JP4226454B2 - コイン払出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技媒体としてコインを使用するスロットマシン等の遊技機に用いられるコイン払出装置に関する。
一般に、スロットマシンを含む様々な遊技機においては、遊技媒体としてコインが使用される場合が多い。そして、通常、このようなコインが遊技機のコイン投入口に投入されることにより、遊技機の遊技動作を開始できるようになる。この場合、コイン投入口に投入されたコインは、遊技機の機体内に設けられたコイン払出装置のバケット内に貯留される。また、バケット内に貯留されているコインは、遊技の進行によって発生する入賞状態(遊技の結果)に応じて、遊技者に対して払い出される。
また、遊技者へのコインの払出しは、一般に、前記コイン払出装置のコイン送出部により前記バケット内から1枚ずつコインが送出されるとともに、この送出されたコインが機体内の所定のコイン払出し経路を介して機体に設けられたコイン払出しトレイに吐き出されることにより成される(例えば、特許文献1参照)。
ところで、前記コイン払出装置の前記コイン送出部によるコインの送出形態は、従来から様々なものが知られているが、そのうちの1つの送出形態として、所謂ピンホイール式のコインディスクを用いたものがある。このピンホイール式のコインディスクは、コインを1枚ずつ個別に保持するためのピンがその外周に沿って所定の間隔で突設されたコイン搬送面を有しており、バケットの側面に隣接した状態でバケットの高さ方向に沿って回転可能に立設されている。一方、バケットは、所定の高さ(深さ)を有する箱型を成しており、これによってコインが貯留されるコイン貯留空間を形成するとともに、コイン貯留空間を開放するための開口を側面に有している。そして、前記コインディスクは、そのコイン搬送面をバケットのコイン貯留空間の前記開口に臨ませて回転することにより、コイン搬送面に突設されたアジテータによってコイン貯留空間内のコインを攪拌しながら、前記ピンによりコインを1枚ずつ拾い上げて周方向に搬送する(高揚する)。
特開平9−94319号公報
このようにしてコインディスクによって高揚されたコインは、前述したように、コイン払出し経路へと送出される。具体的には、ピンによってコインディスクのコイン搬送面上に保持された各コインは、コインディスクの回転に伴ってコインディスクの上側で(例えば最も高揚された位置で)例えば略ナイフ状の誘導部材に拾い上げられることにより、コイン搬送面上から離脱され、誘導部材と対向して隣接するトンネル状のコイン通路の開口へと案内される。そして、コイン通路に導入されたコインは、コイン通路からコイン払出し経路を介して、機体に設けられたコイン払出しトレイへと吐き出される。
しかしながら、このような従来の構成においては、前記コイン通路と前記誘導部材との間にコインが詰まってしまうといった問題がある。これは、トンネル状の前記コイン通路の開口と前記誘導部材との間に隙間(段差)があるためであり、コインディスクの回転中に前記隙間にコインが食い込んで挟まると、コインディスクの回転が阻止され、コインの払出しエラーが生じる虞がある。
また、前述したように、従来の構成においては、基本的にはコイン通路内に1枚ずつコインが導入されるが、時として、一度に2枚以上のコインがコイン通路内に導入される場合がある。その原因は、コイン通路の前記開口の大きさにある。すなわち、従来のコイン通路の開口は、2枚以上のコインの導入を許容する十分大きい寸法に設定されているため、ある場合には、コインディスクに保持されているコインと共にこれに何らかの理由で付着する別のコインがコイン通路の開口に入り込んでしまい、また、ある場合には、コインディスクによって保持されていないコインがコインディスクの回転に伴ってコイン通路の開口へと突発的に飛び込んでくることがある。
また、コイン通路へのコインの飛び込みは、コイン搬送面に突設された前記アジテータによって誘発される場合がある。すなわち、コインディスクと共に回転するアジテータによって攪拌されたコインが、アジテータ上に乗り上げ、その乗り上がったアジテータ上のコインが回転の勢いでコイン通路へと飛び込むといった現象が生じる場合がある。いずれにしろ、一度に2枚以上のコインがコイン通路内に導入されると、コインの払出しが過剰になり、コイン払出し精度の点で問題となる。
本発明は、前記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、コイン詰まりを防止できるとともに、コインの過剰な払出しを防止できるコイン払出装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1に記載されたコイン払出装置は、コインを貯留するためのコインバケットと、前記コインバケット内のコインを高揚する回転可能なコインディスクと、前記コインディスクによって高揚されたコインを前記コインディスクから離脱させるコイン離脱手段と、前記コイン離脱手段によって前記コインディスクから離脱されたコインを通過させるコイン挿通部とを備え、前記コイン挿通部は、その通路内にコインを導くための開口と、この開口を通じて通路内に導入されるコインの数を規制する規制手段とを有し、前記規制手段は、前記コイン挿通部の通路を形成する枠体から前記開口の前方に廻り込むように延びて前記開口を部分的に塞ぐコインシールドによって形成されていることを特徴とする。
この請求項1に記載されたコイン払出装置によれば、前記コイン挿通部が、その開口を通じて導入されるコインの数を規制する規制手段を有しているため、コイン挿通部を通過するコインの数を制限することができるだけでなく、コインディスクによって保持されていないコインがコインディスクの回転に伴ってコイン挿通部の開口へと突発的に飛び込んでくることも防止でき(コイン離脱手段以外からのコインがコイン挿通部を通過することを防止でき)、結果的には、必要以上のコインがコイン挿通部内に導入されてコインの払出しが過剰になるといった事態を回避できる(コイン払出し精度が高まる)。
例えば、コイン挿通部に導入されるコインの数を前記規制手段によって1枚に規制すれば、一度に2枚以上のコインがコイン挿通部内に導入されるといった事態を回避できる。すなわち、コインディスクに保持されているコインと共にこれに何らかの理由で付着する別のコインがコイン挿通部の開口に入り込んでしまうことを防止できることは無論のこと、コインディスクによって保持されていないコインがコインディスクの回転に伴ってコイン挿通部の開口へと突発的に飛び込んでくることを確実且つ効果的に防止することができる。
なお、前記規制手段は、前記コイン挿通部それ自体によって形成されていても良く、あるいは、前記コイン挿通部と別体を成してコイン挿通部に取り付けられる部材であっても構わない。
また、前記規制手段によって規制されるコインの数は、コインディスクによってコイン挿通部内に導入されるべきコインの数に対応していることが好ましい。例えば、コインディスクがコインを1枚ずつ個別に保持してコイン挿通部内に1枚ずつ導入する場合には、コイン挿通部に導入されるコインの数を前記規制手段によって1枚に規制すれば良く、コインディスクがコインをx枚ずつ個別に保持してコイン通路内にx枚ずつ導入する場合には、コイン挿通部に導入されるコインの数を規制手段によってx枚に規制すれば良い。
また、請求項2に記載されたコイン払出装置は、請求項1に記載されたコイン払出装置において、前記コイン離脱手段は、前記コインディスクのコイン搬送面下で延在することによりコインディスクの回転に伴って前記コイン搬送面上のコインをコイン支持面によって拾い上げて前記コイン搬送面上から離脱させるとともに、離脱させたコインを前記コイン挿通部の開口へと案内する支持部を有し、前記開口の前方に廻り込む前記コインシールドの先端が前記支持部のコイン支持面よりも下側で且つ前記支持部の表面よりもコインディスク側に奥まって位置されていることを特徴とする。
この請求項2に記載されたコイン払出装置によれば、請求項1に記載されたコイン払出装置と同様の作用効果が得られるとともに、前記コイン挿通部の先端が前記コイン離脱手段を構成する部材の面よりも低く設定されているため、前記コイン離脱手段から送り込まれるコインが前記コイン挿通部の先端に引っ掛かるといった事態を防止できるとともに、前記コイン挿通部と前記コイン離脱手段との間の隙間を埋めることも可能になり、これらの間にコインが詰まってしまうことを回避できる。そのため、コインの引っ掛かりやコインの詰まりによって、コインディスクの回転が阻止されてコインの払出しエラーが生じるといった事態を防止できる。
また、請求項3に記載されたコイン払出装置は、請求項2に記載されたコイン払出装置において、前記開口の前方に廻り込む前記コインシールドの先端が前記コイン離脱手段の前記支持部に形成された切り欠き溝にほぼ隙間無く食い込んでいることを特徴とする。
この請求項3に記載されたコイン払出装置によれば、請求項2に記載されたコイン払出装置と同様の作用効果が得られるとともに、規制手段それ自体で、コイン詰まり及びコインの過剰払出しの両方を同時に防止することができるため、構造を非常に簡素化できる。
本発明のコイン払出装置によれば、コイン詰まりを防止できるとともに、コインの過剰な払出しを防止できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について具体的に説明する。
図1には、本発明の一実施形態に係るコイン払出し装置1が概略的に示されている。このコイン払出し装置1は、スロットマシン等の遊技機の機体内に設置され、機体内に投入されるコインを受けるとともに、必要に応じてコインを払い出すことができる。具体的に、コイン払出し装置1は、例えば遊技機のコイン投入口から機体内に投入されたコインを受けて貯留するためのコインバケット2と、コインバケット2に隣接して設けられ且つコインバケット2内のコインを送出するコイン送出部4とを備えている。
コインバケット2は、所定の高さ(深さ)を有する箱型を成しており、これによってコインが貯留されるコイン貯留空間Sを形成している。また、コイン送出部4と対向するコインバケット2の側面(背面)2aには、コイン貯留空間Sを開放するための開口6が設けられている。
図2に明確に示されるように、コインバケット2の前記開口6は、側面2aからコイン送出部4側に突出して設けられた筒状体8によって形成されている。この筒状体8は、コイン送出部4の後述する基体10に対してネジ等により取り付け固定されるようになっている。また、筒状体8は、コイン送出部4と隣接するその内周面部位に、段差部8aを有している。この段差部8aは、コイン送出部4の後述するコインディスク28が部分的に入り込む略環状の空間S’をコイン送出部4との間に形成する。また、段差部8aは、所定の角度で傾斜する傾斜面として形成されており、コイン貯留空間Sから筒状体8内に流れ込むコインCをその傾斜面に沿って前記略環状の空間S’内に落とし込んで略垂直に立たせ(図2参照)、後述するようにコインディスク28によるコインCの拾い上げを容易ならしめる。
図3および図4に明確に示されるように、コイン送出部4は、コインバケット2の前記筒状体8が取り付け固定される板状の基体10と、この基体10に回転可能に取り付けられ且つコインバケット2内のコインを拾い上げて高揚する所謂ピンホイール式のコインディスク28とを備えている。この場合、基体10は、コインバケット2の側面2aに隣接した状態でコインバケット2の高さ方向に沿って立ち上がるように設けられている(図1参照)。
コインディスク28は、図3における方向から見て反時計周りに回転する円形の板体によって形成されており、基体10と同様、コインバケット2の高さ方向に沿って立ち上がるように配置されている(図1参照)。また、コインディスク28は、コインCを1枚ずつ個別に保持するためのピン14がその外周に沿って所定の間隔(等間隔)で突設された環状のコイン搬送面12を有している。この場合、ピン14は、1枚のコインCのみを保持することができるように、コイン1枚分の厚さよりも僅かに短い長さをもってコイン搬送面12から突出している。
また、コインディスク28は、コインバケット2の筒状体8が基体10に取り付けられた状態で、そのコイン搬送面12がコインバケット2の略環状の空間S’に臨むように、空間S’内に部分的に入り込むようになっている。なお、コインディスク28には、その中央部に、コイン貯留空間Sから筒状体8内に流れ込むコインCを攪拌するためのアジテータ20が突設されている。
また、基体10には、コインディスク28の上部側に位置して、コインディスク28によって高揚されたコインCをコインディスク28から離脱させるコイン離脱手段が設けられている。本実施形態において、このコイン離脱手段は、基体10側からコイン搬送面12を横切るように延びる略ナイフ形状のコイン離脱部材18から成り、その先端支持部18aをコインディスク28の上部側においてコイン搬送面12下で延在させることにより、コインディスク28の回転に伴ってコイン搬送面12上のコインCを拾い上げてコイン搬送面12上から離脱させるとともに、離脱させたコインCを後述するコイン挿通部16の開口19へと案内できるようになっている。なお、前記先端支持部18aの肉厚は、2枚のコインCを拾い上げられない厚さ、すなわち、コイン1.5枚分の厚さ程度に設定されている。
また、基体10には、コインディスク28のコイン搬送経路に沿うコイン離脱部材18の上流側に、コインディスク28によって高揚されるコインC上に重なるコインCを振り落とすコイン振り落とし部材22が設けられている。本実施形態において、このコイン振り落とし部材22は、高揚されるコインCに向けて突出する中実で且つ棒状の剛体または弾性部材から成り、その先端作用部をコインディスク28のコイン搬送面12からコイン2枚分の厚さ未満に相当する距離だけ離間させることにより、コイン搬送面12上に保持されたコインCの上側に重なるコインCを前記先端作用部によって振り落とす。
また、基体10には、コインディスク28の上部側に位置して、コイン挿通部16が設けられている。このコイン挿通部16は、トンネル状のコイン通路を形成しており、コイン離脱部材18の先端支持部18aによって拾い上げられたコインCを受ける開口19を一端に有している。また、コイン挿通部16の他端は、図示しないコイン払出し経路(例えば、コイン挿通部16と接続して上方に延びるレール等)を介して或いは直接に、機体に設けられたコイン払出しトレイに接続されている。
また、コイン挿通部16は、開口19を通じてその通路内に導入されるコインCの数を規制する規制手段を有している。本実施形態において、この規制手段は、コイン挿通部16のコイン通路を形成する枠体から開口19の前方に廻り込むように延びるコインシールド16aによって形成されており、開口19を部分的に塞ぐことにより、開口19を通じてコイン挿通部16内に導入されるコインCの数を1枚に規制する(図4参照)。すなわち、従来において、コイン挿通部16の開口19は、本実施形態に対応させて図6に概念的に示されるように、2枚以上のコインCの導入を許容する十分大きい寸法に設定されていたが、本実施形態におけるコイン挿通部16の開口19は、図4に示されるように、コイン2枚が通り抜けることができない寸法に設定されている。
また、コイン挿通部16は、その先端がコイン離脱部材18に食い込むように位置されている。具体的には、コイン挿通部16から延びる前記コインシールド16aが、コイン離脱部材18の先端支持部18aに形成された切り欠き溝18bにほぼ隙間無く食い込んでいる(図4の(a)の円形枠部分の拡大図および図4の(b)参照)。すなわち、従来において、コイン挿通部16は、本実施形態に対応させて図6に概念的に示されるように、コイン離脱部材18との間に隙間(段差)50を形成しているため、コインディスク28の回転中に隙間50にコインCが食い込んで挟まるといった事態が生じていたが、本実施形態では、図4に示されるように、コイン挿通部16から延びるコインシールド16aの先端をコイン離脱部材18の切り欠き溝18bにほぼ隙間無く食い込ませるようにして、コインシールド16aの先端をコイン離脱部材18の先端支持部18aのコイン支持面18cよりも下側で且つ先端支持部18aの表面18dよりも奥側(コインディスク28側)に位置させる(つまり、コイン挿通部16の先端をコイン離脱部材18の面よりも低く設定する)ようにしているため、コイン挿通部16とコイン離脱部材18との間に隙間(段差)が形成されず、したがって、コインシールド16aの先端にコインCが引っ掛かったり、コイン挿通部16とコイン離脱部材18との間にコインCが詰まる(挟まる)といった事態を防止できる。なお、コインシールド16aは、コイン離脱部材18の先端支持部18aからのコインCの落下を防止する機能を兼ね備えており、コイン離脱部材18よりも側方に出っ張らないことが望ましい。
以上のように構成されたコイン払出し装置1は、コインディスク28のコイン搬送面12をコインバケット2の略環状の空間S’に臨ませて、コインディスク28を回転させることにより、コイン搬送面12に突設されたアジテータ20によって空間S’内のコインCを攪拌しながら、ピン14によりコインCを1枚ずつ拾い上げて周方向に搬送する(高揚する)。
また、このようにしてピン14によってコインディスク28のコイン搬送面12上に保持されて高揚された各コインCは、その上に別のコインCが重なっている場合にはコイン振り落とし部材22によってそのコインCが振り落とされた1枚の状態で、上側のコイン離脱部材18へと順次送られるとともに、コインディスク28の回転に伴ってコイン離脱部材18に拾い上げられることによりコイン搬送面12上から離脱され、コイン離脱部材18と対向して隣接するトンネル状のコイン挿通部16の開口19へと案内される。
この時、コイン挿通部16のコインシールド16aがコイン離脱部材18の先端支持部18aに形成された切り欠き溝18bにほぼ隙間無く食い込んでいるため、コイン挿通部16の開口19へと案内されるコインCがコイン挿通部16とコイン離脱部材18との間に挟まって詰まることはなく、また、コイン挿通部16内に導入されるコインCの数がコインシールド16aによって1枚に規制されているため、コイン挿通部16内に同時に2枚のコインが導入されることもない。
なお、コイン挿通部16に導入されたコインCは、コイン挿通部16から前記コイン払出し経路を介して或いは直接に、遊技機の機体に設けられた例えばコイン払出しトレイへと吐き出される。
以上説明したように、本実施形態のコイン払出し装置1において、コイン挿通部16は、その開口を19通じて導入されるコインCの数を規制する規制手段としてのコインシールド16aを有している。そのため、一度に2枚以上のコインCがコイン挿通部16内に導入されるといった事態を回避できる。すなわち、コインディスク28に保持されているコインCと共にこれに何らかの理由で付着する別のコインCがコイン挿通部16の開口19に入り込んでしまうことを防止できることは無論のこと、コインディスク28によって保持されていないコインCがコインディスク28の回転に伴ってコイン挿通部16の開口19へと突発的に飛び込んでくることを確実且つ効果的に防止することができる(コイン離脱部材18以外からのコインCがコイン挿通部16を通過することを防止できる)。その結果、必要以上のコインCがコイン挿通部16内に導入されてコインCの払出しが過剰になるといった事態を回避することができる(コイン払出し精度が高まる)。
また、本実施形態のコイン払出し装置1では、コイン挿通部16の先端がコイン離脱部材18の面よりも低く設定されているため、コイン離脱部材18から送り込まれるコインCがコイン挿通部16の先端に引っ掛かるといった事態を防止できるとともに、コイン挿通部16とコイン離脱部材18との間の隙間を埋めることができ、これらの間にコインCが詰まってしまうことを回避できる。そのため、コインCの引っ掛かりやコインCの詰まりによって、コインディスク28の回転が阻止されてコインの払出しエラーが生じるといった事態を防止できる。特に、本実施形態では、コイン挿通部16内へ導入されるコインCの数を規制する規制手段としてのコインシールド16a自体がコイン離脱部材18に食い込むように位置されている(言い換えると、コイン挿通部16の先端をコイン離脱部材18に食い込ませることによりコインシールド16aが形成されている)ため、コインシールド16aそれ自体で、コイン詰まり及びコインの過剰払出しの両方を同時に防止することができ、構造を非常に簡素化できる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できることは言うまでもない。例えば、前述した実施形態では、コイン挿通部16に導入されるコインCの数がコインシールド16aによって1枚に規制されているが、コインシールド16aによって規制されるコインCの数は、コインディスク28によってコイン挿通部16内に導入されるべきコインCの数に対応していれば良く、例えば、コインディスク28がコインCをx枚ずつ個別に保持してコイン通路16内にx枚ずつ導入する場合には、コイン挿通部16に導入されるコインの数をコインシールド16aによってx枚に規制すれば良い。また、前述した実施形態において、コインシールド16aは、コイン挿通部16それ自体によって形成されているが、コイン挿通部16と別体を成してコイン挿通部16に取り付けられても良い。また、前述した実施形態では、コインシールド16aがコイン詰まり防止機能およびコイン導入枚数規制機能の両方を兼ね備えているが、コイン挿通部16に導入されるコインの数をコインシールド16aによって規制する一方で、コイン詰まりを防止する機能を別の部材(コインシールド16aと別体に形成されたコイン挿通部16の一部を含む)によって実現させても良い。例えば、図5に示されるように、コイン離脱部材18の先端支持部18aの表面18dに突出部52を一体または別体で設ける(図5では一体に形成されている)ことにより、コイン挿通部16(コインシールド16a)の先端をコイン離脱部材18の面(図5に一点鎖線で示されるコイン離脱部材18の実質的な面)よりも低くして、コイン挿通部16とコイン離脱部材18との間に形成される図6に示される隙間(段差)50を突出部52によって埋めるようにしても良い。
本発明のコイン払出装置は、スロットマシンやパチンコ機等、遊技媒体としてコインを使用する様々な遊技機に適用することができる。
本発明の一実施形態に係るコイン払出装置の斜視図である。 図1のコイン払出装置を構成するコインバケットを開口部側から見た部分斜視図である。 図1のコイン払出装置を構成するコインディスクの正面図である。 (a)は図1のコイン払出装置を構成するコインディスクの斜視図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 コイン挿通部とコイン離脱部材との食い込み関係の変形例を示す図4の(b)に対応する断面図である。 従来の構成を概念的に示す図4の(a)に対応する斜視図である。
符号の説明
1 コイン払出装置
2 コインバケット
16 コイン挿通部
16a コインシールド(規制部材)
18 コイン離脱部材(コイン離脱手段)
19 開口
28 コインディスク

Claims (3)

  1. コインを貯留するためのコインバケットと、
    前記コインバケット内のコインを高揚する回転可能なコインディスクと、
    前記コインディスクによって高揚されたコインを前記コインディスクから離脱させるコイン離脱手段と、
    前記コイン離脱手段によって前記コインディスクから離脱されたコインを通過させるコイン挿通部と、
    を備え、
    前記コイン挿通部は、その通路内にコインを導くための開口と、この開口を通じて通路内に導入されるコインの数を規制する規制手段とを有し、前記規制手段は、前記コイン挿通部の通路を形成する枠体から前記開口の前方に廻り込むように延びて前記開口を部分的に塞ぐコインシールドによって形成されていることを特徴とするコイン払出装置。
  2. 前記コイン離脱手段は、前記コインディスクのコイン搬送面下で延在することによりコインディスクの回転に伴って前記コイン搬送面上のコインをコイン支持面によって拾い上げて前記コイン搬送面上から離脱させるとともに、離脱させたコインを前記コイン挿通部の開口へと案内する支持部を有し、前記開口の前方に廻り込む前記コインシールドの先端が前記支持部のコイン支持面よりも下側で且つ前記支持部の表面よりもコインディスク側に奥まって位置されていることを特徴とする請求項1に記載のコイン払出装置。
  3. 前記開口の前方に廻り込む前記コインシールドの先端が前記コイン離脱手段の前記支持部に形成された切り欠き溝にほぼ隙間無く食い込んでいることを特徴とする請求項2に記載のコイン払出装置。
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