JP4954027B2 - ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器 - Google Patents

ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器 Download PDF

Info

Publication number
JP4954027B2
JP4954027B2 JP2007294968A JP2007294968A JP4954027B2 JP 4954027 B2 JP4954027 B2 JP 4954027B2 JP 2007294968 A JP2007294968 A JP 2007294968A JP 2007294968 A JP2007294968 A JP 2007294968A JP 4954027 B2 JP4954027 B2 JP 4954027B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
hinge device
moving body
continuous groove
transmission moving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007294968A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009121567A (ja
Inventor
直基 久保田
芳隆 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Strawberry Corp
Original Assignee
Strawberry Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Strawberry Corp filed Critical Strawberry Corp
Priority to JP2007294968A priority Critical patent/JP4954027B2/ja
Publication of JP2009121567A publication Critical patent/JP2009121567A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4954027B2 publication Critical patent/JP4954027B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Telephone Set Structure (AREA)

Description

本発明は、例えば、受話機能及び情報等の表示部を有する第一部材等が開閉する携帯電話機、パソコン等の電子機器において、操作部に表示部を回動自在に軸着するヒンジ装置、並びにこのヒンジ装置を用いた機器に関するものであり、特に、回動速度を調整することでスムーズ且つソフトに回動するものに関する。
近年、携帯電話機、パソコン等の電子機器においては、表示部を大きくしながら小型化あるいは携帯し易くするため、表示部と操作部をヒンジ装置を用いて回動自在に軸着して開閉することができるように構成したものが多く製品化されている。この種の電子機器では、使用時に表示部を90度付近あるいは180度付近まで回動させることが多い。このため、従来のヒンジ装置においては、このような使用状態を想定して、表示部と操作部の回動と共にそれぞれ回動するカム部とカム係合部を設け、このカム部とカム係合部をバネにより付勢して係合させることで、表示部を閉じた状態と開いた状態においてカム部とカム係合部が係合して状態保持するように構成していた(例えば、特許文献1、図5、図7等参照)。
また、この種の電子機器においても、その開閉速度を調整してスムーズに動作させることで、開閉時の衝撃を防ぐ構造が用いられている。例えば、ヒンジの軸部にリング状のゴム等からなる弾性体を取り付け、その弾性体の回動を抑制することで弾性体と軸部との間に摩擦力を発生させる構造が用いられていた(例えば、特許文献2、図4参照)。尚、回動を制動する構造としては、軸体とそれを拘束する軟質プラスチックからなる円筒状部材を用いることもあった(例えば、特許文献1、図1乃至図4等参照)。
特開平10−306645号公報 特開平11−141536号公報
上記従来技術のように、ヒンジ装置の回動をリング状あるいは筒状のゴム、軟質プラスチック等からなる弾性体によって軸体を拘束して減速、制動する構造においては、長期間経過すると、弾性体が摩耗したり、劣化あるいは硬化することで制動能力が低下するという問題があった。
また、上記従来技術においては、充分な制動能力を得るには、筒状の弾性体を多数設けたり、軸方向に長く形成することが必要となる。このため、ヒンジ装置に組み込むと、その軸方向の長さが長くなり、機器の小型化を阻害することになるという問題が生じることもあった。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、構造が簡単で小型化が容易であり、組立て易く、耐久性に優れ、スムーズ且つソフトに動作するヒンジ装置並びにそのヒンジ装置を用いた機器を提供するものである。
本発明のヒンジ装置は、後記具体例で用いた符号を付して記すと、第一部材6と第二部材8とを回動自在に連結するヒンジ装置2であって、
前記第一部材の回動と共に回動し、凹部及び凸部の一方からなるカム部10bを有する第一カム10と、
前記第二部材の回動と共に回動し、前記第一カムのカム部と係合する、凹部及び凸部の他方からなるカム係合部12bを有し、該カム係合部が設けられた面と相反する面に、複数の曲部12d,12eを備えて回動方向に形成された連続溝12cを有する第二カム12と、
前記連続溝を移動する伝達移動体16と、
前記第一カムの回動と共に回動し、前記連続溝と対面する面に、径方向に形成され前記伝達移動体を移動可能に保持する保持溝18cを有し、前記カム部とカム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに前記伝達移動体が前記連続溝の曲部を通過するように該伝達移動体を位置付ける移動体ホルダ18と、
前記移動体ホルダを押圧して前記第二カムに向けて付勢する弾性部材20と、
を備え、
前記第一部材と第二部材が相対回動する際、前記カム部と前記カム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに、前記伝達移動体が前記連続溝の曲部を通過して、当該回動が抑制されるヒンジ装置である。
このヒンジ装置における前記伝達移動体は、バランスの観点から好ましくは3つ以上設けられ、前記移動体ホルダは前記カム部とカム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに前記伝達移動体のうち少なくとも1つが前記連続溝の曲部を通過するように前記伝達移動体を位置付けているものとなっている。
また、前記連続溝は、好ましくは複数の曲率半径からなる複数の曲部を有している。
また、前記複数の曲部は、好ましくは曲率半径が大きい曲部と曲率半径が小さい曲部が交互に配設されている。
また、前記保持溝は、好ましくは周方向に等間隔で形成されている。
また、前記伝達移動体は、前記カム部とカム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに、複数の伝達移動体が前記連続溝の曲部を通過するように位置付けられている。
また、前記連続溝は、好ましくは深さが変化し、前記保持溝は前記連続溝の深さの変化に相応する深さを有して前記伝達移動体を移動可能に保持するようになっている。
また、前記伝達移動体は、一例として、ボール形状になっている。
一方、本発明のヒンジ装置を用いた機器は、第一部材と第二部材とをヒンジ装置にて回動自在に軸着し、該ヒンジ装置として上記本発明のヒンジ装置を用いたものとなっている。
本発明のヒンジ装置においては、カム部とカム係合部が係合途中状態から係合状態になるとき、即ち、例えば第一部材と第二部材を所定角度回動させて所定位置まで開いてカム部がカム係合部に落ち込んだときに、伝達移動体が連続溝の曲部を通過し、これにより回動を抑制してスムーズ且つソフトに減速し、停止するものとなっている。このように本発明のヒンジ装置は、第一カム、第二カム、伝達移動体及び移動体ホルダを軸方向に配設したものであり、構造が簡単で、特に、カム機構に溝と伝達移動体を追加する構成であるため、容易に小型化することができる。
また、上記のように、本発明のヒンジ装置においては、構成部品を順次軸方向に組み付けるだけで組み立てることができるので、組立て易く、量産性を向上させることができる。
また、本発明においては、伝達移動体が連続溝の曲部を通過するときの回動抑制により制動しているので、ゴム等からなる部品を必要とせず、これらの部品を用いた場合に比べ摩耗したり劣化・硬化することがなく、耐久性を向上させることができる。
また、本発明では、伝達移動体の転動、滑動あるいは摺動による移動により、第二カムとボールホルダ間に回転駆動力が伝わるので、従来技術のように弾性体と軸体との摺動により回転が伝わる構造に比べて、極めて円滑でスムーズな回動を得ることができる。
本発明のヒンジ装置は、機器の操作部と表示部のように重合、開閉することで使用する第一部材と第二部材を回動自在に軸着するものである。このヒンジ装置には、第一部材の回動と共に回動する第一カムと、第二部材の回動と共に移動する第二カムが設けられている。この第一カムと第二カムには、それらが対面する面に、第一部材と第二部材を所定位置まで回動させると係合するカム部とカム係合部がそれぞれ設けられている。また、第二カムには、カム係合部が設けられた面と相反する面に連続溝が設けられている。この連続溝は、複数の曲部を備え、第二カムの回動方向に連続している。また、第一カムと共に回動し、第二カムの連続溝に対向するように保持溝が設けられた移動体ホルダが配設されている。その保持溝は、径方向に形成されており、3つ以上の伝達移動体を移動可能に保持するものとなっている。3つ以上の伝達移動体は、第二カムと移動体ホルダとの間で第二カムあるいは移動体ホルダが傾かないようにバランス良く配設され、連続溝と保持溝を転動、滑動あるいは摺動により移動するものとなっている。
このような構造からなるヒンジ装置における伝達移動体は、第一部材と第二部材を所定角度回動させて開いたり又は閉じたときに、カム部とカム係合部同士がカム面途中で相互に接触している係合途中状態からカム部がカム係合部に落ち込む係合状態になり、少なくとも1つの伝達移動体が連続溝の曲部を通過するように配置されている。このように伝達移動体が連続溝の曲部を通過するときには、伝達移動体が弾性部材の押圧力による溝面からの強い抵抗を受けて回動が抑制される。伝達移動体は第一部材又は第二部材の回動速度、即ちカム部又はカム係合部の回動速度に比例して溝面からの抵抗が増すように作用し、回動速度が早いときには制動力が大きく、遅いときには制動力が小さくなる。このため、第一カム及び第二カムが係合状態になるとき、即ち、第一部材と第二部材が所定角度開閉した状態になるときに、回動速度が遅くなり、ゆっくりと所定の開又は閉状態になって停止することになる。
具体例
図1は本発明の一具体例に係るヒンジ装置の分解斜視図、図2は図1に示すヒンジ装置を用いた携帯電話機の斜視図、図3は図1に示すヒンジ装置の斜視図、図4は図2に示すヒンジ装置の断面図、図5は図2に示す携帯電話機の要部を示す斜視図、図6及び図7は図5に示す第二カムと移動体ホルダの相互に対面する面をそれぞれ示す正面図である。尚、本具体例においては、本発明のヒンジ装置を用いた機器として携帯電話機を例に採って説明する。
図において、符号2はヒンジ装置であり、図2に示すように、電子機器としての携帯電話機4の受話機能及び情報等の表示部を有する第一部材6と、送話機能及び操作部を有する第二部材8を回動自在に軸着するものとなっている。この第一部材6と第二部材8には、各端部に交互に噛み合うように組み付けられる管状の軸着部6a,8aが設けられており、ここにヒンジ装置2が挿入されて取り付けられている。このヒンジ装置2は以下に説明する構成部品により構成されている。
図3、図4に示すように、10,12は互いに係合する第一カムと第二カムである。第一カム10は、略円筒形をなし、その外方(図1中左方)の端面から係合爪10aが突出し、第二カム12に対面する端面に凸状のカム部10bを有している。また、この第一カム10には、後述する軸体24に固定するために用いる係合ピン14を挿入するための径方向の挿入孔10cが設けられている。
また、第二カム12は、略円筒形をなし、第一カム10に対面する端面にカム部10bが落ち込む凹状のカム係合部12bを有している。このカム部10bとカム係合部12bは、第一部材6と第二部材8の開閉が約180度の回動角度で行われることから、その角度に合わせて約180度ごとに凹凸が嵌合する係合状態と、凸状のカム部10bのカム面が凹状のカム係合部12bのカム面途中で相互に接触している係合途中状態が生じるように設定されている。尚、第二カム12の外周には、後述するケース外周の切欠溝に係合して回転止めとなる略矩形状の突条部12aが突出している。
更に、この第二カム12は、そのカム係合部12bが設けられている端面に相反する端面上に連続溝12cを有している。この連続溝12cは、第二カム12の回動方向に形成されており、図6に示すように大小の曲率半径をもった複数の曲部12d,12eが設けられている。本具体例では、連続溝12cの溝部の深さは同一であってもよいが、溝の深さを変えることもできる。本具体例における連続溝12cは、正面から見て略星形状をなし、第二カム12の外周に近い所に曲率半径が小さい曲部12eが設けられ、第二カム12の内周に近い所に曲率半径が大きい曲部12dが設けられている。尚、12fは、後記の軸体24を挿入する挿入孔である。
16は連続溝12c内を転動するボールである。このボール16は、連続溝12c内に半分程度嵌まって転動あるいは滑動するように設定されている。また、このボール16は、第二カム12あるいはボールホルダ18が中心軸に対して傾くことがないようにバランスを取り易くするため、3つ以上適宜間隔をあけて配置される。尚、本実施例においては等間隔に4つのボール16を配置している。
18は略円筒形をなすボールホルダである。このボールホルダ18は、後記の軸体24を挿入する挿入孔18aを備え、挿入孔18a内の平面部と、軸体24の後述する一体係合部24cとが接合して、ボールホルダ18は軸体24と同行回転する。また、このボールホルダ18の第二カム12に対向する端面18bには、径方向に形成された保持溝18cが設けられている。この保持溝18cは、ボール16が半分程度嵌まることでそれを移動可能な状態で保持するものである。本具体例におけるボール16は4つ設けられており、それぞれの位置決めをするため、図7に示すように保持溝18cを4本十字形に設けている。
20はコイルスプリング等からなる弾性部材である。この弾性部材20は、その弾力によってボールホルダ18を第二カム12の方向に押圧するものである。
22は略筒状をなすケースである。このケース22の一方の端部には大きく開口した開口部22aが設けられ、他方の端部には端面中央に後述する軸体を挿通する挿入孔22bが設けられている。また、このケース22の側面には、第二カム12の突起12aが軸方向に摺動可能に適合する切欠溝22cが開口部22aからケース22の中央付近まで形成されている。
24は軸体で、第一カム10、第二カム12、ボールホルダ18、弾性部材20、ケース22及びワッシャ26を貫通する。この軸体24はケース22の挿入孔22bよりも径大となる頭部24aと、挿入孔22bに挿通する軸体24bとからなる。軸体24bの先端部分には、図1中上下方向から削ぎ落とされたような断面が略矩形をなすように形成された一体係合部24cが設けられており、更にその先端付近には係合ピン14を挿入する挿入孔24dが設けられている。
上記構成部品は次のように組み立てられている。はじめに軸体24をワッシャ26と共にケース22の挿入孔22bに挿入し、弾性部材20、ボールホルダ18、ボール16、第二カム12及び第一カム10を順次ケース22に入れると共に軸体24に取り付ける。このときに、ボールホルダ18と第一カム10は、その中央の孔が軸体24の一体係合部24cに適合する略矩形をなすように形成されているため、軸体24に係合して一体となって回動する状態になる。一方、第二カム12は、その中央の孔12fが円形であるため回動自在に軸体24に取り付けられ、その突起12aがケース22の切欠溝22cに係合されて軸方向に摺動可能な状態で且つケース22と一体となって回動する状態になる。
また、軸体24に取り付けられた第一カム10の挿入孔10cから係合ピン14を挿入し、その挿入孔10cに連通する軸体24の挿入孔24dまで係合ピン14を挿入し、これにより第一カム10は軸体24に固定される。このように第一カム10が軸体24の先端に固定されると、この第一カム10と軸体24の頭部24aとの間に第二カム12、ボール16、ボールホルダ18、弾性部材20、ケース22が挟まれ、弾性部材20によってボールホルダ18が第二カム12に押し付けられるように付勢されることで、ボールホルダ18と第二カム12との間にボール16が挟持される。
上記のように第二カム12とボールホルダ18との間に挟持されるボール16は、ボールホルダ18の保持溝18cにより径方向に移動可能な状態で保持されると共に第二カム12の連続溝12cに沿って回動方向に移動する状態になる。また、ボール16は、第一カム10のカム部10bと第二カム12のカム係合部12bとが係合状態にあるときに連続溝12cの曲率半径が小さい曲部12eの所に位置し、カム部10bとカム係合部12bとが係合途中状態にあるときに曲率半径が大きい曲部12dに位置するように位置付けられている。
次に上記構成からなるヒンジ装置2の動作を説明する。このヒンジ装置2は、図4に示すように携帯電話機4の軸着部6a,8a内に挿入して取り付けられる。第一カム10は軸着部6a内の受部6bに弾性を有する係合爪10aを係合させることにより抜脱しないように固定され、この軸着部6aの回動に従って回動する。また、ケース22が軸着部8a内に固定されることにより、このケース22の切欠溝22cに突起12aが嵌め込まれる第二カム12は、ケース22と共に軸着部8aの回動に従って回動する。尚、ケース22は、一対の平面部22dを設けている。この平面部22dが、軸着部8aに設けた平面部8bと当接して、ケース22は軸着部8aの回動に従って回動する。
今、第一部材6を回動させて閉じた状態から約180度等の所定角度まで開くと、この第一部材6の回動と共に第一カム10は回動する。本具体例における第一カム10と第二カム12は、第一部材6が第二部材8に重ねられて閉じた状態にあるときと、第一部材6を所定角度まで開いた状態にあるときに、それぞれそのカム部10bとカム係合部12bが略係合状態になるように設定されている。このため、第一部材6を開くために回動させると、第一カム10が回動してカム部10bとカム係合部12bの係合状態が解除され、係合途中状態になる。このときに第二カム12は、第一カム10のカム部10bによって軸方向に押し退けられ、ケース22の切欠溝22cによって案内されつつ弾性部材20の弾力に抗してケース22内に押し込まれる。
また、このときに、軸体24を介してボールホルダ18も第一カム10と同様に回動する。このようにボールホルダ18が回動すると、その保持溝18c内のボール16もボールホルダ18と共に回動する。このときに、ボール16は、第二カム12の連続溝12cの曲部12eから曲部12dに向けて移動することになる。
このように曲率半径が大きい曲部12dをボール16が通過するときには、ボール16は保持溝18c内をわずかに径方向に移動するだけであるため、回動を強く抑制することはなく、ボールホルダ18及び第一カム10の回動はわずかに減速されるだけで回動することになる。この結果、第一部材6はスムーズに回動して開くことになる。
その後、第一部材6が所定角度に達すると、第一カム10のカム部10bと第二カム12のカム係合部12bは係合途中状態から係合状態になる。このときボール16は、連続溝12cの曲部12eにさしかかる。このように曲率半径が小さい曲部12eにボール16がさしかかるか又は通過すると、ボール16は保持溝18c内を大きく径方向に移動することになる。このため、ボールホルダ18の回動は強く抑制され、ボールホルダ18及び第一カム10が制動される。これにより、第一カム10の回動が減速され、第一部材6は所定角度手前で減速してゆっくり回動し、所定角度まで開くと停止することになる。
上記ヒンジ装置2の動作は、第一部材6を開状態から閉状態にするために回動させた場合にも同様であり、はじめに第一部材6がスムーズに回動し、閉状態になる手前で減速されてゆっくりと閉じることになる。
尚、上記動作中、弾性部材20によってボールホルダ18は第二カム12の方向に付勢されて、第二カム12との間にボール16を挟持する状態を保つことになる。また、第二カム12は、ボール16を介してボールホルダ18により第一カム10の方向に押圧されて、第一カム10に当接した状態を保つことになる。
また、本具体例における第二カム12は、ケース22と共に回動し且つケース22内を軸方向に摺動するものであるが、ケース22を断面が六角形等の多角形をなす筒体にすると共に第二カム12を同様の多角柱にすることにより、突起12a及び切欠溝22cを設けることなく第二カム12をケース22と共に回動し且つケース22内を軸方向に摺動するように取り付けることができる。
また、本具体例におけるボール16は、このボール16を介して押圧される第二カム12が中心軸に関してバランス良く押圧されるように、4つが等間隔で配置されている。このように第二カム12をバランス良く押圧可能であれば、ボール16の数は3つ以上の任意の数に設定することができる。尚、バランスを良くするため、保持溝18cを等間隔、対称に形成することが好ましい。更に、ボールホルダ18及び第一カム10の回動を抑制するには、少なくとも1つのボール16が連続溝12cの曲部12eを通過すれば良いので、必要とする制動力に応じて曲部12eを同時に通過するボール16の数を任意に設定すれば良い。また、軸体24と第二カム12との嵌合状態が精度良く行われて、第二カム12が傾くことがないものであれば、ボール16は1つであってもヒンジ装置2は十分動作する。尚、本具体例では、移動伝達体にボールを用いたが、移動伝達体はボールに限られずに、連続溝と保持溝との間において、これらを転動、滑動あるいは摺動して回転駆動力を伝達するものであればよく、楕円体、多角形体、多面球状体、短円筒状体、その他適宜のものを用いて良い。
また、本具体例においては連続溝12cを略星形等、第二カム12の直径に関して対称となるような形状に設定しているが、必ずしも対称となる形状にする必要はない。このため、第一カム10と第二カム12の係合に対応すると共に、回動の抑制が必要なタイミングだけに対応するように、連続溝12cの一部分に曲率半径の小さい曲部12eを形成しても良い。更に、ボールホルダ18の保持溝18cの形状も、上記連続溝12cの形状との関係において、回動規制を行い得る適宜の形状を採択することができるものである。
本発明のヒンジ装置及びそれを用いた機器は、携帯電話機、パソコン等を対象とするものであるが、この他にも、化粧用コンパクト、ドア、便器の蓋等、開閉又は回動するものでその開閉又は回動の規制要請があれば、如何なるものにも適用することが可能である。
本発明の一具体例に係るヒンジ装置の分解斜視図である。 図1に示すヒンジ装置を用いた携帯電話機の斜視図である。 図1に示すヒンジ装置の斜視図である。 図2に示すヒンジ装置の断面図である。 図2に示す携帯電話機の要部を示す斜視図である。 図5に示すボールホルダに対面する第二カムの端面を示す正面図である。 図5に示す第二カムに対面するボールホルダの端面を示す正面図である。
符号の説明
2 ヒンジ装置
4 携帯電話機
6 第一部材
6a 軸着部
6b 受部
8 第二部材
8a 軸着部
8b 平面部
10 第一カム
12 第二カム
10a 係合爪
10b カム部
10c 挿入孔
12a 突起
12b カム係合部
12c 連続溝
12d,12e 曲部
12f 挿入孔
14 係合ピン
16 ボール
18 ボールホルダ
18a 挿入孔
18b 端面
18c 保持溝
20 弾性部材
22 ケース
22a 開口部
22b 挿入孔
22c 切欠溝
22d 平面部
24 軸体
24a 頭部
24b 軸部
24c 一体係合部
24d 挿入孔
26 ワッシャ

Claims (9)

  1. 第一部材と第二部材とを回動自在に連結するヒンジ装置であって、
    前記第一部材の回動と共に回動し、凹部及び凸部の一方からなるカム部を有する第一カムと、
    前記第二部材の回動と共に回動し、前記第一カムのカム部と係合する、凹部及び凸部の他方からなるカム係合部を有し、該カム係合部が設けられた面と相反する面に、複数の曲部を備えて回動方向に形成された連続溝を有する第二カムと、
    前記連続溝を移動する伝達移動体と、
    前記第一カムの回動と共に回動し、前記連続溝と対面する面に、径方向に形成され前記伝達移動体を移動可能に保持する保持溝を有し、前記カム部とカム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに前記伝達移動体が前記連続溝の曲部を通過するように該伝達移動体を位置付ける移動体ホルダと、
    前記移動体ホルダを押圧して前記第二カムに向けて付勢する弾性部材と、
    を備え、
    前記第一部材と第二部材が相対回動する際、前記カム部と前記カム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに、前記伝達移動体が前記連続溝の曲部を通過して、当該回動が抑制されることを特徴とするヒンジ装置。
  2. 前記伝達移動体は3つ以上設けられ、前記移動体ホルダは前記カム部と前記カム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに前記伝達移動体のうち少なくとも1つが前記連続溝の曲部を通過するように、前記伝達移動体を位置付けていることを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 前記連続溝は複数の曲率半径からなる複数の曲部を有することを特徴とする請求項1又は2記載のヒンジ装置。
  4. 前記複数の曲部は、曲率半径が大きい曲部と曲率半径が小さい曲部が交互に配設されていることを特徴とする請求項3記載のヒンジ装置。
  5. 前記保持溝は、周方向に等間隔で形成されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のヒンジ装置。
  6. 前記伝達移動体は、前記カム部と前記カム係合部が係合途中状態から係合状態になるときに、複数の前記伝達移動体が前記連続溝の曲部を通過することを特徴とする請求項2記載のヒンジ装置。
  7. 前記連続溝は深さが変化し、前記保持溝は前記連続溝の深さの変化に相応する深さを有して前記伝達移動体を移動可能に保持することを特徴とする請求項1乃至6いずれか記載のヒンジ装置。
  8. 前記伝達移動体は、ボールである請求項1乃至7いずれか記載のヒンジ装置。
  9. 第一部材と第二部材とをヒンジ装置にて回動自在に軸着し、該ヒンジ装置として請求項1乃至6いずれか記載のヒンジ装置を用いたことを特徴とするヒンジ装置を用いた機器。
JP2007294968A 2007-11-13 2007-11-13 ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器 Expired - Fee Related JP4954027B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007294968A JP4954027B2 (ja) 2007-11-13 2007-11-13 ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007294968A JP4954027B2 (ja) 2007-11-13 2007-11-13 ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009121567A JP2009121567A (ja) 2009-06-04
JP4954027B2 true JP4954027B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=40813924

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007294968A Expired - Fee Related JP4954027B2 (ja) 2007-11-13 2007-11-13 ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4954027B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7466191B2 (ja) * 2020-08-25 2024-04-12 株式会社ナチュラレーザ・ワン 開閉装置並びにこの開閉装置を用いた端末機器
CN112253612B (zh) * 2020-11-07 2024-06-04 东莞市劲丰电子有限公司 四轴滑槽的u型内折转动机构

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3145652B2 (ja) * 1997-05-07 2001-03-12 株式会社ストロベリーコーポレーション ヒンジ装置
JP3816202B2 (ja) * 1997-07-31 2006-08-30 スガツネ工業株式会社 折り畳み式機器のカバーを広角度開閉保持可能としたヒンジ装置
JP4084459B2 (ja) * 1998-04-24 2008-04-30 株式会社ストロベリーコーポレーション ヒンジ装置
JP4021175B2 (ja) * 2000-12-11 2007-12-12 スガツネ工業株式会社 ヒンジ装置
JP2006046382A (ja) * 2004-07-30 2006-02-16 Sugatsune Ind Co Ltd ヒンジ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009121567A (ja) 2009-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6785936B2 (en) Hinge device
JP4141651B2 (ja) ヒンジ装置
JP3732619B2 (ja) ヒンジ装置
JP4014814B2 (ja) ヒンジ装置
US20050225093A1 (en) Automatic opening and closing hinge assembly for portable electronic devices
JP3265572B2 (ja) 折畳式携帯電話器の開閉装置
JP3828643B2 (ja) ヒンジ装置
JP4954027B2 (ja) ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた機器
JP4215614B2 (ja) 携帯端末用ヒンジ
US20100319162A1 (en) Hinge device and apparatus using the same
WO2006008955A1 (ja) ヒンジ装置
US7681283B2 (en) Hinge assembly
GB2432190A (en) Hinge device
JP2004360441A (ja) ヒンジ構造
JP4488490B2 (ja) ヒンジ装置
JP2002227825A (ja) 携帯用機器のヒンジ装置
JPH1144142A (ja) ヒンジ装置
JP4541412B2 (ja) ヒンジ装置
JP2006266447A (ja) 二軸ヒンジ装置及び携帯機器
JP4226832B2 (ja) ヒンジ並びに電動ヒンジ及び携帯機器
JP2006046583A (ja) ヒンジ装置
JP4500279B2 (ja) ヒンジ装置
JP4738998B2 (ja) 折り畳み式携帯電話機
JP2010025242A (ja) ヒンジ装置及び携帯機器
JP2002303334A (ja) トルクリミッタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150323

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees