JP4217040B2 - 大口径広角レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真レンズに好適な大口径広角レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画角60度以上、FナンバーがF2.0より小さい広角レンズとしては、下記特許文献1及び特許文献2に記載のものが知られている。特許文献1記載の広角レンズは、絞りよりも物体側に2組の接合レンズを配し、絞りよりも像面側に凸メニスカスの単レンズと2組の接合レンズを配した構成をしている。絞りの前に位置する接合レンズと最後列の接合レンズの各凸面は非球面に形成され、F1.4の明るさに対して諸収差が補正されている。
【0003】
また、特許文献2記載のものは、絞りよりも物体側に両凹、両凸の単レンズ、接合レンズを配し、絞りよりも像面側には接合レンズ、正負の各単レンズを配した構成をしている。また、最後列の負レンズは物体側を向いた凹面が非球面に形成され、F1.7の明るさに対して諸収差が補正されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−80252号公報
【特許文献2】
特開2000−321490号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年では、F1.4よりも明るい大口径レンズが望まれているが、上記各特許文献に記載されたレンズ構成では、さらに明るさを高めようとした場合にレンズ径が全体として大きくなるとともに、これに伴って悪化する諸収差を抑えることが困難になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を考慮してなされたもので、レンズ径を大きくすることなく諸収差が補正された高性能な大口径広角レンズを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、物体側より順に、第1負レンズ、第1接合レンズ、第2接合レンズを配した第1レンズ群と、第2負レンズ、第3接合レンズ、正レンズ、第3負レンズを配した第2レンズ群とから構成され、第2レンズ群のうち、第2負レンズと正レンズとが非球面を有しており、各接合レンズの正レンズはその屈折率が1.7よりも大きく、全系の焦点距離をf、第1レンズ群の焦点距離をf1としたときに、
0.4<f/f1<1.2
を満たすことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
3組の接合レンズに使用される各正レンズの屈折率が1.7よりも小さいと、非点収差及び像面湾曲の悪化を招き、これらの補正が困難になる。また、第1レンズ群の屈折力が上記条件式の上限を超えると、第1レンズ群の屈折力が全系に対して強くなることで第1レンズ群のレンズ径が大型化するとともに、これに伴って発生するコマ収差の補正が困難になる。また、下限を下回る場合には、第1レンズ群の屈折力が弱くなるために、第2レンズ群のレンズ径が大型化し、カメラへの取付けに支障が生じるものとなる。
【0009】
【実施例】
(その1)
図1において、広角レンズ1は、絞りS1の前後にそれぞれ配された第1レンズ群G11と第2レンズ群G12とから構成されている。第1レンズ群G11は、物体側より順に両凹の負レンズ11、接合レンズ12、接合レンズ13を備えている。接合レンズ12と接合レンズ13は凸面を向かい合わせて配置されている。
【0010】
第2レンズ群G12は、メニスカス負レンズ14、接合レンズ15、両凸の正レンズ16、両凹の負レンズ17を備えている。負レンズ14は、その像面側の凹面が非球面に形成されている。正レンズ16は、その両面が非球面に形成されている。
【0011】
接合レンズ12,13,15は、両凹と両凸の単レンズからなる。第1レンズ群G11は単レンズ1枚と接合レンズ2組の5枚のレンズからなり、第2レンズ群G12は単レンズ3枚と接合レンズ1組の5枚のレンズからなり、広角レンズ1は計10枚のレンズによって構成されている。以下の表1に広角レンズ1のレンズデータを示す。
【0012】
【表1】
【0013】
なお、表中に示す屈折率とアッベ数は、ともにd線(587.6nm)に対する値である。また、曲率半径の欄に「*」で示す第11面、第15面、第16面は、非球面であることを表し、
の条件式を満たす曲面である。なお、本実施例においては、非球面の基準曲面がK=0の球面であり、式中cは基準球面の曲率半径の逆数、hは光軸からの高さ、A,B,C,Dはそれぞれ4次〜10次の非球面係数を表す。以下の表2に各面の非球面係数を示す。
【0014】
【表2】
【0015】
広角レンズ1は半画角が31.8°すなわち63.6°の撮影画角を有し、焦点距離fが35.8mm、開放絞り値はF1.24である。広角レンズ1の各収差曲線を図2に示す。(a)の球面収差図では、d、gの符号を付した曲線がそれぞれd線(587.6nm),g線(435.8nm)に対する球面収差を表す。また、(B)の非点収差図における符号S,Tは、それぞれ球欠像面,子午像面に対する収差を表す。
【0016】
接合レンズ12,13,15の各正レンズ12b,13a,15bは、その屈折率が1.8042であり、1.7よりも大きい。また、第1レンズ群G11の焦点距離f1は36.92mmであり、全系の焦点距離fとの比f/f1は、
0.4<f/f1=0.97<1.2
の条件式を満たしている。以上の構成により、F1.24の明るさと、良好な結像性能を実現した広角レンズを得ることができる。
【0017】
(その2)
図3において、広角レンズ2は、絞りS2の前後にそれぞれ配された第1レンズ群G21と第2レンズ群G22とから構成されている。第1レンズ群G21は、物体側より順に、メニスカス負レンズ21、接合レンズ22、接合レンズ23を備えている。接合レンズ22と接合レンズ23はその凸面を向かい合わせて配置されている。
【0018】
第2レンズ群G22は、メニスカス負レンズ24、接合レンズ25、両凸の正レンズ26、両凹の負レンズ27を備えている。メニスカス負レンズ24は、物体側を向いた凹面が非球面に形成されている。正レンズ26は、両面が非球面に形成されている。
【0019】
接合レンズ22,23,25は、両凹と両凸の単レンズからなる。第1レンズ群G21は単レンズ1枚と接合レンズ2組の5枚のレンズからなり、第2レンズ群G22は単レンズ3枚と接合レンズ1組の5枚のレンズからなり、広角レンズ1は計10枚のレンズで構成されている。以下の表3に広角レンズ2のレンズデータを、表4に負レンズ24と正レンズ26の非球面係数を示す。
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
広角レンズ2は、半画角が31.8°すなわち63.6°の撮影画角を有し、その焦点距離は35.8mmである。また、開放絞り値はF1.24である。
広角レンズ2の各収差曲線を図4に示す。
【0023】
接合レンズ22,23,25の各正レンズ22b,23a,25bは、その屈折率が1.8042であり、1.7よりも大きい。また、第1レンズ群G21の焦点距離f1は60.00mmであり、全系の焦点距離fとの比f/f1は、
0.4<f/f1=0.60<1.2
の条件式を満たしている。以上の構成により、F1.24の明るさと、良好な結像性能を実現した広角レンズを得ることができる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、物体側より順に、第1負レンズ、第1接合レンズ、第2接合レンズを配した第1レンズ群と、第2負レンズ、第3接合レンズ、正レンズ、第3負レンズを配した第2レンズ群とから構成し、各接合レンズの正レンズの屈折率が1.7よりも大きく、第2レンズ群の第2負レンズと正レンズとに非球面を用い、第1レンズ群の屈折力をバランスよく設定したので、レンズ径を大型化させることなく、撮影画角60度以上、F1.4以下で、諸収差を抑えた性能のよい大口径広角レンズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成図である。
【図2】第1実施例の収差図である。
【図3】第2実施例の構成図である。
【図4】第2実施例の収差図である。
【符号の説明】
1,2 広角レンズ
12,13,15,22,23,25 接合レンズ
G11,G21 第1レンズ群
G12,G22 第2レンズ群
S1,S2 絞り
Claims (1)
- 物体側より順に、第1負レンズ、第1接合レンズ、第2接合レンズを配した第1レンズ群と、第2負レンズ、第3接合レンズ、正レンズ、第3負レンズを配した第2レンズ群とから構成され、
前記第2レンズ群のうち、第2負レンズと正レンズとが非球面を有し、
各接合レンズの正レンズは、その屈折率が1.7よりも大きく、
全系の焦点距離をf、第1レンズ群の焦点距離をf1としたときに、
0.4<f/f1<1.2
を満たすことを特徴とする大口径広角レンズ。
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