JP4221402B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷凍室の上方に冷蔵室、下方に野菜室を有する冷蔵庫に関する。
冷凍室の上方に冷蔵室を備え、下方に野菜室を有する従来の冷蔵庫が、特許文献1及び特許文献2に開示されている。特許文献1では、冷凍室の背部に配設された冷却器からファン装置によって各室へと冷気が送られる構成となっている。特に、冷凍室上方の冷蔵室を冷却した冷気が冷凍室下方の野菜室へと送られ、野菜室を冷却した冷気が、冷却器へと戻される構造とし、冷気循環のための通風路の簡素化を図っている。
また、特許文献2には、冷凍室背部の冷却器室からファン装置によって送られた冷気が冷蔵室用吐出風路と野菜室用吐出風路とに分割され、それぞれの貯蔵室を冷却した後、冷蔵室からの戻り風路、野菜室からの戻り風路を介して、それぞれ冷却器室へと戻る構成としている。
特開平4-103984号公報 特開平8-94231号公報
冷凍室の上方に冷蔵室、下方に野菜室を有する構成においては、−18℃以下となる冷凍温度帯の貯蔵室の上下に、0℃以上となる冷蔵温度帯の貯蔵室が配設されるため、冷気循環構造として、上記の各特許文献に記載の構造が採用されていた。
特許文献1では、上方の冷蔵室を冷却した後の冷気を下方の野菜室へと送る構造であることから、風路構造を簡素化することが可能であるが、野菜室へと送られる冷気の温度がその分だけ上昇し、野菜室の冷却不足が生ずる場合があった。また、冷蔵室内の収納物量あるいは冷蔵室の扉開閉によって野菜室温度が影響を受けやすい構造であった。
特許文献2では、冷却器室から送られた冷気が、冷蔵室用吐出風路と野菜室用吐出風路とに分割され、それぞれの貯蔵室へと送られることから、特許文献1のような課題は解決されている。このような従来の冷蔵庫の構成を図13及び図14を用いて説明する。図13は従来の冷蔵庫の風路構造を示す正面図であり、図14は図13のA−A断面の要部縦断面図である。
この冷蔵庫は、断熱箱体1内に上から冷蔵室7、冷凍室8及び野菜室9を備えたミッドフリーザ型の構成を有している。冷蔵室7と冷凍室8との間は第1の断熱仕切壁5によって、冷凍室8と野菜室9との間は第2の断熱仕切壁によって断熱的にそれぞれ区画されている。
冷凍室8の背面奥側には冷却器室10が配設され、冷却器室10内には冷却器10a、冷気循環用送風機11及び冷却器10aに付着した霜を融かすための除霜用ヒータが配設されている。冷凍室8と冷却器室10との間は仕切板24によって区画され、この仕切板24には冷気循環用送風機11で吹き出される冷気を冷凍室8に吹き出す冷気吐出孔29が設けられている。
また、冷蔵室7の背部は、背面カバー26で覆われており、冷却器10aで冷却された冷気を冷蔵室7へと送る冷蔵室用吐出風路12が背面カバー26によって形成されている。この背面カバー26には、冷蔵室用吐出風路12内に吹き出されてくる冷気を冷蔵室7内に吐き出す吹出口26aが複数個設けられている。
冷蔵室用吐出風路12内には、ダンパー装置18が設けられ、ダンパー装置18の開閉によって冷蔵室用吐出風路12が開閉される。すなわち、ダンパー装置18の開閉を制御することによって、冷蔵室7内の温度を設定値に冷却すべく冷蔵室用吐出風路12から冷蔵室7へと送られる冷気量が調整されている。
冷気循環用送風機11は冷却器10aが運転している間は運転され、ダンパー装置18は、冷却器10aが運転している間で、冷蔵室7が冷気を必要とする時(例えば、冷蔵室7内の温度が設定値より高くなった時)に冷蔵室7に必要とする分の冷気を送風する。
冷蔵室7を冷却した後の冷気は、戻り風路14、第1のダクト20、戻り風路21を介して冷却器室10へと戻される。なお、第1のダクト20及び戻り風路21は、仕切板24を形成する断熱部材内に形成されている。すなわち、冷却器10aから冷蔵室用吐出風路12へと送られた冷気は、吹出口26aから冷蔵室7へと吐出され、冷蔵室7内を冷却する。冷蔵室7を冷却した冷気は戻り風路14へと導かれ、戻り風路14に吸い込まれた冷気が第1のダクト20を介して戻り風路21を経て、冷却器10aによって再び冷却されるという冷気の循環構造となっている。
次に野菜室9に係る冷気循環構造について説明する。吐出風路12内に位置するダンパー装置18より冷気下流側から野菜室用吐出風路13が分岐し、この吐出風路13は仕切板24を構成する断熱部材中に設けられた第2のダクト22と連通している。第2のダクト22の下端は野菜室9に開口し、この開口が野菜室冷気吐出口となって野菜室9へと冷気を供給する。野菜室9内を冷却した冷気は、第2の断熱仕切壁6内に形成された戻り風路30により、図に示す如く冷却器室10に戻される。冷却器室10に戻された冷気は、再び冷却器10aによって冷却され、冷気循環用送風機11によって送風される構造となっている。
ところで、一般に冷蔵庫は、その使用目的により、また、使用する家族構成により、所望の大きさ(定格内容積や外形寸法)あるいは形態(扉の数や貯蔵室の配置方法)等が異なるので、その顧客要求を満たすためには、製造側としては、数多くの種類を製造する必要がある。
上記の冷蔵庫は、例えば、外箱、内箱、送風機、ダンパー装置あるいは送風ダクト等のような冷蔵庫を構成する数多い部品を、これら部品同士で組み立てることにより構成している。したがって、部品同士を組み合わせるためには、係止具やシール部材等が必要となり、組込み作業が煩雑となるため、冷蔵庫の製造効率が低下するという課題があった。また、このように部品同士を組み合わせるため、部品自体の製造誤差、あるいは組込み誤差等によって、纏め部品または完成品に至っては、これらの集積誤差が大きくなってしまうという問題が生じていた。
実際の製造時において、製造誤差を少なくしながらも冷蔵庫の製造効率を向上させるために、多種の数多い部品をそれぞれに組み立てるのではなく、機能別あるいは組立て順番等に分けて、予め、数部品ないしは数十部品を事前に部分組立てを行い、これらの部分組立てがされたものを、所定の寸法とした一つの纏め部品としておくことが行われている。このとき、後工程においては、部品数が少なくなり、且つ、所定の寸法範囲内に抑えられた纏め部品同士を組み立てればよい。
一方、冷蔵庫は日常の食品を常に貯蔵しておくものであるから、万一の場合、例えば、冷却不良等の故障が発生しても、この故障に早急に対応し、修理する必要がある。冷却不良のような、冷蔵庫として早期な対処が必要な故障は、冷気循環用送風機、ダンパー装置又は冷気通路になんらかの不具合が生じている場合が多い。すなわち、これらの送風機、ダンパー装置又は冷気通路を修理あるいは交換する必要が生じることが多いといえる。
したがって、冷蔵庫の製造効率を向上させるとともに、冷却不良等の故障に早急に対処するためには、送風機、ダンパー装置及び通風路を部分組立てによって、事前に一つの纏め部品としておき、この纏め部品ごとの組込みあるいは取り外しを容易にすることが不良対応においても重要となる。
しかしながら、従来の冷蔵庫においては、冷気循環用送風機11は図14に示すように冷却器室10の後面となる内箱面3aに係止具などによって固定されており、前面側は仕切板24によって覆われていた。また、仕切板24は断熱部材によって形成され、この断熱部材内に、冷蔵室7へと冷気を送るための通路の一部を、冷凍室8への冷気吐出孔29とともに形成している。したがって、これらを纏め部品として組み立てている場合においては、送風機11の取外しあるいは取付けを行う際に、通路の一部に設けられるダンパー装置18までをも取外しあるいは取付けを行わなければならなかった。
ところが、ダンパー装置18は冷蔵室7の背面の位置にあり、冷蔵室7内と冷蔵室用吐出風路12とを区画する断熱体からなる背面カバー26により覆われているので、取外しや取付けは容易でなかった。
したがって、万一の場合、冷却不良等の故障が発生し、送風機11とダンパー装置18との両方を修理若しくは交換する場合は、冷凍室8内の仕切板24と冷蔵室7内の背面カバー26の両方の取外しや取付けを行わなければならなかった。
しかも、野菜室用吐出風路13は、図13に示したようにダンパー装置18と連通している冷蔵室用吐出風路12から、断熱体を備えてなる背面カバー26の裏側で分岐する構造となっており、断熱箱体1に嵌合された第1の断熱仕切壁5を貫通して、ウレタン等の発泡断熱材からなる断熱材4中に埋設された第2のダクト22に連通しているので、この風路内に故障が生ずると修理や交換は容易でなかった。
なお、図14に示すように、第1の断熱仕切壁5の前縁部には、断熱箱体1の開口部周縁に冷凍サイクルの一部を構成する放熱パイプ35を埋設しており、断熱箱体1の開口周縁部の露付きを防止する構成となっている。したがって、第1の断熱仕切壁5の全体を断熱箱体1より取り外すことは非常に困難である。このように、第1の断熱仕切壁5の後部に埋設された野菜室用吐出風路13内の修理は非常に困難となっていた。
さらには、冷凍室8の背面奥側に冷却器10及び送風機11を配置し、冷蔵室7の背面カバー26の裏側の冷気通路上にダンパー装置18を配設した構成では、第1の断熱仕切壁5の上下にこれらの部材が点在してしまうという問題があった。したがって、上述のようにこれらを纏め部品として一つにまとめたとしても、修理あるいは交換の際には第1の断熱仕切壁5に挟まれてしまい、取付け取外しが困難となっていた。
これらの課題に加え、次のような課題があった。図13に示すように、冷凍室8を冷却した後の戻り空気は、冷凍室戻り風路17によって、冷却器10aの右側下部10a1と左側下部10a3とに分割されて冷却器室10へと戻る。一方、冷凍室8より高温高湿である野菜室9を冷却した後の戻り空気は、上記の冷凍室8からの冷気の両戻り口の中間に開口部16を有する野菜室戻り風路30によって冷却器10aの中央部10a2に戻る。さらに、冷蔵室7を冷却した後の高温高湿の戻り冷気は第2のダクト20を通って、戻り風路21より冷却器室10に戻り、冷却器10aの右側下部10a1から中央部10a2にかけての位置へと戻る。
このとき、冷却器10aは、右側下部10a1から中央部10a2にかけて、左側下部10a3と比較して、より大量の着霜が生じやすくなる。つまり、冷却器10a全体として着霜量に偏りが生じるので、冷却器全体としての冷却効果を損ねる恐れが生じる。加えて、冷蔵室7からの戻り冷気は、冷凍室8背面に上側から下側にまで至る経路として配設された第2のダクト20を通って冷却器室10に戻される構成であるため、第2のダクト20の周囲を断熱材で覆ったとしても、高温高湿の戻り冷気が冷凍室8の低温によってさらに冷却されやすく、第2のダクト20に着霜が生じやすい構成であった。
着霜が生ずると冷蔵室7、冷凍室8、野菜室9のいずれの貯蔵室においても冷却不良が生じやすくなるため、冷却性能の低下、ひいては信頼性の低下を招く場合があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、冷蔵庫の製造効率を向上し、あるいは冷却不良等が生じた場合であっても部品の修理・交換を容易とし、または、冷却不良そのものを抑えて冷却性能確保あるいは信頼性の向上を図った冷蔵庫を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、冷凍室と、該冷凍室の上部に位置する冷蔵室と、前記冷凍室の下部に位置する野菜室と、前記冷凍室の背部に位置する冷却器室と、前記冷凍室と前記冷蔵室の間を断熱する上側断熱仕切壁と、前記冷凍室と前記野菜室の間を断熱する下側断熱仕切壁と、前記冷凍室と前記冷却器室を仕切る仕切部材を備えた冷蔵庫において、前記仕切部材の内部には、前記冷却器室で発生した冷気を送風する送風機と、前記冷蔵室および前記野菜室への冷気の吹出しを制御するダンパー装置と、下方から上方へと冷気が流れる冷気通路であって前記ダンパー装置を経た冷気が前記冷蔵室に向かう冷蔵室冷却用送風ダクトと、前記ダンパー装置よりも冷気の下流側に前記冷蔵室冷却用送風ダクト内面が開口した分岐部と、前記ダンパー装置を経た冷気が前記野菜室に向かう野菜室冷却用送風ダクトと、が組み込まれており、前記野菜室冷却用送風ダクトは、前記分岐部の開口を冷気の取入口として形成され、前記仕切部材は断熱材を備え、該断熱材に設けた断熱材凹部と内箱面とで前記冷蔵室を冷却した後の戻り冷気が上方から下方へと流れる冷蔵室帰還路ダクトが前記冷却器の側方投影面内に形成され、前記内箱面は冷蔵室帰還路ダクトと前記冷却器との間に凸形状部を有し、該冷蔵室帰還路ダクトと前記野菜室冷却用送風ダクトは、前記冷凍室の背部で上方から下方に延伸して形成され、前記冷蔵室帰還路ダクトは前記野菜室冷却用送風ダクトの後方の投影面内に配置され、前記野菜室冷却用送風ダクトは前記断熱材で囲まれ、かつ該断熱材の壁面の一部が着脱自在に形成され、前記野菜室冷却用送風ダクトの奥行寸法は前記冷蔵室帰還路ダクトの奥行寸法よりも小さく、かつ該野菜室冷却用送風ダクトの後方の断熱材厚さは前方の断熱材厚さよりも厚く形成され、前記冷蔵室に吹き出された冷気は前記冷蔵室帰還路ダクトから前記冷却器室の右側下部に戻され、前記野菜室に吹き出された冷気は野菜室帰還路ダクトから前記冷却器室の左側下部に戻され、前記仕切り部材は、前記上側断熱仕切壁と、前記下側断熱仕切壁との間の空間内に取付け、取外し可能な纏め部品である構成とした。
また、上記の各構成を有する冷蔵庫において、
冷蔵庫の背面下部には圧縮機を備えた機械室が配設され、
前記野菜室は、前面が引出し式の扉によって閉塞され、この引出し式の扉とともに引き出される野菜室容器と、前記野菜室冷却用送風ダクトを流れた冷気を前記野菜室へと吹き出す冷気吹出口とを有し、
前記冷気吹出口は、前記機械室の上部で、前記野菜室容器の後部に設けられた空間に開放する構成とした。
また、上記の構成を有する冷蔵庫において、前記空間の上方に前記冷凍室と前記野菜室とを断熱的に区画する断熱仕切壁を備え、この断熱仕切壁の上部に前記冷却器室が備えられる構成とした。
または、前記空間側に前記野菜室奥側の内箱部分を膨出させ、この膨出部に前記冷却器室内の除霜水を庫外に排水するための排水管を通した構成とした。

本発明によれば、冷蔵庫の製造効率の向上あるいは冷却不良等が生じた場合であっても部品の修理・交換を容易とし、または、冷却不良そのものを抑えて冷却性能確保あるいは信頼性の向上を図った冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施例に係る冷蔵庫の斜視図である。図1(a)は最上段に配設される冷蔵室52の前面開口部を覆う扉を両開きの扉としたいわゆる観音開き式の冷蔵庫を示し、図1(b)は冷蔵室52の前面開口部を1つの扉で覆った冷蔵庫を示すものである。いずれも、冷凍室53の上方に冷蔵室52が、下方に野菜室54が配設された例を示しており、本実施例は両者を区別するものではない。
図2は、冷蔵庫の扉を省略して冷却構造を示した正面図であり、図3は図2のB−B線における断面相当図である。冷蔵庫の断熱箱体51は、外箱51aと内箱51bとの間に断熱部材51cを備えて構成されている。断熱部材51cとしては、ウレタン等を外箱51aと内箱51bの間に充填して形成された発泡断熱材や真空断熱材が用いられる。
断熱箱体51内は、断熱性能を有する断熱仕切壁55、56により複数の貯蔵室に区画されている。上側の断熱仕切壁55と下側の断熱仕切壁56とに挟まれた中段の室は、その背部に、冷却器58を有する冷却器室57を備えた冷凍室53として構成してあり、冷凍室53の上方には冷蔵室52を、冷凍室53の下方には野菜室54が配設されている。
そして、冷蔵室52や野菜室54は、冷却器室57において生成された冷気を、ダンパー装置65および冷蔵室冷却用送風ダクト72や野菜室冷却用送風ダクト82を介して、送風機64によって強制送風することにより、これらの室内を所定の温度に冷却するように構成してある。
冷却器室57と冷凍室53との間は、これらの両室を前後に区画する仕切部材61が備えられており、この仕切部材61は、冷凍室53の背部に取外しが可能となるように取り付けられている。
また、仕切部材61内には、ダンパー装置65と、このダンパー装置65の開閉によって通風あるいは非通風が制御される冷気を冷蔵室52へと送る冷蔵室冷却用送風ダクト72と、同じくダンパー装置65で制御された冷気を野菜室54に送る野菜室冷却用送風ダクト82とが設けられている。つまり、本実施例の仕切部材は、図4以降において詳述するが、冷凍室53と冷却器室57との間を単に仕切るだけではなく、冷却器室57や複数の冷気通路を構成する部材であり、これらの冷気循環のために必要な構成を備える纏め部品として形成される。
野菜室冷却用送風ダクト82は、ダンパー装置65より下流側の分岐部81から冷蔵室冷却用送風ダクト72と分岐している。具体的には、冷蔵室冷却用送風ダクト71のダクト内面に設けられた開口から冷蔵庫の側方へと延出したダクトが形成されており、このダクトが野菜室54まで延伸して野菜室冷却用送風ダクト82となっている。この分岐部81は図2に示すように断熱仕切壁55よりも下方に位置しており、すなわち、冷凍室53の背面側に設置される仕切部材61の奥側に設けられている。したがって、ダンパー装置65及び分岐部81のいずれもが冷凍室53の後方投影面内に収めた構成とすることができる。
冷凍室52と野菜室54への冷気分流量は、予め検討した値で分流すれば良く、設定された分流量となるようにダクトの開口面積等が定められている。一般的には、冷蔵室52へ送られる冷気の量が野菜室54への冷気量より多いため、冷蔵室52への冷気を送る冷蔵室冷却用送風ダクト72を冷気の流れ方向となるように作られている。すなわち、冷蔵室冷却用の送風ダクト72は、下方から上方へと延伸しており、野菜室54へ冷気を送る野菜室冷却用送風ダクト82は、図に示す如く下方から上方へと至る冷気の流れ方向に対し、ほぼ直交する方向へと曲がるダクト形状とされている。換言すれば、野菜室54へは冷蔵室52ほど冷気が送風されない構造とされているということができる。
また、仕切部材61内には、送風機64やダンパー装置65の配線65aや、これら送風機64の回転及びダンパー装置65の開閉の制御を行う中継基板(図示せず)等を収納する配線ボックス66と、冷蔵帰還路ダクト76とが仕切部材61を形成する断熱材61b(後述)を利用して設けられている。
ここで、これらの構成による、冷蔵室52と野菜室54の冷却動作について説明する。冷却器室57にて生成された冷気の一部が、送風機64によって、仕切部材61内に設けたダンパー装置65に送られる。ダンパー装置65は、図示しない庫内温度センサーの検知値により、その通風路の開度を制御しながら、冷気を冷蔵室冷却用送風ダクト72と野菜室冷却用送風ダクト82とに送る。
冷蔵室冷却用送風ダクト72に送られた冷気は、断熱仕切壁55背部に設けた冷蔵室冷気通路入り口73、及び、冷蔵室52背部に設けた冷蔵室冷気通路74を経由して、冷蔵室の背面カバーを構成する冷蔵室パネル59に設けた冷蔵室冷気吹出口74aから吹出され、冷蔵室52内を所定の温度に冷却する。
冷蔵室52内を所定の温度に冷却した冷気は、図2に示すように、断熱仕切壁55に設けた冷蔵帰還路75を経由して、仕切部材61内において冷却器室57の側部に設けられた冷蔵帰還路ダクト76に送られ、冷蔵戻り口76bを経て冷却器58の下側から冷却器室57に戻る。
一方、冷蔵室冷却用送風ダクト72に送られた冷気は、図2に示すように、一部が分流され、野菜室冷却用送風ダクト82を経由して、断熱仕切壁56の奥側に設けた野菜室冷気吹出口83から後述するように吹き出されて、野菜室54内を所定の温度に冷却する。野菜室54内を冷却した冷気は、断熱仕切壁56の手前側に設けた吸込口84から、野菜室帰還路ダクト85、野菜戻り口86を経て後述するように冷却器室57に戻る。
なお、断熱仕切壁55、56に設けられた各帰還路ダクト75、76は、断熱仕切壁55、56内を前から後ろに延伸しており、冷気循環が行われやすい構成となっている。
次に、冷凍室53の冷却動作について説明する。冷却器室57にて生成された冷気の一部は、送風機64によって、仕切部材61内に設けた冷凍室冷却用送風ダクト92を通って、冷凍室冷却口92aから冷凍室53内に送られる。冷凍室53を所定の温度に冷却した冷気は、仕切部材61下部に設けた冷凍帰還路93から冷却器室57に戻る。冷凍室53の冷却は、冷凍サイクルの運転中はダンパー装置65の開閉に関わらず行われ、ダンパー装置65が閉状態であれば断熱仕切壁55、56で囲まれた空間(冷凍室53・冷却器室57)内で冷気が循環する。
したがって、冷気が漏洩しにくい構成であり、断熱部における冷蔵室52側、あるいは野菜室54側で凍結が発生しにくく、凍結防止用のヒータの出力低減ないしはヒータそのものを取り除くこともできる。
図4は、図3の要部を拡大して示した断面図であり、図1から図3と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明は省略する。
仕切部材61は樹脂製の表面板61aの内部に断熱材61bを有して構成されており、断熱材61bとしては、例えば、発泡スチロフォームあるいは真空断熱材が用いられる。仕切部材61の奥側は、内箱面との間で冷却器室57が形成される。また、仕切部材61の前端壁と冷却器室57との間には冷凍室冷却用送風ダクト92が仕切部材61内に設けられ、冷凍室冷却用送風ダクト92と冷却器室57との間にプレート部62を有し、このプレート部62は断熱材を備えて冷凍室冷却用送風ダクト92と冷却器室57との間は断熱されている。
冷却器室57と冷凍室冷却用送風ダクト92との連通部には送風機64が配設される。したがって、送風機64が駆動すると冷却器58によって生成された冷気が冷凍室冷却用送風ダクト92へと導かれ、冷凍室冷却口92aから冷凍室53へと吹き出される。送風機64は、プレート部62の一部を形成するマウスリングプレートのマウスリング部62a内に収められる。
具体的には、プレート部62と一体又は別体にて有するマウスリングプレートに、支持具64b及び係止具64cを用いてマウスリング部62aとともに固定される。本実施例では、仕切部材61、プレート部62に一体又は別体にて有するマウスリングプレート、マウスリングプレートに固定されるマウスリング部62a及び送風機64が一つにまとめられ、仕切部材纏品60として予め組み込まれている。
すなわち、仕切部材61内にマウスリングプレートとマウスリング部と送風機64とを支持具64bや係止具64cによって予め組み込んで、この組み込まれた仕切部材纏品60が所定の外形寸法となるように構成している。
さらに、仕切部材61には、冷却器室57と冷凍室53とを区画するに必要な断熱性能を有する断熱材61bと、断熱材61bの冷凍室53側を形成する表面板61aと、断熱材61bに嵌合、又は接着剤、若しくは図示しない係止具にて固定されたダンパー装置65とが互いに予め組み立てられて、これらを含めて所定の外形寸法となるように構成されている。
ダンパー装置65はマウスリング部62aより上方に位置させ、送風機64によって送られた冷気が冷蔵室52へと至る経路上に配設されている。ここで、ダンパー装置65を仕切部材61内に位置させることによって、ダンパー装置65が閉状態となると仕切部材61内で通風路65bが閉じられ、冷気循環が両断熱仕切壁55、56の間で行わせることができる。
このように、仕切部材纏品60は、断熱材61bに囲まれるように、冷蔵室冷却用送風ダクト72、野菜室冷却用送風ダクト82及び冷蔵室帰還路ダクト76(図2参照)が形成されるよう構成される。したがって、仕切部材纏品60を冷凍室53の奥側に取り付けることによって、各送風ダクト、送風機64、ダンパー装置65が冷凍室53の背面側に形成され、また、仕切部材纏品60を取り外すことによって、これらの各構成が一緒に取り外すことができる。
つまり、万一、冷却不足等の故障が発生した場合には、冷凍室53の背部に取り付け、取り外し可能に設置された仕切部材纏品60を取り外すだけで、冷却機能に大きな影響をおよぼす送風機64、ダンパー装置65、及び、冷蔵室冷却用送風ダクト72、野菜室冷却用送風ダクト82、冷蔵室帰還路ダクト76等を取り出すことができ、点検若しくは修理や交換を容易に行うことができる。
また、仕切部材纏品60を取り外すと、冷却機能に大きな影響をおよぼす冷却器58や冷却器室57が露出するので、冷却器58や冷却器室57の点検若しくは修理や交換をも容易に行うことができる。
さらには、冷凍室53の背面に纏品を取り付けるだけで各構成を形成することができ、製造の効率化にも大きく寄与している。換言すれば、表面板61aや、断熱材61b、ダンパー装置65、冷蔵室冷却用送風ダクト72、野菜室冷却用送風ダクト82、冷蔵室帰還路ダクト76、送風機64、マウスリングプレート62a、支持具64b、係止具64c等の数多い部品を、それぞれに冷凍室53の背部に組み込むと、その組み込み作業が非常に煩雑となるためにこれを防止している。
また、上述した数多い部品同士を組み合わせるためには係止具やシール部材等が必要となる恐れが生じ、結果として組込み作業の効率が落ちてしまい、冷蔵庫としての製造効率が低下するので、これを防止するために、部品同士を予め組み合せて、所定の外形寸法に抑えられた仕切部材纏品60として構成できるようにしてある。
次に、本実施例の冷凍室53の背面構造について図5を用いてさらに説明する。図5は図2のD−D線における断面図であり、仕切部材61を構成する断熱材61bを利用して、冷蔵室帰還路ダクト76と野菜室冷却用送風ダクト82とを構成する一例を示す図である。
冷蔵帰還路ダクト76は断熱材によって囲まれるように構成され、本実施例では、断熱材61bに設けた断熱材凹部61eと内箱面51b2とを合わせることによって形成される。このとき、冷蔵帰還路ダクト76内の冷気がダクト外へと漏れないようにシール部材61gを用い、断熱材61bと内箱面51b2との間をシールしている。なお、断熱材61bと内箱51b2面との合わせ面精度を向上すれば61gは省略可能である。
また、冷蔵帰還路ダクト76の、奥行方向手前側には、野菜室冷却用送風ダクト82を備えている。野菜室冷却用送風ダクト82もまた、断熱材によって囲まれるように構成されている。さらに、ダクト内の目視を可能とするため、野菜室冷却用送風ダクト82を構成する壁面の一部を着脱可能とした前壁断熱部材61fを備えている。この構成によって、野菜室冷却用送風ダクト82内部を目視できる。
したがって、万一、冷蔵帰還路ダクト76内に氷着等の不具合が発生した場合には、仕切部材61を取り外すだけで、冷蔵帰還路ダクト76を形成する内箱51b2面や断熱材凹部61e面が露出して、冷蔵帰還路ダクト76内を容易に調査し、修理することが可能となる。また、野菜室冷却用送風ダクト82内に氷着等の不具合が発生した場合には、野菜室冷却用送風ダクト82を構成する壁面の一部となる部材61fを取り外し、その内部を目視できるので、調査・修理を容易に行うことができる。なお、前壁断熱部材61fも、仕切部材纏品60として予め組み込まれているため、製造の効率化に寄与していることはいうまでもない。
さらには、ダクト内の着霜あるいは氷結による冷却不良を抑えるために、本実施例では冷蔵帰還路ダクト76と野菜室冷却用送風ダクト82とを前後方向に並べて配置し、特に冷蔵帰還路ダクト76を野菜室冷却用送風ダクト82の後側の投影面内に収めて配設している。
この理由は、両ダクトを流れる冷気の温度や湿度を考慮したことにある。すなわち、冷蔵帰還路ダクト76の奥行方向手前側に野菜室冷却用送風ダクト82を配置した理由は、野菜室冷却用送風ダクト82内を流れる冷気は、冷却器58によって生成された野菜室54の冷却前の冷気であり、その温度は−20〜−25℃、あるいはそれ以下の温度である。一方、冷蔵帰還路ダクト76内を流れる冷気は、野菜室冷却用送風ダクト82内を流れる冷気温度よりも高い。なぜなら、このダクト76内には冷蔵室52を冷却した後の冷気が流れるため、冷蔵室52相当温度である+5〜10℃の冷気が流れている。
したがって、冷蔵室52を冷却した冷気が冷凍室53側に近づくと、冷凍室53の冷気によって冷却され、冷蔵帰還路ダクト76内に着霜や結露が生じる恐れが出てくる。一方、野菜室54に向かう野菜室冷却用送風ダクト82内の冷気は、冷却器57を経た冷気であるため、−20〜−25℃あるいはそれ以下の低温であり、野菜室冷却用送風ダクト82内に着霜や結露が発生することを抑えることができる。また、冷凍室53内の温度とダクト内の温度が近似しているため、野菜室冷却用送風ダクト82内の冷気が冷凍室53の冷気と熱交換して野菜室54への吹出し冷気温度を上昇させてしまうこともない。
このように、野菜室冷却用送風ダクト82を、冷蔵帰還路ダクト76と冷凍室53との間に配設することにより、野菜室冷却用送風ダクト82を構成する壁面のうち、冷凍室53側の壁面の壁厚を薄くすることができる。したがって、前壁断熱部材61fの壁厚を薄くすることができる。
冷蔵帰還路ダクト76は、断熱壁によって囲まれて形成されており、特に冷却器室57との間は内箱面51b2と断熱材61bとが当接して冷却器室57との間が断熱的に区画されている。冷却器室57と冷蔵帰還路ダクト76との間における、内箱面51b2の断熱材61bとの当接面は、内箱面51b2を凸形状とし、この凸形状部51b3と断熱材61bとが当接して冷蔵帰還路ダクト76の内面を構成している。凸形状部51b3内には断熱部材51cがあるため、この断熱部材51c及び断熱材61bを介して冷蔵帰還路ダクト76と冷却器室57とが区画される。
また、本実施例では、野菜室冷却用送風ダクト82の横幅寸法を冷蔵帰還路ダクト76の横幅寸法と合わせ、換言すれば、野菜室冷却用送風ダクト82の後方投影面内に冷蔵帰還路ダクト76が収まるように設けられている。また、奥行寸法は野菜室冷却用送風ダクト82の方を小さくし、野菜室冷却用送風ダクト82の後方の断熱厚(冷蔵帰還路ダクト76との間の断熱材厚さ)を前方の断熱厚(前壁断熱部材61fの奥行寸法)よりも厚くすることによって、冷蔵帰還路ダクト76が冷却器室57、野菜室冷却用送風ダクト82、冷凍室53からの低温の影響を受けにくい構成としている。
また、冷蔵帰還路ダクト76の手前側の内面壁は冷却器58の側方投影面内に収められているため、野菜室冷却用送風ダクト82の形状が複雑化することもない。
図6は図5のE−E線における断面図である。図6を用いて各貯蔵室を冷却した後の冷気が冷却器室57へと戻るための構成について説明する。
冷却器室57の側方に設けられた冷蔵帰還路ダクト76は、冷却器室57の側方位置で上下に延伸しており、冷気は冷却器58の下側から冷却器室57内に戻される。具体的には、冷却器室57の冷却器58下方に開口した冷蔵戻り口76bを介して冷気が戻される構造となっている。
野菜室54を冷却した冷気は、断熱仕切壁56の手前側に開口している吸込口84(図2、図3にて図示)から、断熱仕切壁56内を奥側に延伸した野菜室帰還路ダクト85を介して、冷却器室57に連通する野菜戻り口86を経て冷却器室57へと戻される。
両戻り口76b、86の位置関係としては、冷却器室57の一側に設けられた冷蔵帰還路ダクト76及び冷蔵戻り口76bに対し、他側に野菜戻り口86を開口している。すなわち、図に示すように、野菜戻り口86は、冷蔵戻り口76bとは反対側に設けられ、冷蔵帰還路ダクト76と反対側に開口した構成としている。
冷蔵庫の中で比較的高温高湿である冷蔵室52からの戻り空気は、冷蔵室帰還路ダクト76側に設けた冷蔵戻り口76bより戻るため、図6に示す冷却器の右側下部58aから中央下部58bの位置にかけて着霜量が増加しやすい。したがって、野菜室54からの冷気戻り口86は、着霜量が増加する部位58a、58bを避けて、冷却器58の左側下部58cに設けられる。この理由は、野菜室54も冷蔵室52と同様に、冷蔵庫の中では比較的高温高湿であるため、野菜室54からの戻り空気は冷却器58に着霜を生じさせやすいことによる。そのため、左側下部58c付近に冷気を戻すこととし、冷却器58の着霜量を均一とするように構成してある。
なお、図6の構成の前提として、通常の冷蔵庫においては、野菜室54より冷蔵室52を大きく形成することが多いので、冷蔵室52からの戻り空気量が野菜室か54らの戻り空気量より多いのが一般的である。しかし、野菜室54からの戻り空気量が冷蔵室52からの戻り空気量より多い場合は、上述した説明のうち、冷蔵室52からの戻り空気を冷却器の右側下部58a付近とし、野菜室54からの戻り空気を、左側下部58cから中央下部58bにかけて戻すように構成するのが望ましい。
また、冷凍室53からの戻り冷気は、冷凍室53と冷却器室57とを連通する冷凍戻り口93を通って冷却器室57へと戻される。冷凍室53からの戻り空気は、通常、冷蔵庫の中で比較的低温低湿であり、また、冷凍室53の必要冷凍能力は冷蔵温度帯の貯蔵室である冷蔵室52や野菜室54より大きいため、必要とされる冷気量も多い。したがって、冷凍戻り口93は図6に示すように冷蔵戻り口76bや野菜戻り口86の開口より大きく形成している。本実施例では、冷却器室57のほぼ全幅に冷凍戻り口93が開口して、冷気は冷却器室57のほぼ全幅にわたって戻される。
図7は図2のF−F線における断面図であり、図8は図7のG−G線における断面図であり、これらの図を用いて説明する。
断熱仕切壁56の後部には野菜室冷却用送風ダクト82及び野菜室54と連通する野菜室冷却口83が設けられ、断熱仕切壁56の前部には野菜室帰還路ダクト85と野菜室54とを連通する吸込口84が設けられている。野菜室54内には野菜室容器54a、54bが配設され、この容器は図示しない野菜室扉が引き出されるとこの扉とともに引き出される。
野菜室冷却口83から野菜室54へと吐出された冷気は、野菜室容器54a、54bの外殻を冷却した後、吸込口84へと戻るように野菜室冷却口83と吸込口84との位置関係が野菜室上面に対してほぼ対角位置となるように設けてある。
また、野菜室冷却口83より吐出された冷気が、野菜室容器54a、54b内の貯蔵食品に直接吹き付けられ、貯蔵食品を凍傷させないように、野菜室冷却口83より吐出された冷気は、野菜室容器54a、54bの背部と内箱との隙間54cへと向かうように吐出する構成にしてある。したがって、冷気は野菜室容器54a、54bの後方から、下側の野菜室容器54aの下方を通って前方へと至り、野菜室容器54a、54bの前方を上昇して断熱仕切壁56の前部に設けられた吸込口84へと戻される。
なお、野菜室冷却口83から野菜室54へと冷気を吐出するにあたり、貯蔵食品の凍傷を抑えるために、本実施例では上側の野菜室容器54b後方に空間95を形成している。野菜室54からの冷気漏洩を考慮すると、野菜室容器54a、54bの後方の空間のうち冷気の通り路とならない部分は断熱材を配設させることが望ましい。実際、従来の冷蔵庫にあっては、この空間95の相当部分は発泡断熱材で埋まっていた部位である。しかし、本実施例では、これを図8中の破線の位置から実線の位置まで後方に動かし、空間95を設けた。
この空間95は、図に示す如く冷却器58に付着した霜を除霜した際に発生する除霜水を、圧縮機98が収納された機械室96へと導く排水管97を通すために利用することのほか、野菜室54の前面開口部を閉塞する引出し式の野菜室扉の引出し枠及びレール(何れも図示せず)を上側の野菜室容器54bの奥行寸法Dより大きくしておき、野菜室容器54a、54bの引出し寸法を大きくすることにも利用するものである。
さらに、本実施例においては、冷却器58を経た冷気をダンパー装置65を通し、冷蔵室52を経由することなく、直接的に野菜室54へと送る際における弊害の除去に対して、この空間95を活用している。
野菜室54は、+1℃〜+5℃の範囲で室内の温度が制御されている貯蔵室であり、また、野菜室54内に収納される野菜類は低温に弱いため、冷却器58を経た冷気を直接的に野菜室容器54a、54bに当てると、野菜室容器54a、54bの冷気が吹き付けられた部分が局所的に低温になったり、また、この低温が原因で露がつく、等のような野菜を傷める原因を生ずる場合がった。
本実施例では、空間95の上部に野菜室冷却口83が配置される構成を有することによって、野菜室冷却口83から吐出された冷気が直接的に野菜室容器54a、54bに吹き付けられることを防いでいる。すなわち、冷気は空間95に吹き出され、この空間95で吹き出された冷気の温度を高めてから野菜室容器54a、54b側に回すことができるため、露付き、あるいは野菜の損傷を最小限にとどめることができる。換言すれば、野菜室冷却口83の下方は空間95が介在し、野菜室冷却口83の下方投影面外に野菜室容器54a、54bを配設したことによって、野菜の損傷を抑制した冷蔵庫を提供することができる。
また、上述のように、冷蔵帰還路ダクト76の前方内壁は冷却器58の側方投影面内に収められているため、野菜室冷却用送風ダクト82及び野菜室冷却口83の延伸経路が複雑化せず、狭い風路であっても野菜室54に冷気を送ることができる。
なお、空間95は、圧縮機98を配設する機械室96が冷蔵庫背面下部に設けられているか否かに関わらず、野菜室54内に収納される食品の保存に効果がある。
次に、図9及び図10を用いて、冷凍室53内の容器配置と冷却構造について説明する。図9は本実施例の冷蔵庫を扉を除いて示した正面図であり、図10は図9のH−H線における断面図である。
図9は、図1において冷凍室53として示した冷凍室を製氷室100、急速冷凍室101、及び冷凍室102に区画した構成を示している。製氷室100内には自動製氷装置及び貯氷容器が備えられており、貯氷容器は引出し式の扉を引き出すことによって扉とともに引き出される構成となっている。また、急速冷凍室101及び冷凍室102もそれぞれ引出し式の扉によって前面開口部が閉塞されており、この扉を引き出すことによって内部の容器が引き出される構成となっている。
特に冷凍室102は、図に示したように上下に3個の容器が収納され、下段からそれぞれ下段冷凍室容器103、中段冷凍室容器104、上段冷凍室容器105が配設される。図には示していないが、下段冷凍室容器103及び中段冷凍室容器104は、冷凍室扉の引出し枠に固定され、この冷凍室扉の開閉に連動して冷凍室102内を出入する。上段冷凍室容器105は、冷凍室102の側壁を構成する内箱側面に設けられたレールを利用し冷凍室102に対して引出し可能な構成としている。さらには、各容器103、104、105は互いに深さ寸法が異なる容器であり、大きさの異なる各種の食品の収納に適したものとしている。
なお、これらの製氷室100、急速冷凍室101、冷凍室102の各貯蔵室の間は断熱されておらず、また、各貯蔵室間に冷気が流通する構造としている。
このような構成を有する冷凍室53において、各容器103、104、105と冷気吹出口106、107、108は図10に示す関係に設定されている。
まず上段冷凍室容器105について説明する。上段冷凍室容器105に冷気を吹き込むための上段冷気吹出口106は、多扉化を実現するために開口前縁に設けられる梁状の仕切109の後方投影面内(実収納時においては無効空間となる部分)に設けられ、冷気吹出口106の先端が前方まで延伸して、上段冷凍室容器105と冷気吹出口106が十分にオーバーラップする構成とされている。したがって、冷気吹出口106より吹き出される冷気は、直下に位置する上段冷凍室容器105に送られ、冷却が充分に可能となる。
しかしながら、下段冷凍室容器104及び中段冷凍室容器105との間には、冷気吹出口の先端を延伸するための充分なスペースが確保できない。なぜなら、各容器間に冷気吹出口を延伸するためのスペースを設けると、その部分は実収納時における無効空間となるためである。
そこで、本実施例では、中段冷凍室容器104及び上段冷凍室容器105の後部に傾斜面104a、105aを設けている。容器の底面あるいは後面に傾斜面を備えることによって、その分だけ下側の容器に開口が生ずる。したがって、下段冷気吹出口108及び中段冷気吹出口107から吹き出される冷気を、傾斜面104a、105aによって形成される開口から、それぞれ下段冷凍室容器103、中段冷凍室容器104へと給気することができる。
なお、下段冷凍室容器106よりも下側にはさらなる容器があるわけではないので、傾斜面を設ける必要はなく、本実施例では下段冷凍室容器106の収納内容積が十分に確保できるように、下段冷凍室容器106はほぼ矩形形状としている。
このように冷気吹出口を構成することによって、容器103、104、105を有する冷凍室102内を効率良く使用することができる。
図11、図12は仕切部材纏品60の斜視図であり、図11は冷蔵庫正面側の構成を示す斜視図であり、図12は裏面側の構成を示す斜視図である。
図11に示すように表面板61aが冷凍室53(製氷室100、急速冷凍室101、冷凍室102)の背面となり、表面板61aの仕切部材内部には断熱材が収められている。また、冷凍室53側には冷凍室冷却口92aが設けられており、特に仕切109の後方投影面に相当する位置には上段冷気吹出口106が設けられる。上段冷気吹出口106より上方にも冷気吹出口は形成されており、これらの冷気吹出口は製氷室100や急速冷凍室101を冷却する冷気を吹き出すものである。
上段冷気吹出口106より下方には、中段冷気吹出口107が設けられ、さらに下方に下段冷気吹出口108が設けられている。また、これらの冷気吹出口から吐出され、製氷室100、急速冷凍室101、冷凍室102内を冷却した冷気は、仕切部材の最下部に設けられた冷凍室帰還路93を通って冷却器室57へと戻される。また、仕切部材61の上縁部には、断熱仕切壁55内の冷蔵室冷気通路入口73へと連通する開口部が設けられ、この開口部から吹き出された冷気が冷蔵室52を冷却する。
また、図12に示すように、仕切部材纏品60には送風機64が組み込まれている。また、図には示していないが、ダンパー装置65も組み込まれており、各送風ダクト72、82、92とともに仕切部材纏品60として冷凍室53から取外し可能に取り付けられている。
図中、符号58’で示した部分は、仕切部材纏品60を取り付けた際における冷却器相当位置を示したもので、送風機64が回転すると図中に矢印で示したように冷気が送られる。仕切部材纏品60が冷蔵庫に取り付けられる場合に、内箱面と当接する位置にはシール部材61gがあり、実際に取り付けられた状態においては、断熱材凹部61eと内箱面によって形成される空間が冷蔵帰還路ダクト76として機能する。冷蔵帰還路ダクト76内を通る冷気は、上方から下方へと流れ、図中に矢印で示したように、冷却器の下側から冷却器室内へと戻される。仕切部材61が取り外されると、冷蔵帰還路ダクト76の手前側の壁面が取り出されるため、冷蔵帰還路ダクト76が露出する。したがって、冷凍室53の背部の全冷気通路が取出し、あるいは目視が可能となる。
この図10及び図11に示した仕切部材纏品60を用いることによって、冷蔵庫の製造効率の向上が図れる。また、冷却不良等が生じた場合であってもこの仕切部材纏品60を取り外せば目視による調査も容易であるとともに、部品の修理や交換も容易とすることができる。さらには、纏品60に集約された冷気の通り路や冷却器室が互いに断熱されているため、冷却性能の確保、あるいは信頼性の向上にも寄与している。
以上説明したように、本実施例は、冷却器室57と冷凍室53とを区画する仕切部材61を、冷凍室53の背部に取付け取外しを可能に設置するとともに、仕切部材61内に、ダンパー装置65と送風ダクト72、82、92とを設けているので、冷却不良が生じた場合のような万一のときに、仕切部材61を取り外すことができる。したがって、冷却機能に大きな影響をおよぼす各構成を容易に取り出せるので、故障診断が容易となり、部品の交換、あるいは修理をも容易に行うことができる冷蔵庫を提供することができる。
また、ダンパー装置65や送風ダクト72、82、92とを設けた仕切部材61ごと、冷凍室53の背部に組み込めるので、ダンパー装置65や各送風ダクトを、予め仕切部材61に組み込んで仕切部材纏品60としておくことができる。したがって、従来のように数多い部品同士を組み合わせるための、係止具やシール部材等を減らすことができる。また、組込み作業も容易となり、組立て効率が向上するので、製造効率そのものを向上できる。さらには、従来のように、数多い部品をそれぞれに組み合わせる場合に比較して、集積製造誤差が少ない冷蔵庫を提供することができる。
また、仕切部材61を構成する断熱材61bを利用して、冷蔵室冷却用送風ダクト72と野菜室冷却用送風ダクト82とを形成し、仕切部材61の内部でこれらの両ダクトへの冷気分流を行うようにしたので、野菜室冷却用送風ダクト82の長さを、従来より短くすることができる。したがって、野菜室冷却用送風ダクト82から外部への冷気漏洩量を少なくし、また、ダクト風路の通風抵抗の少ない冷蔵庫を提供できる。
また、送風ダクトの構造が複雑となる部分として、分岐部81のような冷気の分流部が挙げられるが、この部分に結露や着霜等が発生しても、仕切部材61を取り外すだけで分岐部81内を調査し、また、修理も可能であるので、修理性、交換作業性の良好な冷蔵庫を提供できる。
また、野菜室冷却用送風ダクト82が、従来例のように、冷蔵室52の背部には存在しないので、冷蔵室52背部の冷蔵室冷気通路74を単純な構成とすることができる。したがって、その分だけ、製造コスト上有利であり、また、冷蔵室冷気通路74の通風抵抗も低減して省エネ性にも有利な構造の冷蔵庫を提供することができる。
さらには、本実施例では、冷凍室53の上部に冷蔵室52を、冷凍室53の下部に野菜室54を形成し、冷凍室53の背部に冷却器58や送風機64が設置される冷却器室57を形成し、送風機64の上方に冷蔵室52への冷気吹出量を制御するダンパー装置65を設置するとともに、ダンパー装置65よりも冷気流れの下流側に分岐部81を備えた構成としている。したがって、ダンパー装置65によって制御された冷気の一部を野菜室冷却用送風ダクト82へと送ることができるため、冷蔵室52及び野菜室54の温度制御が行える構造であるとともに、ダンパー装置65までも冷凍室53の背部に設置したので組立性やサービス性等が大幅に向上する。
また、冷却器室57前面に設ける仕切部材61に野菜室冷却用送風ダクト82と冷蔵室冷却用送風ダクト72を設けた構成において、野菜室へ冷気を送る野菜室冷却用送風ダクト82への分岐部81は、上方に向かう冷蔵室冷却用送風ダクト72の途中のダクト内面に開口を設けたものであるから、冷蔵室52への冷気量を主とし、野菜室54への冷気量を従とした制御が行うことができる。
また、仕切部材61を形成する断熱材61bによって冷蔵帰還路ダクト76と野菜室冷却用送風ダクト82が形成されているため、これらのダクトの形成にあたって断熱材61bを利用でき、ダクトの形成を安価に行うことができる。
また、冷蔵帰還路ダクト76と野菜室冷却用送風ダクト82とは奥行方向で隣り合う構成とし、野菜室54へ冷気を送る野菜室冷却用送風ダクト82を冷凍室53側としたので、冷蔵帰還路ダクト76内の戻り冷気が冷凍室53の低温によって冷され、着霜や結露が生ずることを抑えることができる。
また、圧縮機98が収納される機械室96の上部のように、野菜室容器54a、54bの後部に相当する部分に形成された空間95に対して冷気を開放するように野菜室54への冷気吹出口である野菜室冷却口83を配置したものであるから、冷却器58を経た−20℃近辺の冷気を野菜室容器54a、54bに直接吹き出さないので、野菜室容器内に結露水を凍結させることを抑え、また、野菜室容器を局部的に冷却して野菜を損傷させることもない。
また、野菜室54の後方側に吹き出された冷気は、野菜室54の冷却後、断熱仕切壁56の前部に設けた吸込口84を介して野菜室帰還路ダクト85から冷却器室57に戻されるようにしたものであるから、野菜室54は後方から前方に回る冷気によって効率良く冷却することができる。
また、冷却器室57は、冷凍室53と野菜室54を仕切る断熱仕切壁56よりも上方に配置され、冷凍室53の後方投影面内に収めるとともに、空間95を冷却器58と機械室96との間に介在させたので、冷却器室57側からの低温熱と、野菜室54の後方に位置する機械室96側からの高温熱とが空間95内で混合し、野菜室54の冷却に大きな影響を与えることがなく、また、冷却器室57は機械室96の高温の影響を抑えることができる。
また、本実施例では、野菜室54の後方部においては、空間95側に内箱を膨出させ、この膨出部内に配水管97を通す構成としている。したがって、内箱内の発泡断熱材の流れを阻害することがなく、排水管97と箱体表面との間に十分な断熱厚さを確保することができる。したがって、配水管97の熱影響を受けて箱体表面に露付等が生ずることを防いでいる。
これらの構成を採用することによって、冷却機能に大きな影響を及ぼす部分が纏め部品化され、冷蔵庫の製造効率を向上、故障診断を容易化、冷却器への着霜の均一化、あるいは冷却構造全体としての冷却効果が向上する冷蔵庫を提供することが可能となる。
本発明の実施例に係る冷蔵庫の斜視図。 冷蔵庫の扉を省略して冷却構造を示した正面図。 図2のB−B線における断面相当図。 図3の要部を拡大して示した断面図。 図2のD−D線における断面図。 図5のE−E線における断面図。 図2のF−F線における断面図。 図7のG−G線における断面図。 冷蔵庫を扉を除いて示した正面図。 図9のH−H線における断面図。 仕切部材纏品の斜視図。 仕切部材纏品の斜視図。 従来の冷蔵庫の風路構造を示す正面図。 図13のA−A線における要部縦断面図。
符号の説明
51…断熱箱、51a…外箱、51b…内箱、51c…断熱部材、52…冷蔵室、53…冷凍室、54…野菜室、54a…下段の野菜室容器、54b…上段の野菜室容器、55・56…断熱仕切壁、57…冷却器室、58…冷却器、59…冷蔵室パネル、60…仕切部材纏品、61…仕切部材、61a…表面板、61b…断熱材、61e…断熱材凹部、61f…前壁断熱部材、61g…シール部材、62…プレート部、62a…マウスリング部、64…送風機、65…ダンパー装置、65b…通風路、66…配線ボックス、72…冷蔵室冷却用送風ダクト、73…冷蔵室冷気通路入口、74…冷蔵室冷気通路、74a…冷蔵室冷気吹出口、75…冷蔵帰還路、76…冷蔵帰還路ダクト、76b…冷蔵戻り口、81…冷気分流部(分岐部)、82…野菜室冷却用送風ダクト、83…野菜室冷気吹出口、84…吸込口、85…野菜室帰還路ダクト、86…野菜戻り口、92…冷凍室冷却用送風ダクト、92a…冷凍室冷却口、93…冷凍帰還路、95…空間、96…機械室、97…排水管、98…圧縮機、100…自動製氷室、101…急速冷凍室、102…冷凍室、103…下段冷凍室容器、104…中段冷凍室容器、105…上段冷凍室容器、106…上段冷気吹出口、107…中段冷気吹出口、108…下段冷気吹出口、109…仕切。

Claims (4)

  1. 冷凍室と、該冷凍室の上部に位置する冷蔵室と、前記冷凍室の下部に位置する野菜室と、前記冷凍室の背部に位置する冷却器室と、前記冷凍室と前記冷蔵室の間を断熱する上側断熱仕切壁と、前記冷凍室と前記野菜室の間を断熱する下側断熱仕切壁と、前記冷凍室と前記冷却器室を仕切る仕切部材を備えた冷蔵庫において、
    前記仕切部材の内部には、
    前記冷却器室で発生した冷気を送風する送風機と、
    前記冷蔵室および前記野菜室への冷気の吹出しを制御するダンパー装置と、
    下方から上方へと冷気が流れる冷気通路であって前記ダンパー装置を経た冷気が前記冷蔵室に向かう冷蔵室冷却用送風ダクトと、前記ダンパー装置よりも冷気の下流側に前記冷蔵室冷却用送風ダクト内面が開口した分岐部と、
    前記ダンパー装置を経た冷気が前記野菜室に向かう野菜室冷却用送風ダクトと、
    が組み込まれており、
    前記野菜室冷却用送風ダクトは、前記分岐部の開口を冷気の取入口として形成され、
    前記仕切部材は断熱材を備え、該断熱材に設けた断熱材凹部と内箱面とで前記冷蔵室を冷却した後の戻り冷気が上方から下方へと流れる冷蔵室帰還路ダクトが前記冷却器の側方投影面内に形成され、前記内箱面は冷蔵室帰還路ダクトと前記冷却器との間に凸形状部を有し、
    該冷蔵室帰還路ダクトと前記野菜室冷却用送風ダクトは、前記冷凍室の背部で上方から下方に延伸して形成され、前記冷蔵室帰還路ダクトは前記野菜室冷却用送風ダクトの後方の投影面内に配置され、
    前記野菜室冷却用送風ダクトは前記断熱材で囲まれ、かつ該断熱材の壁面の一部が着脱自在に形成され、
    前記野菜室冷却用送風ダクトの奥行寸法は前記冷蔵室帰還路ダクトの奥行寸法よりも小さく、かつ該野菜室冷却用送風ダクトの後方の断熱材厚さは前方の断熱材厚さよりも厚く形成され、
    前記冷蔵室に吹き出された冷気は前記冷蔵室帰還路ダクトから前記冷却器室の右側下部に戻され、前記野菜室に吹き出された冷気は野菜室帰還路ダクトから前記冷却器室の左側下部に戻され、
    前記仕切り部材は、前記上側断熱仕切壁と、前記下側断熱仕切壁との間の空間内に取付け、取外し可能な纏め部品であることを特徴とする冷蔵庫。
  2. 冷蔵庫の背面下部には圧縮機を備えた機械室が配設され、
    前記野菜室は、前面が引出し式の扉によって閉塞され、この引出し式の扉とともに引き出される野菜室容器と、前記野菜室冷却用送風ダクトを流れた冷気を前記野菜室へと吹き出す冷気吹出口とを有し、
    前記冷気吹出口は、前記機械室の上部で、前記野菜室容器の後部に設けられた空間に開放していることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記空間の上方に前記冷凍室と前記野菜室とを断熱的に区画する断熱仕切壁を備え、この断熱仕切壁の上部に前記冷却器室が備えられることを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記空間側に前記野菜室奥側の内箱部分を膨出させ、この膨出部に前記冷却器室内の除霜水を庫外に排水するための排水管を通したことを特徴とする請求項2に記載の冷蔵庫。
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