JP4212886B2 - 車椅子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車椅子に関し、更に詳細には簡素な構造で、軽量な車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
身体の不自由な人が使用する車椅子は、既によく知られているように、2つのフレーム体が所定の間隔を保持するように複数のパイプで支持されてなるフレーム構造を備えている(特許文献1参照。)。この特許文献1に開示された車椅子のフレーム構造では、各フレーム体が、1本のパイプを折曲して前フレーム部、Z字状のサイドフレーム部及び背フレーム部を形成し、座席部が各フレーム体にシートパイプなどで支持され、後輪が背フレーム部に取り付けられ、該後輪より直径の小さな前輪が取付パイプを介して前フレーム部に支持されていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−149917号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された車椅子は、多数のパイプを使って構成されているために重量が重く、身体の不自由な人が車椅子に乗って自らの力で、或いは介護者に押されて移動するとき、大きな力を必要とする、という問題があった。また、特許文献1に開示された車椅子では、構造が複雑なために組み立てが面倒で、生産性が悪く、さらに意匠面でも軽快さがない、という問題があった。
【0005】
本発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、より簡素な構造にすることにより、軽量で、かつ意匠面でも軽快さを備える車椅子を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題解決のために、この発明が対象とするのは、前後方向および横方向と、前記横方向へ延びる車軸の両端に回転可能に支持された一対の後輪と、前記後輪よりも直径の小さい一対の前輪と、前記一対の後輪間において前記横方向へ離間対向して配置された一対の支持フレームと、前記両支持フレームの間に配置された座席部とを含む車椅子である。
【0007】
かかる車椅子において、この発明が特徴とするところは、前記各支持フレームは、略「の」字状の1本の棒状部材から形成されており、前記座席部を支持する第1端部と、前記前輪が取り付けられた第2端部と、前記第1端部から下方へ凸となるように後方へ向かって円弧状に延び、その凸の部分上に前記車軸が位置し、かつ、前記凸の部分から横方向外方へ斜めに上方へ延びる第1円弧状部分と、前記第1円弧状部分と連なり、前記座席部の両側においてそれよりも上方の位置で上方へ凸となるように円弧状に延び、アームレスト部を形成する第2円弧状部分とを有し、前記第2円弧状部分が、前記座席部の上方からさらに前方へ延び、その前端には前記第2端部が形成されていること、にある。
【0008】
本発明に係る車椅子における好ましい実施態様のひとつにおいて、前記座席部の前端部左右それぞれには、補強ステーの一端が接続され、該補強ステーの他端は、前記各支持フレームの前記第2円弧状部分における前記アームレスト部より前側の下方に位置する部位に接続され、前記座席部の支持が補強されていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る車椅子における他の実施態様として、前記座席部の前方における前記両支持フレーム間に足置き板が配置され、該足置き板の両側部が、前記支持フレームの前記第2円弧状部分における前記アームレスト部より前側の下方に位置する部位に直接又は間接的に連結されて支持されていることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照し、本発明に係る車椅子の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、本発明の一実施形態に係る車椅子1の正面図であり、図2は、前進方向を右側へ向けて示す車椅子1の側面図である。車椅子1は、車軸2の両端部に回転可能に支持された左右一対の後輪3と、これら後輪3間に間隔をあけて配置された一対の支持フレーム4と、これら支持フレーム4間に配置された座席部5とを備えている。後輪3は、一般に、自力歩行サイドリングと呼ばれ、これら各後輪3の外側には、ハンドリム6が取り付けられている。
【0011】
各支持フレーム4は、断面が円形をした1本のアルミ製パイプ材を曲線的に折曲して、図2に示されるように右側を車椅子1の前進方向とした側面形状が「の」字に近似する螺旋形状に形成されている。すなわち、各支持フレーム4は、第1端部4aと第2端部4bとを有し、第1端部4aは座席部5の下面に連結されて該座席部5を支持している。各支持フレーム4は、第1端部4aから車椅子1の前進方向(図2に矢印13で示す方向)とは反対側の後方下側へ延出し、車軸2に近接してその下側を通り、座席部5の後方から上側へ湾曲しながら延出する、下向きに凸状の第1円弧状部分41と、座席部5の後方から上側へ延出し、座席部5より上側の側部を通ってアームレスト部4cを形成し、前進方向13の下側へ延出する、上向きに凸状の第2円弧状部分42とを備えている。
【0012】
アルミ製パイプ材を曲線的に折曲し、側面形状が「の」字に近似する螺旋形状に各支持フレーム4を形成するとき、図1に示されるように、第1端部4aから第1円弧状部分41を形成して第2円弧状部分42のアームレスト部4cへ至る部分までは、例えばコイルのように外側(後輪側)へ若干張り出すように螺旋状に形成されている。このような形状にすることにより、各支持フレーム4がアームレスト部4cを形成し、かつそれらの内側に配置された座席部5を各支持フレーム4の第1端部4aで支持でき、しかも必要な車幅が得られ、その結果として各支持フレーム4の第2端部4bに前輪7を取り付けることができる。
【0013】
車軸2は、その下側を近接して通過している各支持フレーム4の第1円弧状部分41に連結されて支持されている。各支持フレーム4の第2円弧状部分42において、アームレスト部4cから前進方向下側へ曲線的に延出して終端部となっている第2端部4bには、後輪3より直径の小さな前輪7が回転可能に取り付けられている。各支持フレーム4の第1端部4aで主に支持されている座席部5は、例えば、木材合板(ベニヤ)、合成樹脂製或いは金属製の剛性板部材などの表面をクッション材などで覆って形成されており、各支持フレーム4の第1端部4aは、座席部5の剛性板部材下面に連結されている。座席部5の剛性板部材における前端側の左右各側部それぞれには、補強ステー8の一端が連結され、各補強ステー8の他端は各第2円弧状部分42のアームレスト部4cより前進方向下側に位置する部位、具体的にはアームレスト部4cと第2端部4bとの間の部位にそれぞれ接続され、座席部5の支持が補強されている。
【0014】
座席部5の前方における両支持フレーム4間には、足置き板9が配置されている。この足置き板9は、座席部5と同様に合成樹脂製或いは金属製の剛性板部材などの表面に、例えばゴムやプラスチックなどの滑り止め材が貼り付けられて形成されている。この足置き板9を構成する剛性板部材の下面には、車椅子1の車幅方向へ延びる取付ロッド10が固定され、この取付ロッド10の両端部は、第2円弧状部分42におけるアームレスト部4cより前進方向13の下側に位置する部位、具体的には第2端部4bに連結されている。足置き板9の剛性板部材が金属製である場合には、この剛性板部材の左右各側部を直接各第2円弧状部分42の前記部位に連結してもよい。
【0015】
座席部5の剛性板部材下面には、並行に配置された2本のロッド11の一端部11aが取り付けられ、各ロッド11は後方へ延出し、かつ上方へ折曲されて立ち上がっている。座席部5の後方側で上方へ立ち上がった2本のロッド11の他端部11bには、座席部5と同様に木材合板(ベニヤ)、合成樹脂製或いは金属製の剛性板部材などの表面をクッション材などで覆って形成された背もたれ12が固定されている。
【0016】
この車椅子1を用いる際には、身体の不自由な人が、自分の足を足置き板9に乗せて座席部5に座り、自力歩行サイドリングである後輪3の外側に取り付けられているハンドリム6を自らの手で回して動かすか、又は介護者が両支持フレーム4の各第2円弧状部分42におけるアームレスト部4cより後方部位を掴んで動かす。
【0017】
なお、車椅子1には、ブレーキ装置(図示せず)を適宜の位置に取り付けておくことができる。その場合、ブレーキ装置は、従来の車椅子に取り付けられているものを使用することができるが、その取付位置としては、ブレーキパッドが後輪3の前方側周面に圧接・離間可能に座席部5の左右各側部における剛性板部材下面に固定することが好ましい。
【0018】
図示例の車椅子1では、断面が円形をした1本のアルミ製パイプ材を折曲して各支持フレーム4を形成したが、本発明は、このようなアルミ製パイプ材に限定されるものではなく、ジュラルミンや強化プラスチック材など適宜の材料で形成された中空又は中実の棒状部材から構成することができる。しかし、軽量かつ安価で、必要な強度を備える材料としては、断面が円形をしたアルミ製パイプ材の使用が好適である。
【0019】
【発明の効果】
本発明に係る車椅子によれば、間隔をあけて配置された一対の支持フレームが、1本の棒状部材を曲線的に折曲して形成され、一端部で座席部を支持するとともに、他端部に前輪を取り付け、後輪を回転可能に支持する車軸も各支持フレームにおける他端部から後方へ延出する第1円弧状部分に取り付けて支持するようにしたので、車椅子を非常に簡素な構造の支持フレームで構成することができる。
【0020】
そのため、本発明に係る車椅子では、組み立てが容易で、生産性が良く、また軽量となることから、身体の不自由な人が車椅子に乗って自らの力で、或いは介護者に押されて移動するとき、大きな力を必要とせず、したがって例えば路面の段差なども容易に走行することが可能となる。さらに、一対の支持フレームは、右側を車椅子の前進方向とした側面形状が「の」字型を呈するように1本の棒状部材を曲線的に折曲して形成されているので、意匠面でも軽快さを出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る車椅子を示す正面図。
【図2】 図1に示される車椅子の側面図。
【符号の説明】
1 車椅子
2 車軸
3 後輪
4 支持フレーム
4a 支持フレームの第1端部
4b 支持フレームの第2端部
4c 支持フレームによるアームレスト部
5 座席部
7 前輪
8 補強ステー
9 足置き板
12 背もたれ
41 第1円弧状部分
42 第2円弧状部分
Claims (3)
- 前後方向および横方向と、前記横方向へ延びる車軸の両端に回転可能に支持された一対の後輪と、前記後輪よりも直径の小さい一対の前輪と、前記一対の後輪間において前記横方向へ離間対向して配置された一対の支持フレームと、前記両支持フレームの間に配置された座席部とを含む車椅子において、
前記各支持フレームは、略「の」字状の1本の棒状部材から形成されており、前記座席部を支持する第1端部と、前記前輪が取り付けられた第2端部と、前記第1端部から下方へ凸となるように後方へ向かって円弧状に延び、その凸の部分上に前記車軸が位置し、かつ、前記凸の部分から横方向外方へ斜めに上方へ延びる第1円弧状部分と、前記第1円弧状部分と連なり、前記座席部の両側においてそれよりも上方の位置で上方へ凸となるように円弧状に延び、アームレスト部を形成する第2円弧状部分とを有し、
前記第2円弧状部分が、前記座席部の上方からさらに前方へ延び、その前端には前記第2端部が形成されていることを特徴とする前記車椅子。 - 前記座席部の前端部左右それぞれには、補強ステーの一端が接続され、該補強ステーの他端は、前記各支持フレームの前記第2円弧状部分における前記アームレスト部より前側の下方に位置する部位に接続され、前記座席部の支持が補強されている請求項1に記載の車椅子。
- 前記座席部の前方における前記両支持フレーム間に足置き板が配置され、該足置き板の両側部が、前記支持フレームの前記第2円弧状部分における前記アームレスト部より前側の下方に位置する部位に直接又は間接的に連結されて支持されている請求項1又は2に記載の車椅子。
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