JP4226832B2 - ヒンジ並びに電動ヒンジ及び携帯機器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、携帯電話機等に用いるのに好適なヒンジ、このヒンジにモータを設けた電動ヒンジ、及びこの電動ヒンジが用いられた携帯機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の携帯電話機には、受話部を送話部に対して電動ヒンジで回転させるようにした電動開閉式携帯電話機がある。この電動開閉式携帯電話機は、送話部に回転可能に連結され、かつ受話部に回転不能に連結されたヒンジ本体を有しており、このヒンジ本体をモータによって回転させることにより、受話部を送話部に対して回転させるようになっている(実用新案登録第3079820号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の電動開閉式携帯電話機においては、ヒンジ軸とモータとが歯車を介して連結されているため、回転中の受話部が外力によって停止させられると、モータに過大な負荷が掛かってしまい、モータが故障するおそれがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、第1の発明は、回転伝達機構を介して互いに回転可能に連結されたヒンジ本体及び回転部材を備え、上記回転伝達機構が伝達することができる最大トルクが所定の大きさ以下に設定されていることを特徴としている。
この場合、上記ヒンジ本体と上記回転部材との間には、上記ヒンジ本体が所定の第1回転位置に位置しているときには、上記ヒンジ本体を上記ヒンジ本体と上記回転部材との回転軸線を中心とする周方向のうちの一方向(以下、閉方向という。)へ回転付勢し、上記ヒンジ本体が所定の第2回転位置に位置しているときには、上記ヒンジ本体を上記回転軸線を中心とする周方向のうちの他方向(以下、開方向という。)へ回転付勢する回転付勢機構が設けられており、上記最大トルクが上記回転付勢機構による回転付勢力と同等以下に設定されていることが望ましい。
上記ヒンジ本体と上記回転部材とが上記回転軸線上に並んで配置され、上記回転伝達機構が、上記ヒンジ本体の上記回転部材側の端部に、回転不能に、かつ上記回転部材に対して接近離間するよう上記回転軸線方向へ移動可能に連結された可動部材と、この可動部材を上記回転部材側へ付勢する付勢手段とを有し、上記回転部材と上記可動部材との対向面の一方には、上記付勢手段の付勢力によって他方に押し付けられる凸部が設けられ、他方には、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の第3回転位置まで上記開方向へ回転したときに上記凸部に突き当たることによって上記回転部材の開方向への回転を上記ヒンジ本体に伝達する第1傾斜面と、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の第4回転位置まで閉方向へ回転したときに上記凸部に突き当たることによって上記回転部材の閉方向への回転を上記ヒンジ本体に伝達する第2傾斜面とが設けられていることが望ましい。
上記回転付勢機構が、上記可動部材及び上記付勢手段を上記回転伝達機構と共有し、上記回転部材と上記可動部材との対向面のうちの他方には、上記第1回転位置において上記一方に設けられた上記凸部に突き当たることにより、上記付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を上記閉方向へ回転付勢する回転付勢力に変換する第3傾斜面と、上記第2回転位置において上記一方に設けられた上記凸部に突き当たることにより、上記付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を上記開方向へ回転付勢する回転付勢力に変換する第4傾斜面とが設けられていることが望ましい。
上記回転部材と上記可動部材との対向面の他方には、凹部が形成され、この凹部を区画する面のうちの上記回転軸線を中心とする周方向の一側部が上記第1、第4傾斜面として共用され、上記凹部を区画する面のうちの上記回転軸線を中心とする周方向の他側部が上記第2、第3傾斜面として共用されていることが望ましい。
上記回転部材を間にして上記可動部材と逆側に配置された固定部材と、軸線を上記回転軸線と一致させて配置され、上記固定部材に回転可能に、上記回転部材に回転不能に、かつ上記回転軸線方向へ移動可能に、上記可動部材に回転可能に、かつ上記回転軸線方向へ移動可能に、上記ヒンジ本体に回転可能に順次挿通されたヒンジ軸とをさらに備え、上記ヒンジ本体及び上記固定部材が、上記ヒンジ軸に所定の停止位置から互いに離間する方向へ移動不能に連結され、上記付勢手段が、上記ヒンジ本体と上記可動部材との間に配置されることにより、上記ヒンジ本体を上記固定部材から離間する方向へ付勢するとともに、上記固定部材を上記可動部材及び上記回転部材を介して上記ヒンジ本体から離間する方向へ付勢して、上記ヒンジ本体及び上記固定部材を上記停止位置に位置させることが望ましい。
上記回転部材と上記固定部材との間には、上記回転部材が上記原点位置と上記最大回転位置とのいずれかに位置しているときには、上記回転部材を上記回転軸線方向における所定の第1軸方向位置に位置させ、上記ヒンジ本体が原点位置と上記最大回転位置から離間してそれらの中間に位置しているときには、上記回転部材が上記第1軸方向位置から上記固定部材側へ所定の第1移動距離だけ移動するのを許容する位置調節機構が設けられ、上記ヒンジ軸には、上記可動部材が上記回転部材の上記回転軸線方向への移動に追随して上記第1移動距離より小さい所定の第2移動距離だけ移動したときに上記可動部材を係止する係止部が設けられ、上記第1〜第4傾斜面が凸曲面によって形成されていることが望ましい。
上記位置調節機構が、上記回転部材と上記固定部材との対向面の一方に形成された突起と、他方に形成され、上記回転軸線を中心として周方向に延びる長溝とを有し、上記長溝は、上記回転部材が原点位置と上記最大回転位置とから離れてそれらの中間に位置しているときに、上記突起が上記長溝入り込むように配置形成されていることが望ましい。
【0005】
第2の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載のヒンジにおいて、上記回転部材を回転駆動するモータをさらに備えたことを特徴としている。
第3の発明は、請求項6〜9のいずれかに記載のヒンジにおいて、上記回転部材を上記ヒンジ軸を介して回転駆動するモータをさらに備えたことを特徴としている。
【0006】
第3の発明は、上記モータが上記回転軸線上に上記ヒンジ軸の上記固定部材側の端面と対向して配置され、上記ヒンジ軸の上記固定部材側の端面に軸線を上記回転軸線と一致させた駆動孔が設けられ、この駆動孔に上記モータによって回転駆動される駆動軸が回転不能に、かつ着脱可能に嵌合されていることを特徴とする請求項11に記載の電動ヒンジ。
【0007】
第4の発明は、互いに隣接する端部に軸線を一致させた収容筒部がそれぞれ設けられた本体部及び回転部を備え、請求項12に記載の電動ヒンジのヒンジ本体の一端部が上記本体部の収容筒部に回転可能に嵌合され、上記ヒンジ本体の他端部が上記回転部に回転不能に嵌合され、上記モータが上記本体部の収容筒部に回転不能に収容されていることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図1〜図23を参照して説明する。
図1〜図20は、この発明に係る携帯電話機(携帯機器)の一実施の形態を示すものである。この実施の形態の携帯電話機1は、図1〜図3に示すように、各種のボタン及びマイクロフォン(いずれも図示せず)が設けられた送話部(本体部)2と、液晶表示部及びスピーカー(いずれも図示せず)が設けられた受話部(回転部)3とを有している。送話部2と受話部3とは、回転軸線Lを中心として互いに回転可能に連結されている。ただし、以降においては、説明の便宜上、受話部3が送話部2に対して回転するものとする。受話部3は、その前面3aが受話部2の前面2aに突き当たった図1に示す閉位置(第1回転位置)と、閉位置から周方向へ所定角度だけ離れた図2に示す開位置(第2回転位置)との間を回転可能になっている。この実施の形態の場合、閉位置と開位置との間の角度は160°に設定されている。
【0009】
送話部2の受話部3側端部には、軸線を回転軸線Lと一致させた収容筒部2bが形成されている。収容筒部2bは、送話部2の左右方向における中央部に配置されている。受話部3の送話部2側の端部には、軸線を回転軸線Lと一致させた収容筒部3bが二つ形成されている。収容筒部3b,3bは、受話部3の左右方向(回転軸線L方向)の両端部にそれぞれ配置されており、互いに対向する内側の端面が収容筒部2bの両端面とそれぞれほぼ接触している。そして、図3において左側に配置された収容筒部3b及び収容筒部2bの内部には、この発明に係る電動ヒンジ4が収容されており、この電動ヒンジ4によって収容筒部2b,3bが回転軸線Lを中心として回転可能に連結され、ひいては受話部3が送話部2に回転軸線Lを中心として回転可能に連結されている。右側の収容筒部3bと収容筒部2bとは、周知のヒンジ(図示せず)によって回転可能に連結されているが、それらもこの発明に係る電動ヒンジ4によって回転可能に連結してもよい。
【0010】
電動ヒンジ4は、減速歯車機構(図示せず)を内蔵したモータ5と、収容筒部2b,3bを回転軸線Lを中心として回転可能に連結するヒンジ10とを備えている。モータ5は、収容筒部2bの内部に回転不能に収容されている。したがって、モータ5の出力軸5aを回転させると、受話部3がヒンジ10を介して回転させられる。モータ5の出力軸5aは、携帯電話機1が初期状態にあるとき(このとき、受話部3は閉位置に位置している。)の回転位置を原点位置とすると、原点位置とそこから開位置側へ向かって180°離れた位置(以下、最大回転位置という。)との間を回転可能であり、図1及び図2に示す押釦81を1回押圧操作すると、原点位置から最大回転位置まで、あるいは最大回転位置から原点位置まで回転するようになっている。つまり、出力軸5aが原点位置に位置しているときに押ボタン81を押圧操作すると、出力軸5aが原点位置から最大回転位置まで回転して停止し、出力軸5aが最大回転位置に位置しているときに押ボタン81を押圧操作すると、出力軸5aが最大回転位置から原点位置まで回転して停止する。このとき、受話部3は、強制的に停止させられない限り、閉位置から開位置まであるいは開位置から閉位置まで回転する。なお、出力軸5aの回転位置を回転センサ(図示せず)によって検出することにより、モータ5の停止が自動的に行われるようになっている。
【0011】
ヒンジ10は、モータ5の回転を収容筒部3bに伝達して受話部3を回転させることができるのみならず、モータ5が停止しているときには、手動でも受話部3を回転させることができるように構成されている。受話部3を手動で回転させる場合には、受話部3を回転させるための回転トルクがモータ5の出力軸5aまでは伝達される。しかし、出力軸5aとモータ5の回転子(図示せず)との間には、回転子の回転を出力軸5aに伝達するが、出力軸5aの回転を回転子に伝達することのないウォーム歯車機構等の不可逆回転伝達機構が介装されている。したがって、受話部3を手動で回転させたときに、モータ5の電気回路側に過大な負荷が作用することがない。
【0012】
図4〜図7に示すように、ヒンジ10は、ヒンジ本体20、ヒンジ軸30、固定部材40、回転部材50、可動部材60及びコイルばね(付勢手段)70を主な構成要素としている。
【0013】
ヒンジ本体20は、図4〜図7及び図8に示すように、円筒状をなしており、その一端部(図4及び図5における左端部:以下、左右は図4及び図5における左右を意味するものとする。)外周が収容筒部3bの内周に回転不能に嵌合され、右端部外周が収容筒部2bの内周に回転可能に嵌合されている。これにより、収容筒部2b,3bが回転可能に連結され、ひいては受話部3が送話部2に回転軸線Lを中心として回転可能に連結されている。しかも、ヒンジ本体20は、受話部3と一体に回転する。ヒンジ本体20の左端部には、底部21が形成されている。ヒンジ本体20の右端部には、その右端面から左方へ向かって延びる一対のガイド溝22,22が形成されている。ガイド溝22は、ヒンジ本体20の周方向に180°離れて配置されている。
【0014】
ヒンジ軸30は、図4〜図7及び図9に示すように、右端部から左端部に向かって順次形成された頭部31、大径部32、小径部33及び加締め部34を有している。頭部31、大径部32、小径部33及び加締め部34は、いずれも断面円形状をなしており、互いの軸線を一致させて形成されている。しかも、頭部31、大径部32、小径部33及び加締め部34は、その順に小径になっている。ヒンジ軸30は、その軸線を回転軸線Lと一致させて配置されており、モータ5と対向する右端面には、断面非円形の駆動孔35が形成されている。この駆動孔35にモータ5の出力軸5aが回転不能に嵌合されている。したがって、ヒンジ軸30は、モータ5に追随して回転し、出力軸5aが原点位置に位置しているときには原点位置に位置し、出力軸5aが最大回転位置に位置しているときには最大回転位置に位置する。
【0015】
ヒンジ軸30は、ヒンジ本体20内にその右端開口部から挿入されている。そして、頭部31がヒンジ本体20の右端面にそこから若干離れた状態で対向する一方、加締め部34が底部21に形成された貫通孔21aを貫通している。貫通孔21aから突出した加締め部34には、停止板82が嵌合されている。この停止板82は、加締め部34を加締めることにより、小径部33の左端面に突き当たった状態で加締め部34に固定されている。停止板82に底部21が突き当たることにより、ヒンジ本体20のヒンジ軸30に対する左方への移動が阻止されている。
【0016】
図4〜図7及び図10に示すように、固定部材40は、円板状をなしており、その中央部には貫通孔41が形成されている。この貫通孔41には、ヒンジ軸3の大径部32が回転可能にかつ摺動可能に貫通している。ただし、固定部材40は、頭部31に突き当たることにより、右方への移動が阻止されている。固定部材40の外周は、収容筒部2bの内周に回転不能に嵌合されている。しかも、固定部材40は、収容筒部2bに回転軸線L方向へ移動不能に固定されている。これにより、ヒンジ10全体が回転軸線L方向へ移動不能になっている。ヒンジ10の回転軸線L方向における固定は、固定部材40以外の部材、例えばヒンジ本体20を収容筒部3bに固定することによって行ってもよい。
【0017】
図4〜図7及び図11に示すように、回転部材50は、円板状をなしており、その中央部には、長円状の貫通孔51が形成されている。この貫通孔51には、ヒンジ軸30の大径部32の左端部に形成された駆動部32aが回転不能に、かつ回転軸線L方向へ移動可能に嵌合されている。したがって、回転部材50は、モータ5によりヒンジ軸30と一体に回転させられ、出力軸5aが原点位置に位置しているときには回転部材50も原点位置に位置し、出力軸5aが最大回転位置に位置しているときには回転部材50も最大回転位置に位置する。しかも、回転部材50は、ヒンジ軸30に対して回転軸線L方向へ移動可能である。
【0018】
図4〜図7及び図12に示すように、可動部材60は、円板部61を有している。この円板部61は、ヒンジ本体20の右端部内周に回転軸線L方向へ摺動可能に嵌合されている。円板部61の中央部には、貫通孔61aが形成されている。この貫通孔61aには、ヒンジ軸30の小径部33が回転可能にかつ摺動可能に嵌合している。円板部61の外周には、一対のガイド部62,62が形成されている。一対のガイド部62,62は、周方向へ180°離れて配置されており、ヒンジ本体20のガイド溝22に摺動可能に挿入されている。これにより、可動部材60がヒンジ本体20に対し回転軸線L方向へ移動可能に、かつ回転不能に連結されている。したがって、可動部材60は、ヒンジ本体20と共に受話部3と一体に回転する。そこで、以下においては、受話部3が閉位置に位置しているときの可動部材60の位置も閉位置と称し、受話部が開位置に位置しているときの可動部材60の位置も開位置と称する。可動部材60とヒンジ本体20の底部21との間には、上記コイルばね70が設けられている。このコイルばね70により、ヒンジ本体20が停止板82に押し当てられる一方、可動部材60が回転部材50に、回転部材50が固定部材40に、固定部材40がヒンジ軸30の頭部31に順次押し当てられている。これにより、ヒンジ10全体がユニット化されている。
【0019】
上記ヒンジ本体20と回転部材50との間には、回転付勢機構90が設けられている。回転付勢機構90は、可動部材60及びコイルばね70を有しており、受話部3が閉位置又はその近傍に回転したとき、換言すれば可動部材60が閉位置又はその近傍に回転したときには、コイルばね70の付勢力により可動部材60を開位置側から閉位置側へ回転付勢し、受話部3(可動部材60)が開位置又はその近傍に回転したときには、コイルばね70の付勢力により可動部材60を閉位置側から開位置側へ回転付勢する。回転付勢機構90は、次のように構成されている。
【0020】
すなわち、図4、図5、図7及び図11に示すように、回転部材50の可動部材60との対向面52は、回転軸線Lと直交する平坦面になっており、そこには一対の凹部53A,53Bが形成されている。一対の凹部53A,53Bは、同一形状、同一寸法を有しており、回転軸線Lを中心として点対称に配置されている。図11(F)に示すように、凹部53A,53Bは、いずれも底面54と、凹部53A,53Bの周方向に沿って環状に延びる側面55とによって区画されている。底面54は、回転軸線Lと直交する平面として形成されている。側面55は、1/4円弧状の凸曲面によって構成されている。側面55の一端は、対向面52に接し、他端は底面54とほぼ直交している。
【0021】
図4、図5、図7及び図12に示すように、可動部材60の回転部材50との対向面63には、金属製の一対の球体64A,64Bが設けられている。球体64A,64Bは、それぞれの一部(凸部)を対向面63から突出した状態で可動部材60に埋設固定されている。球体64A,64Bは、点対称に、かつ回転軸線Lを中心として凹部53A,53Bと同一円周上に配置されている。球体64A,64Bに代えて、球体64A,64Bの対向面63から突出した部分と同一形状を有する凸部を可動部材60に一体に設けてもよい。また、凸部を球形の一部によって構成することなく、他の形状にしてもよい。
【0022】
球体64A,64Bは、図13及び図20に示すように、回転部材50が原点位置に位置し、かつ可動部材60が閉位置に位置しているときには、凹部53A,53Bの各側面55,55のうち、閉位置側から開位置側へ向かう方向(図13の矢印X方向;以下、開方向という。)の前方側の箇所に突き当たっている。側面55の当該箇所は、開方向へ向かうにしたがって可動部材60側へ向かうように傾斜する傾斜面(第3傾斜面)55aになっている。したがって、球体64A,64Bが各傾斜面55a,55aにそれぞれ突き当たると、コイルばね70の可動部材60を回転部材50に押し付ける付勢力が、可動部材60を開位置側から閉位置側へ向かう方向(図13の矢印Y方向;以下、閉方向という。)に付勢する回転付勢力に変換される。この閉方向への回転付勢力により、受話部3の前面3aが送話部2の前面2aに押し付けられ、受話部3が閉位置に維持される。勿論、閉方向への回転付勢力より大きいトルクを可動部材60に開方向へ作用させることにより、可動部材60を開方向へ回転させることができる。可動部材60が開方向へ回転すると、球体64A,64Bが傾斜面55a,55a上を開方向へ摺動し、凹部53A,54Aから抜け出る。そして、対向面52上を開位置に向かって摺動する(図14参照)。
【0023】
一方、回転部材50が原点位置に位置し、かつ可動部材60が開位置に位置しているときには、図15及び図20に示すように、球体64A,64Bが凹部53A,53Bの各側面55,55のうち、閉方向前方側の箇所に突き当たっている。当該箇所においては、側面55が閉方向へ向かうにしたがって可動部材60側へ向かうように傾斜する傾斜面(第4傾斜面)55bになっている。したがって、球体64A,64Bが各傾斜面55b,55bにそれぞれ突き当たると、コイルばね70の可動部材60を回転部材50に押し付ける付勢力が、可動部材60を開方向に付勢する回転付勢力に変換される。この開方向への回転付勢力により、受話部3が開位置に維持される。勿論、開方向への回転付勢力より大きいトルクを可動部材60に閉方向へ作用させることにより、可動部材60を閉方向へ回転させることができる。可動部材60が閉方向へ回転すると、球体64A,64Bが傾斜面55b,55b上を閉方向へ摺動し、凹部53A,54Aから抜け出る。そして、対向面52上を閉位置に向かって摺動する。
【0024】
また、このヒンジ10には、回転伝達機構100が設けられている。回転伝達機構100は、モータ5によって回転させられる回転部材50の回転をヒンジ本体20に可動部材60を介して伝達するものであり、可動部材60及びコイルばね70を有し、上記傾斜面55a,55b及び上記球体64A,64Bを回転付勢機構90と共用している。
【0025】
いま、図13に示すように、回転部材50が原点位置に位置し、可動部材60が閉位置に位置しているものとする。このときには、上記のように、球体64A,64Bが傾斜面(第3傾斜面)55a,55aに突き当たり、回転部材50が開方向(矢印X方向)へ付勢される一方、可動部材60が閉方向(矢印Y方向)へ付勢されている。したがって、回転部材50及び可動部材60は回転することなく、停止している。この状態において、回転部材50がモータ5によって開方向へ回転させられると、回転当初は、回転部材50だけが開方向へ回転し、可動部材60は停止状態を維持する。したがって、傾斜面55a,55aが球体64A,64Bから開方向へ離間する。その後、回転部材50が原点位置からほぼ20°回転すると、図16に示すように、凹部53A,53Bの各傾斜面55b,55bが球体64A,64Bにそれぞれ突き当たる。このときの回転部材50の位置が第3回転位置である。凹部53A,53Bの各傾斜面55b,55bが球体64A,64Bにそれぞれ突き当たった後は、可動部材60が回転部材50と一緒に開方向へ回転し、受話部3が開方向へ回転し始める。したがって、このヒンジ10においては、傾斜面55bが第1傾斜面として兼用されている。
【0026】
回転部材50が原点位置から180°回転して最大回転位置に位置すると、図17に示すように、可動部材60は閉位置から160°回転して開位置に位置する。この状態においては、凹部53A,53Bが回転軸線Lを中心として点対称に配置され、かつ球体64A,64Bが回転軸線Lを中心として点対称に配置されているので、凹部53A,53Bの位置が180°異なる点を除き、図13に示す状態、つまり可動部材60が回転部材50に対して160°回転した状態と同一になる。したがって、可動部材60は、コイルばね70、傾斜面55b,55b及び球体64A,64Bの作用により、開方向へ回転付勢され、開位置に維持される。
【0027】
回転部材50が最大回転位置に位置し、かつ可動部材が開位置に位置している状態において、回転部材50がモータ5により閉方向へ回転させられると、回転当初は、回転部材50だけが閉方向へ回転し、可動部材60は停止状態を維持する。したがって、傾斜面55b,55bが球体64A,64Bから閉方向へ離間する。その後、回転部材50が最大回転位置から原点位置側へ向かってほぼ20°回転すると、凹部53A,53Bの各傾斜面55a,55aが球体64A,64Bにそれぞれ突き当たる。このときの回転部材50の位置が第4回転位置である。凹部53A,53Bの各傾斜面55a,55aが球体64A,64Bにそれぞれ突き当たった後は、可動部材60が回転部材50と一緒に閉方向へ回転し、受話部3が閉方向へ回転し始める。したがって、このヒンジ10においては、傾斜面55aが第2傾斜面として兼用されている。回転部材50が最大回転位置から180°回転すると、回転部材50が原点位置に戻るとともに、可動部材60が開位置から160°回転して閉位置に位置し、全体が図13に示す状態に戻る。
【0028】
固定部材40と回転部材50との間には、位置調節機構110が設けられている。位置調節機構110は、回転部材50の回転位置に応じて回転部材50と可動部材60との間隔を調節するものであり、次のように構成されている。
【0029】
すなわち、図7及び図10に示すように、固定部材40の回転部材50との対向面42は、回転軸線Lと直交する平面になっており、当該対向面42には一対の長溝43A,43Bが形成されている。長溝43A,43Bは、点対称に配置形成されており、貫通孔41に沿って周方向に延びている。長溝43A,43Bの端部どうしは、固定部材40の周方向に互いに離れており、対向面42の一対の長溝43A,43B間に位置する箇所がランド部44A,44Bになっている。
【0030】
図7及び図11に示すように、回転部材50の固定部材40との対向面56は、回転軸線Lと直交する平面になっており、当該対向面56には一対の突起57A,57Bが形成されている。一対の突起57A,57Bは、回転軸線Lを中心として点対称に、かつ長溝43A,43Bと同一円周上に配置されている。一対の突起57A,57Bの高さは、長溝43A,43Bの深さと同一か、若干低く設定されている。突起57A,57Bの高さは、長溝43A,43Bの深さより若干高くしてもよい。
【0031】
一対の突起57A,57Bは、図13〜図15に示すように、回転部材50が原点位置に位置しているときには、ランド44A,44Bにそれぞれ突き当たっている。したがって、このときには、回転部材50が固定部材40に対して突起57A,57Bの高さの分だけ離れている。このときの回転部材50の位置が第1軸方向位置である。回転部材50が原点位置から開位置側へ向かって回転すると、突起57A,57Bが長溝43A,43Bに次第に入り込む。そして、回転部材50が所定の角度だけ回転すると、このヒンジ10ではほぼ20°回転すると、突起57A,57B全体が長溝43A,43B内に入り込む。この結果、可動部材60を介して回転部材50に作用するコイルばね70の付勢力により、回転部材50が固定部材40側へ移動させられ、その対向面56が固定部材40の対向面42に接触する。このときの回転部材50の移動距離が第1移動距離である。なお、突起57A,57Bの高さが長溝43A,43Bの深さより高いときには、回転部材50は長溝43A,43Bの深さの分だけ固定部材40側へ移動するだけであり、対向面56,42どうしが接触することがなく、それらの間には突起57A,57Bの高さと長溝43A,43Bの深さとの差の分の隙間が形成される。
【0032】
回転部材50が最大回転位置に位置しているときには、図17に示すように、一対の突起57A,57Bがランド44B、44Aにそれぞれ突き当たっている。したがって、このときには、回転部材50が固定部材40に対して突起57A,57Bの高さの分だけ離れ、第1軸方向位置に位置している。回転部材50が最大回転位置から閉位置側へ向かって回転すると、突起57A,57Bが長溝43A,43Bに次第に入り込む。そして、回転部材50が所定の角度だけ回転すると、このヒンジ10ではほぼ20°回転すると、突起57A,57B全体が長溝43A,43B内に入り込む。この結果、回転部材50が固定部材40側へ第1移動距離だけ移動させられ、その対向面56が固定部材40の対向面42に接触する。勿論、突起57A,57Bの高さが長溝43A,43Bの深さより高いときには、回転部材50は長溝43A,43Bの深さの分だけ固定部材40側へ移動するだけである。
【0033】
回転部材50には、コイルばね70の付勢力により可動部材60が突き当たっている。したがTT、え回転部材50が固定側へ移動すると、可動部材60も固定部材40側へ回転部材50と同一距離だけ移動するはずである。しかし、このヒンジ10においては、可動部材60が小径部33に嵌合しているので、可動部材60は大径部32の端面(係止部)32bに突き当たるとそれ以上は回転部材50と共に固定部材40側へ移動することができなくなる。その結果、図21に示すように、突起57A,57Bがランド44A,44Bに突き当たっているときから突起57A,57B全体が長溝43A,43Bに入り込んだときまでに回転部材50が固定部材40側へ移動する距離(第1移動距離)をAとし、可動部材60が固定部材40側へ移動する距離(第2移動距離)をBとすると、
A>B
になっている。したがって、球体64A,64Bは、傾斜面55a,55bに対し、突起57A,57Bが長溝43A,43Bに入り込んだときには突起57A,57Bがランド部44A,44Bに突き当たっているときよりも回転部材50の対向面56側において接触する。しかも、傾斜面55a,55bが凸曲面になっているから、突起57A,57Bがランド44A,44Bに突き当たっているときの球体57A,57Bと傾斜面55a,55bとの接触角度をθ1とし、突起57A,57Bがランド部44A,44Bに突き当たっているときの球体57A,57Bと傾斜面55a,55bとの接触角度をθ2とすると、θ1>θ2になる。
【0034】
上記構成の携帯電話機1は、上記のように、受話部3を手動又はモータ5によって回転させることができるが、まず、手動で回転させる場合について説明する。いま、図13に示すように、モータ5の出力軸5a、ヒンジ軸30及び回転部材50が原点位置に位置し、受話部3、ヒンジ本体20及び可動部材60が閉位置に位置しているものとする。つまり、携帯電話機1が初期状態にあるものとする。このときには、上記のように、受話部3が回転付勢機構90の付勢力によって閉位置に維持されている(以下、回転付勢機構90が受話部3を閉位置に維持しているときの回転付勢力を維持付勢力という。)。したがって、受話部3を手動で閉位置から開位置側へ回転させる場合において、その回転当初には受話部3を維持付勢力に抗して開位置側へ回転させることになる。なお、維持付勢力は、回転部材50に作用するが、上記のように、回転部材50にヒンジ軸30を介して回転不能に連結された出力軸5aはモータ5を起動しない限り停止状態を維持する。したがって、受話部3を手動で回転させる場合には、回転部材50が停止状態を維持する。
【0035】
受話部3を回転付勢機構90の付勢力に抗して10°程度回転させるまでの間は、球体64A,64Bが凹部53A,53Bの傾斜面55a,55a上を対向面52側に向かって登り上がる。この結果、コイルばね70が圧縮されてその付勢力が増大するが、傾斜面55a,55aが凸曲面によって構成され、その傾斜角度が底面54側から対向面53側へ向かって減少しているので、回転付勢機構90の付勢力は、受話部3が閉位置から開方向へ回転するのにしたがって漸次小さくなる。
【0036】
球体64A,64Bは、凹部53A,53Bから抜け出ると、図14に示すように、回転部材50の対向面52上を摺動する。この状態では、コイルばね70の付勢力が回転付勢機構90によって回転付勢力に変換されることがない。したがって、受話部3(可動部材60)に回転付勢力が作用することはない。しかし、球体64A,64Bがコイルばね70の付勢力により回転部材50の対向面52に押圧接触した状態で摺動するので、球体64A,64Bと対向面52との間に摩擦抵抗が生じる。この摩擦抵抗に抗して受話部3を閉方向へ回転させることになる。
【0037】
受話部3が開位置近傍の位置に達すると、例えば開位置の10°程度手前の位置に達すると、球体64A,64Bが凹部53B,53Aに入り込み、各凹部54B,53Aの傾斜面55b,55bにそれぞれ接触する。その結果、回転付勢機構90により、コイルばね70の付勢力が回転付勢力に変換される。この回転付勢力により、受話部3が開位置まで回転させられるとともに、開位置に維持される(図15参照)。この開位置における回転付勢機構90による回転付勢力は、維持付勢力と同一である。そこで、開位置における回転付勢機構90による回転付勢力も維持付勢力と称する。
【0038】
受話部3を手動により開位置から閉位置まで回転させる場合には、上記と逆に、受話部3を開位置から閉位置側へ10°程度回転させるまでは回転付勢機構90の付勢力に抗して回転させる。球体64A,64Bが凹部53B,53Aから抜け出た後は、受話部3を球体64A,64Bと当接面52との間に作用する摩擦抵抗に抗して回転させる。受話部3が閉位置の10°程度手前まで回転すると、球体64A,64Bが凹部53A,53Bに入り込み、傾斜面55a,55aに突き当たる。その結果、コイルばね70の付勢力が回転付勢機構90によって回転付勢力に変換される。この回転付勢力によって受話部3が閉位置まで回転させられ、さらに維持付勢力によって受話部3が閉位置に維持される。
【0039】
次に、モータ5によって受話部3を回転させる場合について説明するに、いま図13に示すように、モータ5の出力軸5a、ヒンジ軸30及び回転部材50が原点位置に位置し、受話部3、ヒンジ本体20及び可動部材60が閉位置に位置しているものとする。この状態において、押釦81を押圧操作すると、モータ5の出力軸5aが開方向へ回転し、それに伴ってヒンジ軸30及び回転部材50が開方向へ回転する。回転部材50が開方向へ回転すると、凹部53A,53Bの傾斜面55a,55aが球体64A,64Bから開方向へ離間移動する。回転部材50が原点位置からほぼ20°回転すると、図16に示すように、凹部53A,53Bの傾斜面55b,55bが球体64A,64Bとそれぞれ接触する。このとき、回転部材50の突起57A,57Bが固定部材40の長溝43A,43Bに入り込んでいるので、傾斜面55b,55bは、回転部材50が原点位置に位置しているときに傾斜面55a,55aが球体64A,64Bに接触する箇所より対向面52側において球体64A,64Bと接触する。つまり、傾斜面55a,55aは、図21に示す距離Bの分だけに対向面52側(図21において上側)において球体64A,64Bと接触する。
【0040】
傾斜面55b,55bが球体64A,64Bに接触すると、回転部材50の開方向への回転が可動部材60及びヒンジ本体20を介して受話部3に伝達される。その結果、受話部3が開位置側へ回転し始める。その後、回転部材50(出力軸5a)が原点位置から最大回転位置の10°〜20°程度手前まで回転すると、回転部材50の突起57A,57Bが長溝43A,43Bの傾斜面45A,45B(図10(E)及び図21参照)に乗り上がる。すると、コイルばね70の付勢力が突起57A,57Bと傾斜面45A,45Bとによって回転付勢力(以下、抵抗付勢力という。)に変換される。この抵抗付勢力によって回転部材50が閉方向へ回転付勢される。したがって、モータ5は、抵抗付勢力に抗して回転部材50を開方向へ回転させることになる。しかるに、傾斜面45A,45Bの傾斜角度αは、受話部3が閉位置又は開位置に位置しているときの球体64A,64Bと傾斜面55a,55a(55b,55b)との接触角θ1より小さく設定されている。したがって、抵抗付勢力は、維持付勢力より小さい。よって、突起57A,57Bが傾斜面45A,45Bに乗り上がった後もモータ5は回転部材50を容易に開方向へ回転させることができる。
【0041】
回転部材50が原点位置から180°回転して最大回転位置に達すると、受話部3が開位置に回転する。このとき、傾斜面55b、55bは球体64A,64Bに接触した状態を維持するが、単に接触状態を維持するだけではない。すなわち、回転部材50が最大回転位置に回転すると、突起57A,57Bが長溝43A,43Bから抜け出て、ランド部44B,44Aにそれぞれ乗り上がり、回転部材50及び可動部材60をコイルばね70の付勢力に抗して図21の上方へ移動させる。これに伴って、傾斜面55b、55bと球体64A,64Bとの接触箇所が底面54側へ移動する。この結果、図17に示すように、ヒンジ10は、球体64A,64Bが凹部53A,53Bにそれぞれ入り込んでいる点を除き、受話部3を手動で開位置に回転させたときの状態(図15に示す状態)と同一の状態になる。したがって、受話部3には、維持付勢力が作用することになり、その反作用としてモータ5にも維持付勢力が作用する。この維持付勢力は、モータ5が原点位置から最大回転位置まで回転する間に受ける最大の負荷である。モータ5は、最大回転位置に回転すると、自動的に停止する。
【0042】
モータ5によって開位置に回転させられた受話部3を閉位置に戻す場合には、押釦81を再度押圧操作する。すると、モータ5の出力軸5aが閉方向へ向かって回転し、それに伴って回転部材50が閉方向へ回転する。回転部材50が閉方向へほぼ20°回転すると、凹部53A,53Bの傾斜面55a,55aが球体64A,64Bに接触する。このとき、回転部材50の突起57A,57Bが固定部材40の長溝43A,43Bに入り込んでいるので、傾斜面55a,55aは、回転部材50が原点位置(最大回転位置)に位置しているときに傾斜面55a,55a(55b,55b)が球体64A,64Bに接触する箇所より対向面52側において球体64A,64Bと接触する。
【0043】
傾斜面55a,55aが球体64A,64Bに接触すると、回転部材50の閉方向への回転が可動部材60及びヒンジ本体20を介して受話部3に伝達される。その結果、受話部3が閉位置側へ回転し始める。回転部材50が最大回転位置から原点位置まで180°回転すると、モータ5が停止する一方、受話部3が閉位置に達する。また、突起57A,57Bが長溝43A,43Bから抜け出て、ランド部44A,44Bにそれぞれ乗り上がる。この結果、ヒンジ10のみならず携帯電話機1が元の状態に戻る。したがって、受話部3は、回転付勢機構90の維持付勢力によって閉位置に維持される。よって、モータ5には、原点位置に回転したときに維持付勢力が作用する。この維持付勢力は、モータ5が最大回転位置から原点位置まで回転する間にモータ5に作用する最大の負荷である。
【0044】
次に、受話部3をモータ5で回転させている途中に受話部3が何等かの理由によって強制的に停止させられた場合について説明する。いま、モータ5を原点位置から最大回転位置側へ向かって、つまり閉方向へ向かって回転させ、モータ5が90°回転したときに受話部3が強制的に停止させられたものとする。するとモータ5は、受話部3の停止に拘わらず、最大回転位置側へ向かって回転し続ける。したがって、回転部材50が可動部材60に対して開方向へ回転する。この結果、球体64A,64Bが回動部材50に対して相対的に閉方向へ移動して凹部53A,53Bから抜け出る。このとき、突起57A,57Bが長溝43A,43Bにそれぞれ入り込んでいるから、球体64A,64Bの傾斜面55b,55bに対する接触箇所が、突起57A,57Bがランド44A,44B(44B,44A)にそれぞれ乗り上がっているときにおける球体64A,64Bの傾斜面55a,55a(55b,55b)に対する接触箇所より対向面52側に位置している。しかも、傾斜面55a,55bが凸曲面によって形成されているから、図21に示すように、球体64A,64Bの傾斜面55a,55a(55b,55b)に対する接触箇所が対向面52側であるときとそれより底面54側であるときとにおける球体64A,64Bと傾斜面55a,55a(55b,55b)との接触角をそれぞれθ1,θ2とすると、
θ1>θ2
である。したがって、突起57A,57Bが長溝43A,43Bに入り込んでいるときには、回転部材50がコイルばね70により球体64A,64B及び傾斜面55a,55a(55b,55b)を介して受ける回転付勢力が弱く、球体64A,64Bは、小さな力で凹部53A,53Bから容易に抜け出ることができる。よって、モータ5に過大な負荷が作用することがない。
【0045】
受話部3は、継続して停止状態を維持される場合と、モータ5が最大回転位置まで回転する間に停止状態が解除される場合とがある。前者の場合、モータ5は、最大回転位置まで回転して停止する。一方、後者の場合、例えば図19に示すように、受話部3が停止してからモータ5が開方向へ30°程度回転した後、受話部3の強制的停止が解除された場合には、球体64A,64Bと対向面52との間に作用する摩擦抵抗により、停止解除と同時に受話部3がモータ5の回転に追随して開方向へ回転させられる。モータ5が最大回転位置まで回転して停止すると、受話部3も停止する。いずれの場合においても、図20に示すように、モータ5が最大回転位置まで回転したときには、受話部3(可動部材60)が開位置に達していない。したがって、受話部3と回転部材50との回転位相がずれてしまう。
【0046】
受話部3と回転部材50との回転位相を元の状態(受話部3が開位置に位置し、かつ回転部材が最大回転位置に位置する状態、又は受話部3が閉位置に位置し、かつ回転部材50が原点位置に位置する状態)にする方法には、手動による方法とモータ5による方法とがある。手動による方法は、受話部3を手動で開位置まで回転させるものである。モータ5による方法は、押釦81を押圧操作して出力軸5aを最大回転位置から原点位置まで閉方向へ回転させるものである。モータ5を閉方向へ回転させると、回転部材50の対向面と球体64A,64Bとの間の摩擦抵抗により、モータ5の閉方向への回転と同時に受話部3が閉方向へ回転する。その後、まず受話部3が閉位置に達して停止する。そして、回転部材50が原点位置まで回転すると、モータ5が停止する。受話部3が閉位置に停止してから回転部材50が原点位置まで回転する間に、回転部材50の凹部53A,53Bの各側面55a,55aが球体64A,64Bに突き当たる。したがって、回転部材50が原点位置まで回転して停止すると、ヒンジ10が初期状態になり、受話部3と回転部材50との回転位相が元の状態になる。
【0047】
受話部3がモータ5により開位置から閉位置側へ回転させられている途中に強制的に停止させられることもあるが、この場合も上記と同様である。つまり、受話部3が継続して停止されるか、僅かの時間だけ停止されるかに拘わらず、モータ5は原点位置まで回転して停止する。その後、受話部3とモータ5(回転部材5)と位相は、受話部3を閉位置まで手動で回転させるか、モータ5を原点位置から最大回転位置まで回転させることによって元の状態に戻すことができる。
【0048】
上記のように、この電動ヒンジ4においては、モータ5に作用する最大負荷が回転付勢機構90による維持付勢力である。換言すれば、回転部材50がモータ5によって回転させられているとき、回転部材50から可動部材60を介してヒンジ本体20に伝達される最大トルクは、回転付勢機構90の維持付勢力と同等若しくはそれ以下である。したがって、回転中の受話部3が強制的に停止させられたとしても、維持付勢力以上の負荷がモータ5に作用することがない。よって、モータ5に過大な負荷が作用して故障するのを未然に防止することができる。
【0049】
図22は、この発明に係る回転部材の変形例を示すものである。この回転部材50′においては、上記の実施の形態における回転部材50の平坦な底面54に代えて、凸曲面55に滑らかに接する凹曲面56が形成されている。
また、図23に示す回転部材50″においては、凸曲面からなる側面55と対向面52との間に一定の傾斜角度θを有する傾斜面57を形成したものであり、この傾斜面57に球体64A,64Bが突き当たるようになっている。傾斜面57の傾斜角度θは、上記角度θ1とほぼ同一に設定されている。
【0050】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態においては、ヒンジ本体20を収容筒部2bに回転可能に嵌合し、収容筒部3bに回転不能に嵌合し、さらにモータ5及び固定部材40を収容筒部2bに回転不能に嵌合しているが、ヒンジ本体20を収容筒部2bに回転不能に嵌合し、収容筒部3bに回転可能に嵌合し、モータ5及び固定部材40を収容筒部3bに回転不能に嵌合してもよい。
また、上記の実施の形態においては、回転部材50に凹部53A,53Bを形成し、可動部材60に球体64A,64Bを設けているが、回転部材50に球体を設け、可動部材60に凹部を形成してもよい。
さらに、上記の実施の形態においては、回転部材50に突起57A,57Bを設け、固定部材40に長溝43A,43Bを形成しているが、回転部材50に長溝を形成し、固定部材40に突起を設けてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、モータで回転中の受話部等の回転部を強制的に停止させたとしても、モータに過大な負荷が作用するのを防止することができ、したがってモータが早期に故障するのを未然に防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る携帯機器の一実施の形態たる携帯電話機を閉状態で示す側面図である。
【図2】同携帯電話機を開状態で示す側面図である。
【図3】同携帯電話機を開状態で示す平面図である。
【図4】図3のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図5】図4のX−X線に沿う断面図である。
【図6】同携帯電話機に用いられているヒンジを示す図であって、図6(A)はその正面図、図6(B)はその左側面図、図6(C)はその右側面図、図6(D)はその平面図である。
【図7】同ヒンジの分解斜視図である。
【図8】同ヒンジのヒンジ本体を示す図であって、図8(A)はその正面図、図8(B)はその左側面図、図8(C)はその右側面図、図8(D)はその平面図、図8(E)は図8(A)のE−E線に沿う断面図である。
【図9】同ヒンジのヒンジ軸を示す図であって、図9(A)はその一部切欠き正面図、図9(B)はその平面図、図9(C)はその左側面図、図9(D)はその右側面図である。
【図10】同ヒンジの固定部材を示す図であって、図10(A)はその正面図、図10(B)はその左側面図、図10(C)はその右側面図、図10(D)は図10(B)のD−D線に沿う断面図、図10(E)は図10(B)のE−E線に沿う拡大断面図である。
【図11】同ヒンジの回転部材を示す図であって、図11(A)はその正面図、図11(B)はその平面図、図11(C)はその左側面図、図11(D)はその右側面図、図11(E)は図11(C)のE−E線に沿う断面図、図11(F)は図11(E)のF円部の拡大図である。
【図12】同ヒンジの可動部材を示す図であって、図12(A)はその正面図、図12(B)はその左側面図、図12(C)はその右側面図、図12(D)はその平面図、図12(E)は図12(A)のE−E線に沿う断面図である。
【図13】同ヒンジの回転部材が原点位置に位置し、かつ可動部材が閉位置に位置しているときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図14】同ヒンジの回転部材が原点位置に位置し、かつ可動部材が閉位置から開方向へ90°回転したときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図15】同ヒンジ部材の回転部材が原点位置に位置し、かつ可動部材が開位置に位置しているときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図16】同ヒンジ部材の回転部材がモータによって原点位置から最大回転位置側へほぼ20°回転させられ、かつ可動部材が閉位置に位置しているときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図17】同ヒンジ部材の回転部材がモータによって最大回転位置に回転させられ、かつ可動部材が開位置に回転させられたときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図18】同ヒンジ部材の回転部材がモータによって原点位置から最大回転位置側へほぼ110°回転させられ、かつ可動部材が閉位置から開位置側へほぼ90°回転させられたときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図19】同ヒンジ部材の回転部材がモータによって原点位置から最大回転位置側へほぼ140°回転させられ、かつ可動部材が閉位置から開位置側へほぼ90°回転させられたときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図20】同ヒンジ部材の回転部材がモータによって最大回転位置に回転させられ、かつ可動部材が閉位置から開位置側へほぼ150°回転させられたときのヒンジ全体の断面、並びに可動部材、回動部材及び固定部材の関係を示す図である。
【図21】同ヒンジの回転部材がモータによって原点位置から最大回転位置まで回転させられ、かつ可動部材が閉位置から開位置まで回転させられたときの凹部と球体との関係、及び突起と長溝との関係を示す図である。
【図22】この発明に係る回転部材の他の実施の形態の要部を示す図11(F)と同様の断面図である。
【図23】この発明に係る回転部材のさらに他の実施の形態の要部を示す図11(F)と同様の断面図である。
【符号の説明】
L 回転軸線
1 携帯電話機(携帯機器)
2 送話部(本体部)
2b 収容筒部
3 受話部(回転部)
3b 収容筒部
4 電動ヒンジ
5 モータ
5a 出力軸
10 ヒンジ
20 ヒンジ本体
30 ヒンジ軸
32a 端面(係止部)
35 駆動孔
40 固定部材
42 対向面
43A 長溝
43B 長溝
50 回転部材
52 (可動部材との)対向面
53A 凹部
53B 凹部
55a 傾斜面(第2傾斜面、第3傾斜面)
55b 傾斜面(第1傾斜面、第4傾斜面)
56 (固定部材との)対向面
60 可動部材
64A 球体(凸部)
64B 球体(凸部)
70 コイルばね(付勢手段)
90 回転付勢機構
100 回転伝達機構
110 位置調節機構
Claims (8)
- ヒンジ本体と、このヒンジ本体に回転軸線を中心として回転可能に連結され、かつ上記回転軸線上に上記ヒンジ本体と並んで配置された回転部材と、上記ヒンジ本体と上記回転部材との間に設けられた回転付勢機構及び回転伝達機構とを備え、
上記回転付勢機構が、上記ヒンジ本体の上記回転部材側の端部に、上記ヒンジ本体に対して回転不能に、かつ上記回転部材に対して接近離間するよう上記回転軸線方向へ移動可能に連結された可動部材、及びこの可動部材を上記回転部材側へ付勢する付勢手段とを有し、上記回転部材と上記可動部材との対向面の一方には、上記付勢手段の付勢力によって他方に押し付けられる凸部が設けられ、他方には凹部が設けられ、上記回転軸線を中心とする周方向における上記凹部の一側部には、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の第1回転位置に位置しているときに上記凸部に突き当たることによって上記付勢手段の付勢力をヒンジ本体を一方向(以下、閉方向という。)へ回転付勢する回転付勢力に変換する第3傾斜面が設けられ、上記凹部の他側部には、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の第2回転位置に位置しているときに上記凸部に突き当たることによって上記付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を他方向(以下、開方向という。)へ回転付勢する回転付勢力に変換する第4傾斜面が設けられ、
上記回転伝達機構が、上記可動部材及び上記付勢手段を上記回転付勢機構と共有しており、上記回転部材が上記第1回転位置から上記開方向へ所定角度だけ離間した第3回転位置に回転したときに上記第4傾斜面が上記凸部に突き当たり、上記回転部材が上記第2回転位置から上記閉方向へ所定角度だけ離間した第4回転位置に回転したときに上記第3傾斜面が上記凸部に突き当たるように、上記凹部がその長手方向を上記回転軸線を中心とする周方向とほぼ同一方向に向けて配置された長凹部とされ、
上記ヒンジ本体と上記回転部材との間において伝達可能な最大トルクが、上記回転部材の開方向への回動時には、上記付勢手段の付勢力と上記第3傾斜面とによって規定され、上記回転部材の閉方向への回動時には、上記付勢手段の付勢力と上記第4傾斜面とによって規定されていることを特徴とするヒンジ。 - ヒンジ本体と、このヒンジ本体に回転軸線を中心として回転可能に連結され、かつ上記回転軸線上に上記ヒンジ本体と並んで配置された回転部材と、上記ヒンジ本体と上記回転部材との間に設けられた回転付勢機構及び回転伝達機構とを備え、
上記回転付勢機構が、上記ヒンジ本体の上記回転部材側の端部に、上記ヒンジ本体に対して回転不能に、かつ上記回転部材に対して接近離間するよう上記回転軸線方向へ移動可能に連結された可動部材、及びこの可動部材を上記回転部材側へ付勢する付勢手段とを有し、上記回転部材と上記可動部材との対向面の一方には、上記付勢手段の付勢力によって他方に押し付けられる凸部が設けられ、他方には、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の第1回転位置に位置しているときに上記凸部に突き当たることによって上記付勢手段の付勢力をヒンジ本体を一方向(以下、閉方向という。)へ回転付勢する回転付勢力に変換する第3傾斜面、及び上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の第2回転位置に位置しているときに上記凸部に突き当たることによって上記付勢手段の付勢力を上記ヒンジ本体を他方向(以下、開方向という。)へ回転付勢する回転付勢力に変換する第4傾斜面が設けられ、
上記回転伝達機構が、上記可動部材及び上記付勢手段を上記回転付勢機構と共有しており、上記回転部材と上記可動部材との対向面の上記他方には、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の原点位置から所定の第3回転位置まで上記開方向へ回転したときに上記凸部に突き当たることによって上記回転部材の開方向への回転を上記ヒンジ本体に伝達する第1傾斜面と、上記回転部材が上記ヒンジ本体に対して所定の最大回転位置から所定の第4回転位置まで上記閉方向へ回転したときに上記凸部に突き当たることによって上記回転部材の閉方向への回転を上記ヒンジ本体に伝達する第2傾斜面とが設けられ、
上記ヒンジ本体と上記回転部材との間において伝達可能な最大トルクが、上記回転部材の開方向への回動時には、上記付勢手段の付勢力と上記第1傾斜面とによって規定され、上記回転部材の閉方向への回動時には、上記付勢手段の付勢力と上記第2傾斜面とによって規定され、
上記回転部材を間にして上記可動部材と逆側に配置された固定部材と、軸線を上記回転軸線と一致させて配置され、上記固定部材に回転可能に、上記回転部材に回転不能に、かつ上記回転軸線方向へ移動可能に、上記可動部材に回転可能に、かつ上記回転軸線方向へ移動可能に、上記ヒンジ本体に回転可能に順次挿通されたヒンジ軸とをさらに備え、上記ヒンジ本体及び上記固定部材が、上記ヒンジ軸に所定の停止位置から互いに離間する方向へ移動不能に連結され、上記付勢手段が、上記ヒンジ本体と上記可動部材との間に配置されることにより、上記ヒンジ本体を上記固定部材から離間する方向へ付勢するとともに、上記固定部材を上記可動部材及び上記回転部材を介して上記ヒンジ本体から離間する方向へ付勢して、上記ヒンジ本体及び上記固定部材を上記停止位置に位置させることを特徴とするヒンジ。 - 上記回転部材と上記固定部材との間には、上記回転部材が上記原点位置と上記最大回転位置とのいずれかに位置しているときには、上記回転部材を上記回転軸線方向における所定の第1軸方向位置に位置させ、上記ヒンジ本体が上記原点位置と上記最大回転位置から離間してそれらの中間位置に位置しているときには、上記回転部材が上記第1軸方向位置から上記固定部材側へ所定の第1移動距離だけ移動するのを許容する位置調節機構が設けられ、上記ヒンジ軸には、上記可動部材が上記回転部材の上記回転軸線方向への移動に追随して上記第1移動距離より小さい所定の第2移動距離だけ移動したときに上記可動部材を係止する係止部が設けられ、上記第1〜第4傾斜面が凸曲面によって形成されていることを特徴とする請求項2に記載のヒンジ。
- 上記位置調節機構が、上記回転部材と上記固定部材との対向面の一方に形成された突起と、他方に形成され、上記回転軸線を中心として周方向に延びる長溝を有し、上記長溝は、上記回転部材が上記原点位置と上記最大回転位置とから離れてそれらの中間に位置しているときに、上記突起が上記長溝に入り込むように配置形成されていることを特徴とする請求項3に記載のヒンジ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のヒンジにおいて、上記回転部材を回転駆動するモータをさらに備えたことを特徴とする電動ヒンジ。
- 請求項2〜4のいずれかに記載のヒンジにおいて、上記回転部材を上記ヒンジ軸を介して回転駆動するモータをさらに備えたことを特徴とする電動ヒンジ。
- 上記モータが上記回転軸線上に上記ヒンジ軸の上記固定部材側に位置する端面と対向して配置され、上記ヒンジ軸の上記固定部材側に位置する端面に軸線を上記回転軸線と一致させた駆動孔が設けられ、この駆動孔に上記モータによって回転駆動される駆動軸が回転不能に、かつ着脱可能に嵌合されていることを特徴とする請求項6に記載の電動ヒンジ。
- 互いに隣接する端部に軸線を一致させた収容筒部がそれぞれ設けられた本体部及び回転部を備え、請求項7に記載の電動ヒンジのヒンジ本体の一端部が上記本体部の収容筒部に回転可能に嵌合され、上記ヒンジ本体の他端部が上記回転部の収容筒部に回転不能に嵌合され、上記モータが上記本体部の収容筒部に回転不能に収容されていることを特徴とする携帯機器。
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