JP4227443B2 - 撮影用レンズ - Google Patents
撮影用レンズ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4227443B2 JP4227443B2 JP2003071437A JP2003071437A JP4227443B2 JP 4227443 B2 JP4227443 B2 JP 4227443B2 JP 2003071437 A JP2003071437 A JP 2003071437A JP 2003071437 A JP2003071437 A JP 2003071437A JP 4227443 B2 JP4227443 B2 JP 4227443B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wiper
- lens
- clutch
- shaft
- motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Accessories Of Cameras (AREA)
- Lens Barrels (AREA)
- Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスに付着した雨滴などを拭取るワイパー装置を具備した撮影用レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮影用レンズを屋外で使用する際は、天候や気候の変化を想定して、様々な対策を施して撮影を行っている。特に雨天や降雪の場合は、撮影用レンズのガラス表面に水滴が付着し、非常に見苦しい映像となってしまうばかりでなく、光学性能を低下させる原因にもなるため、雨天対策は屋外撮影における課題となっている。
【0003】
このような雨天対策の一つとして、電動式のワイパー装置を用いる事が知られており、例えば、図6に示すような電動式のワイパー装置を撮影用レンズに取り付けた撮影装置が知られている。図6において、100はテレビカメラ、101はパン・チルトヘッド付きの三脚、102は撮影用レンズ、103は撮影用レンズ102の底面に取り付けられた電動式ワイパー装置である。
また、104は不図示の電力源に接続するところの電動式ワイパー装置の電力供給用ケーブル、105は手元で遠隔操作するための信号ケーブル、106はワイパー動作を手元から操作するワイパーコントローラーである。
【0004】
通常は不図示の各種コントローラーユニットを使って、ズームミングやフォーカシングなどの遠隔操作を行うと同時に、三脚のパンやチルト動作を行い、所望の被写体を撮影する。
また、撮影用レンズ102には機能選択、特性変更などを行う各種スイッチが設けられており、これらスイッチは利便性に応じて、撮影用レンズの内部に配置されている。従って、より高い操作性を得るため、撮影者は撮影用レンズのレンズカバーを取り外し、各種設定を変更して撮影を行っている。
【0005】
また、ワイパー装置103は雨天に備えて、いつでも操作が行えるように準備されており、撮影用レンズ102のガラス表面に雨滴や雪が付着した場合は、ワイパーコントローラー106を操作して、ワイパーを動作させ、ガラス表面の水滴などを除去している。
また、特許文献1に開示されているようなワイパーユニットが提案されており、これによるとワイパー装置が駆動用モーターなどが内蔵されたワイパーユニットとして構成されている。
【特許文献1】
特開平9−80622号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図6に示すような従来例においては、該ワイパー装置は電力供給や、該ワイパー装置を撮影者の手元で操作する為のケーブル接続用コネクターが具備されており、撮影時は該ケーブルが接続されるため、軽快な撮影操作を更に困難なものにしていた。
また、前記撮影用レンズの内部に設けられた各種設定スイッチを設定するため、レンズカバーを外す際、ワイパー装置のケーブルが取り付いているため、該レンズカバーの着脱が困難になり、スイッチ操作の妨げになっていた。また、ケーブルが引っ張られてコネクターが破損したり、ケーブルが断線したりする恐れがあった。
【0007】
また、特許文献1に開示されているような従来例のワイパーユニットにおいては、撮影用レンズに取り付けるワイパー装置は駆動用モーター、制御AMPなどが内蔵されたユニットになっているため、非常に重い装置構成となる。
これらを、更に撮影用レンズの底面側に取り付ける場合は、撮影用レンズの運搬や収納において、該撮影用レンズを支える必要があるため、堅牢な造りとなり、質量が増大する要因となっていた。そのため、軽快な撮影操作に支障をきたしていた。
さらに、ワイパー装置を着脱式にした場合には、該ワイパー装置の着脱が煩雑である上に、屋外使用の際はワイパー装置を常に携帯しておかねばならず、搬入や運用面において撮影者への負担が大きいものとなる。
【0008】
そこで、本発明は、上記課題を解決し、軽量で撮影操作の良好なワイパー手段を有する撮影用レンズを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、レンズ本体と、前記レンズ本体をハウジングし、被写体側及びカメラ側にスライドするレンズカバーと、前記レンズ本体上に設けられ、前記レンズカバーを前記被写体側にスライドさせた際に操作可能な設定スイッチと、
前記レンズカバーに保持されるワイパー手段と、前記レンズ本体に取り付けられた駆動手段と、前記駆動手段の動力を前記ワイパー手段に伝達するクラッチと、を備える撮影用レンズであって、
前記レンズカバーを前記被写体側にスライドさせることにより、前記クラッチを非連結状態にすると共に前記設定スイッチを操作可能とし、
前記レンズカバーを前記カメラ側にスライドさせて前記クラッチを連結状態とすることによって、前記駆動手段の動力を前記ワイパー手段に伝達し、前記ワイパー手段を駆動可能に構成したものである。
具体的には、撮影用レンズのコントロール基板より制御されるモーターの動力を前記クラッチを介してワイパー手段に伝達し、このワイパー手段によってガラス表面に付着した水滴などを拭取るように構成する。
これにより、天候などに左右されずに撮影用レンズを用いることが可能となり、撮影用レンズの利便性が格段に向上する。
また、ワイパー手段を撮影用レンズに内蔵する構成を採ることができ、非常に簡潔な構成となり、軽量化を図ることができる。
また、この軽量化により、撮影用レンズの操作性や機動性を向上させることができる。収納面においても、ワイパー手段を収納するための専用の収納箱を必要としないので、汎用性がきわめて高くなる。
また、ワイパー装置専用の電力供給用ケーブルや、ワイパー装置専用の操作ケーブルが不要となり、撮影機材の設置時間が短縮される他、高い操作性が可能となる。また、三脚操作におけるケーブル類の取り回しの煩わしさから開放されるので、撮影者は撮影に集中することができる。
加えて、ワイパー駆動の電力をレンズ本体から供給することが可能となる構成を採ることができるため、バッテリーの準備や商用電源の手配が不要となり、撮影機材が簡略化できる。
さらに、ズーミングやフォーカシングなど、従来から用いられている各種コントローラーユニットに、ワイパー操作機能を付加することも可能となり、専用のワイパーコントローラーが不要となる。とりもなおさず、機材準備の煩わしさの軽減や、運搬性の向上、コストの低減などを図ることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、以下の実施例により説明する。
【0011】
【実施例】
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1における撮影用レンズのレンズカバーの一部断面図である。図1において、1はワイパー手段、2はワイパー手段を駆動するモーター、3はワイパー手段1とモーター2を連結するクラッチであり、光軸方向に連結される。4はワイパー手段の動作位置を検出する検出スイッチ、5は撮影用レンズの前面ガラス、6は撮影用レンズ、7は撮影用レンズ6のレンズ本体、8はレンズ本体7をハウジングしているレンズカバー、9はレンズ本体7にレンズカバー8を取り付けるためのロックツマミを示す。
【0012】
同図において、一連の動作を説明すると、撮影用レンズ6は不図示のカメラに装着され、撮影が開始される。撮影用レンズ6はカメラへの取り付けと同時に電気の接続が行われる構造となっており、撮影用レンズ6に電力が供給される。
撮影用レンズ6には不図示のコントロール基板がレンズ本体に取り付けられており、各種動作の制御をおこなっている。モーター2は不図示のコントロール基板に接続されており、該モーターの制御は該コントロール基板によって行われている。モーター2の動力はクラッチ3を介してワイパー手段1に伝達される。ワイパー手段1はレンズ本体7に取り付けられた前面ガラス5の表面に接する位置で、レンズカバー8に保持されている。
ここで、前面ガラス5に付着した水滴を拭取るには、不図示のワイパー操作スイッチをONにして、ワイパー動作の指令を送る。これを受けて、不図示のコントロール基板はモーター2の動作指令を送り、モーター2を作動させる。モーター2の動力はクラッチ3を介してワイパー手段1に伝達される。動力を与えられたワイパー手段1は前面ガラス5に付着した水滴を除去するべく動作する。
【0013】
次に、ワイパー手段1を停止させるには、前記不図示のワイパー操作スイッチをOFFにして、ワイパー停止の指令を送る。これを受けて、前記不図示のコントロール基板はモーター2の停止指令を送り、モーター2を停止させる。この時、コントロール基板は検出スイッチ4の信号を読み取り、ワイパー手段1の動作位置を検出する。
検出スイッチ4の信号から、ワイパー手段1の動作位置が所定の位置に無い場合は、不図示のコントロール基板はモーター2の作動を継続させて、ワイパー手段1を作動させる。ワイパー手段1が所定の位置になると、検出スイッチ4にて検出され、モーター2が停止し、拭取り動作が終了する。
【0014】
図2は図1の撮影用レンズにおいて、レンズカバーを光軸方向にスライドさせた状態を表し、符号1〜9は図1と同構成の部分である。
図2において、10はレンズ本体7に具備されたフックであり、ロックツマミ9と連結する。11はレンズ本体に設けられた撮影用レンズの機能選択、特性変更などを行う各種設定スイッチである。
通常、撮影用レンズには、撮影者が好みの機能を求めて、或いは撮影状況に応じた最適な特性に変更する事を希望した際は、レンズ本体7に設けられた各種設定スイッチ11を設定することで、それが実現できる構成になっている。
【0015】
図2において、各種設定スイッチ11を設定するための手順は、レンズカバー8に設けられたロックツマミ9を解除し、フック10との連結を解除する。レンズカバー8を撮影用レンズ6の光軸方向の被写体側にスライドさせる。レンズ本体7の各種設定スイッチを操作する。設定を終えると、レンズカバー8を光軸方向カメラ側にロックツマミ9がフック10に係るまでスライドさせる。ロックツマミ9をロックして、レンズカバー8をレンズ本体7に取り付ける。これで、各種設定スイッチの設定作業は完了する。
【0016】
この時、ワイパー手段1はレンズカバー8に取り付けられているため、該レンズカバー8のスライドに連動して、該ワイパー手段1もスライドする。ワイパー手段1とモーター2はクラッチ3を介して光軸方向に連結されており、レンズカバー8が光軸方向の被写体側にスライドすると、クラッチ3は非連結となり、ワイパー手段1とモーター2が切り離される。
また、レンズカバー8を光軸方向カメラ側にスライドすると、クラッチ3は連結となり、ワイパー手段1とモーター2が接続されて、ワイパー動作が可能となる。
【0017】
図3は図1における撮影用レンズの要部断面図を表し、1はワイパー手段、1aは前面ガラス5に接した位置で保持されたワイパーブレード、1bはワイパーを駆動するための動力を伝えるワイパーアームであり、その一端にはワイパーブレード1aが取り付けられている。2はレンズ本体7に取り付けられ、不図示のコントロール基板に電気的に接続されるモーター、12はモーター2と検出スイッチ4をレンズ本体7に取り付けるアタッチメント、13はモーター2の出力軸にピン14で固定され、前述の図1に示すクラッチ3に連結する連結軸、13aは連結軸13に設けられた、連結軸13の回転位置を表す指標部、13bは連結軸13に具備された連結ピン、4は連結軸13の回転位置に対応してON−OFFを行う検出スイッチである。
【0018】
また、5は前面ガラス、7はレンズ本体、8はレンズカバー、8aはレンズカバー8を構成する一部であり、レンズ本体7の先端部が貫通するように配置されたカバー前板である。15は連結ピン13bと切欠き溝15aで回転軸方向に嵌め合い、軸方向にバネで付勢されたクラッチリングであり、15aはクラッチリング15の端面方向に貫通し、連結ピン13bと嵌め合う切欠き溝である。
17は回転自在に保持され、その一端にワイパーアーム1bが取り付けられたアーム軸であり、15bはクラッチリング15に設けられ、該クラッチリング15をアーム軸17に対する回転を規制するための直線カムである。
17aはアーム軸17に設けられ、直線カム15bに嵌め合う規制ピンである。16はクラッチリング15を軸方向に付勢するバネ、18はベアリングである。19はレンズカバー8に一体的に設けられた、アーム軸17を保持するワイパー台である。
【0019】
図3において、不図示のコントロール基板から回転指令を受けたモーター2が回転すると、連結軸13が回転する。連結軸13はその先端に連結ピン13bが具備されており、クラッチリング15の切欠き溝15aに嵌め合っている。これによりモーター2の回転はクラッチリング15に伝達される。この時、連結ピン13bと切欠き溝15aが嵌め合う回転位置は決められている。
クラッチリング15は規制ピン17aを介してアーム軸17に嵌め合っており、該クラッチリング15の回転がアーム軸17に伝達される。アーム軸17はその一端にワイパーアーム1bが取り付けられ、ベアリング18とワイパー台19に回転自在に保持されている。
【0020】
また、アーム軸17の回転は不図示のリンク機構によりワイパーアーム1bに連結されており、アーム軸17が回転するとワイパーアーム1bが作動する。ワイパーアーム1bは、その一端にワイパーブレード1aが前面ガラス5に接した位置で取り付けられている。これにより、ワイパーアーム1bが作動するとワイパーブレード1aによって、前面ガラス5の表面の水滴が除去される。ここで、ワイパー手段1の動作位置はクラッチリング15により連結軸13の回転位置と一致しているので、検出スイッチ4にて指標部13aの回転位置を検出する事により、ワイパー手段1の動作位置が検出可能となる。
【0021】
一方、レンズカバー8を光軸方向の被写体側にスライドさせると、ワイパー手段1も光軸方向にスライドする。同時にクラッチリング15もスライドし、切欠き溝15aと連結ピン13bの嵌め合いがレンズカバー8のスライド方向に切り離される。
レンズカバー8を光軸方向カメラ側にスライドすると、同様にして、クラッチリング15がスライドする。この時、切欠き溝15aと連結ピン13bの回転位置が異なると、嵌め合いは成立せず、連結ピン13bがクラッチリング15の端面に干渉するが、クラッチリング15はバネ16によって軸方向に付勢されているので、干渉してもバネが圧縮するので、レンズカバー8のスライドを妨げることはない。
また、このような状態であっても、モーター2を回転させれば、切欠き溝15aと連結ピン13bの回転位置が一致し、バネ16に付勢されたクラッチリング15がスライドして嵌め合いが成立する。従って、ワイパー手段1とモーター2が連結されなくても、ワイパー機能が損なわれることはない。
【0022】
[実施例2]
図4は、本発明の実施例2における撮影用レンズの要部の断面図であり、図1と同じ部分には同一符号が付されている。図4において、1はワイパー手段、1aは前面ガラス5に接した位置で保持されたワイパーブレード、1bはワイパーを駆動するための動力を伝えるワイパーアームであり、その一端にはワイパーブレード1aが取り付けられている。
2はレンズ本体7に取り付けられ、不図示のコントロール基板に電気的に接続されるモーター、4は入力軸22の回転位置に対応してON−OFFを行う検出スイッチである。5は前面ガラス、7はレンズ本体、8はレンズカバー、8aはレンズカバー8を構成する一部であり、レンズ本体7の先端部が貫通するように配置されたカバー前板である。
【0023】
また、12はモーター2と検出スイッチ4をレンズ本体7に取り付けるアタッチメントであり、21はクラッチである。20はモーター2の出力軸に嵌め合い、軸方向にバネ24で付勢されたクラッチ軸であり、20bはクラッチ軸20に設けられ、該クラッチ軸20のモーター軸に対する回転を規制するための直線カムである。
20aはクラッチ軸20の先端部に一体に設けられ、回転軸に対称に設けられた並行部であり、2aはモーター2の出力軸に設けられ、直線カム20bに嵌め合う規制ピンである。24はクラッチ軸20を軸方向に付勢するバネであり、17は回転自在に保持され、その一端にワイパーアーム1bが取り付けられたアーム軸である。18はベアリング、19はレンズカバー8に一体的に設けられた、アーム軸17を保持するワイパー台である。
22はアーム軸17に固定され、平行溝22bと指標部22aが設けられた入力軸であり、22aは入力軸22に一体に設けられた指標部である。22bは入力軸22に一体に設けら、回転軸に対称に設けられた並行溝であり、23はアーム軸17と入力軸22を固定する固定ピンである。
【0024】
図4において、不図示のコントロール基板から回転指令を受けたモーター2が回転すると、クラッチ軸20が回転する。クラッチ軸20はその先端に並行部20aが設けられており、入力軸22の平行溝22bに嵌め合っている。これによりモーター2の回転は入力軸22に伝達される。
入力軸22とアーム軸17は固定ピン23で固定されているので、該入力軸22が回転するとアーム軸17が回転する。アーム軸17はその一端にワイパーアーム1bが取り付けられ、ベアリング18とワイパー台19に回転自在に保持されている。
【0025】
また、アーム軸17の回転は不図示のリンク機構によりワイパーアーム1bに連結されており、アーム軸17が回転するとワイパーアーム1bが作動する。ワイパーアーム1bは、その一端にワイパーブレード1aが前面ガラス5に接した位置で取り付けられている。これにより、ワイパーアーム1bが作動するとワイパーブレード1aによって、前面ガラス5の表面の水滴が除去される。ここで、ワイパー手段1の動作位置は入力軸22に設けられた指標部22aと同期しており、検出スイッチ4にて指標部22aの回転位置を検出する事により、ワイパー手段1の動作位置が検出可能となる。
【0026】
一方、レンズカバー8を光軸方向の被写体側にスライドさせると、ワイパー手段1も光軸方向にスライドする。同時に入力軸22もスライドし、並行部20aと平行溝22bの嵌め合いがレンズカバー8のスライド方向に切り離される。レンズカバー8を光軸方向カメラ側にスライドすると、同様にして、入力軸22がスライドする。この時、並行部20aと平行溝22bの回転位置が異なると、嵌め合いは成立せず、並行部20aの端面が入力軸22に干渉するが、クラッチ軸20はバネ24によって軸方向に付勢されているので、干渉してもバネが圧縮するので、レンズカバー8のスライドを妨げることはない。
また、このような状態であっても、モーター2を回転させれば、並行部20aと平行溝22bの嵌め合い位置が一致し、バネ24に付勢されたクラッチ軸20がスライドして嵌め合いが成立する。従って、ワイパー手段1とモーター2が連結されなくても、ワイパー機能が損なわれることはない。
【0027】
[実施例3]
図5は、本発明の実施例3における撮影用レンズの要部断面図であり、図1と同じ部分には同一符号が付されている。
図5において、1はワイパー手段、1aは前面ガラス5に接した位置で保持されたワイパーブレード、1bはワイパーを駆動するための動力を伝えるワイパーアームであり、その一端にはワイパーブレード1aが取り付けられている。
2はレンズ本体7に取り付けられ、不図示のコントロール基板に電気的に接続されるモーターであり、4は磁石枠27の回転位置に対応してON−OFFを行う検出スイッチである。5は前面ガラス、7はレンズ本体、8はレンズカバーである。
8aはレンズカバー8を構成する一部であり、レンズ本体7の先端部が貫通するように配置されたカバー前板であり、12はモーター2と検出スイッチ4をレンズ本体7に取り付けるアタッチメントである。
25は回転自在に保持され、その一端にワイパーアーム1bが取り付けられ、もう一方の端にD形状の平行部25aを有するアーム軸である。
【0028】
また、18はベアリング、19はレンズカバー8に一体的に設けられた、アーム軸25を保持するワイパー台である。26はアーム軸25の軸方向にバネ特性を有し、該アーム軸25に固定された面バネであり、27は面バネ26に固定され、端面に指標部27aを具備する磁石枠である。28は磁石枠27に固定された入力磁石、29は入力磁石29と吸着する出力磁石、30はモーター2の出力軸に固定され、その端面に入力磁石29が取り付けられた出力軸である。31は出力軸30をモーター2の出力軸に固定するセットビスである。
【0029】
図5において、不図示のコントロール基板から回転指令を受けたモーター2が回転すると、出力軸30が回転する。出力軸30には出力磁石29が設けられており、該出力磁石29は入力磁石28と十分な摩擦力を持って吸着するように構成されている。入力磁石28は磁石枠27に固定されているので、出力軸30の回転は磁石枠27に伝達される。
磁石枠27は面バネ26を介してアーム軸25に固定されているので、該磁石枠27が回転するとアーム軸25が回転する。アーム軸17はその一端にワイパーアーム1bが取り付けられ、ベアリング18とワイパー台19に回転自在に保持されている。
【0030】
また、アーム軸17の回転は不図示のリンク機構によりワイパーアーム1bに連結されており、アーム軸17が回転するとワイパーアーム1bが作動する。ワイパーアーム1bは、その一端にワイパーブレード1aが前面ガラス5に接した位置で取り付けられている。これにより、ワイパーアーム1bが作動するとワイパーブレード1aによって、前面ガラス5の表面の水滴が除去される。ここで、ワイパー手段1の動作位置は磁石枠27に設けられた指標部27aと同期しており、検出スイッチ4にて指標部27aの回転位置を検出する事により、ワイパー手段1の動作位置が検出可能となる。
【0031】
一方、レンズカバー8を光軸方向の被写体側にスライドさせると、ワイパー手段1も光軸方向にスライドする。同時に磁石枠27もスライドし、出力磁石29と入力磁石28の吸着が切り離される。
レンズカバー8を光軸方向カメラ側にスライドすると、同様にして、磁石枠27がスライドし、出力磁石29と入力磁石28が吸着される。この時、出力磁石29と入力磁石28の吸着方向の位置誤差は面バネ26が前記吸着方向に変形することにより吸収されるようになっており、ワイパー手段1とモーター2の連結が損なわれる事は無い。
また、回転方向の角度がずれた状態で前記出力磁石29と入力磁石28が吸着しても、ワイパー手段1の位置は指標部27aと同期しているので、ワイパー手段1の動作位置が変化することは無い。
なお、出力磁石29と入力磁石28のいずれか一方は磁性体に置き換えても良い。また、面バネ26をアーム軸25に対して回転を規制された、該アーム軸25の軸方向にスライド可能な、バネで付勢された構成に置き換えても良い。
【0032】
本願発明の実施の態様として、以下のような実施態様例を列挙することができる。
【実施態様1】
ガラス表面に付着した水滴などを拭取るワイパー手段を有する撮影用レンズにおいて、前記ワイパー手段と該ワイパー手段を駆動する駆動手段が、クラッチ手段を介して接続または切り離し可能に構成されていることを特徴とする撮影用レンズ。
【実施態様2】
前記ワイパー手段と該ワイパー手段の接続または切り離しが、前記撮影用レンズのレンズカバーの着脱操作に連動するように構成されていることを特徴とする実施態様1に記載の撮影用レンズ。
【実施態様3】
前記ワイパー手段と前記駆動手段が切り離されている状態において、前記レンズカバーを撮影用レンズへ装着することができ、且つ前記駆動手段を動作させることによって前記ワイパー手段と前記駆動手段の接続ができるように構成されていることを特徴とする実施態様1または実施態様2に記載の撮影用レンズ。
【実施態様4】
前記クラッチ手段は、前記レンズカバーの着脱方向に連結されることを特徴とする実施態様1〜3のいずれかに記載の撮影用レンズ。
【実施態様5】
前記クラッチ手段は、弾性部材にて付勢された噛み合い部材が前記レンズカバーの着脱方向に移動して連結されることを特徴とする実施態様1〜4のいずれかに記載の撮影用レンズ。
【実施態様6】
前記クラッチ手段は、磁力により連結されることを特徴とする実施態様1〜4のいずれかに記載の撮影用レンズ。
【実施態様7】
前記駆動手段はモーターで構成され、該モーターの電力は前記レンズ本体より供給されることを特徴とする実施態様1〜6のいずれかに記載の撮影用レンズ。
【実施態様8】
前記ワイパー手段は、前記ワイパー手段の動作位置を検出する検出手段からの出力に基づいて、前記撮影用レンズに設けられた操作スイッチ、或いは前記撮影用レンズに接続された該撮影用レンズの遠隔操作用コントローラーによって制御されるように構成されていることを特徴とする実施態様1〜7のいずれかに記載の撮影用レンズ。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、軽量で撮影操作の良好なワイパー手段を有する撮影用レンズを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における撮影用レンズのレンズカバーの一部断面図。
【図2】図1において、レンズカバーを光軸方向にスライドさせた状態を表した図。
【図3】図1における撮影用レンズの要部断面図。
【図4】本発明の実施例2における撮影用レンズの要部断面図。
【図5】本発明の実施例3における撮影用レンズの要部断面図。
【図6】従来例を示した、電動式のワイパー装置を取り付けた撮影装置の全体構成を表した図。
【符号の説明】
1:ワイパー手段
1a:ワイパーブレード
1b:ワイパーアーム
2:モーター
2a:規制ピン
3、21:クラッチ
4:検出スイッチ
5:前面ガラス
6、102:撮影用レンズ
7:レンズ本体
8:レンズカバー
8a:カバー前板
9:ロックツマミ
10:フック
11:各種設定スイッチ
12:アッタチメント
13:連結軸
13a、22a、27a:指標部
13b:連結ピン
15:クラッチリング
15a:切欠き溝
15b:直線カム
16:バネ
17:アーム軸
18:ベアリング
19:保持台
20:クラッチ軸
20a:並行部
20b:直線カム
22:入力軸
22b:並行溝
23:固定ピン
24:バネ
25:アーム軸
26:面バネ
27:磁石枠
28:入力磁石
29:出力磁石
30:出力軸
31:セットビス
100:テレビカメラ
101:三脚
103:電動式ワイパー装置
104:電力供給用ケーブル
105:信号ケーブル
106:ワイパーコントローラー
Claims (2)
- レンズ本体と、
前記レンズ本体をハウジングし、被写体側及びカメラ側にスライドするレンズカバーと、
前記レンズ本体上に設けられ、前記レンズカバーを前記被写体側にスライドさせた際に操作可能な設定スイッチと、
前記レンズカバーに保持されるワイパー手段と、
前記レンズ本体に取り付けられた駆動手段と、
前記駆動手段の動力を前記ワイパー手段に伝達するクラッチと、
を備える撮影用レンズであって、
前記レンズカバーを前記被写体側にスライドさせることにより、前記クラッチを非連結状態にすると共に前記設定スイッチを操作可能とし、
前記レンズカバーを前記カメラ側にスライドさせて前記クラッチを連結状態とすることによって、前記駆動手段の動力を前記ワイパー手段に伝達し、前記ワイパー手段を駆動することを特徴とする撮影用レンズ。 - 前記駆動手段に電気的に接続された状態で前記レンズ本体上に取り付けられたコントロール基板を備えており、
該コントロール基板が、前記ワイパー手段を動作するワイパー動作指令や前記ワイパー手段を停止させるワイパー停止指令を前記駆動手段に送ることを特徴とする請求項1に記載の撮影用レンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071437A JP4227443B2 (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 撮影用レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071437A JP4227443B2 (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 撮影用レンズ |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004279763A JP2004279763A (ja) | 2004-10-07 |
JP2004279763A5 JP2004279763A5 (ja) | 2006-05-11 |
JP4227443B2 true JP4227443B2 (ja) | 2009-02-18 |
Family
ID=33287877
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003071437A Expired - Fee Related JP4227443B2 (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | 撮影用レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4227443B2 (ja) |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003071437A patent/JP4227443B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004279763A (ja) | 2004-10-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN207198533U (zh) | 用于固定相机的连接组件及自拍杆、拍摄装置 | |
JPH0548193Y2 (ja) | ||
CN101995738B (zh) | 摄像装置 | |
US10571778B2 (en) | Adapter for an electronic view finder, camera, and electronic view finder | |
WO2019052009A1 (zh) | 自拍杆、云台相机及拍摄装置 | |
JP4227443B2 (ja) | 撮影用レンズ | |
CA1195421A (en) | Electronic cinema camera | |
JP2004120518A (ja) | 車載用雲台装置 | |
JP4399695B2 (ja) | 防振アダプタ | |
US11800208B2 (en) | Image capturing apparatus that is reduced in size and has high operability, and operation member | |
CN110573962B (zh) | 透镜镜筒、相机机身、相机系统 | |
WO2019019006A1 (zh) | 闪光灯控制方法、云台装置、手持云台以及无人机 | |
JP2722230B2 (ja) | カメラのリモートコントロール装置 | |
JPH03286684A (ja) | ビデオカメラ | |
JP2008244676A (ja) | 撮像装置、専用外部装置および撮像システム。 | |
CN213522119U (zh) | 一种摄影设备用可快速更换电池的无线控制器 | |
JP4541103B2 (ja) | カメラシステム | |
JP4650594B2 (ja) | 防振アダプタ | |
JP2014191112A (ja) | 光学ファインダー | |
US20220321751A1 (en) | Camera viewfinder system | |
JPH1031251A (ja) | カメラおよびカメラ用アクセサリ | |
JP4973228B2 (ja) | レンズ鏡筒及び光学装置 | |
JP4602587B2 (ja) | テレビカメラの操作ユニット装置 | |
JP2011081076A (ja) | 位置測位機能内蔵装置およびカメラ | |
JP2002107786A (ja) | 防振アダプタ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060313 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060313 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080709 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081114 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081128 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4227443 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205 Year of fee payment: 5 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |