JP4212734B2 - 水稲用除草剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、新規な水稲用除草剤組成物、特に水稲への薬害が著しく軽減された水稲用除草剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
水田に発生する雑草は種類が多く、その発生も水稲の移植期から生育期までの長期間にわたる。したがって、これらの多くの雑草を完全に除草すること、並びに水稲に薬害を与えない除草剤の開発が望まれる。しかしながら、従来の除草剤は、上記のような要件を十分に満たしていない場合がある。したがって、水稲薬害を軽減させる作用を有する化合物を添加したり、殺草スペクトラムや処理適期幅の拡大のために複数の除草活性化合物を混合して用いる場合が多い。
【0003】
本発明の水稲用除草剤組成物の有効成分の一つである一般式(I)の化合物は、国際公開特許WO98/38176号公報に記載され、公知である。そして、この化合物は、タイヌビエをはじめとする一年生雑草などに広い殺草スペクトラムを有し、高葉齢雑草にも高い除草効果を示し、残効性が長い。また、通常の栽培条件では水稲の生育への影響は認められないが、水稲の移植深度が浅かったり、砂質土壌水田では、生育抑制や茎数抑制などの薬害を生じることがある。そのため栽培条件が変わってもこのような薬害のないよう、改良が求められている。また、本発明では、水稲への薬害軽減剤が用いられる。その例として、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−(パラトリル)尿素(以下、「ダイムロン」という。)あるいはS−1−メチル−1−フェニルエチル=ピペリジン−1−カルボチオアート(以下、「ジメピペレート」という。)は、種々の除草剤に対して水稲薬害の軽減作用を有することが知られている。例えば、ダイムロンでは、エチル=5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート(特開昭61−280406号公報)、メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−O−トルアート(特開昭62−263104号公報)、3−(3,5−ジクロロフェノキシ)−1,1−(1−エチル)ペンタメチレン尿素(特開平1−203308号公報)、1−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−3−[2−(2−メトキシエトキシ)フェニルスルホニル]尿素(特開平2−258704号公報)、N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド(特開平3−173808号公報)、S,S’−ジメチル=2−ジフルオロメチル−4−イソブチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3,5−ジカルボチオアート(特開平4−89411号公報)、S−ベンジル=1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカーバマート(特開平4−154705号公報)、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(特開平4−154706号公報)、2−[2−(3−クロロフェニル)−2,3−エポキシプロピル]−2−エチルインダン−1,3−ジオン(特開平6−199613号公報)、3−[1−(3,5−ジクロロフェニル)−1−メチルエチル]−2,3−ジヒドロ−6−メチル−5−フェニル−4H−1,3−オキサジン−4−オン(特開平9−278612号公報)、4−(2−クロロフェニル)−N−シクロヘキシル−4,5−ジヒドロ−N−エチル−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−カルボキシアミド(特開平10−175808号公報)などに対して薬害軽減作用を有することが知られている。一方、ジメピペレートでは、メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−O−トルアート(特開昭59−82307)、1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−[1−メチル−4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ピラゾール−5−イルスルホニル]尿素(特開平9−124419号公報)などの除草剤に薬害軽減作用を有することが公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般式(I)の化合物は通常の栽培条件では水稲の生育に悪影響を与えないが、薬害が生じやすい条件、例えば水稲の移植深度が極端に浅かったり、砂質土壌水田や散布後の高温などの下では著しい生育抑制をおこす場合があることが判明した。
【0005】
したがって、本発明は、一般式(I)の化合物による薬害を軽減する作用を有する化合物を見出し、それらとの混合により、一般式(I)の化合物の本来有する高い除草効果を損なうことなく、水稲への薬害を著しく軽減された水稲用除草剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成するために、一般式(I)の化合物による薬害を軽減する作用を有する化合物の探索を行った。その結果、一般式(I)の化合物の一種と水稲への薬害軽減剤との併用が上記目的に合致していることを見出した。そして、その中でも特に、ダイムロンあるいはジメピペレートとの混合によって一般式(I)の化合物の優れた除草効果を損ねることなく、薬害が生じやすい条件でも一般式(I)の化合物が与える水稲薬害が実用上無視できる程度にまで大幅に軽減されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明によると、 次の一般式(I)で示される化合物
【化2】
(Xはハロゲン原子、nは1または2以上の整数を示す)の1種と、水稲への薬害軽減剤との併用による水稲用除草剤組成物、特に、ダイムロンあるいはジメピペレートよりなる群から選択される1種の化合物とを併用することを特徴とする、薬害が軽減された水稲用除草剤組成物が提供される。
【0008】
上記において、Xはハロゲン原子であり、Cl、Br、F、Iを示すが、なかでもClが好ましい。そして、一般式(I)で示される化合物のうち、本発明の水稲用除草剤組成物の有効成分として特に好ましい化合物とは、下記の構造式で示される化合物等があげられるが、この範囲に限定されるものではない。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】
本発明で用いる一般式(I)の化合物と水稲への薬害軽減剤との混合割合は、薬害軽減剤の種類により異なるが、ダイムロンあるいはジメピペレートとの混合割合を例にとれば、除草効果および薬害軽減効果が損なわれない範囲で適宜選択できる。通常は一般式(I)の化合物の1に対し、ダイムロンあるいはジメピペレートの0.5〜10(重量比)の範囲、好ましくは1:1.5〜5の範囲が適当である。また、他の薬害軽減剤もこれとほぼ同様である。
【発明の実施の形態】
【0013】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明の水稲用除草剤組成物は、一般式(I)の化合物と、例えばダイムロンまたはジメピペレートなどの薬害軽減剤とを1:0.5〜10(重量比)の割合で混合し、これらの総量が製剤全量の約2〜80%(重量%)となるように調製し、これを液状担体に溶解あるいは分散させるか、または固体担体と混合し、乳化性、分散性、展開性、浸透性の付与を目的として界面活性剤を加え、さらに粒剤、錠剤、水和剤、ドライフロアブル剤、乳剤、フロアブル剤などの各種剤型に製剤化すればよく、その際に必要性に応じて、粒の崩壊剤、粘結剤、防ばい剤、消泡剤、凍結防止剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、有効成分安定化剤などの各種補助剤を添加すればよい。また、前記した各種の剤型の製剤を水溶性高分子フィルムなどで包装したジャンボ剤の形態に製剤化して使用することもできる。
【0015】
液状担体としては、通常に使用されるものならばなんでもよい。その例としては、水、メチルアルコールやエチルアルコールなどのアルコール類、アセトンやメチルエチルケトンなどのケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテルやジプロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、ケロシン、キシレン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素類、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素類、イソパラフィンなどの脂肪族炭化水素、酢酸エチルエステルなどのエステル類、植物油などが挙げられ、これらの1種または2種以上を併用することができる。
【0016】
固体担体としては、通常に使用されるものならばなんでもよく、その例としては、カオリン、ベントナイト、タルク、塩化カリウム、炭酸カルシウム、クレー、シラスバルーン、パーライトおよびバーミキュライトなどの鉱物性粉末、デンプン、セルロース、グルコース、マルトース、ラクトース、キサンタンガムおよびグアーガムなどの植物性粉末やポリビニルクロライド、石油樹脂などの高分子化合物などが挙げられるが、これらの1種または2種以上を併用することができる。
【0017】
界面活性剤としては、種々のタイプのものが挙げられるが、通常用いられるものであればよい。その例としては、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル等)、カチオン系界面活性剤(アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、アルキルピリジニウムクロライド等)、アニオン系界面活性剤(リグニンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホサクシネート等)、両性界面活性剤(アルキルジメチルベタイン、ドデシルアミノエチルグリシン等)などが挙げられる。これらの1種または2種以上を併用してもよい。
【0018】
上記以外の補助剤としては、カゼイン、ゼラチン、アルブミン、ニカワ、アルギン酸ソーダ、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムなどの高分子化合物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸、リンゴ酸、フマール酸などが使用できる。
【0019】
前記の担体、界面活性剤および補助剤は、製剤の剤型、適用場面などを考慮して、目的に応じてそれぞれ単独に、あるいは組み合わせて適宜使用される。
【0020】
さらに、他の除草剤、殺菌剤、殺虫剤、植物生長調節剤、肥料などと併用することができる。特に他の除草剤の1種あるいは2種以上を配合することにより、殺草スペクトラムを広げることができ、本発明の効果を安定化させることができる。配合可能な除草剤としては、例えば、1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−[1−メチル−4−(2−メチル−2H−テトラゾール−5−イル)ピラゾール−5−イルスルホニル]尿素(一般名:アジムスルフロン)、1−(2−クロロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イルスルホニル)−3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(一般名:イマゾスルフロン)、S−ベンジル=1,2−ジメチルプロピル(エチル)チオカーバマート(一般名:エスプロカルブ)、2′,3′−ジクロロ−4−エトキシメトキシベンズアニリド(一般名:エトベンザニド)、N,N−ジエチル−3−メシチルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド(一般名:カフェンストロール)、3,7−ジクロロキノリン−8−カルボン酸(一般名:キンクロラック)、(RS)−2−(2,4−ジクロロ−m−トリルオキシ)プロピオンアニリド(一般名:クロメプロップ)、1−[2−(シクロプロピルカルボニル)アニリノスルホニル] −3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)尿素(一般名:シクロスルファムロン)、S,S′−ジメチル=2−ジフルオロメチル−4−イソブチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3,5−ジカルボチオアート(一般名:ジチオピル)、1−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−3−[2−(2−メトキシエトキシ)フェニルスルホニル]尿素(一般名:シノスルフロン)、ブチル=(R)−2−[4−(4−シアノ−2−フルオロフェノキシ)フェノキシ]プロピオナート(一般名:シハロホップブチル)、2−メチルチオ−4−エチルアミノ−6−(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−s−トリアジン(一般名:ジメタメトリン)、2−メチルチオ−4,6−ビス(エチルアミノ)−1,3,5−トリアジン(一般名:シメトリン)、(1RS,2SR,4SR)−1,4−エポキシ−p−メンタ−2−イル=2−メチルベンジル=エーテル(一般名:シンメチリン)、2−クロロ−N−(3−メトキシ−2−テニル)−2′,6′−ジメチルアセトアニリド(一般名:テニルクロール)、α−(2−ナフトキシ)プロピオンアニリド(一般名:ナプロアニリド)、5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロ安息香酸メチル(一般名:ビフェノックス)、2−[4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]アセトフェノン(一般名:ピラゾキシフェン)、エチル=5−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−1−メチルピラゾール−4−カルボキシラート(一般名:ピラゾスルフロンエチル)、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−ピラゾリル−p−トルエンスルホネート(一般名:ピラゾレート)、o−3−tert−ブチルフェニル=6−メトキシ−2−ピリジル(メチル)チオカルバマート(一般名:ピリブチカルブ)、メチル=2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルオキシ)−6−(1−メトキシイミノエチル)ベンゾエート(一般名:ピリミノバックメチル)、2−メチル−4−クロロフェノキシチオ酢酸−S−エチル(一般名:MCPAチオエチル)、2−クロロ−2′,6′−ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド(一般名:プレチラクロール)、(RS)−2−ブロモ−N−(α,α−ジメチルベンジル)−3,3−ジメチルブチルアミド(一般名:ブロモブチド)、メチル=α−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)−o−トルアート(一般名:ベンスルフロンメチル)、2−[4−(2,4−ジクロロ−m−トルオイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]−4−メチルアセトフェノン(一般名:ベンゾフェナップ)、3−イソプロピル−2,1,3−ベンゾチアジアジノン−(4)−2,2−ジオキシド(一般名:ベンタゾン)、S−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチルチオカーバメート(一般名:ベンチオカーブ)、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イル=エタンスルホナート(一般名:ベンフレセート)、1−(α,α−ジメチルベンジル)−3−メチル−3−フェニル尿素(一般名:メチルダイムロン)、2−ベンゾチアゾール−2−イルオキシ−N−メチルアセトアニリド(一般名:メフェナセット)、S−エチルヘキサヒドロ−1H−アゼピン−1−カーボチオエート(一般名:モリネート)、2−メチル−4−クロロフェノキシ酢酸(一般名:MCPA)、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸(一般名:2,4−PA)などが挙げれらるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
なお、化合物名は『農薬要覧 1998』(社団法人 日本植物防疫協会、平成10年10月30日発行)、『農薬ハンドブック 1998』(社団法人 日本植物防疫協会、平成10年12月15日発行)、『平成11年度 水稲作関係除草剤委託試験申請書綴』(財団法人 日本植物調節剤研究協会、平成11年4月発行)に記載されている表記法にしたがった。
【0022】
次に本発明の水稲用除草剤組成物について、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。ただし、例中の部は重量部を示す。
【0023】
【実施例】
実施例1.粒剤(1kg/10a処理剤)
一般式(I)で示される化合物のうちのいずれか一種 3部、ダイムロン 4.5部、リグニンスルホン酸ナトリウム 3部、ベントナイト 60部およびタルク 29.5部を混合粉砕した後、適量の水を加えて混練し、造粒機を用いて通常の方法により造粒し、粒剤を得た。
【0024】
実施例2.粒剤(1kg/10a処理剤)
一般式(I)で示される化合物のうちのいずれか一種 3部、ジメピペレート30部、リグニンスルホン酸ナトリウム 3部、ベントナイト 45部およびタルク 19部を混合粉砕した後、適量の水を加えて混練し、造粒機を用いて通常の方法により造粒し、粒剤を得た。
【0025】
実施例3.フロアブル剤
一般式(I)で示される化合物のうちのいずれか一種 6部、ダイムロン 9部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル 0.5部、キサンタンガム 0.2部および水 84.3部をケミカルスターラーで攪拌して、フロアブルを得た。
【0026】
【発明の効果】
一般式(I)で示される化合物とダイムロンあるいはジメピペレートなどの薬害軽減剤との2種除草剤を混合使用すると、次のような効果がもたらされる。すなわち、稲苗の生育状態および移植深度、水田の土壌の性質、土壌の状態、気温、水温、日照などの除草剤による薬害を生じやすい条件下で、一般式(I)の化合物による著しい生育抑制などの水稲薬害が、ダイムロンあるいはジメピペレートなどの有する薬害軽減作用により、実用上無視できる程度にまで大幅に軽減される。
【0027】
一方、本発明の水稲用除草剤組成物の防除対象雑草は広範囲にわたる。例えば、コナギ、ミズアオイ、サワトウガラシ、アブノメ、アゼトウガラシ、アゼムシロ、アゼナ、アメリカアゼナ、チョウジタデ、ヒメミゾハギ、キカシグサ、ミズマツバ、ミゾハコベ、ミズハコベ等の一年生広葉雑草、タマガヤツリ、イヌホタルイ、テンツキ、ヒデリコ等の一年生カヤツリグサ科雑草、マツバイ、ミズガヤツリ等の多年生カヤツリグサ科雑草やタイヌビエ、ヒメタイヌビエ等の一年生イネ科雑草などである。また、本発明の水稲用除草剤組成物は、使用適期幅が雑草の発生前から生育期(タイヌビエで3.0葉期)までであり、少薬量の混合使用で発生前から生育期の雑草、特にタイヌビエ、ホタルイに対して極めて高い除草効果を発揮する。
【0028】
次に、本発明の水稲用除草剤の有用性を、試験例を挙げて具体的に説明する。
【0029】
試験例1. ポットでの水稲薬害試験
1/2000アールのワグネルポットに水田土壌を充填し、2葉期の水稲を2本1株として2株移植した。なお、移植深度は0.5cm、湛水深は4cmとした。水稲移植の5日後に、前記実施例に準じて製剤した粒剤の所定量を土壌表面に散布した。
【0030】
水稲薬害は、薬剤散布の30日後に移植水稲の地上部を刈り取り、草丈および生重を測定し、手取り除草による完全除草区の場合と比較して評価した。
【0031】
結果を表1に示した。
【0032】
試験例2. ポットでの除草効果試験
1/2000アールのワグネルポットに水田土壌を充填し、タイヌビエ、コナギ、アゼナ、キカシグサ、ホタルイの各種子を土壌表層に播種した。
【0033】
なお、湛水深は4cmとした。雑草の発生始期およびタイヌビエ3.0葉期に、前記実施例に準じて製剤した粒剤の所定量を土壌表面に散布した。
【0034】
除草効果は、薬剤散布の30日後に残存する雑草を抜き取って生重(g)を測定し、次式により評価した。
【0035】
【数1】
【0036】
結果を表2および表3に示した。
【0037】
試験例3. 圃場での除草効果および水稲薬害試験
水田圃場を1m×2m(2m2)に区画し、タイヌビエ、コナギ、アゼナ、キカシグサ、ホタルイの各種子を土壌表層に播種した。さらに2葉期の水稲を5本1株として1区画あたり36株移植した。
【0038】
なお、移植深度は0.5cmとし、湛水深は4cmとした。
【0039】
水稲移植の5日後(雑草の発生始期)および15日後(タイヌビエ3.0葉期)に、前記実施例に準じて製剤した粒剤の所定量を区画全面に均一に散布した。
【0040】
水稲薬害は、薬剤散布の40日後に移植水稲の地上部を刈り取り、草丈(cm)および生重量(g)を測定し、手取り除草による完全除草区の場合と比較して評価した。
【0041】
除草効果は、薬剤散布の40日後に残存する雑草を抜き取って生重量(g)を測定し、次式により評価した。
【0042】
【数2】
【0043】
結果を表4および表5に示した。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
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