JP4216340B2 - セルロース材料を主成分とする液晶溶液用の水性凝固剤 - Google Patents
セルロース材料を主成分とする液晶溶液用の水性凝固剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4216340B2 JP4216340B2 JP51891598A JP51891598A JP4216340B2 JP 4216340 B2 JP4216340 B2 JP 4216340B2 JP 51891598 A JP51891598 A JP 51891598A JP 51891598 A JP51891598 A JP 51891598A JP 4216340 B2 JP4216340 B2 JP 4216340B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solution
- coagulant
- cellulose
- tex
- fibers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F2/00—Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F2/00—Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof
- D01F2/02—Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof from solutions of cellulose in acids, bases or salts
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F2/00—Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof
- D01F2/24—Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof from cellulose derivatives
- D01F2/28—Monocomponent artificial filaments or the like of cellulose or cellulose derivatives; Manufacture thereof from cellulose derivatives from organic cellulose esters or ethers, e.g. cellulose acetate
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/249921—Web or sheet containing structurally defined element or component
- Y10T428/249924—Noninterengaged fiber-containing paper-free web or sheet which is not of specified porosity
- Y10T428/249933—Fiber embedded in or on the surface of a natural or synthetic rubber matrix
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/249921—Web or sheet containing structurally defined element or component
- Y10T428/249994—Composite having a component wherein a constituent is liquid or is contained within preformed walls [e.g., impregnant-filled, previously void containing component, etc.]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/249921—Web or sheet containing structurally defined element or component
- Y10T428/249994—Composite having a component wherein a constituent is liquid or is contained within preformed walls [e.g., impregnant-filled, previously void containing component, etc.]
- Y10T428/249998—Indefinite plurality of similar impregnated thin sheets [e.g., "decorative laminate" type, etc.]
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/25—Web or sheet containing structurally defined element or component and including a second component containing structurally defined particles
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T428/00—Stock material or miscellaneous articles
- Y10T428/25—Web or sheet containing structurally defined element or component and including a second component containing structurally defined particles
- Y10T428/253—Cellulosic [e.g., wood, paper, cork, rayon, etc.]
Description
本発明は、より具体的には、セルロース材料を主成分とする液晶溶液を凝固するのに適した水性凝固溶液、このような溶液を凝固するための、該凝固溶液の、特に紡糸法における使用、および機械特性の予想外の組み合わせを有する新規なセルロース繊維に関するものである。
アラミド繊維に関連する特許US-A-3 767 756号および芳香族ポリエステル繊維に関連する特許US-A-4 746 694号に記載されているように、長きに渡り、液晶溶液の製造が、紡糸により、高いまたは極めて高い機械特性を有する繊維を得るために本質的であることが知られている。また、セルロースの液晶溶液の紡糸は、特に、セルロースと少なくとも1種の燐酸を主成分とする液晶溶液に関する国際特許出願PCT/CH85/00065号およびPCT/CH95/00206号等に記載されているような、「ドライ−ジェット−ウエット(dry-jet-wet)紡糸」法と呼ばれる方法により、高い機械特性をもつ繊維を得ることをも可能とする。
WO85/05115として公開された特許出願PCT/CH85/00065号またはその同等な特許EP-B-179 822号およびUS-A-4 839 113号は、セルロースを蟻酸および燐酸と反応させることにより、セルロースホルメートを主成分とする紡糸溶液が得られることを記載しており、これらの溶液は液晶状態にある。これら文書は、また該「ドライ−ジェット−ウエット紡糸」技術と呼ばれる方法を利用して、これらの溶液を紡糸して、セルロースホルメート繊維を得ること、並びにこれらのホルメート繊維から再生したセルロース繊維をも記載している。
WO96/09356として公開された特許出願PCT/CH95/00206号は、蟻酸を使用せずに直接、セルロースを溶媒に溶解して、液晶溶液を製造する方法を記載している。該溶媒は85重量%を越える少なくとも1種の燐酸を含む。この溶液を紡糸することにより得られる繊維は非−再生セルロースの繊維である。
レーヨンまたはビスコース繊維等の従来のセルロース繊維または例えば光学的に等方性の液体から紡糸されたあらゆるもの等のナイロンまたはポリエステル繊維等の従来の非−セルロース繊維と比較して、これら2つの特許出願WO85/05115号およびWO96/09356号に記載されたセルロース繊維は、格段に秩序立てられもしくは配向された構造により特徴付けられ、これは該繊維を製造した、該紡糸溶液の液晶特性によるものである。これらは伸張における極めて高い機械的特性、特に80〜120 cN/tex程度あるいはそれ以上の靱性および2500〜3000 cN/texを越える可能性のある初期モジュラスを有している。
しかしながら、極めて高い機械的特性をもつこれら繊維を得るための、上記2つの特許出願に記載された方法は、何れも同一の欠点、即ち凝固工程をアセトン中で実施しているという欠点を有している。
アセトンは、比較的コスト高であり、揮発性の物質であり、更に爆発の危険性があり、特別な安全策を講じる必要がある。このような欠点は、更にアセトンに特有なものではないが、実際に該紡糸工業において、特に凝固剤として使用される多くの有機溶媒に共通するものである。
従って、アセトンを、工業的観点からより一層有利であり、使用がより容易である、凝固剤と置換することにより、アセトンの使用に代わる手段を見出すことが、得られる繊維の幾つかの機械的特性の減少という犠牲を払ったとしても、全く望ましいことであった。というのは、上記のように極めて高い機械特性が、幾つかの技術的用途に対しては、法外であり得るからである。
上記2つの特許出願WO85/05115およびWO96/09356に記載された該液晶溶液を凝固するために、該アセトンを水で置換することは、技術的には可能であることが立証されているが、アセトンの代わりに水を使用することは、紡糸の困難さをもたらし、また上記のものと比較して極めて低い靱性をもつセルロース繊維を与えることが、経験により示されており、この靱性は30-35 cN/texを越えることは殆どなく、形成された該繊維が、例えば特別に高い引張応力の作用に付された場合にも、最大35-40 cN/tex程度に達するに過ぎず、この低い靱性は、更に得られる該製品にとっても有害である。このような30〜40 cN/texという値は、何れにしてもレーヨン型の公知の繊維の既知の靱性値(40-50 cN/tex)よりも低く、該レーヨン型の繊維は非−液晶性紡糸溶液、即ち光学的に等方性の溶液から得られる。
かくして、セルロース材料を主成分とする液晶溶液を紡糸するために、水が凝固剤であることが立証されているが、この凝固剤は、満足な機械的特性をもつ、特に技術的用途用の、例えばゴム物品またはタイヤを強化するために、公知のレーヨン繊維の値に少なくとも等しい靱性をもつ繊維の製造を可能としない。
本発明の第一の目的は、アセトンよりも工業的観点から一層有利であり、かつ水単独よりも一層効果的であり、靱性並びにモジュラス特性が、単に水によって凝固された繊維の値と比較して大幅に改善された繊維の製造を可能とする、新規な水性の凝固剤を提供することにある。
セルロース材料を主成分とする液晶溶液を凝固できる、本発明の凝固剤は、以下の諸特徴により特徴付けられる。
−該凝固剤は、水および少なくとも1種の添加剤を含み、
−該溶液と接触させた場合の、「凝固テスト」と呼ばれるテストにおいて、顕微鏡下で測定した、添加剤の割合20重量%に対する、該溶液への該凝固剤の拡散速度および該凝固剤の作用下での該セルロース材料の沈殿速度は、以下の関係式により支配される:
0.55<Kp/Kd≦1
ここで、KdおよびKpは、それぞれμm/s1/2で表された、拡散および沈殿因子(各「フィック(Fick)」の直線の勾配)である。
本発明は、また紡糸物品を得るための、セルロース材料を主成分とする液晶溶液を紡糸する方法にも係わり、該方法は本発明の凝固剤を使用して実施される。本発明は、更にこのような方法により得られる任意の紡糸物品にも関連する。
本発明のもう一つの目的は、本発明の方法により得ることのできる新規なセルロース繊維を提案することにあり、この新規な繊維は、従来のレーヨン繊維に比して、大幅に高い初期引張モジュラスとの組み合わせで、越えることはないとしても、該レーヨン繊維に匹敵する疲労強度に少なくとも等しい靱性を有する。
本発明のセルロース繊維は、以下の特性をもつ。
−その靱性Tは40cN/texを越え、
−その初期引張モジュラスImは1200cN/texを越え、
−圧縮比3.5%および引張応力0.25cN/texにおける、「バーテスト(bar test)」と呼ばれるテストにおける、350回の疲労サイクル後の破断荷重低下ΔFは30%未満である。
本発明は更に、以下の生成物にも関連する。
−少なくとも一つの本発明の紡糸物品を含む強化アセンブリー、例えばケーブル、諸撚り糸、自身の上で捩られたマルチフィラメント繊維。このような強化アセンブリーは、例えばハイブリッド、複合体、即ち本発明によるものでなくともよい、異なる特性のエレメントを含むことができる。
−少なくとも1種の本発明による紡糸物品および/またはアセンブリーにより強化された物品。これら物品は例えばゴムまたはプラスチック材料で作成された物品、例えばプライ、ベルト、チューブまたはタイヤ、特にタイヤカーカス強化材である。
本発明およびその利点は、以下の説明および非限定的な実施例並びに本明細書に添付した第1および2図を参照することにより容易に理解されるであろう。
第1図は、「フィックの図」を示し、一方で第2図は、本発明の凝固材(KpおよびKd)および水のみ(KpeおよびKde)両者に対して記録された、かかる図を再現したものである。
I. 使用した測定およびテスト
I-1. 置換度
セルロース誘導体、例えばセルロースホルメートから再生した繊維の置換度(DS)を、以下に示すような公知の方法で測定した。約400mgの繊維を長さ2-3cmの片々に細断し、次いで正確に秤量し、50mlの水を含む100mlのエルレンマイヤーフラスコに導入する。1mlの規定苛性ソーダ溶液(1N NaOH)を添加する。この混合物を周囲温度にて、15分間混合する。かくして、セルロースを、連続繊維上でのヒドロキシル基への再生処理に抵抗する、最後の置換基を転化することにより完全に再生する。過剰の水酸化ナトリウムを、塩酸のデシノルマル溶液(0.1N HCl)で滴定し、かくして該置換度をこれから推定した。
I-2. 該溶液の光学的特性
該溶液の光学的等方性および異方性を、テスト溶液の1滴を、光学偏光顕微鏡の、線形の交叉した偏光子と検光子との間に配置し、次いでこの溶液を静止状態で、即ち力学的応力の不在下で周囲温度にて観測することにより測定する。
公知の方法において、液晶溶液とも呼ばれる光学的に異方性の溶液は、光を偏光解消する、即ちこのように線形の交叉した偏光子と検光子との間に配置された場合に、光を透過する(着色組織)溶液である。光学的に等方性の溶液、即ち液晶溶液ではない溶液は、同一の観測条件下では、上記の偏光解消特性を示さず、該顕微鏡の視野は暗いままである。
I-3. 該繊維の機械的特性
該「繊維」なる用語は、ここではマルチフィラメント繊維(「紡績糸」とも呼ばれる)を意味するものと理解すべきであり、これは公知のように、小径(低線密度)の多数の基本フィラメントからなる。以下の機械的特性全ては、予備的状態調節した繊維について測定される。該用語「予備的状態調節」とは、測定前に、欧州標準(European Standard)DIN EN20139(温度20±2℃、含水率65±2%)に従って、少なくとも24時間、標準雰囲気内に保存することを意味する。セルロース材料の繊維については、このような予備的状態調節は、乾燥繊維基準で15重量%未満の平衡レベルに、その含水率を安定化することを可能とする。
該繊維の線密度は、少なくとも3個のサンプルについて測定され、該サンプル各々は長さ50mに相当し、この長さの繊維を秤量することにより測定する。この線密度はtex(1000mの繊維のg数で表した重さ)で与えられる。
伸張時点の機械的特性(靱性、初期モジュラスおよび破断点伸び)は、公知の方法で、Zwick GmbH & Co(ドイツ国)1435−タイプまたは1445−タイプ張力計を使用して測定する。低い予備的な保護的捩じれ(約6°の螺旋角)を与えた後、400mmの初期長さに渡り、公称速度200mm/分または破断点伸びが5%を越えない場合には速度50mm/分にて、張力を繊維に印加する。与えられた結果の全ては、10回の測定の平均である。
靱性T(線密度で割った破断荷重)および該初期引張モジュラスImは、cN/tex(1tex当たりのセンチニュートン)で示される。該初期引張モジュラスImは、力−伸び曲線部分の勾配として定義され、該線形部分は、標準的な予備張力0.5 cN/texの直後に生ずる。Ebと記される該破断点伸びは、パーセンテージ(%)で示される。
I-4. 凝固テスト
三成分系(ポリマー/溶媒/凝固剤)の場合の、該凝固メカニズムは、文献、例えば硫酸に溶解したポリアミドの溶液に関するTextile Research Journal,1966 9月,pp.813-821に記載されている。
「凝固剤」は、公知の如く、溶液を凝固する傾向のある薬剤、即ち溶液中で迅速に該繊維を沈殿することのできる、換言すれば繊維をその溶媒から迅速に分離することのできる試薬を意味するものと理解され、該凝固剤は、該ポリマーの非−溶剤および該ポリマーの該溶媒の良溶媒両者である必要がある。
例えば上で言及した特許出願WO85/05115号およびWO96/09356号に記載されているように、セルロース材料を主成分とする液晶溶液の場合には、通常は単一のフロントではなく、異なる前進速度の2つのフロントが、アセトンまたは水等の凝固剤が該溶液と接触した場合に、観測され、その第一のフロントは「拡散フロント」と呼ばれ、一方第二のフロントは「沈殿フロント」と呼ばれる。該拡散フロントは、該凝固剤の該溶液中における、該セルロース材料の沈殿を生じない、単純な前進に相当し、一方で該沈殿フロントが、本来の凝固に対応し、即ち該凝固剤の作用下での、該セルロース材料の沈殿に相当し、これら2つのフロント間の中間ゾーンは、該凝固剤により単に含浸され、膨潤されるが、依然として凝固されていない(液晶発色性の喪失による、偏光の照射下で暗いゾーン)。
これら2つのフロントは、実質的に公知の「フィック」の拡散法則に従って、即ち以下の関係式で示される、該凝固剤の侵入により形成される界面(場合に応じて、拡散界面または沈殿界面)の変移“d”が、時間“t”の平方根に比例するという法則に従って前進する:
d = Kt1/2
ここで、因子Kは、μm/sec1/2(即ち秒1/2当たりのマイクロメーター)で表される。
従って、2つの因子は、前に述べた2つのフロント、即ち該拡散因子Kd(第一の拡散フロント)および該沈殿因子Kp(第二の沈殿フロント)に対応し、該沈殿フロントが該拡散フロントと同程度に速く前進する場合には、Kpは最大でKdに等しい。換言すれば、与えられた時間“ti”に対する2つの変移値、即ち拡散に関する“dd”および沈殿に関する“dp”が存在し、ここではdp≦ddである。
上記K因子、即ち上記各「フィック」の直線d = Kt1/2(拡散直線および沈殿直線)の勾配は、簡単な方法で、以下に説明するように行われる顕微鏡記録からとった該「フィック」の図から、図式的に決定される。
静的システムの凝固の実験的な研究は、ビデオカメラを備えた、光学的偏光顕微鏡または光学的示差干渉顕微鏡(オリンパス(Olympus)型BH2)を使用して実施する。少量の液晶溶液を、例えばスパチュラ先端を使用して、スライドガラス上に展開し、次いでカバースリップで覆う。該カバースリップ下部の該溶液の厚みは、該カバースリップの厚み、即ち例えば0.170mmに対して較正(レンズ補正)し、次いで該凝固剤を該カバースリップの回りに、例えばピペットまたはシリンジにより、該サンプルの回りの全表面を覆うのに十分な量で配置することによって、該溶液のサンプルと該試薬とを接触させる。
次いで、該溶液を横切る該凝固剤の前進、即ち該時間“t”の関数としての、該拡散および沈殿フロントの前進を、観測し、一方でこれを記録する。これらの測定は、周囲温度(約20℃)下で実施し、コントラストが、これら2つのフロントの前進を適切に追跡するのに十分であるかを確認し、これらコントラストが、特に該沈殿フロントに対して十分ではないと思われる場合には、好ましくは該サンプルを変える。検討した各対(凝固剤/液晶溶液)について、KdおよびKpの平均値を、少なくとも3つの異なるサンプルについて測定する。
本発明によるものであれ、それ以外のものであれ、添加物を含む水性凝固剤をテストした、一般的な場合において、20%なる、該凝固剤中の該添加剤の一定量を、このテストで使用する(凝固剤の全重量に対する%)。
与えられた対(凝固剤/溶液)に対する、該拡散フロントと比較した場合の、“tpo”(零沈殿深さ“dp”にて測定)と呼ばれる該沈殿フロントの初期の遅れ、あるいは該拡散フロントにおける遅れが見られる(一つの「フィック」直線または両者が原点を通らない)可能性がある。一般的には、0.1〜1秒の範囲のこのような遅れは、テストした生成物自体に起因するものであるが、最も高頻度では、本質的に該凝固テストを実施した条件に関連しているものと思われる。この状況は、このような遅れの存在が問題の曲線の勾配KdおよびKpに、かつ比Kd/Kpの決定に影響を及ぼさない限り、前の観測結果を全く変えることはない。
更に、該拡散および沈殿フロントの前進を表す該曲線d = f(t1/2)は、該原点近傍、即ち低変移値“d”に対してのみ線形であり、慣習的に、このような場合においては、これら曲線は直線として分類され、KpおよびKdの値はこれら曲線の原点における勾配から決定されるが、これは該結果に如何なる有意な影響をも与えない。
第1図は、セルロース材料を主成分とする液晶溶液と接触される、例えば本発明の凝固剤について得られた「フィック」の図である。該比(Kp/Kd)は、該拡散直線D(勾配Kd)および該沈殿直線P(勾配Kp)の勾配から決定される。特に、与えられた時間“ti”に対して、これら2つの直線が、併合しない場合には、2つの変移値、即ち拡散に関するddおよび沈殿に対するdpが存在する。例示の目的でのみ与えたこの簡単な図において、変数“d”および“t”は、これら値が数値パラメータ、例えば該液晶溶液のセルロース濃度、あるいは該凝固剤中の該添加剤の性質に応じて変動する限り、示されていない。
I-5. 「バーテスト」に対する抵抗性
「バーテスト」と呼ばれる簡単なテストを利用して、検討した該繊維の疲労強度を測定する。
このテストのために、予備的状態調節に掛けられた、長さの短い繊維(少なくとも600mmの長さ)を使用し、このテストを周囲温度(約20℃)にて実施する。該繊維の自由端部の一方に固定された一定荷重により、0.25cN/texの張力下に置かれているこの長さの繊維を、研磨したスチール製のバー上で延伸し、約90°の曲率の角度にて、該バーの回りに屈曲させる。該長さの繊維の他端部に固定した機械的デバイスは、該研磨したスチールバー上で、所定の頻度(100サイクル/分)および振幅(30mm)の交互の線形運動として、該繊維を強制的、反復的に摺動させる。該繊維の軸を含む垂直面は、常にそれ自体は水平である該バーを含む該垂直面に対して実質的に直交している。
該バーの径は、該バーの回りの、該繊維のフィラメントの各通過の際に、3.5%の圧縮を生ずるように選択される。一例として、径360μm(マイクロメーター)のバーを、13μmなる該フィラメントの平均径(あるいはセルロースの密度1.52に対して、0.20 texなる該フィラメントの平均線密度)を有する繊維に対して使用する。
このテストを、350サイクル後に終了し、ΔFと呼ばれる疲労後の破断荷重低下を、以下の式に従って測定する:
ΔF(%) = 100[F0-F1]/F0
ここで、F0は疲労前の該繊維の破断荷重であり、またF1はその疲労後の破断荷重である。
II.本発明を実施する条件
まず、セルロース材料を主成分とする液晶溶液を調製するための条件を記載し(§II-1)、次いでこれら溶液を紡糸して、繊維を得るための条件を記載(§II-2)する。
II-1.該溶液の調製
該液晶溶液を、公知の方法で、例えば上記の特許出願WO85/05115号およびWO96/09356号に示したように、該セルロース材料を適当な溶媒または溶媒混合物(「紡糸溶媒」と呼ばれる)に溶解する。
「溶液」とは、公知の如く、如何なる固体粒子も肉眼観察できない、均一な液状組成物を意味するものと理解される。「液晶溶液」とは、周囲温度(約20℃)および静止状態において、即ち如何なる力学的な応力も存在しない状態で、光学的に異方性の溶液を意味するものと理解される。
好ましくは、本発明の凝固剤は、少なくとも1種の酸を含む、液晶溶液を凝固するのに使用され、この酸は、より好ましくは蟻酸、酢酸、燐酸またはこれら酸の混合物に属する。
本発明の凝固剤は、有利には以下に列挙するものを凝固するのに使用することができる:
−少なくとも1種の燐酸を主成分とするセルロース誘導体の液晶溶液、これらの溶液は特にセルロースエステルの溶液、とりわけ例えば上記の特許出願WO85/05115号に記載されているような、セルロースホルメート溶液であり、セルロース、蟻酸および燐酸(または燐酸を主成分とする液体)を混合することにより製造され、該蟻酸はエステル化用の酸であり、該燐酸は該セルロースホルメートの溶媒である;
−少なくとも1種の燐酸を主成分とするセルロースの液晶溶液、例えば上記の特許出願WO96/09356号に記載されているような液晶溶液であり、該セルロースを直接、即ち誘導体化することなしに、以下の平均的な式に従う、少なくとも1種の燐酸を、85重量%を越える量で含有する、適当な溶媒中に溶解することにより調製される:
[n(P2O5),p(H2O)]:ここで、0.33 < (n/p) < 1.0
該出発セルロースは、種々の公知の形状、特に粉末形状であり得、例えば原料状態のセルロースプレートを粉砕することにより調製される。好ましくは、その初期含水率は、10重量%未満であり、またそのDP(重合度)は500〜1000の範囲内にある。
溶液を得るために適当な混合手段は、当業者には公知であり、これらは該セルロースおよび該酸を、該溶液が得られるまで、好ましくは制御可能な速度にて、正確な混練および混合を可能とするものである必要がある。この混合は、例えばZ-型アームを含むミキサーまたは連続式のスクリューをもつミキサーで実施することができる。これらの混合手段は、好ましくは真空下で排気するためのデバイスおよび加熱および冷却デバイスを備えており、該加熱および冷却デバイスは例えば該溶解操作を促進し、もしくは形成中の該溶液の温度を制御するために、該ミキサーおよびその内容物の温度を調節することを可能とする。
一例として、セルロースホルメート溶液に対しては、以下の操作法を使用することができる:オルト燐酸(99%の結晶性)と蟻酸との適当な混合物を、Z-型アームと押出しスクリューとを含む、二重−ケーシングミキサーに導入する。次に、粉末化したセルロースを添加し(その含水率は、周囲空気の湿度と平衡状態にある)、このバッチ全体を、約1〜2時間、例えば該混合物の温度を、溶液が得られるまで、10〜20℃の範囲に維持して、混合する。特許出願WO96/09356号による溶液に対しても、該蟻酸を、例えばポリ燐酸で置換することにより、同様な方法で進めることができる。
かくして得られる溶液は、そのまま紡糸することができ、また例えば該ミキサーの出口に配置された押出しスクリュー等により、直接紡糸装置に移して、通常の操作、例えば脱気または濾過段階以外の任意の予備的な変換操作なしに該装置において紡糸することができる。
II-2.該溶液の紡糸
該混合並びに溶解手段を離れる際に、該溶液は、公知の方法で紡糸ブロックに移され、そこで該溶液はビスコースポンプに送り込まれる。このビスコースポンプから、該溶液はフィルタを通った後、少なくとも一つの紡糸口金を介して押し出される。該紡糸口金への搬送中に、該溶液は徐々に所定の紡糸温度に昇温される。
各紡糸口金は、変更可能な数の押出しキャピラリー、例えばフィルムを生成するための単一スロット型のキャピラリー、あるいは繊維の場合には数百のキャピラリー、例えば円筒形状(例えば、径50〜80μm)のキャピラリーを含むことができる。以下、マルチフィラメント繊維の紡糸の一般的な場合を考察する。
従って、該紡糸口金を離れる際に、溶液の液状押出し物が得られ、可変数の基本的な液体流を形成する。該溶液は、好ましくは非−凝固流体相、一般的には該紡糸口金と該凝固手段との間に配置された空気(“エアーギャップ”)を利用する、「ドライ−ジェット−ウエット紡糸」技術を用いて紡糸される。各基本的な液体流は、このエアーギャップ内で、一般的には2〜10(スピン−延伸因子)の範囲の率だけ延伸され、該凝固ゾーンに侵入する前に、該エアーギャップの厚みは、特定の紡糸条件に応じて、例えば10mm〜100mmの範囲で大幅に変えることができる。
上記の非−凝固相を通過した後、該延伸された液体流は、凝固デバイス内に侵入し、そこで該液体流は該凝固剤と接触する。後者の作用の下で、該液体流は、該セルロース材料(セルロースまたはセルロース誘導体)の沈殿により、結果として繊維を形成する固体フィラメントに変換される。使用すべき該凝固デバイスは、公知のデバイスであり、例えば浴、パイプおよび/または該凝固剤を含みかつ該生成中の繊維が循環しているブースを含む。好ましくは、該紡糸口金の下部に位置する凝固浴を、該非−凝固相からの出口において使用する。この浴は、一般的には「紡糸チューブ」と呼ばれる垂直の円筒状チューブにより、その基部において拡がっており、該チューブ内を該凝固された繊維が通り、かつ該凝固剤が循環する。
該凝固剤の選択
該凝固のメカニズムを検討した後、かつ特に上記第I章に記載した該凝固テストを利用して、該凝固剤について種々のテストを実施した後、本出願人は、全く予想外のことに以下のことを見出した:
−繊維に極めて低い機械的特性を与える、水の場合には、該沈殿フロントは、該拡散フロントに比して極めて緩慢に前進し、後者から大幅にずれてくる(比Kp/Kdは約0.50に等しい);
−極めて高い機械的特性をもつ繊維を得ることを可能とする、アセトンの場合には、逆に該2つのフロントは実際上消滅し、かつ見掛け上は同一の速度で前進する(比Kp/Kdはほぼ1である);
−しかしながら、水に添加されたある種の添加剤が、この比Kp/Kdを実質的に増大し、この比におけるかかる増加が、該繊維の機械的特性の大幅な改良を伴っている。
セルロース材料を主成分とする液晶溶液を凝固できる、本発明の凝固剤は、以下の諸特徴により特徴付けられる:
−該凝固剤は水と少なくとも1種の添加剤を含み;
−該溶液と接触した場合には、該凝固剤中の添加剤の割合20%(凝固剤全重量基準の%)に対して、該「凝固テスト」と呼ばれるテストにおいて、顕微鏡観察下で測定した、該溶液中への該凝固剤の拡散速度および該凝固剤の作用下における、該セルロース材料の沈殿速度は、以下の関係式により支配される:
0.55 <Kp/Kd≦1
KdおよびKpは、それぞれ該拡散および沈殿因子(該「フィック」直線の各勾配)であり、μm/s1/2で表される。
「本発明の凝固剤」は、従って添加剤(即ち、化合物または化合物の混合物)を含有する任意の水性溶液を意味するものと理解され、該添加剤は、所定の割合(凝固剤の全重量基準で20%)で水に添加した場合に、該凝固テストにおける上記の関係式を満たすことを可能とする。勿論、本発明自体は、該凝固剤中の添加剤の与えられた割合に限定されるものではない。
本発明の好ましい添加剤は、水溶性である。
該凝固テストにより見出された、本発明の凝固剤としては、特にアミン類、例えばエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルアミン、イミダゾール、1-メチルイミダゾール、モルホリンおよびピペラジン等の、脂肪族またはヘテロ環式アミン類を挙げることができ、好ましいアミン類は、炭素原子数1〜5の一級または二級アミン類である。
好ましくは、有機または無機アンモニウム塩、およびより好ましくはアンモニウムのホルメート、アセテートおよび燐酸塩、これら化合物の混合塩またはこれら成分の混合物を添加剤として使用することができ、該アンモニウム塩は、特に該液晶溶液中に存在する酸の塩、例えば(NH4)2HPO4、(NH4)3HPO4、NaNH4HPO4、CH3COONH4またはHCOONH4である。
好ましくは、本発明の凝固剤は、以下の関係式に従い:
Kp/Kd > 0.65
またより一層好ましくは、以下の関係式を満たす:
Kp /Kd > 0.75
水に適当な添加剤を添加することによる、該比Kp/Kdにおける増加は、本質的に該因子Kdを下げる(一般的に、水に対して、Kdは55〜65m/s1/2の範囲で変動する)ことにより起こることに気付いた。換言すれば、本発明は、適当な添加剤を使用して、該拡散フロントを、該沈殿フロントと近接させることからなっており、またこれは本質的に、問題とする該液晶溶液中の該水の拡散速度を減ずることにより達成される。
水のセルロースを膨潤する大きな力は周知である。本発明により、該凝固浴の通過中に、該セルロース材料の沈殿が、水のみを使用して該凝固を行った場合よりも、実質上殆ど膨潤されていない多量の溶液中で、起こっているものと想像され、このことが最終的に、得られる該繊維の機械的特性にとって特に有利であると思われる。
好ましくは、本発明の凝固剤は、関係式:Kp >20を満たし、またより好ましくは関係式:Kp >30を満足する。
本発明の凝固剤は、例えば上記した特許出願WO85/05115号およびWO96/09356号に記載されているような、少なくとも1種の燐酸中に溶解した、セルロースまたはセルロースホルメートを主成分とする液晶溶液に対して使用され、この場合ジアンモニウムオルト燐酸(NH4)2HPO4を使用することが有利である。
該凝固剤の該添加剤の濃度(Caと記載する)は、広範囲に渡り、例えば2〜25%(凝固剤の全重量基準の%)の範囲で変えることができ、あるいは本発明の実施の特別な条件によれば、それ以上の広い範囲で変えることができる。
該凝固剤の温度(以下Tcという)に関する限りにおいて、低温、特に0℃近傍の温度が、幾つかの場合において、フィラメントの形成中の幾つかのフィラメント同士の付着(「密接に結合したフィラメント(married filaments)」)に関連することを観測した。このことは、該紡糸操作を妨害し、また一般的に得られる糸の品位にとって有害であり、従って好ましくは、本発明の凝固剤は、10℃を越える温度Tc、およびより好ましくは周囲温度(20℃)近傍またはそれ以上の温度にて使用される。界面活性剤、例えばイソプロパノールまたは燐酸を主成分とする石鹸の添加が、上記の諸難点を排除し、もしくは少なくとも軽減する、もう一つの可能な解決策となることをも見出した。
本発明の方法によれば、該凝固剤中の溶液によって供給される、紡糸溶剤の量は、好ましくは10%未満およびより一層好ましくは5%未満(凝固剤の全重量基準の%)のレベルに維持される。
該凝固浴中で、形成中のフィラメントが通過する、凝固剤の、該浴の入口から該紡糸チューブの入口までの測定された全深さは、広範囲に渡り、例えば数mm〜数cmの範囲で変えることができる。それにも拘らず、凝固剤の不十分な深さも、「密接に結合したフィラメント」の形成に関与する可能性があり、従って好ましくは、該凝固剤の深さは20mmを越えるように選択される。
該凝固テストのおかげで、当業者には、与えられた液晶溶液に対する最適の凝固剤を見出すことが可能となるであろう。更に、当業者は、以下の説明および態様の実施例に照らして、本発明を実施する特定の条件に対して、添加剤濃度、温度または凝固剤の深さ等のパラメータを適合させることができるであろう。
好ましくは、本発明の凝固剤は、前に記載したように、「ドライ−ジェット−ウエット紡糸」法と呼ばれる方法において使用されるが、これはまたその他の紡糸法、例えば「ウエット−紡糸」法と呼ばれる方法、即ち紡糸口金が該凝固剤中に浸漬されている方法でも使用される。
該凝固手段を離れる際に、該繊維は駆動デバイス、例えば回転された円筒上に回収され、公知の方法で、好ましくは水で、浴中またはブース中で洗浄される。洗浄後、任意の適当な手段、例えば好ましくは200℃未満の温度に維持された加熱ロール上を、連続的に通過させることにより、該繊維を乾燥する。
セルロース誘導体繊維の場合には、該洗浄したが乾燥されていない繊維を、直接再生浴を介して、例えば水性水酸化ナトリウム溶液中で処理して、該セルロースを再生し、かつ洗浄並びに乾燥後に再生されたセルロース繊維を得ることも可能である。
III.態様の実施例
本発明であれ、それ以外であれ、以下の実施例は、液晶セルロースまたはセルロースホルメート溶液を紡糸することによる繊維製造の実施例であり、これら公知の溶液は、上記第II章の説明に従って調製される。これら実施例の全てにおいて、特に述べない限り、該溶液のまたは該凝固剤の組成に関する%は、それぞれ該溶液または凝固剤全重量を基準とする%である。これら実施例に記載する全ての凝固剤において、常に1sに満たないおよび最も高頻度では0.5sに満たない遅れ“tpo”が、該凝固テスト中に観測された。
テスト1
この第一のテストにおいては、セルロースホルメートの液晶溶液を、22%の粉末セルロース(初期DP 600)、61%のオルト燐酸(99%結晶性)および17%の蟻酸から調製する。溶解後(1時間混合)、該セルロースは、33%のDS(置換度)および約480のDP(重合度、公知の方法で測定)を有する。
次いで、この溶液を、特に記載しないかぎり、上記§II-2に記載した一般的な条件下で、250個の孔(径65μmのキャピラリー)をもつように製造した紡糸口金を介して、紡糸温度約50℃にて紡糸し、かくして生成した液体流を、25mmのエアーギャップ内で延伸(スピン−延伸因子:6)し、次いで、界面活性剤を使用せずに、本発明によるまたは本発明以外の種々の凝固剤(被覆深さ:30mm)と接触させて凝固する。かくして得たセルロースホルメート繊維を水洗(15℃)し、次に速度150m/分にて、連続的に再生ラインに送り、周囲温度にて水性水酸化ナトリウム溶液(水酸化ナトリウム濃度:30重量%)内で再生し、水洗(15℃)し、最後に加熱円筒(180℃)上に通すことにより乾燥して、その含水率を15%未満に調節する。
このテストにおいては、以下の添加剤を使用した(括弧内は、問題とする該紡糸溶液に関する、該凝固テストで測定した該凝固剤の特徴である):
−実施例1Aおよび1D(本発明の範囲外):添加剤なし(水のみ)
−実施例1B(本発明):Na(NH4)HPO4(Kp =26; Kd =46; Kp /Kd = 0.57)
−実施例1Cおよび1E(本発明):(NH4)2HPO4
(Kp =37; Kd =44; Kp /Kd = 0.84)
この様にして得た再生セルロース繊維(DS: 2%未満)は、250本のフィラメントについて線密度47 tex(即ち、フィラメント当たり約0.19 tex)および以下のような機械的特性をもつ:
−実施例1A:本発明の範囲外の水のみで構成される凝固剤を、20℃なる温度Tcにて使用:
T=34 cN/tex; Im = 1430cN/tex; Eb = 5.1%
−実施例1B:本発明の、10%のNa(NH4)HPO4を含有する、20℃なる温度Tcに維持された水性溶液で構成される凝固剤を使用:
T=41 cN/tex; Im = 1935cN/tex; Eb = 4.7%
該コントロール(実施例1A)に対して、20%を越える靱性における増加および35%の初期モジュラスにおける増加を観測。
−実施例1C:本発明の、水と20%の(NH4)2HPO4とで生成した水性凝固剤を、20℃なる温度Tcにて使用:
T=49 cN/tex; Im = 1960cN/tex; Eb = 6.4%
本実施例では、水のみで凝固した該コントロールと比較して、本発明に従って凝固した該繊維の靱性は、44%だけ増大し、かつその初期ジュラスは37%だけ増大することが観測される。
−実施例1D:実施例1Aと同様の凝固剤であるが、0℃近傍(+1℃)の温度Tcにて使用:
T=39 cN/tex; Im = 1650cN/tex; Eb = 5.0%
−実施例1E:実施例1Cと同様の凝固剤であるが、0℃なる温度Tcにて使用:
T=52cN/tex; Im = 1975cN/tex; Eb = 4.7%
本実施例で得られた繊維の靱性は、50cN/texであり、これは本発明によらないコントロール(実施例1D)に比して30%だけ改善されており、そのモジュラスは20%だけ増大する。従って、このテストにおいては、靱性および初期モジュラスは、該凝固剤が本発明によるものであれ、それ以外であれ、温度Tcを0℃近傍の値に下げることにより増大することが分かる。それにも拘らず、粘着性フィラメント(「密に結合したフィラメント」)の形成が、かかる温度にて観測された。
テスト2
この第二のテストにおいては、液晶溶液をセルロース(22%)、オルト燐酸(66%)および蟻酸(12%)から調製する。溶解後、該セルロースは29%のDSおよび約490のDPをもつ。次いで、特に断らない限り、全ての実施例について同一の添加剤を含む本発明の凝固剤を使用して、該溶液をテスト1に記載のように紡糸する。該凝固剤は、変動する濃度で添加剤Caおよび温度Tcを有する(NH4)2HPO4の水性溶液である。
本発明による凝固剤は、問題とする溶液に関する該凝固テストにおいて、以下のような諸特性を与えた:
Kp =35; Kd =44; Kp /Kd = 0.80
かくして得た該再生セルロース繊維(DSは0〜1%)は、250本のフィラメントに対して47 texなる線密度を有し、また以下のような機械的特性を示す:
−実施例2A: Ca = 2.4%; Tc = 10℃
T=48 cN/tex; Im = 1820cN/tex; Eb = 5.9%
−実施例2B: Ca = 2.4%; Tc = 20℃
T=44 cN/tex; Im = 1725cN/tex; Eb = 6.6%
−実施例2C: Ca = 5%; Tc = 10℃
T=46 cN/tex; Im = 1870cN/tex; Eb = 5.2%
−実施例2D: Ca = 12%; Tc = 0℃
T=49 cN/tex; Im = 2135cN/tex; Eb = 4.5%
−実施例2E: Ca = 12%; Tc = 20℃
T=44 cN/tex; Im = 1765cN/tex; Eb = 6.5%
−実施例2F: Ca = 20%; Tc = 1℃
T=62 cN/tex; Im = 2215cN/tex; Eb = 5.6%
−実施例2G: Ca = 20%; Tc = 30℃
T=47 cN/tex; Im = 1770cN/tex; Eb = 7.3%
このテストにおいては、同一の添加剤から出発して、単に該凝固剤の温度Tcおよび添加剤濃度Caに影響を与えることによって、該繊維の靱性を44〜62cN/texの範囲で、またその初期モジュラスを1725〜2215cN/texの範囲で変えることができることを見出した。
テスト3
この第三のテストにおいては、液晶溶液をセルロース(24%)、オルト燐酸(70%)および蟻酸(6%)から調製する。溶解後、該セルロースは20%のDSおよび約480なるDPをもつ。この溶液を、次に特に述べない限り、全て本発明に従う種々の凝固剤、その組成、変動する添加剤の濃度Caおよび温度Tcを使用して、テスト1に示したように紡糸する。
これら実施例(全て本発明による)においては、以下の添加剤を使用した:
−実施例3A:エタノールアミン:NH2CH2CH2OH
(Kp =31; Kd =43; Kp /Kd = 0.72);
−実施例3B3C: HCOO(NH4)
(Kp =30; Kd =38; Kp /Kd =0.78);
−実施例3D: HCOO(NH4)と(NH4)2HPO4との混合物(50/50重量部比)
(Kp =31; Kd =41; Kp /Kd = 0.76);
−実施例3E: (NH4)2HPO4
(Kp =32; Kd =39; Kp /Kd = 0.82);
本発明を例示するために、このテスト3の該紡糸溶液に関する該凝固テスト中に記録された該フィックの図を第2図に示した。
−まず、水のみを使用:該拡散フロントDeはその勾配としてKde(58μm/s1/2に等しい)を有し、また該沈殿フロントPeはその勾配としてKpe(29μm/s1/2に等しい)を有する;
−第二に、実施例3Eの本発明による凝固剤を使用:該拡散フロントDはその勾配としてKd(39μm/s1/2に等しい)を有し、また該沈殿フロントPはその勾配としてKp(32μm/s1/2に等しい)を有している。
従って、該比(Kp /Kd)は0.82に等しく、一方該比(Kpe/Kde)は僅かに0.50に等しい。第2図から理解できるように、該添加剤(NH4)2HPO4の水への導入は、該2つのフロント、即ち該拡散フロントおよび該沈殿フロントを、テスト3の該紡糸溶液中の該凝固剤の拡散速度を実質的に低下させることにより、極く近接したものとすることができる。
このテスト3において得られたこの再生セルロース繊維(0〜1.5%の範囲のDSをもつ)は、250本のフィラメントに対する線密度45 tex(即ち、平均してフィラメント当たり0.18 tex)および以下の諸特性を有する:
−実施例3A:10%エタノールアミンを使用;Tc = 20℃
T=43 cN/tex; Im = 1855cN/tex; Eb = 4.8%
−実施例3B:5% HCOO(NH4)を使用;Tc = 20℃
T=41 cN/tex; Im = 1805cN/tex; Eb = 5.7%
−実施例3C:20% HCOO(NH4)を使用;Tc = 20℃
T=56 cN/tex; Im = 2250cN/tex; Eb = 48%
−実施例3D:20%の混合物:HCOO(NH4)+(NH4)2HPO4を使用;Tc = 20℃
T=52 cN/tex; Im = 2135cN/tex; Eb = 5.3%
−実施例3E:20%(NH4)2HPO4を使用;Tc = 30℃
T=51 cN/tex; Im = 2035cN/tex; Eb = 5.2%
テスト4
本テストでは、液晶溶液を、上記第II章および上記特許出願WO96/09356号の記載に従って、18%の粉末セルロース(初期DP 540)、65.5%のオルト燐酸および16.5%のポリ燐酸(85重量%のP2O5を滴定)から調製する。即ち、該セルロースは誘導体化処理することなく、直接該酸の混合物に溶解する。
以下のように進めることが可能である。これら2つの酸を予め混合し、得られる酸混合物を0℃に冷却し、次いで予め-15℃に冷却しておいた、Z-型のアームをもつミキサーに導入し、次いで初めに乾燥しておいた該粉末セルロースを添加し、該酸混合物と混合し、一方で該混合物の温度を高くとも15℃に維持する。溶解後(0.5時間の混合)、該セルロースは約450なるDPをもつ。次に、この溶液を特に述べない限り、特に再生段階を含まないことを除き、上記テスト1に示したように紡糸する。該紡糸温度は40℃であり、かつ乾燥温度は90℃である。
かくして、非再生セルロース繊維を得、即ち該繊維は連続的な該セルロースの誘導体化、セルロース誘導体溶液の紡糸、および次のセルロース誘導体の該繊維の再生段階を経ずに、セルロース溶液を直接紡糸することにより得る。
このテストにおいては、以下の添加剤を使用した:
−実施例4A(本発明の範囲外):添加剤なし(水のみ)
−実施例4B(本発明による):(NH4)2HPO4
(Kp = 43; Kd =52; Kp /Kd =0.83);
これらの非−再生セルロース繊維は、250本のフィラメントに対する線密度47texおよび以下の諸特性をもつ:
−実施例4A:水のみを使用;20℃なる温度Tc
T=30 cN/tex; Im = 1560cN/tex; Eb = 6.4%
−実施例4B:20%(NH4)2HPO4を使用;Tc=20℃
T=45 cN/tex; Im = 1895cN/tex; Eb = 6.4%
ここでは、靱性における50%の増加および初期モジュラスにおける21%の増加が観測される。
結果として、本発明による凝固剤は、再生または非−再生セルロースの、凝固剤として水のみを使用して得たものよりも、著しく大きな初期モジュラスおよび靱性をもつ、セルロース繊維を得ることを可能とする。上記全ての比較例において、該靱性および初期モジュラスは、水中での単純な凝固後に得られるものと比較して、両者共に少なくとも20%増加し、この増加は、幾つかの場合においては50%にも達する可能性があり、該初期モデュラスは、非常に高く、2000cN/texを越える可能性のある値をもつ。
本発明のセルロース繊維を、上記第I章に記載のバーテストに付し、またその性能両者を、公知のレーヨン繊維の性能、並びに上記4つのテストにおいて使用したものと同等であるが、(上記の特許出願WO85/05115号およびWO96/09356号に従って)アセトン中で凝固した後の、液晶溶液を紡糸することにより得た、極めて高い機械的特性を有する繊維と比較した。
本発明によるセルロース繊維は、常に30%に満たず、一般的には5〜25%の範囲内の破断荷重低下ΔFを有し、一方で同一の液晶溶液を起源とする、アセトン中で凝固した該繊維は、30%を越える、一般的には35〜45%の範囲の破断荷重低下ΔFを示す。
一例として、3.5%なる圧縮比に対して、該バーテストにおける、350回の疲労サイクル後には、以下の破断荷重低下が記録された:
−実施例3C:ΔF = 12%
−実施例3E:ΔF = 14%
−実施例4B:ΔF = 25%
−WO85/05115号による繊維(T = 90cN/tex;Im = 3050cN/tex):ΔF = 38%
−WO96/09356号による繊維(T = 95cN/tex;Im = 2850cN/tex):ΔF = 42%
−公知のレーヨン繊維(T=43-48cN/tex;Im=900-1000cN/tex):ΔF = 8-12%
従って、本発明のセルロース繊維は、同一であるが、公知の方法でアセトン中で凝固された、セルロース材料の液晶溶液から得た繊維について記録された値よりも、明らかに高い疲労強度を有している。更に、アセトン中で凝固されたこれら公知の繊維と比較して、本発明の繊維においては、フィブリル化が低下していることが観測された。
本発明のこれら繊維は、新規な諸特性の組み合わせにより、即ち公知のレーヨン繊維と同等またはそれ以上の靱性および実質的に該公知の繊維と等価な疲労強度により特徴付けられ、これら全ては、このようなレーヨン繊維の値よりも明らかに大きな、2000 cN/texまたはそれ以上に達し得る初期モジュラスとの組み合わせでもある。
このような諸特性の組み合わせは、当業者には全く予想外のことである。というのは、非−液晶相を起源とする公知のレーヨン繊維の値と実質上等価な疲労強度は、液晶相を由来とする、高い弾性率をもつセルロース繊維にとっては、これまで達成が不可能であると考えられていたからである。
好ましくは、本発明の繊維は、以下の関係式の少なくとも一つを満足し:
−T>45 cN/tex;
−Im>1500 cN/tex;
−ΔF <15%
更に一層好ましくは、以下の関係式の少なくとも一つを満足する:
−T>50 cN/tex;
−Im>2000 cN/tex;
本発明によるこの繊維は、有利にはセルロースホルメートから再生されたセルロース繊維であり、該セルロースのホルメートによる置換度は0〜2%の範囲内にある。
勿論、本発明は前に記載された実施例に限定されるものではない。
従って、本発明の精神を変更することなしに、例えば以前に記載した基本成分(セルロース、蟻酸、燐酸、凝固剤)に、種々の成分を添加することが可能である。
該付随的成分、好ましくは該基本成分と化学的に非反応性の成分は、例えば可塑剤、サイズ剤、染料、該溶液の製造中にエステル化される可能性のある、セルロース以外のポリマーであり得、これらはまた例えば該紡糸溶液の紡糸性、該得られる繊維の利用性またはこれら繊維のゴムマトリックスに対する接着性を改善することを可能とする。
本明細書において使用する「セルロースホルメート」なる用語は、該セルロースのヒドロキシル基が、ホルメート基に加えて、ホルメート以外の基、例えばエステル基特にアセテート基によって置換される場合をも包含する。該セルロースのこれら他の基による置換度は、好ましくは10%未満である。
「紡糸(spinning)」または「紡糸物品(spun articles)」なる表現は極一般的に解釈すべきであり、これらの表現は、押出し、特に紡糸口金を介する押出しにより得たか、あるいはセルロース材料の液晶溶液を流し込むことにより得たかには無関係に、繊維およびフィルム両者に関連する。
結局、本発明の繊維の諸特性のレベルおよびその単純化された製法のために、本発明の繊維は、工業的な繊維の分野および紡織繊維の分野の両者において、工業的に有利である。
Claims (1)
- 紡糸物品を得るための、セルロース材料を主成分とする液晶溶液を紡糸するドライ−ジェット−ウエット紡糸法であって、以下の諸特徴により特徴付けられる凝固剤を使用することを特徴とする方法。
−該凝固剤は、水及び少なくとも1種の添加剤を含み、前記添加剤が、アミン及び有機アンモニウム塩及び無機アンモニウム塩からなる群から選択される。
−該溶液と接触させた場合に、「凝固テスト」と呼ばれるテストにおいて、顕微鏡観察により測定した、添加剤の割合20重量%に対する、該溶液への該凝固剤の拡散速度及び該凝固剤の作用下での該セルロース材料の沈殿速度が、以下の関係式により支配される。
0.55<Kp/Kd≦1
(ここで、Kd及びKpは、それぞれμm/s1/2で表された、拡散及び沈殿因子(「フィック」の直線の各勾配である。)である。)
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
FR96/12871 | 1996-10-18 | ||
FR9612871 | 1996-10-18 | ||
PCT/EP1997/005676 WO1998017848A1 (fr) | 1996-10-18 | 1997-10-15 | Agent coagulant aqueux pour solutions cristal-liquide a base de matieres cellulosiques |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001507383A JP2001507383A (ja) | 2001-06-05 |
JP2001507383A5 JP2001507383A5 (ja) | 2005-06-16 |
JP4216340B2 true JP4216340B2 (ja) | 2009-01-28 |
Family
ID=9496908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51891598A Expired - Fee Related JP4216340B2 (ja) | 1996-10-18 | 1997-10-15 | セルロース材料を主成分とする液晶溶液用の水性凝固剤 |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6342296B1 (ja) |
EP (1) | EP0932710B1 (ja) |
JP (1) | JP4216340B2 (ja) |
CN (1) | CN1086428C (ja) |
AT (1) | ATE200695T1 (ja) |
AU (1) | AU4947597A (ja) |
BR (1) | BR9711937A (ja) |
CA (1) | CA2268789A1 (ja) |
DE (1) | DE69704631T2 (ja) |
ES (1) | ES2156369T3 (ja) |
RU (1) | RU2184804C2 (ja) |
WO (1) | WO1998017848A1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2188910T3 (es) * | 1996-10-18 | 2003-07-01 | Michelin Rech Tech | Agente coagulante acuoso para soluciones de cristal-liquido a base de materias celulosicas. |
US6836759B1 (en) | 2000-08-22 | 2004-12-28 | Microsoft Corporation | Method and system of handling the selection of alternates for recognized words |
KR101370200B1 (ko) * | 2005-12-23 | 2014-03-05 | 바스프 에스이 | 용융 이온액 기재 용액계, 그의 제조 및 재생 탄수화물의제조를 위한 용도 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL54859C (ja) * | 1939-05-03 | 1943-07-15 | ||
CA1133658A (en) * | 1979-09-21 | 1982-10-19 | Kenji Kamide | Mesophase dope containing cellulose derivative and inorganic acid |
DE3561821D1 (en) * | 1984-04-27 | 1988-04-14 | Michelin Rech Tech | Anisotropic compositions of cellulose esters; processes for obtaining said compositions; fibers of cellulosic esters or cellulose |
EP0777767B1 (en) * | 1994-08-19 | 1998-09-02 | Akzo Nobel N.V. | Process for making cellulose extrudates |
FR2724662B1 (fr) * | 1994-09-19 | 1997-01-24 | Michelin Rech De Tech Sa | Solutions cristal-liquide a base de cellulose et d'au moins un acide phosphorique |
NL1001692C2 (nl) * | 1995-11-20 | 1997-05-21 | Akzo Nobel Nv | Werkwijze voor de bereiding van geregenereerde cellulose filamenten. |
ES2188910T3 (es) * | 1996-10-18 | 2003-07-01 | Michelin Rech Tech | Agente coagulante acuoso para soluciones de cristal-liquido a base de materias celulosicas. |
NL1004958C2 (nl) * | 1997-01-09 | 1998-07-13 | Akzo Nobel Nv | Werkwijze voor het bereiden van cellulose vezels. |
JPH10300337A (ja) * | 1997-04-24 | 1998-11-13 | Sanyo Electric Co Ltd | 貯蔵庫の棚装置 |
FR2768354B1 (fr) * | 1997-09-12 | 1999-10-22 | Usinor | Face laterale pour l'obturation de l'espace de coulee d'une installation de coulee continue de bandes metalliques entre cylindres, et installation de coulee ainsi equipee |
-
1997
- 1997-10-15 BR BR9711937A patent/BR9711937A/pt not_active IP Right Cessation
- 1997-10-15 CN CN97180817A patent/CN1086428C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1997-10-15 RU RU99110497A patent/RU2184804C2/ru not_active IP Right Cessation
- 1997-10-15 JP JP51891598A patent/JP4216340B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1997-10-15 AU AU49475/97A patent/AU4947597A/en not_active Abandoned
- 1997-10-15 WO PCT/EP1997/005676 patent/WO1998017848A1/fr active IP Right Grant
- 1997-10-15 AT AT97912185T patent/ATE200695T1/de not_active IP Right Cessation
- 1997-10-15 DE DE1997604631 patent/DE69704631T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1997-10-15 ES ES97912185T patent/ES2156369T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1997-10-15 EP EP19970912185 patent/EP0932710B1/fr not_active Expired - Lifetime
- 1997-10-15 CA CA 2268789 patent/CA2268789A1/fr not_active Abandoned
-
1999
- 1999-04-16 US US09/293,102 patent/US6342296B1/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ATE200695T1 (de) | 2001-05-15 |
AU4947597A (en) | 1998-05-15 |
ES2156369T3 (es) | 2001-06-16 |
RU2184804C2 (ru) | 2002-07-10 |
CA2268789A1 (fr) | 1998-04-30 |
EP0932710B1 (fr) | 2001-04-18 |
BR9711937A (pt) | 1999-09-21 |
JP2001507383A (ja) | 2001-06-05 |
US6342296B1 (en) | 2002-01-29 |
DE69704631D1 (de) | 2001-05-23 |
CN1086428C (zh) | 2002-06-19 |
EP0932710A1 (fr) | 1999-08-04 |
WO1998017848A1 (fr) | 1998-04-30 |
CN1241225A (zh) | 2000-01-12 |
DE69704631T2 (de) | 2001-08-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4034808B2 (ja) | 改良された破断点伸びを有するセルロース繊維、及びその製造方法 | |
US5585181A (en) | Composition having a base of cellulose formate capable of producing fibers or films | |
JP3783239B2 (ja) | ポリ(テトラフルオロエチレン)および関連ポリマー類の分散紡糸方法 | |
JPH10504594A (ja) | セルロース溶液及びそれから作られた製品 | |
EP2097563B1 (en) | Composite fiber of cellulose-polyvinylalcohol and preparation method thereof | |
MX2013013208A (es) | Metodo paa la produccion de fibras precursoras que contienen lignina y tambien fibras de carbono. | |
Schurz et al. | Investigations on the structure of regenerated cellulose fibers; Herrn Professor Janeschitz‐Kriegl zum 70. Geburtstag mit den besten Wünschen gewidmet | |
US6427736B1 (en) | Cellulose fiber for tire | |
US5938971A (en) | Liquid crystal solutions having a base of cellulose and at least one phosphoric acid | |
JPH08508555A (ja) | セルロース成形体の製造方法 | |
JP3701027B2 (ja) | 弾性熱可逆性ゲルを形成するセルロースホルメート含有組成物 | |
JPH10504593A (ja) | セルロース押出物の製造法 | |
JP4216340B2 (ja) | セルロース材料を主成分とする液晶溶液用の水性凝固剤 | |
JP4010568B2 (ja) | 高い破断点伸びを有する液晶源のセルロース繊維及びその製造方法 | |
JP2000505508A (ja) | 高い破断時の伸びを有するセルロースファイバー及びフィラメント | |
JP2000212828A (ja) | ポリビニルアルコ―ル系繊維及びその製造方法 | |
RU2145368C1 (ru) | Способ получения волокон целлюлозы, резиновое изделие и шина |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040916 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040916 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080304 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080604 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080714 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080723 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081007 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081106 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |