JP4090725B2 - ヒンジ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば折り畳み式携帯電話機に用いられ、操作部材をワンタッチ操作するだけで受話部を送話部に対して折り畳み位置から通話位置まで回動させることができるヒンジ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のヒンジ装置としては、例えば特開2001−207721号公報に記載のものがある。このヒンジ装置は、折り畳み式携帯電話機の送話部と受話部との回動軸線上に配置され、送話部と受話部とにそれぞれ回動不能に設けられた第1、第2ヒンジ部材と、第2ヒンジ部材を介して受話部を折り畳み位置から通話位置側へ回動付勢する回動付勢手段と、第2ヒンジ部材を折り畳み位置に係止する係止手段と、この係止手段による第2ヒンジ部材の折り畳み位置における係止状態を解除する解除手段とを備えている。係止手段は、折り畳み位置に位置している第2ヒンジ部材に突き当たる当接部材と、係止位置と解除位置の間を上記回動軸線方向へ移動可能に配置され、係止位置においては当接部材を第1ヒンジ部材に回動不能に係止し、それによって第2ヒンジ部材を当接部材を介して折り畳み位置に係止する係止部材と、この係止部材を解除位置側から係止位置側へ付勢する復帰ばねとを有している。そして、係止部材を解除手段により復帰ばねの付勢力に抗して係止位置から解除位置まで移動させると、係止手段による第2ヒンジ部材に対する係止状態が解除され、第2ヒンジ部材が回動付勢手段によって折り畳み位置から通話位置まで自動的に回動させられる。この結果、受話部が折り畳み位置から通話位置まで自動的に回動させられるようになっている。
【0003】
ところで、受話部が折り畳み位置から通話位置まで回動すると、当接部材が第2ヒンジ部材と共に回動する。ここで、当接部材は、180°回動すると初期状態と同一の状態になるように構成されており、受話部が折り畳み位置から通話位置まで回動したときには、180°回動する必要がある。しかるに、折り畳み位置から通話位置までの受話部の回動角度、つまり第2ヒンジ部材の回動角度は、例えば165°程度に設定されている。このため、当接部材は、第2ヒンジ部材と共に回動しただけでは180°回動することができない。
【0004】
そこで、上記公報に記載のヒンジ装置においては、係止部材に傾斜面を形成している。この傾斜面は、係止部材が復帰ばねによって解除位置から係止位置まで移動させられるときに通話位置に位置している当接部材に突き当たるように配置されている。したがって、傾斜面は、係止部材が解除位置から係止位置まで移動するのに伴って当接部材を通話位置からさらに回動させ、折り畳み位置から周方向へ180°離れた位置まで回動させるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のヒンジ装置においては、復帰ばねが係止部材を解除位置から係止位置まで移動させるために用いられるのみならず、当接部材を通話位置からさらに回動させるために用いられているので、復帰ばねの付勢力を比較的強くしなければならない。復帰ばねの付勢力を強くすると、係止部材を軽く操作することができなくなってしまうという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記の問題を解決するために、回動軸線上に配置された第1ヒンジ部材と、上記回動軸線上に上記第1ヒンジ部材と対向して配置され、上記第1ヒンジ部材に対し第1の位置とこの第1の位置から180°より小さい角度だけ周方向に離れた第2の位置との間を相対回動可能である第2ヒンジ部材と、この第2ヒンジ部材を上記第1ヒンジ部材に対して上記第1の位置から上記第2の位置まで回動させる回動付勢手段と、上記第2ヒンジ部材を上記第1の位置に係止する係止手段と、この係止手段による係止状態を解除する係止解除手段とを備え、上記第2ヒンジ部材の上記第1ヒンジ部材側における少なくとも一部(以下、可動部という。)が残りの部分に対して回動不能、かつ上記回動軸線方向へ移動可能とされ、上記回動付勢手段が、可動部を上記回動軸線に沿って付勢して上記第1ヒンジ部材に当接させる直動付勢手段と、上記可動部と上記第1ヒンジ部材との当接面の少なくとも一方に設けられ、上記直動付勢手段の上記回動軸線に沿う付勢力を上記回動軸線を中心とする回動付勢力に変換するとともに、上記可動部を上記第2ヒンジ部材側から上記第1ヒンジ部材側へ移動するのに伴って上記第1の位置側から上記第2の位置側へ回動させるカム面とを有し、上記係止手段が、上記回動軸線を中心として回動可能に配置された当接部材と、この当接部材の上記第1ヒンジ部材側の端部に回動不能に、かつ上記回動軸線方向へ移動可能に連結された係止部材と、この係止部材を上記第1ヒンジ部材側へ付勢する復帰付勢手段とを有し、上記第1ヒンジ部材と上記係止部材とのいずれか一方には、一対の係止凹部が上記回動軸線を中心として点対称に設けられ、他方には、上記係止部材が上記回動軸線を中心として180°回動する毎に上記一対の係止凹部と対向し、上記係止部材が上記復帰付勢手段によって上記第1ヒンジ部材側へ移動させられると、上記一対の係止凹部に出没可能に嵌合する一対の係止突部が設けられ、上記当接部材には、上記一対の係止突部が上記一対の係止凹部に嵌まり込み、かつ上記第2ヒンジ部材が上記第1の位置に位置しているときに、上記可動部に突き当たって上記可動部の上記第1の位置から上記第2の位置側への回動を阻止する係合面が形成され、上記係止解除手段が、初期位置と解除位置との間を上記回動軸線に沿って移動可能に配置され、解除位置に移動したときには上記一対の係止突部が上記一対の係止凹部から抜け出るまで上記係止部材を上記復帰付勢手段の付勢力に抗して移動させ、上記復帰付勢手段により上記係止部材を介して上記解除位置から上記初期位置まで復帰移動させられる操作部材を有し、上記係合面が、上記可動部が上記第2ヒンジ部材側から上記第1ヒンジ部材側へ移動するときに摺接する傾斜面を有し、この傾斜面は、上記可動部が上記第1の位置から上記第2の位置まで回動するとともに上記第2ヒンジ部材側から上記第1ヒンジ部材側へ移動するときに、上記第1、第2の位置の間の周方向における角度と180°との角度差の分だけ上記当接部材を上記第1の位置側から上記第2の位置側へ向かって回動させるように傾斜させられていることを特徴としている。
この場合、上記第2ヒンジ部材が、上記回動軸線上に固定的に配置された本体部(他の部分)と、この本体部と別体に形成され、上記本体部の上記第1ヒンジ部材側の端部に上記本体部に対して回動不能に、かつ上記回動軸線方向へ移動可能に連結された可動部(一部)とを有していることが望ましい。
また、上記傾斜面が、上記可動部が上記第2の位置から所定角度だけ上記第1の位置の手前まで回動したときに上記可動部に突き当たるように形成されていることが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図1〜図14を参照して説明する。
図1は、この発明に係る携帯電話機の一実施の形態を示すものである。携帯電話機1は、送話部2と受話部3とを備えている。送話部2の前面2aには、小型のマイクロフォン及び各種のキー(いずれも図示せず)が設けられている。受話部3の前面3aには、小型のスピーカー(図示せず)及び液晶表示部3bが設けられている。
【0008】
送話部2の受話部3側の端部には、2つの連結筒部2bが設けられている。2つの連結筒部2bは、送話部2の左右方向の両端部に配置されている。受話部3の送話部2側の端部には、2つの連結筒部3cが設けられている。2つの連結筒部3cは、送話部2の連結筒部2b,2b間に配置され、隣接する連結筒部2bの内側の各端面とそれぞれほぼ接触している。各連結筒部2b,3cは、互いの軸線を回動軸線Lと一致させて配置されている。
【0009】
互いに隣接する2組の連結筒部2b,3c;2b,3cのうちの一方の組(図1において左側の組)は、この発明に係るヒンジ装置10(図2参照)により回動軸線Lを中心として回動可能に連結されている。連結筒部2b,3cの他方の組(右側の組)は、周知のヒンジ装置(図示せず)により、回動軸線Lを中心として回動可能に連結されている。これにより、送話部2と受話部3とが回動軸線Lを中心として回動可能に連結されている。なお、説明の便宜上、以下においては、受話部3が送話部2に対して回動するものとして説明を進める。
【0010】
受話部3は、送話部2に対し折り畳み位置(第1の位置)と通話位置(第2の位置)との間を回動可能になっている。折り畳み位置は、受話部3の前面3aが送話部2の前面2aに突き当たることによって規制されている。通話位置は、受話部3が折り畳み位置から所定角度(この実施の形態では165°)だけ回動したときに、送話部2及び受話部3にそれぞれ設けられた当接部(いずれも図示せず)が互いに突き当たることによって規制されている。したがって、受話部3は、通話位置側から折り畳み位置側へ向かう方向へは折り畳み位置を越えて回動することができず、折り畳み位置側から通話位置側へ向かう方向へは通話位置を越えて回動することができなくなっている。
【0011】
まず、上記ヒンジ装置10の機能を概略的に述べる。いま、受話部3が折り畳み位置に位置しているものとする。この状態において、ヒンジ装置10の操作ボタン252を押すと、ヒンジ装置10の回動付勢力により、受話部3が折り畳み位置から通話位置まで自動的に回動させられる。通話位置に回動させられた受話部3は、手動によりヒンジ装置10の回動付勢力に抗して折り畳み位置側へ回動させる。そして、受話部3を折り畳み位置の所定角度(この実施の形態ではほぼ10°)だけ手前まで回動させると、ヒンジ装置10の回動付勢力により、受話部3が折り畳み位置まで回動させられるのみならず、受話部3の前面3aが送話部2の前面2aに突き当たることによって折り畳み位置に維持される。
【0012】
受話部3は、折り畳み位置と通話位置との間を手動でも回動させることができる。まず、受話部3を折り畳み位置側から通話位置側へ回動させる場合について述べると、折り畳み位置から所定の角度範囲(この実施の形態では15°程度)においては、受話部3をヒンジ装置10の回動付勢力に抗して回動させる。その後、通話位置の所定角度(この実施の形態では15°程度)だけ手前までの間は、ヒンジ装置10の内部に発生する摩擦抵抗に抗して受話部3を通話位置側へ回動させる。受話部3が通話位置の所定角度だけ手前まで回動すると、その後はヒンジ装置10の回動付勢力により受話部3が通話位置まで回動させられるのみならず、通話位置に維持される。逆に、受話部3を通話位置から折り畳み位置側へ回動させる場合において、通話位置から所定の角度(この実施の形態では15°程度)範囲では、受話部3をヒンジ装置10の回動付勢力に抗して回動させる。その後、折り畳み位置の所定角度(この実施の形態では15°程度)だけ手前までの間は、ヒンジ装置10の内部に発生する摩擦抵抗に抗して受話部3を折り畳み位置側へ回動させる。受話部3が折り畳み位置の所定角度(この実施の形態では15°程度)だけ手前まで回動すると、その後は受話部3がヒンジ装置10の回動付勢力により折り畳み位置まで回動させられて、その位置に維持される。
【0013】
次に、上記機能を有するヒンジ装置10の具体的構成について説明する。図2〜図4に示すように、ヒンジ装置10は、受話部3を折り畳み位置から通話位置まで自動的に回動させるための第1ヒンジ部20と、受話部3を手動で回動させる際に動作する第2ヒンジ部30とを備えている。
【0014】
まず、第1ヒンジ部20について説明すると、第1ヒンジ部20は、第1ヒンジ部材21、第2ヒンジ部材22、回動付勢手段23、係止手段24及び係止解除手段25を有している。
【0015】
第1ヒンジ部材21は、図2に示すように、送話部2の連結筒部2bに挿入固定されている。したがって、第1ヒンジ部材21は、回動軸線L方向へ移動することもなければ、回動することもない(ここでは、送話部2を固定し、受話部3が回動するものと仮定している。)。一方、第2ヒンジ部材22は、円筒状をなす本体部22Aと、可動部22Bとから構成されている。本体部22Aは、受話部3の連結筒部3cに回動可能に挿入されているが、連結筒部3cに第2ヒンジ部30を介して回動不能に連結されている。したがって、第2ヒンジ部材22の本体部22Aは、受話部3と一緒に回動する。ただし、第2ヒンジ部材22は、第2ヒンジ部30が動作するとき、つまり受話部3を手動で回動させるときには、連結筒部3cに対して相対可能する。なお、可動部22Bについては後述する。
【0016】
上記第1ヒンジ部材21と第2ヒンジ部材22の本体部22Aとは、軸線を回動軸線Lと一致させたヒンジ軸41を介して回動可能に連結されている。ヒンジ軸41は、図3〜図5に示すように、一端部から他端部(図1〜図4における左端部から右端部;以下、左右は図1〜図4における左右を意味するものとする。)に向かって順次形成された、円板状をなす頭部41a、頭部41aより小径の大径部41b及び大径部41bより小径の小径部41cを有している。
【0017】
図3に示すように、ヒンジ軸41の大径部41bには、第1ヒンジ部材21の左端部に形成された小径孔部21aが回動可能に嵌合されている。第1ヒンジ部材21は、頭部41aに突き当たることにより、左方への抜け止めがなされている。一方、小径部41cには、筒部材42が嵌合されている。この筒部材42の左端部には、フランジ部42aが形成されており、このフランジ部42aが大径部41bと小径部41cとの間に形成された段差部41dに突き当たることにより、筒部材42の左方への移動が阻止されている。筒部材42から右方へ突出した小径部41cの右端部には、上記第2ヒンジ部30の第1係合部材31が回動可能に嵌合されている。この第1係合部材31は、筒部材42の右端面に突き当たるとともに、止め輪43によって右方への抜け止めがなされている。これにより、ヒンジ軸41の小径部41cに筒部材42及び第1係合部材31が回動軸線L方向へ移動不能に嵌合されている。
【0018】
筒部材42の右端部には、第2ヒンジ部30の第2係合部材32が回動可能に嵌合されている。この第2係合部材32の外周には、上記第2ヒンジ部材22の本体部22Aの右端部内周が嵌合されている。本体部22Aの右端部には、回動軸線Lと平行に延びる係止溝22aが形成されており、この係止溝22aには、第2係合部材32の外周に形成されたキー部32aが嵌り込んでいる。これにより、本体部22Aが第2係合部材32に回動不能に連結されている。ここで、第2係合部材32は、筒部材42に回動可能に嵌合されているから、本体部22Aは、第2係合部材32、筒部材42及びヒンジ軸41を介して第1ヒンジ部材21に回動可能に連結されている。この結果、送話部2と受話部3とが、第1ヒンジ部材21、ヒンジ軸41、筒部材42、第2係合部材32及び本体部22Aを介して回動可能に連結されている。
【0019】
上記回動付勢手段23は、その回動付勢力により第2ヒンジ部材22を折り畳み位置から通話位置まで回動させ、ひいては受話部3を折り畳み位置から通話位置まで回動させるためのものであり、次のように構成されている。すなわち、図2〜図6に示すように、第1ヒンジ部材21の第2ヒンジ部材22と対向する右端面には、周方向に延びる一対の端面カム(カム面)21b,21bが回動軸線Lを中心として点対称に形成されている。一方、第2ヒンジ部材22の本体部22Aの第1ヒンジ部材21と対向する左端面には、図2〜図5及び図10に示すように、回動軸線Lと平行に延びる2つの第2ガイド溝22bが周方向に180°離れて形成されている。各第2ガイド溝22bには、筒部材42の外周に回動可能に嵌合された可動部22Bの二つの板部22c,22cがそれぞれ摺動自在に挿入されている。したがって、可動部22Bは、本体部22Aに対し回動不能、かつ回動軸線L方向へ移動可能になっている。可動部22Bは、それと上記第2係合部材32との間に設けられた大小二つのコイルばね(直動付勢手段)43A,43Bにより回動軸線Lに沿って第1ヒンジ部材21側へ付勢されており、その付勢力によって2つの板部22c,22cの各左端面に形成された半円状をなす円弧部22d,22dが第1ヒンジ部材21の端面カム21b,21bにそれぞれ突き当てられている。端面カム21bは、可動部22Bに作用するコイルばね43A,43Bの回動軸線L方向への付勢力を、回動軸線Lを中心とした回動付勢力に変換する。この回動付勢力により、第2ヒンジ部材(可動部22B及び本体部22A)が折り畳み位置側から通話位置側へ回動付勢され、さらに第2係合部材32及び第1係合部材31を介して受話部3が折り畳み位置側から通話位置側へ付勢されるようになっている。
【0020】
ここで、図14に示すように、可動部22Bの円弧部22dは、受話部3が折り畳み位置に位置しているときには、端面カム21bの上端部(右端部)に接している。端面カム21bの上端から下端までの周方向の角度は、受話部3の最大回動角度(165°)より若干小さい角度(例えば160°)に設定されているが、端面カム21bの下端部(左端部)には、それに続いて凹部21cが形成されている。そして、受話部3が通話位置まで回動すると、円弧部22dが凹部21cを区画する底面のうちの、その曲率中心より端面カム21b側に位置する傾斜した部分に接触し、受話部3が通話位置に達した後もこの傾斜部によって可動部22B、ひいては受話部3が折り畳み位置側から通話位置側へ向かう方向へ付勢される。したがって、凹部21cの底面のうちの端面カム21b側の部分も、端面カム21bと共にカム面を構成している。
【0021】
上記係止手段24は、図2〜図3に示すように、第2ヒンジ部材22を回動付勢手段23の回動付勢力に抗して折り畳み位置に停止させるためのものであり、当接部材241、係止部材242、及び復帰ばね(復帰付勢手段)243を有している。
【0022】
当接部材241は、図2〜図5及び図7に示すように、円筒状をなしており、第1ヒンジ部材21の右端部側に形成された大径孔部21dに回動可能に嵌合されている。当接部材241の右端面には、2つの係合面241aが回動軸線Lを中心として点対称に配置形成されている。この係合面241aは、回動軸線Lに対して所定の角度(この実施の形態ではほぼ30°)だけ傾斜した傾斜面241bと、この傾斜面241bの左端から回動軸線Lに沿って延びるストレート面241cとから構成されている。傾斜面241bは、受話部3が折り畳み位置に位置しているとき、可動部22Bの円弧部22dに突き当たっている。したがって、当接部材241が折り畳み位置側から通話位置側へ回動しない限り、可動部22Bも折り畳み位置側から通話位置側へ回動することがない。これによって、第2ヒンジ部材22及び受話部3が折り畳み位置に停止されている。しかも、傾斜面241bに円弧部22dが突き当たった状態においては、コイルばね43A,43Bの付勢力により、可動部22Bが通話位置側から折り畳み位置側へ向かう方向へ付勢され、それによって受話部3が送話部2に突き当たった状態に、つまり折り畳み位置に維持される。なお、当接部材241は、コイルばね43A,43Bの付勢力によって回動軸線L方向左方へも付勢されており、その付勢力によって当接部材241の左端面が第1ヒンジ部材21の小径孔部21aと大径孔部21dとの間に形成された段差面21fに突き当てられている。
【0023】
可動部22Bが当接部材241によって折り畳み位置に停止され、それによって受話部3が折り畳み位置に位置した状態においては、上記のように、可動部22Bの円弧部22dが端面カム21bの上端部(右端部)にほぼ接触しているのであるが、第1ヒンジ部材21の右端面には、端面カム21bの上端部からさらに上方(右方)へ延びる円弧面部21eが形成されている。この円弧面部21eは、ヒンジ装置10が携帯電話機1に組み込まれた状態では可動部22Bの円弧部22dに接触することはほとんどないが、ヒンジ装置10全体が携帯電話機1に組み込まれる前のユニットとして取り扱われるときには、傾斜面241bによって第2の位置側から第1の位置側へ回動付勢される可動部22Bの円弧部22dを受け止める。これによって、円弧部22dが端面カム21bの上端から脱落するのを防止している。
【0024】
当接部材241を折り畳み位置に位置固定するために、上記係止部材242が用いられている。係止部材242は、図2〜図5及び図9に示すように、円形のリング状をなす本体部242aを有している。この本体部242aは、ヒンジ軸41の大径部41bの外周面と当接部材241の内周面との間に回動軸線Lを中心として回動可能に、かつ回動軸線L方向へ移動可能に配置されている。本体部242aは、それと筒部材42のフランジ部42aとの間に設けられた復帰ばね243によって左方へ付勢され、第1ヒンジ部材21の段差面21fに突き当てられている。
【0025】
係止部材242の本体部242aの外周面には、2つの係合腕部242b(係止突部)が回動軸線Lを中心として点対称に配置形成されている。各係合腕部242bは、当接部材241の左端面に形成された2つのガイド溝241dに周方向へは移動不能に、回動軸線L方向へは移動可能に挿入されている。これにより、係止部材242が当接部材241に回動不能に、かつ回動軸線L方向へ移動可能に連結されている。係合腕部242bは、本体部242aから左方へ突出しており、第1ヒンジ部材21の段差面21fから回動軸線Lに沿って第1ヒンジ部材21の左端面まで貫通した貫通孔(係止凹部)21gに回動軸線L方向へは移動可能に、周方向へは移動不能に嵌合されている。したがって、係合腕部242bが貫通孔21gに嵌合した状態では、係止部材242及び当接部材241が第1ヒンジ部材21に対して回動不能になる。よって、当接部材241の係合面241aに突き当たった可動部22Bも折り畳み位置から通話位置側へ回動不能になり、第2ヒンジ部材22及び受話部3が折り畳み位置に位置固定される。その一方、係合腕部242bが貫通孔21gから脱出すると、係止部材242及び当接部材241が回動可能になり、第2ヒンジ部材22及び受話部3が折り畳み位置から通話位置側へ回動可能になる。
【0026】
上記係止解除手段25は、係止手段24による可動部22Bの折り畳み位置における係止状態を解除するためのものであり、押圧部材(操作部材)251及び操作ボタン252を有している。
【0027】
押圧部材251は、図2〜図5及び図8に示すように、リング状をなす本体部251aを有している。この本体部251aは、第1ヒンジ部材21の左端部外周面に摺動自在に嵌合されている。しかも、ヒンジ軸41の頭部41aに突き当たることにより、左方へ抜け止めされている。本体部251aの右端面には、2つの当接突起251bが形成されている。各当接突起251bは、回動軸線Lと平行に延び、周方向に180°離れて配置されている。各当接突起251bの先端部は、第1ヒンジ部材21の貫通孔21gに入り込んでおり、その先端面は、係止部材242の係合腕部242bの左端面に突き当たっている。当接突起251bは、本体部251aが第1ヒンジ部材21の左端面に突き当たるまで右方へ移動させられると、その先端面が第1ヒンジ部材21の段差面21dと面一になり、係合腕部242bを第1ヒンジ部材21の貫通孔21gから押し出す。この結果、係止部材242及び当接部材241が折り畳み位置から通話位置側へ回動可能になり、第2ヒンジ部材22及び受話部3が回動付勢手段23の回動付勢力によって折り畳み位置から通話位置まで回動させられる。
【0028】
ここで、係止部材242及び当接部材241は、回動軸線Lに関して点対称に形成されているので、それらが折り畳み位置から180°回動すると、折り畳み位置に位置したときと同じ状態になる。つまり、係止部材242が折り畳み位置から180°回動すると、その2つの係合腕部242bが第1ヒンジ部材21の各貫通孔21gとそれぞれ嵌合可能になる。しかるに、受話部3の折り畳み位置から通話位置までの回動角度はほぼ165°である。このため、仮に受話部3が折り畳み位置から通話位置まで回動したとき、係止部材242が受話部3と同一角度だけしか回動しないものとすると、係止部材242の係合腕部242bは、受話部3が通話位置に回動したときに貫通孔21gに嵌合することができない。しかし、このヒンジ装置10においては、受話部3が折り畳み位置に位置しているときには可動部22Bの円弧部22dが当接部材241の傾斜面241bに接触しているので、可動部22Bが折り畳み位置から通話位置側へ向かって回動するのに伴ってその円弧部22dが端面カム21b上を下方(左方)へ摺動することにより、当接部材241が可動部22Bより通話位置側へ大きく回動させられる。この傾斜面241bによる回動角度は、折り畳み位置と通話位置との間の周方向の角度と180°との角度差と同一に設定されている。この実施の形態の場合、ほぼ15°に設定されている。したがって、受話部3及び第2ヒンジ部材22が折り畳み位置から通話位置までほぼ165°だけ回動すると、当接部材241及び係止部材242が、180°回動する。この結果、係合腕部242bが貫通孔21gと対向する。したがって、係止部材242が復帰ばね243によって左方へ移動させられると、係合腕部242bが貫通孔21gに入り込む。
【0029】
なお、係合腕部242bの先端部(左端部)には、面取り242cが形成されているが、この面取り242cは、係合腕部242bが貫通孔21gに入り込み易くなるようにするためのものであり、係止部材242の左方への移動に伴って係止部材242を折り畳み位置側から通話位置側へ回動させるためのものではない。したがって、面取り242cは、必ずしも形成する必要はない。
【0030】
図2〜図5に示すように、操作ボタン252は、押圧部材251の左端部に嵌合固定されている。したがって、操作ボタン252を右方へ押すことにより、押圧部材251を右方へ移動させることができ、それによって係止手段24による可動部22Bの折り畳み位置での係止状態を解除することができる。図2に示すように、操作部材252の右端部は、係止部材242の係合腕部242bが貫通孔21gに入り込んだ初期状態(受話部3が折り畳み位置に位置しているときの状態)においても、送話部2の連結筒部2bの左端部に入り込んでいる。これにより、操作ボタン252以外のヒンジ装置10の各部材が外部から目視されないようになっている。
【0031】
回動付勢手段23によって通話位置まで回動させられた受話部3及び第1ヒンジ部材22は、手動により回動付勢手段23の付勢力に抗して折り畳み位置まで復帰回動させる。復帰回動当初は、可動部22Bの円弧部22d,22dが、端面カム21b,21bに接触しているが、復帰回動途中からは当接部材241の端面の係合面241a,241a間にそれぞれ形成された周方向に延びる復帰傾斜面241e,241eに接触するようになる。復帰傾斜面241e,241eは、回動軸線Lを中心として点対称に形成されており、その傾斜角度は端面カム21bの傾斜角度より若干大きく設定されている。復帰傾斜面241eの下端は、端面カム21bの下端より若干低い位置に設定され、復帰傾斜面241eの上端は端面カム21bの上端より若干高い位置に設定されている。これにより、受話部3の通話位置から折り畳み位置への復帰回動途中に、円弧部2dが端面カム21bから復帰傾斜面241eに乗り変わるのである。復帰傾斜面241eは、受話部3の復帰回動当初から円弧部22dが摺動するように形成してもよい。受話部3を折り畳み位置より所定角度(上記のように、この実施の形態ではほぼ10°)だけ手前まで復帰回動させると、円弧部22dが傾斜面241bに接触するようになる。この結果、コイルばね43A,43Bの付勢力が回動付勢力に変換される。そして、この回動付勢力により、可動部22Bが通話位置側から折り畳み位置側へ回動付勢され、受話部3が送話部2に突き当てられて折り畳み位置に維持される。
なお、この実施の形態では、復帰傾斜面241eと傾斜面241bとの間に高さ(回動軸線L方向における位置)が一定である平面241fが形成されているが、この平面241fは必ずしも形成する必要はない。
【0032】
次に、上記第2ヒンジ部30について説明する。図2〜図5に示すように、第2ヒンジ部30は、いずれも円板状をなす第1、第2係合部材31,32を有している。第1係合部材31は、ヒンジ軸41の小径部41cの外周面に回動可能に嵌合している。第1係合部材31の外周面には、キー溝31aが形成されている。このキー溝31aに受話部3の連結筒部3cの内周面に形成されたキー部(図示せず)が嵌合することにより、第1係合部材31が受話部3に回動不能に連結されている。しかも、第1係合部材31は、止め輪43に突き当たることにより、右方への移動が阻止されている。一方、第2係合部材32は、筒部材42の右端部外周面に回動可能に嵌合するとともに、第2ヒンジ部材22の右端部内周面に嵌合している。前述したように、第2係合部材32の外周面には、キー部32aが形成されており、このキー部32aが第2ヒンジ部材22の本体部22Aの係止溝22aに回動軸線L方向へ移動可能に、かつ回動不能に嵌り込むことにより、第2係合部材32が本体部22Aに回動不能に、かつ回動軸線L方向へ移動可能に連結されている。第2係合部材32は、コイルばね43A,43Bによって第1係合部材31側へ付勢されており、後述する球体33,34を介して第1係合部材31に突き当たっている。
【0033】
図4及び図13に示すように、第1係合部材31の第2係合部材32と対向する左端面には、一対の第1係合凹部31b,31cが形成されるとともに、一対の第2係合凹部31d,31eが形成されている。各係合凹部31b〜31eは、同一の大きさの球面の一部によって区画構成されている。第1係合凹部31b,31cは、周方向にほぼ165°離れて配置されている。つまり、受話部3の折り畳み位置から通話位置までの回動角度とほぼ同一の角度だけ離れて配置されている。第1係合凹部31b,31c間の第1係合部材31の左端面には、第1係合部材31の軸線(回動軸線L)を中心として周方向に延び、第1係合凹部31b,31cを連結する第1ガイド凹部31fが形成されている。第2係合凹部31d,31eも、第1係合凹部31b,31cと同様に、周方向にほぼ165°離れて配置されている。しかも、第1係合凹部31b,31cに対して所定角度θ(この実施の形態ではほぼ15度)だけ周方向に離れて配置されている。この結果、第1係合凹部31bと第2係合凹部31eとは周方向に180°離れ、第1係合凹部31cと第2係合凹部31dとは周方向に180°離れている。また、第2係合凹部31d,31eは、第1係合凹部31b,31cより若干内周側に配置されており、第2係合凹部31d,31eの斜め外側の部分が隣接する第1係合凹部31b,31cの斜め内側の部分とぞれぞれ交差している。第2係合凹部31d,31e間の第1係合部材31の左端面には、第1係合部材31の軸線(回動軸線L)を中心として周方向に延び、第2係合凹部31d,31eを連結する第2ガイド凹部31gが形成されている。
【0034】
図3、図4及び図5に示すように、第2係合部材32の第1係合部材31と対向する右端面には、装着凹部32b,32cが形成されている。装着凹部32b,32cは、第2係合部材32の周方向へ180°離れて配置されている。一方の装着凹部32bは、第1係合凹部31b,31cと同一円周上に配置されている。他方の装着凹部32cは、第2係合凹部31d,31eと同一円周上に配置されている。各装着凹部32b,32cには、球体33、34がその一部を突出させた状態でそれぞれ嵌合固定されている。球体33,34を装着凹部32b,32cに装着する代わりに、第2係合部材32の第1係合部材31との対向面に球状をなす突出部を一体に形成してもよい。
【0035】
受話部3が折り畳み位置に位置しているとき、装着凹部32bに装着された球体33は、その中心が第1係合凹部31bの曲率中心に対し第1ガイド凹部31f側へ所定の角度(この実施の形態では5°程度)だけ周方向にずれており、装着凹部32cに装着された球体34は、その中心が第2係合凹部31eの曲率中心に対して同一角度だけ第2ガイド凹部31g側にずれている。したがって、受話部3が折り畳み位置に位置しているときには、図13(D)に示すように、球体33が第1係合凹部31bを区画する底面のうちの第1ガイド凹部31f側の傾斜部に接触するとともに、球体34が第2係合凹部31eの第2ガイド部31g側の傾斜部に接触している。これにより、第2係合部材32を第1係合部材31側へ付勢するコイルばね43A,43Bの付勢力が回動付勢力に変換される。この回動付勢力により、第1係合部材31が通話位置側から折り畳み位置側へ向かって回動付勢される。この結果、受話部3が送話部2に突き当たった折り畳み位置に維持される。
【0036】
なお、コイルばね43A,43Bの付勢力が第1、第2係合凹部31b,31eの傾斜部と球体33,34とによって回動付勢力に変換され、この回動付勢力によって第1係合部材31が通話位置側から折り畳み位置側へ回動付勢される結果、その反力により第2係合部材32が折り畳み位置側から通話位置側へ回動付勢され、ひいては第2ヒンジ部材22が折り畳み位置側から通話位置側へ回動付勢される。しかし、第2ヒンジ部材22は、係止手段24によって折り畳み位置から通話位置側への回動が阻止されている。したがって、第2係合部材32及び第2ヒンジ部材22が通話位置側へ回動することはない。
【0037】
また、ヒンジ装置10が携帯電話機1に組み付けられた状態においては、受話部3が折り畳み位置に位置しているとき、球体33,34の中心が第1係合凹部31b及び第2係合凹部31dの曲率中心に対してそれぞれ周方向にずれているが、ヒンジ装置10を携帯電話機1に組み付ける前のユニットとして取り扱われる際には、球体33,34の各中心が第1係合凹部31b及び第2係合凹部31eの各曲率中心とそれぞれ一致し、これによって第1、第2係合部材31,32が一体化されている。
【0038】
受話部3が通話位置に位置しているとき、球体33の中心は、第1係合凹部31cの曲率中心に対し、受話部3が折り畳み位置に位置しているときに球体33の中心が第1係合凹部31bの曲率中心に対してずれている角度と同一の角度だけ第1ガイド凹部31f側にずれており、球体34の中心は第2係合凹部31dの曲率中心に対して同様にずれている。したがって、球体33,34は、第1係合凹部31cと第2係合凹部31dの各底面の傾斜部にそれぞれ接触する。この結果、コイルばね43A,43Bの付勢力が回動付勢力に変換され、この回動付勢力によって第1係合部材31が折り畳み位置側から通話位置側へ向かって回動付勢され、受話部3が通話位置に維持される。
【0039】
次に、上記構成の携帯電話機10の作用について図14を参照しながら説明する。いま、受話部3が折り畳み位置に位置しているものとする。この状態において、操作ボタン252を図1の右方へ押し、係止部材242の係合腕部242bを第1ヒンジ部材21の貫通孔21gから脱出させる。すると、当接部材241による可動部22Bに対する係止状態が解除される。この結果、回動付勢手段23の回動付勢力が、可動部22B、本体部22Aを介して第2係合部材32に伝達され、さらに球体33,34を介して第1係合部材31に伝達され、第1係合部材31から受話部3に伝達される。ここで、回動付勢手段23の回動付勢力は、球体33,34と係合凹部31b,31eの傾斜部とがコイルばね43A,43Bによって押圧接触させられることによって発生する最大回動付勢力より小さく設定されている。したがって、回動付勢手段23の回動付勢力が第2係合部材32から球体33,34を介して第1係合部材31に伝達されるときに、球体33,34が係合凹部31b,31eから脱出することがなく、第2係合部材32は、第1係合部材31と一体に折り畳み位置から通話位置側へ回動する。よって、第1係合部材31に回動不能に連結された受話部3も通話位置側へ確実に回動させられる。受話部3は、通話位置まで回動して停止する。回動付勢手段23の回動付勢力は、受話部3が通話位置に達した後も受話部3に作用している。したがって、受話部3は、通話位置に維持される。
【0040】
受話部3が折り畳み位置から通話位置まで回動したとき、当接部材241及び係止部材242は、回動付勢手段23により第2ヒンジ部材22(可動部22A)と一緒に折り畳み位置から通話位置側へ回動させられる。ここで、第2ヒンジ部材22の回動角度は、180°より小さい165°である。しかるに、第2ヒンジ部材22が通話位置側へ回動するときには、その可動部22Bの円弧部22dが傾斜面241bを下方(図2において左方)へ摺動することにより、当接部材241及び係止部材242を第2ヒンジ部材22に対して折り畳み位置側から通話位置側へ回動させる。この回動角度は、第2ヒンジ部材22の回動角度(受話部3の回動角度)と180°との角度差の分である。つまり、この実施の形態では、180°−165°=15°になっている。したがって、当接部材241及び係止部材242は、第2ヒンジ部材22(受話部3)が折り畳み位置から通話位置まで回動する間に180°回動する。すると、第1ヒンジ部材21の二つの貫通孔21g,21g及び係止部材242の二つの係合腕部242b,242bが回動軸線Lを中心として点対称に形成されているので、係止部材242が初期位置(折り畳み位置)に位置しているときと同様に、係合腕部242bが貫通孔21gと対向する。その後、復帰ばね243によって係止部材242が左方へ移動させられ、係合腕部242bが貫通孔21gに嵌合する。この結果、係止部材242が初期状態と同一の状態になり、当接部材241及び係止部材242が第1ヒンジ部材21に対して回動不能になる。
【0041】
回動付勢手段23によって通話位置まで回動させられた受話部3は、手動で折り畳み位置まで復帰回動させる。受話部3を折り畳み位置側へ回動させると、その回動力が第1係合部材31を介して第2係合部材32に伝達され、さらに第2ヒンジ部材2に伝達される。このとき、第2ヒンジ部材2は、回動付勢手段23によって折り畳み位置側から通話位置側へ回動付勢されているが、上記のように、球体33,34が係合凹部31b、31eに入り込むことによって生じる第1係合部材31と第2係合部材32とを一体化する力は、回動付勢手段23の回動付勢力より大きく設定されている。したがって、受話部3を折り畳み位置側へ回動させると、第1、第2係合部材31,32が一体に同方向へ回動し、それらとともに第2ヒンジ部材22が回動付勢手段23の回動付勢力に抗して同方向へ回動する。その結果、可動部22Bの円弧部22dが端面カム21bから復帰傾斜面241e上を上方(図2において右方)へ摺動する。受話部3を折り畳み位置の若干手前の位置(10°程度手前の位置)まで回動させると、円弧部22dが当接部材241の傾斜面241bに接触するようになる。この結果、コイルばね43A,43Bの付勢力が回動付勢力に変換され、その回動付勢力によって受話部3が折り畳み位置まで回動させられる。しかも、この回動付勢力は、受話部3が折り畳み位置に達した後も受話部3に作用している。したがって、受話部3は折り畳み位置に維持される。
【0042】
受話部3は、手動によって折り畳み位置から通話位置まで回動させることも可能である。受話部3の折り畳み位置から通話位置側への回動当初は、コイルばね43A,43Bの付勢力が球体33,34と第1係合凹部31b及び第2係合凹部31eの底面の各傾斜部とによって変換された回動付勢力に抗して、受話部3を通話位置側へ回動させる。勿論、このときには、受話部3を回動させる力が第1係合部材31を介して第2係合部材32及び第2ヒンジ部材22に作用するが、第2ヒンジ部材22が当接部材241及び係止部材242を介して第1ヒンジ部材21に回動不能に連結されているので、第2係合部材32及び第2ヒンジ部材22が受話部3の通話位置側への回動に伴って同方向へ回動することはない。受話部3を折り畳み位置から所定角度(例えば、10°程度)だけ通話位置側へ回動させると、球体33,34が第1係合凹部31b及び第2係合凹部31eから抜け出る。その結果、受話部3には回動付勢力が作用しなくなる。その代わり、球体33,34が第1、第2ガイド溝31f,31gにそれぞれ押し付けられることによって摩擦抵抗が発生する。この摩擦抵抗が受話部3の回動を阻止しようとする。したがって、受話部3は、この摩擦抵抗に抗して通話位置側へ回動させることになり、球体33,34がガイド溝31Ff,31gに入り込んでいる間は、摩擦抵抗によって受話部3を任意の位置に停止させることができる。受話部3を通話位置に対して所定の角度(例えば、10°程度)だけ手前の位置まで回動させると、球体33,34が第1係合凹部31c及び第2係合係合凹部31dに入り込む。この結果、コイルばね43A,43Bの付勢力が回動付勢力に変換され、その回動付勢力によって受話部3が折り畳み位置まで回動させられるとともに、同位置に維持される。
【0043】
手動で通話位置に回動させられた受話部3を折り畳み位置に回動させる場合には、上記とは逆に、まず受話部3を、コイルばね43A,43B、球体33,34及び係合凹部31c,31dによる回動付勢力に抗して所定角度だけ回動させて、球体33,34を係合凹部31c,31dから脱出させ、第1、第2ガイド溝31f,31gに入り込ませる。その後、受話部3を折り畳み位置の所定の角度だけ手前の位置まで摩擦抵抗に抗して回動させる。受話部3が折り畳み位置の所定角度だけ手前の位置に達すると、その後は受話部3がコイルばね43A,43B、球体33,34及び第1、第2係合凹部31b,31eによる回動付勢力によって折り畳み位置まで回動させられるとともに、同位置に維持される。
【0044】
上記のように、このヒンジ装置10においては、当接部材241に形成された傾斜面241b、これに摺接する可動部22Bの円弧部22d及びコイルばね43A,43Bにより、第2ヒンジ部材22の折り畳み位置から通話位置までの回動角度と180°との角度差の分だけ当接部材241及び係止部材242を回動させるようにしており、復帰コイルばね243を用いていない。換言すれば、復帰コイルばね243は、係止部材242を回動軸線L方向へ移動させて、係止部材242の係合腕部242bを第1ヒンジ部材21の貫通孔21gに嵌合させるためにだけに用いられており、係止部材242を回動させるためには用いられていない。したがって、復帰コイルばね243の付勢力を小さくすることができ、操作ボタン252の押圧操作を軽く行うことができる。
【0045】
なお、この発明は、上記の実施の形態に限定されるものでなく、適宜変更可能である。
例えば、上記の実施の形態は、この発明に係るヒンジ装置10を携帯電話機1に用いていたものであるが、ヒンジ装置10はノート側パソコン等にも採用可能である。
また、第2ヒンジ部材22を、本体部22Aと、この本体部22Aの第1ヒンジ部材21側の端部に回動不能にかつ回動軸線L方向へ移動可能に設けられた可動部22Bとから構成しているが、本体部22Aと可動部22Bとを一体に形成してもよい。その場合には、第2ヒンジ部材22全体を回動軸線L方向へ移動可能にすればよい。
また、第2のヒンジ部材22を第2のヒンジ部30(の第2係合部材32及び第1係合部材31)を介して受話部3に連結しているが、受話部3に直接連結してもよい。つまり、第2ヒンジ部30については、必ずしも設ける必要がない。さらに、コイルばね(直動付勢手段)43A,43Bの回動軸線Lに沿う付勢力を回動付勢力に変換するためのカム面(端面カム21b及び凹部21cの底面)を第1ヒンジ部材21に形成しているが、第2ヒンジ部材22に形成してもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、復帰付勢手段の付勢力を弱く設定することができ、したがって解除手段の操作部材を軽く解除操作することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るヒンジ装置が用いられた携帯電話機の一実施の形態を示す図であって、図1(A)は受話部を通話位置に回動させた状態で示す側面図、図1(B)はその正面図である。
【図2】図1のX−X線に沿う拡大断面図である。
【図3】この発明に係るヒンジ装置を示す図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図3のX−X断面図である。
【図5】コイルばね及び復帰ばねを省略して示す同ヒンジ装置の分解斜視図である。
【図6】同ヒンジ装置の第1ヒンジ部材を示す図であって、図6(A)はその正面図、図6(B)、(C)、(D)はそれぞれ図6(A)のB、C、D矢視図、図6(E)は図6(C)のE−E線に沿う断面図である。
【図7】同ヒンジ装置の係止部材を示す図であって、図7(A)はその正面図、図7(B)、(C)はそれぞれ図7(A)のB、C矢視図である。
【図8】同ヒンジ装置の押圧部材を示す図であって、図8(A)はその正面図、図8(B)、(D)はそれぞれ図8(A)のB、D矢視図、図8(C)は図8(B)のC−C線に沿う断面図である。
【図9】同ヒンジ装置の中間部材を示す図であって、図9(A)はその正面図、図9(B)、(C)、(D)はそれぞれ図9(A)のB、C、D矢視図、図9(E)は図9(C)のE−E線に沿う断面図である。
【図10】同ヒンジ装置の第2ヒンジ部材を示す図であって、図10(A)はその正面図、図10(B)は図10(A)のB−B線に沿う断面図、図10(C)、(D)はそれぞれ図10(A)のC、D矢視図である。
【図11】同ヒンジ装置の可動部材を示す図であって、図11(A)はその正面図、図11(B)、(C)、(D)はそれぞれ図11(A)のB、C、D矢視図、図11(E)は図11(A)のE−E線に沿う断面図である。
【図12】同ヒンジ装置の第1係合部材を示す図であって、図12(A)はその平面図、図12(B)は図12(A)のB矢視図、図12(C)は図12(A)のC−C線に沿う断面図である。
【図13】同ヒンジ装置の第2係合部材を示す図であって、図13(A)はその正面図、図13(B)、(C)はそれぞれ図13(A)のB、C矢視図、図13(D)は図13(B)のD−D線に沿う拡大断面図である。
【図14】同ヒンジ装置における端面カム、復帰傾斜面及び傾斜面の動作を示す図である。
【符号の説明】
L 回動軸線
1 携帯電話機
2 送話部
3 受話部
10 ヒンジ装置
20 第1ヒンジ部
21 第1ヒンジ部材
21b 端面カム(カム面)
21g 貫通孔(係止凹部)
22 第2ヒンジ部材
22A 本体部
22B 可動部
22c 係合腕部(係止突部)
22d 円弧部
23 回動付勢手段
24 係止手段
25 係止解除手段
43A コイルばね(直動付勢手段)
43B コイルばね(直動付勢手段)
241 当接部材
241a 係合面
241b 傾斜面
242 係止部材
242b 係合腕部(係止突部)
243 復帰ばね(復帰付勢手段)
251 押圧部材(操作部材)

Claims (3)

  1. 回動軸線上に配置された第1ヒンジ部材と、上記回動軸線上に上記第1ヒンジ部材と対向して配置され、上記第1ヒンジ部材に対し第1の位置とこの第1の位置から180°より小さい角度だけ周方向に離れた第2の位置との間を相対回動可能である第2ヒンジ部材と、この第2ヒンジ部材を上記第1ヒンジ部材に対して上記第1の位置から上記第2の位置まで回動させる回動付勢手段と、上記第2ヒンジ部材を上記第1の位置に係止する係止手段と、この係止手段による係止状態を解除する係止解除手段とを備え、
    上記第2ヒンジ部材の上記第1ヒンジ部材側における少なくとも一部(以下、可動部という。)が残りの部分に対して回動不能、かつ上記回動軸線方向へ移動可能とされ、
    上記回動付勢手段が、上記可動部を上記回動軸線に沿って付勢して上記第1ヒンジ部材に当接させる直動付勢手段と、上記可動部と上記第1ヒンジ部材との当接面の少なくとも一方に設けられ、上記直動付勢手段の上記回動軸線に沿う付勢力を上記回動軸線を中心とする回動付勢力に変換するとともに、上記可動部を上記第2ヒンジ部材側から上記第1ヒンジ部材側へ移動するのに伴って上記第1の位置側から上記第2の位置側へ回動させるカム面とを有し、
    上記係止手段が、上記回動軸線を中心として回動可能に配置された当接部材と、この当接部材の上記第1ヒンジ部材側の端部に連結された係止部材と、この係止部材を上記第1ヒンジ部材側へ付勢する復帰付勢手段とを有し、上記第1ヒンジ部材には、一対の係止凹部が上記回動軸線を中心として点対称に設けられ、上記係止部材の外周には、上記係止部材が上記回動軸線を中心として180°回動する毎に上記一対の係止凹部と対向し、上記係止部材が上記復帰付勢手段によって上記第1ヒンジ部材側へ移動させられると、上記回動軸線方向における上記第1ヒンジ部材側の一端部が上記一対の係止凹部に出没可能に嵌合する一対の係止突部が設けられ、この一対の係止突部の他端部が上記当接部材に摺動可能に嵌り込むことによって上記係止部材が上記当接部材に回動不能、かつ移動可能に連結され、上記当接部材には、上記一対の係止突部が上記一対の係止凹部に嵌まり込み、かつ上記第2ヒンジ部材が上記第1の位置に位置しているときに、上記可動部に突き当たって上記可動部の上記第1の位置から上記第2の位置側への回動を阻止する係合面が形成され、
    上記係止解除手段が、初期位置と解除位置との間を上記回動軸線に沿って移動可能に配置され、解除位置に移動したときには上記一対の係止突部が上記一対の係止凹部から抜け出るまで上記係止部材を上記復帰付勢手段の付勢力に抗して移動させ、上記復帰付勢手段により上記係止部材を介して上記解除位置から上記初期位置まで復帰移動させられる操作部材を有し、
    上記係合面が、上記可動部が上記第2ヒンジ部材側から上記第1ヒンジ部材側へ移動するときに摺接する傾斜面を有し、この傾斜面は、上記可動部が上記第1の位置から上記第2の位置まで回動するとともに上記第2ヒンジ部材側から上記第1ヒンジ部材側へ移動するときに、上記第1、第2の位置の間の周方向における角度と180°との角度差の分だけ上記当接部材を上記第1の位置側から上記第2の位置側へ向かって回動させるように傾斜させられていることを特徴とするヒンジ装置。
  2. 上記第2ヒンジ部材が、上記回動軸線上に固定的に配置された本体部(他の部分)と、この本体部と別体に形成され、上記本体部の上記第1ヒンジ部材側の端部に上記本体部に対して回動不能に、かつ上記回動軸線方向へ移動可能に連結された可動部(一部)とを有していることを特徴とする請求項1に記載のヒンジ装置。
  3. 上記傾斜面が、上記可動部が上記第2の位置から所定角度だけ上記第1の位置の手前まで回動したときに上記可動部に突き当たるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のヒンジ装置。
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