JP4219207B2 - 生分解性複合体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性フィルムと生分解性不織布とからなる生分解性複合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電化製品などの製品包装体や生活資材などに使用されている不織布やフィルムには、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミドなどの合成樹脂が用いられてきた。これらの樹脂からなる製品包装体や生活資材は、使用後は石油製品であるため一般ゴミとしては扱われず、分別回収の後、産業廃棄物として処理されている。ところが、分別回収に手間が掛かることに加え、使用者の環境に対する意識が低い場合は分別が思うように進まず、一般ゴミと混ざったり、不法に放置したりされているケースもあり、廃棄物問題、環境問題を生じていた。このような問題を解決する方法の一つに、自然界に放置されても生分解される素材を用いることが考えられるが、分解性と機械的物性の双方を満足するような成形体は未だ得られていなかった。
【0003】
生分解性ポリマーとしては、セルロース、セルロース誘導体、キチン、キトサン等の多糖類、タンパク質、微生物より作られるポリ3−ヒドロキシブチレートや3−ヒドロキシブチレートおよび3−ヒドロキシバリレートの共重合体、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートなどの脂肪族ポリエステルが知られている。
【0004】
コットンや再生セルロースは安価であるが熱可塑性でないため、これを不織布に加工するにはバインダーを必要とし、バインダー繊維としてポリオレフィンやポリエステル繊維などを用いると、これらの繊維は分解されにくいため残留するといった問題がある。
【0005】
また、微生物により作られるポリ3−ヒドロキシブチレートや、3−ヒドロキシブチレート及び3−ヒドロキシバリレートの共重合体などは、低い強度の製品しか得られず、用途が限定されるという問題があった。
【0006】
また、安価な素材としてポリエチレンにデンプンを混合した素材が検討されているが、生分解性において満足いくものではなかった。
一方、安価で加工性に優れる生分解性ポリマーの代表であるポリ乳酸を使用し、作製された不織布は、エンボス処理により不織布形態をなすが、接着強力が不足気味のため、得られる不織布の機械的性質は、用途によっては不十分で改善が必要となる場合があった。またこれら不織布は、耐水性に劣ることに加え、製品包装などに使用した場合、不織布を構成するポリ乳酸繊維が硬いことから、製品に直接触れるような用途では製品に傷をつけてしまう可能性があった。
【0007】
一方、生分解性脂肪族ポリエステルフィルムを用いた製品包装用のフィルムが実際に使用されているが、フィルムのみでは緩衝材的役割を果たさず、梱包時に緩衝材などが必要となり、梱包開封後の緩衝材によるゴミ問題が懸念される。
【0008】
そこで、これらの問題を解決するために特許文献1では、セルロース系繊維と生分解性脂肪族繊維とを混繊した繊維からなる不織布の少なくとも片面に生分解性脂肪族ポリエステル樹脂よりなるフィルムを積層して成形加工し、部分的または全体に熱接着してなる生分解性成形体を提案している。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−239881号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
この特許文献1のものは、耐水性と生分解性においては満足いくものであったが、フィルムと不織布の接着性は、従来のコットンなどを使用した場合より優れるものの、実用上不十分であり、改善が必要であった。
【0011】
そこで本発明は、このような問題点を解決して、使用後に廃棄処理を行っても自然環境に悪影響を及ぼさず、また、柔軟性、水蒸気透過度に優れ、しかも接着剤を使用することなく熱圧着のみでフィルムと不織布とをラミネート可能な生分解性複合体を提供しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は次の通りである。
(1)生分解性のフィルムと生分解性の不織布とからなり、この不織布の少なくとも片面において前記フィルムと不織布とが熱圧着されてなる複合体であって、前記生分解性のフィルムが、結晶性ポリ乳酸/非晶性ポリ乳酸=50/50質量%〜90/10質量%であるポリ乳酸と、ガラス転移温度が0℃以下かつ結晶融解熱量ΔHmが35J/mg以下である脂肪族−芳香族共重合ポリエステルと、可塑剤と、無機質充填材との混合物により形成されたフィルムであり、前記生分解性の不織布は少なくともポリ乳酸を構成成分とする繊維からなる不織布であるとともに、前記不織布を構成する繊維は、昇温速度10℃/分で融解した後に降温速度10℃/分で示差熱分析したときに降温結晶化温度Tccが存在し、この降温結晶化温度Tccが90℃以上110℃以下であり、結晶化熱量ΔHexoが10J/g以上であることを特徴とする生分解性複合体。
【0013】
(2)引張弾性率が1500MPa以下であることを特徴とする(1)記載の生分解性複合体。
【0014】
(3)水蒸気透過度が100g/m/d以上であることを特徴とする(1)記載の生分解性複合体。
【0015】
(4)フィルムと不織布との接着強力が0.5N/15mm幅以上であることを特徴とする(1)から(3)までのいずれかに記載の生分解性複合体。
【0016】
(5)生分解性のフィルムの引張弾性率が1500MPa以下であることを特徴とする(1)から(4)までのいずれかに記載の生分解性複合体。
【0017】
(6)フィルムと不織布とがエンボス法により熱圧着されていることを特徴とする(1)から(5)までのいずれかに記載の生分解性複合体。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の生分解性複合体において用いられる生分解性フィルムは、(i)ポリ乳酸とガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族ポリエステルと可塑剤と無機質充填材との混合物からなるフィルムである。なお、参考例として、(ii)ガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族ポリエステルと無機質充填材との混合物からなるフィルムと、(iii)ポリ乳酸と可塑剤からなるフィルムと、(iv)ポリ乳酸とガラス転移温度が0℃以下の脂肪族芳香族ポリエステルとの混合物からなるフィルムとを挙げる
【0019】
(ii)のフィルムの場合は、脂肪族−芳香族共重合ポリエステルの結晶融解熱量ΔHmが35J/g以下であることが好ましい。
【0020】
これらのフィルムは、Tダイ押し出しからのテンター法による同時二軸延伸フィルム、逐次二軸延伸フィルム、あるいはサーキュラーダイを用いたインフレーションフィルムのいずれのフィルムであってもよい。
【0021】
ガラス転移温度が0℃以下であって、結晶融解熱量ΔHmが35J/g以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルよりなるフィルムの構成成分としては、脂肪族ジオール、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、環状ラクトン、環状酸無水物、オキシラン類等などが挙げられ、これらの中から選択して縮合されていればよい。また、生分解性に影響を与えない範囲で、必要に応じて鎖延長剤を使用して高分子量化、例えば、多官能であるイソシアネート化合物などにより架橋されていてもかまわない。
【0022】
上記脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどがあり、上記芳香族ジオールとしては、ビス−ヒドロキシメチルベンゼン、トルエンジオールなどが挙げられる。
【0023】
また、上記芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、上記脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン酸などが挙げられ、上記ヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシカプロン酸などが挙げられ、上記環状ラクトンとしては、グリコリド、ラクチド、カプロラクトン、ブチロラクトンなどが挙げられる。中でも、脂肪族成分として1,4−ブタンジオール、アジピン酸、コハク酸を有し、芳香族成分としてテレフタル酸を有するものが好ましい。
【0024】
(iii)および(iv)の生分解性フィルムにおけるポリ乳酸としては、乳酸の構造単位がL−乳酸であるポリL−乳酸、構造単位がD−乳酸であるポリD−乳酸、さらにはL−乳酸とD−乳酸との共重合体であるポリDL−乳酸、またはこれらの混合体が挙げられ、その数平均分子量が8万〜15万であるものが好ましい。これに対し本発明の(i)の生分解性フィルムにおいては、可塑剤のブリードアウトの抑制と、ポリ乳酸の結晶化による製膜安定性とを確保する理由から、結晶性ポリ乳酸と非晶性ポリ乳酸とを併用する。その割合は、結晶性ポリ乳酸/非晶性ポリ乳酸=50/50質量%〜90/10質量%である。ここでの結晶性ポリ乳酸とは、140〜175℃の範囲の融点を有すポリ乳酸樹脂のことを指し、非晶性ポリ乳酸とは、実質的に融点を保有しないポリ乳酸樹脂のことをいう。結晶性ポリ乳酸の割合が50質量%未満であると、ポリ乳酸の結晶化に劣り、安定した製膜が行えない。一方、結晶性ポリ乳酸の割合が90質量%を超えると、可塑剤を保持できなくなって製膜時あるいは製膜後に可塑剤のブリードアウトが生じやすくなる。
【0025】
本発明のフィルムに用いられるポリ乳酸は、主成分が乳酸成分であればよく、ヒドロキシカルボン酸、ジカルボン酸、ジオール等の成分が共重合されていてもかまわない。共重合成分として用いられるヒドロキシカルボン酸としては、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシカプロン酸等が挙げられる。
【0026】
ポリ乳酸の重合方法については特に限定されるものではないが、例えば、環状体であるラクチド、グリコリド、カプロラクトン等を用いて重合する開環重合法等が適用できる。重合時もしくは重合直後に他の重合体や副成分を加え、さらに重合を進める方法も可能である。
【0027】
従来の生分解性脂肪族ポリエステルでは、ポリエステルを構成するジカルボン酸成分は脂肪族のジカルボン酸であったため、得られる樹脂の融点が低く(115℃程度)、その上、柔軟性付与を目的として一般にアジピン酸などの成分を共重合するとさらに融点降下が生じて樹脂の加工性悪化を誘発することから、柔軟性付与を目的とした成分をあまり共重合できなかった。このため、得られる脂肪族ポリエステル樹脂の結晶性もさほど低下しないため、結晶性の高い樹脂となり、可塑剤を添加した場合は、可塑剤を十分保持できずにブリードアウトが見られた。ところが、本発明において使用される脂肪族−芳香族共重合ポリエステルは、ポリエステルの構成成分に芳香族ジカルボン酸を使用しているため、比較的高い融点にて設計可能となる。このため融点降下を誘発する脂肪族ジカルボン酸を脂肪族ポリエステルの場合よりも多量に共重合することが可能となる。これによって、樹脂の加工性に悪影響を及ぼさない程度(融点=100℃程度)にまで脂肪族ジカルボン酸成分を共重合し、結晶性を著しく低下させるような樹脂設計が可能となる。このことにより、脂肪族ポリエステルよりも柔軟性に優れ、可塑剤の保持も格段に向上し、耐ブリードアウト性を改善することができる。
【0028】
また、上述の(i)のフィルムにおいては、可塑剤がポリ乳酸と脂肪族−芳香族ポリエステルとに分配されるため、脂肪族−芳香族共重合ポリエステルの結晶性が高い場合、すなわち結晶融解熱量(ΔHm)が大きい場合は、この結晶化にともなう排除体積効果と非晶領域の絶対的な不足とによって可塑剤のブリードアウトが生じ、樹脂中に可塑剤を保持することが困難となる。そこで、脂肪族−芳香族共重合ポリエステルのΔHmが35J/g以下であることが必要であり、好ましくは25J/g以下である。脂肪族−芳香族共重合ポリエステルのΔHmが35J/gを超えると、樹脂の結晶性向上による非晶領域の低下にともない、可塑剤を保持できなくなり、可塑剤のブリードアウトが著しくなる。なお、ΔHmは、芳香族ジカルボン酸成分と脂肪族ジカルボン酸成分との共重合組成比によって変化する。
【0029】
さらに、上述の(i)のフィルムや(iv)のフィルムにおいて、ポリ乳酸と脂肪族−芳香族共重合ポリエステルとを含有させる場合に、その含有比率は、好ましくは(ポリ乳酸)/(脂肪族−芳香族共重合ポリエステル)=95/5〜20/80質量%、さらに好ましくは(ポリ乳酸)/(脂肪族−芳香族共重合ポリエステル)=80/20〜30/70質量%である。ポリ乳酸の含有比率が95質量%を超えると、得られるフィルムは柔軟性に劣るとともに加水分解性が高くなり、フィルムの物性低下が実用上問題となる。ポリ乳酸の含有比率が20質量%未満であると、脂肪族−芳香族共重合ポリエステル成分の影響により、加水分解性が著しく遅くなる。このため、使用後のコンポスト装置などによる堆肥化処理においては、例えば、攪拌翼にフィルムが絡みつき、コンポスト装置を破損する恐れがあるため、好ましくない。
【0030】
可塑剤としては、ポリ乳酸、脂肪族−芳香族共重合ポリエステルに対して相溶し、かつ、不揮発性であり、環境問題などの観点から無毒性で、さらにFDAに合格しているものが好ましい。このような可塑剤としては、エーテルエステル系可塑剤、オキシ酸エステル系可塑剤がある。エーテルエステル系可塑剤としては、ビスメチルジエチレングリコールアジペート、ビスブチルジエチレングリコールアジペートなどがあり、オキシ酸エステル系可塑剤の具体例としては、アセチルクエン酸トリブチルなどが挙げられる。これら可塑剤は、2種以上混合して使用することもできる。
【0031】
本発明の複合体に用いられるフィルムに柔軟性を与える手法としては、(A)ポリ乳酸に可塑剤を加えてポリ乳酸のガラス転移温度を降下させる方法や、(B)ポリ乳酸に柔軟性の高い高分子材料たとえば上記のガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルをブレンドする方法や、(C)上記(A)(B)の両方を備えた方法などがある。
【0032】
上記のうち、可塑剤を用いてフィルムに柔軟性を付与する(A)や(C)の方法において、可塑剤の配合割合は、組成物全体に対して3〜30質量%であることが好ましく、4〜20質量%であることがさらに好ましい。可塑剤の配合割合が3質量%未満であると、ポリ乳酸のガラス転移温度の低下がほとんど見られず、その結果、得られるフィルムは柔軟性に劣ることになる。可塑剤の配合割合が30質量%を超えると、ポリ乳酸のガラス転移温度が低下しすぎて、得られるフィルムの加水分解速度を促進させることにより、製品寿命が短くなりすぎて実用上問題になるばかりか、可塑剤のブリードアウトが発現して、製膜時のフィルムブロッキングや印刷できないといった問題が生じる。
【0033】
無機質充填材としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、カオリン、マイカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ゼオライト、クレー、ガラスビーズなど一般的な無機質充填材が挙げられる。特に、タルクは、ポリ乳酸の結晶核剤として最も効果を発揮するため好ましい。
【0034】
無機質充填材の平均粒径は、0.1〜5μmであることが好ましい。平均粒径が上記の範囲未満であると、ポリマーに高充填することが困難となり、上記範囲を越えるとフィルムの延伸が困難となり切断が生じやすくなる。
【0035】
無機質充填材の配合目的は、可塑剤による樹脂の可塑化に伴い、製膜時におけるフィルムの溶融張力の著しい低下を抑制するために結晶核剤として作用させること、および、製膜時のブロッキングを抑制すること、滑り性を有すること、フィルムの高ヘイズ、低光沢度等の隠蔽性を有することにある。
【0036】
無機質充填材の含有比率は、組成物全体に対し、好ましくは2〜40質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。無機質充填材の含有比率が2質量%未満であると、無機質充填材が有する結晶核剤的効果が現れない。一方、無機質充填材の含有比率が40質量%を超えると、得られるフィルムの物性や柔軟性が低下し、実用上問題となる。
【0037】
また、本発明では、有機滑剤を使用してもよい。有機滑剤の具体例としては、たとえば、流動パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、天然パラフィン、合成パラフィンなどの脂肪族炭化水素系滑剤、ステアリン酸、ラウリル酸、ヒドロキシステアリン酸、硬化ひまし油などの脂肪酸系滑剤、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、エチレンビスラウリル酸アミドなどの脂肪酸アミド系滑剤、ステアリン酸アルミ、ステアリン酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムなどの炭素数12〜30の脂肪酸金属塩である金属石鹸系滑剤、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどの多価アルコールの脂肪酸(部分)エステル系滑剤、ステアリン酸ブチルエステル、モンタンワックスなどの長鎖エステルワックスなどの脂肪酸エステル系滑剤、またはこれらを複合した複合滑剤などが挙げられる。
【0038】
本発明の生分解性複合体を構成する生分解性フィルムには、必要に応じて有機過酸化物などの架橋剤および架橋助剤を併用して、樹脂組成物に軽度の架橋を施すことも可能である。
【0039】
架橋剤の具体例としては、n−ブチル−4,4−ビス−t−ブチルパーオキシバリレート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−t−ブチルパーオキシヘキシン−3などの有機過酸化物、無水フタル酸、無水マレイン酸、トリメチルアジピン酸、無水トリメリット酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸、蟻酸リチウム、ナトリウムメトキシド、プロピオン酸カリウム、マグネシウムエトキシドなどの金属錯体、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、テレフタル酸ジグリシジルエステルなどのエポキシ化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどのイソシアネート化合物などが挙げられる。
【0040】
架橋助剤の具体例としては、グリシジルメタクリレート、ノルマル−ブチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレートなどが挙げられる。
【0041】
本発明においては、用途に応じて、紫外線防止剤、光安定剤、防曇剤、防霧剤、帯電防止剤、難燃剤、着色防止剤、酸化防止剤、顔料などの、上記以外の添加剤なども使用できる。
【0042】
本発明に使用されるフィルムの厚みは、特に限定されないが、好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは15〜40μmである。フィルムの厚みが上記の範囲より小さいとフィルムのハンドリング性が低下し、また、上記の範囲より大きいと柔軟性および水蒸気透過性に劣るとともに経済的にも好ましくない。
【0043】
本発明に使用されるフィルムは、引張弾性率が1500MPa以下であることが好ましい。これにより、フィルム自体が柔軟性を有することになり、不織布と貼り合わせた場合においても、フィルムを原因とする剛性感を抑制することができる。フィルムの引張弾性率を1500MPa以下とするためには、上記のように、ポリ乳酸に、可塑剤を添加したり、ガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルをブレンドしたり、これらの両方を添加したりすることが必要である。
【0044】
本発明の生分解性複合体を構成するための少なくともポリ乳酸を構成成分とする不織布は、短繊維不織布でも長繊維不織布でもかまわないが、上述の特定の材料からなるフィルムと良好に熱接着するために、不織布を構成する繊維が、昇温速度10℃/分で融解した後、降温速度10℃/分で示差熱分析したときにDSC曲線において降温結晶化温度Tccが存在し、かつこの降温結晶化温度Tccが90℃以上110℃以下であり、結晶化熱量ΔHexoが10J/g以上であることが必要である。また、単相断面の長繊維からなって、長繊維同士が部分的に熱圧着された不織布であることが好ましい。
【0045】
降温結晶化温度Tccは、溶融した繊維が冷却され結晶化される時の温度であり、DSC曲線の発熱ピーク時の温度で示される。Tccが存在する繊維は、いったん溶融した後に結晶化する能力が高く、短時間での結晶固化が可能となる。
【0046】
降温結晶化温度Tccを有する繊維は、熱圧着工程において熱エンボスロールの凸部に当接する繊維が溶融または軟化された後、冷えて、Tccの温度まで達したときに結晶固化して熱圧着点が形成され、不織布となるが、この部分熱圧着を十分に行うために、Tccが90℃以上110℃以下の温度範囲であることが必要である。Tccが90℃未満であると、熱圧着処理により一旦溶融した繊維が冷えてTccに達するまでに時間がかかり、その間にウェブに張力がかかって強固な熱圧着点が形成されにくくなる。一方、Tccが110℃を超えると、一旦溶融した繊維が冷えてTccに到達するまでの時間が短くなるため、理論上は好ましいが、Tccが110℃を超えるポリ乳酸系繊維を得ようとすると、紡糸直下においてかなり急激な冷却を要し、繊維の糸切れが多発して不織布自体を得ることが困難となる。
【0047】
一方、結晶化熱量ΔHexoは発熱ピーク時の発熱量であり、発熱ピーク面積から求められるが、ΔHexoが10J/g未満であると、熱圧着工程において溶融した繊維が冷えて結晶固化するまでに時間がかかり、熱圧着が十分に形成されなくなる。
【0048】
上記のように構成された繊維からなる不織布は、目付の低い不織布である場合や高速生産による不織布であっても、十分に熱圧着が施され、熱圧着部の破壊による厚み方向への剥離などの発生を抑えた良好な不織布となる。
【0049】
本発明に使用される不織布を作製するために用いるポリ乳酸は、ASTM−D−1238に記載の方法に準じて温度210℃で測定したMFR(g/10分)が、50以上100未満であることが好ましく、60〜85の範囲であることがより好ましい。MFRが50未満であると、ポリマーの粘度が高すぎて、ノズルから吐出された糸条が冷え固まる点(固化点)がノズル面から離れる。このような糸条は、冷えにくく徐冷型であるため、固化点から引き取りジェットまでの距離が短くなって十分な延伸が行われにくく、その結果、十分に結晶化しなくなる。逆にMFRが100g/10分を超えると、溶融粘度が低すぎるために曳糸性が劣るとともに得られる繊維の機械的特性に劣り、繊度斑が大きくなり、安定した操業が困難となる。
【0050】
また、ポリ乳酸の融点を160℃以上とすることで、熱安定性が良好な不織布が得られる。ポリ乳酸が160℃以上の融点を有するためには、モノマー成分の共重合量比を規定する必要がある。すなわち、L−乳酸とD−乳酸との共重合量比がモル比で、(L−乳酸)/(D―乳酸)=3/97〜0/100、あるいは(L−乳酸)/(D−乳酸)=97/3〜100/0とすることが必要である。この範囲を外れると、重合体の融点ひいては不織布の構成繊維の融点が160℃未満となるとともに、製糸時の冷却性が低下して、得られた不織布の熱安定性が損なわれ、その使用用途が制限される傾向となる。
【0051】
また、不織布に用いられるポリ乳酸の結晶融解熱量ΔHmは、20J/g以上であることが好ましい。ΔHmが20J/g未満であると、結晶性が十分でなくなり、不織布の寸法安定性や機械的特性に劣り、実用性に劣る傾向となる。また、熱に対する安定性を欠くため、高温下で用いたときに不織布に収縮が発生しやすく、用途が限定されやすい。
【0052】
上述したような熱特性を有するためには、結晶化を促進するための結晶核剤を添加するのが好ましい。この結晶核剤としては、タルク、炭酸カルシウム、酸化チタンなどが好適に使用できる。結晶核剤の添加量は、0.1〜2.0質量%の範囲にあることが好適である。結晶核剤の添加量が0.1質量%未満であると、十分な結晶化の促進効果が得られず、2.0質量%を超えると、糸切れが多発するため好ましくない。
【0053】
本発明に使用される不織布の目付は、特に限定されないが、15〜100g/mが好ましく、20〜40g/mがさらに好ましい。不織布の目付が上記の範囲より小さいと生産性、機械的物性に劣り、大きいと柔軟性に劣るとともに経済的にも好ましくない。
【0054】
本発明の複合体は、上記のようなフィルムと不織布を熱により貼り合わせて得られるものであるが、柔軟でしかも水蒸気透過性に優れたものである。
本発明の複合体は、引張弾性率が1500MPa以下であることが好ましい。引張弾性率が1500MPaを超えると、得られる複合体は硬くなり、雨合羽など衣料として使用した場合、風合いや肌触りが著しく悪く、好ましくない。また、製品包装などに使用した場合、複合体が硬いために製品に傷をつける可能性があるため好ましくない。複合体の引張弾性率を1500MPa以下とするためには、使用するフィルムを本発明の範囲の組成としたり、使用する不織布の構成繊維を本発明の範囲のものとしたりすることが必要である。
【0055】
本発明の複合体の水蒸気透過度は、100g/m2/d以上であることが好ましい。水蒸気透過度が100g/m2/d未満であると、雨合羽などに使用された場合、蒸れが著しく、不快感を与えるため好ましくない。複合体の水蒸気透過度を100g/m2/d以上とするためには、本発明の構成のフィルムを使用することが必要である。
【0056】
また、本発明の複合体は、熱のみよってフィルムと不織布が貼り合わされているが、このフィルムと不織布との間の接着強力は0.5N/15mm幅以上であることが好ましい。接着強力が0.5N/15mm幅未満であると、接着強力が不十分となり、使用中あるいは保管中でもフィルムと不織布とが剥がれてしまうことがあるため、実用上好ましくない。この接着強力を0.5N/15mm幅以上とするためには、本発明にもとづくフィルムや不織布を用いることに加えて、後述するようにフィルムと不織布とを熱圧着すること、特に圧着点密度が後述のように所定の範囲内となるように部分熱圧着を行うことが必要である。
【0057】
次に、本発明の生分解性複合体に使用されている生分解性フィルム、生分解性不織布および生分解性複合体自体の製造方法について説明する。ただし、これに限定されるものではない。
【0058】
まず、生分解性フィルムの製造方法について説明する。
可塑剤や無機質充填材を使用する場合は、予めポリ乳酸やガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルとのコンパウンドペレットを作製してもよい。すなわち、たとえばポリ乳酸と可塑剤とを混合して使用する場合は、これらを所定量配合し、2軸混練押出機にて、180〜250℃の温度範囲内で適宜選択された溶融温度で溶融混練して、コンパウンドペレットを作製してもよい。
【0059】
また、ガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルと無機質充填材とを混合して使用する場合は、これらを所定量配合し、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー型混合機等を用いて混合し、その後、2軸混練押出機にて、140〜180℃の温度範囲内で適宜選択された溶融温度で溶融混練して、コンパウンドペレットを作製してもよい。あるいは、予め、ガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルと無機質充填材とからなるマスターバッチを調製しておき、これとガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルを混合して用いてもよい。
【0060】
このようにして作製したコンパウンドペレットを1軸押し出し機に投入して、130〜230℃の温度範囲内で適宜選択された溶融温度で溶融し、Tダイあるいはサーキュラーダイにより膜状あるいは円筒状に押出すとよい。
【0061】
ポリ乳酸とガラス転移温度が0℃以下の脂肪族−芳香族共重合ポリエステルとを混合して使用する場合は、予めペレットを作製することなく、所定量配合した樹脂を1軸押し出し機に投入して、溶融押出ししてもよい。また、ポリ乳酸と可塑剤とを混合して使用する場合は、1軸混練押出機にて溶融混練しているポリ乳酸に可塑剤を液注して、そのまま溶融押出ししてもよい。
【0062】
Tダイ法を使用して押し出した場合は、その後表面温度が0〜50℃の間に制御されたキャストロール表面にエアーナイフ法や静電ピニング法などにより押し付け、未延伸フィルムを得る。次いで、延伸温度50〜130℃の温度範囲で延伸倍率が縦および横方向それぞれ1.5倍以上5.0倍以下となるよう同時または逐次二軸延伸処理を施す。なお、同時二軸延伸する際は、それに先だって縦方向に1.02倍以上3.0倍以下の予備延伸を行ってもよい。予備延伸の倍率が3.0倍を超えると、続く二軸延伸工程で延伸性に劣るものとなる。
【0063】
二軸延伸を行った後は、通常は熱固定が行われる。熱固定する方法としては、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法、加熱されたロール面上を接触走行させる方法などがある。この中でも、均一に精度よく加熱できる点で、熱風を吹き付ける方法が好ましく、60〜170℃の温度範囲で熱処理を施す。
【0064】
また、上記樹脂をサーキュラーダイによるインフレーション法により製膜する場合は、ダイより押し出されたチューブを5℃〜室温に調整された外部冷却エアーあるいは内外部冷却エアーにて冷却固化しながらブロー比が1.5〜6になるよう膨らまし、ニップロールにて折り畳んだ後、両端を切開あるいは耳取りして上下二枚のフィルムとして各々巻き取り、フィルムを得ることができる。
【0065】
一方、ポリ乳酸と、脂肪族−芳香族共重合ポリエステルと、可塑剤と、無機質充填材とを混合して使用する場合は、これらを所定量配合し、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー型混合機等を用いて混合し、その後、2軸混練押出機にて、180〜250℃の温度範囲で適宜選択された溶融温度で溶融混練して、コンパウンドペレットを作製する。あるいは、ペレット化せず直接押出機で製膜することも可能である。コンパウンドペレットを製造する際、必要に応じて架橋剤、架橋助剤、有機滑剤などを添加することもできる。加えて、フィルム製造の際にも、必要に応じてフィルム物性に影響を与えない範囲で添加してもよい。このコンパウンドペレットを乾燥後、押出機に投入し、1軸押し出し機により160℃〜230℃の温度範囲で溶融したポリマーを上記のインフレーション法により製膜する。具体的な溶融温度は、コンパウンドペレットのポリ乳酸のL−乳酸とD−乳酸の組成比、脂肪族−芳香族共重合ポリエステルの融点や配合量、可塑剤の配合量等を考慮して適時選択する。
【0066】
次に、生分解性不織布の製造方法について説明する。
まず、上記した結晶核剤を添加した特定のMFRのポリ乳酸系重合体を溶融紡糸し、この紡出糸条を牽引細化した後、移動式捕集面上に開繊させながら堆積させてウェブを形成し、このウェブにエンボス法によって部分熱圧着を施す。
【0067】
吸引装置を用いて紡出糸条を牽引細化する際には、引取速度が2500〜6000m/分となるようにすることが好ましい。引取速度が2500m/分未満であると、糸条に十分な分子配向が得られにくく、残留伸度が高い状態となりやすい。そのため、得られる不織布は、寸法安定性や機械的特性、熱安定性に劣る傾向にある。反対に引取速度が6000m/分を超えると、製糸性に劣る傾向にあり、さらに繊径の均整度に劣る傾向にある。また、結晶性は向上するが、紡糸応力が高くなるため、それに基づく歪みによって結晶構造が乱れ、この結晶構造内にミクロボイドが発生する傾向となり、実用的な繊維が得られにくくなる。また繊維および不織布の機械的特性にも劣る傾向にある。
【0068】
次に、この長繊維からなるウェブに部分熱圧着装置を適用して、エンボス法により、繊維を構成する重合体の融点よりも低い温度で部分的に熱圧着を施す。ウェブの部分的熱圧着とは、エンボス加工によって点状圧着区域を形成するものをいい、具体的には、エンボスロールと表面が平滑な金属ロールとの間にウェブを通して長繊維間に点状圧着区域を形成する方法を採用する。圧着温度は、繊維を構成する重合体の融点未満の温度、特に(繊維を構成する重合体の融点−35℃)〜融点未満の温度を適用するのが好ましい。
【0069】
熱圧着条件としては、ウェブにおける特定の部分領域である個々の熱圧着領域が0.2〜15mmの面積を有し、その領域が丸型、楕円型、菱型、三角型、T字型、井型などの任意の形状であり、かつその領域の分布密度すなわち圧着点密度が4〜100点/cmであることが好ましい。圧着点密度が4点/cm未満であると得られる不織布の機械的強力や形態保持性が向上せず、逆に、圧着点密度が100点/cmを超えると得られる不織布が粗剛化して柔軟化を損なう傾向にあり、いずれも好ましくない。また、ウェブの全表面積に対する全熱圧着領域の面積の比、すなわち圧着面積率は、個々の圧着点の面積に依存するが、3〜50%であることが好ましい。この圧着面積率が3%未満であると、得られる不織布の機械的強力や形態保持性が向上せず、逆に、圧着面積率が50%を超えると、得られる不織布が粗剛化して柔軟性を損なう傾向にあり、いずれも好ましくない。
【0070】
上記のように作成された本発明における生分解性不織布を構成する長繊維の単糸繊度は、特に限定されないが、1〜12デシテックス程度が好ましい。
【0071】
次に、本発明の生分解性複合体の製造方法について説明する。
【0072】
上記のようにして得られたフィルムと不織布を重ね合わせ、下記に示すような条件にて熱圧着を施すことにより、実用上問題のない接着強力を有した複合体を得ることが可能である。この熱圧着には、フィルムと不織布とを、部分熱圧着装置あるいはカレンダー熱圧着装置、超音波ウェルダー装置などに導入してラミネートすることが好ましく、得られた複合体の風合いなどの観点から、部分熱圧着装置を使用するのがより好ましい。
【0073】
圧着温度は、(フィルムおよび不織布を構成する繊維の融点−35)℃から融点未満の温度を適用するのが好ましい。
また、熱圧着の形状は丸型、楕円型、菱型、三角型、T字型、井型などの任意の形状であり、かつその領域の分布密度すなわち圧着点密度が4〜100点/cmであることが好ましい。圧着点密度が4点/cm未満であると、得られる複合体を構成するフィルムと不織布の接着強力が不十分となり、逆に、圧着点密度が100点/cmを超えると、得られる複合体が粗剛化して柔軟化を損なう傾向にあり、いずれも好ましくない。また、複合体の全表面積に対する全熱圧着領域の面積の比、すなわち圧着面積率は、個々の圧着点の面積に依存するが、3〜50%であることが好ましい。この圧着面積率が3%未満であると、得られる複合体を構成するフィルムと不織布の接着強力が不十分となり、逆に、圧着面積率が50%を超えると、得られる複合体が粗剛化して柔軟性を損なう傾向にあり、いずれも好ましくない。
【0074】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例において、ガラス転移温度は「Tg」と表記する。また、以下の実施例、比較例における各物性値の測定は、以下の方法により実施した。
【0075】
・融点(℃):パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料質量を10mg、昇温速度を10℃/分として測定し、得られた融解吸熱曲線において極値を与える温度を融点Tm(℃)とした。
【0076】
・結晶融解熱量ΔHmと結晶化熱量ΔHexo(J/g):パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料質量を10mg、昇温速度を10℃/分として測定し、得られた融解吸熱曲線の吸熱ピーク面積を結晶融解熱量ΔHm(J/g)とした。また、同様に、降温速度を10℃/分として測定して得られた結晶化発熱曲線の発熱ピークの面積を結晶化熱量ΔHexo(J/g)とした。
【0077】
・降温結晶化温度Tcc(℃):パーキンエルマー社製の示差走査型熱量計DSC−7型を用い、試料質量を10mg、昇温速度および降温速度を10℃/分として測定して得られた結晶化発熱曲線の発熱ピークの極値を与える温度を降温結晶化温度Tcc(℃)とした。
【0078】
・引張弾性率(GPa):島津製作所社製オートグラフ(AG−100E)を用い、JIS K―7127に準じて測定した。
【0079】
・水蒸気透過度(g/m/d):JIS K−7129に順じ、40℃、90%RH環境下にて測定した。
【0080】
・ラミネート強力(N):島津製作所社製オートグラフ(AG−100E)を用い、試料幅15mm、チャック間隔100mm、引張速度300mm/分の条件で、T型剥離(90゜剥離)試験にてフィルムと不織布とのラミネート強力を測定した。
【0081】
(フィルム製造例1)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸=1モル%、重量平均分子量20万、カーギル・ダウ社製:ネイチャーワークス)と非晶性ポリ乳酸(D−乳酸=10モル%、重量平均分子量20万、カーギル・ダウ社製:ネイチャーワークス)との配合比が70/30質量%、これらポリ乳酸と脂肪族−芳香族共重合ポリエステル(BASF社製:エコフレックスF、Tg=−30℃、ΔHm=15J/g)との配合比が60/40質量%、可塑剤としてビスメチルジエチレングリコールアジペート(大八化学社製:MXA)が全組成物に対し5質量%、無機質充填材としてタルク(林化成社製MW HS―T、平均粒子径2.75μm)が全組成物に対し15質量%配合されるよう計量し、2軸押出混練機を用いて溶融混練し、押出温度230℃で、ポリ乳酸系コンパウンド原料を作製した。
【0082】
次いでこのポリ乳酸系コンパウンド原料を乾燥し、口径50mmφの単軸押出機を用い、温度190℃で溶融し、ダイ径100mmφの丸ダイより押し出し、ブロー比2にてインフレーション製膜により厚み20μmのフィルム1を作製した。このフィルムの融点は165℃、Tgは42℃、機械方向(MD)およびそれと直交する方向(TD)の引張り弾性率はMD/TD=800/750MPaであった。
【0083】
(フィルム製造例2)
可塑剤をアセチルクエン酸トリブチル(田岡化学社製:ATBC)とし、配合比を8質量%に変更した。そして、それ以外はフィルム製造例1と同様にして、フィルム2を作製した。このフィルムの融点は165℃、Tgは38℃、引張り弾性率はMD/TD=1000/950MPaであった。
【0084】
(フィルム製造例3)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸=1モル%、重量平均分子量20万、カーギル・ダウ社製:ネイチャーワークス)のみを、口径50mmφの単軸押出機を用い、230℃で溶融して、シート状に押出し、かつ表面温度が10℃のキャストロールで急冷固化して、未延伸フィルムを作成した。この未延伸フィルムを、倍率可変式パンタグラフ式同時二軸延伸機に供給し、予熱温度80℃、延伸温度80℃で縦方向3倍×横方向3倍の延伸倍率で延伸し、次に125℃で熱処理し、厚み25μmの二軸延伸フィルム3を作製した。このフィルムの融点は168℃、Tgは60℃、引張り弾性率はMD/TD=3100/3500MPaであった。
【0085】
(フィルム製造例4)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸=1モル%、重量平均分子量20万、カーギル・ダウ社製:ネイチャーワークス)に、可塑剤としてビスブチルジエチレングリコールアジペート(大八化学社製:BXA)を8質量%添加した。そして、それ以外は、フィルム製造例3と同様にして、厚み25μmの二軸延伸フィルム4を作製した。このフィルムの融点は167℃、Tgは35℃、引張り弾性率はMD/TD=850/890MPaであった。
【0086】
(フィルム製造例5)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸=1モル%、重量平均分子量20万、カーギル・ダウ社製:ネイチャーワークス)と脂肪族−芳香族共重合ポリエステル(BASF社製:エコフレックスF、Tg=−30℃、ΔHm=15J/g)とを混合比が70/30質量%となるように混合して用いた。そして、それ以外はフィルム製造例3と同様にして、厚み25μmの二軸延伸フィルム5を作製した。このフィルムの融点は166℃、Tgは60℃、引張り弾性率はMD/TD=1300/1400MPaであった。
【0087】
(フィルム製造例6)
脂肪族−芳香族共重合ポリエステル(BASF社製:エコフレックスF、ΔHm=15J/g)に、製膜時のブロッキングの抑制を目的とした無機質充填材としてタルク(林化成社製MW HS―T、平均粒子径2.75μm)を3質量%、有機滑剤としてエルカ酸アミド(日本油脂製:アルフローP10)を0.1質量%添加して原料とした。そして、口径50mmφの単軸押出機を用いて、この原料を温度155℃で溶融し、ダイ径100mmφの丸ダイより押し出し、ブロー比2にてインフレーション製膜により厚み20μmのフィルム6を作製した。このフィルムの融点は110℃、Tgは−30℃、引張り弾性率はMD/TD=150/140MPaであった。
【0088】
(フィルム製造例7)
低密度ポリエチレン(日本ポリケム社製:ノバテックLC500)を使用し、押出温度を150℃にした以外はフィルム製造例1と同様にして、フィルム7を作製した。このフィルムの融点は106℃、Tgは−50℃、引張り弾性率はMD/TD=120/110MPaであった。
【0089】
(不織布製造例1)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸=1モル%、融点170℃、MFR=70g/10分、カーギル・ダウ社製:ネイチャーワークス)に、添加剤としてタルク(林化成社製HS−T、平均粒子径2.75μm)を0.5質量%配合した。この混合物を、丸型の紡糸口金より、紡糸温度210℃、単孔吐出量1.67g/10分で溶融紡糸した。そして、ノズルより紡出した糸条に急冷を行い、その後、エアサッカーにて5000m/分で引き取り、これを開繊して移動するコンベアの捕集面上に堆積して、ウェブを形成した。次いで、このウェブをエンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し、ロール温度140℃、圧着面積率14.9%、圧着点密度21.9個/cm、線圧60kg/cmの条件にて部分的に熱圧着し、単糸繊度3.3デシテックスの長繊維からなる目付30g/mの長繊維不織布1を作製した。なお、この不織布1を構成する繊維は、ΔHm=42J/g、Tcc=106℃、ΔHexo=35J/gであった。この不織布1の引張り弾性率はMD/TD=840/200MPaであった。
【0090】
(不織布製造例2)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸3モル%、融点162℃、MFR=70g/10分)を用い、またエンボスロールのロール温度を127℃とした。そして、それ以外は不織布製造例1と同様にして、目付30g/mの長繊維不織布2を作製した。なお、不織布2を構成する繊維は、ΔHm=33J/g、Tcc=96℃、ΔHexo=24J/gであった。この不織布2の引張り弾性率はMD/TD=750/150MPaであった。
【0091】
(不織布製造例3)
結晶性ポリ乳酸(D−乳酸1モル%、融点170℃、MFR=30g/10分)を用いた。そして、それ以外は不織布製造例1と同様にして、目付30g/mの長繊維不織布3を作製した。なお、不織布3を構成する繊維は、ΔHm=28J/g、TccおよびΔHexoは観測されなかった。この不織布3の引張り弾性率はMD/TD=100/30MPaであった。
【0092】
(実施例1)
フィルム製造例で得られたフィルム1と不織布製造例で得られた長繊維不織布1とを重ね合わせ、エンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し、ロール温度140℃、圧着面積率14.9%、圧着点密度21.9個/cm、線圧60kg/cmの条件にて部分的に熱圧着し、生分解性複合体を得た。
【0093】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0094】
(実施例2)
フィルム2と長繊維不織布2とを重ね合わせ、エンボスロールからなる部分熱圧着装置に通し、ロール温度127℃、圧着面積率14.9%、圧着点密度21.9個/cm、線圧60kg/cmの条件にて部分的に熱圧着し、生分解性複合体を得た。
【0095】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0096】
参考例1
フィルム1の代わりにフィルム4を使用した。そして、それ以外は実施例1と同様にして、生分解性複合体を得た。
【0097】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0098】
参考例2
フィルム1の代わりにフィルム5を使用した。そして、それ以外は実施例1と同様にして、生分解性複合体を得た。
【0099】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0100】
参考例3
フィルム2の代わりにフィルム6を用いた。また、フィルムの融点以下の温度での加工を目的としてロール温度を100℃に変更した。そして、それ以外は実施例2と同様にして、生分解性複合体を得た。
【0101】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0102】
(比較例1)
フィルム3と長繊維不織布1とを重ね合わせ、実施例1と同様にして生分解性複合体を得た。
【0103】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0104】
(比較例2)
フィルム1と長繊維不織布3とを重ね合わせ、エンボスロールからなる部分熱圧着装置に通して、ロール温度90℃、圧着面積率14.9%、圧着点密度21.9個/cm、線圧100kg/cmの条件にて部分的に熱圧着を施そうとした。しかし、フィルムと不織布との熱圧着が不十分で、直ぐに剥がれてしまい、複合体は得られなかった。
【0105】
(比較例3)
フィルム7と長繊維不織布1とを重ね合わせ、実施例1と同様にして複合体を得た。
【0106】
得られた複合体の各種物性を表1に示す。
【0107】
【表1】
Figure 0004219207
【0108】
実施例1〜2および参考例1〜3で得られた生分解性複合体は、柔軟で水蒸気透過性に優れていた。また、フィルムと不織布との接着性も十分で、実用に耐え得るものであった。
【0109】
これに対し、比較例1は、フィルムがポリ乳酸のみを材料とする二軸延伸フィルム3であったため、得られた複合体は非常に硬く、柔軟性に劣るものであった。
【0110】
比較例2は、不織布を構成するポリ乳酸繊維のMFRが小さかったため、降温結晶化温度Tccが存在しなかった。このため、不織布を作製する熱圧着工程において十分な熱圧着が得られなかったばかりか、複合体を作製する工程でも熱圧着が全く不十分となり、フィルムと不織布が容易に剥がれ、目的とする複合体を得ることができなかった。
【0111】
比較例3は、フィルムがポリエチレンであったため、水蒸気透過性に劣ったものであった。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、柔軟な生分解性フィルムと、降温結晶化温度Tccが存在し、かつTccが90℃以上110℃以下であり、結晶化熱量ΔHexoが10J/g以上である少なくともポリ乳酸繊維を構成成分とする不織布とが、接着剤を使用することなく熱圧着のみによってラミネート可能である。そして、このような生分解性複合体は、柔軟性に優れ、かつ水蒸気透過性にも優れることから、雨合羽やポンチョ、レインコートなど機能と風合い(着心地)などが要求される防水衣料、使い捨ておむつなどの生活雑貨、手術着、ガウンなどの医療用品、遮水シートに代表される土木・建築用資材や製品包装、製品緩衝材などあらゆる産業資材に適用できる。

Claims (6)

  1. 生分解性のフィルムと生分解性の不織布とからなり、この不織布の少なくとも片面において前記フィルムと不織布とが熱圧着されてなる複合体であって、
    前記生分解性のフィルムが、結晶性ポリ乳酸/非晶性ポリ乳酸=50/50質量%〜90/10質量%であるポリ乳酸と、ガラス転移温度が0℃以下かつ結晶融解熱量ΔHmが35J/mg以下である脂肪族−芳香族共重合ポリエステルと、可塑剤と、無機質充填材との混合物により形成されたフィルムであり、
    前記生分解性の不織布は少なくともポリ乳酸を構成成分とする繊維からなる不織布であるとともに、前記不織布を構成する繊維は、昇温速度10℃/分で融解した後に降温速度10℃/分で示差熱分析したときに降温結晶化温度Tccが存在し、この降温結晶化温度Tccが90℃以上110℃以下であり、結晶化熱量ΔHexoが10J/g以上である、
    ことを特徴とする生分解性複合体。
  2. 引張弾性率が1500MPa以下であることを特徴とする請求項1記載の生分解性複合体。
  3. 水蒸気透過度が100g/m/d以上であることを特徴とする請求項1または2記載の生分解性複合体。
  4. フィルムと不織布との接着強力が0.5N/15mm幅以上であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の生分解性複合体。
  5. 生分解性のフィルムの引張弾性率が1500MPa以下であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の生分解性複合体。
  6. フィルムと不織布とがエンボス法により熱圧着されていることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の生分解性複合体。
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