JP4226066B1 - 炭化炉 - Google Patents

炭化炉 Download PDF

Info

Publication number
JP4226066B1
JP4226066B1 JP2008123271A JP2008123271A JP4226066B1 JP 4226066 B1 JP4226066 B1 JP 4226066B1 JP 2008123271 A JP2008123271 A JP 2008123271A JP 2008123271 A JP2008123271 A JP 2008123271A JP 4226066 B1 JP4226066 B1 JP 4226066B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
cylindrical body
carbonization
main body
carbonization furnace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008123271A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009270050A (ja
Inventor
義仁 梅村
君典 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AZUMASANSYO, CO., LTD.
Original Assignee
AZUMASANSYO, CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AZUMASANSYO, CO., LTD. filed Critical AZUMASANSYO, CO., LTD.
Priority to JP2008123271A priority Critical patent/JP4226066B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4226066B1 publication Critical patent/JP4226066B1/ja
Priority to PCT/JP2009/058632 priority patent/WO2009136622A1/ja
Publication of JP2009270050A publication Critical patent/JP2009270050A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10BDESTRUCTIVE DISTILLATION OF CARBONACEOUS MATERIALS FOR PRODUCTION OF GAS, COKE, TAR, OR SIMILAR MATERIALS
    • C10B53/00Destructive distillation, specially adapted for particular solid raw materials or solid raw materials in special form
    • C10B53/02Destructive distillation, specially adapted for particular solid raw materials or solid raw materials in special form of cellulose-containing material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10BDESTRUCTIVE DISTILLATION OF CARBONACEOUS MATERIALS FOR PRODUCTION OF GAS, COKE, TAR, OR SIMILAR MATERIALS
    • C10B1/00Retorts
    • C10B1/02Stationary retorts
    • C10B1/04Vertical retorts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10BDESTRUCTIVE DISTILLATION OF CARBONACEOUS MATERIALS FOR PRODUCTION OF GAS, COKE, TAR, OR SIMILAR MATERIALS
    • C10B49/00Destructive distillation of solid carbonaceous materials by direct heating with heat-carrying agents including the partial combustion of the solid material to be treated
    • C10B49/02Destructive distillation of solid carbonaceous materials by direct heating with heat-carrying agents including the partial combustion of the solid material to be treated with hot gases or vapours, e.g. hot gases obtained by partial combustion of the charge
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel

Abstract

【課題】炭化効率および炭化物収率に優れた炭化炉を提供する。
【解決手段】略円筒形の本体10と前記本体10に収容された円筒体20を含む、有機廃棄物の炭化炉1であって、前記本体10の側壁と前記円筒体20とにより形成され、有機廃棄物を炭化させる炭化部50と、前記炭化部50の下方に位置し、前記本体10の側壁と前記円筒体20とにより形成され、炭化された前記有機廃棄物を消火する不燃部60を備え、前記円筒体20は、内壁と空気供給口23を備えた外壁を有する二重壁構造であり、前記外壁と内壁の間に形成された予備加熱室を介して前記空気供給口23から空気を前記炭化部50に供給する、炭化炉1。
【選択図】図1

Description

本発明は炭化炉、より詳しくは有機廃棄物を炭化するための炭化炉に関する。
近年、家庭や産業分野から排出される有機物(「有機廃棄物」ともいう)を処理して、炭として再利用する方法が検討されている。例えば特許文献1には、略円筒形の本体を備え、本体の内部の上部空間を、有機廃棄物から発生する可燃性ガスを主として燃焼させる燃焼ゾーンとなし、燃焼ゾーンの下方に、本体の内径よりも小さな円筒体を配置し、円筒体の上部分と本体の側壁とによって構成される空間を、有機廃棄物を燃焼させ、その燃焼熱により炭化させる精錬ゾーンとなし、円筒体の前記上部分以外の部分と本体の側壁とによって構成される空間を、不燃状態を作り出して炭化物を消火させる不燃ゾーンとなし、かつ、円筒体から燃焼ゾーンに空気を供給することを特徴とする炭化炉が開示されている。この炭化炉は円筒体から空気を供給することにより燃焼温度を均一にでき、精錬時間を短縮させるとともに炭品質を向上させることができるとされている。
しかしながら、当該文献に記載の炭化炉は、時間当たりの炭化物収量で表される炭化効率や炭化物収率がいまだ十分ではなく、さらなる向上が求められていた。
特開2000−17269号公報
発明者らは、特許文献1に記載の炭化炉に関し、炭化効率や炭化物収率を向上させるための検討を行った。その結果、円筒体から吹き込まれる空気により、有機廃棄物を炭化する雰囲気の温度が低下してしまうと、炭化効率および炭化物収率が低下することを見出した。
かかる事情に鑑み、本発明は、炭化効率および炭化物収率に優れた炭化炉を提供することを目的とする。
[1]略円筒形の本体と前記本体に収容された円筒体を含む、有機廃棄物の炭化炉であって、
前記本体の側壁と前記円筒体とにより形成され、有機廃棄物を炭化させる炭化部と、
前記炭化部の下方に位置し、前記本体の側壁と前記円筒体とにより形成され、炭化された前記有機廃棄物を消火する不燃部を備え、
前記円筒体は、内壁と、空気供給口を備えた外壁を有する二重壁構造であり、前記外壁と内壁の間に形成された予備加熱室を介して前記空気供給口から空気を前記炭化部に供給する、炭化炉。
[2]前記円筒体の内壁は、前記外壁に設けられた空気供給口と対向する領域外に、予備加熱室への空気導入口を有する、[1]に記載の炭化炉。
[3]前記円筒体の予備加熱室を形成する外壁と内壁に挟まれた空間の幅は、100〜200mmである、[1]または[2]に記載の炭化炉。
[4]前記円筒体は、上部が円錐台形であり、前記円錐台の側面は前記空気供給口を備える、[1]〜[3]のいずれかに記載の炭化炉。
[5]前記炭化部に位置する前記本体の壁は、空気供給口を備える、[1]〜[4]のいずれかに記載の炭化炉。
[6]前記円筒体は、前記本体の底部より取り外し可能である、[1]〜[5]のいずれかに記載の炭化炉。
[7]前記本体の側壁と前記円筒体の間に形成される空間の幅は、400〜600mmである、[1]〜[6]のいずれかに記載の炭化炉。
本発明により、炭化効率および炭化物収率に優れた炭化炉が提供できる。
1.炭化炉
本発明の炭化炉は、有機廃棄物の炭化炉であって、略円筒形の本体と前記本体に収容された円筒体を含む。本発明の炭化炉は、前記本体の側壁と前記円筒体とにより形成され、有機廃棄物を炭化させる炭化部と、前記炭化部の下方に位置し、前記本体の側壁と前記円筒体とにより形成され、炭化された前記有機廃棄物を消火する不燃部を備える。前記円筒体は、内壁と空気供給口を備えた外壁を有する二重壁構造であり、前記外壁と内壁の間に形成された予備加熱室を介して前記空気供給口から空気を前記炭化部に供給することを特徴とする。
有機廃棄物とは、炭素を含む廃棄物である。その例には、食品廃棄物、建設廃材、シュレッダーダスト、畜産廃棄物、間伐材、剪定枝、製材のくず、竹、刈り草のような樹木製の廃材、汚泥、イナワラのようなソフトバイオマス、家庭から排出される一般廃棄物が含まれる。この中でも、有機廃棄物としては樹木製の廃材(「木質バイオマス」ともいう)が好ましい。
有機廃棄物はあらかじめ乾燥機などで乾燥し、その含水率が適正に調整されていることが好ましい。炭化効率や炭化物収率を高くできるからである。含水率は10〜30%であることが好ましい。本発明において記号「〜」は、その両端の数値を含む。
図1は、本発明の炭化炉の一例を示す断面図である。図1に示すとおり、炭化炉1は、主として本体10と本体10に収納された円筒体20(円筒体20は正面図で示してある)より構成される。
本体10は、有機廃棄物の投入口11、排気口12、着火バーナー13、空気供給口14、取出口15を有する。円筒体20は、その上部が円錐台形であり、円錐台形の側面(「頂壁」21ともいう)と側壁22に空気供給口23を有する。以下に各材について図1〜3を参照しながら説明する。
(1)本体
本体10は略円筒形である。略円筒形とは、円筒またはこれに類似する形状をいう。本体10は有機廃棄物の投入口11を有する。ここから廃棄物が炭化炉1内へ導入される。本体10は、導入された有機廃棄物を燃焼させるための、着火バーナー13と空気供給口14を有することが好ましい。着火バーナー13は、有機廃棄物に着火できればどの位置に設けられていてもよいが、投入口11よりやや下方に設けられていることが好ましい。有機廃棄物は、ここで燃焼させられ、炭化物を多く含む固形分と分解ガスを生成する。
空気供給口14は、本体10側壁の投入口11よりも下の位置に設けられることが好ましく、本体10側壁の「円筒体20の空気供給口23が設けられた領域に対向する位置」に設けられることがより好ましい。さらに空気供給口14は、本体10の全周に亘って設けられることが好ましい。空気供給口14は円形の孔であることが好ましく、その直径は10〜30mm程度であることが好ましい。
有機物は燃焼させられ炭化物を多く含む固形分を生成する。この炭化物を多く含む固形分は、本体10側壁と円筒体20とにより形成された領域に到達する。この領域において炭化物を多く含む固形分はさらに炭化される。この領域は炭化部50と呼ばれる。炭化部50における炭化とは、空気を供給しつつ高温を維持して炭化を進行させることを意味する。この炭化は「精錬」や「あらし」とも呼ばれる。
この炭化部50のさらに下方の本体10側壁と円筒体20で挟まれた領域には、不燃部60が形成される。不燃部60には炭化部50で精錬された炭化物が移送される。不燃部60に到達した直後の炭化物はまだ燃焼しているため、不燃部60にて空気を遮断して消火する。
本体10の上部には、有機廃棄物が燃焼した際に生じる分解ガスを燃焼させるための空間が形成されていることが好ましい。この空間は二次燃焼部70とも呼ばれる。
本体10の底部には、不燃部60で消火された炭化物を取出すための取出口15が設けられることが好ましい。
本体10の大きさは、処理する有機廃棄物の量や、製造する炭化物の量により適宜選択してよいが、直径は0.5〜3mであることが好ましい。本体10の高さは1〜4mであることが好ましい。また、本体10を構成する材料は、公知の材料であればよく、公知の材料の例には、ステンレスが含まれる。
(2)円筒体
本発明の炭化炉1は、本体10に収納された円筒体20を有する。円筒体とは、円柱状の部材であり、本発明の炭化炉1においていわゆる「焼き玉」のような役割を果たす。すなわち、円筒体20は炭化部50を加熱して炭化を促進させる。円筒体20は、加熱装置を備えていてもよいが、円筒体20は、有機廃棄物を燃焼させる際の熱等により加熱されることが好ましい。
円筒体20は、図1に示すように上部が円錐台形であることが好ましい。この構造により、炭化部50の上部を広くすることができ、有機廃棄物を燃焼させて得た炭化物を多く含む固形分を炭化部50に導入しやすくなる。
円筒体20は、図2に示すように、内壁26と外壁24を有する二重壁構造であり、前記外壁24と内壁26の間に形成された予備加熱室25を有する。図2は円筒体20の概要を示す断面図である。外壁24には空気供給口23が、内壁26には空気導入口28が設けられている。内壁26の内部に形成された空間27は、軸35の内部に設けられた空気送気口29に連通している。
空気送気口29から導入された空気は、空気導入口28から予備加熱室25に導入される。有機廃棄物が燃焼される等により発生した熱が外壁24から予備加熱室25に伝わり、予備加熱室25に導入された空気が加熱される。予備加熱室25は、内壁26で空間27と遮断されているため熱が空間27へ伝わりにくく、効率よく空気を加熱できる。予備加熱室25で加熱された空気は、空気供給口23を介して、炭化部50(図1)へ供給される。このように炭化部50には予め加熱された空気が送り込まれるため、雰囲気温度を低下させることがない。このため炭化部50では効率よく炭化が行える。
外壁24と内壁26に挟まれた空間の幅t(「予備加熱室25の幅t」ともいう)は、150〜300mm程度であることが好ましい。空気を効率よく加熱できるからである。
内壁26に設けられた空気導入口28は、外壁24に設けられた空気供給口23と対向する領域外に設けられることが好ましい。例えば、図2においては、空気供給口23と外壁24における空気導入口28は水平線上に並ばないように設けられる。このように空気の流路を複雑にすると、空気が予備加熱室25に滞留する時間を長くでき、空気を十分に加熱することができる。空気導入口28の形状は、本体10に設けられた空気供給口14と同じにすることが好ましい。
図1に示すように、空気供給口23は、円筒体20の上部に設けられ、円筒体20の下部には設けられないことが好ましい。これにより、円筒体20の下部と、その対向する本体10の側壁で囲まれた部分に、空気が遮断された不燃部60が形成される。円筒体20の上部とは、頂壁21または側壁22の上部をいう。空気供給口23は、頂壁21または側壁22の全周に亘って設けられることが好ましい。頂壁21とは、円筒体20の円錐台部分の側面をいう。特に頂壁21に空気供給口23が設けられると、投入口11から投入された直後に有機廃棄物を燃焼させやすくなるとともに、炭化部50での炭化も進行しやすくなるので好ましい。
側壁22における、「空気供給口23が設けられる部分の高さ」と「空気供給口23が設けられない部分の高さ」の割合は、前者1に対して後者が0.5以上であることが好ましい。炭化物の消火を確実に行えるからである。
空気供給口23の形状は、本体10に設けられた空気供給口14と同じにすることが好ましい。
円筒体20の天面は、本体10に設けられた空気供給口14よりも100〜200mm、好ましくは150mm程度上部に位置することが望ましい。
円筒体20は、円筒体20の底面および天井面の中心を通る垂直を軸として回転可能であることが好ましい。円筒体20がこのように回転可能であると炭化部50に空気をより均一に送り込むことができ、炭化効率を向上させられ、かつ炭化物の純度を向上できる。円筒体20を回転させる手段は限定されないが、軸35に円筒体20を連結し、軸35を公知の駆動手段で回転させることが好ましい。
図1に示すように、円筒体20の底部は、テーブル30を備えることが好ましい。テーブル30は、円錐台形であることが好ましく、かつ昇降が可能であり、本体10との間隔が適宜調節できることが好ましい。このような構造にすると、テーブル30と本体10の間で炭化物を粉砕することができ、炭化物の大きさを適宜調整できるからである。テーブル30は回転可能であることが好ましい。テーブル30は円筒体20と連動して回転してもよいが、円筒体20とは独立して回転可能であってもよい。テーブル30の昇降手段や回転手段には公知の手段が用いられる。
円筒体20は、本体10の底部より取り外し可能であることが好ましい。炭化炉1内部には、主として溶融したシリカが冷却されてなるクリンカーが存在することがある。クリンカーは炭化炉1の性能を損なうおそれがあるため、定期的に除去される必要がある。本発明の炭化炉1は、後述のとおり炭化部50と不燃部60の幅wを広くし、炭化物の収量を向上させられるため、生成するクリンカーの量も増加する場合がある。このとき円筒体20が本体10の底部より取り外し可能であると、クリンカーの除去作業が容易となる。円筒体20を本体10の底部より取り外すための構造は限定されないが、図3に示すような構造が好ましい。図3は、本発明の炭化炉1の底部付近の断面図(ただし、円筒体20とテーブル30は正面図)である。テーブル30は、本体10の底部18に接している。この底部18は、本体10側壁の下の部分に設けられた切離部19で切離し可能になっている。すなわち、切離部19は、通常は連結装置(図示せず)で連結されているが、補修等の際には、連結装置を解除することにより、本体10から底部18を切り離せる。底部18が切り離された本体10の底から、テーブル30と円筒体20を取り出せる。
円筒体20の大きさは限定されないが、直径dは400〜800mm程度であることが好ましい。円筒体20の高さhは、800m〜1500mm程度であることが好ましい。
また、本体10側壁と円筒体20の間に形成される空間(炭化部50や不燃部60に該当する)の幅wは任意でよいが、400〜600mmが好ましく、450〜600mmがより好ましく、500〜550mmがさらに好ましい。従来の炭化炉における前記幅は、350〜400mmのものが多かった。これよりも前記幅が大きいと、有機廃棄物に十分空気を供給することができないため炭化効率が低下し、これよりも前記幅が小さいと、炭化物の収量が低下するからである。しかし、本発明の炭化炉は、十分に予備加熱された空気を炭化部50に供給できるため、前記幅を従来のものより大きくしても炭化効率が低下しにくい。よって、炭化効率と炭化物収率の双方を向上させうる。
円筒体20を構成する材料には公知の材料を用いてよい。公知の材料の例にはステンレスが含まれる。
2.製造方法
本発明の炭化炉を用いた炭化物の製造方法は、(1)有機廃棄物を炭化炉に投入する工程、(2)有機廃棄物を燃焼・炭化させる工程、(3)炭化された有機廃棄物を消火する工程、(4)炭化物を取出す工程を含むことが好ましい。以下に、図1を用いて、本発明の炭化炉を用いた炭化物の製造方法を具体的に説明する。
(1)投入工程
本工程では、有機廃棄物を投入口11から炭化炉1内へ投入する。有機廃棄物としては既に述べたものを使用することが好ましい。有機廃棄物は乾燥されていてもよい。有機廃棄物を投入する手段は限定されないが、例えば、スクリューフィーダーやテーブルフィーダー等を用いて定量的、定期的に投入することが好ましい。
(2)燃焼・炭化工程
本工程では、投入された有機廃棄物を燃焼させる。具体的には着火バーナー13で有機廃棄物に着火するとともに、炭化炉1内に円筒体20の空気供給口23から空気を供給して有機廃棄物を燃焼させることが好ましい。また、炭化炉1内にヒーターを設置して、有機廃棄物を発火点まで加熱して燃焼させてもよい。
この工程では、有機廃棄物を燃焼させて、「炭化物を多く含む固形分」と「熱分解ガス」を得る。熱分解ガスとは一酸化炭素、水素、炭化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物等を含む混合ガスである。炭化物を多く含む固形分は炭化部50へ移動し、熱分解ガスは炭化炉1の上方の二次燃焼部70へと移動し燃焼される。この燃焼で得られた熱は、円筒体20の加熱や、さらに新たに投入された有機廃棄物の燃焼・炭化にも利用できる。
一方、「炭化物を多く含む固形分」には熱分解ガスが含まれているため、このまま消火されると炭化物に含まれる不純物が多くなり、炭化物収量が低下するおそれがある。そこで本発明では、炭化部50において、円筒体20の空気供給口23から予備加熱された空気を供給して、炭化物を多く含む固形分中に含まれる熱分解ガスを燃焼させるとともに、固形分の炭化をより進行させる。すなわち前述の「精錬」を効率よく行うことができる。よって、本発明においては、一般に除去しにくいとされる「固形物に内包された熱分解ガス」を除去でき、純度の高い炭化物が収率よく得られる。この際、円筒体20を回転させると、精錬より均一に進行させることができるので好ましい。
本工程は、投入口11付近および二次燃焼部70の温度を800〜1000℃、炭化部50の温度を600〜800℃程度とすることが好ましい。また、二次燃焼部70での熱分解ガスの滞留時間を2秒以上とすると、ダイオキシンの発生を低減できるので好ましい。各部位の温度は、炭化炉1内に供給される空気の量により調整できる。
(3)消火工程
炭化部50で前記固形物を十分に炭化させて得られた炭化物は、続いて不燃部60に到達する。到達したばかりの炭化物はまだ燃焼している。本工程では、この炭化物への空気の供給を遮断して炭化物を消火する。しかし、本工程において空気を完全に遮断することは困難である。従って、炭化物の温度がその着火温度以上である場合は、炭化物が燃焼し続け、炭化物収率が低下するおそれがある。よって本工程は着火温度未満で行われることが好ましい。不燃部60を炭化物の着火温度未満とするために、前述のとおり、側壁22における「空気供給口23が設けられる部分の高さ」と「空気供給口23が設けられない部分の高さ」の割合は、前者1に対して後者が0.5以上であることが好ましい。
(4)取出工程
本工程では不燃部60に存在する炭化物を取出口15から取り出す。炭化物は凝集し塊となっている場合が多い。そこで、テーブル30と本体10との隙間間隔を適正な値に調整し、かつ、テーブル30を回転させると、凝集した炭化物を粉砕して所望の大きさとすることができる。
図1に示す炭化炉1を試作した。炭化炉1の本体10は直径が1m、高さ2.5mの円筒形とした。本体10に収納された円筒体20は、直径が600mmの円筒とし、上部は円錐台形とした。円筒体20の高さは800mmとした。
含水率20質量%の廃木材を炭化炉に投入して、既に述べた方法で炭化させたところ、25〜27%の収率で純度の高い炭化物が得られることを確認した。含水率20質量%の木材の理論炭化物収率は29.6%であることから、本発明により、高い収率で炭化物が得られることが明らかである。また、本例における炭化効率の尺度となる廃木材の処理効率は、1時間当たり1t程度であった。
本発明の炭化炉は、炭化効率、炭化物収率に優れるため、有機廃棄物の炭化炉として有用である。
本発明の炭化炉の概要を示す断面図 円筒体の概要を示す断面図 本発明の炭化炉の底部付近を示す断面図
符号の説明
1 炭化炉
10 本体
11 投入口
12 排気口
13 着火バーナー
14 空気供給口
15 取出口
18 底部
19 切離部
20 円筒体
21 頂壁
22 側壁
23 空気供給口
24 外壁
25 予備加熱室
26 内壁
27 空間
28 空気導入口
29 空気送気口
30 テーブル
35 軸
50 炭化部
60 不燃部
70 二次燃焼部
d 円筒体20の直径
t 予備加熱室25の幅
w 本体10の側壁と円筒体20の間に形成される空間の幅

Claims (7)

  1. 略円筒形の本体と前記本体に収容された円筒体を含む、有機廃棄物の炭化炉であって、
    前記本体の側壁と前記円筒体とにより形成され、有機廃棄物を炭化させる炭化部と、
    前記炭化部の下方に位置し、前記本体の側壁と前記円筒体とにより形成され、炭化された前記有機廃棄物を消火する不燃部を備え、
    前記円筒体は、空気供給口を備えた外壁と、前記外壁と対向するように設けられた内壁を有する二重壁構造であり、前記外壁と内壁の間に形成された予備加熱室を介して前記空気供給口から空気を前記炭化部に供給する、炭化炉。
  2. 前記円筒体の内壁は、前記外壁に設けられた空気供給口と対向する領域外に、予備加熱室への空気導入口を有する、請求項1に記載の炭化炉。
  3. 前記円筒体の予備加熱室を形成する外壁と内壁に挟まれた空間の幅は、100〜200mmである、請求項1に記載の炭化炉。
  4. 前記円筒体は、上部が円錐台形であり、前記円錐台の側面は前記空気供給口を備える、請求項1に記載の炭化炉。
  5. 前記炭化部に位置する前記本体の壁は、空気供給口を備える、請求項1に記載の炭化炉。
  6. 前記円筒体は、前記本体の底部より取り外し可能である、請求項1に記載の炭化炉。
  7. 前記本体の側壁と前記円筒体の間に形成される空間の幅は、400〜600mmである、請求項1に記載の炭化炉。
JP2008123271A 2008-05-09 2008-05-09 炭化炉 Expired - Fee Related JP4226066B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008123271A JP4226066B1 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 炭化炉
PCT/JP2009/058632 WO2009136622A1 (ja) 2008-05-09 2009-05-07 炭化炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008123271A JP4226066B1 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 炭化炉

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP4226066B1 true JP4226066B1 (ja) 2009-02-18
JP2009270050A JP2009270050A (ja) 2009-11-19

Family

ID=40445095

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008123271A Expired - Fee Related JP4226066B1 (ja) 2008-05-09 2008-05-09 炭化炉

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4226066B1 (ja)
WO (1) WO2009136622A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009136622A1 (ja) * 2008-05-09 2009-11-12 株式会社金星 炭化炉
US10618088B2 (en) 2014-12-24 2020-04-14 Takahashi Seisakusho Inc. Pyrolytic furnace, water gas generation system, and combustion gas supply method for water gas generation system

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014069234A1 (ja) * 2012-11-02 2014-05-08 株式会社ストリートデザイン 処理システム及び処理装置
US9732291B2 (en) 2015-05-19 2017-08-15 Tesna Energy Co., Ltd. Biomass gasification system
JP6170579B1 (ja) * 2016-01-29 2017-07-26 株式会社高橋製作所 バイオマス発電システムおよび熱分解炉のリターンシステム
TWI781716B (zh) * 2021-08-05 2022-10-21 國立中正大學 批次式竹炭爐連續操作系統

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4183213B2 (ja) * 1998-04-27 2008-11-19 利明 高橋 炭化炉
JP3961314B2 (ja) * 2002-03-01 2007-08-22 Jfeソルデック株式会社 連続式固形廃棄物炭化装置
JP4226066B1 (ja) * 2008-05-09 2009-02-18 株式会社東産商 炭化炉

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009136622A1 (ja) * 2008-05-09 2009-11-12 株式会社金星 炭化炉
US10618088B2 (en) 2014-12-24 2020-04-14 Takahashi Seisakusho Inc. Pyrolytic furnace, water gas generation system, and combustion gas supply method for water gas generation system

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009270050A (ja) 2009-11-19
WO2009136622A1 (ja) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4226066B1 (ja) 炭化炉
KR101319737B1 (ko) 바이오매스탄의 제조방법 및 이것에 사용되는 바이오매스탄의 제조장치
WO2012161203A1 (ja) 廃棄物溶融処理方法
JP2010242035A (ja) バイオマス炭の製造方法
JP2010043840A (ja) 廃棄物溶融処理方法および廃棄物溶融処理装置
CN102746902A (zh) 一种有机废弃物的气化方法及专用气化炉
JP2007093069A (ja) 廃棄物溶融炉の操業方法
JP2005075925A (ja) 有機質廃材熱分解炭化法
JP5574764B2 (ja) ライムケーキを用いた酸化カルシウムの製造方法
JP2008308570A (ja) 高含水廃棄物の利用方法および処理装置
JP2007254863A (ja) 有機性廃棄物を利用した焼結物、および、その焼結物の製造方法、ならびに、精錬処理方法
JP5603477B1 (ja) 連続炭化装置
JP5811501B2 (ja) 廃棄物溶融処理方法
JPWO2011142001A1 (ja) ヤシガラ炭の製造方法及び装置
KR100593858B1 (ko) 목탄 및 목초액을 추출하기 위한 제조장치
JP2022163422A (ja) 半炭化物の製造装置、半炭化物、火力発電燃料及び発電方法
CN209178317U (zh) 防热熔生物质裂解碳化炉
JP2000237528A (ja) 石炭の使用方法、石炭乾留物、及びその製造方法
JP4183213B2 (ja) 炭化炉
JP2001234175A (ja) 縦型自燃式炭化炉の操業方法
CN114517099A (zh) 一种通过炭化生物质来生产生物质煤的方法
JP6725192B2 (ja) 木質系バイオマスの炭化処理装置
JP2002327180A (ja) 縦型自燃式炭化炉及び操業方法
CN105524629A (zh) 一种分体式炭化炉组
JP6493744B2 (ja) 廃棄物ガス化溶融装置及び廃棄物ガス化溶融方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081118

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081125

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111205

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4226066

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121205

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131205

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees