンを除去し、溶液状態のポリマーをオートクレーブ下部より抜き出した。そこへエタノールを投入し、ろ過および100℃での減圧乾燥を6時間実施することにより7.6gのポリマーを得た。ポリマーのTmは127℃、MFRは、9.8g/10minであった。
【0052】
実施例3
[触媒の調製]
50mLのシュレンク管に、実施例1に記載の方法で合成したジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリドを10μmol、トルエン6.0mLおよびメチルアルミノオキサンのトルエン溶液(2.85M)をアルミニウム原子当たり40mmol(14.0mL)加えることにより、触媒を調製した(ジルコニウム濃度0.5mmol/L)。
【0053】
[重合]
1Lのオートクレーブを窒素置換した後、C9〜C13飽和炭化水素溶媒(IPソルベント1620(出光石油化学社製))600mLと1−ヘキセン 40mLを加え、エチレンによりオートクレーブの内圧を21kg/cm2Gに調節し、オートクレーブの温度を170℃にした。次に、調製した触媒をジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリド当たり6.0μmol(12mL)を窒素圧により一緒にオートクレーブへ供給して、10分間重合を行った。未反応のエチレンを除去し、溶液状態のポリマーをオートクレーブ下部より抜き出した。そこへエタノールを投入し、ろ過および100℃での減圧乾燥を6時間実施することにより8.3gのポリマーを得た。ポリマーのTmは126℃、MFRは、10.1g/10minであった。
【0054】
実施例4
[触媒の調製]
50mLのシュレンク管に、実施例1に記載の方法で合成したジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリドを10μmol、トルエン7.0mLおよびトリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(0.85M)をアルミニウム原子当たり2.5mmol(3.0mL)加えた後、1時間攪拌した(これを溶液Cとする)。
【0055】
一方、別に用意した100mLのシュレンク管に、ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオロボレート50.7mg、トルエン52.8mLを加えて溶解した(これを溶液Dとする)。
【0056】
溶液Cに溶液Dを10mL加えることにより触媒を調製した(ジルコニウム濃度0.5mmol/L)。
【0057】
[重合]
1Lのオートクレーブを窒素置換した後、C9〜C13飽和炭化水素溶媒(IPソルベント1620(出光石油化学社製))600mLと1−ヘキセン 40mLを加え、エチレンによりオートクレーブの内圧を21kg/cm2Gに調節し、オートクレーブの温度を170℃にした。次に、調製した触媒をジメチルシランジイル(フェニルアズレニル)[2,7−ジ(tert−ブチル)フルオレニル]ジルコニウムジクロリド当たり6.0μmol(12mL)を窒素圧により一緒にオートクレーブへ供給して、10分間重合を行った。未反応のエチレンを除去し、溶液状態のポリマーをオートクレーブ下部より抜き出した。そこへエタノールを投入し、ろ過および100℃での減圧乾燥を6時間実施することにより7.6gのポリマーを得た。ポリマーのTmは125℃、MFRは、9.9g/10minであった。
【0058】
比較例1
オレフィン重合用触媒に用いる遷移金属化合物としてジメチルシランジイル(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドを0.5μmol用い、1−ヘキセンを20mL用いて、重合温度を150℃に変えた以外は、実施例2に示す方法と同じ方法で重合を行ったところ、10.5gのポリマーを得た。ポリマーのTmは124℃で、MFRは100g/10min以上の値であった。
【0059】
実施例2〜4および比較例1で得られたポリマーのTmとMFRを表1にまとめる。
【0060】
【表1】
Figure 0004228135
【発明の効果】
本発明の遷移金属化合物を構成成分とするオレフィン重合用触媒は、オレフィン重合に対して極めて有効であり、本触媒をオレフィン重合用触媒として用いることで、工業的に有益なポリオレフィンを効率よく製造することが可能である。

Claims (6)

  1. (A)一般式(1)
    Figure 0004228135
    【化1】
    [式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子であり、Xは各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基または炭素数7〜30のアルキルアリール基である。R は下記一般式(5)
    Figure 0004228135
    [式中、R は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基または炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。]
    で表されるπ共役芳香族配位子である。R は下記一般式(6)または(7)
    Figure 0004228135
    [式中、R は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、炭素数2〜20のジ アルキルアミノ基または炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。R はフェニル基である。]
    で表される配位子である。Yは下記一般式(8)または(9)
    Figure 0004228135
    [式中、Qは炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子である。R は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基である。]
    で表される、R とR を架橋する役割をする基である。nは0または1であり、nが0の時、Yは無く、R とR は架橋されていない。]
    で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物からなるオレフィン重合用触媒。
  2. (A)一般式(1)
    Figure 0004228135
    [式中、Mはチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子であり、Xは各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基または炭素数7〜30のアルキルアリール基である。R は下記一般式(5)
    Figure 0004228135
    [式中、R は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、炭素数2〜20のジ アルキルアミノ基または炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。]
    で表されるπ共役芳香族配位子である。R は下記一般式(6)または(7)
    Figure 0004228135
    [式中、R は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基、炭素数1〜30のアルキルシリル基、炭素数6〜30のアリールシリル基、炭素数7〜30のアルキルアリールシリル基、炭素数2〜20のジアルキルアミノ基または炭素数1〜20の酸素含有炭化水素基である。R はフェニル基である。]
    で表される配位子である。Yは下記一般式(8)または(9)
    Figure 0004228135
    [式中、Qは炭素原子、ケイ素原子またはゲルマニウム原子である。R は各々独立して同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアリールアルキル基、炭素数7〜30のアルキルアリール基である。]
    で表される、R とR を架橋する役割をする基である。nは0または1であり、nが0の時、Yは無く、R とR は架橋されていない。]
    で表される遷移金属化合物、(B)遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物および(C)有機金属化合物からなるオレフィン重合用触媒。
  3. 請求項またはに記載の(B)遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物が、(B1)変性粘土化合物であることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  4. 請求項またはに記載の(B)遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物が、(B2)遷移金属に対して対アニオンを提供するプロトン酸、ルイス酸、イオン化イオン性化合物またはルイス酸性化合物であることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  5. 請求項またはに記載の(B)遷移金属化合物と反応してカチオン性遷移金属化合物を生成させる化合物が、(B3)アルキルアルミノオキサンであることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  6. 請求項5のいずれかに記載のオレフィン重合用触媒を用いてオレフィンの重合を行うことを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
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