JP4224108B2 - 二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物に関する。
従来、防水材用組成物として、ウレタンプレポリマーと樹脂系中空体を含有ものが提案されている。
例えば、特許文献1には、分子末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを活性水素化合物、ウレタン化触媒及びその他助剤とから成る常温硬化型ポリウレタンエラストマーにおいて、該ポリウレタンエラストマーに有機系の微小中空球体を0.2〜2.0重量%含有することを特徴とする常温硬化型ポリウレタンエラストマーが記載されている。
また、出願人は、以前に、バルーンを従来品より多く含有してもレベリング性に優れる組成物の提供を目的として、「ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンポリオールを含有する硬化剤とを有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、前記主剤および/または前記硬化剤が、無機フィラーでコーティングされている、最大粒径280μm以下のバルーンを、前記主剤および前記硬化剤の合計量に対して、0.5質量%以上含有する、二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物」を提案している(特許文献2参照)。
特許第2575776号公報 特開2006−232971号公報
しかしながら、本発明者は、特許文献1に記載されている常温硬化型ポリウレタンエラストマーから得られる塗膜は引裂強度が低く、特許文献2に記載されている二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物から得られるウレタン塗膜防水材は引裂強度について改善の余地があることを見出した。
そこで、本発明は、引裂強度に優れるウレタン塗膜防水材となることができる二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、ポリプロピレンエーテルポリオールを含有する硬化剤とを有し、特定の樹脂系中空体を含む組成物が、引裂強度に優れる塗膜防水材組成物となりうることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(4)を提供する。
(1)ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、ポリプロピレンエーテルポリオールを含有する硬化剤とを有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、
当該二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物が、樹脂系中空体を前記硬化剤合計量中の0.5質量%以上の量で含み、
前記樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、かつ粒子径110μm以下の樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の80%超で含む二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
(2) 前記樹脂系中空体が、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンおよび熱可塑性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
(3) 前記樹脂系中空体が、無機フィラーでコーティングされている上記(1)または(2)に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
(4) 前記無機フィラーが、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレーおよびカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記(1)〜(3)のいずれかに記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、引裂強度に優れるウレタン塗膜防水材となることができる。
本発明について以下詳細に説明する。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、
ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、ポリプロピレンエーテルポリオールを含有する硬化剤とを有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、
当該二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物が、樹脂系中空体を前記硬化剤合計量中の0.5質量%以上の量で含み、
前記樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、かつ粒子径110μm以下の樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の80%超で含む組成物である。
なお、本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物を以下「本発明の組成物」ということがある。
ウレタンプレポリマーについて以下に説明する。
主剤に含有されるウレタンプレポリマーは、特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
具体的には、例えば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを、ヒドロキシ基に対してイソシアネート基(NCO基)が過剰となるように反応させることにより得られる反応生成物が挙げられる。ウレタンプレポリマーは、0.5〜5質量%のNCO基を分子末端に含有することができる。
ウレタンプレポリマーの製造の際に使用されるポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されない。例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネートのような芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアナートメチル(NBDI)のような脂肪族ポリイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような脂環式ポリイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ポリイソシアネート;これらのイソシアヌレート変性ポリイソシアネートが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ウレタンプレポリマーの製造の際に使用されるポリオール化合物は、ヒドロキシ基を2個以上有するものであれば特に限定されない。例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、その他のポリオール、これらの混合ポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール及びペンタエリスリトールからなる群から選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びポリオキシテトラメチレンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られるポリオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン及びその他の低分子ポリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種と、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン酸、ダイマー酸、その他の脂肪族カルボン酸及びオリゴマー酸からなる群から選ばれる少なくとも1種との縮合重合体;プロピオンラクトン、バレロラクトンの開環重合体が挙げられる。
その他のポリオールとしては、例えば、ポリマーポリオール、ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子量のポリオールが挙げられる。
ポリオール化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との組み合わせとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)およびジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)からなる群から選ばれる少なくとも1種と、ポリプロピレンエーテルジオール及び/又はポリプロピレンエーテルトリオールとの組み合わせが挙げられる。
ウレタンプレポリマーを製造する際のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物との量は、NCO基/OH基(当量比)が、1.2〜2.5となるのが好ましく、1.5〜2.2となるのがより好ましい。当量比がこのような範囲である場合、得られるウレタンプレポリマーの粘度が適当となり、組成物がより発泡しにくくなる。
ウレタンプレポリマーは、その製造について特に制限されない。例えば、上述の当量比のポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを、50〜130℃で加熱かくはんすることによって行うことができる。また、必要に応じて、例えば、有機錫化合物、有機ビスマス、アミンのようなウレタン化触媒を用いることができる。
ウレタンプレポリマーは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリプロピレンエーテルポリオールについて以下に説明する。
硬化剤に含有されるポリプロピレンエーテルポリオールは、ヒドロキシ基を2個以上有し、主鎖としてポリプロピレンエーテルの骨格を有するものであれば特に制限されない。
ポリプロピレンエーテルポリオールとしては、例えば、プロピレンジオール、ジプロピレンジオール、プロピレントリオール及びプロピレンテトラオールからなる群から選ばれる少なくとも1種に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド及びポリオキシテトラメチレンオキサイドからなる群から選ばれる少なくとも1種を付加させて得られうるポリオールが挙げられる。
ポリプロピレンエーテルポリオールの分子量は、反応性、物性の観点から、150〜13,000であるのが好ましく、300〜10,000であるのがより好ましい。
ポリプロピレンエーテルポリオールは、その製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
また、ポリプロピレンエーテルポリオールとして、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールを使用するのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールは、ポリプロピレンエーテルポリオールにエチレンオキシドを付加させることにより得られる化合物であれば特に制限されない。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールの製造の際に使用されるポリプロピレンエーテルポリオールは特に制限されない。例えば上記と同様のものが挙げられる。
また、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールの製造の際に使用されるエチレンオキシドは特に制限されない。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールはその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
エチレンオキシドは、原料のポリプロピレンエーテルポリオールの末端及び/又は主鎖に付加することができる。
エチレンオキシドが原料のポリプロピレンエーテルポリオールの少なくとも1つの末端に付加した場合、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールは、少なくとも1つの末端にヒドロキシエチル基を含有する。
エチレンオキシドが付加されたポリプロピレンエーテルポリオールの末端のヒドロキシエチル基を含む部分は、例えば、下記式(1)のように表される。
Figure 0004224108
式(1)において、m、nはそれぞれ独立に1以上の整数である。
末端にエチレンオキシドが付加されたポリプロピレンエーテルポリオールとしては、例えば、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004224108
式(2)中、l、m、nはそれぞれ独立に2以上の整数であり、x、y、zはそれぞれ独立に0または1以上の整数であり、x=y=z=0である場合を除く。
また、エチレンオキシドを原料のポリプロピレンエーテルポリオールの分子内部にブロック状に分割して付加させたり、ランダムに混合付加させることができる。
エチレンオキシドの付加率は、特に制限されない。−CH2CH2O−の含有量が、質量換算でエチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールの3%以上であるのが好ましい態様として挙げられる。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールとしては、例えば、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルジオール、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルトリオール、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルテトラオールが挙げられる。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールの数平均分子量は、反応性、物性の観点から、500〜8000であることが好ましい。
ポリプロピレンエーテルポリオールは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
組成物のレベリング性、作業性に優れるという観点から、ポリプロピレンエーテルポリオールの少なくとも一部が、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールであるのが好ましい。
ポリプロピレンエーテルポリオールと、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールとの組合せは、レベリング性(塗膜表面の平滑性)の観点から、ポリプロピレンエーテルジオールおよびポリプロピレンエーテルトリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種と、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルジオールおよびエチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルトリオールからなる群から選ばれる少なくとも1種との組み合わせであるのが好ましい。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールは、その原料であるポリプロピレンエーテルポリオールとの混合物として使用することができる。
エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールと、その原料であるポリプロピレンエーテルポリオールとの混合物は、例えば、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールとポリプロピレンエーテルポリオールとを混合することにより得ることができる。また、原料ポリプロピレンエーテルポリオールとエチレンオキシドとの付加反応によって得られる、エチレンオキシドが付加されているポリプロピレンエーテルポリオールと未反応の原料ポリプロピレンエーテルポリオールとの混合物として得ることもできる。
エチレンオキシドが付加されたポリプロピレンエーテルポリオールの量は、ウレタン塗膜防水材のレベリング性に優れるという観点から、ポリプロピレンエーテルポリオール全量中の10質量%以上であるのが好ましく、20質量%以上であるのがより好ましい。
樹脂系中空体について以下に説明する。
本発明の組成物は、樹脂系中空体を硬化剤合計量中の0.5質量%以上の量で含み、樹脂系中空体は、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、かつ粒子径110μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の80%超で含む。
本発明の組成物に使用される樹脂系中空体は、中空球体の外殻が樹脂によって構成されているものである。例えば、樹脂系中空体の内部に液体を内包させてこれを加熱し、外殻となる樹脂系中空体を膨張させ、かつ、内部の液体を気化させて得られる熱膨張性の樹脂系中空体が挙げられる。
樹脂系中空体の外殻を構成する材料としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン、熱可塑性樹脂が挙げられる。
樹脂系中空体の外殻を構成する材料は、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンおよび熱可塑性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましい。
熱可塑性樹脂系中空体の外殻を構成する熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン;アクリロニトリル、メタクリロニトリル;ベンジルアクリレート、ノルボルナンアクリレートのようなアクリレート化合物;メチルメタクリレート、ノルボルナンメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレートのようなメタクリレート化合物;スチレン系モノマー;酢酸ビニル;ブタジエン;ビニルピリジン;クロロプレンのホモポリマー、これらのコポリマーが挙げられる。
なかでも、耐候性、耐熱性の観点から、アクリロニトリル共重合体(例えば、アクリロニトリルとメタクリロニトリルとの共重合体、アクリロニトリルとアクリロニトリルと共重合可能なブタジエン、スチレンのようなビニル系モノマーとの共重合体)、塩化ビニリデン重合体が好ましい。
樹脂系中空体に内包される液体としては、例えば、n−ペンタン、イソペンタン、ネオペンタン、ブタン、イソブタン、ヘキサン、石油エーテルのような炭化水素類;塩化メチル、塩化メチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエタン、トリクロルエチレンのような塩素化炭化水素が挙げられる。
樹脂系中空体はその製造について特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。
樹脂系中空体の含有量は、硬化剤合計量中の0.5質量%以上である。
なお、樹脂系中空体の含有量の算出において、硬化剤合計量は樹脂系中空体の量を含むものとする。
樹脂系中空体の含有量が0.5質量%以上の場合、得られる硬化物の引裂強度に優れる。
得られる硬化物の引裂強度により優れるという観点から、樹脂系中空体の含有量は、硬化剤合計量中の0.5〜10質量%であるのが好ましく、0.5〜6質量%であるのがより好ましい。
本発明の組成物は樹脂系中空体を含む。つまり、本発明において主剤および硬化剤のうちの少なくとも一方または両方が樹脂系中空体を含有することができる。
なかでも、樹脂系中空体は、得られる硬化物の引裂強度により優れるという観点から、硬化剤に含まれるのが好ましく(この場合主剤も樹脂系中空体を含むことができる。)、硬化剤のみに含まれるのがより好ましい。
本発明において、樹脂系中空体は、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、かつ粒子径110μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の80%超で含む。
なお、本発明において、20%超で含むとは、20%を超える数値で含むことを意味し、80%超で含むことについても同様である(以下同様。)。
樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、かつ粒子径110μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の80%超で含むことによって、防水材に対する樹脂系中空体の充填の細密化が可能となる。
樹脂系中空体の最大粒子径は、汎用的に使用される樹脂系中空体が有する範囲であれば特に制限されず、600μm以下であるのが好ましく、500μm以下であるのがより好ましい。
なお、本発明において、樹脂系中空体の粒子径は、レーザー回折式に基づき、測定装置としてマイクロトラック粒度分布計(日機装株式会社製)を使用して測定したものである。
本発明においては、樹脂系中空体として樹脂系中空体が無機フィラーでコーティングされているものを使用することができる。
樹脂系中空体は、硬化剤製造時のハンドリングに優れるという観点から、無機フィラーでコーティングされているものであるのが好ましい態様の1つとして挙げられる。
樹脂系中空体をコーティングするために使用される無機フィラーは、特に限定されない。例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレー、カーボンブラックが挙げられる。
無機フィラーは、樹脂系中空体のコーティングに優れるという観点から、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレーおよびカーボンブラックからなる群から選ばれる少なくとも1種であるのが好ましくい。
無機フィラーは、それぞれ単独で、または、2種以上を併用して使用することができる。
樹脂系中空体を無機フィラーでコーティングする方法は特に制限されず、例えば、従来公知のものが挙げられる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物において、硬化剤が、さらに、ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールを含むことができる。
ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールとしては、例えば、ポリエステルポリオール;ポリマーポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリブタジエンポリオール;水素添加されたポリブタジエンポリオール;アクリルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオールのような低分子量のポリオールが挙げられる。
なかでも、反応性、物性の観点から、ポリブタジエンポリオール、水素添加されたポリブタジエンポリオールが好ましい。
ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールは、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオールの使用量は、ポリプロピレンエーテルポリオールとの相溶性の観点から、ポリプロピレンエーテルポリオール100質量部に対して、0.5〜15質量部であるのが好ましく、1〜10質量部であるのがより好ましい。
本発明において、硬化剤は、さらに活性水素含有化合物を含有することができる。
活性水素含有化合物は、ウレタンプレポリマーと反応可能な活性水素を有する活性水素基を備える化合物であれば特に制限されない。
活性水素基としては例えば、アミノ基、イミノ基、ヒドロキシ基が挙げられる。
活性水素含有化合物としては、例えば、脂肪族ポリアミン(脂環式ポリアミンを含む。)、芳香族ポリアミンのようなポリアミン;ポリオール化合物が挙げられる。
ポリオール化合物としては例えば上記と同様のものが挙げられる。
脂肪族ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,14−テトラデカンジアミン、1,16−ヘキサデカンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、イミノビスプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1−シクロヘキシルアミノ−3−アミノプロパン、3−アミノメチル−3,3,5−トリメチル−シクロヘキシルアミン、ノルボルナン骨格のジメチレンアミン、メタキシリレンジアミン(MXDA)、ヘキサメチレンジアミンカルバメートのような脂肪族ジアミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミンのような3官能以上の脂肪族アミンが挙げられる。
なかでも、防水材としての作業性、硬化物物性に優れるという観点から、芳香族ポリアミンが好ましい。
活性水素含有化合物としての芳香族ポリアミンは、芳香環に2個以上のアミノ基及び/又はイミノ基が結合しているものであれば特に制限されない。例えば、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,4′−ジアミノジフェニルメタン、3,3′−ジアミノジフェニルメタン、3,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2′−ジアミノビフェニル、3,3′−ジアミノビフェニル、2,4−ジアミノフェノール、2,5−ジアミノフェノール、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,3−トリレンジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,5−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、3,4−トリレンジアミン、メチルチオトルエンジアミン、ジエチルトルエンジアミンが挙げられる。
なかでも、得られる硬化物の防水性、物性に優れるという観点から、MOCA、メチルチオトルエンジアミンが好ましい。
活性水素含有化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
活性水素含有化合物の量は、反応性、物性の観点から、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と、ポリプロピレンエーテルポリオールおよび活性水素含有化合物が有する活性水素基の合計との当量比[イソシアネート基/活性水素基]が、0.1〜1.5となるようにするのが好ましく、0.1〜1.4であるのがより好ましい。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、ウレタンプレポリマー、ポリプロピレンエーテルポリオールを含有する硬化剤、樹脂系中空体及び必要に応じて使用することができるポリプロピレンエーテルポリオール以外のポリオール、活性水素含有化合物以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、添加剤を含有することができる。
添加剤としては、例えば、補強剤、硬化触媒、可塑剤、分散剤、溶剤、酸化防止剤、老化防止剤、顔料が挙げられる。添加剤は、主剤及び/又は硬化剤に添加することができる。
補強剤について、以下に説明する。
補強剤は、得られる硬化物物性を補強しうるものであれば特に限定されない。例えば、従来公知のものを用いることができる。具体的には、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、タルク、クレー、生石灰、カオリン、ゼオライト、けいそう土、微粉末シリカ、疎水性シリカ、カーボンブラックが挙げられる。
なかでも、ポリプロピレンエーテルポリオール、エチレンオキシドが付加されたポリプロピレンエーテルポリオール及び可塑剤との濡れ性の観点から、炭酸カルシウム、酸化チタン、疎水性シリカ、カーボンブラックが好ましい。
炭酸カルシウムは、特に制限されず、例えば、重質炭酸カルシウムが挙げられる。
補強剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を併用して使用することができる。
補強剤の含有量は、得られる硬化物の破断伸びに優れ、破断強度を補うという観点から、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、40〜160質量部であるのが好ましく、50〜150質量部であるのがより好ましい。
硬化触媒としては、例えば、有機金属系触媒が挙げられる。
有機金属系触媒としては、例えば、オクテン酸鉛、オクチル酸鉛のような鉛系触媒;ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズラウレート、オクチル酸亜鉛、有機ビスマス化合物が挙げられる。
硬化触媒は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
硬化触媒の使用量は、硬化剤中の0.3〜3質量%であることが好ましい。
なお、硬化触媒は、ポリプロピレンエーテルポリオールと共に硬化剤中に配合してもよいし、主剤と硬化剤の混合時に添加してもよい。
可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジイソノニル(DINA)、フタル酸ジイソノニル(DINP)、ジオクチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジラウリルフタレート(DLP)、ジブチルベンジルフタレート(BBP)、ジオクチルアジペート(DOA)、ジイソデシルアジペート(DIDA)、トリオクチルフォスフェート(TOP)、トリス(クロロエチル)フォスフェート(TCEP)、トリス(ジクロロプロピル)フォスフェート(TDCPP)、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステルが挙げられる。
可塑剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を併用して使用することができる。
可塑剤の使用量は、ウレタンプレポリマー100質量部に対して、20質量部以下であるのが好ましい。
分散剤は、固体を液中に分散させうるものであれば特に限定されない。
分散剤の使用量は、硬化剤中の0.01〜5質量%であるのが好ましく、0.05〜5質量%であるのがより好ましい。
溶剤としては、例えば、ヘキサン、トルエンのような炭化水素化合物;テトラクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素化合物;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル;酢酸エチルのようなエステル;ミネラルスピリットが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシトルエンアニソール(BHA)、ジフェニルアミン、フェニレンジアミン、亜リン酸トリフェニルを挙げることができる。
顔料は、無機顔料と有機顔料とに大別される。無機顔料としては、例えば、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化亜鉛、群青、ベンガラのような金属酸化物;リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウムの硫化物、これらの塩酸塩またはこれらの硫酸塩が挙げられる。有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料が挙げられる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物はその製造について特に制限されない。例えば、ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、ポリプロピレンエーテルポリオールと樹脂系中空体とを含有する硬化剤とを別々に窒素ガス雰囲気下で十分に混合し調製することができる。調製された主剤を窒素ガス等で置換された容器に、調製された硬化剤を別の容器にそれぞれ充填し保存することができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、主剤と硬化剤とを十分に混合して使用することができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物は、例えば、コンクリート、モルタル、金属屋根、トップコートが塗布されたウレタン塗膜上等、建築物の新築、改修用途として使用することができる。
本発明の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物を施工する前に、プライマーを使用することができる。
本発明の組成物は、樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、かつ粒子径110μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の80%超で含む。つまり本発明の組成物に含有される樹脂系中空体は、ブロードな粒度分布を有するものであり、このことによって、本発明の組成物から得られる硬化物の引裂強度は優れたものとなる。
本発明の組成物における樹脂系中空体の分散について、添付の図面を用いて以下に説明する。
図1は、組成物に含有される樹脂系中空体が狭い粒度分布を有する場合の、組成物における樹脂系中空体の分散を模式的に表わす図である。
図2は、本発明の組成物における樹脂系中空体の分散の一例を模式的に表わす図である。
図1において、組成物10は狭い粒度分布を有する樹脂系中空体11を含有する。また、図1において、樹脂系中空体11同士の間にできるすき間12や、樹脂系中空体11が浮上してできる空間13には、樹脂系中空体11以外の成分を含有する部分14が存在する。このような状態の組成物10を硬化させて硬化物10とすると、樹脂系中空体11同士の間隔が大きいすき間12や空間13の硬化部分14において引き裂きが起きやすいと考えられる。
これに対して、図2においては、本発明の組成物20は、ブロードな粒度分布を有する樹脂系中空体(図示せず。)を含有し、ブロードな粒度分布を有する樹脂系中空体(図示せず。)は、大きな粒子径の樹脂系中空体23と小さい粒子径の樹脂系中空体21、22とを含む。そして、小さい粒子径の樹脂系中空体21、22は、大きな粒子径の樹脂系中空体23の間のすき間24に入り込んですき間24を埋めていると考えられる。
これによって、大きい粒子径の樹脂系中空体23の凝集や浮上等が防止され、組成物20中における樹脂系中空体の分散性が高くなる。
また、本発明の組成物20において、大きな粒子径の樹脂系中空体23の間のすき間24や浮上によってできる空間25が、小さい粒子径の樹脂系中空体21、22によって図1の場合と比べて少なくなり、得られる硬化物20中に樹脂系中空体が均一に広く分散しこれによって外部応力が硬化物に均一に分散してかかるため、得られる硬化物20は引裂強度に優れると考えられる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。
1.ウレタンプレポリマーの調製
数平均分子量4000のポリプロピレンエーテルトリオール100g(T4000、旭硝子社製)と、数平均分子量2000のポリプロピレンエーテルジオール150g(D2000、旭硝子社製)とを反応容器に入れて、粘度調節のために可塑剤としてフタル酸ジイソノニル15g(DINP、ジェイ・プラス社製)を加え、110℃に加熱し、6時間脱水処理した。次いで、ここにトリレンジイソシアネート(コスモネートT80、三井武田ケミカル社製)をNCO基/OH基の当量比が1.98となるように加え、これを80℃に加熱し、窒素雰囲気下で12時間混合、かくはんし、ウレタンプレポリマーを調製した。得られたウレタンプレポリマーのNCO基の含有量は、ウレタンプレポリマー全量中、3.0質量%であった。
2.二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物の調製
下記第1表に示す成分を第1表に示す量比(質量部)で使用し、これらを電動かくはん機等を用いて十分に混合して硬化剤を調製した。
上記のウレタンプレポリマーを主剤として100質量部と、第1表の硬化剤の100質量部とを電動かくはん機等を用いて十分に混合することにより二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物を得た。
3.評価
得られた二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物を23℃±2℃、50%RH±10%RHの条件下で脱型まで96時間、脱型後72時間以上養生させ、得られた硬化物から厚さ2mmのJIS K 6252:2001に規定する切り込みなしアングル形試験片を切りだし、各切り込みなしアングル形試験片について、JIS A 6021:2000に準じて引張試験(引張速度:500mm/分)を行い、引裂強度を測定した。
JIS A 6021:2000において引裂強度は14N/mm以上であることが必要とされている。結果を第1表に示す。
Figure 0004224108
Figure 0004224108
第1表に示されている各成分は、以下のとおりである。
・ポリプロピレンエーテルポリオール1:数平均分子量が約5000のポリプロピレンエーテルトリオール(EXCENOL 5030、旭硝子社製)
・ポリプロピレンエーテルポリオール2:エチレンオキシドが質量換算で13〜14%付加された、数平均分子量が約5000のポリプロピレンエーテルポリオール(サンニックスFA703、三洋化成工業社製)
・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム、商品名スーパーSS、丸尾カルシウム社製
・活性水素含有化合物:3,3′−ジクロロ−4,4′−ジアミノジフェニルメタン、イハラケミカル工業社製
・酸化チタン:石原産業社製
・カーボンブラック:三菱カーボンブラックMA220、三菱化学社製
・疎水性シリカ:AEROSIL R972、日本アエロジル社製
・可塑剤:フタル酸ジイソノニル(DINP)、ジェイ・プラス社製
・硬化触媒:鉛触媒、ミニコP−30、活材ケミカル社製
・ポリブタジエンポリオール:R45HT、出光石油化学社製
・分散剤:フローレンG700、共栄社化学社製
・溶剤:ミネラルスピリット、新日本石油社製
・バルーン1:コーティングしていないアクリロニトリル−メタクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径10μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積の23%で含み、粒子径35μm以下の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積の88%で含む。
・バルーン2:炭酸カルシウムでコーティングされたアクリロニトリル−メタクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径15μm以下の中空体を中空体全体積の23%で含み、粒子径40μm以下の中空体を中空体全体積の86%で含む。
・バルーン3:炭酸カルシウムでコーティングされたアクリロニトリル−メタクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径70μm以下の中空体を中空体全体積の25%で含み、粒子径110μm以下の中空体を中空体全体積の85%で含む。
・バルーン4:炭酸カルシウムでコーティングされたアクリロニトリル−メタクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径50μm以下の中空体を中空体全体積の28%で含み、粒子径95μm以下の中空体を中空体全体積の87%で含む。
・バルーン5:炭酸カルシウムでコーティングされたアクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径50μm以下の中空体を中空体全体積の24%で含み、粒子径85μm以下の中空体を中空体全体積の83%で含む。
・バルーン6:炭酸カルシウムでコーティングされた塩化ビニリデン重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径40μm以下の中空体を中空体全体積の25%で含み、粒子径70μm以下の中空体を中空体全体積の83%で含む。
・バルーン7:タルクでコーティングされたアクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径60μm以下の中空体を中空体全体積の25%で含み、粒子径95μm以下の中空体を中空体全体積の82%で含む。
・バルーン8:酸化チタンでコーティングされた塩化ビニリデン重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径50μm以下の中空体を中空体全体積の23%で含み、粒子径85μm以下の中空体を中空体全体積の85%で含む。
・バルーン9:炭酸カルシウムでコーティングされたアクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径70μm以下の中空体を中空体全体積の19%で含み、粒子径110μm以下の中空体を中空体全体積の58%で含む。
・バルーン10:炭酸カルシウムでコーティングされたアクリロニトリル共重合体の中空体であり、当該中空体は、粒子径70μm以下の中空体を中空体全体積の8%で含み、粒子径110μm以下の中空体を中空体全体積の38%で含む。
なお、図3として、上記のバルーン1〜10の粒度分布を分布の累積によって示したグラフを添付する。
第1表に示す結果から明らかなように、比較例1〜3の組成物は、樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の粒子径の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の20%以下で含み、かつ粒子径110μm以下の粒子径の樹脂系中空体を樹脂系中空体全体積中の80%以下で含むものであるため引裂強度が低かった。
これに対して、実施例1〜は、引裂強度に優れる。
図1は、組成物に含有される樹脂系中空体が狭い粒度分布を有する場合の、組成物における樹脂系中空体の分散を模式的に表わす図である。 図2は、本発明の組成物における樹脂系中空体の分散の一例を模式的に表わす図である。 図3は、バルーン1〜10の粒度分布を分布の累積によって示したグラフである。
符号の説明
10 組成物(硬化後硬化物となる。)
11 狭い粒度分布を有する樹脂系中空体
12、24 すき間
13、25 空間
14 樹脂系中空体11以外の成分を含有する部分
20 本発明の組成物(硬化後硬化物となる。)
21、22 小さい粒子径の樹脂系中空体
23 大きな粒子径の樹脂系中空体

Claims (6)

  1. ウレタンプレポリマーを含有する主剤と、ポリプロピレンエーテルポリオールを含有する硬化剤とを有する二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物であって、
    前記硬化剤が、樹脂系中空体を含み、
    前記樹脂系中空体の量が、前記硬化剤合計量中の0.5〜10質量%であり
    前記樹脂系中空体が、無機フィラーでコーティングされ、
    前記無機フィラーが、炭酸カルシウム、酸化チタンおよびタルクからなる群から選ばれる少なくとも1種であり、
    前記樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の樹脂系中空体、粒子径110μm以下の樹脂系中空体および粒子径40μmを超える樹脂系中空体を含み、
    前記樹脂系中空体が、粒子径70μm以下の樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の20%超で含み、粒子径110μm以下の樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の80%超で含み、粒子径40μmを超える樹脂系中空体を前記樹脂系中空体全体積中の14%以上で含み、
    前記樹脂系中空体の最大粒子径が600μm以下である二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  2. 前記樹脂系中空体が、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデンおよび熱可塑性樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  3. 前記硬化剤が、さらに、ポリブタジエンポリオールまたは水素添加されたポリブタジエンポリオールを含有する請求項1または2に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  4. 前記ポリブタジエンポリオールまたは水素添加されたポリブタジエンポリオールの使用量が、前記ポリプロピレンエーテルポリオール100質量部に対して、0.5〜15質量部である請求項に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  5. 前記硬化剤が、さらに活性水素含有化合物を含有する請求項1〜のいずれかに記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
  6. 前記活性水素含有化合物の量が、前記ウレタンプレポリマーのイソシアネート基と、前記ポリプロピレンエーテルポリオールおよび前記活性水素含有化合物が有する活性水素基の合計との当量比[イソシアネート基/活性水素基]が、0.1〜1.5となる請求項に記載の二液常温硬化型ウレタン塗膜防水材組成物。
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