JP4220693B2 - 個装箱 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は個装箱に係り、特にデジタルカメラ等の梱包に適用される個装箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、工業製品、特にデジタルカメラ、携帯電話、携帯音響機器等の小型化により、その個装箱も小さくなっている。また、個装箱自体のコストダウンも必要になっている。このため、従来の天面から全体的に開く上下分割型の個装箱から、図5に示される如く、個装箱100の開口部100Aに設けた蓋部100Bがドア式に開くサック箱への移行が進んでいる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような個装箱100では、個装箱100の小型化により開口部100Aの幅Wが狭くなっている。一方、個装箱100の開口部100Aに挟み込むように挿入していた保証書等の書類102は、開口部100Aに近く、すぐ取り出せる内フラップ部に付けようとすると、これ以上小さくすることができないところまで小型化された状況にあり、更に個装箱100には、蓋部100Bが開かないように、係止孔104と、ロック用係止片106とからなるロック機構が付いている。このため、図6に示される如く、梱包時、ロック用係止片106が書類102に、書類102の側面から干渉し、書類102が損傷する恐れがでてきた。
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、個装箱を小型のサック箱とした場合にも、ロック用係止片と書類との干渉を防止できる個装箱を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、商品を収める収納部と、該収納部の開口部を閉塞する内フラップと、蓋部とを設けた個装箱であって、
前記収納部における前記開口部近傍に形成され、先端部にロック用係止片を備えた差込部と、
前記蓋部に形成され、前記ロック用係止片に指を掛けるための指掛け用の切欠と、
前記蓋部における前記ロック用係止片と対応する位置に前記切欠の縁部に沿って形成された係止孔と、
前記切欠内に前記蓋部から切り離さずに形成され、先端部が前記蓋部の中央側へ延設されたガイド部と、
を有し、前記内フラップは前記係止孔へ挿入された前記ロック用係止片と対向する部位まで延設されていることを特徴とする。
【0006】
従って、個装箱の収納部に商品を納め、内フラップによって収納部の開口部を閉塞し、内フラップ上に保証書等の書類を乗せ、蓋部を閉じると、蓋部に形成された指掛け用の切欠内に蓋部から切り離さずに形成されたガイド部の先端部側が、書類に対してオーバーラップして蓋部側の位置となる。この結果、差込部のロック用係止片を、蓋部に形成された係止孔に挿入すると、ロック用係止片は、ガイド部によってガイドされ、書類と蓋部との間に挿入される。このため、個装箱を小型のサック箱とした場合にも、梱包時、ロック用係止片が書類に側面から干渉し、書類が損傷するのを防止できる。また、蓋部の一部を切り離さずにガイド部を形成することで、材料を有効に使うことができ、コストを低減できる。さらに、ロック用係止片と対向する部位まで内フラップが延設されているため、内フラップにより書類を支持することで、書類に皺等が発生するのを防止できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の個装箱において、前記内フラップと前記ガイド部との間に保証書を入れたことを特徴とする。
【0008】
従って、請求項1に記載の内容に加えて、内フラップとガイド部との間に保証書を入れたことで、個装箱を小型のサック箱とした場合にも、梱包時、ロック用係止片が保証書に側面から干渉し、保証書が損傷するのを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1には、本実施形態に係る個装箱10が示されており、この個装箱10内には、デジタルカメラ、携帯電話、携帯音響機器等の小型で薄型の商品が収められるようになっている。
【0012】
図3に示される如く、個装箱10は、所謂サック箱となっており、収納部12は矩形等の筒状で、図示を省略した下方側端部には周知の底部が形成されている。また、収納部12の開口部14における一方の対向する辺16、18には、それぞれ、開口部14を略半分づつ閉塞する内フラップ20、22が形成されている。
【0013】
図1に示される如く、収納部12の開口部14における他方の対向する辺24、26の一方の辺24には、内フラップ20、22の外側から開口部14を閉塞する蓋部28が形成されている。また、前記対向する辺24、26の他方の辺26における長手方向中央部には、差込部30が形成されており、この差込部30における先端部にはロック用係止片32が形成されている。なお、差込部30におけるロック用係止片32と対向する部位には、内フラップ20、22が延設されている。
図2に示される如く、差込部30のロック用係止片32と対応する蓋部28の位置には、係止孔34が形成されている。また、係止孔34は、蓋部28の係止孔34からロック用係止片32を外す際に、ロック用係止片32に指を掛けるための指掛け用の切欠33の縁部に沿って形成されており、切欠33の縁部の上方から見た形状は円弧状で指がかけ易くなっている。
【0014】
図1に示される如く、蓋部28における切欠33内の部位には、ガイド部36が一体的に形成されており、ガイド部36の先端部36Aは蓋部28の中央28A方向(矢印X方向)へ延設されている。また、ガイド部36の根元部36Bは、開口部14における辺16、18、24、26(図4には辺24のみ記載)に対して個装箱10を構成するダンボール2枚分下方側へずれている。
【0015】
従って、図4に示される如く、内フラップ20、22上に保証書等の書類40を乗せ、蓋部28を閉じ、差込部30のロック用係止片32を係止孔34に挿入した場合には、ロック用係止片32は、ガイド部36によってガイドされ、書類40と蓋部28との間に挿入されるようになっている。
【0016】
なお、図1に示される如く、蓋部28に指掛け用の切欠33を形成する際に、この部位を蓋部28から切り離さずにガイド部36を形成している。
【0017】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0018】
本実施形態では、個装箱10の収納部12に商品を納め、内フラップ20、22によって収納部12の開口部14を閉塞し、内フラップ20、22上に保証書等の書類40を乗せ、蓋部28を閉じると、図4に示される如く、蓋部28形成され、蓋部中央26A側へ延設されたガイド部36が、書類40に対してオーバーラップし、蓋部28側の位置となる。
【0019】
この結果、差込部30のロック用係止片32を、蓋部28に形成された係止孔34に挿入すると、ロック用係止片32は、ガイド部36によってガイドされ、書類40と蓋部28との間に確実に挿入される。このため、個装箱10を小型で薄型のサック箱とした場合にも、梱包時、ロック用係止片32が書類40にその側面から干渉し、図6に示す従来技術のように書類が損傷するのを防止できる。
【0020】
また、本実施形態では、蓋部28に指掛け用の切欠33を形成する際に、この部位を蓋部28から切り離さずにガイド部36を形成しているため、個装箱10の材料を効率良く使うことができ、コストを低減できる。
【0021】
また、本実施形態では、差込部30におけるロック用係止片32と対向する部位に内フラップ20、22が延設されているため、内フラップ20、22により書類40を支持することで、書類20に皺等が発生するのを防止できる。
【0022】
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、収納部12の底部を上記構成と同じ構成としても良い。
【0023】
【発明の効果】
本発明は、上記構成としたので、請求項1に記載の発明では、個装箱をサック箱型で小型化で薄型化した場合にも、係止片と書類との干渉を防止できるという優れた効果を有する。また、材料を効率的に使用でき、コストを低減できるという優れた効果を有する。さらに、書類に皺等が発生するのを防止できるという優れた効果を有する。
【0024】
また、請求項2に記載の発明では、個装箱をサック箱型で小型化で薄型化した場合にも、係止片と保証書との干渉を防止できるという優れた効果を有する。また、材料を効率的に使用でき、コストを低減できるという優れた効果を有する。さらに、保証書に皺等が発生するのを防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る個装箱の梱包途中における外観の一部を示す斜視図である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る個装箱の梱包後における外観の一部を示す斜視図である。
【図3】 本発明の一実施形態に係る個装箱の梱包途中における外観の一部を示す斜視図である。
【図4】 図2の4−4線に沿った断面図である。
【図5】 従来の個装箱の梱包途中における外観の一部を示す斜視図である。
【図6】 従来の個装箱を示す図4に対応する断面図である。
【符号の説明】
10 個装箱
12 収納部
14 開口部
20 内フラップ
22 内フラップ
28 蓋部
30 差込部
32 ロック用係止片
33 指掛け用の切欠
34 係止孔
36 ガイド部
36A ガイド部の先端部
36B ガイド部の根元部

Claims (2)

  1. 商品を収める収納部と、該収納部の開口部を閉塞する内フラップと、蓋部とを設けた個装箱であって、
    前記収納部における前記開口部近傍に形成され、先端部にロック用係止片を備えた差込部と、
    前記蓋部に形成され、前記ロック用係止片に指を掛けるための指掛け用の切欠と、
    前記蓋部における前記ロック用係止片と対応する位置に前記切欠の縁部に沿って形成された係止孔と、
    前記切欠内に前記蓋部から切り離さずに形成され、先端部が前記蓋部の中央側へ延設されたガイド部と、
    を有し、前記内フラップは前記係止孔へ挿入された前記ロック用係止片と対向する部位まで延設されていることを特徴とする個装箱。
  2. 前記内フラップと前記ガイド部との間に保証書を入れたことを特徴とする請求項1に記載の個装箱。
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