JP4224360B2 - 画像形成装置のライセンス処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、画像形成装置の管理装置に関するもので、特に、画像形成装置の機能・性能を制限する制限情報(例えばライセンス情報も含む)を管理することができるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばデジタルカラー複写機などの画像形成装置は、近年著しく改善され発達している。このために画像形成装置の利用形態及びその機能が拡張している。しかし、ユーザが、画像形成装置が有する全ての機能を活用するとは限らず、多くの機能がかえって操作を複雑にすることがある。また、画像形成装置は、次第にソフトウエアの改良により、バージョンアップする傾向にあり、このために付加価値が高くなる。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−111626号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2000−77480
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、画像形成装置は、ソフトウエアの改良により、バージョンアップし、付加価値が高くなる傾向にある。またバージョンアップしたことで機能が多様となり、扱いが複雑になる傾向がある。
【0006】
このような状況のもとでユーザは、特にバージョンアップされた機能及びその機能を使用するためのソフトウエアの全てを必要とするものではない。ユーザの要求は多彩であるし、またユーザが画像形成装置を使用する目的に応じて、その機能やバージョンが異なる。このような要望に応えるために、個々の画像形成装置に対して独立して機能制限を行うことができる機能制限手段が装備されるようになった。
【0007】
しかし、多くの台数を所有するユーザは、個々の画像形成装置のそれぞれに対して独自の機能制限を与えようとすると、長時間のメンテナンス作業時間が必要となる。
【0008】
そこでこの発明は、多くの台数の画像形成装置の機能制限を行う場合、ローカルエリアネットワーク、通信回線などを活用し、1箇所の装置(或はサーバー)から、任意の画像形成装置に対して任意の機能制限を設定することができるようにした画像形成装置の管理装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するために、複数機能のうちスキャン機能またはネットワーク印刷機能に対して動作許可・非許可を決める特定のライセンス情報が定義されており、配信可能な前記特定のライセンス情報を管理するためのサーバーとしてのライセンス管理部と、前記ライセンス管理部で管理されている前記特定のライセンス情報を送信するための送信管理部と、前記特定のライセンス情報を受信し管理するためのライセンス受信管理部と、前記特定のライセンス情報が外部のスレーブ画像形成装置から要求されているかどうかを管理するためのライセンス要求管理部を有する。そして前記スレーブ画像形成装置から前記特定のライセンス情報を要求する要求信号が、前記ライセンス要求管理部に到達したら、要求された前記特定のライセンス情報が、前記ライセンス管理部に配信可能情報として管理されているかどうかを判定し、配信可能であれば、要求された前記特定のライセンス情報を前記スレーブ画像形成装置へ送信する手段と、前記特定のライセンス情報を送信した後所定時間毎に、前記特定のライセンス情報を使用していることを示す使用情報を、前記スレーブ画像形成装置から受信しない場合は、要求された前記特定のライセンス情報の使用権利が前記スレーブ画像形成装置から返還されたものとして、前記特定のライセンス情報を前記ライセンス管理部にて再管理させる手段を有する。
【0010】
またこの発明では、使用するスキャン機能またはネットワーク印刷機能の許可を得るためにライセンス要求信号を、ライセンス情報を管理するサーバーとしてのライセンス管理部へネットワークを介して送信する手段と、前記ライセンス要求信号に呼応したライセンス情報が前記ライセンス管理部から送られてきたら、送られてきた前記ライセンス情報を管理する受信管理部と、前記送られてきたライセンス情報により使用許可された前記スキャン機能またはネットワーク印刷機能が動作している間は、ライセンス使用中であることを示す使用情報を、所定期間毎に前記ライセンス管理部へ送信する手段と、前記送られてきたライセンス情報により使用許可された前記スキャン機能またはネットワーク印刷機能の動作が終了したときは、ライセンス情報を放棄したことを示す放棄情報を前記ライセンス管理部へ送信する手段とを有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、この発明が適用された複数の画像形成装置(MFP1からMFP6)がローカルエリアネットワーク(LAN)により接続された様子を示している。画像形成装置MFP1は、例えばビルの1階のフロア、画像形成装置MFP2、MFP3、MFP4は、ビルの2階のフロア、画像形成装置MFP5、MFP6は、ビルの3階のフロアに設置されているものとする。
【0013】
各画像形成装置MFP1〜MFP6は、同じ構成であるが、ここでは、1階のフロアに設置された画像形成装置MFP1が、ライセンスマネージャー(以下サービング画像形成装置MFP1という)として、設定されていものとする。他の画像形成装置MFP2〜MFP6を一般画像形成装置と称する。サービング画像形成装置MFP1に対してはハードウエアキー500を装着することができる。
【0014】
このハードウエアキー500は、ライセンス情報(コード)を有する。ライセンス情報は、画像形成装置の特定の機能の動作許可・動作非許可を示すコードである。特定の機能とは、例えばスキャン機能とネットワーク印刷機能であるものとする。ハードウエアキー500に格納されているライセンス情報は、後述するライセンス管理部に格納され、配信可能なライセンス情報として管理される。
【0015】
ここで、本発明では、スキャン機能の動作を許可するという同じ内容のライセンス情報を1つあるいはそれ以上を有してもよい。またネットワーク印刷機能に付いても同様であり、ネットワーク印刷機能の動作を許可するという同じ内容のライセンス情報を1つあるいはそれ以上を有してもよい。これは、図1に示すように、サービング画像形成装置MFP1は、複数の画像形成装置MFP2〜MFP6の特定の機能(例えばスキャン機能とネットワーク印刷機能)を管理し、同時に複数の画像形成装置に対して、スキャン機能或はネットワーク印刷機能の動作を許可しなければならい場合があるからである。
【0016】
スキャン機能は、画像形成装置のスキャナを利用して、原稿などを光学的に読み取り、画像データを生成し、例えばハードディスク或はページメモリに保存する機能である。この保存データを、ネットワーク通信手段を介して、LANに接続されたコンピュータが取り込むことができるようになっている。またネットワーク印刷機能は、LANに接続されたコンピュータからの画像データを、ネットワーク通信手段を介して取り込み、一時的にハードディスクに記録し、この画像データを画像として、プリンタ部でプリントアウトする機能である。
【0017】
装置を使用する一般ユーザは、ハードウエアキー500を簡単に挿脱することができない。ハードウエアキー500は、ユーザとメーカー或は販売店との間で、ライセンス使用の契約が成立した上で、サービスマンにより、サーバー(或はマスター)となる画像形成装置MFP1に取り付けられる。
【0018】
サービング画像形成装置MFP1は、他の一般画像形成装置MFP2〜MFP6とライセンス情報に関してコミュニケーションすることができる。つまり、一般画像形成装置MFP2〜MFP6は、例えばMFP3は、特定の機能の動作が必要なとき、サービング画像形成装置MFP1に対して、ライセンス情報を要求することができる。これに応答して、サービング画像形成装置MFP1は、特定の機能の動作を許可するライセンス情報が、ハードウエアキー500から与えられているかどうかを確認し、要求した一般画像形成装置(例えばMFP3)に、ライセンス情報を伝送する。これにより、一般画像形成装置(例えばMFP3)は、ハードウエアキーを有しなくても、ライセンス情報に基づき特定の機能を立ち上げることができるというものである。
【0019】
図2には、各画像形成装置MFP1〜MFP6の制御ブロックを示している。11は、主制御部である。主制御部11は、メインCPUを含むシステム制御部111、ROM112、RAM113などから構成されている。ROM112には、各部を総括的に制御するプログラム、電子メールを解析、作成するための専用プログラムなどが格納されている。RAM113には、システム制御部111が各種処理を行なうために必要となるワークエリアなどが形成されている。システム制御部111はROM112に格納されたプログラムを実行することにより、各部を総括的に制御する。
【0020】
操作パネル部12は、コントロールパネルCPU、フラッシュROM、RAM、表示部124、操作部125などから構成されている。フラッシュROMには、表示部124及び操作部125の制御を行なうためのプログラムがファームウェア(F/W)として格納されている。コントロールパネルCPUは、フラッシュROMに記憶されたプログラムを実行して操作部125から各種の指示入力及び表示部124に表示する各種の情報の制御を行なう。
【0021】
時計部13は、時間の計時動作を行なう。また、主制御部11の指示に基づいて所定の時間の計時を行なう。
【0022】
スキャナ部14は、スキャナCPU、フラッシュROM、RAMにより制御される。フラッシュROMには、スキャナ部14の画像読取り動作などを制御するプログラムがF/Wとして格納されている。スキャナCPUは、フラッシュROMに格納されたプログラムを実行して、例えば、図示しないオートドキュメントフィーダ(ADF)から送られた原稿の画像をスキャナで読取り、例えば、画像処理部15に送る。画像処理部15は、スキャナ部14から送られた画像データに所定の画像処理を施す。その画像データは、例えばファクシミリ送受信部、あるいはページメモリに出力される(図示せず)。
【0023】
プリンタ部16は、プリンタCPU、フラッシュROM、RAMにより制御される(図示せず)。フラッシュROMには、プリンタ部16の印字動作を制御するプログラムがF/Wとして格納されている。プリンタCPUは、フラッシュROMに記憶されたプログラムを実行して、画像を形成するための各装置を動作させ、例えば、ページメモリに記憶された画像データに基づいて図示しない通紙経路を通過して送られる用紙に画像を形成する。
【0024】
HDD18は、例えば、スキャナ部14で読取った画像や、ネットワークI/Fを介して受信する電子メールなどを記憶する。また、上述した各装置を動作させるための各種アプリケーションソフトなどを記憶する。
【0025】
ネットワーク通信手段21は、LAN6と通信可能に接続されている。これによりMFP(画像形成装置)は、他の画像形成装置とネットワーク上での通信が可能となる。さらにまた画像形成装置はインターネットに接続されているコンピュータ装置などと通信を行なうことができる。画像形成装置は、このネットワーク通信手段21を介して電子メールを受信したり、送信することが可能となる。
【0026】
また図示していないが、バスコントローラは、主制御部11に制御され各種データの送信先をコントロールする。ページメモリは、印刷を行なう画像データの回転、圧縮・伸長、解像度変換などを行なうために使用される。ファクシミリ送受信部は、ネットワーク通信手段を介してインターネットファックス受信し、あるいは、送信する。
【0027】
ここでさらに本発明では、ハードウエアキー500を特定のキー装着部に装着し、このハードウエアキー500に格納されているライセンス情報を処理することにより、画像形成装置内で制限されている機能1、機能2、機能3,…を解除することができる。ハードウエアキー500には、画像形成装置の各種機能を解除できるコード、或はライセンス情報が含まれている。ハードウエアキー500は、ラインセス情報メモリとこれを暗号化して送出する暗号化部が内蔵されている。ライセンス情報は、ハードウエアキー制御部401に取り込まれて、ライセンス管理部301において、管理される。ハードウエアキー制御部401は、USBコントローラを含む。
【0028】
設定条件管理部402は、ライセンス情報を保存すために利用される。この設定条件管理部402に、ライセンス情報を保存する場合は、操作部125で特定の操作を行うことで保存される。設定条件管理部402にライセンス情報が保存された場合は、以後、この保存されたライセンス情報に関しては特別な管理は行われない。したがって、ここに保存されるライセンス情報により特定される機能は、永久使用機能としてライセンス契約をしたような場合に該当する。さらにまた、特定の一般画像形成装置のみで、特定ライセンス情報に関する機能を利用する場合に、この設定条件管理部402が利用される。
【0029】
ライセンス情報処理部3000が設けられている。ライセンス情報処理部3000は、ライセンス管理部301、ライセンスパケット受信管理部302、ライセンスパケット送信処理部303、ライセンス要求管理部304などを含む。またライセンス情報処理CPU311、ライセンス情報処理ファームエア格納ROM312、一時データ保管RAM313などを含む。これらCPU,ROM、RAMはメイン制御部11内のCPU,ROM、RAMと兼用されてもよい。
【0030】
ハードウエアキー500に格納されているライセンス情報は、ライセンス管理部301に格納され、配信可能なライセンス情報として管理される。ライセンスパケット受信管理部302は、現在取得しているライセンス情報を管理する部分であり、ここで管理されているライセンス情報に応じて、特定の機能(例えばスキャン機能とネットワーク印刷機能)の動作許可・動作非許可が決まる。ライセンス情報は、複数機能のうち特定機能に対して動作許可・非許可を決めるライセンス情報として定義されている。操作部125が操作された場合、或は、ネットワーク通信手段21を介して、動作すべき機能を指定するための命令が発生したとき、システム制御部111は、その内容を判定する。この命令が、特定の機能(例えばスキャン機能とネットワーク印刷機能)であった場合、システム制御部111は、ライセンスパケット受信管理部302に、当該機能のためのライセンス情報が管理されているかどうかを判定する。ライセンス情報が管理されており、動作許可されているときは、画像形成装置に対して、操作に応じた動作を実行させる。
【0031】
ライセンスパケット送信管理部303は、ライセンス管理部301で管理されているライセンス情報を送信するために利用される。ライセンス要求管理部304は、ライセンス情報が外部から要求されているかどうかを管理するための管理部である。
【0032】
したがって、CPUは、特定のライセンス情報を要求する要求信号が、ライセンス要求管理部304に到達したら、要求されたライセンス情報が、ライセンス管理部301に配信可能情報として管理されているかどうかを判定する。CPUは、この判定の結果、要求されたライセンス情報を配信可能であれば、特定のライセンス情報を要求した装置へネットワーク通信手段21を介して送信する。
【0033】
またCPUは、ライセンス情報を要求した装置が、特定のライセンス情報を放棄したことを示す放棄情報を、要求した装置から受信したかどうかも判定する。またCPUは、規定時間内に、前記要求した装置が特定のライセンス情報を使用していることを示す使用情報を、前記要求した装置から受信したかどうかも判定する。そして、要求した装置から放棄情報を受信した場合、及び規定時間内に、使用情報を受信しない場合には、前記特定のライセンス情報の使用権利が返還されたものとして、前記特定のライセンス情報を前記ライセンス管理部にて再管理させる。
【0034】
図3は、スレーブ側の画像形成装置(例えばMFP5)におけるライセンス情報処理をフローチャートで示している。MFP5における、操作部125の操作、或は、ネットワーク通信手段21から、動作すべき機能を指定するための命令が発生したとき、システム制御部111は、その内容(特定機能を使用するかどうか)を判定する(ステップSA1)。特定機能が使用されず、一般の基本的な機能(標準装備されている機能)が使用される場合には、このライセンス情報処理は終了する。特定機能の使用が指定されているときは、当該機能に対応するライセンス要求信号を出力し、サービング画像形成装置MFP1に向けて送信する(ステップSA2)。サービング画像形成装置MFP1は先に説明したように、要求されたライセンス情報が、ライセンス管理部301に配信可能情報として管理されているかどうかを判定する。この判定の結果、要求されたライセンス情報を配信可能であれば、特定のライセンス情報を要求した装置へネットワーク通信手段21を介して送信する。
【0035】
このライセンス情報は、通信プロトコールに対応したパケット通信で送られてくる。ライセンス情報を受信したら(ステップSA3)、この一般画像形成装置MFP5は、受信したライセンス情報に対応する機能の動作が可能となる。この機能の動作中において、この一般画像形成装置MFP5は、ライセンス使用中であることを示す使用情報を、サービング画像形成装置MFP1へ送信する。すると、サービング画像形成装置MFP1からは、ライセンス使用継続の許可情報を送ってくる(ステップSA5)。一般画像形成装置MFP5は、ライセンス使用が終了しない期間は、所定時間毎にライセンス使用中であることを示す使用情報を、サービング画像形成装置MFP1へ送信する(ステップSA6→SA4→SA5→SA6→SA4)。ライセンスの使用が終了(ライセンス機能の動作が停止し、例えば一定時間経過したとき)すると、ライセンスパケット受信管理部302に格納していたライセンスパケットを放棄し、放棄情報をサービング画像形成装置MFP1へ送信する(ステップSA7)。ここで、サービング画像形成装置MFP1は、自己管理していたライセンス情報が、返還されたものと認識し、配信可能なライセンス情報としてライセンス管理部301で管理する。
【0036】
図4は、サービング画像形成装置MFP1側における、ライセンス情報処理をフローチャートで示している。サービング画像形成装置MFP1は、一般画像形成装置(例えばMFP4)からライセンス要求信号を受け取ると(ステップSB1)、ライセンス発行可能かどうかを判定する(ステップSB2)。サービング画像形成装置MFP1は、特定のライセンス情報を要求する要求信号が、ライセンス要求管理部304に到達したら、要求されたライセンス情報が、ライセンス管理部301に配信可能情報として管理されているかどうかを判定する。そしてサービング画像形成装置MFP1は、ライセンス情報を配信可能であれば、特定のライセンス情報を要求した装置MFP4へ送信(配信)する。ライセンス情報は、例えばパケット通信を介して配信される(ステップSB3)。
【0037】
サービング画像形成装置MFP1は、ライセンス情報を配信した後は、当該一般画像形成装置MFP4から、ライセンスパケットを放棄したことを示す放棄情報を受け取ったかどうかを判定する(ステップSB4)。放棄情報を受け取った場合には、このサービング画像形成装置MFP1は、ライセンス情報が、返還されたものと認識し、配信可能なライセンス情報としてライセンス管理部301で管理する。放棄情報を受け取らいない場合には、一般画像形成装置MFP4がライセンス情報を使用していることを示す使用情報を、一般画像形成装置MFP4から、規定時間内に受信したかどうかを判定する(ステップSB4)。サービング画像形成装置MFP1は、規定時間内にライセンス使用情報を受信した場合は、ライセンス使用継続許可情報を一般画像形成装置MFP4へ送信する(ステップSB5,SB6)。ライセンス使用情報を、一般画像形成装置MFP4から、規定時間内に受信しなかった場合は、サービング画像形成装置MFP1は、当該ライセンスを無効とし、ライセンス情報が、返還されたものと認識し、配信可能なライセンス情報としてライセンス管理部301で管理する。
【0038】
この発明は、上記のようにライセンス情報を、個々の機器又は装置に独自に与えられるのではなく、機器あるいあ装置のグループ対して付与可能であり、また当該ライセンス情報の利用状況を管理できるようになった点に特徴がある。
【0039】
この特徴点を更にまとめることにする。スレーブ側の画像形成装置においては、ライセンス情報により使用許可された前記機能が動作している間は、ライセンス使用中であることを示す使用情報を、規定期間毎に前記ライセンス管理部へ送信する、そして、ライセンス情報により使用許可された前記機能が動作終了したときは、ライセンス情報を放棄したことを示す放棄情報をライセンス管理部へ送信するのである。ライセンス情報を放棄したことを示す放棄情報をライセンス管理部へ送信するために、ライセンス管理部では、特定のライセンス情報の使用権利が返還されたものとして、特定のライセンス情報を再管理することができる。このことは、別の装置から要求があった場合は、このライセンス情報を利用できるということである。
【0040】
サービング画像形成装置MFP1が、特定の機能に対してライセンス情報を1つしか契約していない場合は、同時に2つの一般画像形成装置がライセンス情報を使用することはできない。
【0041】
ライセンス管理部は特定のライセンス情報の複数個が同時に別々の一般画像形成装置(要求装置)へ配信可能に管理されているが、配信可能な数以上の要求信号がライセンス要求管理部に到達したら、最後に到達した要求信号を順番待ち状態として、このライセンス要求管理部管理するのである。そして、どこかの一般画像形成装置が当該ライセンス情報の放棄信号を送ってきた場合、あるいは使用情報を所定時間内に送ってこない場合には、サービング画像形成装置は、順番待ちしている状態の要求装置に対して、当該ライセンス情報を配信する。上記したライセンス情報管理部3000は、サービング画像形成装置に装備されているものとして説明したが、別途もうけたサーバにおいて管理されていてもよいことは勿論である。
【0042】
同じ内容のライセンス情報を複数個管理したい場合、つまり同じラインセンス情報を複数の一般画像形成装置へ同時に複数個送信したい場合は、ハードウエアキー500を上位のものと交換する必要がある。さらにまた、別の機能のためのライセンス情報を追加したい場合も上位のものとハードウエアキーを交換する必要がある。この場合は、メーカー或は販売店と再度の契約が行われ、ハードウエアキーの交換が行われる。また逆に、使用されないライセンス情報は、対応する機能が画像形成装置で利用されていないことである。この場合は、ハードウエアキーを安価なものと交換することも可能である。
【0043】
上記の説明では、動作許可・動作非許可をライセンス情報で管理する機能としては、複数の画像形成装置MFP2〜MFP6の例えばスキャン機能とネットワーク印刷機能として説明した。しかしながらライセンス管理する機能としては、このような機能に限定されるものではない。画像形成装置には多数の機能があるので、個々に細かく分類して管理するようにしてもよい。このように管理対象となる機能が多数存在しても、本発明によると、1箇所のサービング画像形成装置あるいはサーバーのハードウエアキーを交換するのみで、容易に多数の装置を管理することが可能となる。
【0044】
上記の説明では、ハードウエアキーはそのままサービング画像形成装置に装着された状態であるものと説明した。しかし、ライセンス情報がライセンス管理部に格納された後、離脱され、サービスマンが持ち帰るようにしてもよい。このようにすると、悪質なユーザがハードウエアキーを盗み、そのコードを複製することも考えられるからである。さらにまた上記の説明では、ハードウエアキーを装着するサービング画像形成装置が特定装置として、決まっているかのように説明した。しかし、本システムでは、ネットワークで接続された複数の画像形成装置のいずれのものをサービングとして使用するようにしてもよい。これは、各ライセンス情報管理部3000が同じ構成であり、サービング画像形成装置自身も、ライセンス情報を要求し、要求信号を自身に送信することができるからである。このような構成であると、ユーザは、サービスマンがいずれの画像形成装置にハードウエアキーを装着したのか不明確となり、盗難防止に有効である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明は、多くの台数の画像形成装置の機能制限を行う場合、ローカルエリアネットワーク、通信回線などを活用し、1箇所の装置(或はサーバ)から、任意の画像形成装置に対して任意の機能制限を設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明が適用されたネットワークの概要を示す説明図。
【図2】この発明の特徴部の概念を示す説明図。
【図3】この発明に係るスレーブ側の装置の動作例を説明するために示したフローチャート。
【図4】この発明に係るサービング側装置の動作例を説明するために示したフローチャート。
【符号の説明】
11…主制御部、12…操作パネル部、13…時計部、14…スキャナ部、15…画像処理部、16…プリンタ部、18…ハードウエア装置、21…ネットワーク通信手段、500…ハードウエアキー、3000…ライセンス情報処理部。
Claims (6)
- 複数機能のうちスキャン機能またはネットワーク印刷機能に対して動作許可・非許可を決める特定のライセンス情報が定義されており、
配信可能な前記特定のライセンス情報を管理するためのサーバーとしてのライセンス管理部と、
前記ライセンス管理部で管理されている前記特定のライセンス情報を送信するための送信管理部と、
前記特定のライセンス情報を受信し管理するためのライセンス受信管理部と、
前記特定のライセンス情報が外部のスレーブ画像形成装置から要求されているかどうかを管理するためのライセンス要求管理部と、
前記スレーブ画像形成装置から前記特定のライセンス情報を要求する要求信号が、前記ライセンス要求管理部に到達したら、要求された前記特定のライセンス情報が、前記ライセンス管理部に配信可能情報として管理されているかどうかを判定し、配信可能であれば、要求された前記特定のライセンス情報を前記スレーブ画像形成装置へ送信する手段と、
前記特定のライセンス情報を送信した後所定時間毎に、前記特定のライセンス情報を使用していることを示す使用情報を、前記スレーブ画像形成装置から受信しない場合は、要求された前記特定のライセンス情報の使用権利が前記スレーブ画像形成装置から返還されたものとして、前記特定のライセンス情報を前記ライセンス管理部にて再管理させる手段と、
を有することを特徴とする画像形成装置のライセンス処理装置。 - 前記ライセンス管理部では、前記特定のライセンス情報の複数個が同時に別々の前記スレーブ画像形成装置へ配信可能に管理されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置のライセンス処理装置。
- 前記ライセンス管理部は前記特定のライセンス情報の複数個が同時に別々の前記スレーブ画像形成装置へ配信可能に管理されているが、配信可能な数以上の要求信号が前記ライセンス要求管理部に到達したら、最後に到達した要求信号を順番待ち状態として、このライセンス要求管理部で管理することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置のライセンス処理装置。
- 前記ライセンス管理部に格納される配信可能なライセンス情報は、外部から装着されるハードウエアキーから読取られたものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置のライセンス処理装置。
- 前記ハードウエアキーは、前記ライセンス情報がライセンス管理部に格納された後、離脱されることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置のライセンス処理装置。
- 使用するスキャン機能またはネットワーク印刷機能の許可を得るためにライセンス要求信号を、ライセンス情報を管理するサーバーとしてのライセンス管理部へネットワークを介して送信する手段と、
前記ライセンス要求信号に呼応したライセンス情報が前記ライセンス管理部から送られてきたら、送られてきた前記ライセンス情報を管理する受信管理部と、
前記送られてきたライセンス情報により使用許可された前記スキャン機能またはネットワーク印刷機能が動作している間は、ライセンス使用中であることを示す使用情報を、所定期間毎に前記ライセンス管理部へ送信する手段と、
前記送られてきたライセンス情報により使用許可された前記スキャン機能またはネットワーク印刷機能の動作が終了したときは、ライセンス情報を放棄したことを示す放棄情報を前記ライセンス管理部へ送信する手段と
を具備したことを特徴とする画像形成装置のライセンス処理装置。
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