JP4214684B2 - 成形金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定構造のホールドダウンピンを有する成形金型に関し、小型の成形品を成形するためのピンポイントゲートを有する金型において好適に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形において、射出後の型開き時に成形品が固定側金型に付着し金型から首尾よく取り出せなくなることを防止するために、固定側金型にホールドダウンピンを設けている。ホールドダウンピンは、上部が固定側金型内に設けられ、下端は固定側金型のキャビティー面に面一となっている。ホールドダウンピンを設けた金型は、従来、多くの場合図4あるいは図5に示す構造が採られていた。図4及び図5において、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。
【0003】
図4の金型構造においては、ホールドダウンピン(13)を保持するために、固定側金型Aに2枚からなる保持板Dを設け、さらに保持板Dとホールドダウンピン(13)を駆動させるための駆動スプリング(14)を内蔵している。また、成形時型閉めしたとき時にホールドダウンピンが固定側金型Aのキャビティー面と面一である後退位置を保つことができるようリターンピン(15)が設けられている。ホールドダウンピン(13)とリターンピン(15)は、その上部が保持板Dに組み込まれ固定されていて、リターンピン(15)の下端は可動側金型Bの金型分割面Pに突き当てられている。この構造ではピンポイントゲート方式の成形金型の場合は、ピンポイントゲート(12)の上部と保持板Dが固定側金型にあり、これらの近接に限界があり、成形品(11)が小型の場合には適用が困難又は不可能であった。加えて、部品点数が多く金型構造が複雑となる欠点がある。
【0004】
一方、図5の金型構造においては、ホールドダウンピン(23)のみであり、保持板とリターンピンは設けない。ホールドダウンピン(23)の駆動には、そのピン上部に巻回するように設けた駆動スプリング(24)を用いる。構造は比較的単純であるが、型閉めしたとき時にホールドダウンピンが後退位置を保つためには、ホールドダウンピンの下端の一部を可動側金型Bの金型分割面Pに突き当てる必要があり、このためホールドダウンピン下端の成形品(21)に対する位置は成形品端面に限られてしまう。また、金型分割面Pをホールドダウンの対象面に合わせて設定する必要がある。そして、スプリング埋め込み金型Cの内にピンのストロークを規制するつば(25)の径やスプリング(24)を組み込むための空隙が必要なため、ホールドダウンピンとピンポイントゲート(22)の上部との近接に限界があり、小型の成形品を成形する金型には適用が困難又は不可能であった。
【0005】
ピンポイントゲート方式で小型の成形品を成形する場合、このような欠点を改善するため、ゲートをサイドゲート方式に変更する、あるいは、固定側金型へ成形品が付着しないように、固定側金型で成形する面が少なくなるように金型分割面を設定し、ホールドダウンピンが必要なくなるようにする、等の工夫をしているが、成形品の形状が限られるなどの新たな問題が生じ、必ずしも有効な解決方法とはいえないものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の成形金型の欠点を改良するものであり、ホールドダウンピンを特定の形状とすることにより、ピンポイントゲート方式で小型の成形品を成形する金型においても、固定側金型にホールドダウンピンを設け、これにより型開き時に成形品が固定側金型に付着するのを効果的に防止するものである。
【0007】
本発明は、ピンポイントゲートを有する固定側金型にホールドダウンピンを設けた成形金型において、ホールドダウンピンを2本のピン部を有するU字形とし、その一方のピン部をキャビティー面に、もう一方のピン部を金型分割面に突き当てる構造とし、前記ホールドダウンピンのU字形の肩部中央に金型分割面と反対方向にスプリングを巻回した軸部を有していることを特徴とする成形金型、に関するものである。
【0008】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の成形金型について、具体例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明のホールドダウンピンを有する金型構造の一例を示し、(a)は縦断面図であり、(b)は横断面図である。図2は、図1の金型において、ホールドダウンピン、駆動スプリング、ピンポイントゲートおよび成形品の位置関係を示す斜視図である。
各図において、(1)は成形品、(2)はピンポイントゲート、(3)はホールドダウンピンであり、(7)はホールドダウンピンに設けられた駆動スプリングを示す。
【0009】
図1に示すように、ホールドダウンピン(3)のU字形の部分において、一方のピン部(4a)は、その先端が固定側金型Aのキャビティー面と面一になるように設定され、もう一方のピン部(4b)は金型分割面Pまで伸びて、型閉め時に可動側金型Bに突き当てられ後退位置を保つように設定されている。U字形にするもう一つの理由は、成形品(1)の突き出し時に摺動抵抗のバランスを取ることである。U字形のピンは断面が薄い四角形に形成することができるので、キャビティー面側のピン部(4a)がピンポイントゲート(2)の位置に近くてもホールドダウンピン(3)を設置することができる。また、金型分割面側のピン部(4b)によりホールドダウンピンの突き当てが確保されているため、キャビティー側のピン部(4a)は成形品のいかなる位置にも設定することができ、制限はない。成形時の成形圧力によってスプリング(7)の反発力だけでは支えきれずにホールドダウンピンが成形時の後退位置から、さらに後退することを防ぐために、ホールドダウンピンのU字形の肩部(5)は固定側金型のスプリング埋め込み金型Cと突き当てとなっており、この面でホールドダウンピンの正常な位置を支えている。
【0010】
図1及び図2に示すように、本発明のホールドダウンピン(3)は、U字形のピン部の中央に駆動スプリング(7)を設置するための軸部(6)が設けられており、全体で音叉のような形状になっている。スプリング(7)のための軸部(6)を中央に設置するのは、ホールドダウンピンの軸部(6)とスプリング(7)がピンポイントゲート(2)と干渉するのを避けるため、及びホールドダウンピンの作動時に二つのピン部(4a、4b)のバランスを良くするためである。
【0011】
次に、実際の作動について説明する。
図3は、図1に示す本発明の金型において、成形時に各工程で成形金型が作動する状態を示す縦断面図であり、(a)は成形品を突き出した後成形のため型閉めを開始する時、(b)は型閉めが完了した時、(c)は成形品が成形され型開きを開始する時、(d)は型開きが完了した時の図である。
【0012】
図3において、成形のため金型を閉じる際、金型分割面Pでの突き当てが作用し(a)、ホールドダウンピン(3)は成形時の後退位置まで後退する(b)。樹脂材料が注入され冷却が完了した後、成形品(1)を取り出すために金型を開く際、ホールドダウンピン(3)の金型分割面Pでの突き当てが解除されると、スプリング(7)の反発力によって、ホールドダウンピン(3)は前進し、成形品(1)はホールドダウンピンにより押し出され、固定側金型Aへの付着が防止される(c)。固定側金型Aでは、 U字形ピンの肩部(5)下面側がホールドダウンピンの突き出しストロークsの分だけ切削された切削面となっている。従って、型開き時ホールドダウンピン(3)はこの面に当たり前進を止める(d)。次いで、成形品(1)は可動側金型Bに設けられた突き出しピン(図示せず)により突き出される。
【0013】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の成形金型は、特定形状のホールドダウンピンを使用することにより、ピンポイントゲート方式で小型の成形品を成形する場合に、成形品が固定側金型に付着するのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のホールドダウンピンを有する金型構造の一例を示し、(a)は縦断面図であり、(b)は横断面図である。
【図2】 図1の金型において、ホールドダウンピン、駆動スプリング、ピンポイントゲートおよび成形品の位置関係を示す斜視図である。
【図3】 図1の金型において、各工程で成形金型が作動する状態を示す縦断面図で、(a)は型閉めを開始する時、(b)は型閉めが完了した時、(c)は型開きを開始する時、(d)は型開きが完了した時の状態である。
【図4】 従来のホールドダウンピンを有する金型構造(リターンピンあり)を示し、(a)は縦断面図であり、(b)は横断面図である。
【図5】 従来のホールドダウンピンを有する金型構造(リターンピンなし)を示し、(a)は縦断面図であり、(b)は横断面図である。
【符号の説明】
A 固定側金型
B 可動側金型
C スプリング埋め込み金型
D 保持板
P 金型分割面
1 成形品
2 ピンポイントゲート
3 ホールドダウンピン
4a,4b ホールドダウンピンのピン部
5 ホールドダウンピンの肩部
6 ホールドダウンピンの軸部
7 駆動スプリング
11,21 成形品
12、22 ピンポイントゲート
13、23 ホールドダウンピン
14,24 駆動スプリング
15 リターンピン
25 つば
Claims (1)
- ピンポイントゲートを有する固定側金型にホールドダウンピンを設けた成形金型において、ホールドダウンピンを2本のピン部を有するU字形とし、その一方のピン部をキャビティー面に、もう一方のピン部を金型分割面に突き当てる構造とし、前記ホールドダウンピンのU字形の肩部中央に金型分割面と反対方向にスプリングを巻回した軸部を有していることを特徴とする成形金型。
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