JP4219446B2 - 文字板用版下の製造方法、文字板用版下の製造装置及び文字板用版下の製造方法を記録した記録媒体 - Google Patents

文字板用版下の製造方法、文字板用版下の製造装置及び文字板用版下の製造方法を記録した記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は文字板用版下の製造方法及び文字板用版下の製造装置に関するものであり特に詳しくは、コンピュータシステムを利用して効率的に文字板用版下を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、時計の文字板の様なデザインを所定の基材に製版印刷する場合には、例えば、デザイナーが新しく当該文字板のデータを設計した場合に、当該デザインを所定の台紙、フィルム等の適宜の媒体に当該デザインの文字、図柄、写真等をレイアウトした版下と呼ばれるものが作成される必要がある。
【0003】
従来に於いては、一般的には、設計用のCADを使用して文字板図面を作成し、当該データをデジタルデータ値に変換して版下用の原稿を作成している。
その場合、当該文字板は通常小さいので正規の文字板寸法の5倍の大きさの文字板図面CADデータで作成し、その結果を紙等にプリントアウトして版下メーカーに送付する。
【0004】
版下メーカーでは、係る送付されてきた版下から原寸の10倍の版下を作成すると共に、当該版下に対して所定の補正操作を行って文字板メーカーに送付する。
つまり、CADデータは、点と線のみのデータで構成されているので、そのままでは印刷等の版下の製造には使用できないので、所定のコードの追加或いは書体切換え等の操作が実行されて文字板メーカーに送付される。
【0005】
当該文字板メーカーでは、製版カメラを使用して当該版下の10分の1に縮小して写真撮影を行い、当該透明フィルムに現像して原寸大の版下を得ている。
即ち、従来の文字板用版下の製造方法に於いては、CADシステム、CADデータを使用する事までは効率化されてはいるものの、それ以降の工程に於いては、当該CADデータが直接文字板用版下の製造方法のシステムに対応した状態となっていないので、上記した様な複雑な工程を採用せざるを得ない状態にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を改良し、従来から時計の文字板等の図面の作成に使用されているCADデータ等のコンピュータで使用出来るデジタルデータを使用して直接版下データを作成する事により、迅速で、且つ効率的な文字板用版下の製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した目的を達成するため、基本的には、以下に記載されたような技術構成を採用するものである。即ち、本発明に係る第1の態様としては、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出したのち、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して処理データ表示手段に表示する工程、当該処理データ表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、当該数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程、とから構成されている文字板用版下の製造方法であり、又本発明に係る第2の態様としては、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する装置であって、新たに製作された文字板用デザインに基づいて、コンピュータシステムで使用しえる形式の文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とからなる、当該文字板用デザインに関する複数種のデータ群を作成するデザインデータ変換手段(CAD)、当該デザインデータ変換手段に接続されている文字板用デザインデータ記憶手段であって、当該文字板用デザインデータ記憶手段は、当該第1のデータ群と第2のデータ群をそれぞれ格納する第1データ群格納手段と第2データ群格納手段とを含んでおり、然かも、当該第1及び第2データ群格納手段にはそれぞれ複数のデータレイヤー部が設けられている文字板用デザインデータ記憶手段、当該文字板用デザインデータ記憶手段から選択された当該データを入力し、所望の版下を製造する為の所定の操作を実行する版下編集手段、当該版下編集手段に接続された処理データ表示手段、
当該データ表示手段を制御する処理データ操作手段、当該版下編集手段の出力に応答して所望の版下を印刷する版下印刷手段、及び上記各手段の操作を総合的に制御する中央演算手段とから構成されている版下製造装置であって、当該版下編集手段には、更に、当該文字板用デザインデータ記憶手段の第2データ群格納手段に記憶されている当該第2のデータ群から選択された所定のデータからトンボを設定するトンボ情報設定手段、当該設定されたトンボ情報を記憶するトンボ情報記憶手段、当該文字板用デザインデータ記憶手段の第1データ群格納手段に記憶されている当該第1のデータ群から選択された所定のデータから当該データレイヤー毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作を実行するデータ選択手段、不要な文字板用データを排除操作するデータ排除手段、当該選択されたデータに対する補正操作を実行するデータ補正操作手段、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作を実行する塗り潰し操作手段から選択された少なくとも一つの手段を含んでいる文字板製作用基本版下データ作成手段、文字板製作用基本版下データ作成手段の出力データから、当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、分割する版下データ分割手段、当該分割された当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用版下データを、個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶する色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段、当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成する完成版下データ形成手段、当該完成版下データに所定のコードを付して記憶する完成版下データ記憶手段、当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する版下データ伝達手段、及び、当該伝達された当該版下データに応答して、所定の媒体に版下を印刷する版下印刷手段、とから構成されている文字板用版下の製造装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明に係る文字板用版下の製造方法及び文字板用版下の製造装置は、上記した様な技術構成を採用しているので、従来技術の欠点を改良し、従来から時計の文字板等の図面の作成に使用されているCADデータ等のコンピュータで使用出来るデジタルデータを使用して直接版下データを作成する事により、迅速で、且つ効率的で然かもコストの低減が可能な文字板用版下の製造方法が得られるのである。
【0009】
【実施例】
以下に、本発明に係る文字板用版下の製造方法及び文字板用版下の製造装置の具体例を図面を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図1は、本発明に係る文字板用版下の製造装置の一具体例の構成を示すブロックダイアグラムを示すものであって、図中、文字板設計図面1から当該文字板製造用版下40をコンピュータシステムを介して直接製造する装置100であって、新たに製作された文字板用デザイン1に基づいて、コンピュータシステムで使用しえる形式の文字板仕様決定データを含む第1のデータ群Aと図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群Bとからなる、当該文字板用デザインに関する複数種のデータ群A,Bを作成する、例えばCADシステムの様なデザインデータ変換手段2、当該デザインデータ変換手段2に接続されている文字板用デザインデータ記憶手段3とから構成された作図システム101に於て、当該文字板用デザインデータ記憶手段3は、当該第1のデータ群Aと第2のデータ群Bをそれぞれ格納する第1データ群格納手段31と第2データ群格納手段32とを含んでおり、然かも、当該第1及び第2データ群格納手段31、32にはそれぞれ複数のデータレイヤー部33−1から33−nと34−1から34−nとが設けられている文字板用デザインデータ記憶手段3、当該作図システム101に於ける当該文字板用デザインデータ記憶手段3から適宜選択された文字板用デザインデータを入力し、所望の版下を製造する為の所定の操作を実行する版下編集手段5、当該版下編集手段5に接続された処理データ表示手段6、当該処理データ表示手段6を制御するキーボード等からなる処理データ操作手段7とから構成されたデータ編集システム102、及び当該版下編集手段5の出力に応答して所望の版下を印刷する版下印刷手段8、及び上記各手段の操作を総合的に制御する中央演算手段9とから構成されている版下製造装置100であって、当該版下編集手段5には、更に、当該文字板用デザインデータ記憶手段3の第2データ群格納手段32に記憶されている当該第2のデータ群Bから選択された所定のデータからトンボを設定するトンボ情報設定手段10、当該設定されたトンボ情報を記憶するトンボ情報記憶手段21、当該文字板用デザインデータ記憶手段3の第1データ群格納手段31に記憶されている当該第1のデータ群Aから選択された所定のデータから当該データレイヤー33毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作を実行するデータ選択手段11、不要な文字板用データを排除操作するデータ排除手段12、当該選択されたデータに対する補正操作を実行するデータ補正操作手段13、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作を実行する塗り潰し操作手段14から選択された少なくとも一つの手段を含んでいる文字板製作用基本版下データ作成手段15、当該文字板製作用基本版下データ作成手段15の出力データから、当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数或いは仕上仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上仕様毎のデザイン部分を含めて当該版下データを当該印刷色調の数若しくは仕上仕様の数だけ分割する版下データ分割手段16、当該分割された色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データを個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶する色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段17、当該色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段22の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段21に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成する完成版下データ形成手段17、当該完成版下データに所定のコードを付して記憶する完成版下データ記憶手段23、当該完成版下データ記憶手段23に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段8に転送する版下データ伝達手段18、及び当該伝達された当該版下データに応答して、所定の媒体に版下を印刷する版下印刷手段8、とから構成されている文字板用版下の製造装置100が示されている。
【0010】
上記した本発明に係る具体例に於いては、トンボ情報を、当該文字板用デザインデータ記憶手段3の第2データ群格納手段32に記憶されている当該第2のデータ群Bから選択された所定のデータに基づいて、当該データ編集システム102に設けられている当該版下編集手段5に設けたトンボ情報設定手段10によって作成し、その結果をトンボ情報記憶手段21に一旦格納した後、後工程で当該トンボ情報を当該トンボ情報記憶手段21から読み出して使用する例を示したが、本発明に於ける別の態様に於いては、当該トンボ情報は、作図システム101に設けられた当該デザインデータ変換手段2(CAD)内で作成する事も可能である。
【0011】
係る場合には、当該トンボ情報記憶手段21’は、作図システム101内に設けておく事が可能である。
具体的には、当該作図システム101に設けられた、当該デザインデータ変換手段2(CAD)に接続されたトンボ情報設定手段10’により、当該文字板用デザインデータ記憶手段の第2データ群格納手段に記憶されている当該第2のデータ群から選択された所定のデータからトンボ情報を設定し、当該トンボ情報を当該トンボ情報記憶手段21’に記憶させておく。
【0012】
当該トンボ情報記憶手段21’に記憶された当該トンボ情報は、後の工程に於て、任意に読みだされて使用される事になる。
即ち、本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100の第2の具体例としては、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する装置100であって、新たに製作された文字板用デザイン1に基づいて、コンピュータシステムで使用しえる形式の文字板仕様決定データを含む第1のデータ群Aと図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群Bとからなる、当該文字板用デザインに関する複数種のデータ群A,Bを作成するデザインデータ変換手段(CAD)2、当該デザインデータ変換手段2に接続されている文字板用デザインデータ記憶手段3とであって、当該文字板用デザインデータ記憶手段3は、当該第1のデータ群Aと第2のデータ群Bをそれぞれ格納する第1データ群格納手段31と第2データ群格納手段32とを含んでおり、然かも、当該第1及び第2データ群格納手段31、32にはそれぞれ複数のデータレイヤー部33−1から33−nと34−1から34−nとが設けられている文字板用デザインデータ記憶手段3、当該文字板用デザインデータ記憶手段3の第2データ群格納手段32に記憶されている当該第2のデータ群Bから選択された所定のデータからトンボを設定するトンボ情報設定手段10’、当該設定されたトンボ情報を記憶するトンボ情報記憶手段21’等で構成される作図システム101、及び当該文字板用デザインデータ記憶手段3から選択された当該データを入力し、所望の版下を製造する為の所定の操作を実行する版下編集手段5、当該版下編集手段5に接続された処理データ表示手段6、当該処理データ表示手段6を制御するキーボード等からなる処理データ操作手段7等から構成されているデータ編集システム102と、当該データ編集システム102に設けられた版下編集手段5の出力に応答して所望の版下を印刷する版下印刷手段8、及び上記各手段の操作を総合的に制御する中央演算手段9とから構成されている版下製造装置100であって、当該版下編集手段5には、更に、当該文字板用デザインデータ記憶手段3の第1データ群格納手段31に記憶されている当該第1のデータ群Aから選択された所定のデータから当該データレイヤー33毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作を実行するデータ選択手段11、不要な文字板用データを排除操作するデータ排除手段12、当該選択されたデータに対する補正操作を実行するデータ補正操作手段13、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作を実行する塗り潰し操作手段14から選択された少なくとも一つの手段を含んでいる文字板製作用基本版下データ作成手段15、当該文字板製作用基本版下データ作成手段15の出力データから、当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数或いは仕上仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上仕様毎のデザイン部分を含めて当該版下データを当該印刷色調の数若しくは仕上仕様の数だけ分割する版下データ分割手段16、当該分割された色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データを個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶する色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段17、当該色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段22の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段21’に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成する完成版下データ形成手段17、当該完成版下データに所定のコードを付して記憶する完成版下データ記憶手段23、当該完成版下データ記憶手段23に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段8に転送する版下データ伝達手段18、及び当該伝達された当該版下データに応答して、所定の媒体に版下を印刷する版下印刷手段8、とから構成されている文字板用版下の製造装置100である。
【0013】
本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100に於いては、図1に示す様に、当該文字板用デザインデータ記憶手段3に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出し、当該文字板用データ編集システム5に供給するに際し、少なくとも当該データレイヤー部から抽出されたデータを、適宜のデータ形式に変換させるデータ形式変換手段4が、設けられており、当該データ形式変換手段4を介して形式が変換された当該データが当該処理データ表示手段6とデータ操作手段7とを含む文字板用データ編集システム5に供給される様に構成する事が望ましい。
【0014】
係るデータの型式変換方法としては、例えば、後述する様に、CAD機能に適合したデータ型式を、ポストスクリプト言語等の専用言語で記述された例えばEPS(Encapusuled PastScript)型式のデータに変換する様にするものである。
係るデータの型式変換は、上記の具体例に限定されるものではなく、場合によっては、図1に示す様に、当該完成版下データ記憶手段15に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段8に転送するに際し、当該抽出され当該版下印刷手段8に転送される当該完成版下データのデータ形式を変換するデータ形式変換手段4’が設けられており、それによって、当該完成版下データはデータ形式が変換された形式で当該版下印刷手段に供給する様に構成されたものであっても良い。
【0015】
本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100に於ける当該選択されたデータに対するデータ補正操作手段13は、当該版下の印刷に使用されるインクの粘性或いは化学エッチングに於けるサイド・エッチングに起因する版の広がりの程度等を考慮して、当該版下に於ける版部分の太さのデータを調整する手段を含んでいる事が望ましい。
【0016】
又、本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100に於いては、当該選択されたデータに対するデータ補正操作手段13は、当該文字板上に予め定められた凸部或いは凹部が設けられている場合に、当該凹凸部分の高さに応じて、当該版下部分の予め定められた印刷用インクの付着予定位置を変化させる手段を含んでいる事も望ましい。
【0017】
一方、本発明に於ける当該文字板用版下の製造装置100に於て使用される当該選択されたデータに対するデータ補正操作手段13は、当該文字板上に形成される当該文字の形状に応じて、印刷用インクの付着予定位置として予め定められた版部の形状を変更する手段を含んでいる事も好ましい。
更に、本発明に於ける当該文字板用版下の製造装置100に使用される当該データ補正操作手段13は、当該文字板上に形成される文字の内で、当該文字の外周部に接する、互いに隣接する少なくとも2本の直線が予め定められた所定の角度以下で交わっている部分に於いては、当該版下に於ける当該少なくとも2本の直線が交差している部分の内側に所定の切り込む部が設けられる様に補正操作を実行する補正操作手段を含んでいる事が望ましい。
【0018】
又、本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100に使用される当該各補正手段12、13、14等は、予め定められた所定の記憶手段に記憶されている補正変更操作アルゴリズムを適宜当該記憶手段に接続されている事も望ましい。
一方、本発明に於ける当該文字板用版下の製造装置100に使用される当該文字板用データを編集する版下編集手段5は、更に、当該分割された複数種の当該色調毎或いは仕上仕様毎の文字板製作用基本版下データ群の少なくとも一つの文字板製作用基本版下データに、文字板コード、モジュール・コード、夜光情報、メーカー名、生産地表示等から構成された少なくとも一つの付属情報を付加する付属情報追加手段25を含んでいる事も望ましい。
【0019】
次に、本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100を使用した文字板用版下の製造方法は、例えば図2に示すフローチャートに沿った処理方法が実行されるものである。
即ち、上記した第1の具体例に係る当該文字板用版下の製造装置100を使用して文字板用版下を製造する場合の製造方法に関し、図2に示すフローチャートの手順に沿って概略を説明する。
【0020】
即ち、ステップ(S1)に於て新たに製作された文字板用デザインが決定され当該デザインに基づいてステップ(S2)においてCADを使用したデータ処理が行われる。
その後、係るCADデータに基づいて、ステップ(S3)に於て、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群Aと図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群Bとに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段31、32に於けるそれぞれのデータレイヤー部33、34に、個別に記憶させる。
【0021】
次いで、当該文字板用デザインデータ記憶手段3(31、32)に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出したのち(ステップ(S4))、ステップ(S5)に於て、適宜のデータ変換手段4、例えばEPS変換処理手段を介して変換処理を実行し、当該変換データをデータ表示手段6とデータ操作手段7とを含む文字板用データ編集システム102に供給する。
【0022】
その後、ステップ(S6)に進み、当該文字板用データ編集システム102に於いて、当該文字板用デザインデータ記憶手段31に記憶されている当該第2のデータ群Bの所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段21に記憶する。
次いで、ステップ(S7)に進み、当該第1のデータ群Aから当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部33−1〜33─nから選択的に抽出して、ステップ(S8)に於てそれらを適宜の操作用表示手段6に表示する。
【0023】
その後、ステップ(S9)に於て、当該操作用表示手段6に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段6を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する。
完成された当該文字板製作用基本版下データを、ステップ(S10)に於て、当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上仕様毎のデザイン部分を含めて当該印刷色調の数だけ若しくは仕上仕様の数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段22に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる。
【0024】
次いで、ステップ(S11)に進み、当該色調別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段22の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段21に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段23に記憶する。
【0025】
その後、ステップ(S12)に於て、当該完成版下データ記憶手段23に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段8に転送し、ステップ(S13)に於て、当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷するものである。
【0026】
更に、本発明に於ける上記図2に示される当該フローチャートのステップ(S9)に於いては、更に具体的なサブルーチンが実行されるものであり、係るサブルーチンの一具体例を図3にフローチャートで示す。
即ち、当該文字板用データ編集システムに於けるステップ(S9)のデータ編集処理としては、当該文字板用デザインデータ記憶手段3に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから選択された当該データレイヤー毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する工程ステップ(S14)、不要な文字板用データの排除する工程ステップ(S15)、当該選択されたデータに対し適宜の補正操作を実行する工程ステップ(S16)、及び当該選択されたデータに対する塗り潰し操作を実行する塗り潰し工程ステップ(S17)から選ばれた一つの操作が実行されるものであり、図3の例は、上記4種類の各工程が、図3のフローチャートの順に実行される例を示すが、本発明に於いては、係る各工程の実行手順は異なるものであってもよく、また一部の操作は省略されても構わない。
【0027】
即ち、当該各操作の内少なくとも複数種の操作が実行される場合には、予め定められた所定のプログラム或いは優先順位に従って各操作が順次に実行される様に構成されている事が望ましい。
本発明に係る当該選択されたデータに対する補正操作は、当該版下の印刷に使用されるインクの粘性或いは化学エッチングに於けるサイド・エッチングに起因する版の広がりの程度等を考慮して、当該版下に於ける版部分の太さのデータを調整する操作を含んでいるものである。
【0028】
又、当該選択されたデータに対する補正操作は、当該文字板上に予め定められた凸部或いは凹部が設けられている場合に、当該凹凸部分の高さに応じて、当該版下部分の予め定められた印刷用インクの付着予定位置を変化させる操作を含んでいる事も望ましい。
一方、本発明に係る当該選択されたデータに対する補正操作は、当該文字板上に形成される当該文字の形状に応じて、印刷用インクの付着予定位置として予め定められた版部の形状を変更する操作を含んでいる事も望ましい。
【0029】
例えば、当該文字板上に形成される文字の内で、当該文字の外周部に接する、互いに隣接する少なくとも2本の直線が予め定められた所定の角度以下で交わっている部分に於いては、当該版下に於ける当該少なくとも2本の直線が交差している部分の内側に所定の切り込む部が設けられる様に補正操作が行われるものである事も望ましい。
【0030】
又、本発明に係る当該各補正操作は、予め定められた所定の記憶手段20に記憶されている補正変更操作アルゴリズムを適宜当該記憶手段20から読み出して実行する様に構成されている事が望ましい。
更に、本発明に於ける当該文字板用データ編集システムに於いては、更に、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎の文字板製作用基本版下データ群の少なくとも一つの文字板製作用基本版下データに、文字板コード、モジュール・コード、夜光情報、メーカー名、生産地表示等から構成された少なくとも一つの付属情報を付加する工程を含んでいるもので有っても良い。
【0031】
本発明に於ける第2の具体例に於いては、ステップ(S6)に於けるトンボ情報作成操作をステップ(S2’)に於けるCAD処理工程と同時に実行する事が出来るので、図2のフローチャートに於けるライン(a)を経由する事になり、従ってステップ(S6)はスキップする事になる。
又、上記した様に、ステップ(S5)に於けるEPS変換処理の如きデータの型式変換操作は、例えばステップ(S19)に示す様にステップ(S11)と(S12)との間でも実行する事が可能であるので、その場合には、図2のフローチャートに於けるライン(b)を経由する事になる。
【0032】
その為、トンボ情報の作成をステップ(S2’)にて実行し、EPS変換処理操作をステップ(S19)で実行する場合には、ステップ(S4)からステップ(S7)にスキップするルートが選択される事になる。
つまり、本発明に係る当該文字板用版下の製造装置100を使用した、文字板用版下の製造方法の第1の具体例としては、例えば、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、新たに製作された文字板用デザインから、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出したのち、適宜のデータ変換手段を介して当該変換データをデータ表示手段とデータ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して操作用表示手段に表示する工程、当該操作用表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上仕様毎のデザイン部分を含めて当該印刷色調の数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、当該色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程、とから構成されている文字板用版下の製造方法である。
【0033】
又、本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於ける第2の具体例としては、例えば、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、当該デザインデータ変換手段に於いて、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出すると共に、当該トンボ情報記憶手段に記憶されているトンボ情報と共に、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して処理データ表示手段に表示する工程、当該処理データ表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、当該数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、当該色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程、とから構成されている文字板用版下の製造方法である。
【0034】
上記本発明に係る文字板用版下の製造方法に於ける当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから選択された当該データレイヤー毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作、不要な文字板用データの排除操作、当該選択されたデータに対する補正操作、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作から選ばれた一つの操作が実行される事が望ましい。
【0035】
又、本発明に係る文字板用版下の製造方法に於ける当該文字板用データ編集システムに於いては、当該各操作の内少なくとも複数種の操作が実行される場合には、予め定められた所定のプログラム或いは優先順位に従って各操作が順次に実行される様に構成されている事も望ましい。
更に、本発明に於ける文字板用版下の製造方法に於て、当該選択されたデータに対する補正操作は、当該版下の印刷に使用されるインクの粘性或いは化学エッチングに於けるサイド・エッチングに起因する版の広がりの程度等を考慮して、当該版下に於ける版部分の太さのデータを調整する操作を含んでいる事ものぞましい。
【0036】
一方、本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於いては、当該選択されたデータに対する補正操作は、当該文字板上に予め定められた凸部或いは凹部が設けられている場合に、当該凹凸部分の高さに応じて、当該版下部分の予め定められた印刷用インクの付着予定位置を変化させる操作を含んでいる事も望ましい。
又、本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於いては、当該選択されたデータに対する補正操作は、当該文字板上に形成される当該文字の形状に応じて、印刷用インクの付着予定位置として予め定められた版部の形状を変更する操作を含んでいる事も望ましい。
【0037】
本発明に於ける当該文字板用版下の製造方法に於て、当該文字板上に形成される文字の内で、当該文字の外周部に接する、互いに隣接する少なくとも2本の直線が予め定められた所定の角度以下で交わっている部分に於いては、当該版下に於ける当該少なくとも2本の直線が交差している部分の内側に所定の切り込む部が設けられる様に補正操作が行われるものである事が好ましい。
【0038】
本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於ける当該各補正操作は、予め定められた所定の記憶手段に記憶されている補正変更操作アルゴリズムを適宜当該記憶手段から読み出して実行する様に構成されている事が望ましい。
又、本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於いては、当該文字板用データ編集システムは、更に、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎の文字板製作用基本版下データ群の少なくとも一つの文字板製作用基本版下データに、文字板コード、モジュール・コード、夜光情報、メーカー名、生産地表示等から構成された少なくとも一つの付属情報を付加する工程を含んでいる事が好ましい。
【0039】
又、本発明に於いては、文字板の原寸のX倍で作成された文字板用デザインを構成するデータ群を1/Xに縮小する工程を含んでいる事も望ましい。
以下に本発明に係る当該文字板用版下の製造方法及び文字板用版下の製造装置の具体例をより詳細に説明する。
先ず、本発明に於いて、作図システム101に於いては、CADを仕様して腕時計の文字板図面を設計するものであり、当該腕時計の文字板は、極めて小さい部品であるから当該文字板図面は、一般に当該文字板のX倍(例えば5〜10倍)の拡大図として設計されており、後の工程で1/X倍に縮小する事になる。
【0040】
当該CAD図面は、文字板の仕様を決定するデータ群Aと図面作成に必要なデータ群Bとに分割される。
そこで、先ず、デザイナーが新しく文字板のデザインを設計した場合には、先ずCADにより必要なデザイン情報をデジタルデータに変換し、その中から、当該文字板の仕様を決定する第1のデータ群Aと図面作成に必要な第2のデータ群Bとに分割して所定の記憶手段に格納するものである。
【0041】
本発明に於ける当該文字板の仕様を決定するデータ群Aは、例えば次の様なものを含んでいる。即ち
(1)文字板外形データ:文字板外形(丸、楕円、矩形、多角形等)
(2)基礎面の仕上げデータ:文字板の基礎表面の仕上げ
・機械的加工の仕上げ:鏡面、梨地、ヘア・ライン、レコード挽き、旭光等
・メッキ加工の仕上げ:湿式メッキ、乾式メッキ等
・印刷加工の仕上げ :スクリーン印刷等
・塗装加工の仕上げ :
(3)仕上げの境界線データ:仕上げの境界線
・鏡面と旭光面との境界線
・A色のメッキ面とB色のメッキ面との境界線
・メッキ面と印刷面との境界線等
(4)時字データ:時字(1時間単位の表示マーク)の外形と数の選択と配置
(5)切分データ:切分(1分、1秒の表示マーク)の外形と数の選択と配置
(6)固定物データ:植え字(文字板上面に固定される金属片よりなる時字)
植え窓(日曜日を視認する孔の縁に固定される金属片よりなる枠体)、
HMR(文字板上面に粘着剤で貼り付けられる金属片よりなる時字、切分、ロゴ)
貴石を固定した台座等
これらも、外形と数が選択され、適宜に配置される。
(7)ロゴデータ: ブランドの書体(文字)やブランドの絵柄の選択と配置
防水表示(WR 10 BAR等)選択と配置
素材表示(Titanium 等)選択と配置
ムーブメントの機能表示(クロノグラフ、ソーラー等)の選択と配置
又、図面作成に必要なデータ群Bは、例えば、次の様なものが含まれる。即ち、
(1)図面枠データ
(2)寸法線データ:寸法線、基準線、注記線、等
(3)文字、数字データ:寸法値、注記、文字板コード、ムーブメント、コード等の部品識別のコード、設計者名等
本発明に於いては、上述した様に、データ群Aに属する各データ、及びデータ群Bに属する各データそれぞれは、互いに別個のレイヤーに属させる事が好ましい。
【0042】
例えば、オペレータは、レイヤー設定コマンドを操作子でクリックし、さらに、植え字の線画をクリックすることで、植え字を1つのレイヤーにまとめて登録する。
時字データ、切分データ、固定物データ、ロゴデータは、それぞれ別個の部品群として記憶装置に格納されている。
【0043】
オペレータは、時字データの部品群を呼出し、適切な時字を選んで文字板外形図上に配置する。(文字板外形のレイヤーと、選択配置された時字のレイヤーが階層的に重なる。)
又、新たに設計された時字データ、切分データ、固定物データ、ロゴデータは、それぞれのレイヤーに従属する様に、各部品群に登録される。
【0044】
更に、上記した(2)の基礎面の仕上げデータは、CAD図面とは切り離して、別個の文字板仕様書データとしてまとめても良い。
係る文字板仕様書データは、文字板のCAD図面に付属させると良い。
或いは、本発明とは別異のシステムで、並列に展開することも出来る。
完成された文字板図面は、登録コマンドを操作子でクリックすれば、記憶装置に登録される。
【0045】
その後、登録された文字板図面は、設計履歴、文字板完成品の仕様チェック等に供される。
その後、完成された文字板図面のCADデータを編集システムに転送する。
係る操作は、オペレータが転送コマンドを操作子でクリックすれば良い。
次に、本発明に係る文字板用版下の製造方法のより詳細な具体例を説明する。
【0046】
本具体例に於いては、時字、切分、ロゴのみが印刷される場合である。
従って、例えば、基礎面の仕上げとして、例えば、湿式メッキで基礎面全面にメッキ膜が形成され、仕上げの境界線データは含まれない。
以下に本発明に係る上記した主な工程(ステップSn)に付いて、その概要を説明する。
【0047】
即ち、図2に示すフローチャートに於て、ステップ(S1)〜ステップ(S4)により作成された処理データは、ステップ(S5)に於てEPS変換処理により、当該作図システム101から転送されて来たCADデータの型式を変換する。
即ち、CAD機能に適合したデータ型式を、ポストスクリプト言語等の専用元号で記述された出力用データの型式に変換する。
【0048】
換言すれば、「CANVAS」型式で表現されたデータをポストスクリプトプリンタに適合すいる型式、即ちEPS(Encapusuled PastScript)型式のデータに変換する様にするものである。
ここで使用されるソフトウェアは、例えば、以下の通りである。
マッキントッシュ社製:Adobe Illustrator
シャープ社製: CAP−G (版下専用CAD)
本発明に於ける当該ステップ(S5)によって得られた処理データを当該処理データ表示手段6に適宜に表示して、作図データの適正をチェックする事が出来る。
【0049】
当該処理データの表示結果の一例を図4に示す。
図4から理解される様に、本具体例に於いては、文字板41、文字板仕様データ42、基準線43、時字部分44、切分部分45、ロゴ部分46、寸法線47及び文字板及びその他の情報に関するコード部48等が示されている。
次にステップ(S6)に於けるトンボ情報の設定に付いて説明する。
【0050】
データ群Bに於ける基準線を基準として、トンボ(印刷加工字に、文字板と版下との位置合わせを行う基準線)を設定する。
通常、トンボは、時刻表示に於ける12、3、6、9時位置の4箇所に設定される。
当該トンボの形状は、特に限定されないが、十文字型、L字型、−型等が仕様される。
【0051】
当該トンボの書き込みは、操作子でトンボコマンドをクリックすることで行われ、それによって、トンボが文字板図面上に書き込まれる。
オペレータがレイヤー設定コマンドを操作子でクリックし、さらにトンボをクリックすることで、当該トンボを一つのレイヤーに纏めて登録する事が出来る。
それによって、トンボのレイヤーが新たに作成される事になる。
【0052】
本発明に係る当該ステップ(S6)によって得られるトンボ情報入りの処理データの表示状態を図5に示す。
図5に於いては、図4と重複してトンボ情報49が設定されている事が理解される。
図5の具体例に於いては、当該トンボ情報49は−型の表示を採用している。
【0053】
又、本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於ける当該ステップ(S7)に於いては、データの選択が実行されるものであり、具体的には、オペレータは、操作子で各データの一覧を画面に表示する。
そして、各レイヤーに分割されたデータの中から、文字板を製造する為に版下が必要とされるデータを選択する。係るデータは、データ群Aから選択される。
【0054】
ここでは、印刷加工には必ず版下を必要とするため、時字データ、切分データ、ロゴデータ等のレイヤーが選択される。
当然のことながら、トンボ情報のレイヤーも選択される。
次に、本発明に於ける当該文字板用版下の製造方法のステップ(S15)に於けるデータの排除の操作に付いて説明するならば、当該操作は、オペレータが、選択したデータ以外の不要なデータを排除する操作である。
【0055】
係る操作は、操作子で排除コマンドをクリックし、さらに、各データの一覧に於ける不要データをクリックすることによって実行される。
その結果、階層的に多数重ねあわされたレイヤー群から、クリックされたデータのレイヤーが排除されて、画面から削除される。
このように、各データは互いに別異のレイヤーである為、データの排除が容易に実行される。
【0056】
この工程に於いては、データ群Bのレイヤーは全て必ず排除される事になる。
又、植え字等の固定に版下は不要である為、データ群Aの内、固定物データも排除されることになる。
その結果、この工程で排除されるデータは、文字板外形データ、仕上げ境界データ、固定物データ、図面枠データ、寸法データ、文字、数字データ等である。
【0057】
かくして、図6に示す様に、版下作成に必要なデータのみからなる基本版下データが抽出される。
係る抽出された基本版下データは、適宜の記憶手段に登録しておくことが可能である。
次いで、本発明に於ける文字板用版下の製造方法で使用されるステップ(S16)に於けるデータの補正操作に付いて説明する。
【0058】
当該ステップ(S16)に於いては、オペレータは、印刷手法にあわせて、時字データ、切分データ、ロゴデータ等を補正する。
CADデータは、あくまでも印刷が施された文字板完成品の外観を示すものであり、係る外観を得る為に、例えば、印刷に用いるインクの粘性、或いは化学エッチングで製版する時のサイド・エッチングに起因する版の拡がり等を考慮して、時字、切分、ロゴの太さ等を補正する。
【0059】
通常、版の太さは、細めに補正される。或いは、コイニングやエンボス等のプレス加工によって、予め凸部が設けられた文字板に印刷する場合には、それらの印刷する位置を補正する事もある。
又、本発明に於ける文字板用版下の製造方法で使用されるステップ(S17)に於けるデータの塗りつぶし操作に付いて説明する。
【0060】
当該ステップ(S17)に於いては、オペレータは、時字、切分、ロゴに於ける線で閉鎖された区域内を塗りつぶす操作を実行することによって、面データを作成する。
つまり、CADデータは、例えば、矩形の時字を4本の線分の集合として認識しているに過ぎず、当該矩形の内部の面として認識していない。
【0061】
従って、版下を作成する為には、当該CADの線データを面データに変換する必要がある。
その為、当該塗りつぶし操作は、操作子によって、塗りつぶしコマンドをクリックすることによって実行される。
その結果得られた処理データの表示状態は、例えば図7に示す様な状態となる。
【0062】
次に、本発明に於ける文字板用版下の製造方法で使用されるステップ(S10)に於ける基本版下データの分割(版分け)操作に付いて説明する。
当該ステップ(S10)に於いては、オペレータは、時字、切分、ロゴに於ける印刷色調に合わせて、基本版下データの各データを分割して、それぞれ個別のレイヤーに登録する。
【0063】
つまり、印刷の色調の数だけ版下が必要になるからである。
例えば、時字と切分が同一の印刷色調で、ロゴのみが異なる印刷色調である場合には、時字と切分のレイヤー(ファイルI)とロゴのみのレイヤー(ファイルII)とに分割して登録される。
或いは、時字、切分、ロゴがそれぞれ別異の印刷色調である場合には、時字データ、切分データ、ロゴデータの3個のレイヤーに分割してファイルする必要がある。
【0064】
逆に、時字、切分、ロゴが全て同一色調である場合には、当該分割操作は不要である。
今、上記した具体例に於て、時字と切分が同一の印刷色調で、ロゴのみが異なる印刷色調である場合に於ける、分割処理された時字データ、切分データからなるレイヤーのファイルは図8に例示されており、又ロゴデータのみからなるレイヤーのファイルは図9の例示されている。
【0065】
本発明に於いては、当該版下データの分割は、印刷色調の相違により実行されるのみでなく、当該文字板の仕上仕様の数によっても分割処理が実行されるものである。
例えば、図10に示す様に、文字板41の中央部53が金メッキされ、その周辺部52が黒メッキされる様なデザインの場合、当該文字板41の全面に金メッキををした後、その境界線50に相当する大きさのマスク51を使用して、黒メッキを行う事になる。
【0066】
従って、係る場合も版下が少なくとも2個必要であり、又図11に示された文字板41では、中央の境界線50の内側が旭光面仕上げとし、その周囲は鏡面仕上げを施す場合を示すものであり、その為に例えば中心部に、当該境界部50に相当する大きさの開口部54を有するマスク51が使用されるものであるが、同様に版下が少なくとも2個必要である。
【0067】
従って、係る仕上仕様が複数種ある場合には、当該仕上仕様の数に応じて版下も分割する必要がある。
次に、、本発明に於ける文字板用版下の製造方法で使用されるステップ(S11)に於けるトンボの重ね合わせ操作に付いて説明する。
当該ステップ(S11)に於いては、上記したそれぞれの分割されたファイルI及びファイルIIのそれぞれに、トンボ情報のレイヤーを重ね合わせる必要がある。
【0068】
即ち、オペレータは、ファイルIとトンボ情報のレイヤーを重ね合わせて再度ファイルIとして登録する事になり、同様にして、ファイルIIも、トンボ情報のレイヤーを重ね合わせて再度ファイルIIとして登録する事になる。
本発明に於いては、ステップ(S10)で分割された基本版下データの一部若しくは全部について、以下の3工程を追加する事も可能である。
【0069】
即ち、第1の追加工程としては、付属情報の書き込み操作である。
当該付属情報としては、文字板コード、モジュール・コード、夜光情報、メーカー名、生産値表示等がある。
オペレータは、ファイルIとファイルIIの何れか1つを適宜選択し、付属情報を書き込む。
【0070】
例えば、ワープロ入力で書き込まれる。当該付属情報は、文字板完成品と腕時計に於ける他の部品(腕時計ケースやモジュール等)とを正確に組み合わせる為の案内情報となる。又当該情報は、アフターサービスに於て、文字板完成品を顧客に供給する案内情報ともなる。
例えば、ファイルIIに付属情報を記入すれば、文字板完成品にはロゴと付属情報とが同一の印刷色調で印刷される。
【0071】
又当該付属情報に対して、ステップ(S4)に於けるデータの補正を施しても良い。
図12に、当該付属情報が付帯された版下データの例が示されており、当該データには、ロゴマーク55が付属情報として付加されている。
又第2の追加工程としては、データの縮小操作である。
【0072】
つまり、上記した分割されたファイルIとファイルII双方を1/ X倍(1/5〜1/10倍)に縮小するものである。
当該縮小操作は、操作子で縮小コマンドをクリックすることによって実行される。
係る操作によって、ファイルIとファイルIIのデータは、文字板完成品の原寸の大きさとなる。かくして、ファイルIより完成版下データI’が作成され、ファイルIIから完成版下データII' が作成される。
【0073】
次に、第3の追加工程としては、データの登録操作である。
つまり、完成版下データI’と完成版下データII' は、記憶装置(データベース)に記憶させる事が出来る。
当該完成版下データは、完成された文字板図面のデータは別個のファイルとして記憶される。
【0074】
登録コマンドを操作子でクリックすることによって、記憶装置に登録する事が可能となる。
係る場合に、当該登録される完成版下データが、どの文字板にどの版下が用いられるかを識別する為に、登録される完成版下データに文字板コードを付帯させる事が望ましい。
【0075】
次に、本発明に於ける文字板用版下の製造方法で使用されるステップ(S12)に於ける完成版下データの転送操作に付いて説明する。
当該ステップ(S11)に於いては、オペレータは、完成版下データであるファイルI’とファイルII' を版下印刷器にオンラインで転送する。
係る転送操作は操作子で転送コマンドをクリックする事によって実行される。
【0076】
かかる版下印刷器としては、ドライフィルム用、或いは湿式フィルム用の高速度レーザーレコーダーを使用する事が出来る。
例えば、以下の製品が使用可能である。
即ち、(1)小型イメージ・セッターAXES5000(TOO社製)或いは(2)ドライ・セッター(ハイデルベルグプリプレス社製・・旧名ライノタイプ社)
係る工程に於て、データを転送を行う場合に、オペレータは、透明フィルムに対する完成版下データのレイアウト指示が可能である。
【0077】
例えば、完成版下データであるファイルI’とファイルII' と共に、異なる文字板の完成版下データ(ファイルIII' とファイルIV' を一枚の透明フィルムにポジ・フィルムとして印刷させる事も可能である。
次に、本発明に於ける文字板用版下の製造方法で使用されるステップ(S13)に於ける版下の印刷操作に付いて説明する。
【0078】
当該ステップ(S13)に於いては、完成版下データの転送を受けた当該版下印刷器は、レイアウト指示に従って、当該フィルムに完成版下データをプリント・アウトする。
或いは、オペレータに操作子で印刷コマンドをクリックさせても良い。
当該印刷結果の一例を図13に示す。
【0079】
かくして、透明フィルムに印刷された版下が完成する。
即ち、完成版下データファイルI’より版下が完成され、また完成版下データファイルII' より他の版下が完成する。
この時、どの文字板にどの版下が用いられるかを識別する為に、それぞれの版下の近傍に関連する文字板コードが印刷される事が望ましい。
【0080】
また、オペレータは上記ステップ(S4)からステップ(S9)の順序を、自由に入替えする事が可能である。
どの様な順序で操作しようとも、完成版下データが得られれば良い。
例えば、特殊オフセット印刷と言われるパット印刷の手法を用いるとすれば、版下(a)から写真製版によって凹版(a−1)が作成される。当該凹版(a−1)は、時字と切分とを印刷する為の版である。
【0081】
同様に、版下(b)からロゴを印刷する為の凹版(b−1)が作成される。
係る凹版(a−1)を用いて、予め全面にメッキされた文字板に、パット印刷手法により文字板に時字と切分とが印刷される。
同様に凹版(b−1)を用いて、ロゴが印刷される。
この例以外にも、例えば、このように作成された版下を利用して、平版オフセットやスクリーン印刷等の公知の印刷手法が施される。
【0082】
又、係る印刷を施した後に、必要により、様々な固定物(植え字、植え窓、HMR、貴石を固定した台座等)が固定される。
次に、文字板の使用による他の例を以下に説明する。
(1)基礎面の仕上げとして、基礎面全面が印刷される場合
(仕上げの境界線データは含まれない)
当該文字板の基礎面全面に印刷を施すときも、版下を必要とする。
【0083】
従って、ステップ(S2)のデータの選択に於て、文字板外形データが選択される。
Figure 0004219446
(2)基礎面の仕上げに、複数の機械的加工の仕上げを含む場合
文字板の基礎面に複数の仕上げを並列させるときも、版下が必要となる。
【0084】
よって、ステップ(S2)のデータの選択に於て、境界線データが選択される。係るデータにより版下が作成される。
例えば、文字板の基礎面に鏡面と旭光面とが存在する場合、先ず文字板の基礎面に全面を鏡面に仕上げる。
その後、鏡面部分をスクリーン印刷等でマスクする。そして、当該マスクされた部分以外の面に旭光の目付に仕上げる。
【0085】
そして有機溶剤を用いて、スクリーン印刷によるマスクを剥離する。係る場合、鏡面部分のみをスクリーン印刷によってマスクする為に、スクリーン印刷用の版下が必要となる。
係る版は、鏡面と旭光面の境界線データより作成された版下(製版用フィルム)から写真製版によって作成される。
【0086】
(3)基礎面の仕上げに、複数のメッキ面を含む場合
メッキ面の境の境界線データが選択される。係るデータより、版下が作成される。
例えば、金色/黒色の2色メッキを施す場合、文字板の基礎面の全面にAuメッキを施す。
【0087】
そして、金色を残す部分に版下を利用して、フォトレジストでマスクをする。
その後、黒Niメッキ、黒Crメッキ、或いは黒Rhメッキ等を施す。
それから、有機溶剤で当該マスクを剥離し、さらに、透明塗料を全面に塗装する。
かくして、金色/黒色の2色メッキが施される。
【0088】
メッキには、湿式メッキの他、蒸着等の乾式メッキを用いても良い。
(4)基礎面の仕上げに、メッキ面と印刷面とを含む場合
メッキ面と印刷面との境界線データが選択される。
係るデータにより版下が作成される。
例えば、文字板の基礎面の全面にメッキを施す。そして版下を利用して、スクリーン印刷によって印刷を要する面に印刷を行う。
【0089】
(5)植え字等の上面に更に印刷する場合
植え字等の上面に、更に印刷をする場合、文字板図面より、かかる印刷用の版下を作成する必要がある。
この場合、植え字を固定した後に、版下を利用して、植え字の上面に、パット印刷、或いはスクリーン印刷をする。
【0090】
その他の具体例としては、例えば、ステップ(S10)に於ける基本版下データの分割(版分け)操作に於て、基本版下データの分割を実行しない場合もある。
つまり、印刷に利用されるデータ全てを分割せずに1つの版下として、透明フィルムに印刷させる。
【0091】
版下より、写真製版によって版を作成する:
(1)基板(ガラス又は金属)にフォトレジスト膜をコートする。
(2)版下を利用して露光し、現像する。
(3)基板をエッチングする。
(4)有機溶剤でフォト・レジスト膜を剥離する。
【0092】
(5)版が完成する。
この時、エッチングする前に、印刷色調を考慮して版分けを行う。
これは、エッチングされたくない箇所(版に残したくないデータ)に感光乳剤を塗布して穴埋めし、エッチングすれば良い。
他の版を得る為には、感光乳剤を塗布する箇所を変更して上記した工程を繰り返す。
【0093】
例えば、前段の例によれば、時字、切分、ロゴの全てを1つの版下として作成する。そしてエッチングする前にロゴの部分のみを感光乳剤を塗布して穴埋めし、エッチングすれば、時字と切分の為の版が完成する。
そして、別の基板にフォトレジスト膜をコートして現像した後、今度は時字と切分の部分に感光乳剤を塗布して穴埋めし、エッチングすれば、ロゴの為の版が完成する。
【0094】
又、本発明に於ける当該基本版下データ抽出システムに付いては、前記したステップ(S7)とステップ(S15)に於けるデータの選択と排除をコンピュータを用いて自動的に実行するシステムを導入する事も可能である。
オペレータが基本版下データ作成コマンドをクリックすると、文字板の仕様を決定するデータ群Aの内、印刷加工されるデータのレイヤー、仕上げの境界線データ、及びトンボのレイヤーのみが選択され、データ群Aに於けるその他のレイヤー、及びレイヤー群Bの全てが排除される。
【0095】
オペレータは、CADで文字板図面を作成するとき、データ群Aの内どのデータに版下が必要かを判断し、版下専用のレイヤーとして登録する必要がある。
前記の例示に従えば、時字と切分のレイヤー、つまりファイルIを版下レイヤー1として登録させ、ロゴのレイヤーつまりファイルIIを版下2 として登録する。
【0096】
更に、トンボ情報のレイヤーを版下レイヤー3として登録する。
そして、基本版下データ作成コマンドを操作子でクリックすれば、版下レイヤー1、2、3のみが選択され、他は排除される。
かくして、簡便に基本版下データが抽出される。
又、本発明に係るデータ補正操作は自動化される事が好ましい。
【0097】
その例としては、例えば、図14に示す様に、印刷される線63と線64とが接近して交わる箇所60の交差角度θが、例えば鋭角に交差する箇所には、印刷用インクが交差して多量に転写される為、鋭角のコーナーが丸まってしまうと言う問題がある。
係る問題を回避する為に、版下における当該交差する箇所60には、線63、64の内側に向けて切り込み61を設けて置く必要がある。
【0098】
交差する線と線との角度θが、所定の角度未満である場合、自動的に切り込みを設けるシステムとする事が望ましい。
係る操作の手順を図14のフローチャートを参照しながら説明する。
スタート後、ステップ(1)に於て、当該版下の線63と線64とが交差しているか否かが判断され、NOであれば、ステップ(4)に進むが、YESであればステップ(2)に進み、当該交差部60に於ける当該線63と線64との交差角度が所定の角度以下であるか否かが判断され、NOであれば、ステップ(4)に進むが、YESであればステップ(3)に進み、当該交差部60の交差部に切り込み部61を形成し、ステップ(4)に進み、当該交差部が未だ版下に存在するか否かが判断され、まだ存在するのであれば、ステップ(1)に戻り上記した各工程が繰り返され、当該交差部60が版下に存在しない場合には、エンドとなる。
【0099】
又、他の具体例としては、例えば、コイニングやエンボス等のプレス加工によって、予め凸部が設けられた文字板に印刷する場合、係る凸部の近傍は、パットの歪みにより印刷位置が凸部よりに変移する。
係る問題を解決する為に、版下に於ける凸部の近傍は、印刷する際に係る変移量を見込んで印刷位置を当該凸部より離す方向にずらせておく事が望ましい。
【0100】
係る変移量は凸部の高さに関連して決定される。
当該操作の手順を図16のフローチャートを参照しながら説明する。
スタート後、ステップ(1)に於て、印刷前に版下に凸部が設けられているか否かが判断され、NOであれば、エンドとなり、YESである場合には、ステップ(2)に進んで、凸部の高さを検出する。その後ステップ(3)に進んで、当該凸部の高さから変移量を演算し、ステップ(4)に進んで当該変移量に応じて、当該凸部近傍の印刷位置をずらし、エンドとなる。
【0101】
本発明に於ける他の態様としては、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出した、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して操作用表示手段に表示する工程、当該操作用表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調若しくは仕上げ仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上仕様毎若しくは仕上げ仕様別のデザイン部分を含めて当該印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、当該色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び
当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程とから構成されている文字板用版下の製造方法をコンピュータに実行させる為のプログラムを格納した記録媒体である。
【0102】
同様に、本発明於ける更に他の態様としては、文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、当該デザインデータ変換手段に於いて、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出すると共に、当該トンボ情報記憶手段に記憶されているトンボ情報と共に、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出した、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して操作用表示手段に表示する工程、当該操作用表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調若しくは仕上げ仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上仕様毎若しくは仕上げ仕様別のデザイン部分を含めて当該印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上仕様毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、当該色調別若しくは仕上仕様別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程、とから構成されている文字板用版下の製造方法をコンピュータに実行させる為のプログラムを格納した記録媒体である。
【0103】
本発明に係る当該文字板用版下の製造方法に於いては、図1に示す文字板用版下の製造装置100を同一の企業内に於ける同一の部署に設置して、図2に示すフローチャートに従って、ステップ(1)からステップ(13)の各工程を連続的に実行する様にする事が基本的には考えられるが、場合によっては、例えば、図1に於ける作図システム101、処理データ編集システム102、版下印刷システム8を分割して、別々の部署に配置し、当該各部署をラインで結びネットワークを形成して、適宜の情報伝達手段を使用してデータの伝達を行いながら、図2のフローチャートの各操作を実施する様にしても良い。
【0104】
つまり、例えば、当該作図システム101を設計区と称し、処理データ編集システム102と版下印刷システム8を含めて製造区と称するならば、当該設計区は、時計会社の設計部門が所有し、当該製造区は同一時計会社の製造部門が所有する様に設定する事が可能である。
又、場合によっては、図1に示す文字板用版下の製造装置100の一部である設計区を上記時計会社の設計部門若しくは販売部門が所有し、当該製造区を文字板メーカーが所有して、その間を適宜の回線で接続する事によって、データの通信を行いながら、半自動的、又は全自動的に当該図2のフローチャートを実行させる事が可能である。
【0105】
その場合、ステップ(4)の選択された基本版下データを記憶しておく記憶手段を当該作図システムつまり設計区に設けておくか、又当該データ編集システムつまり製造区に設けるかは任意である。
【0106】
【発明の効果】
本発明に係る文字板用版下の製造方法及び文字板用版下の製造装置は、上記した様な技術構成を採用しているので、従来から時計の文字板等の図面の作成に使用されているCADデータ等のコンピュータで使用出来るデジタルデータを使用して直接版下データを作成する事により、迅速で、且つ効率的で然もコストの低減が可能な文字板用版下の製造方法が得られるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る文字板用版下の製造装置の一具体例の構成を説明するブロックダイアグラムである。
【図2】図2は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例の操作手順を示すフローチャートである。
【図3】図3は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例の操作手順を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図5】図5は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図6】図6は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図7】図7は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図8】図8は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図9】図9は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図10】図10は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図11】図11は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図12】図12は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図13】図13は、本発明に係る文字板用版下の製造方法の一具体例に於いて設計された文字板用版下のデータを処理データ表示手段に表示した表示例の構成を説明する図である。
【図14】図14は、本発明に係る文字板用版下の製造方法に於ける、データ補正操作の一具体例の構成を説明する図である。
【図15】図15は、図14に示すデータ補正操作に係る操作手順を説明するフローチャートである。
【図16】図16は、本発明に係る文字板用版下の製造方法に於ける、データ補正操作の他の具体例の操作手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…文字板設計図面
2…デザインデータ変換手段(CAD)
3…文字板用デザインデータ記憶手段
4、4’…データ変換手段
5…版下編集手段
6…処理データ表示手段
7…処理データ操作手段
8…版下印刷手段
9…中央制御手段
10、10’…トンボ情報設定手段
11…データ選択手段
12…データ排除手段
13…データ補正操作手段
14…塗り潰し操作手段
15…文字板製作用基本版下データ作成手段
16…版下データ分割手段
17…完成版下データ形成手段
18…版下データ伝達手段
20…制御プログラム
21、21’…トンボ情報記憶手段
22…色調別若しくは仕上使用別文字板製作用版下データ記憶手段
23…完成版下データ記憶手段
25…付属情報追加手段
31…第1データ群格納手段
32…第2データ群格納手段
33−1〜33−n、34−1〜34−n…複数のデータレイヤー部
39…図面枠
40…文字板製造用版下
41…文字板
42…文字板仕上げ仕様
43…基準線
44…時字
45…切分
46…ロゴ
47…寸法線
48…付属情報
49…トンボ
100…文字板用版下の製造装置
101…作図システム
102…データ編集システム

Claims (25)

  1. 文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、
    新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出したのち、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、
    当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、
    当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して処理データ表示手段に表示する工程、
    当該処理データ表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、
    完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、当該数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、
    当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、
    当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び
    当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程
    とから構成されている事を特徴とする文字板用版下の製造方法。
  2. 文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、
    新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、
    当該デザインデータ変換手段に於いて、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出すると共に、当該トンボ情報記憶手段に記憶されているトンボ情報と共に、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、
    当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して処理データ表示手段に表示する工程、
    当該処理データ表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、
    完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、当該数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、
    当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、
    当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び
    当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程
    とから構成されている事を特徴とする文字板用版下の製造方法。
  3. 当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出し、当該文字板用データ編集システムに供給する工程に於いて、少なくとも当該データレイヤー部から抽出されたデータは、適宜のデータ形式変換手段を介して当該形式が変換された変換データの形式で当該処理データ表示手段とデータ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給するものである事を特徴とする請求項1又は2に記載の文字板用版下の製造方法。
  4. 当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程に於いて、当該抽出され当該版下印刷手段に転送される当該完成版下データは、適宜のデータ形式変換手段を介して当該形式が変換された変換データの形式で当該版下印刷手段に供給するものである事を特徴とする請求項1又は2に記載の文字板用版下の製造方法。
  5. 当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから選択された当該データレイヤー毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作、不要な文字板用データの排除操作、当該選択されたデータに対する補正操作、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作から選ばれた一つの操作が実行されるものである事を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の文字板用版下の製造方法。
  6. 当該各操作の内少なくとも複数種の操作が実行される場合には、予め定められた所定のプログラム或いは優先順位に従って各操作が順次に実行される様に構成されている事を特徴とする請求項5記載の文字板用版下の製造方法。
  7. 当該選択されたデータに対する補正操作は、当該版下の印刷に使用されるインクの粘性或いは化学エッチングに於けるサイド・エッチングに起因する版の広がりの程度等を考慮して、当該版下に於ける版部分の太さのデータを調整する操作を含んでいる事を特徴とする請求項5記載の文字板用版下の製造方法。
  8. 当該選択されたデータに対する補正操作は、当該文字板上に予め定められた凸部或いは凹部が設けられている場合に、当該凹凸部分の高さに応じて、当該版下部分の予め定められた印刷用インクの付着予定位置を変化させる操作を含んでいる事を特徴とする請求項5記載の文字板用版下の製造方法。
  9. 当該選択されたデータに対する補正操作は、当該文字板上に形成される当該文字の形状に応じて、印刷用インクの付着予定位置として予め定められた版部の形状を変更する操作を含んでいる事を特徴とする請求項5記載の文字板用版下の製造方法。
  10. 当該文字板上に形成される文字の内で、当該文字の外周部に接する、互いに隣接する少なくとも2本の直線が予め定められた所定の角度以下で交わっている部分に於いては、当該版下に於ける当該少なくとも2本の直線が交差している部分の内側に所定の切り込む部が設けられる様に補正操作が行われるものである事を特徴とする請求項9記載の文字板用版下の製造方法。
  11. 当該各補正操作は、予め定められた所定の記憶手段に記憶されている補正変更操作アルゴリズムを適宜当該記憶手段から読み出して実行する様に構成されている事を特徴とする請求項7乃至10の何れかに記載の文字板用版下の製造方法。
  12. 当該文字板用データ編集システムは、更に、当該分割された複数種の当該色調毎の文字板製作用基本版下データ群の少なくとも一つの文字板製作用基本版下データに、文字板コード、モジュール・コード、夜光情報、メーカー名、生産地表示等から構成された少なくとも一つの付属情報を付加する工程を含んでいる事を特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の文字板用版下の製造方法。
  13. 文字板の原寸のX倍で作成された文字板用デザインを構成するデータ群を1/Xに縮小する工程を含んでいる事を特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の文字板用版下の製造方法。
  14. 文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する装置であって、
    新たに製作された文字板用デザインに基づいて、コンピュータシステムで使用しえる形式の文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とからなる、当該文字板用デザインに関する複数種のデータ群を作成するデザインデータ変換手段(CAD)、
    当該デザインデータ変換手段に接続されている文字板用デザインデータ記憶手段であって、当該文字板用デザインデータ記憶手段は、当該第1のデータ群と第2のデータ群をそれぞれ格納する第1データ群格納手段と第2データ群格納手段とを含んでおり、然かも、当該第1及び第2データ群格納手段にはそれぞれ複数のデータレイヤー部が設けられている文字板用デザインデータ記憶手段、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段から選択された当該データを入力し、所望の版下を製造する為の所定の操作を実行する版下編集手段、
    当該版下編集手段に接続された処理データ表示手段、
    当該データ表示手段を制御する処理データ操作手段、
    当該版下編集手段の出力に応答して所望の版下を印刷する版下印刷手段、及び上記各手段の操作を総合的に制御する中央演算手段とから構成されている版下製造装置であって、
    当該版下編集手段には、更に、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段の第2データ群格納手段に記憶されている当該第2のデータ群から選択された所定のデータからトンボを設定するトンボ情報設定手段、
    当該設定されたトンボ情報を記憶するトンボ情報記憶手段、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段の第1データ群格納手段に記憶されている当該第1のデータ群から選択された所定のデータから当該データレイヤー毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作を実行するデータ選択手段、不要な文字板用データを排除操作するデータ排除手段、当該選択されたデータに対する補正操作を実行するデータ補正操作手段、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作を実行する塗り潰し操作手段から選択された少なくとも一つの手段を含んでいる文字板製作用基本版下データ作成手段、
    文字板製作用基本版下データ作成手段の出力データから、当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、分割する版下データ分割手段、
    当該分割された当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用版下データを、個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶する色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段、
    当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成する完成版下データ形成手段、
    当該完成版下データに所定のコードを付して記憶する完成版下データ記憶手段、
    当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する版下データ伝達手段、及び、
    当該伝達された当該版下データに応答して、所定の媒体に版下を印刷する版下印刷手段、
    とから構成されている事を特徴とする文字板用版下の製造装置。
  15. 文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する装置であって、
    新たに製作された文字板用デザインに基づいて、コンピュータシステムで使用しえる形式の文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とからなる、当該文字板用デザインに関する複数種のデータ群を作成するデザインデータ変換手段(CAD)、
    当該デザインデータ変換手段に接続されている文字板用デザインデータ記憶手段であって、当該文字板用デザインデータ記憶手段は、当該第1のデータ群と第2のデータ群をそれぞれ格納する第1データ群格納手段と第2データ群格納手段とを含んでおり、然かも、当該第1及び第2データ群格納手段にはそれぞれ複数のデータレイヤー部が設けられている文字板用デザインデータ記憶手段、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段の第2データ群格納手段に記憶されている当該第2のデータ群から選択された所定のデータからトンボを設定するトンボ情報設定手段、
    当該設定されたトンボ情報を記憶するトンボ情報記憶手段、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段から選択された当該データを入力し、所望の版下を製造する為の所定の操作を実行する版下編集手段、
    当該版下編集手段に接続された処理データ表示手段、
    当該データ表示手段を制御する処理データ操作手段、
    当該版下編集手段の出力に応答して所望の版下を印刷する版下印刷手段、及び上記各手段の操作を総合的に制御する中央演算手段とから構成されている版下製造装置であって、
    当該版下編集手段には、更に、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段の第1データ群格納手段に記憶されている当該第1のデータ群から選択された所定のデータから当該データレイヤー毎の文字板用データに対して、少なくとも当該選択された当該文字板用データからより適切なデータを更に選択する操作を実行するデータ選択手段、不要な文字板用データを排除操作するデータ排除手段、当該選択されたデータに対する補正操作を実行するデータ補正操作手段、当該選択されたデータに対する塗り潰し操作を実行する塗り潰し操作手段から選択された少なくとも一つの手段を含んでいる文字板製作用基本版下データ作成手段、
    文字板製作用基本版下データ作成手段の出力データから、当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数の内から選択された何れか一方の数に応じて、分割する版下データ分割手段、
    当該分割された当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用版下データを、個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶する色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段、
    当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成する完成版下データ形成手段、
    当該完成版下データに所定のコードを付して記憶する完成版下データ記憶手段、
    当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する版下データ伝達手段、及び、
    当該伝達された当該版下データに応答して、所定の媒体に版下を印刷する版下印刷手段、
    とから構成されている事を特徴とする文字板用版下の製造装置。
  16. 当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出し、当該文字板用データ編集システムに供給するに際し、少なくとも当該データレイヤー部から抽出されたデータを、適宜のデータに形式を変換させるデータ形式変換手段が設けられており、当該データ形式変換手段を介して形式が変換された当該データが当該処理データ表示手段とデータ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給するものである事を特徴とする請求項14又は15に記載の文字板用版下の製造装置。
  17. 当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送するに際し、当該抽出され当該版下印刷手段に転送される当該完成版下データのデータ形式を変換するデータ形式変換手段が設けられており、それによって、当該完成版下データはデータ形式が変換された形式で当該版下印刷手段に供給するものである事を特徴とする請求項14又は15に記載の文字板用版下の製造装置。
  18. 当該選択されたデータに対する補正操作手段は、当該版下の印刷に使用されるインクの粘性或いは化学エッチングに於けるサイド・エッチングに起因する版の広がりの程度等を考慮して、当該版下に於ける版部分の太さのデータを調整する手段を含んでいる事を特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載の文字板用版下の製造装置。
  19. 当該選択されたデータに対する補正操作手段は、当該文字板上に予め定められた凸部或いは凹部が設けられている場合に、当該凹凸部分の高さに応じて、当該版下部分の予め定められた印刷用インクの付着予定位置を変化させる手段を含んでいる事を特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載の文字板用版下の製造装置。
  20. 当該選択されたデータに対する補正操作手段は、当該文字板上に形成される当該文字の形状に応じて、印刷用インクの付着予定位置として予め定められた版部の形状を変更する手段を含んでいる事を特徴とする請求項14乃至17の何れかに記載の文字板用版下の製造装置。
  21. 当該補正操作手段は、当該文字板上に形成される文字の内で、当該文字の外周部に接する、互いに隣接する少なくとも2本の直線が予め定められた所定の角度以下で交わっている部分に於いては、当該版下に於ける当該少なくとも2本の直線が交差している部分の内側に所定の切り込む部が設けられる様に補正操作を実行する補正操作手段を含んでいる事を特徴とする請求項18又は20記載の文字板用版下の製造装置。
  22. 当該各補正手段は、予め定められた所定の記憶手段に記憶されている補正変更操作アルゴリズムを適宜当該記憶手段に接続されている事を特徴とする請求項14乃至21の何れかに記載の文字板用版下の製造装置。
  23. 当該文字板用データ編集手段は、更に、当該分割された複数種の当該色調毎の文字板製作用基本版下データ群の少なくとも一つの文字板製作用基本版下データに、文字板コード、モジュール・コード、夜光情報、メーカー名、生産地表示等から構成された少なくとも一つの付属情報を付加する付属情報追加手段を含んでいる事を特徴とする請求項14乃至22の何れかに記載の文字板用版下の製造装置。
  24. 文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、
    新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出した、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、
    当該文字板用データ編集システムに於いては、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、
    当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して操作用表示手段に表示する工程、
    当該操作用表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、
    完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調若しくは仕上げ仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上げ仕様別のデザイン部分を含めて当該印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、
    当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、
    当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び
    当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程
    とから構成されている文字板用版下の製造方法をコンピュータに実行させる為のプログラムを格納した記録媒体。
  25. 文字板設計図面から当該文字板製造用版下をコンピュータシステムを介して直接製造する方法であって、
    新たに製作された文字板用デザインから、デザインデータ変換手段を介して、当該文字板用デザインを構成する複数種のデータ群を文字板仕様決定データを含む第1のデータ群と図面作成に必要なデータを含む第2のデータ群とに分割すると共に、それぞれの群に分割された各データのそれぞれを、当該各データ群に関して予め定められた複数種のデータレイヤー部で構成された所定の文字板用デザインデータ記憶手段に於けるそれぞれのデータレイヤー部に、個別に記憶させる工程、
    当該デザインデータ変換手段に於いて、当該文字板用デザインデータ記憶手段に記憶されている当該第2のデータ群の所定のデータからトンボを設定し、そのトンボ情報を所定のトンボ情報記憶手段に記憶する工程、
    当該文字板用デザインデータ記憶手段に於ける所定のデータレイヤー部のそれぞれから必要なデータを選択的に抽出すると共に、当該トンボ情報記憶手段に記憶されているトンボ情報と共に、当該データを処理データ表示手段と処理データ操作手段とを含む文字板用データ編集システムに供給する工程、
    当該第1のデータ群から当該文字板を製造するに必要とされるデータ群を当該複数種のデータレイヤー部から選択的に抽出して操作用表示手段に表示する工程、当該操作用表示手段に表示されているデザイン情報をもとにオペレータが適宜の操作手段を使用して当該文字板製作用基本版下データを作成する為の編集操作を実行する工程、
    完成された当該文字板製作用基本版下データを当該文字板に於ける少なくとも主要部分の印刷色調若しくは仕上げ仕様の数に応じて、当該色調毎若しくは仕上げ仕様別のデザイン部分を含めて当該印刷色調の数若しくは仕上げ仕様の数だけ分割し、当該分割された複数種の当該色調毎若しくは仕上げ仕様毎の文字板製作用基本版下データ群を、複数種のデータレイヤー部(メモリー手段)で構成される適宜の色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段に於ける個々のデータレイヤー部のそれぞれに個別に記憶させる工程、
    当該色調別若しくは仕上げ仕様別文字板製作用版下データ記憶手段の個々のデータレイヤー部に記憶されている当該文字板製作用版下データと該トンボ情報記憶手段に記憶されている当該トンボ情報とを読出し、当該両者を合体させることにより完成版下データを形成すると共に当該完成版下データに所定のコードを付して適宜の完成版下データ記憶手段に記憶する工程、
    当該完成版下データ記憶手段に記憶されている複数種の完成版下データから適宜の完成版下データを抽出して、版下印刷手段に転送する工程、及び
    当該版下印刷手段に於いて、所定の媒体に当該抽出された複数種の当該完成版下データに基づいて版下を印刷する工程とから構成されている文字板用版下の製造方法をコンピュータに実行させる為のプログラムを格納した記録媒体。
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