JP4223182B2 - 一方向クラッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動部材の一方向の回転のみを従動部材に伝達し、逆方向の回転は伝達しない一方向クラッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は従来の一方向クラッチの一例を示す一部切り欠き側面図(図12のXI−XI矢視図)、図12は図11のXII−XII矢視断面図である。
【0003】
これらの図において、駆動部材01と従動部材02とが半径方向に間隔をへだてて配置され、それら両部材は従動部材02に形成された空間03内に保持された円柱状の転動体04を介して互いに連結される。空間03の最奥部、すなわち転動体04が接する従動部材02内周面にはカム面02aが形成されている。また従動部材2の外周から空間03内までスプリングホルダー穴010が穿設されており、このスプリングホルダー穴010にスプリングストッパー011が圧入されている。そしてそのスプリングストッパー011と転動体04との間にスプリング08とスプリングホルダー09がはめ込まれている。なお012,013は板金製のカバーとプレートである。
【0004】
このような一方向クラッチにおいて、駆動部材01が図11の矢印方向(反時計方向)に回転すると、転動体04もスプリング08により賦勢されて反時計方向に移動する。そうすると転動体04は、駆動部材01の外周面と従動部材02のカム面02aとの間に形成されたくさび状の空間で、駆動部材01と従動部材02に緊密に押しつけられるから、駆動部材01の回転はそのまま従動部材02に伝達される。
【0005】
一方、駆動部材01が図11の矢印Q方向(時計方向)に回転すると、転動体04はスプリング08の力に抗して時計方向に移動する。そうすると転動体04は、駆動部材01の外周面と従動部材02のカム面02aのいずれとも、緊密には当接しなくなり、駆動部材01の回転は従動部材02に伝達されない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の一方向クラッチにおいては、従動部材02のカム面02aは強度と硬度が要求されるが、それを満足する材料は高価であり、加工も困難であった。またスプリングホルダー穴010は従動部材02の外周側からしか穿設できないから、スプリング08を止めるためにスプリングストッパー011を圧入する必要があり、手数がかかっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】
前記従来の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、駆動部材と従動部材とが半径方向に間隔をへだてて一方が他方を囲むように配され、それら両部材間に保持された転動体を介して互いに連結される一方向クラッチにおいて、上記両部材のうち軸心から遠い方の部材が軸心側のリテナーと該リテナーの外周に接するアウターボディとから成り、上記アウターボディには、内周の一部にカム面が形成されるとともに、上記リテナーには上記カム面に対応する位置に上記転動体を収容する空間が形成され、上記リテナーが回転軸線と交わる分割面により2分割され、その分割面に沿って、上記転動体を収容する上記空間と、該転動体を付勢するスプリングを保持するスプリングホルダー穴とが形成され、上記リテナーの外周面が、上記分割面から両側端面に向かって序々に直径が増加する円錐台状に形成されるとともに、それに対応して上記アウターボディの内周面が2つの円錐台面に形成されたことを特徴とする。
【0008】
請求項1記載の発明は前記のとおり構成されていて、駆動部材と従動部材のうち軸心から遠い方の部材が、軸心側のリテナーと該リテナーの外周に接するアウターボディとから成り、上記アウターボディには内周の一部にカム面が形成されるとともに、上記リテナーには上記カム面に対応する位置に転動体を収容する空間が形成されているので、カム面が形成されるアウターボディのみを強度と硬度が大きい高価な材料で製作するとともに、転動体を収容・保持する役割だけでよいリテナーの方には、安価でかつ加工容易な材料を用い、また簡略設計にするなどして、コストを節減するとともに、軽量化することができる。また、アウターボディの加工の主要部は浅いカム面だけとなるから、加工費は更に低減される。
【0009】
請求項1の発明ではまた、転動体を賦勢するスプリングを挿入するスプリングホルダー穴の底を、アウターボディの内周面に形成させることができるから、従来のようにスプリングホルダー穴を外方から穿設して別体のスプリングストッパーを圧入するなどの工程を廃することができる。
【0010】
次に請求項記載の発明は、上記リテナーが回転軸線と交わる分割面により2分割され、その分割面に沿って、上記転動体を収容する上記空間と、該転動体を勢するスプリングを保持するスプリングホルダー穴とが形成されたから、転動体を収容する空間と、その転動体を勢するスプリングを保持するスプリングホルダー穴の加工が更に容易となる。
【0011】
次に請求項記載の発明は、上記リテナーの外周面が、上記分割面から両側端面に向かって序々に直径が増加する円錐台状に形成されるとともに、それに対応して上記アウターボディの内周面2つの円錐台面に形成されたことにより、駆動部材と従動部材のうち軸心から遠い方の部材を組み立てる際、分割されたリテナーの一方、アウターボディ、リテナーの他方の順に重ねていけば、極めて容易に位置決めができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態を示す一部切り欠き側面図(図2のI−I矢視図)、図2は図1のII−II矢視断面図で、図1中の転動体4、スプリング8、スプリングホルダー9を取り去った状態を示す。
【0013】
本実施形態の一方向クラッチは、駆動部材としての中空軸1と従動部材2とが半径方向に間隔をへだてて配され、それら両部材間に保持された円柱状の転動体4を介して互いに連結されるものである。
【0014】
本実施形態では、駆動部材1よりも従動部材2の方が軸心から遠い、すなわち従動部材2が駆動部材1の外方を囲んで配されているが、その従動部材2は、軸心側のリテナー5とそのリテナー5の外周に接するアウターボディ6とから成る。そして、アウターボディ6の内周の一部にはカム面6aが形成されている。一方リテナー5には、上記カム面6aに対応する位置に、上記転動体4を収容する空間3が形成されている。
【0015】
本実施形態ではまた、上記リテナー5が回転軸線7に直交する平面5cにより左リテナー5aと右リテナー5bに2分割され、その分割面5cに沿って、上記転動体4を収容する空間3とスプリングホルダー穴10が形成されている。そしてそのスプリングホルダー穴10内にスプリング8とスプリングホルダー9が挿入され、転動体4を図1の反時計方向に賦勢するようになっている。
【0016】
さらに本実施形態では、上記リテナー5a、5bの外周面5dが、分割面5cから両側端面に向かって徐々に直径が増加する円錐台状に形成されている。そして、それに対応してアウターボディ6の内周面が2つの円錐台面を形成している。
【0017】
このような一方向クラッチにおいて、中空軸1が図1の矢印P方向(反時計方向)に回転すると、転動体4もスプリング8により賦勢されて反時計方向に移動する。そうすると転動体4は中空軸1の外周面とアウターボディ6のカム面6aとの間に形成されたくさび状の空間で、中空軸1とアウターボディ6に緊密に押し付けられるから、中空軸1の回転はそのまま従動部材2に伝達される。
【0018】
一方、中空軸1が図1の矢印Q方向(時計方向)に回転すると、転動体4はスプリング8の力に抗して時計方向に移動する。そうすると、転動体4は中空軸1の外周面とアウターボディ6のカム面6aとのいずれとも、緊密には当接しなくなり、中空軸1の回転は従動部材2に伝達されない。
【0019】
本実施形態では、従動部材2が、内部に転動体4を収容する空間3が形成されるリテナー5と、そのリテナー5の外周に接し内周の一部にカム面6aが形成されるアウターボディ6とに分割されているので、強度と硬度が要求されるアウターボディ6のみを強固な材料で製造するとともに、転動体4を収容、保持する役割だけを持つリテナー5の方には、例えばプラスチックのような安価でかつ加工容易な材料を使用することができる。したがってコストが節減されるばかりでなく、軽量化にも貢献できる。
【0020】
また、スプリングホルダー穴10がリテナー5内に形成され、そのスプリングホルダー穴10の底はアウターボディ6の内周面に形成されるから、従来のようにスプリングホルダー穴010を外方から穿設してスプリングストッパー011を圧入するなどの工程が不要になる。そして強固な材料から成るアウターボディ6の加工の主要部はカム面6aだけであり、空間3は加工容易な材料を使用できるリテナー5内に形成されるから、従来のように従動部材02全体から空間03を深く削り込む場合と比較すれば、加工費が格段に低減される。
【0021】
実施形態ではまた、リテナー5を回転軸線7に直交する平面5cにより2分割し、その分割面5cに沿って転動体4を収容する空間3とスプリング8、スプリングホルダー9を挿入するスプリングホルダー穴10とを形成するので、その点でも加工が容易となる。
【0022】
加えて本実施形態では、分割されたリテナー5a、5bの各外周面5dが分割面5cから両側端面に向かって徐々に直径が増加する円錐台状に形成され、それに対応してアウターボディ6の内周面が2つの円錐台面を形成しているので、従動部材2を組立てる際は、分割されたリテナー5a、5bの一方、アウターボディ6、リテナーの他方の順に重ねてゆけば、極めて容易に位置決めができる。
【0023】
なお、図1および図2において、中空軸1の外周面がリテナー5の内周面に接しているかのように描かれているが、実際には0.4mm程度の隙間によってへだ
てられている。
【0024】
次に図3は本発明の第2の実施形態を示す一部切り欠き側面図(図4のIII−III矢視図)、図4は図3のIV−IV矢視断面図で、図3中の転動体14、スプリング18、スプリングホルダー19を取り去った状態を示す。
【0025】
本実施形態においても、駆動部材としてのカラー11と従動部材12とが半径方向に間隔をへだてて配され、それら両部材間に保持された円柱状の転動体14を介して互いに連結される。
【0026】
また本実施形態でも、カラー11の外方を取り囲んで配された従動部材12が、軸心側のリテナー15とそのリテナー15の外周に接するアウターボディ16とから成る。そしてアウターボディ16の内周の一部にはカム面16aが形成されている。一方リテナー15には、上記カム面16aに対応する位置に、上記転動体14を収容する空間13が形成されている。
【0027】
そして本実施形態でも、上記リテナー15が回転軸線17に直交する平面分割面15cにより左リテナー15aと右リテナー15bとに2分割され、その分割面15cに沿って、上記転動体14を収容する空間13とスプリングホルダー穴20が形成されている。そしてそのスプリングホルダー穴20内にスプリング18とスプリングホルダー19が挿入され、転動体14を図3の反時計方向に賦勢するようになっている。本実施形態では上記左リテナー15aと右リテナー15bの外側端面が軸心に向かって延びていて、カラー11を狭み、カラー11と従動部材12の軸方向相対移動を規制するようになっている。また本実施例では、アウターボディ16の外周に歯車16bが形成されていて、図示しない被駆動軸に回転を伝達するようになっている。
【0028】
さらに本実施形態でも、上記リテナー15a、15bの外周面15dが、分割面15cから両側端面に向かって徐々に直径が増加する円錐台状に形成されている。そして、それに対応してアウターボディ16の内周面が2つの円錐台面を形成している。
【0029】
なお、図3および図4においても、カラー11の外周面がリテナー15の内周面に接しているかのように描かれているが、実際には0.4mm程度の隙間でへだてら
れている。
【0030】
このような一方向クラッチにおいて、カラー11が図3の矢印P方向(反時計方向に回転すると、前記第1の実施形態と同様、転動体14もスプリング18により賦勢されて反時計方向に移動する。そうすると、転動体14はカラー11の外周面とアウターボディ16のカム面16aとの間に形成されたくさび状の空間でカラー11とアウターボディ16に緊密に押し付けられるから、カラー11の回転はそのまま従動部材12に伝達される。
【0031】
また、カラー11が図3の矢印Q方向(時計方向)に回転すると、転動体14はスプリング18の力に抗して時計方向に移動する。そうすると、転動体14はカラー11の外周面とアウターボディ16のカム面16aのいずれとも緊密には当接しなくなり、カラー11の回転は従動部材12に伝達されない。
【0032】
本実施形態でも、内部に転動体14を収容する空間13が形成されるリテナー15と、そのリテナー15の外周に接し内周の一部にカム面16aが形成されるアウターボディ16とに、従動部材12が分割されているので、強度と硬度が要求されるアウターボディ16のみを強固な材料で製造するとともに、転動体14を収容保持する役割だけを持つリテナー15の方には、安価でかつ加工容易な材料を使用することができる。したがってコストが節減されるばかりでなく、軽量化にも貢献できる。
【0033】
また、スプリングホルダー穴20がリテナー15内に形成され、そのスプリングホルダー穴20の底はアウターボディ16の内周面に形成されるから、従来のようにスプリングホルダー穴010を外方から穿設してスプリングストッパー011を圧入するなどの工程が不要になる。そして強固な材料から成るアウターボディ16の加工の主要部はカム面16aだけであり、空間13は加工容易な材料を使用できるリテナー15内に形成されるから、従来のように従動部材02全体から空間03を深く削り込む場合と比較すれば、加工費が格段に低減される。
【0034】
本実施形態でもまた、リテナー15を回転軸線17に直交する平面15cにより2分割し、その分割面15cに沿って転動体14を収容する空間13とスプリング18、スプリングホルダー19を挿入するスプリングホルダー穴20とを形成するので、その点でも加工が容易となる。
【0035】
そして、分割されたリテナー15a、15bの各外周面15dが分割面15cから両側端面に向かって徐々に直径が増加する円錐台状に形成され、それに対応してアウターボディ16の内周面が2つの円錐台面を形成しているので、従動部材12を組立てる際は、分割されたリテナー15a、15bの一方、アウターボディ16、リテナーの他方の順に重ねてゆけば、極めて容易に位置決めができる。
【0036】
次に図5は参考例を示す一部切欠ぎ側面図(図6のV−V矢視図)である。図6は図5のVI−VI矢視断面図、図7は図5のVII−VII矢視断面図で、いずれも図5中の転動体24、スプリング28、スプリングホルダー29、を取り去った状態を示す。また、図8は図5、図6中の左リテナーを取出して示す図、図9は同じく右リテナーを取出して示す図、図10は同じくアウターボディを取出して示す図である。
【0037】
参考例においても、駆動部材としての中空軸21と従動部材22とが半径方向に間隔をへだてて配され、それら両部材間に保持された円柱状の転動体24を介して互いに連結される。
【0038】
また本参考例でも、中空軸21の外方を取囲んで配された従動部材22が、軸心側のリテナー25とそのリテナー25の外周に接するアウターボディ26とから成る。そして、アウターボディ26の内周の一部にはカム面26aが形成されている。一方、リテナー25には、上記カム面26aに対応する位置に、上記転動体24を収容する空間23が形成されている。
【0039】
上記リテナー25が回転軸線27に直交する平面25cにより左リテナー25aと右リテナー25bに2分割され、その分割面25cに沿って転動体24を収容する空間23とスプリングホルダー穴30が形成されることは、前記実施形態と同様であるが、本実施形態では、分割されたリテナー25a、25bを板金プレスによって製作する。
【0040】
前記のとおり図8、図9はそれぞれ左リテナー25a、右リテナー25bを取出して示す図であるが、これらの図において、図(a)は内側(分割面25c側)から見た図(図(b)、図(c)のA方向矢視図)、図(b)は図(a)のB−B矢視断面図、図(c)は図(a)のC−C矢視断面図である。
【0041】
このような左リテナー25aと右リテナー25bの内側面を密着させ、図10に示されるアウターボディ26の内周(軸心側)に嵌合して、従動部材22を組み立てる。そして分割面25cに沿って形成される空間23とスプリングホルダー穴30に、それぞれ転動体24とスプリング28およびスプリングホルダー29を収容する。
【0042】
このような一方向クラッチにおいて、中空軸21が図5の矢印P方向(反時計方向)に回転すると、前記の諸実施形態と同様、転動体24もスプリング28により付勢されて反時計方向に移動する。そうすると、転動体24は中空軸21の外周面と26のカム面26aとの間に形成されたくさび状の空間で中空軸21とアウターボディ26に緊密に押し付けられるから、中空軸21の回転はそのまま従動部材22に伝達される。
【0043】
また、中空軸21が図5の矢印Q方向(時計方向)に回転すると、転動体24はスプリング28の力に抗して時計方向に移動する。そうすると、転動体24は中空軸21の外周面とアウターボディ26のカム面26aとのいずれとも、緊密には当接しなくなり、中空軸21の回転は従動部材22に伝達されない。
【0044】
参考例でも内部に転動体24を収容する空間23が形成されるリテナー25と、そのリテナー25の外周に接し内周の一部にカム面26aが形成されるアウターボディ26とに、従動部材22が分割されていて、強度と硬度が要求されるアウターボディ26のみを強固な材料で製作し、転動体24を収容・保持する役割だけを持つリテナー25の方は、安価でかつ加工容易な板金プレスで製作する。したがってコストが節減されるばかりでなく、軽量化にも貢献できる。
【0045】
また、スプリングホルダー穴30がリテナー25内に形成され、そのスプリングホルダー穴30の底はアウターボディ26の内周面に形成されるから、従来のようにスプリングホルダー穴010を外周から穿設して、スプリングストッパー011を圧入するなどの工程が不要になる。そして強固な材料から成るアウターボディ26の加工の主要部はカム面26aだけであり、空間23は加工容易な板金プレスで製作するリテナー25内に形成されるから、従来のように従動部材02全体から空間03を深く削り込む場合と比較すれば、加工費が格段に低減される。
【0046】
参考例でもまた、リテナー25を回転軸線27に直交する平面25cにより2分割し、その分割面25cに沿って転動体24を収容する空間23とスプリング28、スプリングホルダー29を挿入するスプリングホルダー穴30とを形成するので、その点でも加工が容易となる。
【0047】
前記2つの実施形態においては、いずれも駆動部材よりも従動部材の方が軸心から遠い場合、すなわち従動部材が駆動部材の外周方を囲んで配されている場合について説明したが、駆動部材の方が従動部材よりも軸心から遠い、すなわち駆動部材が従動部材を囲んで配される場合についても、本発明を適用できることは、いうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の第1の実施形態を示す一部切欠側面図(図2のI−I矢視図)である。
【図2】 図2は図1のII−II矢視断面図である。
【図3】 図3は本発明の第2の実施形態を示す一部切欠側面図(図4のIII−III矢視図)である。
【図4】 4は図3のVI−VI矢視断面図である。
【図5】 図5は参考例を示す一部切欠側面図(図6のV−V矢視図)である。
【図6】 図6は図5のVI−VI矢視断面図である。
【図7】 図7は図5のVII−VII矢視断面図である。
【図8】 図8は図5、図6の中の左リテナーを取出して示す図である。
【図9】 図9は図5、図6の中の右リテナーを取出して示す図である。
【図10】 図10は図5、図6の中のアウターボディを取出して示す図である。
【図11】 図11は従来の一方向クラッチの一例を示す一部切欠ぎ側面図(図12のXI−XI矢視図)である。
【図12】 図12は図11のXII−XII矢視断面図である。
【符号の説明】
1,11,21…駆動部材、2,12,22…従動部材、3,13,23…空間、4,14,24…転動体、5,15,25…リテナー、5a,15a,25a…左リテナー、5b,15b,25b…右リテナー、5c,15c,25c…分割面、5d,15d…外周面、6,16,26…アウターボディ、6a,16a,26a…カム面、16b…歯車、7,17,27…回転軸線、8,18,28…スプリング、9,19,29…スプリングホルダー、10,20,30…スプリングホルダー穴。

Claims (1)

  1. 駆動部材と従動部材とが半径方向に間隔をへだてて一方が他方を囲むように配され、それら両部材間に保持された転動体を介して互いに連結される一方向クラッチにおいて、
    上記両部材のうち軸心から遠い方の部材が軸心側のリテナーと該リテナーの外周に接するアウターボディとから成り、上記アウターボディには、内周の一部にカム面が形成されるとともに、上記リテナーには上記カム面に対応する位置に上記転動体を収容する空間が形成され、
    上記リテナーが回転軸線と交わる分割面により2分割され、その分割面に沿って、上記転動体を収容する上記空間と、該転動体を付勢するスプリングを保持するスプリングホルダー穴とが形成され、
    上記リテナーの外周面が、上記分割面から両側端面に向かって序々に直径が増加する円錐台状に形成されるとともに、それに対応して上記アウターボディの内周面が2つの円錐台面に形成されたことを特徴とする一方向クラッチ。
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