JP4217471B2 - 内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法 - Google Patents

内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
体腔内などに挿入される挿入部の先端を湾曲操作可能な内視鏡では、この先端(湾曲部)を操作するために湾曲操作ノブを用いるものが広く知られている。従来の湾曲操作ノブは例えば、組立状態では操作中心軸方向に離間して対向する一対の端面壁とこの端面壁を接続する外周壁とを有する中空状をなしているが、組立前ではこの外周壁の途中で上下に分割される2つの外皮パーツに分けられた、いわば最中のような構造になっていた(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このように湾曲操作ノブが複数の外皮パーツからなる従来の構成では、各外皮パーツを別々に作成する手間がかかったり、防水性を考慮して外皮パーツを貼り合わせる手間がかかるため、コスト高となっていた。また、各外皮パーツの貼り合わせ部分(分割ライン)が湾曲操作ノブの外周壁上に位置するため、内視鏡の使用後においてこの貼り合わせ部分の洗浄に手間がかかるという問題もあった。さらに、湾曲操作ノブの突起部分内に樹脂が充填されるため多くの樹脂が必要であり、さらにこの突起部分内の樹脂部分が湾曲操作ノブの自重を重くする要因の一つでもあった。
【0004】
以上のような従来の問題点を解決するために、例えば湾曲操作ノブを中空状の一体成形部品として形成する方法が開示されている(例えば特許文献2参照)。しかしながら、この方法では金型が2セット必要なため初期投資が大きく、また成形に要する時間も多く必要となる等の問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−327613号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2002−65576号公報
【0007】
【発明の目的】
本発明は、軽量で操作性が良く、製造にかかる初期投資が少なくて済み、材料費を節減でき、さらに成形時間を短縮できる内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法を提供することを目的とする。
【0008】
【発明の概要】
本発明の内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法は、先端部に湾曲部を有し観察対象内に挿入される挿入部と、操作中心軸を中心として回動操作可能で該回動操作によって上記湾曲部を湾曲操作させる湾曲操作ノブを備えた内視鏡において、ガス注入部を有する第1の型と、この第1の型と組み合わされる第2の型とからなる、湾曲操作ノブ成形用の金型を準備する第1の工程と;上記第1の型及び上記第2の型を組み合わせた後、これら両型の間に形成された空隙内に上記ガス注入部を介して溶融樹脂を射出する第2の工程と;上記空隙内に上記ガス注入部を通して不活性ガスを注入する第3の工程と;を有し、上記第1のガス注入部は、上記金型により成形される樹脂成形品の切除すべき不要部分に対応する箇所に設けられていることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
図6は本発明を適用した湾曲操作ノブを備えた内視鏡の一実施形態の全体構造を示す外観図であり、図1は同内視鏡の湾曲操作装置付近の断面図である。まず、内視鏡の全体構造及び湾曲操作装置の概要を説明する。
【0010】
図6に示す内視鏡10は、操作部11と挿入部12を有し、挿入部12の先端部は、操作部11に設けた湾曲操作装置13の操作に応じて上下及び左右方向に湾曲される湾曲部12aとなっている。
【0011】
湾曲部12a先端には、図示しない観察窓(対物窓)と照明窓が設けられている。観察窓を介して得られる画像は操作部11近傍に設けた接眼部15から観察することができる。湾曲部12a先端の照明窓には、コネクタ14に接続された光源装置17からライトガイド可撓管を介して照明用光が送られる。また、操作部11と挿入部12の間には、処置具を挿入するための鉗子口18が設けられていて、鉗子口18から挿入された処置具は湾曲部12aの先端から突出する。
【0012】
図1に示すように、湾曲操作装置13は、湾曲部12aを左右方向に湾曲させるための左右湾曲機構13LRと、湾曲部12aを上下方向に湾曲させるための上下湾曲機構13UDを有している。まず、左右湾曲機構13LRについて説明する。
【0013】
操作部11のハウジング11a内には基板11bが固定されており、この基板11b上に回動基軸20が固定されている。回動基軸20は、ハウジング11aに形成した貫通孔11cを通して上方に突出している。貫通孔11cは、後述する固定台座60とハウジング11aとの間に配した蓋体11dによって塞がれている。
【0014】
回動基軸20の外側には、左右湾曲機構13LRを構成する操作軸体21が回動可能に支持されている。操作軸体21は、回転基軸20に嵌まる、該回転基軸20と同心をなす筒状部材であり、金属材料で形成されている。操作軸体21の上端部外周面には、中心部に円形穴22aが穿設された環状の底板22が固定されており、この底板22は操作軸体21と一体となって回動することができる。
【0015】
底板22には、プラスチックの成形品である湾曲操作ノブ(湾曲操作部材)23の下面に穿設された大径開口23bが嵌合固定されている。湾曲操作ノブ23は、等角度間隔で4つの指掛部23aを外径方向に突出させ、内部は中空に形成されている。湾曲操作ノブ23の上面には、大径開口23bと対向する小径開口23cが形成されている。
【0016】
操作軸体21の下端部にはプーリー24が固定されている。プーリー24には一対の操作ワイヤ25、26が固定されており、プーリー24の正逆の回動によって、操作ワイヤ25と操作ワイヤ26の一方がプーリー24に巻き取られ、他方がプーリー24から繰り出される。操作ワイヤ25と操作ワイヤ26はそれぞれ挿入部12の湾曲部12aを構成する節輪に接続しており、この操作ワイヤ25と操作ワイヤ26に対する牽引及び繰出動作によって、湾曲部12aが左右方向に湾曲される。本実施形態では、図6中のL方向に湾曲操作ノブ23と操作軸体21の結合体を回動させると湾曲部12aが左方に湾曲され、同結合体をR方向に回動させると湾曲部12aが右方に湾曲される。
【0017】
次に、上下湾曲機構13UDについて説明する。操作軸体21の外側には、上下湾曲機構13UDを構成する操作軸体31が回動可能に支持されている。操作軸体31は金属材料で形成されており、操作軸体21に回動可能に嵌まる、回動基軸20と同心の筒状部31aと、この筒状部31aの上端部に位置する円板状部31bを有している。
【0018】
操作軸体31には、プラスチックの成形品である湾曲操作ノブ(湾曲操作部材)33の上面に穿設された小径開口33bが嵌合固定されている。湾曲操作ノブ33は、等角度間隔で5つの指掛部33aを外径方向に突出させ、内部は中空に形成されている。湾曲操作ノブ33の下面には、小径開口33bと対向する大径開口33cが形成されている。
【0019】
操作軸体31の下端部には、プーリー34が固定されている。プーリー34には一対の操作ワイヤ35、36が固定されており、プーリー34の正逆の回動によって、操作ワイヤ35と操作ワイヤ36の一方がプーリー34に巻き取られ、他方がプーリー34から繰り出される。操作ワイヤ35と操作ワイヤ36はそれぞれ挿入部12の湾曲部12aに接続されており、この操作ワイヤ35と操作ワイヤ36に対する牽引及び繰出動作によって、湾曲部12aが上下方向に湾曲される。本実施形態では、図6中のU方向に湾曲操作ノブ33と操作軸体31の結合体を回動させると湾曲部12aが上方に湾曲され、同結合体をD方向に回動させると湾曲部12aが下方に湾曲される。
【0020】
左右湾曲機構13LRと上下湾曲機構13UDはそれぞれ、ロック機構によって湾曲操作ノブ23、33の回動操作を規制することができ、これらのロック機構によって、挿入部12の湾曲部12aを所望の湾曲状態に保持することができる。まず左右湾曲機構13LRのロック機構を説明する。
【0021】
回動基軸20の上端部には、回動基軸20と同心の筒状部41aと円板状部41bを備えたロック軸体41が設けられている。筒状部41aは回動基軸20に回動可能に嵌まっており、円板状部41b上には固定ナット43を介してロック操作ノブ(ロック操作部材)42が固定されていて、外部からロック操作ノブ42を回動操作するとロック軸体41も一体に回転する。回動基軸20の上端部には、このロック軸体41とロック操作ノブ42の結合体の回動基軸20からの脱落を防止する抜止部材44が取り付けられており、さらに、抜止部材44は、固定ねじ20aによって回動基軸20の軸線方向に脱落しないように固定されている。
【0022】
ロック軸体41とロック操作ノブ42の結合体は、円板状部41b上に突設した回動規制突起(不図示)が、周方向に位置を異ならせて抜止部材44に設けた一対の回動規制面(不図示)に当接する範囲内で回動させることができる。抜止部材44にはさらに、各回動規制面との径方向の対向位置に、一対のクリック凹部(不図示)が形成されており、回動規制突起が各回動規制面に当接する、ロック軸体41とロック操作ノブ42の回動規制位置では、該ロック操作ノブ42に固定されたクリックばね(不図示)が、径方向の対向位置にあるクリック凹部(不図示)と係合して、ロック操作ノブ42にクリック感を与える。
【0023】
ロック軸体41の筒状部41aの下端部には、環状の取付部材45の内径穴が嵌合固定されている。取付部材45の外周面2箇所には、周方向の位相を180度ずらして雌ねじ穴45aが穿設されており、両雌ねじ穴45aには、カムピン46の雄ねじ46aが螺合している。
【0024】
回動基軸20の上端部近傍には、回動基軸20に対して相対回転及び軸線方向(上下方向)の相対移動が不能な環状の固定部材47が固着されている。さらに、固定部材47の外周面には、略筒状のブレーキ部材48が、固定部材47に対して相対回転不能かつ軸線方向(上下方向)の相対移動が自在として装着されている。このブレーキ部材48の外周面には2つのカム溝49が位相を180度ずらして穿設され、各カム溝49には、前述したカムピン46がそれぞれ係合している。
【0025】
ブレーキ部材48の外周側には、有底筒状の雄ねじ環(直線移動部材)50が位置しており、そのフランジ50aが、ブレーキ部材48の底面に、止めねじ51によって固定されている。雄ねじ環50の外周面には雄ねじ50bが形成されており、この雄ねじ50bには、環状の調整環52の雌ねじ52aが螺合している。調整環52には周方向を向くスリット52bが穿設されており、このスリット52bの底面の2箇所には雌ねじ穴が穿設され、スリット52b上面の該雌ねじ穴と対向位置には、スリットと調整環52の上面とを連通する連通穴が穿設されている。そして、図1に示すようにこの連通穴を貫通する止めねじ53が、該雌ねじ穴に螺合している。
【0026】
上述した底板22の上面の調整環52との対向部には、環状の摩擦部材55が固着されている。この摩擦部材55は、コルクやシリコンゴムなどの摩擦係数の大きな材料のものによって成形されている。
【0027】
このような構成からなる左右湾曲ノブ23側のロック機構は、ロック操作ノブ42を、図6の反時計方向に回動させていくと、これと一体の取付部材45も同方向に同角度だけ回転し、カムピン46も同様に回転する。2つのカム溝49が形成されたブレーキ部材48は、回転基軸20に対して相対回転不能かつ軸線方向の相対移動が可能となっているので、各カム溝49に係合するカムピン46が該カム溝49内を所定の一方向に移動すると、ブレーキ部材48はカムピン46に対して相対的に押下げられ、調整環52の下面が摩擦部材55の上面に圧接し、両部材52、55の間にブレーキ力が発生する。従って、湾曲部12aを所望の湾曲形状に湾曲させた状態で、ロック操作ノブ42を反時計方向に回動させると、上記のブレーキ力により、湾曲操作ノブ23の回転が阻止されるので、湾曲部12aは左右方向に湾曲不能となる。そのため、誤って術者の手等が湾曲操作ノブ23に接触しても、湾曲部12aの湾曲状態をそのままの状態に保持することができる。
【0028】
続いて上下湾曲機構13UDのロック機構を説明する。操作軸体31の外側に、回動基軸20と同心の筒状に形成された固定台座60が設けられている。固定台座60は、その下端部が回動基軸20と共に基板11bに固定されており、固定台座60と回動基軸20との間の空間には、操作軸体21、31、プーリー24、34が支持されている。一方、固定台座60の外周面にはロック軸体61が支持されている。ロック軸体61は、回動基軸20と同心の筒状部61aと円板状部61bを備え、筒状部61aは固定台座60の外周面に対して回動可能に、かつ軸方向(上下方向)には移動しないように嵌まっている。円板状部61bには、ロック操作レバー(ロック操作部材)62が固定されており、ロック操作レバー62はロック軸体61と共に、固定台座60(回動基軸20)を中心として回動可能となっている。上述した中空状のロック操作ノブ42とは異なり、ロック操作レバー62は、回動操作を行いやすくするために、回動基軸20の軸線に対して径方向に長く延出されたレバー形状に形成されている。
【0029】
ロック軸体61の上面には、環状の取付部材63の下面が固着されている。取付部材63の外周面2箇所には、周方向の位相を180度ずらして雌ねじ穴が穿設されており、各雌ねじ穴には、カムピン64の雄ねじ64aが螺合されている。
【0030】
固定台座60の外周面の上端部には、略筒状のブレーキ部材65が、固定台座60に対して回転不能かつ軸線方向(上下方向)の相対移動が自在として装着されている。このブレーキ部材65には、ブレーキ部材48の外周面に形成したカム溝49と同形状のカム溝66が、位相を180度ずらして2つ穿設され、各カム溝66には、前述したカムピン64がそれぞれ係合している。
【0031】
ブレーキ部材65の下端部には、外向きの環状フランジ65aが突設されており、この環状フランジ65aの上面には、有底筒状の雄ねじ環(直線移動部材)67が固定されている。雄ねじ環67の外周面には雄ねじ67aが設けられており、この雄ねじ67aには、調整環52より若干径が大きい調整環68の雌ねじ68aが螺合している。この調整環68は調整環52と同じ材料から成形されており、かつ、調整環52と同様のスリット68b、雌ねじ穴68c、及び連通穴68dが設けられている。そして、連通穴68dを貫通する止めねじ(保持部材)69が、雌ねじ穴68cに螺合している。
【0032】
湾曲操作ノブ33の大径開口33cには、環状の底板70が嵌合固定されており、底板70の内径穴54はロック軸体61に回転自在に支持されている。さらに、この底板70の上面の調整環68との対向部には、コルクやシリコンゴムなどの摩擦係数の大きな材料からなる環状の摩擦部材71が固着されている。
【0033】
このような構成からなる上下湾曲ノブ33側のロック機構は、ロック操作レバー62を、図6の反時計方向に回動させていくと、カムピン64が同方向に同角度だけ回転し、この動きに伴い、ブレーキ部材65はカムピン64に対して相対的に押下げられ、調整環68の下面が摩擦部材71の上面に圧接し、両部材68、71の間にブレーキ力が発生する。従って、湾曲部12aを所望の湾曲形状に湾曲させた状態で、ロック操作ノブ42を反時計方向に回動させると、上記のブレーキ力により、湾曲操作ノブ33の回転が阻止されるので、湾曲部12aは上下方向に湾曲不能となる。そのため、誤って術者の手等が湾曲操作ノブ33に接触しても、湾曲部12aの湾曲状態をそのままの状態に保持することができる。
【0034】
以上のようなロック機構を有する左右湾曲機構13LRと上下湾曲機構13UDの構成部材は、最終的には回動基軸20を介して操作部11に組み付けられている。上下湾曲機構13UDは、左右湾曲機構13LRを構成する操作軸体21(円板状部21b)とプーリー24に挟まれて上下方向位置が定められており、回動基軸20の軸方向の途中位置には、操作軸体21の上端部と係合する中間抜止部材72が設けられている。この中間抜止部材72によって、上下湾曲機構13UD全体と、左右湾曲機構13LRにおける操作軸体21及び湾曲操作ノブ23の結合体とが、回動基軸20から脱落しないように保持されている。
【0035】
以上のような構造を有する内視鏡10は、上下一対の湾曲操作ノブ23、33を各々ガスアシスト成形法(中空射出成形法)により中空構造の湾曲操作ノブとして一体成形したことに特徴を有している。ガスアシスト成形法の基本原理は特公昭48−41264に開示されている。
【0036】
図3乃至図5は、ガスアシスト成形法による湾曲操作ノブ33の成形工程を示している。本実施形態で湾曲操作ノブ33を成形するための金型80は、2つの型即ち下型81及び上型82で構成される。下型81は、湾曲操作ノブ33の略上半分の外面を成形するための成形面81aを有している。この下型81と組み合わされる上型82は、湾曲操作ノブ33の略下半分の外面を成形するための成形面82aを有している。下型81と上型82には、互いの組み合わせ位置を決める位置決め面81b、82bが形成されている。
【0037】
上型82の中央には、成形面82aと上型82の上面の間を連通させる貫通孔82cが穿設されている。この貫通孔82cは、外部から金型80内に不活性ガスを注入するためのガス注入部として用いられる。また下型82の中央には、貫通孔82cと対向する箇所に凹部81cが形成されている。
【0038】
以上のような一対の型からなる金型80を図3に示すように位置決め面81b、82bを合致させて組んだ状態で、まず湾曲操作ノブ33の原料である溶融した状態のプラスチック(合成樹脂)SR(図中斜線で示す)を、第1のノズル91の先端から貫通孔82cを介して射出空間W内に射出する(図3参照)。
【0039】
続いて不活性ガスを第2のノズル92の先端から貫通孔82cを介して射出空間W内に注入する。このガス注入により金型80の上下成形面81a、82aに沿って溶融プラスチックが満遍なく行き渡り、その後保圧及び冷却を経てプラスチックSRからなる中空構造の成形品が得られる(図4参照)。
【0040】
続いて、型開きして成形品を取り出した後、該成形品の上下の不要部分93、94を各々切除する(図5参照)。図5に示すように、上型82によって形成された不要部分93は貫通孔82cの内面に沿って成形された円筒状の樹脂部分93aを含むものであり、不要部分93を切除することで大径開口33cが開口される。また、下型81により形成された不要部分94は凹部81cの内面に沿って成形された樹脂部分94aを含むものであり、不要部分94を切除することで小径開口33bが開口される。
【0041】
不要部分93を切除するとき、該不要部分に形成された樹脂部分93aを把持した状態で切除することができるので成形品本体から不要部分93を切除し易い。また、不要部分94を切除するとき、該不要部分に形成された樹脂部分94aを把持した状態で切除することができるので成形品本体から不要部分94を切除し易い。なお不要部分93、94を切除する順序は任意である。
【0042】
以上のようにして形成された湾曲操作ノブ33は、中空状の一体成形部材として構成されているため、同様の形状の操作ノブを複数の外皮パーツから構成する場合に比して成形に手間がかからない。また、防水性などを考慮しながら複数の外皮パーツを貼り合わせる必要もない。よって、湾曲操作ノブ33は、安価かつ容易に作成することができる。また、一体部材として形成された湾曲操作ノブ33は、外観良好で全体に滑らかな形状であるため、容易に洗浄を行うことができる。
【0043】
湾曲操作ノブ23も湾曲操作ノブ33と同様に、以上のガスアシスト成形法による湾曲操作ノブ33の成形工程と同様の成形工程に従って中空状の一体成形部材として成形されている。この成形工程は図3乃至図5に示す成形工程と同様であるためその説明は省略する。
【0044】
以上のようなガスアシスト成形法を用いた湾曲操作ノブ成形方法によれば、多くの型を必要としないので金型の製造コストが削減され、成形時間も短縮される。また少ない樹脂材料で湾曲操作ノブを成形できるので湾曲操作ノブの軽量化及び材料費の節減が可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上のように本発明の内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法によれば、軽量で操作性が良い湾曲操作ノブが実現され、製造にかかる初期投資が少なくて済み、材料費が節減でき、さらに成形時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した湾曲操作ノブを備えた内視鏡の一実施形態の湾曲操作装置付近の断面図である。
【図2】同図に示す湾曲操作ノブの上面図である。
【図3】同湾曲操作ノブの成形工程を説明する説面図である。
【図4】同湾曲操作ノブの成形工程を説明する説面図である。
【図5】同湾曲操作ノブの成形工程を説明する説面図である。
【図6】内視鏡の全体構造を示す外観図である。
【符号の説明】
10 内視鏡
11 操作部
12 挿入部
12a 湾曲部
13 湾曲操作装置
13LR 左右湾曲機構
13UD 上下湾曲機構
14 コネクタ
15 接眼部
17 光源装置
18 鉗子口
20 回動基軸
21 操作軸体
23 湾曲操作ノブ
23a 指掛部
23b 大径開口
23c 小径開口
31 操作軸体
33 湾曲操作ノブ
33a 指掛部
33b 小径開口
33c 大径開口
80 金型
81 下型
81c 凹部
82 上型
82c 貫通孔
91 第1のノズル
92 第2のノズル
SR 樹脂材料
W 射出空間

Claims (2)

  1. 先端部に湾曲部を有し観察対象内に挿入される挿入部と、操作中心軸を中心として回動操作可能で該回動操作によって上記湾曲部を湾曲操作させる湾曲操作ノブを備えた内視鏡において、
    ガス注入部を有する第1の型と、この第1の型と組み合わされる第2の型とからなる、湾曲操作ノブ成形用の金型を準備する第1の工程と;
    上記第1の型及び上記第2の型を組み合わせた後、これら両型の間に形成された空隙内に上記ガス注入部を介して溶融樹脂を射出する第2の工程と;
    上記空隙内に上記ガス注入部を通して不活性ガスを注入する第3の工程と;を有し、
    上記第1の型のガス注入部は、上記金型により成形される樹脂成形品の切除すべき不要部分に対応する箇所に設けられている、内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法。
  2. 請求項1記載の内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法において、第2の型は、第1の型のガス注入部と略対向する箇所に、該ガス注入部から離れる側に凹んだ凹部を有する、内視鏡の湾曲操作ノブ成形方法。
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