JP4227374B2 - セメント板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この出願の発明は、セメント板の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、風合いのよい素材感に優れた表面を安定して形成可能とするセメント板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
住宅の外壁材、屋根材、塀材などの外装材には、断熱性、耐久性などの諸性能に優れたセメント板が用いられている。このセメント板は、セメントを主成分とし、パルプなどの天然繊維若しくはビニロン、ポリプロピレンなどの有機合成繊維などの補強繊維が適宜添加され、水と混練したセメントスラリーから、たとえば抄造−プレス成形により、あるいは押出成形、注型成形などにより製造されている。このようにして製造されるセメント板については、外装材としての付加価値を高めるために、意匠性の高い表面が必要とされており、自然石の持つ風合いを発現させる試みがなされている。
【0003】
たとえば、養生硬化後の塗装工程において珪砂若しくはシラスバルーン、パーライトなどの軽量骨材などの骨材をセメント板の表面に散布し、その前後に塗装し、表面化粧をしてそれら骨材をセメント板の表面に固着させるという工法が考えられている。
【0004】
しかしながら、上記の工法には、セメント板の表面から脱落せずにしっかりと固着する骨材は、平均粒径0.5mm程度以下の小さなものに限られるという問題がある。それというのも、平均粒径が0.5mmより大きな骨材を固着させるとなると、塗装量が増大するため、コスト高を招き、工業的に好ましくなくなるからである。
【0005】
そこで、養生硬化前のグリーンシート上に前記骨材を散布し、その後プレス成形してグリーンシート内に骨材を埋め込んだり、図4に示したように、骨材含有の乾式若しくは半乾式のセメント系表層材(41)をグリーンシート(42)の表面に散布し、プレス成形後、養生硬化前にグリーンシート(42)の表面に水を散布して骨材(43)を露出させたりするという工法が考えられている。これらの工法では、プレス成形から養生硬化の間に骨材(43)がグリーンシート(42)の表面にある程度固着するため、後の塗装工程において固着に必要な塗料の量を減らすことができ、また、骨材(43)は平均粒径3mm程度まで可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、グリーンシート(42)内に骨材を埋め込んだり、図4に示したような骨材(43)を表面に露出させたりする工法により製造されるセメント板には、それでも骨材(43)が、グリーンシート(42)の養生硬化前に固着不十分で脱落したり、水の散布条件などにより風合いよく露出しなかったりすることが往々にしてあり、表面の状態は決して安定しなかった。
【0007】
この出願の発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、風合いのよい素材感に優れた表面を安定して形成可能とするセメント板の製造方法を提供することを解決すべき課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この出願の発明の発明者らは、グリーンシートの養生硬化前における骨材の固着力の向上を目指し鋭意検討した結果、グリーンシートの表面に乾式若しくは半乾式のセメント系表層材を散布し、さらにその上に骨材を散布後プレス成形して骨材を固着させ、しかも散布する骨材の平均粒径を、プレス成形後のセメント系表層材のスプリングバック量以上とするとともに、プレス成形中のセメント系表層材の厚み以下とすることにより、骨材の固着力が向上し、養生硬化前の脱落を防止することができ、また、水の散布条件などに影響されずに骨材が風合いよくセメント板の表面に現出することを見出し、この出願の発明を完成した。
【0009】
すなわち、この出願の発明は、セメント、シリカ、パルプ及び顔料が配合されたグリーンシートの表面に乾式若しくは半乾式のセメント系表層材を散布し、さらにその上に軽量骨材を散布後プレス成形して軽量骨材をセメント系表層材の表面に固着させるセメント板の製造方法であり、前記軽量骨材の平均粒径が、プレス成形後のセメント系表層材のスプリングバック量以上であり、かつプレス成形中の前記セメント系表層材の厚み以下であることを特徴とするセメント板の製造方法を提供する。
【0010】
またこの出願の発明は、軽量骨材は、樹脂によりマイカがコーティングされていることを一態様として提供する。
【0011】
以下、図面に沿ってこの出願の発明のセメント板の製造方法についてさらに詳しく説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】
この出願の発明のセメント板の製造方法では、図1に示したように、セメント、シリカ、パルプ及び顔料が配合されたグリーンシート(1)の表面に乾式若しくは半乾式のセメント系表層材(2)を散布し、さらにその上に骨材(3)を散布後、プレス機(4)などによりプレス成形する。グリーンシート(1)は、養生硬化前のシートであり、セメント、シリカ、補強繊維としてのパルプ及び顔料が配合され、水と混練したセメントスラリーから、たとえば抄造−プレス成形により、あるいは押出成形、注型成形などにより製造することができる。このグリーンシート(1)の表面に散布する乾式若しくは半乾式のセメント系表層材(2)は、たとえば、含水率が50%程度以下に調整されたものとすることができる。すなわち、固形分に対して水は0〜50重量%とすることができる。固形分はグリーンシート(1)の製造に使用した原料と同配合のものとすることができる。もちろん、セメント系表層材(2)は、セメントを含有し、乾式若しくは半乾式のものである限り、組成及び含水率に特に制限はない。このセメント系表層材(2)の上に散布する骨材(3)は、これまでと同様の珪砂若しくはシラスバルーン、パーライトなどの軽量骨材とする。セメント板の外観性をより高めるには、骨材(3)は、樹脂によりマイカがコーティングされているものとすることができる。この場合の骨材(3)、マイカ及び樹脂の配合比、使用する樹脂の種類などについては特に制限はない。これまでにもマイカは、その独特の光沢感からセメント板の外観性を高めるために、グリーンシート(1)やセメント系表層材(2)、さらには塗料に添加されることがあったが、マイカのコーティングによる骨材(3)は、これまでにないよりグレードの高い自然石風の表面を実現する。また、骨材(3)の樹脂によるマイカのコーティングにより、マイカの取扱いが容易となり、単独で使用する際の粉塵発生という環境上の問題を解消することができる。
【0013】
ところで、この出願の発明のセメント板の製造方法では、前述のとおり、骨材(3)は、その平均粒径が、プレス成形後のセメント系表層材(2)のスプリングバック量以上であり、かつプレス成形中のセメント系表層材(2)の厚み以下でなければならない。これは以下の理由に基づく。
【0014】
図1に示したように、プレス成形時、その圧力によりセメント系表層材(2)は圧縮されるが、圧力は骨材(3)にも同時に加わるため、骨材(3)は、圧縮するセメント系表層材(2)の内部に埋め込まれる。しかしながら、プレス成形後圧力が解放されると、骨材(3)は、圧縮したセメント系表層材(2)から押上げられる。このときのセメント系表層材(2)の押上げ量がスプリングバック量(t)である。この出願の発明のセメント板の製造方法では、骨材(3)の平均粒径は、プレス成形後のセメント系表層材(2)の上記スプリングバック量(t)以上としている。図2は、骨材の平均粒径の最小値を模式的に示した断面図である。骨材(3)の平均粒径が上記スプリングバック量(t)未満であると、セメント系表層材(2)と固着する部分がなくなり、脱落を招く。
【0015】
図3は、骨材の平均粒径の最大値を模式的に示した断面図である。一般に、グリーンシート(1)の硬度は高く、このため、骨材(3)は、その平均粒径がプレス成形中のセメント系表層材(2)の厚みを超えると、グリーンシート(1)には埋まりにくく、骨材(3)がプレス成形時の圧力により破壊されるか、骨材(3)の強度によってはセメント系表層材(2)に圧力がかからない部分が生じ、成形性が悪くなる。したがって、この出願の発明のセメント板の製造方法では、骨材(3)の平均粒径はプレス成形中のセメント系表層材(2)の厚み以下としている。
【0016】
たとえば、セメント系表層材(2)のスプリングバック量(t)を1mm、プレス成形時の厚みを2mmとすると、骨材(3)の平均粒径範囲は1〜2mmと試算される。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
【0018】
【表1】
Figure 0004227374
【0019】
表1に示した配合の原料から厚み12mmのグリーンシートを抄造により作製し、その表面に同じく表1に示した配合を有し、含水率10%のセメント系表層材を散布した。さらにその上に、骨材としての軽石を1kg/m2で散布した。散布した軽石の平均粒径は、0.5mm、1mm、2mm及び2.5mmと変えてサンプルを作製した。その後、各サンプルに30kg/cm2で2秒間のプレス成形を行った。プレス成形中のセメント系表層材の厚みは2mmであり、プレス成形後のスプリングバック量は1mmであった。プレス成形後の軽石の状態は以下の表2に示したとおりである。
【0020】
【表2】
Figure 0004227374
【0021】
次いで、ほぼ固着若しくは固着した平均粒径が1mm、2mmの軽石を骨材としたサンプルを通常の養生条件で硬化させた。軽石の脱落はなく、得られたセメント板には、風合いのよい素材感に優れた表面が形成された。
(実施例2)
実施例1において平均粒径1mmの軽石のみを骨材として用い、この軽石と、平均粒径340μmのマイカと、樹脂としてのアクリルクリヤー塗料を混合し、乾燥させてマイカを軽石にコーティングした。このときの骨材、マイカ及び塗料の配合比は、骨材:マイカ:塗料=1000:10:50とした。そして、マイカがコーティングされた軽石を実施例1と同様にセメント系表層材の上に同じようにして散布、プレス成形し、養生硬化させた。軽石の脱落はなく、得られたセメント板には、風合いのよい素材感に優れるばかりでなく、光沢感もありグレードの高い表面が形成された。
【0022】
もちろん、この出願の発明は、以上の実施形態及び実施例によって限定されるものではない。原料及びセメント系表層材の配合、セメント系表層材のプレス成形中の厚み及びスプリングバック量、骨材の種類及び平均粒径などの細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。
【0023】
【発明の効果】
以上詳しく説明した通り、この出願の発明によって、外装材に有用なセメント板に風合いのよい素材感に優れた表面が安定して形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明のセメント板の製造方法の要部工程を模式的に示した断面図である。
【図2】骨材の平均粒径の最小値を模式的に示した断面図である。
【図3】骨材の平均粒径の最大値を模式的に示した断面図である。
【図4】この出願前に試みられた、骨材含有の乾式若しくは半乾式のセメント系表層材をグリーンシート上に散布し、プレス成形後、養生硬化前にグリーンシートの表面に水を散布して骨材を露出させるという工法により製造されるセメント板を示した断面図である。
【符号の説明】
1 グリーンシート
2 セメント系表層材
3 骨材
4 プレス機
41 セメント系表層材
42 グリーンシート
43 骨材

Claims (2)

  1. セメント、シリカ、パルプ及び顔料が配合されたグリーンシートの表面に乾式若しくは半乾式のセメント系表層材を散布し、さらにその上に軽量骨材を散布後プレス成形して軽量骨材をセメント系表層材の表面に固着させるセメント板の製造方法であり、前記軽量骨材の平均粒径が、プレス成形後のセメント系表層材のスプリングバック量以上であり、かつプレス成形中の前記セメント系表層材の厚み以下であることを特徴とするセメント板の製造方法。
  2. 軽量骨材は、樹脂によりマイカがコーティングされている請求項1記載のセメント板の製造方法。
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