JP4214799B2 - 回転検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転を行うロータの回転速度を検出する回転検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁気検出素子を備え、ロータの回転状態を検出する回転検出装置としては、特許文献1に示されものが知られている。特許文献1では、回転を行うロータに対向して第1磁気検出素子と第2磁気検出素子が設けられ、第1磁気検出素子および第2磁気検出素子から発生する回転信号に基づいて、ロータの正回転または逆回転を表すパルス信号をロータの回転状態に同期して信号処理装置により発生する。この信号処理装置では、第1磁気検出素子が第2磁気検出素子に先んじて回転信号を発した場合と、第2磁気検出素子が第1磁気検出素子に先んじて回転信号を発生した場合とで、パルス幅を異ならせたパルス信号を発生するようにして、ロータの回転が正回転または逆回転であるかがわかるパルス信号を発生させる。
【0003】
例えば、この様な回転検出装置を、車両分野において車輪の回転速度を検出する回転速度センサに応用した場合、左右の車輪と一体で回転を行う磁性体から成るロータに対向させて配設される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−64363号公報(第1頁)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した回転検出装置にて、左右の車輪の回転方向を検出する場合、左右の車輪に対して左右同じ回転検出装置を用いた場合には、左右の回転検出装置から出力される回転方向を示す信号が逆方向となってしまう。それ故に、正回転および逆回転(例えば、車両では前進と逆進)のパルス信号が逆になってしまう。このため、この様な問題点を解決するため、左右でパルス出力が逆のパルス出力を行う装置をそれぞれ設けなければならならず、コストアップしてしまう。
【0006】
よって、本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、回転検出装置のパルス出力が正逆簡単に変えられる装置を提供すること、及び、回転検出装置を左右または上下にそれぞれ設けた場合、共通化が図れる回転検出装置を提供することを技術的課題とする。
【0007】
上記の課題を解決するために講じた技術的手段は、
磁性体から成るロータに対向して配置されて、第1信号を出力する第1磁気検出素子と第2信号を出力する第2磁気検出素子とを有する磁気検出手段と、
前記第1信号および前記第2信号に基づいて前記ロータの回転方向を判別して回転方向信号を出力する回転方向判別回路を備えて、前記回転方向信号を元に回転方向決定信号を出力する回転方向決定手段と、
前記第1信号および前記第2信号を元に、前記回転方向決定信号に基づいて前記ロータの回転状態に同期した、正回転または逆回転のパルス信号を発生するパルス信号発生手段と、を備え、
前記回転方向決定手段を構成する回転方向決定回路の一部に、一端が前記回転方向判別回路と接続され、他端が前記パルス信号発生手段と接続された2つの溶断素子および前記回転方向信号を正逆反転させる反転回路が設けられ、1つの前記溶断素子と、他の1つの前記溶断素子および前記反転回路が並列接続され、いずれか一方の前記溶断素子が所定電圧または接地電圧である切替信号によって溶断されることにより、前記回転方向決定信号が固定される構成とした。
【0008】
上記した手段によれば、第1信号および第2信号に基づいてロータの回転方向が決定される。そして、ロータの回転方向が決定されると回転方向信号が生成され、所定電圧または接地電圧である切替信号によって溶断素子が溶断されることにより、回転方向決定信号が固定される。パルス信号発生回路はこの回転方向決定信号を受けてパルス信号を発生することが可能である。つまり、所定電圧または接地電圧である切替信号によって、1回の電圧の印加により、いずれか一方の溶断素子を溶断するだけで、パルス信号発生手段のパルス出力を簡単に変える装置となり、この回転検出装置を左右または上下にそれぞれ設けた場合、切替信号を外部から付与するだけでパルス出力を回転方向決定回路によって簡単に切り替えることが可能となるので、左右または上下の回転検出装置はロータの正回転または逆回転で同じパルス出力にすることが可能となるから、従来の様に左右または上下別々の回転検出装置は必要なくなり、回転検出装置の共通化が図れる構成となる。
【0010】
また、回転方向決定手段を構成する回転方向決定回路の一部に、一端が前記回転方向判別回路と接続され、他端が前記パルス信号発生手段と接続された2つの溶断素子および前記回転方向信号を正逆反転させる反転回路が設けられ、1つの前記溶断素子と、他の1つの前記溶断素子および前記反転回路が並列接続され、いずれか一方の前記溶断素子が所定電圧または接地電圧である切替信号によって溶断されることにより、前記回転方向決定信号が固定されてパルス出力の反転が成される構成となる。よって、回路構成を単純化できる。
【0011】
更に、磁気検出手段、パルス信号発生手段および回転方向決定手段は集積化されており、2つの前記溶断素子のいずれか一方に切替信号を付与することにより前記回転方向決定信号が固定されるため、集積化により小型化された回転検出装置に対して、いずれか一方の溶断素子に切替信号を付与するだけでパルス出力の反転が成される構成となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における回転検出装置1の構成を示したブロック図である。図1に示す回転検出装置1は、内部に磁気検出素子2と、磁気検出素子2からの信号を増幅し波形成形する増幅器3と、増幅された回転信号から回転方向を決定する回転方向決定回路5と、回転方向決定回路5からの回転方向決定信号に基づき、正回転または逆回転のパルス信号を出力するパルス信号発生回路4を備える。
【0014】
磁気検出素子2は、ホールICあるいはMRE(磁気抵抗素子)に代表される磁気検出素子(第1磁気検出素子)2aと磁気検出素子(第2磁気検出素子)2bを備え、これら磁気検出素子2a,2bは、被回転体と成るロータ10の近傍位置にロータ10と対向して、所定間隔を保持した状態で平行配置されている。
【0015】
一方、ロータ10は、磁性材(例えば、鉄板等)から成る円盤状または環状を呈しており、周方向にN極とS極が交互に着磁されている。ロータ10は一方向に正回転すると共に、その逆方向にも回転し、ロータ10が正回転または逆回転を行うことによって、そのロータ10の回転状態を2つの磁気検出素子2a,2bによって検出する。2つの磁気検出素子2a,2bはそれぞれロータ10の回転状態により生じた磁界の変化を検出して電気信号に変換する。この場合、磁気検出素子2aからは第1信号が出力され(図4に示す(a))、磁気検出素子2bからは第2信号が出力される(図4に示す(b))。この回転信号である第1信号と第2信号は、それぞれロータ10の回転状態を表し、ロータ10の回転速度に同期する。ロータ10の回転状態を示す第1信号は増幅器3aにより増幅されて波形成形される(図4に示す(c))と共に、第2信号は増幅器3bによって増幅されて波形成形される(図4に示す(d))。そして、増幅器3によりこれらの増幅された信号は、それぞれパルス信号発生回路4および回転方向決定回路5に入力される。
【0016】
回転方向決定回路5は、増幅器3により増幅されて波形成形された第1信号と第2信号の状態に基づきロータ10の回転方向を決める回路である。回転方向決定回路5は、切替信号によりロータ10の回転方向を逆転自在となる回転方向決定信号をパルス信号発生回路4に対して出力する。そこで、回転方向決定回路5について、図2を参照して説明する。
【0017】
図2に示す様に、回転方向決定回路5は、磁気検出素子2aからの第1信号と磁気検出素子2bからの第2信号よりロータ10の回転方向を判別して回転方向信号を出力する判別回路51と、回転方向信号を外部からの切替信号によって第1状態か第2状態に択一的に切り替える切替回路52と、第2状態の場合に回転方向信号を正逆反転させる反転回路53とを備えている。
【0018】
回転方向判別回路51は、磁気検出素子2a,2bが出力する電気信号からロータ10の回転方向を判別する。例えば、ロータ10が正回転していると、磁気検出素子2aの信号に対して磁気検出素子2bの信号は磁気検出素子2a,2bの間隔(ロータ10の外周長さ分)遅延する。それ故に、磁気検出素子2a,2bの一方の信号の立ち上がりエッジまたは立ち下りエッジに着目して、その信号のエッジ変化があったとき、他方の磁気検出素子2a,2bの状態を検知する。これによって、以下に示す[表1]または[表2]の判断方法により、ロータ10の回転方向を正回転または逆回転であると判断し、回転方向判別回路51は回転方向信号を出力する。
【0019】
【表1】
【表2】
上記した判断方法により成された回転方向信号は、切替回路52に入力される。
【0020】
回転方向信号が入力される切替回路52は、2状態のスイッチングを行う2つの切替素子55,56と、反転回路57とを備える。その接続状態について説明すると、切替回路52が有する切替素子56の制御端子には反転回路57の一端(入力端子)が接続されており、反転回路57の他端(出力端子)と切替素子55の制御端子とが接続され共通化されている。また、切替素子55,56の入力端子は互いに接続され共通化されており、回転方向判別回路51の出力である回転方向信号が入力される構成となっている。更に、切替素子55の信号端子(出力端子)には反転回路53の一端(入力端子)が接続されて、反転回路53の他端(出力端子)と切替素子56の信号端子とは互いに接続され共通化されて、回転方向決定信号が出力される構成となっている。この様な接続によって、切替信号に低電位(L)が印加された場合には切替素子55がオン状態となり(例えば、図4に示す(e)の実線)、切替信号が高電位(H)が印加された場合には切替素子56がオン状態となる(例えば、図4に示す(e)の破線)。第1実施形態においては、切替素子55,56には一例としてローアクティブな切替素子を用いたが、ハイアクティブであっても良い。また、切替素子52はこれに限定されるものではなく、切替回路52では入力された回転方向信号を切替信号によって第1状態または第2状態に切替ができる素子または論理回路であれば良く、切替素子としてトランジスタやFET等を用いても良い。この切替回路52によって、第1状態あるいは第2状態が択一式に選択される。これを具体的に説明すると、切替信号として所定電圧(例えば、5V)が外部から切替回路52に印加した場合、切替回路52で第1状態が選択される。一方、接地電圧が切替回路52に印加された場合には、第2状態が選択されるものとなる。これとは逆に、切替信号に接地電圧(例えば、0V)が外部から切替回路52に印加された場合、切替回路内で第1状態が選択されると共に、所定電圧(例えば、5V)が切替回路52に印加された場合、第2状態が選択される構成とすることも可能である。
【0021】
よって、上記した構成によれば、外部から切替信号として印加する電圧を選択することによって、回転方向判別回路51から出力される回転方向信号を元にして、切替回路52によって回転方向決定信号を逆転させて出力することができる(図4の(e)の実践または破線を参照)。
【0022】
図1に示すパルス信号発生回路4は、回転方向決定回路5からの回転方向決定信号を受けて、一端が接地された抵抗(接地抵抗)9が接続された端子7から、ロータ10の回転状態に同期したパルス信号を発生させることができる(図4に示す(f))。例えば、パルス信号発生回路4では磁気検出素子2a,2bの信号に基づいて、ロータ10が正回転していると回転方向判別回路51により判断された場合には、相対的にパルス幅の小さいパルス信号を端子7から出力する。一方、ロータ10が逆回転していると回転方向判別回路51により判断された場合には、正回転時よりパルス幅が相対的に大きいパルス信号を端子8から出力することができる。尚、この場合、パルス信号発生回路4が出力するパルス信号はロータ10が正回転している場合には逆回転する場合に比べてパルス幅の大きいパルス信号を端子7から出力しても良いことは言うまでもない。また、ロータ10の回転方向の違いによってパルス幅を変える以外に波形形状を変えても良い。
【0023】
以上説明した回転検出装置1は、部品点数および製造コストを低減させることを目的として、磁気検出素子2、増幅器3、回転方向決定回路5およびパルス信号発生回路4を1つのチップ35の中に集積化し、小型化を図ることができる。このチップ35は、図3に示す車輪速センサ30の中に設けることができる。図3に示す車輪速センサ30では、車輪速センサ30は外部接続できるよう電源電圧に接続される端子6と、車輪と一体回転するロータ10と同期したパルス信号が出力される端子7と、切替信号が入力される端子8とを備え、チップ35は樹脂によりインサート成形されている。
【0024】
車輪速センサ30は、チップ35を一端に備えた細長い円筒状となった本体部31と、車両への取り付けを行うフランジ部32と備えており、フランジ部32は本体部31から直角方向に延在する。車輪速センサ30はフランジ部32の端部に設けられた取り付け孔36にボルト等の締結部材が嵌り、車輪と一体回転を成すロータ10に対向させ、ロータ10に近接した状態で車両側のキャリパ等に取り付けられる。チップ35からは端子6,7,8が延在しており、チップ35は本体部31から延在するインサート成形されたハーネス33と電気的に接続される。チップ35はハーネス33の先端に接続される図示しないコネクタを介してチップ35に給電が成される。このコネクタを介して、車輪速センサ30の端子6に対して所定電圧(例えば、5V)を印加すると、端子7からパルス信号が出力される。この場合、車輪速センサ30に対して、端子8に対して所定電圧または接地電圧を印加すれば、回転方向決定信号の状態を反転させることができる。例えば、切替信号が入力される図3に示す端子8を、端子8の両側の端子6,7のいずれか一方に電気的に接続することによって、所定電圧または接地電圧を切替信号として印加し、切替回路52の切替素子の状態を第1状態または第2状態に切り替えることができる。
【0025】
従って、車輪速センサ30を左右の車輪と一体回転を成すロータ10に対して対向して車両側に取り付け固定した場合、ロータ10の正回転または逆回転を表すパルス信号をチップ外部からの切替信号により反転させることができる。このため、従来の様に左右別々の回転検出装置を用いる必要はなくなるため、回転検出装置の取り付け状態に応じてパルス出力を簡単に反転させることができる。この場合、回転検出装置を左右に取り付けた場合のみならず上下にそれぞれ取り付けた場合であっても、同じ回転検出装置を用いることが可能であり共通化を図ることができる。
【0026】
(第2実施形態)
第2実施形態では、図2に示す切替回路52を2つの溶断素子であるヒューズ58,59によって構成することもできる。つまり、図1に示す構成において切替素子55に代えてヒューズ58を用いる。そして、切替素子56に代えてヒューズ59を用いて、切替信号を高電位とした場合には2つのヒューズ58,59の内、ヒューズ58のみを溶断する。また同様に、切替信号を低電位とした場合にはヒューズ59のみを溶断させることにより、回転検出装置1の取り付け状態により、第1状態または第2状態のいずれかを選択して回転方向決定信号をいずれかの状態に固定するができる。これは、車体に車輪速センサ30を左右それぞれに組付けた場合、最初1回だけいずれかのヒューズ58,59の溶断を行うことにより、左右の車輪速センサ30で正回転または逆回転で同じパルス信号を簡単で安価な構成により出力させることができるものとなる。
【0027】
(第3実施形態)
第3実施形態を図6に示す。上記した様に、第1実施形態および第2実施形態においては回転方向判別回路51の出力側に切替回路52を設けたが、その入力側に設けることも可能である。この場合には、回転方向判別回路51の前段に切替回路52を構成する2入力2出力のリレー11を用いて、リレー11の入力に増幅器3a、3bからの出力を接続し、その出力には回転判別回路51を接続して、回転判別回路51の出力をパルス信号発生回路4に接続する構成としても良い。この様な構成において、例えば、切替信号が高電位の場合にはリレー11により磁気検出素子2aからの第1信号が選択される(図6に示す状態)。一方、切替信号が低電位の場合にはリレー11によって、磁気検出素子2bからの第2信号が選択され(図6に示す状態から接点状態が切り替わった状態)、これらの一方の信号が回転方向決定回路5に入力される。
【0028】
(第4実施形態)
第4実施形態を図7に示す。第4実施形態は、図5に示す第2実施形態の変形例である。この第4実施形態では、回転検出装置1に対して電源を入力する端子6に印加される信号に基づいて、切替回路52の接続状態を第1状態または第2状態にして、パルス信号発生回路4に対して回転方向決定信号を出力する。例えば、チップ35を内部に備えた車輪速センサ30の通常の使用では、端子6に対して所定電圧(例えば、5V、12V等)を印加するが、車輪速センサ30を車両に対して左右に取り付けて左右で同じパルス信号を出力させたい場合には、左右の車輪速センサ30の少なくとも一方に次の様な作業を行う。つまり、端子6に対して印加する所定電圧よりも高い電圧信号(例えば、18V、24V等)を端子6に対して印加させる。すると、端子6から印加された電圧信号の電圧レベルまたは予め設定された規則的な電圧パターンを回転方向決定回路5の中に設けられるプログラミング回路54が判断する。そして、プログラミング回路54が端子6に印加された電圧が切替回路52の状態を第1状態に設定する信号であるか、それとも、第2状態に設定する信号であるかを判別して、切替回路52の一方のヒューズ58,59を溶断させることにより、回転方向決定信号を決定し、パルス信号を反転させ左右で同じ信号を出力する様にすることができる。
【0029】
この場合、回転方向決定回路5に入力される切替信号は、端子8からの信号ではなく電圧信号を入力する端子6から電圧信号を用いることによって、回転検出装置1が出力するパルス信号を簡単な構成且つ容易に反転させることができる。上記した構成では、端子8からの信号は必要なくなるため、端子8を廃止することができる。
【0030】
以上説明した様に、回転検出装置1はチップ化され、端子8から切替信号を印加させるだけで車輪速センサ30の車両への取り付け状態に応じて回転方向決定信号を反転させ、パルス信号を簡単な回路により反転させることができる。
【0031】
本実施形態では、磁石ロータを用いたが、回転検出装置1の内部に磁石を備え、周面がギヤ状となっている若しくは内部にスリットが形成されたロータの回転状態を検出する構成としても良い。
【0032】
また、回転検出装置1では2つの磁気検出素子2a,2bを用いたが、磁気検出素子の数はこれに限定されず、2相信号を作ることができれば良い。
【0033】
本発明によれば、所定電圧または接地電圧である切替信号によって、1回の電圧の印加により、いずれか一方の溶断素子を溶断するだけで、パルス信号発生手段のパルス出力を簡単に変える装置とすることができ、回転検出装置を左右または上下にそれぞれ設けた場合には、切替信号を外部から付与するだけでパルス出力を回転方向決定回路によって簡単に切り替えることができるので、従来の様に左右または上下別々の回転検出装置は必要なく、回転検出装置の共通化が図れる構成となる。
【0035】
また、回転方向決定手段を構成する回転方向決定回路の一部に、一端が回転方向判別回路と接続され、他端がパルス信号発生手段と接続された2つの溶断素子および回転方向信号を正逆反転させる反転回路が設けられ、1つの溶断素子と、他の1つの溶断素子および反転回路が並列接続され、いずれか一方の溶断素子が所定電圧または接地電圧である切替信号によって、1回の電圧の印加により、いずれか一方の溶断素子を溶断するだけで、回転方向決定信号が固定されてパルス出力の反転が成される構成となる。よって、回路構成を単純化できる。
【0036】
更に、集積化により小型化された回転検出装置に対して、切替信号を付与するだけでパルス出力の反転が成される構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の回転検出装置をロータに対向して配設した状態を示す回転検出装置のブロック図である。
【図2】 図1に示す回転方向決定回路の内部構成を示す第1実施形態におけるブロック図である。
【図3】 図1に示す回転検出装置を車輪センサに適用した場合の構成図である。
【図4】 図1に示す各要所での信号を示したタイミングチャートである。
【図5】 図1に示す回転方向決定回路の第2実施形態におけるブロック図である。
【図6】 図1に示す回転方向決定回路の第3実施形態におけるブロック図である。
【図7】 図1に示す回転方向決定回路の第4実施形態におけるブロック図である。
【符号の説明】
1 回転検出装置
2(2a,2b) 第1磁気検出素子,第2磁気検出素子(磁気検出手段)
3(3a,3b) 増幅器
4 パルス信号発生回路(パルス信号発生手段)
5 回転方向決定回路(回転方向決定手段)
6,7,8 端子
10 ロータ
11 切替回路
51 回転方向判別回路
52 切替回路
Claims (2)
- 磁性体から成るロータに対向して配置されて、第1信号を出力する第1磁気検出素子と第2信号を出力する第2磁気検出素子とを有する磁気検出手段と、
前記第1信号および前記第2信号に基づいて前記ロータの回転方向を判別して回転方向信号を出力する回転方向判別回路を備えて、前記回転方向信号を元に回転方向決定信号を出力する回転方向決定手段と、
前記第1信号および前記第2信号を元に、前記回転方向決定信号に基づいて前記ロータの回転状態に同期した、正回転または逆回転のパルス信号を発生するパルス信号発生手段と、を備え、
前記回転方向決定手段を構成する回転方向決定回路の一部に、一端が前記回転方向判別回路と接続され、他端が前記パルス信号発生手段と接続された2つの溶断素子および前記回転方向信号を正逆反転させる反転回路が設けられ、1つの前記溶断素子と、他の1つの前記溶断素子および前記反転回路が並列接続され、いずれか一方の前記溶断素子が所定電圧または接地電圧である切替信号によって溶断されることにより、前記回転方向決定信号が固定されることを特徴とする回転検出装置。 - 前記磁気検出手段、前記パルス信号発生手段および前記回転方向決定手段は集積化されており、2つの前記溶断素子のいずれか一方に前記切替信号を付与することにより前記回転方向決定信号が固定されることを特徴とする請求項1に記載の回転検出装置。
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