JP2003146805A - 薬害の軽減された水稲用の除草剤 - Google Patents

薬害の軽減された水稲用の除草剤

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英二 生田
Keisuke Sekino
景介 関野
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】 水田に発生する多種類の雑草を防除し、
かつ稲に対する薬害が極めて小さい除草剤を提供する。 【解決手段】 式(I)で示される2−(2、4−ジク
ロロ−5−m−トリルオキシ)−プロピオンアニリドと
式(II)で示される1−(α、α−ジメチルベンジ
ル)−3−p−トリルウレアを有効成分として含有する
ことを特徴とする水稲に対して薬害が軽減された水田用
除草剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は水田用除草剤組成
物、特に水稲への薬害が著しく軽減された水田用除草剤
組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】除草剤の開発に当たっては、作物と雑草
の間で選択性の大きい活性化合物の開発が要望されてい
る。すなわち除草効果と薬害との二つの要素を同時に満
たす新しい活性化合物の開発が重要となるが、除草効果
が高く、薬害が全くないという除草剤の開発は非常に困
難である。 【0003】式(I)で示される2−(2、4−ジクロ
ロ−5−m−トリルオキシ)−プロピオンアニリド(以
下、「化合物A」という。)は、後述の試験例でも明ら
かなように、コナギなどの一年生広葉雑草及びウリカワ
などの多年生雑草に対し高い防除効果を示す。水田広葉
雑草類は、これを放置すると養水分競合により収穫量の
減収につながる水田の重要強害雑草であり、化合物Aの
顕著な広葉雑草防除効果は実際上有用である。また、近
年水田広葉雑草を対象に市販されているスルホニルウレ
ア剤に抵抗性を獲得した雑草の出現が確認され、問題と
なっていることから、スルホニルウレア剤抵抗性雑草防
除の面からも化合物Aの有用性が認められている。 【0004】しかし、化合物Aのようなホルモン型吸収
移行性の薬剤で水田広葉雑草を防除しようとする場合、
水田広葉雑草に対する効果とイネに対する安全性との間
の選択幅を十分に取ることは困難であり、土質や移植む
ら、あるいは異常低温、高温などの要因で薬害を生じや
すい。化合物Aにおいても水田広葉雑草に対する有効性
と同時にイネに対する安全性を常に満たすとは限らな
い。特に、一般的に薬害の生じやすい砂質土壌田や漏水
田での使用、浅植え、施用むらによる高薬量散布、除草
剤散布直後の異常低温や高温などの不良条件が著しい場
合に、より一層強い薬害をもたらし、水稲の生育が抑制
されることがあった。 【0005】 【本発明が解決しようとする課題】本発明は、水田広葉
雑草を含む多種類の水田雑草を一回の施用で防除し、か
つ稲に対する薬害が極めて小さい除草剤を提供すること
を目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、一回の施
用で多種の水田広葉雑草を防除し、かつイネに対する薬
害が極めて小さい除草剤の探索を鋭意続けてきた結果、
化合物Aに対し、式(II)で示される1−(α、α−
ジメチルベンジル)−3−p−トリルウレア(以下、
「化合物B」という。)を適当な割合で混合施用するこ
とによって、化合物Aのカヤツリグサ科雑草に対する除
草効力を増強すると同時に、水田広葉雑草に対する除草
効果の実質的な低下を伴うことなしにイネに対する薬害
が顕著に軽減されるという全く予想外の知見が得られ本
発明を完成するに至った。 【0007】すなわち、本発明は、前記式(I)で示さ
れる化合物Aと式(II)で示される化合物Bとを有効
成分として含有することを特徴とする薬害が軽減された
水田用除草剤組成物を提供する。 【0008】 【発明の実施の形態】前述の通り、化合物Aは、水田広
葉雑草に対し特に顕著な除草効果を有することが知られ
ている水田用除草剤成分であり、特開昭57−1719
04号公報に記載の方法により合成することができる。
化合物Bは、一般名をダイムロンと呼ばれる既知の除草
剤であり、カヤツリグサ科雑草に除草効果を示すことが
知られている(特公昭48−35454号公報)。 【0009】本発明組成物における化合物Aと化合物B
との組み合わせは文献未記載の新規なものであり、勿論
その特異的な薬害軽減作用に言及した文献もない。本発
明における水田用除草剤組成物の各有効成分の配合割合
は、特に制限はなく広い配合比において優れた効果が得
られるが、重量比で化合物Aが1部に対して化合物Bは
0.2〜20部、さらに望ましくは0.5〜10部の割
合で配合する。 【0010】本発明の除草剤組成物は、ノビエに代表さ
れる一年生のイネ科雑草及び難防除の多年生雑草である
ミズガヤツリ、オモダカ、クログワイに対する効果を増
強するため、及びスルホニルウレア系除草剤に抵抗性を
有するホタルイ、水田広葉雑草等の抵抗性雑草に対する
効果を補填するため、その他の除草剤、例えばピラゾー
ル、ジフェニルエーテル、トリアジン、ウレア、アミ
ド、カーバメート、ヘテロ環系などの除草剤の1種また
はそれ以上と組み合わせても使用できる。かかる除草剤
の例としては以下の化合物があげられる(化合物名のあ
との括弧は一般名)。 【0011】(1)2−クロロ−2’,6’−ジエチル
−N−(ブトキシメチル)−アセトアミド(ブタクロー
ル、特開昭49−54527号公報参照)、(2)2−
クロロ−2’,6’−ジエチル−N−(2−プロポキシ
エチル)−アセトアニリド(プレチラクロール、特開昭
53−35060号公報参照)、(3)2−クロロ−N
−(3−メトキシ−2−チエニル)−メチル−2’,
6’−ジメチル−アセトアニリド(テニルクロール、特
開昭60−4181号公報参照)、(4)2−ベンゾチ
アゾール−2−イルオキシ−N−2−メチルアセトアニ
リド(メフェナセット、特開昭54−154762号公
報参照)、(5)N,N−ジエチル−3−メシチルスル
ホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボ
キサミド(カフェンストロール、特開平3−90069
号公報参照)、(6)6−メチル−3−[1−メチル−
1−(3,5−ジクロロフェニル)エチル]−5−フェ
ニル−2,3−ジヒドロ−4H−1,3−オキサジン−
4−オン(オキサジクロメホン、特開平7−25711
号公報参照)、(7)1−(2−クロロフェニル)−4
−(N−シクロヘキシル−N−エチルカルバモイル)−
5(4H)−テトラゾリノン(フェントラザミド、特開
平6−306061号公報参照)、(8)2’,3’−
ジクロロ−4−エトキシメトキシベンズアミド(エトベ
ンザニド、特開昭56−73055号公報参照)、
(9)S−(4−クロロベンジル)−N,N−ジエチル
チオールカーバメート(ベンチオカーブ、特公昭43−
29024号公報参照)、(10)O−(3−t−ブチ
ルフェニル)−N−(6−メトキシ−2−ピリジル)−
N−メチルチオカーバメート(ピリブチカルブ、特開昭
59−51266号公報参照)、(11)S−(α,α
−ジメチルベンジル)−ピペリジン−1−カルボチオエ
ート(ジメピペレート、特開昭51−98331号公報
参照)、(12)S−ベンジル−N−(1,2−ジメチ
ルプロピル)−N−エチル−チオカーベメート(エスプ
ロカルブ、特公表59−501177号参照)、(1
3)S−エチル−N,N−ヘキサメチレンチオールカー
バメート(モリネート、特開昭51−98331号公報
参照)、(14)メチル−3,4−ジクロロカルバニレ
ート(スエップ、米国特許第3198786号参照)、
(15)S−(2−メチルピペリジノカルボニルメチ
ル)−O,O−ジイソプロピルホスホロジチオエート
(ピペロホス、ベルギー国特許第612550号参
照)、(16)S−N−(4−クロロフェニル)−N−
イソプロピルカルバモイルメチル−O,O−ジメチルジ
チオホスフェート(アニロホス、西ドイツ特許第260
4225号参照)、(17)n−ブチル(R)−2−
(4−(2−フルオロ−4−シアノフェノキシフェノキ
シ)プロピオネート(シハロホップブチル、特開昭64
−66156号公報参照)、(18)2−[2−(3−
クロロフェニル)−2,3−エポキシプロピル]−2−
エチルインダン−1,3−ジオン(インダノファン、特
開平2−304043号公報参照)、(19)メチル−
2−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)オ
キシ]−6−[1−(メトキシイミノ)エチル]ベンゾ
エート(ピリミノバックメチル、特開平4−13407
3号公報参照)、(20)3−N−(2−フルオロ−4
−クロロ−シクロペンチルオキシフェニル)−5−イソ
プロペリデン−1,3−オキサゾリジン−2,4−ジオ
ン(ペントキサゾン、特開昭62−167713号公報
参照)、(21)2,4−ジクロロフェニル−3−カル
ボメトキシ−4−ニトロフェニルエーテル(ビフェノッ
クス、特公昭48−43609号公報参照)、(22)
2,4−ビス(エチルアミノ)−6−メチルチオ−1,
3,5−トリアジン(シメトリン、スイス特許第337
019号参照)、(23)2−エチルアミノ−4−
(1,2−ジメチルプロピルアミノ)−6−メチルチオ
−1,3,5−トリアジン(ジメタメトリン、南アフリ
カ特許第6802977号参照)、(24)5−t−ブ
チル−3−(2,4−ジクロロ−5−イソプロポキシフ
ェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)
−オン(オキサジアゾン、米国特許第3385862号
参照)、(25)4−(2,4−ジクロロベンゾイル−
1,3−ジメチル1H−ピラゾール−5−イル−p−ト
ルエンスルホネート(ピラゾレート、特開昭50−12
830号公報参照)、(26)メチル2−
[[[[[(4、6−ジメトキシ−2−ピリミジニル)
アミノ]カルボニル]アミノ]スルフォニル]メチル]
ベンゾエート(ベンスルフロンメチル、特公昭57−1
12379号公報参照)、(27)5−[(4、6−ジ
メトキシピリミジン−2−イル)アミノカルボニルアミ
ノスルホニル]−1−メチル−4−(2−メチル−1、
2、3、4−テトラゾール−5−イル)−ピラゾール
(アジムスルフロン、特開平3−41007号公報参
照)、(28)エチル−5−[(4、6−ジメトキシピ
リミジン−2−イル)カルバモイルスルファモイル]−
1−メチルピラゾール−4−カルボキシレート(ピラゾ
スルフロンメチル、特開昭59−122488号公報参
照)、(29)3−(4、6−ジメトキシ−1、3、5
−トリアジン−2−イル)−1−[2−(2−メトキシ
エトキシ)フェニルスルホニル]ウレア(シノスルフロ
ン、特開昭57−56452号公報参照)、(30)N
−(2−クロロイミダゾル[1、2−a]ピリジン−3
−イル−スルホニル)−N‘−(4、6−ジメトキシ−
2−ピリミジル)ウレア(イマゾスルフロン、特開平1
−139582号公報参照)、(31)1−[[2−
(シクロプロピルカルボニル)−フェニル]スルファモ
イル]−3−(4、6−ジメトキシ−2−ピリミジル)
ウレア(シクロスルファムロン、特開平6−87706
号公報参照)、(32)3−(4、6−ジメトキシ−2
−ピリミジン−2−イル)−1−(2−エトキシフェノ
キシスルホニル)ウレア(エトキシスルフロン、EP特
許出願公開第342569)、(33)3−(2−クロ
ロ−4−メチルスルホニルベンゾイル)−4−フェニル
チオ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−エン−2−
オン(ベンゾビシクロン、特開平6−25144号公報
参照)。さらに作用の範囲を拡大するために、他の除草
剤、殺虫剤、殺菌剤、あるいは植物生長調節剤、肥料な
ども混合することもできる。 【0012】本発明の水田用除草剤組成物は、上記有効
成分に農薬製剤で汎用されている担体、界面活性剤、分
散剤、または補助剤などを配合し用いやすくして使用す
ることができる。以下にその例を示すが、これに限定さ
れるものではない。例えば懸濁液、乳剤、溶液、水和
剤、粉剤、粒剤、錠剤、フロアブル剤、ドライフロアブ
ル剤、エアロゾル剤、顆粒状水和剤、重合体物質中のマ
イクロカプセル、ジャンボ剤などの各種剤型にして使用
することができる。 【0013】好適な担体としては、例えば、固体担体と
しては、タルク、クレー、ベントナイト、カオリナイ
ト、モンモリナイト、パイロフェライト、酸性白土、珪
藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、りん灰
石、石膏、雲母、珪砂、炭酸カルシウム、軽石粉などの
鉱石粉末、結晶性セルロース、デンプン、木粉、コル
ク、コーヒー殻などの植物性粉末、ポリ塩化ビニル、石
油樹脂などの高分子化合物、硫安、燐安、硝安、尿素、
塩安、塩化カリウムなどの化学肥料などを挙げることが
できる。 【0014】液体担体としては、メタノール、エタノー
ル、シクロヘキサール、アルミアルコール、エチレング
リコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン
などの芳香族炭化水素類、クロロベンゼン、トリクロロ
エチレンなどのハロゲン化炭化水素類、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、ジオキサンなどのエーテル類、
酢酸イソプロピル、酢酸ベンジルなどのエステル類、ジ
メチルスルホキシドなどの極性溶媒類、ケロシン、ナフ
テン類、イソパラフィン、ノルマルパラフィン、鉱油、
水などが挙げられる。 【0015】界面活性剤及び分散剤としては、例えば、
アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、リ
グニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンモノアルキレートな
どが挙げられる。これらの界面活性剤は、1種だけを単
独で、あるいは2種以上を配合してもよく、混合する場
合の混合比も任意に選択できる。 【0016】補助剤としては、例えば、カルボキシメチ
ルセルロース、ポリエチレングリコール、プロピレング
リコール、アラビアゴム、キサンタンガム、デキストリ
ンなどを挙げることができる。 【0017】本発明組成物において、有効成分の配合量
は必要に応じて加減し得る。粒剤とする場合は、化合物
Aと化合物Bの合計量として、通常、3〜35重量%、
また、乳剤あるいは水和剤とする場合は、10〜50重
量%が適当である。このようにして得られた混合剤の施
用量は、混合物の有効成分量として0.01〜5kg/
ヘクタール(ha)の広い範囲で使用可能であるが、標
準的には0.1〜2kg/haの範囲での使用が好まし
い。本発明にかかる除草剤組成物は雑草の発生前から発
育期の広い範囲で任意の時期に施用でき、高い効果を得
ることができる。 【0018】 【実施例】次に本発明水田用除草剤組成物の製剤例およ
び試験例によって説明するが、本発明はこれらのみに限
定されるものではない。なお、下記の例中、「部」は重
量部を示す。また、化合物の粉砕工程のことわりなき製
剤例は、あらかじめライカイ機で粉砕した化合物を用い
た。 【0019】製剤例1:水和剤 化合物A3部、化合物B9部、クレー81部、ホワイト
カーボン2部、リグニンスルホン酸ソーダ2部およびア
ルキルナフタレンスルホン酸ソーダ3部を混合粉砕して
水和剤を得た。 【0020】製剤例2:粒剤 化合物A2部、化合物B14部、ベントナイト28部、
タルク52部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2部
およびリグニンスルホン酸ソーダ2部を混和し、水約2
0部を加えて、混練機で練った後、造粒機を通して造粒
し、次いで乾燥整粒して粒剤を得た。 【0021】製剤例3:フロアブル剤 化合物A2.5部、化合物B10部、エチレングリコー
ル4部、キサンタンガム0.5部、ソルポール3940
(商品名:東邦化学製)5部、ルノックス1000C
(商品名:東邦化学製)1部、水77部をよく混合し、
粒度が5ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、フロア
ブル剤を得た。 【0022】製剤例4:ジャンボ剤 化合物A7部、化合物B10部、塩化カリウム79.5
部、ニューカルゲン2部、デキストリン1部およびキサ
ンタンガム0.5部を混和し、水約20部を加えて、混
練機で練った後、造粒機を通して造粒し、次いで乾燥整
粒して粒剤を得、これを水溶性フィルムで作製した袋状
の容器に充填し、充填口をヒートシールにより閉じジャ
ンボ剤を得た。 【0023】次に、本発明の水田用除草剤組成物の除草
効果を試験例によって説明する。後述の試験結果が示す
ように化合物Aに化合物Bとを併用することにより、化
合物Aのカヤツリグサ科雑草に対する除草効力を増強し
得るとともに、化合物Aの有する水稲に対する薬害を著
しく軽減しうるようになる。 【0024】試験例1:水耕試験 化合物A及び化合物Bそれぞれの混合濃度を、水稲用培
養液の春日井氏液(pH5.5)で調整した。各濃度の
供試水耕液100mlをビーカーにとり、そこにあらか
じめ春日井氏液で馴化させておいた2葉期のイネ(品種
コシヒカリ)を10本ずつ浸漬した。その後、ビーカー
は、昼35℃/12時間(15,000lux)、夜2
5℃/12時間の条件に設定した人工気象室内で生育さ
せた。処理後10日目にイネの草丈及び第3葉身長を測
定し、対無処理区比を求めた。なお実験は3反復で行な
った、結果は表1に示す。 【0025】 【表1】 【0026】試験例2:土耕試験 1/5000aのワグネルポットに、代かきした水田土
壌を充填し、2葉期のイネ(品種コシヒカリ)をポット
当たり10個体、1cmの植え付け深度に移植した。移
植翌日3cm湛水とし実施例1に準じて調整した水和剤
を所定薬量になるように水で希釈して田面水に滴下し
た。その後ポットは昼30℃/16時間(15,000
lux)、夜22℃/8時間の人工気象室内で生育させ
た。処理後18日目にイネの草丈及び地上部生重量を測
定し、対無処理区比を求めた。なお実験は5反復で行な
った。結果は表2に示す。 【0027】 【表2】【0028】試験例3:除草効果試験 1/2000aのワグネルポットに水田土壌を充填、代
かきを行い湛水深を4cmとした。ウリカワの塊茎を3
cmの深度に埋め込み、ホタルイを土中1cmに混播
後、コナギ、ヒメミソハギ、アゼナ、タマガヤツリを土
壌表面に播種した。雑草播種後10日目(ホタルイの
1.5葉期)に実施例2に準じて調整した粒剤を水面処
理し、処理翌日および翌々日に3cm/日の漏水操作を
行った。処理後21日目に除草効果を完全枯死を100
%、除草効果なしを0%とし観察調査した。結果は表3
に示した。 【0029】 【表3】【発明の効果】本発明により、化合物Aと化合物Bとを
併用した製剤とすることにより、化合物Aのカヤツリグ
サ科雑草に対する除草効果を増強するとともに、化合物
Aの有する水稲に対する薬害を顕著に軽減し得るように
なる。本発明の水田用除草剤組成物は、生育初期段階の
雑草だけでなく、ある程度生育の進んだ段階の雑草に対
しても顕著な除草活性を示し、さらに通常の環境条件下
のみならず、不良環境条件下においても水稲に対する安
全性が高く、薬害を生じても極僅かであり、速やかに回
復し、なんら問題を有しないことから、雑草の発生前か
ら生育期にわたり散布することができる。さらに、水田
一年生広葉雑草全般をはじめ、ウリカワ、マツバイ、ホ
タルイなどの難防除多年生雑草に対しても著しい効果が
認められることから、化合物Aと化合物Bとを併用した
製剤の散布あるいはノビエ等イネ科雑草を対象とした他
の除草剤との併用散布により、散布労力の節減、すなわ
ち農作業の省力化に貢献するところが極めて大きい。以
上のごとく、本発明の水田用除草剤組成物は多くの優れ
た特徴を有しており、実用性の極めて高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小▲柳▼ 弘 神奈川県川崎市宮前区宮前平3丁目13番32 号 Fターム(参考) 4H011 AB01 BA01 BA06 BB06 BB14 BC03 BC07 BC18 BC19 DA02 DA15 DC05 DC06 DD01 DF04 DF05 DH10

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項】 【化1】 【化2】 式(I)で示される2−(2、4−ジクロロ−5−m−
    トリルオキシ)−プロピオンアニリドと式(II)で示
    される1−(α、α−ジメチルベンジル)−3−p−ト
    リルウレアを有効成分として含有することを特徴とする
    水田用除草剤組成物。
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