JP4218266B2 - シャッター用施錠装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラットなどのシャッター部材にて構成されるシャッターカーテンに備えられ、このシャッターカーテンの閉鎖時における施錠を行うシャッター用施錠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にシャッター装置に備えられる施錠装置は、シャッターカーテンを構成する上下方向に複数連結された左右方向に長尺な略短冊形状のスラットの内の人が操作を行いやすい高さとなる適当な一枚のスラットに配設されている。
【0003】
具体的には、図11に示すように、同スラット101の屋内側における幅方向略中間に位置する箇所に、シリンダ錠などの錠部102が配設されている。同スラット101の屋内側における幅方向両端近傍には、ラッチ装置103が設けられていて、錠部102とラッチ装置103との間は、連結杆104で連結されている。そして、錠部102の操作により、同スラット101両端よりラッチ装置103の係合片105を突出または後退させる構造となっている。また、係合片105は、スラット101の端部より突出する際に、基端に対し先端が揺動するよう構成され、ラッチ装置103内に設けられた圧縮バネ106の付勢力によって、突出状態を常に保持されるようになっている。
【0004】
一方、シャッターカーテン100の昇降を案内するガイドレール110内において、施錠装置が設けられたスラット101の閉鎖位置に当たる部位の垂直な底部には、ラッチ装置103の係合片105が係合される係合部111が設けられている。
【0005】
そして、錠部102の施錠操作で突出した係合片105が係合部111に係合し、これによりシャッターカーテン100が施錠されるようになっている。また、錠部102の解錠操作により突出状態の係合片105が係合部111より後退して、これによりシャッターカーテン100の解錠となっている。
【0006】
この施錠装置の施錠及び解錠は、屋内側には錠部102にかかるサムターン113が配設され、屋外側には同錠部102にかかる合カギ114の差し込み口が形成されており、屋内側からはサムターン113による回転操作、屋外側からは合カギ114による回転操作となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のシャッター用施錠装置では、スラット101の両端から係合片105が突出し、ガイドレール110内に設けられる係合部111に対して係合した状態で施錠状態となるが、この施錠状態は、圧縮バネ106の付勢力により維持され、すなわち、ガイドレール110間にスラット101が両端で突っ張るような構成とされ、この圧縮バネ106の付勢力のみで係合部111と係合片105とが係合状態を保持する構成となっているため、シャッターカーテン100を閉鎖し施錠装置にて施錠した状態で、シャッターカーテン100を左右幅方向に不正に揺動させた際、場合によってはその反動で係合片105が係合部111から外れてしまうおそれがあった。
【0008】
そこで本発明は、上記課題を解消するために、施錠状態をより確実なものとし、さらにシャッターカーテンの左右幅方向への揺動があっても、係合部分の係合状態、すなわち施錠状態が解かれることを防止するシャッター用施錠装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載のシャッター用施錠装置10は、対向一対のガイドレールおよび該ガイドレールのそれぞれに案内されたシャッターカーテンを構成するシャッター部材を有したシャッター装置に備えられ、前記シャッター部材に配設されて施錠解錠操作に連動して進出/後退する連結部材と、該連結部材の先端に連結され、前記シャッター部材の端縁に対して進出/後退するとともに、所定方向に揺動自在とされた係合片と、前記ガイドレール側に配設され、前記係合片が前記シャッター部材の端縁より進出した際に、前記係合片が係合される係合部とを具備するシャッター用施錠装置において、
前記係合片54の基端に設けられる係止爪55と、前記シャッター部材側に設けられ、前記係合片54が進出した状態で、前記係止爪55と対向する係止孔61と、を具備し、前記係止爪55は前記係止孔61側に屈曲した形状とされ、前記係合片54と前記連結部材22との間には、係合片54を連結部材22の先端に対して突出する方向に付勢する圧縮バネよりなる係合バネ33が設けられ、この係合バネ33は、一端33aが連結部材22に形成した取付板36に連結され他端33bが係合片54の基端に前記係止爪55と反対方向に折曲し延出する連結片56に連結されており、前記連結部材22の前記取付板36よりも先端側の底板部には長手方向にガイド穴27が形成され、前記係合片54は、該ガイド穴27が形成された連結部材22に対し進出/後退方向に摺動可能であり、係合片54の進出状態では、係止爪55がガイド穴27から突出して前記係止孔61に係合可能となり、連結部材22の後退状態では、ガイド穴27先端側の連結部材22の縁部が係合片54を浮き上がらせるようにして係止爪55の係止孔61への係合状態を解除させるようにし、 前記係合片54が進出し前記係合部と係合し、前記連結部材22が後退しない状態で、前記係合片54に後退方向への外力が加えられた際、前記係止孔61に前記係止爪55が掛かり、前記係合片54の後退が抑止されることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載のシャッター用施錠装置は、前記係止孔は、前記係合片の進出/後退方向に沿って複数で構成されることを特徴とする。
請求項3記載のシャッター用施錠装置は、前記係合片54の基端の左右には、一対の前記係止爪55が屈曲形成され、その中間には、係止爪55の屈曲方向と反対方向に前記連結片56が屈曲され延設されて形成されていることを特徴とする。
請求項4記載のシャッター用施錠装置は、前記圧縮バネよりなる係合バネ33の圧縮される長さは、前記ガイドレール7の底面部7aに前記シャッター部材の一方の端縁が当接するか、あるいは、前記ガイドレール7の底面部7aより前記シャッター部材の他方の端縁が最大に離間した状態において、前記一方および他方の係合片54が対向する前記係合部8に係合可能となるように設定されていることを特徴とする。
【0011】
このようなシャッター用施錠装置10によれば、係合部8と係合するためにシャッター部材6の端縁6dから突出される係合片54が、シャッター部材6(シャッターカーテン5)を幅方向に揺動した際、その外力によって突出状態が後退しないように係止する係止孔61を設けたので、シャッター部材6の揺動が規制されることとなり、係合部8と係合片54との互いの係合状態が解かれることを防止して、施錠状態が、より確実に維持される。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるシャッター用施錠装置が備えられるシャッター装置の正面図、図2同シャッター用施錠装置の実施の形態を示す分解斜視図である。
【0013】
はじめに、本発明のシャッター用施錠装置が備えられるシャッター装置1について説明する。
このシャッター装置1は、図1に示すように、建物の開口2等の上縁にシャッターケース3が水平に設けられ、このシャッターケース3内に回動自在に設けられている巻取軸4にシャッターカーテン5が連結されている。
【0014】
このシャッターカーテン5は、左右に長尺な短冊状に形成されているシャッター部材としてのスラット6が上下に複数連結された構造とされている。そして、シャッターケース3の下縁に接続される対向した左右一対のガイドレール7内に、これらスラット6の両端部6aが挿入されて上下方向の移動を案内され、巻取軸4によってシャッターカーテン5が巻き上げ,巻き戻しが行われることで、このシャッターカーテン5の昇降、すなわち開閉が行われるようになっている。
【0015】
また、図7に示すように、このシャッターカーテン5の両端縁部を支持し昇降を案内する各ガイドレール7,7の奥方に位置する垂直な内壁面である底面部7aには、後述する施錠装置10の係合片54が係合する係合部8が設けられている。
【0016】
この係合部8は、図7に示すように、矩形状の基板9の垂直な両側縁に、この基板9に対して突出するようにそれぞれ設けられており、連続した複数の櫛歯状に形成されている。
【0017】
これら係合部8は、互いの間隔がガイドレール7の開口溝7bの開口幅と同等あるいはやや幅広に形成されており、ガイドレール7の奥方の垂直な内壁面である底面部7aに、各係合部8がガイドレール7の長手方向に沿うように、かつ各係合部8の位置が、ガイドレール7の開口幅の延長線と同等もしくは外側となる位置に設定され、このガイドレール7の底面部7aに固設されている。
【0018】
なお、各係合部8の櫛歯形状は、後述する係合片54の爪部41における板厚より十分に長尺な形状とされ、また、この係合部8は、本実施の形態では、ガイドレール7の下縁から所定の高さ、すなわち、シャッターカーテン5の施錠装置10が配設される位置に対応した位置(図1参照)に部分的に設けられる構成とされるが、このガイドレール7における長手方向に全通して設けられる構成としてもよい。
【0019】
次に、上記のような構成のシャッター装置1に設けられる本発明の実施の形態のシャッター用施錠装置10は、図1に示すように、上下方向に複数連結された各スラット6の、シャッターカーテン5閉鎖時における操作の行いやすい高さ位置となるスラット6に配設されている。
【0020】
この施錠装置10は、図1に示すようにスラット6の長手方向である左右幅方向に沿って配設され、錠部としてのシリンダ錠11と、ラッチ部20と、連結杆29とで大略構成されている。
【0021】
まず、シリンダ錠11は、一端に鍵穴12が形成され、他端にサムターン(図示せず)が設けられた短尺な略円筒状の錠とされている。
このシリンダ錠11は、スラット6の長手方向である左右幅方向の略中間におけるスラット6の裏面(屋内側)6bに配設された矩形箱型のケース内の略中央に固設されている。そして、シリンダ錠11の一端の鍵穴12は、ケースを介してスラット6の屋外側となる外側面6cに表出され、他端のサムターンは、ケースを介して屋内側6bに表出されている。
【0022】
また、ケースの内部には、後述するラッチ部20に連結され、このラッチ部20を連動させる連動機構部が配設されている。
この連動機構部は、図示しないが、歯車とラック板とで略構成されており、歯車は前記シリンダ錠11と一体に設けられ、また、ラック板は歯車の上下に一対で構成されている。各ラック板は、それぞれ対向する一方の縁部に、ラック歯が長手方向に沿うように形成され、歯車を挟むように歯車の歯に対してラック歯を噛合させるとともに、ケース内においてスラット6の長手方向であって互いに相反する方向に摺動自在となるよう設けられている。なお、この連動機構部では、シリンダ錠11が約180°の回転範囲に設定され施錠または解錠となり、これら180°の両回転終端にて歯車とラック板とは停止状態となり、すなわち施錠状態及び解錠状態が保持されることとなる。
【0023】
次に、ラッチ部20は、スラット6の各端部6a側にそれぞれ設けられ、連結部材22と、係合片54と、固定基板44と、ガイドスロープ52とで大略構成されている。
【0024】
連結部材22は、連結杆29の先端部を構成しており、図2及び図3に示すように、底板部25と一対の側板23にて略凹溝状に形成されるとともに、底板部25に長手方向に並んだ一対のガイド穴26,27が形成されている。また、この連結部材22は、図2及び図3(b)に示すように、一対の側板23の中途部分に括れ部30が形成され、この括れ部30の近傍に、底板部25に対して立設されるように取付板36が設けられている。連結部材22の先端は、コ字状に開放形成され、基端側には基端板24を備えている。
【0025】
係合片54は、図2及び図4に示すように、略矩形板状に形成されるとともに、その幅長が連結部材22の側板23,23間の内幅よりやや小さく設定されている。係合片54の基端は、図4(b)に示すように板面に対し略ヘ字状にやや屈曲し、端縁が係止爪55とされている。また、この基端には、係止爪55と反対方向となって板面に対し略C字状に屈曲し延出する連結片56が設けられている。本実施の形態では、図4(a)に示すように、係止爪55を一対とし、その中間に連結片56が延設されている。
【0026】
また、この係合片54の先端は、図2及び図4(a)に示すように、係合片本体に対して幅広に形成され、櫛歯状に形成された爪部41を備えているとともに、図4(b)に示すように、板面に対して略直角となるように略L字状に折曲形成され、略熊手状に形成されている。なお、この爪部41の折曲部分の外側面は湾曲面状に形成されている。
【0027】
そして、この係合片54は、上記連結部材22の先端に配置され、先端側ガイド穴27に基端の係止爪55が貫通可能とされる。
また、係合片54と連結部材22との間には、図2に示すように、係合バネ33が設けられている。この係合バネ33は、本実施の形態では圧縮コイルバネよりなり、一端33aが連結部材22の取付板36に連結され、他端33bが係合片54の連結片56に連結されている。
【0028】
次に、固定基板44は、図2及び図5に示すように、略矩形平板状に形成され、スラット6の端部6aにおける裏面6bに沿い、先端側の一側縁44aがスラット6の端縁6dと略一致して、スラット6と一体となるように固定される。また、固定基板44の先端よりの中途部分の板面には、係止孔61が穿設されている。この係止孔61は、好ましくは、図2及び図5(b)に示すように複数(この実施の形態では4個)で構成され、固定基板44の長手方向に沿い、直列して設けられている。各係止孔61は、本実施の形態では、固定基板44の長手方向に直交する略スリット形状とされ、固定基板44を貫通して形成されている。
また、固定基板44の一側縁44aには、後述するガイドスロープ52が配設されている。
【0029】
また、この固定基板44の基端側44bの中途部分には取付片43が突設されている。この取付片43は本実施の形態では矩形板状に形成され、固定基板44の板面に対し直立して設けられる。そして、この取付片43は、連結部材22の基端側ガイド穴26を貫通し、図2に示すように、この連結部材22との間に解錠バネ34が取り付けられる。この解錠バネ34は、本実施の形態では、引張コイルバネよりなり、一端34aが連結部材22の取付板36に連結され、他端34bが固定基板44の取付片43に連結されている。
【0030】
また、固定基板44の係止孔61は、この固定基板44に上記した連結部材22及び係合片54が取り付けられた状態で、連結部材22の先端側ガイド穴27に対応した位置となり、この固定基板44に対して係合片54が進出状態となった際に、係合片54の基端の係止爪55と対向し互いに係合可能な位置となる(図10参照)。
【0031】
なお、この固定基板44には、図2に示すように、板面より突出する固定爪46が複数設けられている。
【0032】
カバー45は、図2及び図6に示すように、一対の側壁板47と蓋板部48とで断面略コ字状のレール状に形成されているとともに、各側壁板47の開口側の両側縁には外方向に延出するフランジ部49が形成されている。
【0033】
各フランジ部49には、固定基板44の固定爪46に対応する複数の凹部50が形成されている。また、カバー45の先端は、蓋板部48が延出して形成されるとともに、両側壁板47の先端縁が、図2及び図6(b)に示すように、略楔状に切欠形成され、傾斜部51とされている。また、蓋板部48の先端には、板面の略中央部分を両側壁板47間に膨出するように屈曲形成し、当接面48aを構成させている。
【0034】
そして、カバー45に各フランジ部49を固定基板44に沿わせて、固定基板44の各固定爪46をフランジ部49の凹部50に位置させ、これら固定爪46を折曲させて互いを固定することにより、固定基板44とカバー45とによって長手方向に貫通した断面略矩形のパイプ状の中空部が形成され、この中空部内に連結部材22、係合片54、及び係合バネ33、解錠バネ34が内設される。
そして、この中空部における連結部材22の先端部分において、係合片54は、連結部材22とともに長手方向に摺動自在とされ、側板23の幅長分の範囲内で板厚方向に揺動自在となる。
【0035】
なお、固定基板44とカバー45とは、固定基板44に対しカバー45の長さがやや短く設定されており、図7に示すように、各々の基端44b,45aが一致するように組み立てられて固定され、固定基板44の一側縁44aである先端縁に対し、カバー45の傾斜部51を有する先端がやや後退した位置となってスラット6の端部6aに取り付けられる。また、カバー45の先端と固定基板44の先端との中空部分には、係合片54の爪部41が突出した状態となり、図7(b)に示すように、爪部41基端の当接片41aがカバー45の傾斜部51に当接し、爪部41の先端がスラット6の裏板面に対して突出した状態となる。
【0036】
ガイドスロープ52は、図2及び図5,図7に示すように前記スラット6の端縁6dに略一致し、固定基板44の先端縁44aに形成されている。
ガイドスロープ52は、スラット6の中心側であるシリンダ錠11側から、スラット6の端縁6dに向け、スラット6の板面(6b)に対して仰角方向に突出した斜面を有するように前記先端縁44aが折曲形成されている。
そして、このガイドスロープ52とカバー45の傾斜部51とは、図7(a)に示すように対向し、これらの間に傾斜した溝状の案内路53が形成される。
【0037】
なお、連結杆29は、図示しないが、断面略C字状に形成された長尺な杆状に形成され、一方の端部にラック板が連結され、先端となる他方の端部が連結部材22構成する。これにより、連動機構部のラック板とラッチ部20の連結部材22が連結状態となり、連動機構部により、すなわちシリンダ錠によりラッチ部20を連動させることが可能となる。
【0038】
次に、上述した施錠装置10による施解錠の操作について説明する。
まず、シャッターカーテン5の開閉動作時においては、施錠装置10は動作されず、係合片54の爪部41を除く部分がカバー45内に収納され、爪部41の当接片41aが案内路53に位置している。すなわち、図7に示すように、各係合片54がスラット6の両端部6aより内方に後退した解錠状態となっており、ガイドレール7内におけるシャッターカーテン5の表裏面方向の移動軌跡上には突出せずに、シャッターカーテン5の昇降移動を妨げることはない。
【0039】
なお、この解錠状態では、係合片54の各当接片41aが案内路53に位置していることで、係合片54の揺動が規制される。また、シリンダ錠11の鍵穴12が例えば水平となり(図1参照)、屋内側ではサムターンが水平状態となっており、シリンダ錠11はその解錠状態を保持している。
【0040】
次に、シャッターカーテン5を降下させ閉鎖し、施錠を行う際には、シャッターカーテン5の屋外側から合カギをシリンダ錠11に差し込むか、あるいは屋内側からサムターンを摘んでシリンダ錠11を回転させる。
【0041】
すると、このシリンダ錠11に連結された連動機構部が作動し、これにより、両連結杆29を介して両連結部材22が、それぞれスラット6の両端部6aより延出する外方向へ摺動を始める。
【0042】
さらに、シリンダ錠11の回転が進むと、連結部材22の摺動に伴い、この連結部材22に連結されている係合片54の爪部41における折曲部分が、ガイドスロープ52に当接する。
【0043】
これにより、係合片54は、連結部材22の摺動に伴い、ガイドスロープ52上を移動し、このガイドスロープ52によって爪部41がスラット6の板面(6b)に対して離脱する方向に案内されてすなわち変向されて基端側に対して揺動しながら移動を始める。
【0044】
この離脱移動により、図8(a)に示すように爪部41先端がスラット6の端縁6dよりスラットの長手方向に突出するとともに、図8(b)に示すように、この爪部41先端がスラット6の厚さより突出し、ガイドレール7内におけるシャッターカーテン5の移動軌跡から突出する。
【0045】
そして、爪部41先端が、ガイドレール7内の奥方の底面部7aに伸び出て、かつガイドレール7の開口幅長より突出して、ガイドレール7内の係合部8と係合する(図9参照)。
【0046】
そして、さらに合カギ又はサムターンによる回転が進むと、シリンダ錠11に連動連結された連結部材22が、さらに進出方向に摺動し、これにより係合部8に係合されている係合片54に対して、さらに連結部材22が進出方向に摺動することになる。そして、この連結部材22の摺動距離長さ分、係合バネ33が圧縮され、前記距離(長さ)が吸収される。すなわち、図9に示すように、連結部材22の先端に対して係合バネ33が縮み、係合片54を連結部材22の先端に対して常に突出させようとする付勢力を発生させて、係合部8と係合片54との係合状態をさらに確実なものとするようになる。
【0047】
なお、この係合バネ33の圧縮される長さは、ガイドレール7の底面部7aにスラット6の一方の端縁6dが当接するか、あるいは、スラット6の他方の端縁6dがガイドレール底面7aより最大に離間した際、すなわち、スラット6が左右ガイドレール7,7間で一方のガイドレール7側に寄ってしまった状態であっても、両係合片54が各係合部8に係合可能となるように設定されている。
【0048】
そして、シリンダ錠11が、解錠状態から合カギなどにより、本実施の形態では、180°回転されることで、施錠動作は終了となり、合カギを用いた場合は合カギを抜き、施錠状態となる。ここでシリンダ錠11は、この施錠状態、すなわち回転停止状態が保持される。
【0049】
同時に、固定基板44と連結部材22とを連結する解錠バネ34が、上記した連結部材22の移動により伸長する。この解錠バネ34は、伸長することで、固定基板44に対して、連結部材22の突出方向への規制、すなわち引き戻そうとする付勢力を発生させる。
【0050】
この施錠状態において、図9(a),(b)に示すように、係合片54の爪部41が各ガイドレール7内の係合部8に係合状態となるとともに、この係合状態を維持しようとする係合バネ33の付勢力が発生しているので、施錠状態は常に維持されている。
【0051】
ここで、左右ガイドレール7,7間にてスラット6(シャッターカーテン5)を左右幅方向に揺動させた場合、スラット6の一方の端部6aがガイドレール7から離れようとすると、図10(a)に示す状態から図10(b)に示す状態へと他方の端部6aは図中矢線Mのようにガイドレール7に近づこうとする。
【0052】
このように、スラット6の他方の端部6aがガイドレール7に近づこうとする際には、図10(b)に示すように係合バネ33の付勢力で係合片54(爪部41)と係合部8との係合状態が維持されたまま、スラット6の他方の端部6a側に配された係合片54がガイドレール7の底面部7aによってカバー45側に後退しようとする外力が加えられることとなる。ところが、係合片54はガイドスロープ52によって固定基板44の板面に対し傾斜状態であり、その状態で後退方向へ移動すると、係合片54後端の係止爪55が連結部材22のガイド穴27を貫通して固定基板44上の係止孔61に係止して係合片54の後退が抑止される。これにより、係合片54はこれ以上カバー45方向に後退することがないので、スラット6の他方の端部6aがガイドレール7に近づこうとする動作を抑止することとなる。
【0053】
逆に、スラット6の一方の端部6aがガイドレール7に近づこうとする際にも、係合バネ33の付勢力で係合片54(爪部41)と係合部8との係合状態が維持されたまま、スラット6の一方の端部6a側に配された係合片54におけるカバー45側への後退が抑止され、スラット6の一方の端部6aがガイドレール7に近づこうとする動作を抑止する。
【0054】
ゆえに、左右ガイドレール7,7間にてスラット6(シャッターカーテン5)を左右幅方向に揺動させようとしても、スラット6の左右端部6a,6aにおいてそれぞれの係合片54,54の後退が係止爪55と係止孔61との係合により抑止されることから、スラット6そのものの左右への揺動を規制する。すなわち、スラット6を左右幅方向へ揺動させようとしてもできないこととなる。
【0055】
また、係合片54の係止爪55が係止する係止孔61は、固定基板44の先端側において、スラット6が左右ガイドレール7,7間で一方のガイドレール7側に寄ってしまった状態であっても、後退した係合片54の係止爪55が係るような範囲で複数形成されているので、スラット6がどのような状態であっても左右幅方向への揺動を規制することが可能である。
【0056】
なお、この施錠時に、シャッターカーテン5が完全な閉鎖状態とされていない場合などに、スラット端部6aより進出した各係合片54の爪部41が、ガイドレール7内の係合部8と上下方向に位置ズレを起こし、正確に係合されない状態となることが想定される。しかしながら、各係合片54と連結部材22との間に係合バネ33が介設されているので、連結部材22及びスラット6の端部6aに対して進出が不完全となってしまう係合片54は、突出しようとする付勢力を有した状態で後退となり、他の各部の動作が中途で抑止されてしまうことはなく、この係合バネ33により常に係合を行おうとする付勢力を有していることから、施錠操作後にシャッターカーテン5を上下に動かせば、各係合片54の爪部41が各係合部8に係合されることとなる。
【0057】
次に、この施錠装置を解錠するには、シリンダ錠11に合カギを差し込み、若しくはサムターンを摘まみ、前記施錠時とは逆の方向に回転させる。
すると、このシリンダ錠11に連動連結された連動機構部が作動し、連結杆29を介して連結部材22がガイドレール7側に対して後退を始める。
【0058】
さらに合カギ又はサムターンによる回転が進むと、係合バネ33の付勢力により、係合片54に対して連結部材22を退けることとなる。
また同時に、解錠バネ34による引張方向の付勢力が働き、連結部材22を牽引し、この連結部材22を介して係合片54を牽引する。
【0059】
この際、上述のようにスラット6の左右幅方向の揺動があって、係合片54の係止爪55が固定基板44の係止孔61に係止している場合であっても、連結部材22の移動により先端側ガイド穴27の先端側の縁部における板厚にて係合片54を厚み方向に浮かせるとともに、取付板36(連結部材22)に対して係合バネ33が係合片54を押圧する方向に付勢力を有していることから、これらの係止状態を解くこととなり、また、この係合バネ33の連結位置が、係止爪55よりも上方であることから、係合片54と係止孔61との係止状態は解除されることとなり、連結部材22の後退移動を妨げない。
【0060】
これにより、ガイドレール7の係合部8に係合している各係合片54の爪部41が後退を始め、係合部8から離脱して係合状態を解かれる(図8参照)。
【0061】
後退が進むと、各係合片54の爪部41は、傾斜部51に当接して案内されるとともにガイドスロープ52を通過し、その後、連結杆29の軸線方向に平行となる方向に牽引されて、すなわち揺動状態が戻り、スラット6の厚さ方向に突出している爪部41が、ガイドレール7内におけるシャッターカーテン5の移動軌跡から後退し、すなわちガイドレール7の開口幅長より退き、この爪部41がスラット6の板面(裏面6b)に近接する方向に案内されて揺動しながら移動を始める。
【0062】
そして、さらに合カギ又はサムターンによる回転が進むと、シリンダ錠11に連結された連結杆29はさらに後退し、係合片54は係合部8からスラット6の端縁6dより内側へと後退し、解錠状態となる。
【0063】
この状態で、シリンダ錠11は、施錠状態から180°回転され、解錠動作が終了となり、図7に示すように、爪部41の先端がカバー45の高さと略同一高さとなって、スラット6の厚さより突出せずにスラット6の両端部6aの各係合片54がこれら両端部6aより後退した状態となり、合カギを用いた場合は合カギを抜き去り、解錠となる。
【0064】
次に、本実施の形態の施錠装置10での、解錠操作の途中における動作について説明する。
施錠装置10のラッチ部20においては、係合片54には係合部8に対して係合を行おうとする係合バネ33の付勢力が常に働いているとともに、連結部材22には固定基板44に対して解錠バネ34の付勢力で牽引される付勢力が常に働いている。
【0065】
ここで、合カギ又はサムターンによりシリンダ錠11を回転させ、上述した解錠操作を行う際に、その解錠操作を何らかの理由で中途で止めてしまった場合(図8参照)、係合バネ33及び解錠バネ34の両付勢力は、解錠バネ34による付勢力が連結部材22の摺動に直接かかっていることから、固定基板44に対して連結部材22を引き戻そうとする。
【0066】
係合バネ33の付勢力は、連結部材22に対して常に働いており、連結部材22に対して突出する方向に常に付勢しているが、シリンダ錠11の回転を中途で止めた場合、シリンダ錠11は、その回転停止位置を保持できないこととなっており、このことから、解錠バネ34の付勢力によって連結部材22及び係合片54は後退方向に移動することとなる。
【0067】
すなわち、シリンダ錠11を上述したように施錠状態から解錠状態とする回転操作途中で、解錠位置へ完全に回転操作しないと、常に働いている解錠バネ34により、中途となっている回転状態を解錠位置へ強制的に回転させてしまう。このことから、合カギ又はサムターンの回転途中位置は、解錠位置に戻されることとなる。
【0068】
同様に、施錠操作時において、シリンダ錠11の回転操作を中途で止めてしまった場合、シリンダ錠11がその回転停止位置では保持されないことから、解錠バネ34の付勢力が働き、連結部材22および係合片54を後退させることとなる。すなわち施錠が行われず、強制的に解錠状態となる。
【0069】
なお、上記のことから、解錠操作時に、合カギ又はサムターンにてシリンダ錠11を回転させる操作として、完全に解錠状態へと回転操作を行わなくとも、解錠バネ34の付勢力にて、確実に解錠状態へと移行できるので、この解錠操作を簡略化できることとなる。
【0070】
従って、この施錠装置10では、解錠および施錠の各操作途中で、その操作を止めてしまった場合は、係合片54はスラット6の長手方向に突出せず、何れの操作途中であっても解錠状態となり、ガイドレール7内における移動軌跡上に干渉することがなく、シャッターカーテン5の昇降移動を妨げず、互いを損傷してしまうおそれがなくなる。
【0071】
そして、上記のように構成された施錠装置10によれば、ガイドレール7内の係合部8と係合するためにスラット6の左右端部6a,6aから突出される係合片54が、スラット6(シャッターカーテン5)を左右幅方向に揺動した際、その外力によって突出状態が後退しないように係止する係止孔61を設けたことにより、スラット6の揺動が規制されることとなり、係合部8と係合片54との互いの係合状態が解かれることを防止して、より確実に維持され、防犯性の向上が図られることとなる。また、このような左右幅方向の揺動が規制されることにより、スラット6の左右幅方向のガタがなくなることとなり、例えば強風などでシャッターカーテンが煽られる場合などに振動が発生することがあっても、係合部8と係合片54との係合状態が解かれるなどの不具合の発生が抑止され、施錠装置の信頼性が向上することとなる。
【0072】
なお、上述した実施の形態では、施錠操作及び解錠操作を行うにあたり、その操作の途中において、常に係合片54をガイドレール7の係合部8から退けようとして、すなわち強制的に解錠状態へと作動する例であるが、この実施の形態の構成において解錠状態へと強制的に行う主構成である解錠バネ34について、引張コイルバネにて構成した例としたが、この解錠バネは圧縮コイルバネにて構成してもよく、上記同様の効果を得ることができる。
【0073】
また、上述した実施の形態では、解錠バネ34にて、強制的に解錠状態へと移行させる構成としたが、このバネの構成を代え、係合片54を強制的に係合部8と係合状態に維持させる構成となるようにしても良く、さらには、係合片54をガイドレール7側の係合部8に係合させる係合バネ32においても引張コイルバネ,圧縮コイルバネのいずれでも構成でき、これらのバネの組み合わせにより、施錠操作途中や解錠操作途中での、強制的な施錠、または強制的な解錠とする施錠装置を得ることが可能となる。
【0074】
さらに、上述した各実施の形態では、係合部8は、板状の部材より片状に形成され、ガイドレール7内の開口溝7bの奥方となる底面部7aに設けられているが、この係合部8は、係合片54が係合し得る位置であれば、底面部7aに限らず、例えばガイドレール7内の側面板など、いずれの位置に構成させてもよい。また、ガイドレール7の形状を、底面部7aにおいて、この底面部7aが畦状にガイドレール7内方に突出する構造として、このガイドレール7と係合部8とを一体に形成する構造としてもよい。
【0075】
また、係合部8及び、ガイドレール7と一体の係合部8の構成を、それぞれ、対となる構成で説明したが、これら係合部8は、いずれか一方で構成されればよく、すなわち、係合片54の突出する側に設けられる構成とすればよい。
なお、この係合部8がガイドレール7内にて一対の構成である上述した実施の形態の構成の場合は、このガイドレール7に対するシャッターカーテン5の組付けに表裏の区別を要せず、施工作業の簡略化を図ることが可能となる。
【0076】
さらに、係合部8は、櫛歯状に形成されているとしているが、係合片54がガイドスロープ52によって変向されることから、この変向によって係合片54の爪部41が貫挿されるように係合部8に穴部を設けてもよい。なお、係合部8に穴部を設け、この穴部に係合片54の爪部41が貫挿される構成に限らず、係合片54側に穴部を設け、係合部8側が係合片54の穴部に貫挿される構成であってもよい。
【0077】
また、係合部8は、ガイドレール7内に限らず、例えば、ガイドレール7内の開口溝7bの奥方となる底面部7aにおいて、スラット6の端部6aから突出する係合片54がガイドレール7の奥方に貫挿し得る開口穴を設け、この開口の縁部に対して、該爪部41が係合し得るようにガイドレール7の外側(奥側)に突出された係合部8を設けるようにしてもよい。この構成によれば、ガイドレール7内に係合部8が無くなることからシャッターカーテン5の昇降を妨げることがない。また、係合部8と係合片54との係合位置がガイドレール7の底面部7aを介したガイドレール7の外側(奥側)となるとともに、上述したように係合片54の突出向きがガイドスロープ52によって変向されることから、係合状態を容易に外すことなく確実に維持することができる。なお、ガイドレール7の底面部7aに開口穴を設けるだけの構成であっても、係合片54が開口穴を介して係合し得るので係合状態を維持することが可能となる。また、上記開口穴を設ける構成は、ガイドレール7の側板であっても同様の効果を奏する。
【0078】
さらに、係合片54は、その先端の爪部41が図 に示す如くスラット6の裏面6b側(屋内側)に折曲されるとともに、スラット6(固定基板44)に対して揺動するように設けてスラット6の裏面6b側(屋内側)に突出するように構成されているが、この限りでなく、爪部41をスラット6の表面側(屋外側)折曲して揺動するように設け、スラット6の表面側(屋外側)に突出するように構成してもよい。さらに、爪部41をスラット6の上側(あるいは下側)に折曲して揺動するように設け、スラット6の上側(あるいは下側)に突出するように構成してもよい。
この場合、係合部8は、少なくとも爪部41が突出する側に対応して配置されていればよい。
なお、係合片54が係合部8に係合する部分は、先端の爪部41に限らず、任意の箇所であってもよい。
【0079】
また、爪部41を変向して突出させるガイドスロープ52等の構成は、係合片54の爪部41を突出させるとともに、係合片54の爪部41を後退させるように案内する構成であれば、例えば係合片54側、スラット6側(端縁6d側に限らず)、係合部8を含むガイドレール7側等、何れに設けられていてもよい。
【0080】
さらに、ガイドスロープ52にて係合片54を爪部41を突出させる構成としたが、例えば係合片54が自らの自重で変向して突出したり、あるいは自らの自重で後退するように構成されていれば、ガイドスロープ52を要しなくてもよい。
【0081】
また、上述した実施の形態では、係合片54の係止爪55を板状部材の一端縁部分にて構成する例とし、この係止爪55と係合する係止孔61の形状をスリット状に形成する構成とした例について述べたが、これら係止爪55と係止孔61の形状については、これら形状に限定されるものでなく、係止爪55を鉤状の突起として形成し、係止孔61を例えば矩形状の孔として形成する構成としても良い。なお、これら係止爪55と係止孔61との形状としては、互いの係合面積を大きく形成することが好ましく、これにより互いの係合状態が確実なものとなる。
【0082】
さらに、上述した各実施の形態における係合片54に係合する係止孔61は、固定基板44に限らず、例えばカバー45,スラット6,ガイドレール7等、係合片54が係合部8に係合する際に係合片54とともに動作しない部分であればよい。
【0083】
また、本発明の施錠装置10を、シャッター部材として短冊形状のスラット6に設ける例について述べたが、このシャッター部材は、複数連結されるパネル状あるいはパイプ状のシャッター部材や、一枚板状のシャッター部材としてもよく、さらにシート状、ネット状のシャッター部材における補強部分や水切部分に施錠装置10を設ける構成でもよく、上記同様の効果を得ることができる。
【0084】
さらに、施錠装置10の取り付けに関し、上記実施の形態ではシャッター部材としてのスラット6の両端部に取り付けているが、スラット6の少なくとも一方の端部に取り付けられていればよい。また、施錠装置10(および係合部8)の取り付け位置は、シャッターカーテン5の閉鎖時における操作の行いやすい高さ位置に配設されているとしているが、これに限らず閉鎖時におけるシャッターカーテン5の下端部分や、同シャッターカーテン5の上方等シャッターカーテン5の移動(開閉)方向に対して、任意の位置であってもよく、さらに単一でも複数でもよい。
【0085】
また、上述の施錠装置10が採用されるシャッターは、図1で示す上下に開閉するもの以外に、例えば左右横引き、水平引きなど、その他の開閉動作を行うシャッターであってもよい。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるシャッター用施錠装置では、シャッター部材の端縁から進出/後退される係合片が、係合部と係合して施錠状態となった際、例えば、シャッター部材を左右幅方向に揺動する等、係合片に後退方向への外力が加えられて係合片が後退しようとした場合に、係合片の係合爪がシャッター部材側の係止孔に係合する構成とし、その進出状態が後退しないようになることから、シャッター部材の揺動が規制されることとなり、係合部と係合片との互いの係合状態が解かれることを防止して、施錠状態が、より確実に維持される。
【0087】
また、このようなシャッター部材の幅方向の揺動が規制されることにより、シャッター部材の幅方向のガタがなくなることとなり、例えば強風などでシャッターカーテンが煽られる場合などに振動が発生することがあっても、係合部と係合片との係合状態が解かれるなどの不具合の発生が抑止され、施錠装置の信頼性が向上することとなる。
【0088】
また、係合片の係止爪が係止する係止孔は、固定基板の先端側において、シャッター部材が両ガイドレール間で一方のガイドレール側に寄ってしまった状態であっても、係止孔を複数で構成したので、シャッター部材が偏るなどどのような状態であっても幅方向への揺動を規制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシャッター用施錠装置が備えられるシャッター装置の正面図である。
【図2】同シャッター用施錠装置の分解斜視図である。
【図3】(a)同シャッター用施錠装置を構成する連結部材の平面図である。
(b)同正面図である。
【図4】(a)同シャッター用施錠装置を構成する係合片の正面図である。
(b)同平面図である。
【図5】(a)同シャッター用施錠装置を構成する固定基板の平面図である。
(b)同正面図である。
【図6】(a)同シャッター用施錠装置を構成するカバーの正面図である。
(b)同平面図である。
(c)同側面図である。
【図7】(a)同シャッター用施錠装置の動作を示す正面図である。
(b)同動作を示す平面図である。
【図8】(a)同シャッター用施錠装置の動作を示す正面図である。
(b)同動作を示す平面図である。
【図9】(a)同シャッター用施錠装置の動作を示す正面図である。
(b)同動作を示す平面図である。
【図10】(a)同シャッター用施錠装置の動作を示す一部裁断平面図である。
(b)同一部裁断平面図である。
【図11】(a)従来のシャッター用施錠装置を示す正面図である。
(b)同平面図である。
【符号の説明】
1…シャッター装置
5…シャッターカーテン
6…シャッター部材(スラット)
6d…端縁
7…ガイドレール
8…係合部
10…施錠装置
54…係合片
55…係止爪
61…係止孔
Claims (4)
- 対向一対のガイドレールおよび該ガイドレールのそれぞれに案内されたシャッターカーテンを構成するシャッター部材を有したシャッター装置に備えられ、前記シャッター部材に配設されて施錠解錠操作に連動して進出/後退する連結部材と、該連結部材の先端に連結され、前記シャッター部材の端縁に対して進出/後退するとともに、所定方向に揺動自在とされた係合片と、前記ガイドレール側に配設され、前記係合片が前記シャッター部材の端縁より進出した際に、前記係合片が係合される係合部とを具備するシャッター用施錠装置において、
前記係合片(54)の基端に設けられる係止爪(55)と、前記シャッター部材側に設けられ、前記係合片(54)が進出した状態で、前記係止爪(55)と対向する係止孔(61)と、を具備し、前記係止爪(55)は前記係止孔(61)側に屈曲した形状とされ、前記係合片(54)と前記連結部材(22)との間には、係合片(54)を連結部材(22)の先端に対して突出する方向に付勢する圧縮バネよりなる係合バネ(33)が設けられ、この係合バネ(33)は、一端(33a)が連結部材(22)に形成した取付板(36)に連結され他端(33b)が係合片(54)の基端に前記係止爪(55)と反対方向に折曲し延出する連結片(56)に連結されており、前記連結部材(22)の前記取付板(36)よりも先端側の底板部には長手方向にガイド穴(27)が形成され、前記係合片(54)は、該ガイド穴(27)が形成された連結部材(22)に対し進出/後退方向に摺動可能であり、係合片(54)の進出状態では、係止爪(55)がガイド穴(27)から突出して前記係止孔(61)に係合可能となり、連結部材(22)の後退状態では、ガイド穴(27)先端側の連結部材(22)の縁部が係合片(54)を浮き上がらせるようにして係止爪(55)の係止孔(61)への係合状態を解除させるようにし、 前記係合片(54)が進出し前記係合部と係合し、前記連結部材(22)が後退しない状態で、前記係合片(54)に後退方向への外力が加えられた際、前記係止孔(61)に前記係止爪(55)が掛かり、前記係合片(54)の後退が抑止されることを特徴とするシャッター用施錠装置。 - 前記係止孔は、前記係合片の進出/後退方向に沿って複数で構成されることを特徴とする請求項1記載のシャッター用施錠装置。
- 前記係合片(54)の基端の左右には、一対の前記係止爪(55)が屈曲形成され、その中間には、係止爪(55)の屈曲方向と反対方向に前記連結片(56)が屈曲され延設されて形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のシャッター用施錠装置。
- 前記圧縮バネよりなる係合バネ(33)の圧縮される長さは、前記ガイドレール(7)の底面部(7a)に前記シャッター部材の一方の端縁が当接するか、あるいは、前記ガイドレール(7)の底面部(7a)より前記シャッター部材の他方の端縁が最大に離間した状態において、前記一方および他方の係合片(54)が対向する前記係合部(8)に係合可能となるように設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のシャッター用施錠装置。
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