JP4227553B2 - 透過性地下水浄化壁 - Google Patents
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かかる透過性地下水浄化壁によれば、汚染地下水の流速、流量や汚染濃度に対応して、各杭体ごとに充填剤を変更することや、透過性の浄化剤の透水係数や配合等を調節することが可能となるため好適である。また、長期間の使用により浄化剤の浄化機能が低下した場合でも、杭体ごとに浄化剤の置換作業を行えば、汚染地下水の流れを止めることなく作業を行うことが可能となる。
ここで、説明における左右は、地下水の流向方向を基準として、下流側から上流側方向を見て左右を決定する。
また、杭体10には、汚染地下水2を透過する浄化杭10aと汚染地下水2を遮水する遮水杭10bとがある。浄化杭10aはその上流側と下流側の両側面に透水孔12を有する有孔ライナー11aから構成されており、遮水杭10bは、透水孔12を有していない無孔ライナー11bにより構成されている。なお、本実施の形態の透過性地下水浄化壁1は、これらの浄化杭10aと遮水杭10bとが交互に配置されることにより構成されている。
さらに、浄化杭10aと遮水杭10bとの接合部は、図3(a)に示すように、ゴム板からなる止水板30を介して接合されており、止水板30の上流側には止水コンクリート31が打設されている。
ここで、図4(a)〜(f)は浄化杭10aの構築方法を各施工段階ごとに示した断面図である。また、図5(a)は隣接する杭体10同士の接合部を示した分解斜視図であり、図5(b)は同平面図、図5(c)は止水板30の設置状況を示した断面図である。
ここで、遮水杭10bの構築の際には、透過性浄化剤21の充填は行わず、杭体10の内部の地下水位線WLよりも高い位置までコンクリート20により充填を行う。
止水板30は、ライナープレート11の組立作業の際に、隣接する杭体10,10が、同じ1枚の止水板30の左右の端部をそれぞれの接合部t1においてライナープレート11,11により挟持するように配設されている(図5(a)及び(b)参照)。ここで、止水板30は、図5(c)に示すように、ライナープレート11よりも上下幅が広く、ライナープレート11を組み立てる際に、ライナープレート11の下端よりも下方向に突出するように配設される。そして、次の段のライナープレート11を組み立てる際に、既設の止水板30aの下端部と、新設の止水板30bの上端部とが重なるようにして配置し、ライナープレート11により挟持する。
また、徐々にライナープレート11を組み立てながら掘削する、いわゆる逆巻き工法による杭体10の構築のため、ケーシング等の透過性地下水浄化壁の深さと略同じ長さの土留部材を打設する必要がなく、大型の建設機械を必要としないとともに、上空に制限があるような施工箇所に関しても施工が可能である。
また、ライナープレート11の組み合わせや形状を調節することにより、適宜浄化に必要な厚みを有した透過性地下水浄化壁1を形成することが可能となる。
また、杭体10の集合体により構成される透過性地下水浄化壁1のうち、所定の杭体10に透過性浄化剤21を配設する構成としたため、高価な浄化剤の使用量を最小限に抑えた経済性に優れた透過性地下水浄化壁1の構築が可能となる。
また、各杭体10には、地下水の流向方向に対して中央よりやや下流側には、ライナープレートの内面及び杭体10の底面に沿って止水シール23が配設されているため、コンクリート20が収縮することによりコンクリート20とライナープレート11との間に隙間が形成された場合であっても、膨張した止水シール23により止水されるため、汚染地下水2が浄化されないまま流下することを抑止することが可能となる。
さらに、浄化杭10aの底部には、底版コンクリート20aが打設されているため、ボイリングなどが生じることにより、土砂と透過性浄化剤21とが混合して、その浄化機能が低下することが抑止される。
例えば、前記の実施の形態では、透過性地下水浄化壁を、複数の杭体の集合体により形成するものとしたが、直方体形状のいわゆる壁型の連続地中壁により構成してもよく、その構成は限定されるものではない。
また、前記の実施の形態では、浄化杭と遮水杭とを交互に配置するものとしたが、浄化杭のみを配置してもよく、その配置は汚染地下水の流量や汚染濃度等を考慮して、適宜設定すればよい。
また、浄化杭のコンクリート打設の際に、底版コンクリートと側部コンクリートとを2段階に分けて打設するものとしたが、これに限定されるものではなく、型枠を設置して、一度に打設してもよい。
また、前記の実施の形態では、透過性地下水浄化壁を構成する複数の浄化杭として断面形状小判型のライナープレートを使用するものとしたが、矩形断面や円形断面を形成するライナープレートを使用してもよく、各浄化杭の断面形状は限定されるものではない。また、各ライナープレートの形状寸法は限定されるものではない。
また、地山の状況に応じて適宜杭体内部に支保工等を設置する場合があることはいうまでもない。
また、透過性浄化剤の所定の透過性を維持することが可能であれば、砕石に限定されるものではなく、例えば、珪砂等を使用してもよい。
また、覆土材として、杭体の掘削に伴い発生した良質の発生土を使用するものとしたが、これに限定されるものではなく、必要以上の地表水が浸透することを防止することが可能であれば、その材料は限定されるものではない。
2 汚染地下水
3 浄化地下水
10 杭体(中空領域)
10a 浄化杭
10b 遮水杭
11 ライナープレート(土留部材)
12 透水孔
20 コンクリート(充填材)
21 透過性浄化剤(充填材)
22 発生土(充填材)
Claims (4)
- 汚染地下水の下流側流域の地中に該汚染地下水の流向方向に対して交差するように配設される透過性の中空領域と、
前記中空領域の内部に充填される充填材と、から構成されており、
少なくとも前記充填材の一部が浸透してきた前記汚染地下水を浄化する透過性の浄化剤からなる透過性地下水浄化壁であって、
前記中空領域の底版及び流向方向に対して左右の側部にコンクリートが打設されており、
前記中空領域は、流向方向前後面に複数の透水孔を有し、少なくとも上下方向で分割された組立式の土留部材から構成されていることを特徴とする、透過性地下水浄化壁。 - 汚染地下水の下流側流域の地中に該汚染地下水の流向方向に対して交差するように複数列状に配置された中空の杭体である透過性の中空領域と、
前記中空領域の内部に充填される充填材と、を備える透過性地下水浄化壁であって、
少なくとも前記充填材の一部が浸透してきた前記汚染地下水を浄化する透過性の浄化剤からななり、
前記中空の杭体の底版及び流向方向に対して左右の側部にコンクリートが打設されており、
前記中空の杭体は、流向方向前後面に複数の透水孔を有し、少なくとも上下方向で分割された組立式の土留部材から構成されていることを特徴とする、透過性地下水浄化壁。 - 前記組立式の土留部材が、ライナープレートであることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の透過性地下水浄化壁。
- 前記透過性地下水浄化壁が、その一部に遮水性杭体を有していることを特徴とする、請求項2に記載の透過性地下水浄化壁。
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