JP4222706B2 - 医療用器具保持装置 - Google Patents

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    • A61B2090/571Accessory clamps for clamping a support arm to a bed or other supports

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顕微鏡下で処置を行う際において内視鏡や処置具等の医療用器具を保持する医療用器具保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、脳神経外科において、手術用顕微鏡によるマイクロサージャリーが頻繁に行われている。手術用顕微鏡の観察範囲は頭蓋の開創部を通して観察できる範囲に限られており、手術用顕微鏡では見えない部分(死角)がある。手術用顕微鏡では見えない死角部分を観察する為に内視鏡が用いられる。
【0003】
そして、この内視鏡観察像を見ながら頭蓋内の治療部位に処置具を挿入し、マイクロサージャリーが行われる。その際、内視鏡は複数のアームと関節部を備えた医療用器具保持装置により、固定・支持がなされた状態で使用される。頭蓋内は神経、血管等の重要組織が複雑かつ微細に絡み合って構成されている。このため、上記保持装置は組織を傷付けないように内視鏡を微細かつスムーズに移動したり正確な位置に内視鏡を固定したりすることができる構成であることが望まれる。
【0004】
特開平7−289563号公報で開示されている医療用器具保持装置は保持した内視鏡等の医療用器具の重量を相殺するカウンターバランス機構を備えて、保持する医療用器具をスムーズに移動可能にしたものである。
【0005】
また、特開平8―52158号公報には関節部に球面対偶を配設し、保持装置のアーム部を自在に這いまわすことを可能とした医療用器具保持装置が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(特開平7−289563号公報の問題点)
脳神経外科では手術用顕微鏡を覗きながら処置を行うため、医療用器具保持装置のアームが手術用顕微鏡の視野を遮らないこと、および医師の術具操作を妨げないことが重要である。さらに、下垂体の腫瘍等に対して内視鏡を患者の鼻から挿入する手術もあり、このような場合にはアームを患者上部に配置しなければならない。
【0007】
しかしながら、特開平7−289563号公報で開示されている医療用器具保持装置では、保持する医療用器具を、3つの回転軸まわりの回動による3自由度の傾斜、および3つの回転軸まわりの回動による3自由度の移動を可能にしたものであるため、保持装置の設置位置と内視鏡先端の位置が決まると、保持装置の設置位置と内視鏡をつなぐ保持装置のアームの位置は一義的に決まってしまい、術式に合わせた最適なアームの配置をすることができなかった。このため、アームが手術用顕微鏡の視野を遮ったり、医師の術具操作の妨げになっていた。
【0008】
(特開平8−52158号公報の問題点)
また、特開平8―52158号公報の医療用器具保持装置はアーム部の関節部分に球面対偶を配置しているため、術式に応じて最適な位置にアームを配置することはできるが、内視鏡の重量を相殺するバランス式ではないため、内視鏡を移動させるときに関節部の固定を解除すると、内視鏡はその自重により意図しない方向に動いてしまう。これがないように医師は細心の注意を払いながら関節の固定・解除を行わなければならず、医師に多大な疲労を与えていた。
【0009】
(目的)
本発明は上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、さまざまな術式においても、手術用顕微鏡の視野を妨げず、かつ術具操作も妨げない医療用器具保持装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(手段)
請求項1に係る発明は、医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
上記設置部に対して第1回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
上記支持アームに対して上記第1回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第1アームと、
上記第1アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、
を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置である
請求項2に係る発明は、医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
上記設置部に対して第 1 回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
上記支持アームに対して上記第 1 回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第 1 アームと、
上記第 1 アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
上記第2アームに枢着された第4アームと、
上記第3アームと上記第4アームを平行に移動させる平行移動手段と、
上記第4アームに設けられ、上記保持部傾斜機構及び上記保持部と上記移動機構との重量バランスをとるカウンターウエイトと、
上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置である。
請求項3に係る発明は、医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移 動可能に支持する移動機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
上記設置部に対して第 1 回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
上記支持アームに対して上記第 1 回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第 1 アームと、
上記第 1 アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
上記第2アームに枢着され、上記第3アームに対して平行なリンクを形成する第4アームと、
上記第2アームに対して平行なリンクを形成するとともに、上記第3アームと上記第4アームとを連結し、上記第2アームと、第3アームと、第4アームとで平行リンク機構を形成し、上記平行リンク機構により上記第3アームに対して上記第4アームを平行に移動するようにした第5アームと、
上記第4アームに設けられ、上記保持部傾斜機構及び上記保持部と上記移動機構との重量バランスをとるカウンターウエイトと、
上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置である。
請求項4に係る発明は、医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構とを備えた医療用器具保持装置において、
上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
上記設置部に対して第 1 回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
上記支持アームに対して上記第 1 回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第 1 アームと、
上記第 1 アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
上記第2アームに枢着された第4アームと、
上記第3アームに取り付けられた第1プーリと上記第4アームに取り付けられた第2プーリに伝動部材を掛け渡して上記第3アームと上記第4アームを平行に移動させる平行移動手段と、
上記第4アームに設けられ、上記保持部傾斜機構及び上記保持部と上記移動機構との重量バランスをとるカウンターウエイトと、
上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して 上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置である。
請求項5に係る発明は、上記第2アームに該第2アームを把持する手で第3制動手段を解除する入力操作部を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の医療用器具保持装置である。
【0011】
(作用)
選択動作手段により、上記第1、第2、第3、第4制動手段のうち任意の3つの制動手段を解除することで、移動手段は3自由度を有し、保持部に保持される医療用器具が移動可能になる。次に、選択手段により、上記第1、第2、第3、第4制動手段の全てを解除することにより、移動手段は4自由度有し、それにより保持装置の設置位置および医療用器具先端の位置を変えずに、保持装置のアームの配置を換えることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
図1〜図6を参照して、本発明の第一の実施形態に係る医療用器具保持装置について説明する。
【0013】
(構成)
図1は本実施形態に係る医療用器具保持装置全体の概略的な構成を示す斜視図である。同図1中符号1は保持装置の設置部であり、これは手術台2(図4,5参照)に取り付けられているサイドレール3に固定可能な設置台1aと、上記設置台1aから側方に突出するように形成された支持台1bから構成されている。設置台1aはサイドレール3にスライド自在に嵌合して係着すると共に着脱自在であり、サイドレール3の手術するのに適する位置に装着した上で図示しない固定ねじにより締め付けてある位置に固定される。図1は設置部1を取り付け固定した状態を示すものである。
【0014】
上記設置部1の支持台1bにはクランク状の支持アーム4の水平な一端部が、垂直な回転軸Oa(第1回転軸)まわりに偏心した回動が可能な状態で接続されている。上記支持アーム4の他端部は垂直に上方へ延び、回転軸Oaから偏心しており、他端部の上端には第1アームである上方支持部材5が、上記回転軸Oaと直角な回転軸Ob(第2回転軸)まわりに回動可能に支持されている。
【0015】
上方支持部材5には平衡手段である第1平行リンク機構6が連結されている。第1平行リンク機構6は上記上方支持部材5に貫通して同軸的に支持された第2アームであるアーム6dと、アーム6dの上端に一端を連結したアーム6a(第3アーム)と、アーム6dの下端に一端を連結したアーム6bと、アーム6aおよびアーム6bを連結するアーム6cを有してなり、アーム6aとアーム6bは平行であり、アーム6c,6dは平行であると共に、各アーム6a、6b、6c、6dが互いに平行な回転軸Oc(第4回転軸)、回転軸Od、回転軸Oe、回転軸Ofまわりに回動可能に支持され、各回転軸Oc、Od、Oe、Ofを順に結ぶ各辺が平行四辺形を構成するようになっている。そして、上記アーム6aは、その両端にアーム6cとアーム6dを介して連結されるアーム6bと平行な関係を常に維持して垂直な面内を移動する。
【0016】
また、第2アームであるアーム6dは上方支持部材5に回転軸Obと直交し、かつ回転軸OcおよびOdと交差する回転軸Og(第3回転軸)まわりに回動可能に支持されている。
【0017】
上記第1平行リンク機構6のアーム6aの前端には保持部傾斜機構であるリンク機構11のアーム11aが連結されている。
【0018】
上記リンク機構11は、アーム11a、11b、11cからなり、上記アーム11aは上記回転軸Oc〜Ofと直角をなす回転軸Ohまわりに回動可能に上記アーム6aに支持されている。アーム11bはアーム11aの屈曲した先端に回転軸Ohと直交する回転軸Oiまわりに回動可能に支持されている。アーム11cはアーム11bに対して回転軸Oh、Oiの交点Tを通り、上記回転軸Oh、Oiに直交する回転軸Ojまわりに回動可能に支持されている。
【0019】
上記リンク機構11のアーム11cには補助用内視鏡としての硬性鏡12を保持するための保持部13が備えられている。リンク機構11は保持部13を傾斜させる機構である。保持部13は硬性鏡12を挿入する保持孔14を設けてなり、硬性鏡12は保持孔14に対して着脱可能に装着されるようになっている。
【0020】
また、保持部13には第1の入力手段である、後述する各可動部の制動手段である電磁ブレーキ16aから16fのものを動作させる第1の入力手段であるフリースイッチ17が備えられている。
【0021】
次に、上記各可動部の制動手段である電磁ブレーキ16a〜16fについて説明する。図1において示す電磁ブレーキ16aは上記支持台1bに配設され、その支持台1bに対する回転軸Oaまわりの支持アーム4の回動を電気的に規制可能な第1制動手段である。また、電磁ブレーキ16bは上記支持アーム4の上端部に配設され、回転軸Obまわりの上方支持部材5の回動を電気的に規制可能な第2制動手段である。電磁ブレーキ16cは上記アーム6dに配設され、回転軸Ocまわりの上記アーム6aの回動を電気的に規制可能な第4制動手段である。電磁ブレーキ16dは上記アーム6aに配設され、回転軸Ohまわりの上記アーム11aの回動を電気的に規制可能な制動手段である。電磁ブレーキ16eは上記アーム11aに配設され、上記アーム11bの回転軸Oiまわりの上記アーム11bの回動を電気的に規制可能な制動手段である。電磁ブレーキ16fは上記アーム11bに配設され、回転軸Ojまわりの上記アーム11cの回動を電気的に規制可能な制動手段である。
【0022】
上記第1平行リンク機構6のアーム6bには後方へ突出するねじ軸20が固定されている。このねじ軸20には平衡重りであるカウンターウエイト21が螺合してそのねじ軸20の軸線方向へ移動可能に支持されている。上記カウンターウエイト21は上記リンク機構11、保持部13および硬性鏡12の重量による回転軸Ocまわりの回転モーメントを相殺し、平衡状態を保つための平衡重りである。また、回転軸Oa、Ob、Oh、Oi、Ojまわりの各々のリンク重量による回転モーメントが相殺されるように、第1平行リンク機構6、リンク機構11、支持アーム4、カウンターウエイト21のリンク位置および重量配分がなされている。
【0023】
上記第1平行リンク機構6のアーム6dには第2の動作伝達手段である押圧レバー25が設けられている。
【0024】
次に、図2に従い、上記押圧レバー25の部分の構造について詳細に説明する。図2は図1での矢印a方向からアーム6dを回転軸Ogに沿っての縦断面を示すものである。アーム6dは前述したように上方支持部材5に形成した貫通孔26に嵌挿され、上方支持部材5に対して回転軸Og周りに回動可能に支持されている。アーム6dの外周には上方支持部材5の上面に接する上側鍔7aと上方支持部材5の下面に接する下側鍔7bとが形成されていて、上側鍔7aと下側鍔7bとの間に上方支持部材5を位置決めし、アーム6dを軸方向に移動させることなく上方支持部材5に回動可能に支持している。
【0025】
また、上記アーム6dには図2に示すように軸方向に長い穴27が空いており、穴27の上端には側方へ開口する窓27aが設けられ、穴27の下端には上方支持部材5の貫通孔26の内面に対向位置して側方へ開口する窓27bが設けられている。
【0026】
上記穴27内にはその中間に位置して左右に横切るピン28が設けられ、ピン28はアーム6dに固定されている。上記押圧レバー25は上記ピン28まわりに回動可能に支持されている。
【0027】
押圧レバー25の上端部にはこれを押すための第2の入力手段である入力部(入力操作部)25aが付いており、この入力部25aは穴27の窓27aから外へ露出している。また、穴27内において入力部25aの反対裏側には押圧レバー25を押し戻す押圧ばね29が配置されている。押圧レバー25の、入力部25aとは反対側に位置する端部には第3制動手段である押圧部25bが形成され、押圧部25bは下方の窓27bに位置し、上方支持部材5の貫通孔26の内面に対向して位置するようになっている。
【0028】
上記押圧ばね29はその復元力で上記押圧レバー25を押すことによりその押圧レバー25を回動付勢し、入力部25aとは反対側端部に設けられた第3制動手段である押圧部25bが上方支持部材5に押し付けられ、アーム6dの回転軸Ogまわりの回動を規制するようになっている。つまりアーム6dの回転軸Ogまわりの回動を規制可能な規制手段を構成している。規制手段は入力部25aを押し込んで押圧レバー25を回動して上方支持部材5に押し付けられていた押圧部25bが退避することにより回動規制が解除されるようになっている。
【0029】
次に、図3に従って医療用器具保持装置における電気回路の構成について説明する。上記第1の入力手段であるフリースイッチ17は第1の動作伝達手段である駆動回路30に電気的に接続されている。上記駆動回路30は上記電磁ブレーキ16a、16b、16c、16d、16e、16fにそれぞれ電気的に接続されている。そして、第1の入力手段であるフリースイッチ17をONさせると、その信号を受けて駆動回路30は駆動信号を出力し、電磁ブレーキ16a、16b、16c、16d、16e、16fのブレーキ作用を解除するようになっている。
【0030】
(作用)
この第1の実施形態の医療用器具保持装置における、手術中の内視鏡の移動について説明する。まず初めに、手術台2のサイドレール3に医療用器具保持装置を取り付ける。すなわち設置台1aをサイドレール3に嵌め込み、手術するのに適当な位置としたところで、図示しない固定ネジを締め込み、その位置に固定する。
【0031】
次に、保持部13に保持された硬性鏡12を術部に移動する操作を行なうが、この際、第1の入力手段であるフリースイッチ17をONさせる。すると、駆動回路30に信号が入力され、駆動回路30は駆動信号を出力して、電磁ブレーキ16a、16b、16c、16d、16e、16fのブレーキ作用を解除する。
【0032】
そして、第1制動手段である上記電磁ブレーキ16aのブレーキ作用が解除されると、支持アーム4が支持台1bに対して回転軸(第1回転軸)Oaまわりに回動可能になり、このため、第一平行リンク機構6およびリンク機構11を介して、保持部13に保持された硬性鏡12が、支持台1bに対して回転軸Oaまわりに回動可能になる。第2制動手段である上記電磁ブレーキ16bが解除されると、上方支持部材5が支持アーム4に対して回転軸(第2回転軸)Obまわりに回動可能になり、このため、第一平行リンク機構6が回転軸Obまわりに回動可能になる。従って、硬性鏡12も、リンク機構11を介して支持アーム4に対して回転軸Obまわりに回動可能になる。また、第4制動手段である上記電磁ブレーキ16cが解除されると、アーム6aがアーム6bに対して回転軸Ocまわりに回動可能になる。従って、硬性鏡12は、リンク機構11を介して全体的にアーム6dに対して回転軸Ocまわりに回動可能になる。
【0033】
従って、これらの3方向の回動の組み合わせにより、硬性鏡12は3次元的に移動可能な状況になる。
【0034】
一方、電磁ブレーキ16dが解除されると、リンク機構11のアーム11aは第1平行リンク機構6のアーム6aに対して、回転軸Ohまわりに回動可能になる。
【0035】
また、電磁ブレーキ16eが解除されると、アーム11bはアーム11aに対して、回転軸Oiまわりに回動可能になる。さらに、電磁ブレーキ16fが開放されると、アーム11cおよび保持部13がアーム11cに対しての回転軸Ojまわりに回動可能になる。すなわち、硬性鏡12は回転軸Ohと回転軸Oiとの交点Tを中心(支点)とした3次元的な動きである転動が可能となる。そして、硬性鏡12は3次元的な3自由度の移動と、直交する3軸まわりの3自由度の傾斜が可能となる。
【0036】
次に、第1平行リンク機構6のアーム6dの、上方支持部材5に対する回転軸Ogまわりの回動作用に対する固定および解除の方法と、それに連動する作用について説明する。
【0037】
図4および図5は医療用器具保持装置を用いた手術の状態を示す。この手術は患者31の手術部位32が頭頂部にある場合であり、手術部位32の上方には術部を拡大観察するための手術用顕微鏡33が配置される。
【0038】
この際、第1平行リンク機構6のアーム6a〜6dおよびリンク機構11のアーム11aが、図4の点線で示す位置6a’〜6d’および11a’にある場合、アーム6a〜6dまたはアーム11aが上記手術用顕微鏡33に干渉し、手術部位32による観察を妨げる。このような場合、次のような操作を行なう。つまり、第1の入力手段であるフリースイッチ17をONさせながらアーム6dを握るように第2の入力手段の入力操作部である、押圧レバー25の入力部25aを押す操作を行なう。すると、第2の動作伝達手段である押圧レバー25はピン28を中心に回動し、押圧部25bは上方支持部材5から離れる。すなわち、電磁ブレーキ6a〜6fが解除されると同時にアーム6dが回転軸Ogまわりに回動可能になる。その結果、医療用器具保持装置は3自由度の移動にもう1自由度加わり、4自由度の移動が可能になる動作が選択される。
【0039】
従って、上記設置台1aのサイドレール3への医療用器具保持装置の設置位置と硬性鏡12の先端位置を変えずに、上記手術用顕微鏡33と干渉しない位置まで、上記アーム6a〜6dおよびアーム11aを移動させることができる。また、この姿勢のまま、フリースイッチ17をONさせることにより、硬性鏡12の3次元的な3自由度の移動、かつ直交する3軸まわりの3自由度の傾斜が可能である。
【0040】
以上の使用態様では、上側に突出したアーム6a〜6dおよびアーム11aを下側に旋回させることにより、手術用顕微鏡33との干渉を回避したが、90°旋回させて上記アーム6a〜6dおよびアーム11aを水平にしても、アーム6a〜6dおよびアーム11aの突出が抑えられ、手術用顕微鏡33との干渉を回避することができる。
【0041】
図5は患者31の鼻近辺から、下垂体にアプローチする手術を行なう場合の例を示す。この術式の場合、鼻下方から下垂体に向けて硬性鏡12を挿入するが、術具を挿入する作業空間34を確保するため、上記アーム11aは図4に実線で示す位置にあることが望ましい。この場合も先述と同様、フリースイッチ17をONさせながら押圧レバー25を押すと、アーム11dは回転軸Ogまわりに回動可能になり、位置11a’から実線で示す位置に上記アーム11aを移動させることができ、その位置に上記アーム11aを位置固定させることができる。
【0042】
また、この姿勢のまま硬性鏡12を、3次元的に移動し、かつその直交する3軸まわりに傾斜させることもできる。
【0043】
(効果)
本実施形態によれば、平衡手段として平行リンク機構6を用いることにより、第2アーム6dの剛性が高まり、また、内視鏡等の医療用器具と平衡重りのバランスを確実に取ることができる。
【0044】
また、第3制動手段および第2の動作伝達手段は、第2の入力手段も含めて機械式であり、電気部品がなく、ケーブル等を這わす必要もないので、簡便であり、安価に構成できる。
【0045】
アーム6d(第2アーム)と回転軸Og(第3回転軸)を一致させることにより、上記アーム6dを支持する上方支持部材5(第1アーム)の突出をなくすことができ、その形態を簡素化できる。
【0046】
第2入力手段を、第2入力手段への入力により回動可能になるアーム6d(第2アーム)に配設することにより、アーム6dを把持しながらアーム配置を行うことができるので、アーム配置の操作が簡単である。
【0047】
(第1実施形態の変形例)
本実施形態の変形例は、図6に示すように、第2の入力手段である入力部25aを上方支持部材5(第1アーム)に設け、回転軸Obまわりに制動可能な、上記押圧レバー25と同様の構成の第2制動手段を設け、第1の入力手段であるフリースイッチ17により、硬性鏡12の回転軸Oa、Og、Ocまわりの移動の固定/解除を行い、入力部25aにより回転軸Obまわりの回動の固定/解除を行うようにした保持装置であり、この場合においても第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0048】
[第2実施形態]
図7〜図9に従い、本発明の第二の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第二の実施形態では、第一の実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0049】
(構成)
図7は本実施形態の医療用器具保持装置全体の概略的構成を示す斜視図である。
【0050】
同図7中符号41は保持装置の設置部であり、この設置部41は手術室の床に固定可能な設置台41aと、上記設置台41aから上方に突出して形成される支持台41bからなり、上記支持台41bの上端位置には回転軸Oa(第1回転軸)まわりに偏心した回動が可能な状態で、支持アーム42が回動可能に接続されている。
【0051】
支持アーム42の上端部には第1アームである支持部材43が、上記回転軸Oaと直角な回転軸Ob(第2回転軸)まわりに回動可能に支持されている。支持部材43には第2アームであるアーム44aが、回転軸Obと直交し、かつ後述する回転軸OcおよびOdと交差する回転軸Og(第3回転軸)まわりに回動可能に支持されている。上記アーム44aには後述する、第3制動手段である電磁ブレーキ16gを動作させる、第2の入力手段である第2フリースイッチ45が備えられている。
【0052】
上記アーム44aの両端には互いに平行な回転軸Oc(第4回転軸)、Odがあり、回転軸Oc上にはプーリー44bが設けられ、回転軸Od上にはプーリー44cが設けられている。プーリー44bとプーリー44cは同一直径のものであり、各回転軸Oc、Od上において回動可能に支持されている。プーリー44bとプーリー44cにはベルト44dが平行に巻き掛けられている。従って、プーリー44bとプーリー44cは同一方向へ同一回転量で同時に回転する。そして、上記アーム44a、プーリー44b、プーリー44c、および巻き掛け伝導部材であるベルト44dによってべルト機構(巻き掛け手段)44が構成されている。
【0053】
上記プーリー44cには後述するねじ軸20が固定されるブロック46が配設されている。上記プーリー44bには保持部傾斜機構であるリンク機構50が連結されている。
【0054】
リンク機構50は上記プーリー44bに一端が連結されたアーム50aと、このアーム50aの他端に設けられた球対偶受け50bと、この球対偶受け50bが球対偶支持する球対偶体50cとからなり、球対偶受け50bはアーム50aの先端において回転軸Oj上に配設されている。球対偶体50cは上記球対偶受け50bに軸支され、転動点T1を中心に傾斜可能であり、さらに回転軸Ojまわりに旋回可能に支持されている。
【0055】
上記球対偶受け50bには、上記球対偶体50cの傾斜、旋回を規制する、後述する電磁ブレーキ16hが配設されている。上記球対偶体50cの外方端には硬性鏡12を保持するための保持部13が備えられ、保持部13には硬性鏡12が着脱可能となっている。また、保持部13には、後述する制動手段である電磁ブレーキ16a〜16c、16hを動作させるための第1の入力手段であるフリースイッチ17が備えられている。
【0056】
上記プーリー44cに配設されているブロック46にはねじ軸20が固定され、このねじ軸20には平衡重りであるカウンターウエイト21が軸線方向に移動可能に支持されている。上記カウンターウエイト21は上記リンク機構50および硬性鏡12の総重量による回転軸Ocまわりの回転モーメントを相殺し、平衡状態を保つための平衡重りである。
【0057】
また、回転軸Oa、Ob、Oh,Oi、Ojまわりの各々のリンク重量による回転モーメントが、相殺されるように、ベルト機構44、支持アーム42、リンク機構50およびカウンターウエイト21のリンク位置および重量の配分がなされている。
【0058】
次に、制動手段である電磁ブレーキ16a〜16c、16g、16hについて説明する。図7において示すように、第1制動手段である電磁ブレーキ16aは上記支持台41bに配設され、その支持台41bに対する支持アーム42の回転軸Oaまわりの回動を電気的に規制可能なものである。第2制動手段である電磁ブレーキ16bは支持アーム42の上端部に配設され、支持部材43の回転軸Obまわりの回動を電気的に規制可能なものである。第4制動手段である電磁ブレーキ16cは、上記アーム44aに配設され、上記プーリー44bおよびアーム50aの回転軸Ocまわりの回動を電気的に規制するものである。電磁ブレーキ16hは、上記球対偶受け50bに配設され、上記球対偶体50cの、転動点T1まわりの傾斜および回転軸Ojまわりの回動を電気的に規制可能なものである。第4制動手段である電磁ブレーキ16gは、上記支持部材42に配設され、上記アーム44aの回転軸Ogまわりの回動を電気的に規制可能なものである。
【0059】
次に、本実施形態のものにおける電気回路の構成を図8に従って説明する。第1の入力手段であるフリースイッチ17は第1の動作伝達手段である駆動回路52に電気的に接続されている。上記駆動回路52は上記電磁ブレーキ16a〜16c、16hと、それぞれ電気的に接続されている。第1の入力手段であるフリースイッチ17および第2の入力手段である第2フリースイッチ45は制御回路53に電気的に接続され、制御回路53は駆動回路54に電気的に接続されており、駆動回路54は電磁ブレーキ16gと電気的に接続されている。本実施形態での制御手段は、制御回路53と駆動回路54からなる。
【0060】
(作用)
この第二の実施形態の医療用器具保持装置を用いた手術中の内視鏡の移動について説明する。まず始めに、医療用器具保持装置を術部に対して適当な位置に持っていき、設置台41aを手術室の床に対して固定する。
【0061】
次に、硬性鏡(内視鏡)12を術部に移動するとき、フリースイッチ17をONさせる。すると、駆動回路52に信号が入力され、駆動回路52は駆動信号を出力し、電磁ブレーキ16a、16b、16c、16hのブレーキ作用を解除する。
【0062】
そして、電磁ブレーキ16aのブレーキ作用が解除されると、支持アーム42が支持台41bに対して鉛直軸Oaまわりに回動可能になり、このため、ベルト機構44およびリンク機構50を介して、硬性鏡12が設置部41に対して鉛直軸Oaまわりに回動可能になる。
【0063】
上記電磁ブレーキ16bが解除されると、支持部材43が支持アーム42に対して回転軸Obまわりに回動可能になり、このため、ベルト機構44が回転軸Obまわりに回動可能になる。従って、硬性鏡12はリンク機構50を介して支持アーム42に対して回転軸Obまわりに回動可能になる。
【0064】
上記電磁ブレーキ16cが解除されると、プーリー44bおよびアーム44aが、回転軸Ocまわりに回動可能になる。従って、硬性鏡12はリンク機構50を介してアーム44aに対して回転軸Ocまわりに回動可能になる。
【0065】
従って、これらの3方向の回動の組み合わせにより、保持装置に保持された硬性鏡12は3次元的に移動可能な状況になる。
【0066】
また、上記電磁ブレーキ16hが解除されると、球対偶体50cが、球対偶受け(アーム)50bに対して転動点T1まわりに傾斜可能であり、回転軸Ojまわりに回動可能になる。従って、硬性鏡12は、保持部13を介してアーム50aに対して、転動点T1まわりに傾斜可能、および回転軸Ojまわりに回動可能になる。
【0067】
すなわち、硬性鏡12は3次元的な3自由度の移動と、転動点T1まわりの傾斜および回動の3自由度の動きが可能なように制動手段の動作を選択できることになる。
【0068】
次に、アーム44aの、支持部材43に対する回転軸Ogまわりの回動の、固定および解除の方法と、それに連動する作用について説明する。
【0069】
図9は保持装置を用いた手術の状態を示す。この図9で示す手術状態は患者31の手術部位32が頭頂部にある場合である。手術部位の上方には術部を拡大観察するための手術用顕微鏡33が配置される。その際、保持装置のアーム44a、50aが、点線で示す位置44a’、50a’にある場合、アーム44a、50aが上記手術用顕微鏡33に干渉し、手術部位34の観察を妨げる。
【0070】
このような場合には、フリースイッチ17をONさせながら第2フリースイッチ45をONさせると、電磁ブレーキ16a〜16c、16hが解除されると同時に、第2フリースイッチ45、フリースイッチ17からの入力により、上記制御回路53は信号を出力し、駆動回路54を介して電磁ブレーキ16gが解除されるため、アーム44aは回転軸Ogまわりに回動可能になる。すなわち、保持装置は3自由度の移動にもう1自由度加わり、4自由度の移動が可能になるため、上記設置台41aの手術室の床に対する設置位置と硬性鏡12の先端位置を変えずに、上記手術用顕微鏡33と干渉しない位置である実線で示す位置44a、50aまで、上記アーム44a、50aを移動させるように制動手段の動作を選択でき、所望の位置に設置できる。
【0071】
また、この姿勢のままフリースイッチ17をONさせることにより、硬性鏡12の3次元的な3自由度の移動、かつ、転動点T1まわりの3自由度の傾斜、回動が可能である。
【0072】
なお、第一の実施形態と同様、上側に突出したアーム44a、50aを下側に旋回させる事により、手術用顕微鏡33との干渉を回避したが、90°旋回させて上記アーム44a、50aを水平にしても、突出を抑えられ、手術用顕微鏡33との干渉を回避できる。
【0073】
また、制御回路53は、第2フリースイッチ45、フリースイッチ17から同時に入力がある場合のみ、駆動回路54に信号出力するので、誤って第2フリースイッチ45のみをONにしても、電磁ブレーキ16gは解除されない。
【0074】
(効果)
本実施形態によれば、平衡移動手段を巻き掛け伝導機構であるベルト機構にしても第一の実施形態と同様の効果を得られ、第一の実施形態に比べて、部品点数を少なくすることができる。また、制御手段である制御回路53を設けることにより、誤って第2フリースイッチ45を押しても、電磁ブレーキ16gは解除されず、意図するときのみ、アーム44aを動かすことができるので、手術に集中することができる。
【0075】
なお、上記巻き掛け伝導部材であるベルト44dをチェーンに置き換えても同等の効果が得られる。
【0076】
[第3実施形態]
図10〜図15に従い、本発明の第三の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第三の実施形態では、第一の実施形態と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0077】
(構成)
図10は本実施形態の医療用器具保持装置全体の概略構成を示す斜視図である。
【0078】
同図10中符号60は手術室の天井に固定された設置部であり、この設置部60の下端には支持アーム61が、回転軸Oa(第1回転軸)まわりに偏心した回動が可能な状態で接続されている。支持アーム61の下端部には、第1アームである旋回ブロック62が、上記回転軸Oaと直角な回転軸Ob(第2回転軸)まわりに回動可能に支持されている。旋回ブロック62には第2アームである支持部材63が、回転軸Obと直交し、かつ略水平に配置される回転軸Om(第3回転軸)まわりに回動可能に支持されている。上記設置部60には後述するソレノイドボックス65が配設されている。
【0079】
上記旋回ブロック62には第1実施形態と同様の構成である第一平行リンク機構6が設けられている。第一平行リンク機構6は平行四辺形を形成するようにアーム6a、6b、6c、6dを配置し、これらを互いに平行な回転軸Oc、Od、Oe、Ofまわりに回動可能に接続してなるものであり、上記アーム6dが、上記支持部材63に配設されている。
【0080】
上記アーム6dには後述する第3制動手段であるばね式ロック機構64gを動作させる第2フリースイッチ84が備えられている。
【0081】
上記第一平行リンク機構6のアーム6bには第1実施形態と同様にねじ軸20が固定され、このねじ軸20には平衡重りであるカウンターウエイト21がその軸線方向に移動可能に支持されている。上記カウンターウエイト21は上記リンク機構11および硬性鏡12の重量による回転軸Ocまわりの回転モーメントを相殺し、平衡状態を保つための平衡重りである。
【0082】
また、回転軸Oa、Ob、Oh、Oi、Ojまわりの各々のリンク重量による回転モーメントは相殺されるように、第一平行リンク機構6、リンク機構11、支持アーム61、カウンターウエイト21についてのリンク位置および重量の配分がなされている。
【0083】
リンク機構11は、第一の実施形態と同様の構成の保持部傾斜手段であり、これは、アーム11a、11b、11cからなる。アーム11cには硬性鏡12を保持する保持部13が連結され、上記保持部13には、後述する、制動手段であるばね式ロック機構64a〜64fを動作させる第1の入力手段であるフリースイッチ67が配設されている。
【0084】
次に、制動手段であるばね式ロック機構64a〜64gについて説明する。図10において示すように、第1制動手段であるばね式ロック機構64aは上記設置部60に配設され、その設置部60に対する支持アーム61の回転軸Oaまわりの回動規制が可能なものである。また、第2制動手段であるばね式ロック機構64bは支持アーム61の下端部に配設され、旋回ブロック62の回転軸Obまわりの回動規制が可能なものである。第4制動手段であるばね式ロック機構64cは上記アーム6dに配設され、上記アーム6aの回転軸Ocまわりの回動規制が可能なものである。ばね式ロック機構64dは上記アーム11aに配設され、上記アーム11aの回転軸Ohまわりの回動規制が可能なものである。ばね式ロック機構64eは上記アーム11aに配設され、上記アーム11bの回転軸Oiまわりの回動規制が可能なものである。ばね式ロック機構64fは上記アーム11bに配設され、上記アーム11cの回転軸Ocまわりの回動規制が可能なものである。第3制動手段であるばね式ロック機構64gは上記旋回ブロック62に配設され、上記支持部材63の回転軸Omまわりの回動規制が可能なものである。
【0085】
次に、図11に従い、ばね式ロック機構64a〜64g、ソレノイドボックス65およびその電気回路の構成について説明する。ここでは代表としてばね式ロック機構64fを用いて説明する。支持シャフトであるシャフト71は回転軸Ojまわりに回動可能にアーム11bに支持されると共にアーム11cに固着されている。上記アーム11bには円筒72が配設される。円筒72には後述する固定具74a、74b、支持軸75bおよび第1固定部材80aが固着されている。
【0086】
上記シャフト71の外周には弾性部材として、2つの捩ればね78a、78bが、自然状態で、上記シャフト71の直径より小さい直径で巻かれており、装着時に上記シャフト71の中心方向に締付け力を発生している。上記捩ればね78a、78bは互いに逆巻きになっている。上記捩ればね78a、78bの一端は円筒72に固定具74a、74bで固定され、捩ればね78a、78bの他端は回動ブロック75aに接触している。
【0087】
上記回動ブロック75aは回転軸Onまわりに回動可能に支持軸75bに支持されており、上記支持軸75bは円筒72に固定されている。また、回動ブロック75aはワイヤ76fの一端に接続されており、ワイヤ76fはアウターチューブ77を通り、ソレノイド79fに接続される。アウターチューブ77の一端は第1固定部材80aに固定され、アウターチューブ77の他端はソレノイドボックス65に固定されている第2固定部材80bに固定されている。上記ソレノイド79fは第1の動作伝達手段である駆動回路81に電気的に接続されている。
【0088】
他のばね式ロック機構64a〜64eについても同様に構成されており、これらのばね式ロック機構64a〜64eに接続されるソレノイド79a〜79eも駆動回路81に接続されている。
【0089】
上記ばね式ロック機構64gに接続されるソレノイド79gは駆動回路82と電気的に接続されている。駆動回路81は上記オールフリースイッチ67と電気的に接続されている。また、上記駆動回路82は制御回路83と電気的に接続され、その制御回路83は上記フリースイッチ67および第2フリースイッチ84に電気的に接続されている。本実施形態において制御手段は制御回路83と駆動回路82からなっている。
【0090】
(作用)
本実施形態の医療用器具保持装置におけるばね式ロック機構のブレーキ作用の解除について説明する。まず硬性鏡12を術部に移動するため、フリースイッチ67をONさせると、駆動回路81に信号が入力され、駆動回路81は駆動信号を出力し、ソレノイド79fはワイヤ76fを、図11中の矢印85の向きに引張る。それにより、ワイヤ76fを介して、上記回動ブロック75aが、図12中の実線位置から点線で示す位置41a’へ回動する。それに伴い捩ればね78a、78bの先端は図12中の78a’、78b’で示す点線位置に移動する。
【0091】
図12は図11中の矢印b方向から上記回動ブロック75aを見た状態を示す。そのときの捩ればね78aの変形する作用を図13に従い、説明する。回動ブロック75aの回動に伴い、捩ればね78aは、点線で示す78a’の形態に変形する。それに伴い捩ればね78aの内径Rは、R’へ増大する。
【0092】
このとき、内径R’はシャフト71の直径より大きいため、上記シャフト71は円筒72に対して回動可能となる。上記円筒72はアーム11bに固定され、上記シャフト71はアーム11cに固定されているため、ばね式ロック機構64fのブレーキ作用は解除され、アーム11cはアーム11bに対して回転軸Ojまわりに回動可能になる。
【0093】
同様にして、フリースイッチ67をONすることにより、ばね式ロック機構64a〜64eのブレーキ作用は解除される。
【0094】
従って、ばね式ロック機構64aから64fのブレーキ作用を解除することにより、硬性鏡12は3次元的な3自由度の移動と、直交する3軸まわりの3自由度の傾斜が可能な動作状態が選択される。
【0095】
次に、設置部60の、旋回ブロック62に対する回転軸Omまわりの回動固定およびその解除の方法と、それに連動する作用について説明する。
【0096】
図14は医療用器具保持装置を用いた手術状態を示しており、患者31の手術部位32が頭頂部にある場合を示している。手術部位32の上方には術部を拡大観察するための手術用顕微鏡33が配置される。その際、保持装置のアーム6a〜6dおよびアーム11aが、点線で示される位置6a’〜6d’および11a’にある場合、アーム6a〜6dおよび11aが上記手術用顕微鏡33に干渉し、手術部位32の観察を妨げる。
【0097】
このような場合、フリースイッチ67をONさせながら第2フリースイッチ84をONすると、ばね式ロック機構64a〜64fが解除されると同時に、フリースイッチ67、第2フリースイッチ84からの入力により、上記制御回路83は信号を出力し、駆動回路82を介してばね式ロック機構64gのブレーキ作用も解除し、アーム6dが回転軸Omまわりに回動可能にする。すなわち、第一の実施形態と同様に、保持装置は3自由度の移動にもう1自由度加わり、4自由度の移動が可能になり、このような動作状態を選択したため、上記設置部60の手術室の天井に対する設置位置と上記硬性鏡12の先端位置を変えることなく、手術用顕微鏡33と干渉しない実線で示す位置6a〜6dおよび11aまで、上記アーム6a〜6dおよびアーム11aを移動することができる。そして、その位置に固定できる。
【0098】
この際、支持アーム61や旋回ブロック62を回転軸Oa、Obまわりに大きく回動させることなく、支持部材63を回転軸Omまわりに回動することで、アーム6a〜6dおよびアーム11aの移動が可能である。
【0099】
また、この姿勢のまま、フリースイッチ67をONさせることにより、硬性鏡12の3次元的な3自由度の移動かつ、直交する3軸まわりの3自由度の傾斜が可能である。
【0100】
なお、上側に突出したアーム6a〜6dおよびアーム11aを下側に旋回させることにより、手術用顕微鏡33との干渉を回避したが、90°旋回させて上記アーム6a〜6dおよびアーム11aを水平にしても突出が抑えられ、手術用顕微鏡33との干渉を回避できる。
【0101】
なお、制御回路83は、フリースイッチ67、第2フリースイッチ84から同時に入力のあったときのみ、駆動回路82に信号出力するので、第2フリースイッチ84のみ押しても、ばね式ロック機構64gは解除されない。
【0102】
(効果)
本実施形態によれば、回転軸Om(第3回転軸)を、第一の実施形態とは異なる方向に配置しても、第一の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態のように上記回転軸Omを略水平にすることにより、手術用顕微鏡や術具との干渉を回避するときに、支持アーム61や旋回ブロック62を回転軸Oa、Obまわりに大きく回動させることなく、支持部材63を回転軸Omまわりに回動することで、アーム6a〜6dおよびアーム11aの移動が可能であるので、回避操作が簡便である。
【0103】
なお、捩ればね78a、78bは、図15に示すような板ばね90に置き換えても同様の効果が得られる。
【0104】
本発明は上記各実施形態のものに限定されるものではない。上記説明によれば以下の付記に挙げる各項およびそれらの項を任意に組み合わせたものが得られる。
【0105】
〔付記〕
付記1.医療用器具を保持する器具用保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記器具用保持部を上下、水平に移動可能に支持する移動機構を備えた医療用器具保持装置において、
上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、上記設置部に対して第1回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、上記支持アームに対して上記第1回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第1アームと、上記第1アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持されている第3アームよりなり、上記第1、第2、第3、第4回転軸まわりの上記支持アーム、第1、第2、第3アームの回動を、それぞれ固定/解除する第1、第2、第3、第4制動手段を備え、上記第1、2、3、4制動手段の動作を、選択可能な選択動作手段を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置。
付記1−2.上記選択動作手段は、上記第1、2、3、4制動手段のうち、予め設定された3つの制動手段を作動させる動作と、全ての制動手段を作動させる動作を、選択可能な選択動作手段を備えたことを特徴とする付記項1に記載の医療用器具保持装置。
【0106】
付記2.複数のアーム部材を回転軸まわりに回動可能に支持してなるアームと、上記複数のアームの部材同士の回動を固定/解除可能な制動手段を備え、医療用器具を移動、固定可能に支持する医療用器具保持装置において、
上記制動手段は、上記回転軸と同軸上に配置される支持用シャフトと、自然状態で上記支持用シャフトの外径より小さい直径の略円筒形状を有し、上記支持用シャフトの外周に同軸上に外挿される弾性部材と、上記弾性部材の直径を変形拡大させる変形手段からなることを特徴とする医療用器具保持装置。
【0107】
付記3.上記第2アームは、第1、第2、第3、第4回転軸まわりの回転モーメントを相殺する平衡手段を備えたことを特徴とする付記第1項に記載の医療用器具保持装置。
【0108】
付記4.上記選択動作手段は、第1の入力手段と、上記第1の入力手段からの入力情報により、上記第1、第2、第4制動手段を同時に動作させる第1の動作伝達手段と、第2の入力手段と、上記第2の入力手段からの入力情報により上記第3制動手段を動作させる第2の動作伝達手段からなることを特徴とする付記第1、3項に記載の医療用器具保持装置。
【0109】
付記5.上記選択動作手段は、第1の入力手段と、上記第1の入力手段からの入力情報により、上記第1、第2、第4制動手段を同時に動作させる第1の動作伝達手段と、第2の入力手段と、上記第2の入力手段からの入力情報により上記第2制動手段を動作させる第2の動作伝達手段からなることを特徴とする付記第1、3項に記載の医療用器具保持装置。
【0110】
付記6.上記選択動作手段は、第1の入力手段と、上記第1の入力手段からの入力情報により、上記第1、第2、第4制動手段を同時に動作させる第1の動作伝達手段と、第2の入力手段と、上記第1の入力手段および第2の入力手段からの入力情報により上記第3制動手段を動作させる制御手段からなることを特徴とする付記第1、3項に記載の医療用器具保持装置。
【0111】
付記7.上記選択動作手段は、第1の入力手段と、上記第1の入力手段からの入力情報により、上記第1、第3、第4制動手段を同時に動作させる第1の動作伝達手段と、第2の入力手段と、上記第1の入力手段および第2の入力手段からの入力情報により上記第2制動手段を動作させる制御手段からなることを特徴とする付記第1、3項に記載の医療用器具保持装置。
【0112】
付記8.上記平衡手段は、平行リンク機構と、平衡重りからなることを特徴とする付記第3〜7項に記載の医療用器具保持装置。
【0113】
付記9.上記平衡手段は、巻き掛け伝導部材を有する巻き掛け伝導機構と、平衡重りからなることを特徴とする付記第3〜7項に記載の医療用器具保持装置。
【0114】
付記10.上記第1の入力手段は、上記保持部に配設され、上記第2の入力手段は上記第2アームに配設されることを特徴とする付記第4、6項に記載の医療用器具保持装置。
【0115】
付記11.上記第1の入力手段は、上記保持部に配設され、上記第2の入力手段は上記第1アームに配設されることを特徴とする付記第5、7項に記載の医療用器具保持装置。
【0116】
付記12.上記第1の動作伝達手段は、電気的に制御する制御手段であることを特徴とする付記第4〜7、10、11項に記載の医療用器具保持装置。
【0117】
付記13.上記第2の動作伝達手段は、機械的動力伝達手段であることを特徴とする付記第4、5、10、11項に記載の医療用器具保持装置。
【0118】
付記14.上記第2の動作伝達手段は、電気的に制御する制御手段であることを特徴とする付記第4、5、10、11項に記載の医療用器具保持装置。
【0119】
付記15.上記弾性部材は、捩ればねであることを特徴とする付記第2項に記載の医療用器具保持装置。
【0120】
付記16.上記弾性部材は、板ばねであることを特徴とする付記第2項に記載の医療用器具保持装置。
【0121】
付記17.上記変形手段はソレノイドであることを特徴とする付記第2項に記載の医療用器具保持装置。
【0122】
付記18.上記巻き掛け伝導部材は、ベルトであることを特徴とする付記第9項に記載の医療用器具保持装置。
【0123】
付記19.上記巻き掛け伝導部材は、チェーンであることを特徴とする付記第9項に記載の医療用器具保持装置。
【0124】
付記20.上記制動手段は、電気的制動手段であることを特徴とする付記第1、4、5項に記載の医療用器具保持装置。
【0125】
付記21.上記制動手段は、機械的制動手段であることを特徴とする付記第1、4、5項に記載の医療用器具保持装置。
【0126】
付記22.上記制動手段は、電気的制動手段と機械的制動手段の組み合せであることを特徴とする付記第1、4、5項に記載の医療用器具保持装置。
【0127】
(付記2の課題)
特開平8―52158号公報の医療用器具保持装置ではアーム部の関節部が内球部と外球部とが摺動自在に嵌合している球対偶であると同時に、上記内球部あるいは外球部のいずれか一方が他方へ圧接されることにより固定される制動機構となっているが、内球部または外球部ごと、圧接方向と反対方向に動かすことにより制動状態を解除する構造になっているため、関節部分および制動機構の大型化を招き、顕微鏡の視野や術野の妨げ、医師の術具操作の邪魔になっていた。また、保持装置自体の重量増を招いていた。
【0128】
(付記2の目的)
手術用顕微鏡の視野を妨げず、かつ術具操作も妨げない、小型で軽量な医療用器具保持装置を提供することにある。
【0129】
(付記2の作用)
自然状態で、制動する支持用シャフトの直径より小さい直径で巻かれているとともに、上記支持用シャフトの中心方向に締付け力を付勢する弾性部材を、上記支持用シャフトに外挿することにより回動を制動し、入力手段により変形手段を動作させ、上記弾性部材の直径を大きくする方向に弾性部材を変形させることにより、上記支持用シャフトは回動可能となる。
【0130】
従って、本保持装置によれば、弾性部材の締付け力により回転軸の回転を制動することができるので、制動機構の小型化および軽量化が可能であり、ひいては保持装置自体の小型化、軽量化につながる。これにより顕微鏡視野を遮らず、かつ医師の術具操作を妨げない。
【0131】
(付記3の作用)
平衡重りにより、保持される医療用器具、上記保持部、保持部傾斜機構、支持アームおよび第1〜第4アームの重量による各第1〜第4回転軸まわりの回転モーメントが相殺される。
【0132】
(付記4の作用)
第1の入力手段を操作することにより、第1の動作伝達手段を介して上記第1、第2、第4制動手段が解除され、上記移動手段は3自由度を有し、内視鏡の移動が可能になる。第2の入力手段を操作することにより、上記第3制動手段が解除されて、上記移動手段は1自由度を有する。上記第1および第2の入力手段を同時に操作することにより、上記移動手段は4自由度有し、保持装置の固定位置および内視鏡の先端の位置を変えずにアームの配置を換えることができる。
【0133】
(付記5の作用)
第1の入力手段を操作することにより、第1の動作伝達手段を介して上記第1、第3、第4制動手段が解除され、上記移動手段は3自由度を有し、内視鏡の移動が可能になる。第2の入力手段を操作することにより、上記第2制動手段が解除されて、上記移動手段は1自由度を有する。上記第1および第2の入力手段を同時に操作することにより、上記移動手段は4自由度を有し、保持装置の固定位置、および内視鏡の先端の位置を変えずにアームの配置を換えることができる。
【0134】
(付記6の作用)
第1の入力手段を操作することにより、第1の動作伝達手段を介して上記第1、第2、第4制動手段が解除され、上記移動手段は3自由度を有し、内視鏡の移動が可能になる。第1および第2の入力手段を同時に操作することにより、制御手段を介して上記第1、第2、第3、第4制動手段が解除されて、上記移動手段は4自由度を有し、保持装置の固定位置、および内視鏡の先端の位置を変えずにアームの配置を変えることができる。
【0135】
(付記7の作用)
第1の入力手段を操作することにより、第1の動作伝達手段を介して上記第1、第3、第4制動手段が解除され、上記移動手段は3自由度を有し、内視鏡の移動が可能になる。第1および第2の入力手段を同時に操作することにより、制御手段を介して上記第1、第2、第3、第4制動手段が解除されて、上記移動手段は4自由度を有し、保持装置の固定位置、および内視鏡の先端の位置を変えずにアームの配置を換えることができる。
【0136】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の医療用器具保持装置は、上記第1、2、3、4制動手段のうち、予め設定された3つの制動手段を作動させる動作と、全ての制動手段を作動させる動作を、選択可能な選択動作手段を備えたから、保持装置の固定位置、および医療用器具先端の位置を変えることなく、保持装置のアームの配置を変えることが可能となる。すなわち、本発明の医療用器具保持装置は、さまざまな術式においても、手術用顕微鏡の視野を妨げず、かつ術具操作も妨げない状況で使用できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態に係る医療用器具保持装置全体の概略的な構成を示す斜視図。
【図2】上記医療用器具保持装置における押圧レバーの部分の構造を示す縦断面図。
【図3】上記医療用器具保持装置における電気回路の構成の説明図。
【図4】上記医療用器具保持装置を用いた手術状態を示す説明図。
【図5】上記医療用器具保持装置を用いた手術状態を示す説明図。
【図6】第一の実施形態の変形例に係る医療用器具保持装置全体の概略的な構成を示す斜視図。
【図7】第二の実施形態に係る医療用器具保持装置全体の概略的な構成を示す斜視図。
【図8】第二の実施形態に係る医療用器具保持装置の電気回路の構成説明図。
【図9】第二の実施形態に係る医療用器具保持装置を用いた手術状態を示す説明図。
【図10】第三の実施形態に係る医療用器具保持装置全体の概略的な構成を示す斜視図。
【図11】第三の実施形態に係る医療用器具保持装置のばね式ロック機構、ソレノイドボックスおよびその電気回路の構成について説明図。
【図12】図11中の矢印b方向から上記ばね式ロック機構の回動ブロックを見た状態の説明図。
【図13】上記ばね式ロック機構の捩ればねの変形する作用の説明図。
【図14】第三の実施形態に係る医療用器具保持装置を用いた手術状態を示す説明図。
【図15】上記ばね式ロック機構に用いるばねの変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…保持装置の設置部、4…支持アーム、Oa…回転軸(第1回転軸)、
5…第1アームである上方支持部材、Ob…回転軸(第2回転軸)、
6…第1平行リンク機構、6d…第2アーム、6a…アーム(第3アーム)、
Oc…回転軸(第4回転軸)、Og…回転軸(第3回転軸)、
11…リンク機構(保持部傾斜機構)、12…硬性鏡、13…保持部、
17…第1の入力手段であるフリースイッチ、16a〜16d…電磁ブレーキ、
25…押圧レバー。

Claims (5)

  1. 医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
    上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
    上記設置部に対して第1回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
    上記支持アームに対して上記第1回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第1アームと、
    上記第1アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
    上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
    上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
    上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
    上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
    上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
    上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、
    を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置。
  2. 医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
    上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
    上記設置部に対して第 1 回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
    上記支持アームに対して上記第 1 回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第 1 アームと、
    上記第 1 アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
    上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
    上記第2アームに枢着された第4アームと、
    上記第3アームと上記第4アームを平行に移動させる平行移動手段と、
    上記第4アームに設けられ、上記保持部傾斜機構及び上記保持部と上記移動機構との重量バランスをとるカウンターウエイトと、
    上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
    上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
    上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
    上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
    上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、
    を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置。
  3. 医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
    上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
    上記設置部に対して第 1 回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
    上記支持アームに対して上記第 1 回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第 1 アームと、
    上記第 1 アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
    上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
    上記第2アームに枢着され、上記第3アームに対して平行なリンクを形成する第4アームと、
    上記第2アームに対して平行なリンクを形成するとともに、上記第3アームと上記第4アームとを連結し、上記第2アームと、第3アームと、第4アームとで平行リンク機構を形成し、上記平行リンク機構により上記第3アームに対して上記第4アームを平行に移動するようにした第5アームと、
    上記第4アームに設けられ、上記保持部傾斜機構及び上記保持部と上記移動機構との重量バランスをとるカウンターウエイトと、
    上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
    上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
    上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
    上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
    上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、
    を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置。
  4. 医療用器具を保持する保持部と、上記保持部を傾斜および旋回可能に支持する保持部傾斜機構と、上記保持部と上記保持部傾斜機構とを上下、水平に移動可能に支持する移動機構とを備えた医療用器具保持装置において、
    上記移動機構は、床、天井または手術台等の被設置部位に設置される設置部と、
    上記設置部に対して第 1 回転軸まわりに回動可能に支持されている支持アームと、
    上記支持アームに対して上記第 1 回転軸と直角をなす第2回転軸まわりに回動可能に支持されている第 1 アームと、
    上記第 1 アームに対して上記第2回転軸と直角をなす第3回転軸まわりに回動可能に支持されている第2アームと、
    上記第2アームに対して上記第3回転軸と直角をなす第4回転軸まわりに回動可能に支持され、上記保持部傾斜機構を保持する第3アームと、
    上記第2アームに枢着された第4アームと、
    上記第3アームに取り付けられた第1プーリと上記第4アームに取り付けられた第2プーリに伝動部材を掛け渡して上記第3アームと上記第4アームを平行に移動させる平行移動手段と、
    上記第4アームに設けられ、上記保持部傾斜機構及び上記保持部と上記移動機構との重量バランスをとるカウンターウエイトと、
    上記第1回転軸まわりの上記支持アームの回動を固定/解除する第1制動手段と、
    上記第2回転軸まわりの上記第1アームの回動を固定/解除する第2制動手段と、
    上記第3回転軸まわりの上記第2アームの回動を固定/解除する第3制動手段と、
    上記第4回転軸まわりの上記第3アームの回動を固定/解除する第4制動手段と、
    上記移動機構のアームを配置する時は、第1制動手段、第2制動手段、第3制動手段及び第4制動手段を解除して各アームの位置を選定する一方、医療器具を用いた手術時には、第3制動手段を固定し、かつ第1制動手段、第2制動手段及び第4制動手段を解除して 上記移動機構により上記医療器具を上下、水平に移動操作可能な状態に設定する選択動作手段と、
    を備えたことを特徴とする医療用器具保持装置。
  5. 上記第2アームに該第2アームを把持する手で第3制動手段を解除する入力操作部を設けたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の医療用器具保持装置。
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